JPH113865A - ウエハー積載用ボート及びその製造方法 - Google Patents

ウエハー積載用ボート及びその製造方法

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JPH113865A
JPH113865A JP28518597A JP28518597A JPH113865A JP H113865 A JPH113865 A JP H113865A JP 28518597 A JP28518597 A JP 28518597A JP 28518597 A JP28518597 A JP 28518597A JP H113865 A JPH113865 A JP H113865A
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wafer
beams
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wafer loading
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JP28518597A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Minagawa
和弘 皆川
Atsushi Sano
淳 佐野
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、しかも重量増を抑えつつ、1
2インチのような大口径ウエハーの場合でも、スリップ
や撓みの発生を可及的に防止する。 【解決手段】 縦型の熱処理炉に用いられるウエハー積
載用ボートである。2本で対をなす梁11を1組あるい
は複数組、支柱12の長手方向に所要の間隔を存して多
数、水平保持させ、これら対をなす梁11でウエハー2
を線支持する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に大口径の半導
体ウエハー(以下、単に「ウエハー」という)を熱処理
する際に使用するウエハー積載用ボート及びこのウエハ
ー積載用ボートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化処理や拡散処理等の高温熱処理を行
う場合に用いられる炉は、ウエハーの大口径化に伴っ
て、縦型が主流となってきた。その理由としては、ウエ
ハー搬送システムの自動化対応、クリーンルーム内での
スペースファクターの減少、炉内の均熱性の確保、ガス
の巻き込みの減少等が挙げられる。
【0003】そして、上記の縦型炉に用いられるウエハ
ーボートは、例えば図15に示すように、4本の支持部
材1を、これら支持部材1で保持するウエハー2の周縁
に配しながら、これら4本の支持部材1の上下端を、支
持部材1と同一の材料で製作された天板及び底板により
固定するように一体成形した構造である。
【0004】しかしながら、このような構造のウエハー
ボートでウエハー2を支持して熱処理を行った場合に
は、ウエハー2の挿入側(図15における紙面上側)に
おける2つの支持部材1aの、特にウエハー挿入側端縁
にウエハー2の重量が集中するので、例えば12インチ
ウエハーのような大口径のウエハー2を支持した場合に
は、スリップ(結晶欠陥,転位)の発生は避けられない
という問題があった。
【0005】そこで、大口径ウエハーに対応した縦型の
ウエハーボートとして、以下のような提案がなされてい
る。例えば、特開平6−168903号では、図16に
示すように、ウエハー2の挿入側(図16における紙面
上側)の支持部材1aを断面アーク状として、支持部材
1の先端とウエハー挿入方向のなす角θ1 ,θ2 を10
0度以上としたウエハーボートが提案されている。
【0006】また、特開平5−114645号では、図
17に示すように、複数の支柱3と天板4及び底板5か
らなり、ウエハー2の移載用アームのために、凹状に切
り欠いた部分(以下、「切欠部」という)6aを有する
ウエハー保持用支持板6を前記支柱3に取り付けたウエ
ハーボートが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平6−168
