JP2572631Y2 - 光ディスク用カートリッジ - Google Patents

光ディスク用カートリッジ

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JP2572631Y2
JP2572631Y2 JP1992028377U JP2837792U JP2572631Y2 JP 2572631 Y2 JP2572631 Y2 JP 2572631Y2 JP 1992028377 U JP1992028377 U JP 1992028377U JP 2837792 U JP2837792 U JP 2837792U JP 2572631 Y2 JP2572631 Y2 JP 2572631Y2
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shutter
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shell
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、光ディスクを収容する
シェルの開口窓を覆うシャッタが樹脂を主体とする光デ
ィスク用カートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図1に示すように、CD−RO
M、追記型光ディスク、及び書き換え可能型光ディスク
等の光ディスク用カートリッジ(以下、カートリッジと
もいう)Cは、シェル1内に収容した光ディスクを保護
するため、シャッタ2はシェル1に形成した開口窓1a
を開閉可能に設けられ、カートリッジCが挿入されるデ
ィスクドライブ装置によってこれが開閉動作され、開口
窓1aにおいて光ディスクに書き込まれた情報を読み出
したり、光ディスクへ情報の書き込みを行ったりする。
なお、シャッタ2にはスライダ3が固定され、このスラ
イダ3がシェル1の周縁を摺動することでもってシャッ
タ2の開閉動作がなされる。
【0003】ここで、シャッタ2は金属製のものと樹脂
製のものとが知られているが、金属製シャッタは割れに
くく強度的に望ましいという利点がある反面、カートリ
ッジが落下する場合などの衝撃により変形しやすく、そ
の変形形状も元に戻りにくい。また、この金属製シャッ
タはシャッタ2とシェル1との摩擦により磨耗しやす
く、光ディスクの情報の読み出しや書き込みのときに障
害となるうえ、製造コストも高く、さらに軽量化にも望
ましくない。このため、これら金属製シャッタの問題点
を解消する樹脂製シャッタが使用されることがある。
【0004】
【従来技術の課題】しかしながら、樹脂製シャッタは金
属製シャッタに比べて吸湿しやすく、吸湿時の寸法変化
が大きいので、以下のような問題が生じていた。すなわ
ち、樹脂製シャッタを有する光ディスク用カートリッジ
を高湿度の環境下に長時間放置した後、常温常湿の環境
下に投入した際、カートリッジの内部と外部との湿度差
が生ずるなどして、シャッタの主として外部に露出して
いる表側主面のみから吸湿していた水分が放出され、シ
ャッタの表側主面が収縮し、表側主面とその裏面側の裏
側主面との寸法差が生じてシャッタが大きく反り、カー
トリッジのディスクドライブ装置での駆動が円滑に行わ
れなかったり、カートリッジの取り出しが困難となって
いた。
【0005】なお、シャッタ長さが短い磁気ディスク用
カートリッジなどでは、予め裏側主面側にシャッタを反
らせておくことにより、見かけ上、反りが生じないよう
にすることが可能であるが、光ディスク用カートリッジ
では、シャッタの閉時に密閉されるように、光ディスク
のクランプ部までシャッタが延出させなければならず、
シャッタ長さが長いので磁気ディスク用カートリッジの
ように反りを抑えることは困難である。
【0006】
【考案の目的】そこで、本考案は上記問題点を解消し、
シャッタが樹脂を主体とするものであっても、環境変化
等によるシャッタの反りを極力防止し、常に作動性の良
好な優れた光ディスク用カートリッジを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の光ディスク用カートリッジは、光ディスク
を収容し開口窓を形成したシェルと、該シェルの開口窓
を開閉する本体が樹脂から成るシャッタとを有して成る
光ディスク用カートリッジであって、シャッタの少なく
とも表面側に該シャッタを成す樹脂よりも小さい吸水率
の被覆層を設けてシャッタの反りを防止するようにした
ことを特徴とする。
【0008】なおここで、吸水率とはJISで定められ
ものとする。
【0009】
【実施例】本考案に係る図面に基づき実施例を詳細に説
明する。図1に示すように、本考案に係る光ディスク用
カートリッジCの形態は、既に説明した従来のものと同
様であり、例えばポリカーボネート樹脂で形成された一
方の片側シェルと他方の片側シェルとの間に、図示しな
い3.5 インチの光ディスクを収納して両シェル間を固定
し、情報の読み書き操作を行うために設けた開口窓1a
を、本体がポリアセタール樹脂で形成されたシャッタ2
で開閉するようにしている。ここで、シャッタ2はシェ
ル1の周縁に摺動可能に設けられたスライダ3に固定さ
れている。
【0010】次に、以下に示すように上記樹脂製シャッ
タの主面に種々の被覆層を設けたものを用い、各シャッ
タの反り量の時間的変化を測定した結果について説明す
る。
【0011】 シャッタ2A;シャッタの表裏両主面に何も被覆しない
もの。 シャッタ2B;シャッタの表裏両主面を真空蒸着法によ
り厚さ約10μm のニッケル層を被覆したもの。 シャッタ2C;シャッタの表裏両主面をスパッタ成膜法
により厚さ約 5μm のガラス(SiO2 )層を被覆した
もの。 シャッタ2D;シャッタの表側主面(表面側)のみを真
