JP2572244B2 - ウェーハ熱処理用治具 - Google Patents

ウェーハ熱処理用治具

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JP2572244B2
JP2572244B2 JP62303711A JP30371187A JP2572244B2 JP 2572244 B2 JP2572244 B2 JP 2572244B2 JP 62303711 A JP62303711 A JP 62303711A JP 30371187 A JP30371187 A JP 30371187A JP 2572244 B2 JP2572244 B2 JP 2572244B2
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良雄 池亀
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Description

【発明の詳細な説明】 (1)発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、ウェーハ熱処理用治具に関し、特にウェー
ハ支持部に含まれた下部板状体の下面に対し少なくとも
3つの支持柱体を配設してなり半導体ウェーハを支持し
て縦型熱処理炉に挿入されるウェーハ熱処理用治具に関
するものである。
[従来の技術] 従来この種のウェーハ熱処理用治具としては、第5図
および第6図に示すように、ウェーハ支持柱体111の下
端部および上端部に対してそれぞれ下部板状体112およ
び上部板状体113を溶接などによって配設することによ
りウェーハ支持部110が形成されており、下部板状体112
の下面をテーブル部120のテーブル基板121に対して直接
に当接することによりウェーハ支持部110がテーブル部1
20に対して載置されるものが提案されていた。
[解決すべき問題点] しかしながら従来のウェーハ熱処理用治具では、下部
板状体112がその下面を直接に当接せしめることにより
テーブル基板121上に載置せしめられていたので、ウェ
ーハ支持柱体111を下部板状体121に配設するに際しウェ
ーハ支持柱体111が誤って下部板状体112の下面に対し傾
斜して配設された場合、これを放置すれば縦型熱処理炉
の内周面に対してウェーハ支持部110が接触してしまう
欠点があり、結果的に製造工程の最終段階で調整作業す
なわち下部板状体112の下面を研磨加工することにより
その傾斜を除去しウェーハ支持柱体をテーブル部に対し
て直立せしめる必要があって、多大の労力を必要とする
欠点があった。
また従来のウェーハ熱処理用治具では、下部板状体11
2の下面がテーブル基板121に対して直接に当接されてい
たので、縦型熱処理炉内における熱処理に伴なってウェ
ーハ支持柱体111に支持された半導体ウェーハの荷重な
どにより下部板状体112が熱変形を生じた場合、テーブ
ル基板121上に安定して載置することが困難となる欠点
があった。
そこで本発明は、これらの欠点を除去するために、下
部板状体の下面に対し少なくとも3つの支持柱体を溶接
などにより配設しておき、その支持柱体の自由端部端面
を適宜に切断することにより支持柱体の自由端部端面に
対しウェーハ支持柱体を直立せしめ、かつ下部板状体の
熱変形に際してもテーブル部に対して安定に載置可能と
されたウェーハ熱処理用治具を提供せんとするものであ
る。
(2)発明の構成 [問題点の解決手段] 本発明により提供される問題点の解決手段は、 「上部板状体とテーブル部によって支持される下部板
状体との間に配設された複数のウェーハ支持柱体のスリ
ット溝に対し半導体ウェーハが挿入載置されるウェーハ
支持部を包有してなるウェーハ熱処理用治具において、
前記下部板状体の下面に対し少なくとも3つの支持柱体
が配設されており、かつ前記支持柱体の自由端部端面が
前記複数のウェーハ支持柱体の延長方向に直交する同一
平面に含まれてなることを特徴とするウェーハ熱処理用
治具」 である。
[作用] 本発明にかかるウェーハ熱処理用治具は、下部板状体
の下面に対し少なくとも3つの支持柱体が配設され、か
つ前記支持柱体の自由端部端面が前記下部板状体の上面
に対して配設された複数のウェーハ支持柱体の延長方向
