JP2572407B2 - 紡糸口金 - Google Patents

紡糸口金

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JP2572407B2 JP62327436A JP32743687A JP2572407B2 JP 2572407 B2 JP2572407 B2 JP 2572407B2 JP 62327436 A JP62327436 A JP 62327436A JP 32743687 A JP32743687 A JP 32743687A JP 2572407 B2 JP2572407 B2 JP 2572407B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の技術分野] 本発明は合成繊維等の紡糸装置の紡糸口金に関する。
[従来技術] 従来、合成繊維の溶融紡糸に使用される紡糸口金は、
実開昭51−24312号公報、特公昭60−24844号公報に示さ
れる如く、ポリマー入口となる面の導入孔入口には座ぐ
り部が形成さされることが多い。すなわち、第3図
(a),(b)はこのような紡糸口金の要部断面図と概
略平面図を示すもので、図において1は口金本体であ
り、該本体1には多数の吐出孔2が設けられている。吐
出孔2は一般的に単糸数の増加と共に同心円周上を2
周,3周と増え等配に配列構成される。吐出孔2の直上流
(上部)には導入孔3が設けられ、その上端は座ぐりも
しくは面とりされて座ぐり部4が形成されている。
[発明が解決しようとする問題点] 前記のような従来の紡糸口金を使用し溶融紡糸捲取を
行う際に、溶融されたポリマーの流入斑,紡糸口金の内
・外層の温度斑等により吐出斑が発生し単糸間によるバ
ラツキの拡大が起き、製糸工程不調因、更には製品の品
質バラツキに与える要因となる場合が有り、溶融された
ポリマーが導管を通り計量ポンプで計量された後のパッ
ク内での過強化、特にサンド,フィルター強化等でバ
ラツキの減少する検討がなされて来た。この過強化に
よりパック内の滞留物とゲルの捕捉並びに粉砕効果を高
め紡糸口金に溶融されたポリマーを流入させる。しかし
ながら、この捕捉、粉砕効果を高めても、単糸間のデニ
ール斑、工程不調等が発生する。特に、口金孔径が大き
い場合、異形形状を有する場合、特殊ポリマーを使用し
製糸を行った場合、高速紡糸を行った場合等にこのデニ
ール斑の発生頻度や工程不調は非常に高くなるという問
題がある。
そこで本発明はこれら問題点を解決し上記のような各
種製糸条件における単糸間のデニール斑減少、更には紡
調改善を向上させることのできる紡糸口金を提供するこ
とを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は多数の吐出孔、該吐出孔のそれぞ
れの上流に設けられかつ該吐出孔のポリマー入口径より
も大径の導入孔、及び各導入孔のポリマー入口にそれぞ
れ座ぐり部を有する溶融紡糸装置の紡糸口金において、
各座ぐり部を隣接する座ぐり部と相互に近接もしくは重
なり合う位置まで拡張し隣接する座ぐり部相互間に実質
的な平面を形成しないようにしたことを特徴とする紡糸
口金である。本発明の紡糸口金は主として合成繊維を製
造する際に用いられ、特にポリエステル,ポリアミドに
適用される。また、この紡糸口金の材質としては従来か
ら用いられているステンレス鋼(SUS)、複合材料とし
てのセラミック材およびその複合耐熱性焼結体、SUS鋼
にCr,Al2O3,Tic,TiN等で紡糸口金全体をコーティング施
工した紡糸口金のいずれの場合でもよい。
以下、本発明を図面に基いて説明する。第1図
(a),(b)はそれぞれ本発明の具体例を示す要部断
面図と概略平面図である。図において、11は口金本体で
多数の吐出孔12が穿孔されている。吐出孔12の上流に
は、吐出孔12のポリマー入口径より大径の導入孔13が続