903号で提案されたものは、支持部材1aをウエハー
2の挿入側に張り出させることにより、ウエハー2の重
量を4本の支持部材1,1aに可及的に均等に分散させ
ようとしている。しかし、ウエハー2の重量をいかに均
等に分散させたとしても、12インチのような大口径の
ウエハー2に対しては不十分である。加えて、特開平6
−168903号で提案されたものでは、ウエハー2の
中心部を支持していないので、中心部に向かって撓みが
生じ、スリップが発生したり、自動搬送システムが誤動
作する原因となるという問題もある。
【0008】また、特開平5−114645号で提案さ
れたものは、ウエハー2を支持板6で面支持するため、
スリップや撓みの問題は少ないが、ウエハー2の一枚毎
に支持板6が必要であること、支持板6には切欠部6a
が必要になるので構造が複雑となること、等の理由によ
りウエハーボートの重量が増加して、熱応答性の低下や
ハンドリングの問題が生じる。加えて、コストアップの
要因ともなる。
【0009】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、簡単な構成で、しかも重量増を抑
えつつ、12インチのような大口径ウエハーの場合で
も、スリップや撓みの発生を可及的に防止できるウエハ
ー積載用ボート及びこのウエハー積載用ボートを簡略に
製造する方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明のウエハー積載用ボートは、2本で対を
なす梁を1組あるいは複数組、支柱の長手方向に所要の
間隔を存して多数、水平保持させることとしている。そ
して、このような1組あるいは複数組の対をなす2本の
梁によりウエハーは線支持され、撓みと応力集中が可及
的に抑制される。
【0011】また、本発明のウエハー積載用ボートの製
造方法は、少なくとも、天板ブロックと、櫛型ブロック
と、平板ブロックと、底板ブロックを製作した後、これ
らの各ブロックを組立て、その後、櫛型ブロックに接合
した平板ブロックを、櫛型ブロックの長手方向に所要の
間隔を存して切断し、ウエハーを支持する梁を形成する
こととしている。そして、このようにすることで、精度
を必要とする最終的な機械加工が平板ブロックだけです
み、機械加工に要する時間が大幅に短縮できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のウエハー積載用ボート
は、縦型の熱処理炉に用いられるウエハー積載用ボート
であって、2本で対をなす梁を1組あるいは複数組、支
柱の長手方向に所要の間隔を存して多数、水平保持させ
たものである。
【0013】本発明のウエハー積載用ボートにおいて、
2本の梁11は、支柱12に水平保持できれば、図1や
図2(a)(b)に示すように左右に配置した支柱12
に接続部材13を介して支持したものでも、また、図2
(c)(d)に示すように、接続部材13を介在させ
ず、支柱12に片持ち支持させたものでも良い。この図
2(c)(d)に示すものでは、左右の支柱12が不要
となるので、熱処理時におけるウエハー2の均熱性が良
くなる。
【0014】また、本発明のウエハー積載用ボートにお
いて、対をなす2本の梁11は、図1や図2(a)〜
(c)に示すように、平行に配置することが、ウエハー
2を支持する際の対称性や撓みの低減には好ましいが、
例えば図2(d)に示すように、V字型に配置したもの
でも良い。対をなす2本の梁11を平行に配置する場
合、これらの梁11の間隔Dは特に限定されるものでは
ないが、支持するウエハー2の直径の1/3〜2/3が
好ましい。1/3未満であると、ウエハー移載用アーム
が挿入しにくくなると共に、接続部材13の長さが長く
なって、梁11の保持強度が弱くなるからである。ま
た、2/3を超えると、ウエハー2の中心における撓み
が大きくなって結晶欠陥が発生するからである。
【0015】また、本発明のウエハー積載用ボートにお
いて、対をなす2本の梁11の長さLは、支持位置によ
っても異なるが、応力集中の抑制という点からは、ウエ
ハー2を完全に支持できる長さを有することが好まし
い。また、梁11の径は、梁11の材質,断面形状、あ