に直交する同一平面に含まれてなるので、ウェーハ支持
柱体をテーブル部に対して直立せしめるための調整作業
を軽減する作用をなし、また下部板状体が熱変形を生じ
た場合でもテーブル部に対して安定に載置せしめる作用
をなす。
[実施例] 次に本発明について、添付図面を参照しつつ具体的に
説明する。
第1図は、本発明にかかるウェーハ熱処理用治具の一
実施例を示す正面図である。
第2図は、第1図実施例におけるII−II線にそった断
面図である。
第3図は、本発明にかかるウェーハ熱処理用治具の他
の実施例を示す正面図である。
第4図は、第3図実施例におけるIV−IV線にそった断
面図である。
まず第1図および第2図を参照しつつ、本発明にかか
るウェーハ熱処理用治具の一実施例について、その構成
を詳細に説明する。
10は、本発明のウェーハ熱処理用治具で、半導体ウェ
ーハ(図示せず)を熱処理するために石英もしくは炭化
珪素などで形成されたウェーハ支持部110と、ウェーハ
支持部110を支持しかつ縦型熱処理炉(図示せず)に対
する昇降部材(図示せず)に対して載置せしめるための
石英もしくは炭化珪素などで形成されたテーブル部120
とを包有している。
ウェーハ支持部110は、半導体ウェーハを水平方向に
挿入載置せしめるスリット溝111aがそれぞれ形成された
複数(たとえば4つ)のウェーハ支持柱体111と、複数
のウェーハ支持柱体111の下端部に対し溶接などにより
配設された下部板状体112と、複数のウェーハ支持柱体1
11の上端部に対し溶接などにより配設された上部板状体
113とを包有している。下部板状体112の下面には、少な
くとも3つ(ここでは3つ)の支持柱体114a,〜,114cが
適宜の間隔(たとえば等角度)を隔てて所望により同一
円周上に溶接などによって配設されている。支持柱体11
4a,〜,114cの自由端部すなわち下端部の端面は、水平面
に載置されたとき、ウェーハ支持柱体111がその水平面
に対して鉛直方向に直立するように、適宜に研磨加工さ
れ仕上げられている。
テーブル部120は、支持柱体114a,〜,114cの下端部端
面が当接されて載置されるテーブル基板121と、テーブ
ル基板121の下方に間隔をおいて配設された所望数の熱
遮蔽板124と、熱遮蔽板124を貫通しテーブル基板121を
支持している少なくとも1本の連結柱体125と、連結柱
体125の下端部に配設されたテーブル下板126と、テーブ
ル下板126の中央部に形成された位置決孔127と、テーブ
ル下板126の下面に対し溶接などにより配設された複数
(たとえば6つ)の支持柱体128とを包有している。テ
ーブル基板121の上面には、平坦面とするための研磨加
工の労力を軽減するために、所望によりその中央部に対
し凹所121aが形成されている。
更に第1図および第2図を参照しつつ、本発明にかか
るウェーハ熱処理用治具の一実施例について、その製造
方法を詳細に説明する。
第1に、ウェーハ支持柱体111,下部板状体112,上部板
状体113および支持柱体114a,〜,114cを、個別に作成す
る。
第2に、ウェーハ支持柱体111の上端部および下端部
に対し、それぞれ上部板状体113および下部板状体112を
溶接などにより配設する。
第3に、下部板状体112の下面に対し適宜の間隔(た
とえば等角度)を隔てて所望により同一円周上に支持柱
体114a,〜,114cを溶接などによって配設する。
第4に、ウェーハ支持柱体111に対して半導体ウェー
ハを挿入載置するためのスリット溝を形成する。
第5に、ウェーハ支持柱体111の延長方向に直交する
同一平面にそって支持柱体114a,〜,114cの自由端部すな
わち下端部を切断し、必要に応じ適宜に研磨加工して平
坦面とする。これによりウェーハ支持柱体111をテーブ
ル部120に対して鉛直方向に直立せしめるための調整作
業を軽減できる。したがって本発明のウェーハ熱処理用
治具10では、ウェーハ支持部110をテーブル部120に載置
するに際し、ウェーハ支持柱体111をテーブル部120のテ
ーブル基板121に対し鉛直方向にそって直立せしめるこ
とができ、ひいては縦型熱処理炉の内周面に対してウェ
ーハ支持部110が接触されることを回避でき、また下部
板状体112が熱変形を生じた場合でもウェーハ支持部110
をテーブル部120に対して安定に載置できる。