空蒸着法により厚さ約10μm のニッケル層を被覆したも
の。 シャッタ2E;シャッタの表側主面のみをスパッタ成膜
法により厚さ約 5μmのガラス(SiO2 )層を被覆し
たもの。 なお、ポリアセタールの樹脂本体は、厚さ約0.3 mm, ク
ランプ側(図1参照)の長さ約61mmである。また、シャ
ッタの表側主面とは、例えば図3及び図4における2a
であって、シャッタ2の外部に露出している面を指し、
裏側主面とは2bであって、表側主面2aの裏面側を指
し、表裏両主面とは2a,2bの両方を指すものとす
る。
【0012】上記各種シャッタを用いたカートリッジを
温度23℃, 相対湿度90%RHの環境の下で 1週間保管し
た後、温度23℃湿度50%RHの環境の下に投入し、その
直後からの時間経過とシャッタの最大反り量を測定した
ところ、図2に示すような結果が得られた。
【0013】ここで、最大反り量はシャッタが外反りに
なった場合、すなわち、図3に示すようにシャッタ2の
端縁部2cがシェル1から離れる方向へ反りシェル1に
対して凹状に変形したような場合は、シェル1の外表面
1bとシャッタ2の裏側主面1bとの最大距離をいい、
また、シャッタが内反りになった場合、すなわち、図4
に示すようにシャッタ2の端縁部2cがシェル1に近づ
きシェル1に対して凸状に変形したような場合は、シェ
ル1の外表面1bとシャッタ2の裏側主面2bとの最大
距離をいうものとする。
【0014】図2に示すように、シャッタ表面に何も被
覆しないシャッタ2Aでは大きな外反りの傾向を示し、
環境へ投入直後、約 1分後に最大となり、その値は約
+6.0mm にもなり、10分を経過後も約+3.0 mmの高い反
り状態を示していた。
【0015】上記結果から樹脂製シャッタに何も被覆し
ないものでは、カートリッジを湿度の高い部屋から湿度
の低い部屋へ移動させ、直ちにディスクドライブ内へ挿
入して駆動させるような場合、シャッタの主として表側
主面のみから吸湿していた水分が放出され、シャッタの
外側面が収縮するため、表側主面と裏側主面との寸法差
が生じてシャッタが大きく外側に開いた状態となり、デ
ィスクの駆動に支障となることが判明した。
【0016】一方、シャッタ2B及び2Cは小さな外反
りの傾向を示し、環境へ投入直後約10分後に最大とな
り、その値は高々+1.0mm 程度であり環境へ投入前の
状態とほとんど変わらなかった。これは、樹脂本体の材
料であるポリアセタールよりも吸水率の小さい材料の金
属やガラスで、樹脂本体の内側・外側の表面を覆ったの
で、樹脂本体に吸湿される水分量を低減するだけでな
く、水分放出の際の放出速度をシャッタの内側と外側と
でバランスさせることにより、水分放出時の樹脂本体の
収縮を小さくし、その反りを低減させることができたた
めであると思われる。なお、金属等をシルクスクリーン
印刷や金属メッキや着色などによりシャッタ表面の美観
を向上させることが可能である。また、被覆材料の材質
やその膜厚は上記のものに限定するものではなく適宜変
更することができる。
【0017】また、シャッタ2D及び2Eはいずれも内
反りの傾向を示し、環境へ投入直後約2分後に最大と
なり、その値は高々−0.5 mm程度であり、環境へ投入
前の状態とほとんど変わらなかった。これは、樹脂本体
の表側主面のみを吸水率の小さい材料で覆ったために、
樹脂本体の吸湿量を低減するとともにシャッタの表側主
面から放出される水分の放出速度を小さくすることがで
き、シャッタの内側の方が収縮したからであると思われ
る。
【0018】なお、上記樹脂本体に被覆する材料として
は、上記実施例のように金属やガラスなどの無機材料の
他に、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT) 等の様
な有機材料でもよく、要はシャッタを構成する樹脂本体
よりも吸水率が小さいものであればよく、要旨を逸脱し
ない範囲内で適宜変更し実施しうる。
【0019】
【考案の効果】本考案の光ディスク用カートリッジによ
れば、シャッタの少なくとも表面側に該シャッタの樹脂
本体よりも小さい吸水率の被覆層を設けたので、例えば
シャッタの表面側(表側主面)のみに樹脂本体より小さ
い吸水率の被覆層を設けたものでは、シャッタの反りの
方向をディスクドライブでの駆動に支障がない小さな内
反りにすることができ、また、シャッタの表裏両主面に
被覆層を設けたものでは、被覆層の材料や厚みを考慮し
てシャッタの反りを著しく低減させることが可能となる
ので、ドライブの駆動性の良好な信頼性の極めて高い光
ディスク用カートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスク用カートリッジの平面図である。
【図2】本考案に係る光ディスク用カートリッジの反り
量の経時変化を示すグラフである。
【図3】シャッタの外反りを説明する側面図である。
【図4】シャッタの内反りを説明する側面図である。
【符号の説明】
1 ・・・ シェル 2 ・・・ シャッタ 2a ・・・ 表側主面(表面側) 2b ・・・ 裏側主面 3 ・・・ スライダ C ・・・ 光ディスク用カートリッジ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクを収容し開口窓を形成したシ
    ェルと、該シェルの開口窓を開閉する本体が樹脂から成
    るシャッタとを有して成る光ディスク用カートリッジで
    あって、前記シャッタの少なくとも表面側に該シャッタ
    を成す樹脂よりも小さい吸水率の被覆層を設けてシャッ
    タの反りを防止するようにしたことを特徴とする光ディ
    スク用カートリッジ。
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