るいはウエハー2の直径,重量によっても異なるが、例
えば円形の場合にはφ3〜φ15mmが好ましい。φ3
mm未満であれば、強度が弱くなって、図2(c)
(d)に示すように、支柱12に片持ち支持させた場合
に、ウエハー2の重量で折損するおそれがあるからであ
る。また、φ15mmを超えると、重量が増加してハン
ドリング性や応答性が悪くなり、かつ、ウエハー2の支
持数が減少するからである。
【0016】また、本発明のウエハー積載用ボートにお
いて、対をなす2本の梁11の断面形状は、三角,四
角,六角等の多角形、円、楕円等が採用できるが、製造
が簡単で、かつウエハーに疵を付けないためには、円形
が好ましい。但し、多角形の場合には、頂角部にはアー
ルをつけておくことで対処できる。また、重量軽減と熱
応答性の向上を図るために、中空の梁を使用しても良
い。また、本発明のウエハー積載用ボートにおいて、対
をなす2本の梁11は、図1や図2(a)(c)(d)
に示すように1組であっても、また、図2(b)に示す
ように2組であっても、また、3組以上であっても良
い。
【0017】本発明のウエハー積載用ボートによれば、
1組あるいは複数組の対をなす2本の梁によってウエハ
ーを線支持するので、可及的に応力集中を抑制すること
ができる。また、ウエハー移載用アームの挿入空間も容
易に確保できる。さらに、2本の梁の間隔を適宜調整す
ることで、ウエハーの撓みを極力抑制することができ
る。
【0018】上記した本発明のウエハー積載用ボートの
うち、接続部材を介して梁を支持するものにあっては、
ウエハー積載用ボートを構成する、少なくとも、天板ブ
ロックと、支柱と接続部材を構成する櫛型ブロックと、
この櫛型ブロックと接合され後に梁となされる平板ブロ
ックと、底板ブロックを製作した後、これらの各ブロッ
クを組立て、その後、櫛型ブロックに接合した平板ブロ
ックを、櫛型ブロックの長手方向に所要の間隔を存して
切断し、ウエハーを支持する梁を形成すれば、精度を必
要とする最終的な機械加工は、平板ブロックのみについ
て行えば良くなるので、機械加工に要する時間を大幅に
短縮できる。
【0019】本発明方法によって製造するウエハー積載
用ボートの素材は、Si含浸SiCや、これにSiCの
CVDコートをしたものなどのSiC質材料に限らず、
石英などであっても良い。また、本発明の製造方法にお
いて、SiC質材料のウエハー積載用ボートを構成する
元のブロックの製造方法は、鋳込み成形、プレス成形、
CIP成形などの従来より用いられるいずれの成形方法
で製作しても良い。
【0020】
【実施例】以下、本発明のウエハー積載用ボート及び製
造方法を図1〜図11に示す実施例に基づいて説明す
る。図1は本発明のウエハー積載用ボートの第1及び第
2実施例を示す概略説明図で、(a)は第1実施例を平
面方向から見た図、(b)は第2実施例を平面方向から
見た図、(c)は第1実施例を正面方向から見た図、図
2(a)〜(d)は本発明のウエハー積載用ボートの第
3〜6実施例を平面方向から見た概略説明図、図3は図
1(a)に示す第1実施例の製造方法の一例を説明する
図、図4は図2(c)に示す第5実施例の製造方法の一
例を説明する図、図5〜図9は本発明の製造方法を順を
追って示す図で、図5(a)は天板ブロックを、(b)
は櫛型ブロックを、(c)は平板ブロックを、(d)は
底板ブロックを、(e)は支柱ブロックを示し、図6は
櫛型ブロックと平板ブロックを接合した状態を示す図
で、(a)は正面図、(b)は平面図、図7は各ブロッ
クを組立てた状態を示す図で、(a)は正面図、(b)
は平面図、(c)は(b)のA−A断面図、図8は櫛型
ブロックと平板ブロックを接合した後に、平板ブロック
を切断する際の説明図で、(a)は切断前、(b)は切
断後を示す図、図9は本発明の製造方法により製造した
本発明のウエハー積載用ボートの第2実施例を示す図
で、(a)は(b)のB- B断面図、(b)は平面図、
(c)は底面図、図10は図1(b)に示す第2実施例
にウエハーの受け座や受けピンを設けた例を示した図、
図11は図1(b)に示す第2実施例において、梁がウ
エハーより短い場合に、ボートの天板から底板にかけて
位置決め用の支柱を設けた例を示した図である。