第6に、別途形成したテーブル部のテーブル基板の上
面を、平坦面となるように適宜に研磨加工する。所望に
よりこの研磨加工に先き立って、その中央部を除去して
凹所121aとしてもよい。これにより、研磨加工に付随す
る労力を大幅に軽減できる。
加えて第1図および第2図を参照しつつ、本発明にか
かるウェーハ熱処理用治具の一実施例について、その作
用を詳細に説明する。
昇降部材(図示せず)の上面に対して支持柱体128お
よび位置決孔127により支持されたテーブル部120に対
し、適宜の把持部材(図示せず)によって把持されたウ
ェーハ支持部110を載置する。すなわち下部板状体112の
下面に配設された支持柱体114a,〜,114cの下端部端面
を、テーブル基板121の上面に対して当接し載置せしめ
る。
これによりウェーハ支持柱体111を、テーブル部120の
テーブル基板121に対し鉛直方向にそって直立せしめる
ことができ、ひいては縦型熱処理炉に挿入されたとき、
その内周面に対してウェーハ支持部110が接触されるこ
とを回避できる。
また本発明のウェーハ熱処理用治具10では、支持柱体
114a,〜,114cによってウェーハ支持部110がテーブル部1
20に対して載置されているので、ウェーハ支持部110
(特にその下部板状体112)が縦型熱処理炉に挿入され
るに伴なって熱変形を生じる場合にあっても、その影響
を緩和でき、そのためテーブル部120のテーブル基板121
に対して安定に載置でき、ひいては縦型熱処理炉の内周
面に対してウェーハ支持部110が接触されることを回避
できる。
次いで第3図および第4図を参照しつつ、本発明にか
かるウェーハ熱処理用治具の他の実施例について、その
構成および作用を詳細に説明する。
第3図および第4図に示した実施例は、第1図および
第2図に示した実施例とほぼ同一の構成および作用を有
しているので、説明を簡潔とするために、その相異する
点のみを説明する。
少なくとも3つ(たとえば6つ)の支持柱体114a,〜,
114fのうちの一部(ここでは4つの支持柱体114b,〜,11
4e)が、第1図および第2図に示した実施例に比し、下
部板状体112の下面中央部と下部板状体112の下面に対す
る複数のウェーハ支持柱体111の投影(すなわち最大荷
重位置)とをそれぞれ結ぶ放射線L1,〜,L4上に対してそ
の投影に対し少なくとも一部が重なるように溶接などに
より配設されている。これにより支持柱体114a,〜,114f
が下部板状体112を介してウェーハ支持柱体111から与え
られた荷重を実質的にその直下でそれぞれほぼ均等に分
担しており、かつそれに伴なって支持柱体114a,〜,114f
の分担する荷重がそれぞれ軽減されているので、本発明
のウェーハ熱処理用治具10が縦型熱処理炉内に挿入され
て加熱されても、第1図および第2図の実施例に比し、
下部板状体112に生じる熱変形を抑制できる。
その他の参照番号などについては、第1図および第2
図に示した実施例の説明と重複するので、省略する。
なお第3図および第4図の実施例にあっては、支持柱
体114b,〜,114eが、下部板状体112を介してウェーハ支
持柱体111から与えられた荷重を実質的にその直下で支
持している限り、換言すれば下部板状体112の下面に対
する複数のウェーハ支持柱体111の投影の一部に対応し
て重なる位置にそれぞれ配設されている限り、下部板状
体112の下面中央部と下部板状体112の下面に対する複数
のウェーハ支持柱体111の投影とをそれぞれ結ぶ放射線L
1,〜,L4上からそれぞれ若干円周方向へ回転した位置に
配設されていてもよい。
また支持柱体114b,〜,114eが、所望により、第3図お
よび第4図に示した実施例に比し、下部板状体112の下
面中央部方向へ移動した位置に配設されていてもよい。
これにより支持柱体114b,〜,114eが、下部板状体112の
下面に対するウェーハ支持柱体111の投影に重ならない
位置に配設されることとはなるが、支持柱体114a,〜,11
4fは、依然として下部板状体112を介してウェーハ支持
柱体114から与えられる荷重をそれぞれほぼ均等に分担
しており、かつそれに伴なって支持柱体114a,〜,114bの
分担する荷重がそれぞれ軽減されているので、同様に下
部板状体112の熱変形を十分に抑制できる。
加えて上述では支持柱体が3つの場合と6つの場合に
