JPH0649628A - ボルタイック アーク ベーパライザー - Google Patents

ボルタイック アーク ベーパライザー

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JPH0649628A
JPH0649628A JP4332906A JP33290692A JPH0649628A JP H0649628 A JPH0649628 A JP H0649628A JP 4332906 A JP4332906 A JP 4332906A JP 33290692 A JP33290692 A JP 33290692A JP H0649628 A JPH0649628 A JP H0649628A
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JP
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cathode
current carrier
current
anode
voltaic arc
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JP4332906A
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Manuela Belletti
ベルレッティ マヌエラ
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UNICOAT Srl
YUNIKOOTO Srl
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UNICOAT Srl
YUNIKOOTO Srl
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32009Arrangements for generation of plasma specially adapted for examination or treatment of objects, e.g. plasma sources
    • H01J37/32055Arc discharge
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/22Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
    • C23C14/24Vacuum evaporation
    • C23C14/32Vacuum evaporation by explosion; by evaporation and subsequent ionisation of the vapours, e.g. ion-plating
    • C23C14/325Electric arc evaporation

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Abstract

(57)【要約】 【目的】カソードへ電流を導くワイヤーを流れる電流に
より形成される磁場を利用するとともに、全蒸発域の温
度を低下させること(放電の自動安定化)により、 −粗大粒子の形成をできるだけ減少させて、被膜の質的
改良を行なうこと、 −ベーパライザーの構造を簡略化し、重量を減少させ、
且つ寸法を低下させることを主な目的とする。 【構成】 1 アノード、加工物を保持する架台、蒸発さるべきデ
ィスク型のカソード、電流キャリヤーおよびカソード側
面を囲む主スクリーンを備えたボルタイック アーク
ベーパライザーにおいて、 −カソードの高さがその直径の1/4以下であること、 −電流キャリヤーがバケット形状であって、カソードの
非蒸発表面と電気的に接続されていること、および −カソードおよび電流キャリヤーが付加的な磁気スクリ
ーンにより囲まれていることを特徴とするボルタイック
アーク ベーパライザー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高真空下にボルタイッ
ク アークの存在下に電極の表面から発生する金属プラ
ズマの析出により得られる被膜の構成に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】高真空下に金属被膜を形成す
