JP2571252B2 - アノード・カソード間アークの安定化装置 - Google Patents

アノード・カソード間アークの安定化装置

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JP2571252B2 JP63017543A JP1754388A JP2571252B2 JP 2571252 B2 JP2571252 B2 JP 2571252B2 JP 63017543 A JP63017543 A JP 63017543A JP 1754388 A JP1754388 A JP 1754388A JP 2571252 B2 JP2571252 B2 JP 2571252B2
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアノード・カソード間アークの安定化装置に
関する。本発明による装置は、例えば基層上への材料の
真空蒸着を行う場合等に用いることができる。
〔従来技術、および発明が解決しようとする課題〕
アノードとカソードの間のアーク放電が固体の蒸発源
またはイオンを発生手段に応用されて以来、蒸気または
イオン放射をカソードの一定の領域、特にその領域から
蒸気の放射された分子またはイオンが最適に利用され得
るところの領域に封じ込めることが望ましいことになっ
ている。蒸着されまたはイオン化される材料は、この特
定の領域における意図される応用においては、適切な組
成においてのみ存在するから、われわれは例えば合金の
真空における金属蒸着のことを考慮するについて、例え
ば入射の或る方向においてのみ基層を蒸着させるようま
たは蒸着配置における装置の或る部分の露出を回避する
よう、幾何学的考慮にもとづく粒子の放出がカソードの
一定の領域からのみ行われるべきである。結局、各々の
例において、電気アークが、カソード支持器もしくは装
置の別の部分に損傷を与えてしまうような幅でカソード
縁に及ぶことがないことを保証することが必要である。
このことは、特にカソードに対し電気的に正または完全
にアノード電位に接続された構成部分がカソード近傍に
配置されている場合に、問題が生ずるのである。これ
は、いわゆるアーク放電の足跡点(tracing point)で
あり該アーク放電の足跡点は、正常には1つの箇所から
他の箇所への断続的な動きによりカソード面上をあちこ
ち移動する。アーク放電の追跡点はこのような構成部分
の近傍において安定化させられ、関連ある箇所における
長すぎる燃焼時間のために関連箇所を過剰に強く加熱
し、それによりカソード支持具もしくは構成部分が損傷
させられる可能性がある。このことを阻止するため、ア
ーク放電の足跡点の運動をカソード面の予め選択された
領域に制限する種々の方策がすでに提案されている。し
かしこれらの方策は、いまのところ、放電が過大でない
電流強度の単一の足跡点を形成するのみである場合に幾
らかの成功をもたらすに過ぎない。しかし、約50アンペ
アまたはそれより大なる全電流強度の、より強力な放電
の場合(このことはこれ迄の経験によれば避けることが
できないのである)において、幾つかの足跡点が形成さ
れはじめると、この問題は知られている方策ではもはや
処理することはできない。
英国特許明細書第1322670号及びこれに対応する米国
特許第3793179号には、アーク放電の足跡点がカソード
面の許容しうる領域から逸脱するとすぐに、その足跡点
を消滅させるという手段が提案されている。この目的の
ため、放電から保護されるべき表面部分に対して可能な
限りの近傍、例えば僅か数ミリメートルの間隔をもっ
て、カソードの外側周囲をリング状に囲む遮蔽鉄板が配
設されている。明らかなこととして、このリングは希望
される材料、すなわち、導電材料または絶縁体により作
られることが可能である。確実であるためには、磁性材
料時に軟磁性材料、例えば適切な鋼の遮蔽のみが、使用
されることが推奨されたのであり、その理由は、他の材
料の遮蔽を使用するとアーク放電の安定性に不利な影響
が与えられることが観測されたといわれているからであ
る。
この点に関し、(前述の提案の発表から10年の後に他
の出願人による西独特許明細書第3345442号により)陰
極点を制限するための蒸気化アーク安定化装置において
ターゲット面上に透磁性(軟磁性)材料からなる制限リ
ング、特に軟鉄もしくはパーマロイ合金のような制限リ
ングを設けることが、再び推奨された。このことは、ア
ークが制限リングの近傍に至る場合に、アークが幾度も
ターゲット表面に戻されることを実現する。このような