き、その上部のポリマー入口部は、更に座ぐりされて座
ぐり部14が形成されている。この座ぐり部14は隣接する
ものが相互に重なり合う如く形成され、従って座ぐり部
14のエリアは実質的に平面部分がなくなっている。
第1図(b)に示すような格子状配列の場合、導入孔
Bの上部を所定の大きさに座ぐりしていくと隣接の座ぐ
り部14と重なり合って相互間に平面となる表面がなくな
るが、このときの座ぐり部14表面の輪部(境界線)は内
部側のものでは格子状となり、最外側は半円形が結ばれ
たものとなる。勿論こうした形状は表面だけで、内部は
円形断面であり第1図(a)に示す如く倒立円錐台形と
なっている。又第2図に示すような略円周配列では内部
側は亀甲状を形成することになる。
従って、このような重なり合う如き座ぐり部14を設け
るため通常の場合、吐出孔間隔にもよるが従来の座ぐり
部の最大径は4〜8mmあるが、本発明の場合は10〜18mm
と非常に大きくなっている。この場合、座ぐりの角度α
としては45〜90゜とするのがポリマーのスムーズな流入
上から好ましい。
尚、隣接する座ぐり部同士は必ずしも重なり合うもの
でなく、相互に近接し実質上平面部が殆どない程度にさ
れたものでもよい。本発明は全面配列の吐出孔に適用す
るのが好ましいが、環状配列(中心部に吐出孔を有しな
い場合)でも利用できることは言うまでもない。又、座
ぐり部が直接吐出孔に連なるようにすることも可能であ
る。
[作用] 本発明では紡糸口金の座ぐり部に於て隣接する座ぐり
部同士が互いに重なり合いあるいは接することによって
座ぐり部相互間の実質的な平面がなくなるような紡糸口
金であるため従来の紡糸口金にくらべ溶融されたポリマ
ーの流入が均斉性好く、更に部分的にポリマーの滞留が
少なくなるため、吐出された糸条のデニール斑のバラツ
キやポリマーのゲル化による工程不調が減少する。また
高速紡糸、特に4500m/分以上の捲取速度で製糸する際に
は随伴気流に伴う張力増加により紡糸張力変動が大きく
なるため、張力が余分に加わるデニールの細い部分で断
糸し紡調不調につながるが、このデニール斑のバラツキ
を小さくする事は製糸性向上に大きく貢献する。
これは、先に示す如く、各ホール間で隣接するザグリ
部が格子状若しくは亀甲状とするため、ポリマーの流入
の均斉性が増す事、更にはザグリ部の直径が従来の紡糸
口金のザグリ部直径4〜8mmφよりも大きい10〜18mmφ
となることにより、その理由ははっきりしないが紡糸口
金内外の温度分布が従来の紡糸口金よりも均一となり、
吐出される糸条の内・外層の配向差も小さくなり高速紡
糸性,工程調子安定化という製糸性向上につながる。
[実施例] 実施例1,比較例1 吐出孔中心距離10mm,座ぐり部最大径14mm,ザグリ部角
度60゜の第1図に示す紡糸口金と、座ぐり部最大径6mm,
ザグリ部角度45゜の第3図に示す紡糸口金(両者とも吐
出孔径(D)×長さ(L)=0.6mm×2.4mm)を用いてIV
=0.640のポリエステル丸断面糸75de/12fを紡糸巻取速
度4500m/分の高速領域で紡糸した。このときに巻取った
糸条の断面写真から観察した断面径のバラツキ、又4日
間における工程調子を第1表に示す。
更に、4500m/分で75deの吐出量37.5g/分でどの位の巻
取速度で単糸一本が断糸するかという破断紡糸速度を調
査し曳糸性の比較を行った。
この調査に於て、断面径のバラツキ,紡調,破断紡糸
速度は次の様にして求めた。
a) 断面径のバラツキ:断面写真を撮影し、その時の
糸条の直径をノギスで測定し、平均値を100%とした時
の最大値,最小値,バラツキRを求めた。
b) 紡調:8個錘)(1個錘2錘巻従って16錘)150分
巻で4日間ランニングし断糸した回数を%に表したも
の。
c) 破断紡糸速度:3000m/分で糸掛けを行い、500m/分
で昇速させ単糸1本が断糸した際のデジタルカウント数
を読み取り、これを10回繰り返し平均を求めたもので、