るための多くのベーパライザーが公知である。被膜とし
て析出する金属の加熱および蒸発は、多くの異なる方法
で達成されている。例えば、抵抗加熱法、誘導加熱法、
電子ビーム法、電気アーク蒸発法(voltaic arc vapori
zation;以下VAV法という)などである。
【0003】他の方法と異なって、VAV法は、高密度
粒子を含む金属プラズマの高度イオン化流を得ることを
可能とする。その結果、被膜形成の分野において、多く
の可能性を与え、基板に対する被膜の密着性を非常に優
れたものとする(同一基板材料の破壊抵抗にほぼ匹敵す
る)。この方法は、高融点の合金を含むか或いは炭化
物、窒化物、酸化物などからなる高硬度の被膜を与え、
単位時間内に高い生産性で被覆表面を形成する。
【0004】被覆されるべき部分に析出する金属プラズ
マは、電気アークが存在するカソードのスポット的な表
面部分(カソードスポット)のみから発生する。カソー
ドスポットは、蒸発されるべき電極の表面上でランダム
な経路を描いて移動する。ベーパライザーを正確に作動
させるためには、カソードスポットは、本来は蒸発され
るべき電極表面上に定常的に存在していなければならな
い。カソードスポットが、蒸発されるべき電極の側面へ
移動すると、カソードのその部分に障害をもたらすのみ
ならず、アークを消滅させることにもなる。
【0005】電気アーク蒸発装置(voltaic arc vapori
zer ;以下ベーパライザーという)としては、数種のも
のがあり、これらにおいては、蒸発されるべき電極の作
動表面でのカソードスポットの安定性を得るために、異
なる方法およびシステムが採用されている。
【0006】この様な方法およびおよびシステムは、米
国特許第2972695号明細書、第4559121号
明細書、第4512867号明細書などに記載されてい
る。米国特許第2972695号明細書は、絶縁された
複数の電極からのスクリーンとしての機能を発揮する機
構を開示している。このスクリーンは、蒸発に関与しな
いカソード側面に配置されているので、電極は相互に小
さな隙間で隔てられている。そのランダムな経路におい
て、カソードスポットは、スクリーン内部のカソード側
面と接触することがあるので、カソードスポットとアノ
ード間で導電体として機能する金属プラズマ流は、停止
して、カソードスポットは消滅する。アークの安定化を
達成するためには、蒸発されるべき表面に2個のカソー
ドスポットを形成することが好ましい。この構成は、1
個のカソードスポットを有する電極を使用し、例えばチ
タンおよびジルコニアに関して通常得られているアーク
電流60Aという値に対して、アーク電流を140Aま
で増加させることができる。若し、カソードスポットの
1個がスクリーンん下に移動して、消滅した場合には、
他の放電が生じて、他のカソードスポットを形成する。
この装置は、2つの部分を有するが、当初のカソードス
ポットの数は、変らない。
【0007】上記の装置においては、放電の安定化は、
静電スクリーンとアーク電流の特定値とを組み合わせる
ことにより、達成されている。若し、電流がこの特定値
を下回る場合には、安定化は達成されない。アーク消滅
の確率は、カソードの蒸発表面上のカソードスポットの
数に反比例する。それにもかかわらず、アーク電流の増
大は、金属プラズマ流中の粗大粒子(macroparticles、
落下層(drop phase)ともいう)の量を増加させる。こ
の様な粗大粒子は、被膜の質を低下させる。
【0008】米国特許第4559121号明細書におい
ては、カソード表面でのカソードスポットの移動を制限
するために、カソードと接触するリングを備えている。
このリングは、側面でのカソードスポットの移動を制限
する。このリングは、その二次電子放出が、1個の電荷
によるアークの他の粒子の一方のそれに劣る様な材料で
形成されている。他方、リング材料の表面エネルギー
は、蒸発されるべき材料の一方(例えば、ボロンナイト
ライド)のそれよりも低い。そのリングとともに蒸発さ
れるべき材料は、高い透磁率を有する他のリング中に含
まれている。これらのリングの存在は、蒸発されるべき
材料のアトマイゼイションを助ける。それにもかかわら
ず、電気的放電は、リングにも及ぶので、ここからも、
若干の材料が蒸発する。この材料は、真空雰囲気中の残
留粒子と結合して、イオン流を汚染する。
【0009】米国特許第4512867号明細書には、
カソード表面の特定の部分にカソードスポットを磁気的
に固定する方法及び装置が開示されている。この装置に