制限リングに対して依然として問題となる別の材料は、
鉄以外にニッケル及びコバルト又はこれら材料の合金で
ある。しかしながらこの場合、このような材料の特性に
従ってターゲット表面にアークを保持することができる
ため、制限リングが透磁性であることを重視するのが常
に重要である。
カソード面の許容された領域からアークが逸脱するの
を阻止するためのこれらの慣用の方策のすべては、放電
の一つの足跡点のみをもつアークについて(特に)、十
分なものであった。しかし、約50アンペア以上のアーク
の全電流の強度においては、数値の増加において幾つか
の足跡点(カソード点、陰極点)が形成され、そして経
験によれば、制限リングについて最適の解決策としてこ
れまで推奨されてきた材料がこの場合については失格す
ることが判明している。すなわち、幾つかの放電の足跡
点が発生する際にアークが許容されたカソード領域以外
の箇所に突然に固定され、すなわち、カソード面上をも
はや揺動しないようになり、したがって、この箇所に損
傷が現われ、特にカソード及びこれを保持する冷却され
た基台の溶断が発生することを示している。
統計的に現われるこの効果の因果関係は全く明らかに
されていないが、その瞬間に全アーク電流強度の本質的
部分が禁止された箇所に存在する足跡点に集中し、制限
リングがこれに与えようとする機能をもはや充足するこ
とができず、したがってもはや縁に接するアークを自ら
押し戻す状態にはないと理解されている。
いずれにせよ、50アンペア以上の電流強度において全
電流をその時行なわれる幾つかの分離されたアークに分
割するにも拘わらず、この場合個々の放電路があまり大
きな電流強度を生じないものであると推測されている
が、一つの足跡点のみを有する放電の際に軟磁性材料か
らなる従来公知の磁化可能な制限リングにより阻止しう
る損傷が発生することが幾度か観察されるべきである。
蒸発アークの安定化のための別の可能性を調査してみ
ると、西独特許明細書第3345493号には、ターゲットと
接触しかつターゲット表面を囲んでいる制限リングを使
用するという教示が示されている。この場合この制限リ
ングは、アークの荷電粒子のより平均化されたエネルギ
ーにおいて、1よりもより小なる2次電子放射比を有
し、陰極点をターゲット表面に制限するため、蒸発され
たターゲット材料のそれよりも小なる表面エネルギーを
有する材料からなるものである。特に、制限リングに対
しては窒化化合物(Nitridverbindungen)を含む材料が
提案され、そして他の変形例においては鉄又はパーマロ
イからなるリングの使用が提案されており、この場合に
は適切な2次電子放射比を有する層が透磁性リング上に
蒸着されねばならぬ。
透磁性リングの場合には、少なくともターゲット材料
自体が非磁性であるとき、ターゲット表面においてラン
ダムな運動でさまようアークが1つの特定の個所に約1
秒とどまり、次いでカソードの他の帯域へと運動するこ
とが観測された。西独特許明細書第3345442号からは透
磁性材料からなる制限リングが使用されるべきことが推
測されるのであり、その理由は、この制限リングはその
磁気特性に基づいてアークを非磁性ターゲットに保持し
うるからである。放電電流により十分強力な磁界を形成
するために、透磁性材料が必要になったと思われる。
制限リングの目的は、既述したように、アーク放電の
際に粒子放射源が冷陰極上に存在するカソード点の明確
な標的のない動きを、このために設けられたカソード面
上に制限することにある。これ迄の最善の解決策として
公知の、磁性材料からなるリングはこのことを一つの足
跡点のみによる放電に対して行なうが、この機能を充足
する確実性は、カソードがより高いアーク電流により作
動され、したがって幾つかの足跡点が同時に存在する場
合には、もはや十分ではない。磁界の作用に関するこれ
迄の理解とは反対に、この確実性は、例えば基層上に層
を設けるための有利な条件を作り出すために、カソード
面に対し垂直に存在する磁界が用意される場合でも依然
として減少する。たとえアーク電流強度が適度に増大さ
せられそれによりカソード面上を小数のカソード点のみ
が同時にカソード面上を運動する事態であっても、いか
なる場合においても、数時間の作動の後に、いくぶん延
長されたオン時間の後にカソードブレークアウトが生起
する。次いで、このことは、許容されない領域内へ移動
することが可能であり、例えば、絶縁体又はその他の構
成要素の近傍において適当な燃焼の条件が存在すること
になり、それにより損害を発生させる。したがって産業
上の作動においては、指定されたカソード面を時々逸脱
