JP2567045Y2 - 竪樋の取り付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、雨水などを排水する竪
樋の取り付け構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】屋根から軒樋１に流れ込んだ雨水等は、
軒樋１にドレイン２を介して連結された竪樋７を通って
地下に設けられた下水に流れ込んで排出されている。ド
レイン２は樹脂や金属等で形成され、図３に示すように
半球の網状である網部２ａの下に筒状で雄ねじを形成し
たネジ部２ｂを一体に延設して形成してあり、網部２ａ
の内部には逆三角錐形の流水ガイド２ｃが取り付けてあ
ると共に網部２ａとネジ部２ｂの境目の外周には外方へ
突出する突出片８が全周に亘って設けてある。網部２ａ
は竪樋７内にゴミなどが入り込むのを防ぐものであり、
また流水ガイド２ｃは雨水等のオーバーフローを防止す
るためのものである。接続筒４はポリ塩化ビニル樹脂等
で形成され、雌ねじを設けたネジ筒部１２とその下に位
置する嵌合筒部１３から形成されている。また接続筒４
の上開口縁には外方へ突出するフランジ９が全周に亘っ
て突設してある。そして図３に示すようにポリ塩化ビニ
ル等で形成される谷コイル等の軒樋１の底面に孔を設
け、その孔にドレイン２をはめ込む。このときドレイン
２の突出片８が軒樋１の底面開口縁に係止されてネジ部
２ｂが軒樋１の下に突出される。そしてこのネジ部２ｂ
に接続筒４のネジ筒部１２を螺合することによってドレ
イン２の突出片８と接続筒４のフランジ９とで軒樋１を
挟み込むことができ、ドレイン２を軒樋１に固定するこ
とができる。そして接続筒４の嵌合筒部１２に竪樋７を
嵌合固定して竪樋７を軒樋１に連結することができる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし上記のように竪
樋７を取り付けた場合、竪樋７や軒樋１が気温によって
伸縮したり風等によって横揺れを起こしたりして軒樋１
や各部材の接合部に力が加わり、軒樋１やドレイン２等
の部材が破損していた。本考案は上記の点に鑑みてなさ
れたものであり、軒樋やドレイン等の部材が破損するこ
とを防止することができる竪樋の取り付け構造を提供す
ることを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案に係る竪樋の取り
付け構造は、外周に突部３を設けた接続筒４をドレイン
２の下部外周に取り付け、スライド筒６の上下開口縁を
内方へ屈曲させて係止部５を形成し、上下の係止部５の
間においてスライド筒６に突部３を内接させて接続筒４
の外周にスライド筒６を上下スライド自在に嵌合し、ス
ライド筒６の外周の下部に竪樋７の上端部を嵌合固定し
て成ることを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】外周に突部３を設けた接続筒４をドレイン２の
下部外周に取り付け、スライド筒６の上下開口縁を内方
へ屈曲させて係止部５を形成し、上下の係止部５の間に
おいてスライド筒６に突部３を内接させて接続筒４の外
周にスライド筒６を上下スライド自在に嵌合し、スライ
ド筒６の外周の下部に竪樋７の上端部を嵌合固定したの
で、竪樋７の伸縮をスライド筒６の上下位置の変化によ
って吸収することができ、軒樋１や各部材の接合部に力
がかからないようにすることができる。また係止部５を
突部３の上側に位置させたので、係止部５の突部３の係
止によって竪樋７がドレイン２より抜け落ちないように
することができる。

【０００６】

【実施例】以下本考案を実施例によって詳述する。ドレ
イン２は上記従来例と同様のものを使用してある。接続
筒４は雌ねじを設けた塩化ビニル樹脂等の筒で形成して
あり、その上開口縁には外方へ突出するフランジ９が全
周に亘って突設してあると共にその下部の嵌合筒部１３
の外周には外方へ突出する突部３が全周に亘って屈曲し
て設けてある。

【０００７】スライド筒６は塩化ビニル樹脂等の筒の上
下開口縁を内方へ若干屈曲させて係止部５を設けて形成
してあり、この係止部５によって竪樋７がドレイン２か
ら抜けることがないようにすることができる。またスラ
イド筒６の外径は竪樋７の内径とほぼ同一である。そし
て軒樋１の底面に設けた孔にドレイン２をはめ込み、ド
レイン２の突出片８が軒樋１の底面開口縁に係止されて
ネジ部２ｂが軒樋１の下に突出されるようにする。そし
てこのネジ部２ｂに接続筒４を螺合することによってド
レイン２の突出片８と接続筒４のフランジ９とで軒樋１
を挟み込むことができ、ドレイン２を軒樋１に固定する
ことができる。次に接続筒４の突部３にスライド筒６の
内壁と当接させて接続筒４にスライド筒６を上下スライ
ド自在に嵌合する。スライド筒６は手ではスライドさせ
にくい程度に嵌合させるものである。そして竪樋７の上
端部をスライド筒６の下部の外周に嵌合固定することに
よってスライド筒６と接続筒４を介して竪樋７を軒樋１
に連結することができる。また竪樋７の下部には壁と接
続する金具（図示省略）を取り付けるようにしてもよ
い。

【０００８】このように取り付けられる竪樋７が伸縮し
たり横揺れした場合には、スライド筒６が接続筒４の突
部３と線接触しているためにスライド筒６が上下位置を
変化させて竪樋７の伸縮や横揺れを吸収することがで
き、軒樋１や各部材の接合部に力がかからないものであ
る。またスライド筒６は上下開口縁を内方へ屈曲させた
係止部５を有する筒状に形成すれば良いので、段のない
ストレートな筒状に形成でき、スライド筒６の構成を簡
略にし、製造コストを低減できるものである。また図２
（ａ）、（ｂ）は他の実施例を示すものであり、軒樋１
に集水器１０やます１１を設け、その内部にドレイン２
を設けて上記のように竪樋７を取り付けるようにしたも
のである。

【０００９】

【考案の効果】上記のように本考案は、外周に突部を設
けた接続筒をドレインの下部外周に取り付け、スライド
筒の上下開口縁を内方へ屈曲させて係止部を形成し、上
下の係止部の間においてスライド筒に突部を内接させて
接続筒の外周にスライド筒を上下スライド自在に嵌合
し、スライド筒の外周の下部に竪樋の上端部を嵌合固定
したので、竪樋の伸縮や横揺れが突部と線接触したスラ
イド筒の上下位置の変化によって吸収することができ、
軒樋や各部材の接合部に力がかからないようにすること
ができ、軒樋やドレイン等の部材が破損することを防止
することができるものであり、またスライド筒は上下開
口縁を内方へ屈曲させた係止部を有する筒状に形成すれ
ば良いので、段のないストレートな筒状に形成でき、ス
ライド筒の構成を簡略にし、製造コストを低減できるも
のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の断面図である。

【図２】同上の（ａ）は集水器を使用した場合の一部破
断した側面図、（ｂ）はますを使用した場合の側面図で
ある。

【図３】従来例の断面図である。

【符号の説明】

２ ドレイン ３ 突部 ４ 接続筒 ５ 係止部 ６ スライド筒 ７ 竪樋

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周に突部を設けた接続筒をドレインの
   下部外周に取り付け、スライド筒の上下開口縁を内方へ
   屈曲させて係止部を形成し、上下の係止部の間において
   スライド筒に突部を内接させて接続筒の外周にスライド
   筒を上下スライド自在に嵌合し、スライド筒の外周の下
   部に竪樋の上端部を嵌合固定して成る竪樋の取り付け構
   造。