ついて特に説明されているが、本発明は、これに限定さ
れるものではなく、支持柱体が3つ以上の適宜の数であ
る場合を全て包摂するものである。
(3)発明の効果 上述より明らかなように本発明にかかるウェーハ熱処
理用治具は、上部板状体とテーブル部によって支持され
る下部板状体との間に配設された複数のウェーハ支持柱
体のスリット溝に対し半導体ウェーハが挿入載置される
ウェーハ支持部を包有してなるウェーハ熱処理用治具で
あって、特に (a)前記下部板状体の下面に対し少なくとも3つの支
持柱体が配設されており、かつ (b)前記支持柱体の自由端部端面が前記複数のウェー
ハ支持柱体の延長方向に直交する同一平面に含まれ てなるので、 (i)ウェーハ支持柱体をテーブル部のテーブル基板に
対して直立せしめるための調整作業を大幅に軽減できる
効果 を有し、また (ii)下部板状体が熱変形を生じた場合でもテーブル部
に対して安定に載置できる効果 を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかるウェーハ熱処理用治具の一実施
例を示す正面図、第2図は同II−II線にそった断面図、
第3図は本発明にかかるウェーハ熱処理用治具の他の実
施例を示す正面図、第4図は同IV−IV線にそった断面
図、第5図は従来例を示す正面図、第6図は同VI−VI線
にそった断面図である。10 ……ウェーハ熱処理用治具 110……ウェーハ支持部 111……ウェーハ支持柱体 111a……スリット溝 112……下部板状体 113……上部板状体 114a,〜,114f……支持柱体 120……テーブル部 121……テーブル基板 124……熱遮蔽板 125……連結柱体 126……テーブル下板 127……位置決孔 128……支持柱体

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部板状体とテーブル部によって支持され
    る下部板状体との間に配設された複数のウェーハ支持柱
    体のスリット溝に対し半導体ウェーハが挿入載置される
    ウェーハ支持部を包有してなるウェーハ熱処理用治具に
    おいて、前記下部板状体の下面に対し少なくとも3つの
    支持柱体が配設されており、かつ前記支持柱体の自由端
    部端面が前記複数のウェーハ支持柱体の延長方向に直交
    する同一平面に含まれてなることを特徴とするウェーハ
    熱処理用治具。
  2. 【請求項2】支持柱体が、互いに等角度を隔てて同一円
    周上に配設されてなることを特徴とする特許請求の範囲
    第(1)項記載のウェーハ熱処理用治具。
  3. 【請求項3】支持柱体の一部が、下部板状体の下面中央
    部と前記下部板状体の下面に対する前記複数のウェーハ
    支持柱体の投影とをそれぞれ結ぶ放射線上に対して配設
    されてなることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項
    もしくは第(2)項記載のウェーハ熱処理用治具。
  4. 【請求項4】支持柱体の一部が、下部板状体の下面に対
    する複数のウェーハ支持柱体の投影のそれぞれ少なくと
    も一部に重なるように配設されてなることを特徴とする
    特許請求の範囲第(1)項ないし第(3)項のいずれか
    一項記載のウェーハ熱処理用治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS61100141U (ja) * 1984-12-07 1986-06-26
JPS62146265A (ja) * 1985-12-19 1987-06-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 気相化学蒸着装置
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JPS62263649A (ja) * 1986-05-09 1987-11-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd ウエハバスケツト

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