おいては、カソードはディスク型であり、アノードとし
ては、高真空空間が使用されている。被覆されるべき部
分は、特別のサポート上でカソードの前方におかれてお
り、サポートは、電気的にアノードから絶縁されてい
る。サポートは、中空になっており、冷却液がカソード
中に流れ込み得る様になっている。事実、カソードは、
非磁性材料からなるスリーブ型のエレメント内に配置さ
れており、エレメントの回りには電磁コイルが巻かれて
いる。電磁コイルは、その磁場の磁力線がカソード表面
に対して傾斜するように、配置されている。外部表面に
沿って、電磁コイルは、磁気回路により囲まれており、
これは、カソードの上面に沿うカソードスポットの運動
に対する磁場の影響を強化する。コイルの電流は、カソ
ードを均一に消耗させるために、調整することができ
る。
【0010】アークの発生後、コイルの磁場の影響下
に、カソードスポットは、円形の軌跡を描いてカソード
上を動き始めるので、カソードスポットは、カソードの
側面に移行することが回避される。磁気コイル内の電流
密度は、カソードスポットの変位が均一となるように、
調整されている。この様にして、アークの安定化が達成
されている。このような装置は、非常に低いアーク電流
で作動し、被膜の高品質を保証する。それにもかかわら
ず、この装置は、以下の様な欠点を有している。 −被膜形成速度が低い(アーク電流を増大することによ
り、析出量を増加させることはできない。何故なら、電
流の増加は、粗大粒子生成の確率を高める); −一般的に構成が複雑である; −磁場を形成するための追加の電源供給設備が必要とな
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、カソードへ
電流を導くワイヤーを流れる電流により形成される磁場
を利用するとともに、全蒸発域の温度を低下させること
(放電の自動安定化)により、 −粗大粒子の形成をできるだけ減少させて、被膜の質的
改良を行なうこと、 −ベーパライザーの構造を簡略化し、重量を減少させ、
且つ寸法を低下させることを主な目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的の一部は、
先ず第一に、直径の1/4以下の高さを有し、外周に溝
を備え、且つバケット型の電流キャリヤーを備えたディ
スク型カソードにより達成される。バケットは、ディス
ク上に配置され、そのエッジを介してこれと接続されて
いる。バケットにより位置決めされるキャビティーは、
冷却液を収容するために、使用される。カソード及び電
流キャリヤーのアセンブリーは、スクリーンにより囲ま
れている。
【0013】カソードの全縁周沿いでのカソードと電流
キャリヤーとの接触は、カソードスポットの完全な分布
を可能とするので、外部磁場の使用は、不必要となる。
【0014】さらに、カソードの蒸発域の温度は、冷却
液による冷却およびカソードの一部であるディスクの薄
ささにより低下させられる。その結果、粗大粒子が生成
される確率は、低下する。カソードの蒸発および消耗の
過程において、電流キャリヤーのバケット形状の結果と
して、持ち上げられたエッジが、カソードの外周沿いに
カソード上に形成される。
【0015】この持ち上げられたエッジは、カソードと
スクリーンとの対称的な配置を可能とし、主にスクリー
ンとカソード縁部を同一レベルに維持する。
【0016】他の実施態様においては、同じ目的を達成
するために、電流キャリヤーは、縁部の溝に代えて、カ
ソードの一方よりも小さな直径を有し、且つカソードの
縁部表面内側に置かれて、縁部沿いでカソードのトップ
と接触するリムを有している。若し、エッジが不必要で
あれば、電流キャリヤーは、カソードの側面を囲むこと
ができる。この場合には、カソードに溝を設けなくとも
良い。スクリーンが、抵抗器を介してアノードと接続さ
れている場合には、スクリーンそのものは、付加的なア
ノードとしての機能を有する。これは、アークの電流を
大幅に低下させ、且つ粗大粒子の形成を回避するに役立
つ。付加的なアノードの回路における電流は、カソード
スポットがトップ表面から側面に移動した場合にのみ、
現われる。側面間に発生するというアークの不良状態に
おいては、カソードスポットは、自然的にカソードのト
ップ表面に戻り、この条件では、アークは自然消滅する
ことはない。
【0017】磁気スクリーンの存在により、導体の外部
磁場磁気は、カソードスポットの軌跡を規定する磁場を