【0021】図1及び図2において、11は例えば一辺
又は直径が6mmの梁であり、2本で対を成している。
そして、これらの対をなす梁11は、例えば断面が四角
形又は円形の支柱12の長手方向に所要の間隔を存して
多数、水平状に保持される。これらの対をなす梁11
は、例えば図1(a)に示す第1実施例では、断面が四
角形のものを、それぞれ反挿入側(図1(a)における
紙面上側)の支柱12に一端側を取り付けると共に、中
間部分を、両側に配置した支柱12に取り付けた接続部
材13で平行に保持したものを、また、図1(b)に示
す第2実施例では、前記した第1実施例と同じ梁11の
中間部分を、両側に配置した支柱12に取り付けた接続
部材13で平行に保持したものを示している。なお、図
1(a)(b)に示す第1,2実施例では、その頂角部
にアールをつけたものを示しており、梁11におけるウ
エハー2の載置部の高さ位置は、接続部材13の上面位
置よりも若干高い位置となっている。
【0022】また、図2(a)に示す第3実施例では、
対をなす梁11は、それぞれの両側に2個づつ配置した
断面が円形の支柱12に取り付けた接続部材13で、中
間部分を保持したものを示している。また、図2(b)
に示す第4実施例では、対をなす梁11は、それぞれの
両側に配置した断面が四角形の支柱12に取り付けた接
続部材13で、中間部分を保持したものを2組配置した
ものを示している。この第3,4実施例も、前記した第
1,2実施例と同様に、対をなす梁11を平行に配置し
たものを示している。
【0023】また、図2(c)(d)に示す第5,6実
施例では、対をなす梁11は、反挿入側(図2(b)
(c)における紙面上側)に立設した断面が円形の支柱
12に、一端側を取り付けて片持ち状に支持したものを
示している。この第5実施例も、前記した第1〜4実施
例と同様に、対をなす梁11を平行に配置したものを示
しているが、第6実施例ではV字型に配置したものを示
している。
【0024】ところで、前記したように図1や図2
(a)〜(c)に示すように、対をなす梁11を平行に
配置する場合、これら梁11間の寸法は特に限定される
ものではないが、例えば支持するウエハー2の直径の2
/5程度に設定する。
【0025】上記したような本発明のウエハー積載用ボ
ートにおいて、梁11と支柱12あるいは接続部材13
との接合方法については,特に限定されない。例えば、
図1に示す第1実施例のようなものであれば、図3に示
すように、T字状に形成したものに、高さ方向に一定間
隔でスリットを入れることで、支柱12と梁11及び接
続部材13を同時に形成することができる。
【0026】また、図2(c)に示す第5実施例のよう
なものであれば、図4に示すように、板状の支柱12の
高さ方向に、例えば梁11の直径より小径の孔12aを
設け、一方、梁11の前記支柱12への取り付け側を、
前記孔12aに嵌合するように縮径加工すると共に、支
柱12からはみ出す部分をさらに縮径加工し、このさら
なる縮径加工部11aにスナップリング14を嵌入する
ことで取り付けることができる。
【0027】次に、本発明方法により、図1(b)に示
す形状のSiC質材料製の本発明のウエハー積載用ボー
トを製造する場合を図5〜図9を用いて説明する。本発
明方法では、先ず、天板15を構成する天板ブロック2
1、支柱12と接続部材13を構成する櫛型ブロック2
2、梁11を構成する平板ブロック23、底板16構成
する底板ブロック24、ウエハー2の反挿入側の支柱ブ
ロック25を鋳込み成形によって製作する(図5参
照)。なお、櫛型ブロック22の櫛部形状の付与は鋳込
み成形時に行っても良いし、成形後、若しくは櫛型ブロ
ック22を焼成後に機械加工により行っても良い。
【0028】次に、図6に示すように、櫛型ブロック2
2の櫛部に平板ブロック23を接合した後、図7に示す
ように、製品となる形状に組立て及び焼成を行う。
【0029】焼成後は、Siを含浸させて製品を強化
し、その後、支柱12と接続部材13を構成する櫛型ブ
ロック22に接合した平板ブロック23の、図8(a)
に二点鎖線でハッチングして示す部分を、図8(b)に
示すように、櫛型ブロック22の長手方向に所要の間隔
を存して切断加工し、ウエハー2を支持する梁11を形