この時のバラツキは±100m/分前後であった。
第1表からも明らかな様に、本発明による紡糸口金を
用いる事により、従来の紡糸口金よりも断面の径のバラ
ツキが小さく、紡調も良好となり、破断紡糸速度が高い
事から製糸性向上には有効である事がわかる。
実施例2,比較例2 第2図(断面は第1図(a)とほぼ同じ)と第4図
(断面は第3図(a)とほぼ同じ)に示すような紡糸口
金形状を有する紡出孔径0.25mmφ,L/D=2.0,24ホールの
丸断面の紡糸口金を用いて、IV=0.640,R−SO3NA(Rは
アルキル基)0.4wt%,分子量2万のポリエチレングリ
コール(PEG),安息香酸200mmol%が添加剤として重合
されたポリエステルを紡速1100m/分で巻取った後、延伸
速度900m/分で別延伸し50de/24fの糸条を製糸した際の
断面の径のバラツキ,紡調,延伸調子(断糸率,ラップ
発生率),6日間に於けるパック圧を調整した。その結果
を第2表に示す。
第2表からも明らかな様に、本発明による紡糸口金を
用いる事により、経時によるパック圧上昇度の高いポリ
マーを使用した製糸テストでも、初期圧が従来品よりも
25kg/cm2低く、経時によるパック圧上昇度も低い事が判
り、尚且つ断面径のバラツキが小さく、紡調,延伸調子
も低い事が判り、製糸性向上に効果がある事が判った。
実施例3〜7,3〜4 第1図に示すような紡糸口金において座ぐり部の径,
角度等を変えて実施例1と同一条件で製糸テストを行っ
た際の断面径のバラツキの結果を第3表に示す。
実施例3〜7までは、本発明の紡糸口金仕様で座ぐり
部の直径10〜20mmφ,角度60〜90゜の範囲のものである
が、特に実施例3〜5は断面径のバラツキは2.0〜3.7%
と良好である。これに対し従来品の紡糸口金仕様である
比較例3〜4は8.3〜10.5%と悪く、品質の安定した製
品が得難いことが判る。
[発明の効果] 以上に説明の如く、本発明によれば紡糸,延伸調子あ
るいは高速製糸における製糸性を向上させると共に、糸
の断面形状や太さが均一に保たれた品質のよい製品を安
定して得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)はそれぞれ本発明の具体例を示す
要部断面図と概略平面図,第2図は本発明の他の具体例
を示す概略平面図,第3図(a),(b)はそれぞれ従
来の具体例を示す要部断面図と概略平面図,第4図は従
来の他の具体例を示す概略平面図である。 12……吐出孔,13……導入孔,14……座ぐり部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長井 宏行 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式 会社松山工場内 (56)参考文献 特開 昭59−66935(JP,A) 特開 昭54−18915(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の吐出孔、該吐出孔のそれぞれの上流
    に設けられかつ該吐出孔のポリマー入口径よりも大径の
    導入孔、及び各導入孔のポリマー入口にそれぞれ座ぐり
    部を有する溶融紡糸装置の紡糸口金において、 各座ぐり部を隣接する座ぐり部と相互に近接もしくは重
    なり合う位置まで拡張し隣接する座ぐり部相互間に実質
    的な平面を形成しないようにしたことを特徴とする紡糸
    口金。
  2. 【請求項2】座ぐり部の表面が主として亀甲状もしくは
    格子状に形成されている特許請求の範囲第1項記載の紡
    糸口金。
JP62327436A 1987-12-25 1987-12-25 紡糸口金 Expired - Lifetime JP2572407B2 (ja)

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