打ち消す様に、影響する。
【0018】蒸発段階において、特に材料を殆ど蒸発さ
せない段階で、ベーパライザー構造を通過するアークの
損傷を避けるために、カソードホルダースクリーンおよ
び磁気スクリーンは、それぞれコンデンサーを介して、
アノードと接続されている。若し、カソードホルダース
クリーンとカソードとを抵抗器を介して接続するか、或
いは変動電位の影響下において置くならば、ベーパライ
ザーの部品(カソードスクリーン、スクリーンアノー
ド)を破壊するアークの二重放電(doubledischarge )
が起こるかも知れない。
【0019】易溶融性で且つ高価な金属を蒸発させるた
めに、カソードのディスクは、そのキャビティーをサポ
ートスクリーン側に向けたバケット形状をしていて、蒸
発されるべき金属で満たされている。バケットは、高融
点金属により構成されており、その底表面を冷却液で冷
却されている。
【0020】本発明のその他の詳細な点は、幾つかの実
施態様を示す添付図面を参照しつつ行なう以下の説明か
ら、より明らかとなろう。
【0021】第1図に示す実施態様において、ベーパラ
イザーは、アノード空間1、加工物架台2、カソード
3、電流キャリヤー4、カソード3の側面を囲む主スク
リーン5、動力供給源7および加工物架台2に向い合う
カソード3を起動させる電極16を備えている。
【0022】inox鋼(inox steel)製の電流キャリヤー
4は、カソード3を囲んでいる。電流キャリヤー4とカ
ソード3との接触点に対応して、カソード3は、周弊部
に溝8を有しており、これは、例えば、深さ3.5mm
である。
【0023】さらに、高透磁率を有する付加的な磁気ス
クリーン6があり、これは、コンデンサー9を介してア
ノード1と接続され、電流キャリヤー4の外側部分を囲
んでいる。磁気スクリーン6の中ほどには、電流キャリ
ヤー4とカソードの底部とを隔てる空間があり、キャビ
ティー4aが構成されている。このキャビティー4a内
を2つのジョイント11、11から流入し且つ流出する
冷媒液が流れる。
【0024】主スクリーン5は、カソード3の表面を囲
み、コンデンサー12を介して、アノード空間1と接続
されて居る。若し、特に高品質の被膜を得たい場合に
は、放電電流は、できるだけ低くなければならない。こ
の電流を制限するために、主スクリーン5は、抵抗器1
3を介してアノードに接続されている。
【0025】図2は、電流キャリヤー4が、カソード3
の側面にではなく、底面に接続されている態様を示す。
この場合、電流キャリヤー4の内径は、カソードDの直
径よりも小さく、その結果、作業中にカソードのリムが
持ち上げられた構成が可能となる。
【0026】図3は、電流キャリヤー4が電極(カソー
ド)3に固定された状態を示すが、この場合には、図1
に示す様な溝8は設けられていない。カソード3の側面
への蒸発金属の流れを減少させるために、主スクリーン
5の内側の孔のエッジは、図示のように、鋭角に形成さ
れている。
【0027】図4は、蒸発さるべき金属15を溶融させ
るバケット型のカソード3を備えたベーパライザーを示
している。
【0028】図1のアノード空間1において、圧力は、
当初の値、例えば、1.33E-1から最終の値6.65
-3Paまで低下させる。動力供給源7の助けを借り
て、アノードとカソードとの間で、d.d.p.が約6
0V上昇する。抵抗器(図示せず)を介してアノードと
接続された開始電極16は、カソード3と直接接続され
て、放電が開始される。
【0029】カソード側の冷却液は、パイプ11、11
を通って電流キャリヤー4のキャビティー4aに流れ、
電流キャリヤーを冷却する。この冷却により、粗大粒子
の形成の確率は著しく減少し、カソードの蒸発の安定化
を可能とする。カソードの冷却は、カソードが消耗して
底部の厚さが薄くなるまで(10mmのオーダー)、カ
ソードの底部が維持できることにある。
【0030】放電の自動安定化は、電流キャリヤーの構
造的特性、即ち、カソード3との電気的接触が起こる場
所(その直径は、より効率的な冷却を得るために、ある
比を有している必要がある)により、規定される。蒸発
の過程での放電電流は、磁場を形成させて、全蒸発表面
上でのアークのカソードスポットの均一な分布を可能と
する。その結果、カソードが均一に消耗し、良好なプラ
ズマフローが得られる。従来のベーパライザーでは、こ
の様な結果は、重く且つ大容積の電磁制御機構により、
はじめて得られていたものである。
【0031】最良の冷却効果は、カソードの直径がそ