成する。
【0030】以上説明した本発明の製造方法によれば、
精度を必要としない接続部材13は焼成した状態のまま
で使用でき、Si含浸により硬化した、精度を必要とす
るSiC質材料の最終的な機械加工は、梁11を形成す
る部分のみを切断加工するだけで良いので、製造に要す
る時間を大幅に短縮することができる。なお、上記した
実施例における反挿入側の支柱12は、必ずしも必須の
ものではない。
【0031】ところで、上記した本発明のウエハー積載
用ボートでは、前後方向に均等にウエハーを支持できる
反面、例えば図1(b)や図2(a)(b)のように、
ウエハー2の反挿入側に支柱12がない場合には、ウエ
ハーが梁11上を滑って、正確な支持位置に載置出来な
い場合が起こる可能性が有る。
【0032】このような滑りを起こさせないようにする
には、例えば図10(a)に示すように梁11の両側に
受け座17を設けたり、図10(b)に示すように梁1
1の両側に受けピン18を設けたり、図10(c)に示
すように梁11の反挿入側にのみ受け座17を設ける等
の対策を施せば良い。この場合、受け座17や受けピン
18の梁11からの突出高さは、ウエハー2を固定でき
れば良いので、1mmも有れば十分である。但し、図1
(a)や図2(c)(d)、図10(c)に示すように
梁11の反挿入側に支柱12がある場合や、受け座1
7、受けピン18を設ける場合には、ウエハー2が挿入
側に向かって滑らないように、若干の傾斜を設けておく
ことが望ましい。
【0033】また、梁11がウエハー2より短い場合に
は、ボートの天板15から底板16にかけて図11に示
すように、位置決め用の支柱19を設ければ良い。この
支柱19には、ウエハー2の荷重が作用する訳ではない
ので、2mm程度の細いもので十分であり、溝切等も不
要である。この場合にも、前記したように、若干の傾斜
を設けておくことが望ましい。
【0034】本発明のウエハー積載用ボートは上記した
ような構成であり、次に本発明のウエハー積載用ボート
の効果を確認するために行った実験結果について説明す
る。実験に供したウエハー積載用ボートを図12〜図1
4に、また、図12(a)〜(e)に示した本発明のウ
エハー積載用ボートの各種寸法を下記表1に示す。な
お、図13及び図14には実験に供したウエハー積載用
ボートの各種寸法も併せて示す。
【0035】そして、これらのウエハー積載用ボート
に、直径が300mm、厚さが0.775mmの試験用
シリコンウエハー4枚と同寸法同材質のダミーウエハー
56枚を支持させて、1200℃の雰囲気内に2時間保
持した後、8℃/分の速度で常温まで冷却した。なお、
前記1200℃の雰囲気のうち、最初の1時間は02
囲気で、後の1時間はN2 雰囲気であった。ダミーウエ
ハーは繰り返し試験に使用した。スリップの評価は4枚
の試験用シリコンウエハーについてのみ実施した。
【0036】
【表1】
【0037】実験結果を下記表2に示すが、この表2よ
り明らかなように、本発明のウエハー積載用ボートを使
用した場合、No14のみ若干スリップが発生したが、
No1〜No13及びNo15はいずれもスリップは発
生しなかった。これに対して、図13に示す従来のウエ
ハー積載用ボート(従来例1)、及び図14に示す特開
平6−168903号で提案されたウエハー積載用ボー
ト(従来例2)を使用した場合には、いずれもスリップ
が発生した。なお、表2には参考として、前記実験に供
したウエハー積載用ボートの最大撓み量と最大主応力の
計算結果も併せて示している。
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のウエハー
積載用ボートは、支柱の長手方向に所要の間隔を存して
取り付けた1組あるいは複数組の対をなす2本の梁でウ
エハーを線支持する簡単な構成であるので、重量増加を
抑えつつ、12インチのような大口径ウエハーを支持す
る場合でも、スリップや撓みの発生を可及的に防止する
ことができる。
【0040】また、本発明のウエハー積載用ボートの製
造方法によれば、SiC質材料であっても、このSiC
質材料以外の、例えば石英であっても、精度を必要とし
ない接続部材は焼成した状態のままで使用でき、精度を