することでさえ許容されることができない。
本発明の課題は、特に高い電流強度においても蒸発も
しくはイオン発生のために備えられたカソード表面の領
域からのアーク足跡点の逸脱に対して信頼性のある防禦
がなされるよう、制限リングを使用してアークを安定化
する装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段、および作用〕
この課題は、アノードとアークにより蒸発されるべき
カソードの間の電気アークを安定化させ、それによりア
ークが衝突すべきカソードの表面区域が、カソードから
電気的に絶縁され導電性の表面をもつ制限リングにより
包囲されるようになっている装置において、該制限リン
グは表面における導電度として少くとも3×105S/cmの
値を有することを特徴とする電気アーク安定化装置、に
より解決される。
制限リングの十分な導電性とは別に、このリングがタ
ーゲット自体と電気的に接触しないことも重要である。
本発明に従う解決は、これ迄最適なものとして推奨され
た透磁性リングを有するものよりも本質的により確実な
カソード焼損面の制限をもたらすケースであることを示
している。このことは特に、高い放電電流強度において
幾つかの放電の足跡点が形成される場合に対して適切で
ある。このより良好な効果の説明は完全には明瞭ではな
いが、おそらくは下記の記述により説明されることが可
能である。
ここまでの記述において、制限機能は、アークをリン
グから再びカソード面の内側領域に向けて押しやるため
に、制限リングに近傍するアークにより可能な限り強力
な磁界が発生されねばならぬことに基くことから出発し
ていた。放電電流により十分強力な磁界を発生するた
め、磁界強度が高められる理由から、透磁性材料からな
るリングの使用が提示されたように理解される。したが
ってこれによってのみ十分な制限作用が達成可能である
ように理解される。
これに対し、本発明では、このような透磁性リングに
よる増強作用を全然必要とすることなく、磁界の増強が
リング材料の透磁率により行なわれる前に、リングに対
し迅速に移動するアークがリングに達しもしくはそれ所
か飛び出してしまう危険があるという驚くべき事実にも
とづいている。その場合に、おそらくゆっくりとした増
強作用のため透磁性(そして通常は導電性の)材料を使
用する際に磁界を変えることができるという事情がある
のである。いずれな場合においても、適切に高導電性の
表面を有するリングを使用することにより、複数の放電
の足跡の形成が有利であるとき、少くとも50アンペア以
上の大なるアーク電流の場合における、本発明による制
限リングの制御効果が、従来のよく知られた技術の状態
において今まで最適とみなされた方法の場合よりも実質
的により信頼性があることが見出されている。
したがって、本発明による配置の改良された有効性の
説明は、おそらく、磁界の確立及び消滅がより大なる速
度において行われる点に求められるべきである。
制限リングまたは表面の良好な導電性をもつ材料とし
ては、当然のこととして、良好な導電性をもつ金属およ
び(経済的理由から)特に銅及びアルミニウムが考慮の
対象になる。リング体は、カソード面に関して狭く配置
することができる、この場合アークはリングにより周囲
に縁を設けられたカソード面の一部に制限され、もしく
はカソードをその外側の縁から狭い間隔においても囲む
ことができ、この場合アークがカソード面から逸脱する
ことが阻止される。本明細書の記述における用語である
リングは、環状リングを絶対的に意味する必要はない。
むしろ、卵形リングまたは閉鎖された枠状の本体、例え
ば長方形の本体を指すこともまた可能である。さらに本
発明による制限リングは、相異なる断面を有することが
可能であり、例えば添付図面に示される例示の形態から
導出され得るように、平坦な円板または円筒状の凸状の
形状を有することが可能である。
より詳細には、全図面を通じ類似部分に同一の参照記
号が付された図面を参照する以下の記述において説明が
なされる。
〔実施例〕
第1図において、1はポンプ開口部2を通して排気さ
れることができる円筒状の真空蒸着室を示す。該真空蒸
着室の内部に蒸着装置の底部に固定されたカソード3が
設けられる。カソードは基台5上に載置され、該基台
は、発生する損失熱をその内部で循環する冷却材により
排出することができる。この冷却基台はこの側で、絶縁
体4により支持され、容器と気密状態に結合されてい
る。さらにカソードは電圧源6に負極と接続され、その
正極は絶縁体7により装置の底板8を貫通する導線9を
介して、アノードとして接続されたリング状の円板10に