の厚さ乃至その高さよりも、大きい場合に得られるこ
とが、実験的に確認された。この直径/高さの比は、4
にも達し得る。この寸法比の範囲内にある場合には、カ
ソードの上表面は、平坦であって、凹部を形成しない。
これは、カソード材料の使用量を増大させ、同時にアー
クの消滅に対する安定化を改善する。注目すべきは、6
0〜70A(チタンについてのいき値に近い)の電流で
定常的な放電が得られることである。スクリーン5を補
助的なアノードとして使用することにより、アノード1
と抵抗器13とを接続した後、放電電流を45〜50A
にまで減少させることができる。この様な値では、蒸発
速度は低い。それにもかかわらず、微小粒子が増加する
ので、プラズマ流の質は、著しく改善される。
【0032】
【実施例】ディスク型カソードの直径Dとその厚さ乃至
高さHとの種々の比は、蒸発されるべき表面の種々の形
状をもたらす(図5および6参照)。この比を減少させ
ると、形状は、セル状(cell-like )の形状により近付
く。この形状は、加工物架台のセクターへの被膜析出速
度の変化率の関数として得られる。この場合、加工物架
台は、カソードの中央部に向い合う蒸発表面から通常2
50mmのところに位置している(250mmという距
離は、事実良質の被膜を得るために、最良の値であ
る)。
【0033】その形状を図示してある開口(openi
ng)の形成中に、上記の加工物架台のセクターへの析
出速度は、蒸発されるべき表面の集中作用(focalizing
action )により、増大する。この場合、流れの方向ダ
イアグラムは、この流れが、蒸発されるべき表面の周縁
部および中心部から上記の加工物架台のセクターに主に
向かっていることを示している。質的な観点からのこの
開口の集中効果は、工程の開始時および終了後の加工物
架台のセクターへの被膜の析出速度を測定すると、特異
なアウトラインを与えることが判明した(蒸発速度は、
変化しなくなった)。析出速度の変化は、カソードの直
径Dと高さHとの間の比の増加とともに減少し、また、
4という値から始まって、20%まで低下する。20%
という析出速度の変化およびこれに引き続く被膜厚さの
均一性の欠如を防止することは、可能である。このため
に、4という値は、カソードの消耗が均一であり得る限
界値であると考えることができる。図2および図3は、
それぞれ異なる材料のカソードと電流キャリヤーとを使
用して実験的に得られた蒸発させるべき材料表面の形状
を示す。図3に示すカソードと電流キャリヤーとを使用
する場合には、作業中に蒸発材料がスクリーン5と同じ
レベルとなり得る様に、カソードを被膜を形成されるべ
き加工材料の方向に移動しなければならない。高価な金
属の蒸発の場合には、カソード3は、材料の損失を出来
るだけ抑制するために、側方壁を薄くしたバケット14
の形状とする。このバケットは、蒸発されるべき金属1
5により、満たされる。バケット14が高融点金属で形
成される場合には、バケット材料は、放電中にも蒸発せ
ず、従ってプラズマ流を汚染しない。この形式のベーパ
ライザーは、易溶融金属(例えば、カドミウム、亜鉛、
カルシウムなど)の蒸発にも、有用である。
【0034】図1に開示された構造に準じて、ベーパラ
イザー用のカソード群を製造した。チタン製のディスク
型カソードの直径は、80mmであった。カソードの厚
さは、種々変化させ、40mm、30mm、10mm、
5mmおよび3mmとした。アークは、抵抗器を介して
アノードに接続された開始電極により発生させた。磁気
スクリーンは、厚さ3mmのイノックス鋼(inox scree
n )製であった。コンデンサーのキャパシタンスは、2
0μFであった。放電電流は、100Aおよび50Aで
あった。作業終了後、厚さ40mmおよび30mmの全
てのカソードは、コーン型の開口を呈していた。これ
は、析出速度を変化させた(20%以上)。厚さ20m
mおよびそれ未満では、析出速度は、実質的に何の変化
も示さなかった(20%未満)。さらに、カソードが薄
くなればなるほど、蒸発中の析出速度の変化は、少なく
なった。カソードの厚さが減少するとともに、金属蒸気
中の粗大粒子の割合は、著しく変化した。粗大粒子の割
合は、半分に減少した。厚さ3mmのカソードを使用
し、放電電流5Aの条件下に、光学分野でも使用できる
程度の高品質の被膜が形成された。
【0035】ディスク型カソードに代えて、易溶融性の
金属(亜鉛、カドミウム、カルシウムまたはナトリウ