必要とする最終的な機械加工は梁を形成する部分のみで
良いので、製造に要する時間を大幅に短縮することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエハー積載用ボートを第1及び第2
実施例を示す概略説明図で、(a)は第1実施例を平面
方向から見た図、(b)は第2実施例を平面方向から見
た図、(c)は第1実施例を正面方向から見た図であ
る。
【図2】(a)〜(d)は本発明のウエハー積載用ボー
トの第3〜6実施例を平面方向から見た概略説明図であ
る。
【図3】図1に示す第1実施例の製造方法の一例を説明
する図である。
【図4】図2(c)に示す第5実施例の製造方法の一例
を説明する図である。
【図5】(a)は天板ブロックを、(b)は櫛型ブロッ
クを、(c)は平板ブロックを、(d)は底板ブロック
を、(e)は支柱ブロックを示した図である。
【図6】櫛型ブロックと平板ブロックを接合した状態を
示す図で、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図7】各ブロックを組立てた状態を示す図で、(a)
は正面図、(b)は平面図、(c)は(b)のA−A断
面図である。
【図8】櫛型ブロックと平板ブロックを接合した後に、
平板ブロックを切断する際の説明図で、(a)は切断
前、(b)は切断後を示す図である。
【図9】本発明の製造方法により製造した本発明のウエ
ハー積載用ボートの第2実施例を示す図で、(a)は
(b)のB−B断面図、(b)は平面図、(c)は底面
図である。
【図10】図1(b)に示す第2実施例にウエハーの受
け座や受けピンを設けた例を示した図で、(a)は梁の
両側に受け座を設けたもの、(b)は梁の両側に受けピ
ンを設けたもの、(c)は梁の反挿入側にのみ受けピン
を設けたものである。
【図11】(a)(b)は梁がウエハーより短い場合
に、ボートの天板から底板にかけて位置決め用の支柱を
設けた図である。
【図12】(a)〜(e)は本発明のウエハー積載用ボ
ートの効果を確認するために行った実験に使用したウエ
ハー積載用ボートの平面方向から見た概略図である。
【図13】本発明のウエハー積載用ボートの効果を確認
するために行った実験に使用した従来のウエハー積載用
ボートの平面方向から見た概略図である。
【図14】本発明のウエハー積載用ボートの効果を確認
するために行った実験に使用した特開平6−16890
3号で提案されたウエハー積載用ボートを平面方向から
見た概略図である。
【図15】従来のウエハー積載用ボートを平面方向から
見た概略説明図である。
【図16】特開平6−168903号で提案されたウエ
ハー積載用ボートを平面方向から見た概略説明図であ
る。
【図17】特開平5−114645号で提案されたウエ
ハー積載用ボートの概略説明図であり、(a)は斜視
図、(b)は平面方向から見た図である。
【符号の説明】
2 ウエハー 11 梁 12 支柱 13 接続部材 21 天板ブロック 22 櫛型ブロック 23 平板ブロック 24 底板ブロック

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦型の熱処理炉に用いられるウエハー積
    載用ボートであって、2本で対をなす梁を1組あるいは
    複数組、支柱の長手方向に所要の間隔を存して多数、水
    平保持させたことを特徴とするウエハー積載用ボート。
  2. 【請求項2】 縦型の熱処理炉に用いられるウエハー積
    載用ボートの製造方法であって、ウエハー積載用ボート
    を構成する、少なくとも、天板ブロックと、支柱と接続
    部材を構成する櫛型ブロックと、この櫛型ブロックと接
    合され後に梁となされる平板ブロックと、底板ブロック
    を製作した後、これらの各ブロックを組立て、その後、
    櫛型ブロックに接合した平板ブロックを、櫛型ブロック
    の長手方向に所要の間隔を存して切断し、ウエハーを支
    持する梁を形成することを特徴とする請求項1記載のウ
    エハー積載用ボートの製造方法。
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