至っている。好ましくはカソードに補助装置として、真
空封止されて絶縁された容器壁を貫通する作動装置12に
より矢印方向に移動され、したがってカソードが点弧フ
インガー部材に接触しもしくはこれをカソードから離隔
するいわゆる点弧フインガー11が付設されている。接触
する際に流れる極大電流は、抵抗13により数10アンペア
に制限される。点弧フインガーをカソードから持ち上げ
ることにより発生させられる遮断時スパークは、アーク
放電の足跡点の最初のものへと発展する。
本発明によれば、カソード3は円筒側面形状の、絶縁
されそして絶縁体4上に位置する制限リング14により囲
まれており、このリングはカソード点の移動、この場合
においてはカソードの円筒側壁に向けての移動である、
を妨げ、したがってその動きはカソード面に制限され
る。
さらに、コイル15及び16が設けられ、これらはヘルム
ホルツ対として接続されうるものであるが、既に10ガウ
スの弱い磁界強度においてプラズマ層の増加が始まるよ
うに作用する。蒸着室においては、基層の回転運動によ
り均一な層を得るために、基層18に対する支持器17は回
転可能に設けられ、真空気密されかつ絶縁されて室壁を
貫通する回転駆動部19と接続されている。基層支持器
は、電源20により正と負の電位を加えられている。さら
に第1図は、底板8もしくは蓋24と真空室の円筒状側壁
との間の真空封止体22もしくは23を示す。
本明細書に記述される配置を試験するため、純粋なチ
タンからなるカソードが使用され、そして基層支持器17
に、超音波を使用しあらかじめ通常の方法で溶媒中にて
洗浄された基層18が固定された。高真空に達した後、10
-2パスカルの数倍の圧力となる迄、装置内に吸引管2を
介してアルゴンが導入され、その後カソード上のカソー
ド点の形成の下で放電が点弧する。同時に窒素が10パス
カルの圧力になる迄流入され、そしてこの圧力が後で行
なわれる蒸着の間一定に保持された。アーク電流は250
アンペアに調整された。8分間の蒸着時間後に、30cmの
間隔をもって取付けられた基層上に2μmの窒化チタン
層(TiN−Schicht)が得られた。同一装置における試験
蒸着のための第2の例においては、より高い400アンペ
アのアーク電流に調整された差異を除いて同一の方式に
て行なわれた。250もしくは400アンペアの電流強度にも
かかわらず、アークは両事例において安定となり、カソ
ード面からの逸脱もしくは装置のその他の部分の損傷は
観測されなかった。
第2図ないし第5図に示される配置は、前記されるよ
うに、制限リングの幾何学的変形および種々の置換の可
能性に関係している。
第2図において、アノード10とカソード3との間に設
けられた制限リング14に対する電圧は、電圧源6から供
給されるアノード電圧の一部分としてポテンシオメータ
25から取出される。これによって制限リングの電圧は個
々の場合に対して最適に調整され、そしてこの電圧がア
ノード電圧と同じ大きさの約半分になることを示してい
る。したがってほぼ50ボルトの低電圧アーク放電に対す
る通常のアノード電圧においては、制限リングの電圧は
ほぼ25ボルトとなる。制限リング電圧の供給は、装置の
底板8を通る電圧供給部26を介して行なわれる。
第3図の装置は、制限リング電圧がアノード電圧源に
よっても供給されるが、この回路においては電気抵抗27
により適合する値に減少さることにより、第2図に従う
ものからは区別される。この抵抗は、1オームの値にす
るのが合理的である。したがって制限リングを介して流
れる例えば、20アンペアの電流においては、抵抗27に20
ボルトの電圧降下が発生し、したがって例えば制限リン
グにおける50ボルトのアーク電圧において依然として30
ボルトの残留電圧が加えられる。
第4図は、電圧源に接続されずに絶縁体4により支持
され、作動の際のイオン衝撃により、アーク放電から正
の電位に充電される制限リング14を示す。浮動電位に存
在するこのような制限リングは、本発明の意義における
その機能を満たしている。作動する間に、40ボルトのア
ノード電位と約70アンペアのアーク電流において、約15
ボルトのリングの浮動電位が測定された。
第5図は、第4図におけると同様に2個のリングが絶
縁体4上に存在しているもので、この装置においては特
別なアノード10を放棄し、真空室の内壁がアノード機能
を引受ける2個の制限リング14aと14bとを備える装置を
示す。2個の制限リングは、カソード縁の領域における
希望しない放電飛び越しに対しより大なる確実性を提供
し、このやりかたで、装置の追加なしに、500アンペア