ム)を収容したチタン製のバケット型カソードを使用し
た。アーク電流は、20Aおよび10Aであった。析出
物中のチタン含有量は、不明である。得られた被膜は、
粗大粒子を含んでいなかった。
【0036】この様にして、本発明のカソードシステム
を使用して、熱的手段による被膜(thermic coating )
に匹敵する品質の被膜が得られるのみならず、一連の利
点が達成できる。これらの利点には、構造の簡易化、エ
ネルギー源への接続後の瞬間的な蒸発の開始、高品質の
蒸気イオン化などが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるベーパライザーの1例の概要を示
す断面図であり、カソードと電流キャリヤーとの間の接
続部の1態様を示している。
【図2】本発明によるベーパライザーにおけるカソード
と電流キャリヤーとの間の接続部の他の1態様を示す断
面図である。
【図3】本発明によるベーパライザーにおけるカソード
と電流キャリヤーとの間の接続部の他の1態様を示す断
面図である。
【図4】中空部を有するカソード備えた本発明によるベ
ーパライザーの1例の概要を示す断面図である。.
【図5】蒸発されるべき表面の1例を示す断面図であ
る。
【図6】蒸発されるべき表面の他の1例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 アノード 2 加工物架台 3 カソード 4 電流キャリヤー 5 スクリーン 6 付加的な磁気スクリーン 7 動力供給源 8 溝 9 コンデンサー 11 ジョイント 12 コンデンサー 13 抵抗器 15 蒸発すべき材料表面 16 開始電極

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アノード、被膜を形成されるべき加工物を
    保持する架台、蒸発さるべきディスク型のカソード、電
    流キャリヤーおよびカソード側面を囲む主スクリーンを
    備えたボルタイック アーク ベーパライザーにおい
    て、 −カソードの高さがその直径の1/4以下であること、 −電流キャリヤーがバケット形状であって、カソードの
    非蒸発表面と電気的に接続されていること、および −カソードおよび電流キャリヤーが付加的な磁気スクリ
    ーンにより囲まれていること を特徴とするボルタイック アーク ベーパライザー。
  2. 【請求項2】電流キャリヤーが、カソードの冷却用液体
    を循環させるエレメントとしての機能を備えた請求項1
    に記載のボルタイック アーク ベーパライザー。
  3. 【請求項3】電流キャリヤーが、蒸発されるべき表面の
    反対側の近くで、カソードの側面に沿ってカソードと電
    気的に接続されている請求項1に記載のボルタイック
    アークベーパライザー。
  4. 【請求項4】カソードの側面に沿って且つ電流キャリヤ
    ーとの接点の近くに、円周状に溝を設けた請求項1に記
    載のボルタイック アーク ベーパライザー。
  5. 【請求項5】電流キャリヤーの上端が、蒸発されるべき
    表面の反対側でカソードと電気的に接続されている請求
    項1に記載のボルタイック アーク ベーパライザー。
  6. 【請求項6】主スクリーンが、コンデンサーを介してア
    ノードと接続されている請求項1に記載のボルタイック
    アーク ベーパライザー。
  7. 【請求項7】主スクリーンが、抵抗器を介してアノード
    と接続されている請求項1に記載のボルタイック アー
    ク ベーパライザー。
  8. 【請求項8】付加的な磁気スクリーンが、コンデンサー
    を介してアノードと接続されている請求項1に記載のボ
    ルタイック アーク ベーパライザー。
  9. 【請求項9】ディスク型カソードがバケット形状であ
    り、このバケットが高融点材料で構成されていて、蒸発
    されるべき材料により満たされている請求項1に記載の
    ボルタイック アーク ベーパライザー。
JP4332906A 1991-12-13 1992-12-14 ボルタイック アーク ベーパライザー Pending JPH0649628A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
IT91A000137 1991-12-13
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