より大なるアーク電流強度に信頼性をもって対処するこ
とが可能であった。またこのような電流強度のアーク放
電により多数の放電垂線足が得られ、したがってすべて
の瞬間において1つまたはそれより多い足跡点がカソー
ド縁に接近するが、2重の制限リング14a/14bにより確
実に再び押し戻される。最後に記載した第5図による装
置により、カソードに接続されたチタンターゲットか
ら、400アンペアのアーク電流強度により15mmの層が障
害を生じることなく運び去ることができる。一方、本発
明によるそのような制限リングなしでは、遅くとも数分
の1mmの蒸着後に強い妨害が発生するが、その理由は放
電の陰極点がカソード縁へと走行しそこに停滞するから
である。本発明によれば、何時間もの作動後でも、この
欠点が観測されることはなかった。
知られている透磁性の鉄からなる制限リング(鉄リン
グ)の使用と比較すると、銅リングはまた、カソード点
の運動をカソード面の指定された区域に制限する役割に
おいて幾倍ものより大なる信頼性をもたらす。実際、鉄
リングと比較すると、同じ寸法のカソード上の場合の2
倍より大なる数のカソード点を発生させる電流強度を用
いて試験的作動を行ったとき、1つのカソードの寿命を
通じて放電の中断を生じないという結果が得られたので
あり、該試験的作動の期間において1cm以上の厚みの材
料が除去された。この場合、必要なことのすべては、銅
の上に析出されたカソード材料の層を、数mmの厚みに達
するたびごとに、除去することであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明により円筒側面形状の制限リングがカソ
ードを包囲しその外にアノードが設けられまた放電点弧
のための補助手段が設けられた真空蒸着装置を示す断面
図、第2図は制限リングに対する電位がアノード電圧の
ポテンシオメータにより得られる配置を一部断面で示す
図、第3図は他の例として、制限リングの電圧が、直列
接続された抵抗の端子間の電圧降下によりアノード電圧
に対して低下される装置を示す図、第4図はやはり他の
例として、リングがもはや電圧源と接続されることなく
浮動電位において作動する装置を示す図、第5図はさら
に他の例として、真空室の内壁がアノードとして接続さ
れ作動する際に浮動電位にある2個の制限リングが設け
られた装置を示す図である。 〔符号の説明〕 1……試験蒸着室、2……ポンプ開口部、 3……カソード、4……絶縁体、 5……冷却基台、6……電源、 7……絶縁体、8……底板、 9……導線、10……アノード、 11……点弧フインガー、12……作動装置、 13……抵抗、14,14a,14b……制限リング、 15,16……コイル、17……基層支持器、 18……基層、19……回転駆動部、 20……電源、22,23……真空封止体、 24……蓋、25……ポテンシオメータ、 26……電圧供給部、27……抵抗。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アノードとアークにより蒸発されるべきカ
    ソードの間の電気アークを安定化させ、それにより、ア
    ークが衝突すべきカソードの表面区域が、カソードから
    電気的に絶縁され導電性の表面をもつ制限リングにより
    包囲されるようになっている装置において、 該制限リングは表面における導電度として少くとも3×
    105S/cmの値を有することを特徴とする電気アーク安定
    化装置。
  2. 【請求項2】該制限リングは銅で作られている、請求項
    1記載の装置。
  3. 【請求項3】該制限リングはアルミニウムで作られてい
    る、請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】該制限リングは環状のプレートにより形成
    されている、請求項1記載の装置。
  5. 【請求項5】該制限リングは中空の円筒の形態を有す
    る、請求項1記載の装置。
  6. 【請求項6】該制限リングは該表面区域から最大で20mm
    だけ上方に配置される制限面を有する、請求項1記載の
    装置。
  7. 【請求項7】該制限リングは電圧源に接続されている、
    請求項1記載の装置。
  8. 【請求項8】該制限リングは1個より多く設けられてい
    る、請求項1記載の装置。
  9. 【請求項9】該制限リングは該アノードから電気的に絶
    縁されている、請求項1記載の装置。
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