JP2566799B2 - 透湿度の優れた合成皮革 - Google Patents

透湿度の優れた合成皮革

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JP2566799B2 JP62326214A JP32621487A JP2566799B2 JP 2566799 B2 JP2566799 B2 JP 2566799B2 JP 62326214 A JP62326214 A JP 62326214A JP 32621487 A JP32621487 A JP 32621487A JP 2566799 B2 JP2566799 B2 JP 2566799B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は透湿度に優れた合成皮革に関するものであ
る。
(従来技術とその問題点) 合成皮革に通気性を持たせるため、エンボスロール
等を用いて機械的・電気的に穿孔する方法、基布上に
プラスチゾルをステンシルプリントし、露出した基布の
織目を利用する方法、水に可溶性のDMFをウレタン樹
脂に混合して圧延被覆し、水洗して溶出して通気性を付
与する方法など多数の方法が提案され、実施されるに至
っているが、細孔を形成するだけでは天然皮革の風合を
持たせることは困難である。
(発明の目的) そこで、本発明は安価で、耐久性に優れた物性を有す
る塩化ビニル系レザーを含め、合成皮革に天然成分であ
る膠又はゼラチンを配合して透湿度を付与し、天然皮革
の風合を有する新規な合成皮革を提供することを目的と
する。
(目的を達成するための手段) 本発明は従来の水に可溶性の物質であるDMFをウレタ
ン樹脂に混合して水と置換して溶出させる方法はウレタ
ン樹脂以外には適用されず、汎用性に欠けるため、膠又
はゼラチンの持つ吸湿性を有効に利用して天然皮革と類
似の組織を合成皮革内部に形成するのが得策であること
に着目して研究を行ったが、かかる膠又はゼラチンは熱
可塑性樹脂に対しては均一分散性に欠け、配合が難しい
という問題点が現出した。本発明はかかる問題点を解決
してなされたもので、 「合成皮革用樹脂100重量部に対し膠又はゼラチンを
希釈分散してなる添加剤を膠又はゼラチン成分として乾
燥重量で0.5〜10重量%配合し、膠又はゼラチンを均一
に分散させてなる発泡又は非発泡基体層を有する」こと
を要旨とする透湿度に優れた合成皮革にある。
合成皮革用樹脂としては、ウレタン樹脂系、塩化ビニ
ル樹脂系の樹脂が代表的であり、合成皮革用樹脂に必要
な添加剤、例えば、可塑剤、充填剤、滑剤、発泡剤、架
橋剤等を混合したコンパウンドを使用し、カレンダ加工
に代表される被覆法によりシートを形成するのが好まし
い。
膠又はゼラチン成分の配合割合は0.5重量%以下では
所定の効果が創出せず、他方、10重量%以上では合成皮
革の耐久性が低下するので、0.5〜10重量%の範囲が好
ましい。
本発明においては、膠又はゼラチン成分はパウダー等
を添加剤として使用される可塑剤または他の助剤にて予
め希釈分散して用いるのが好ましく、塩化ビニル樹脂の
場合は可塑剤にて希釈分散された膠又はゼラチンを使用
し、ウレタン樹脂の場合は、ポリオール成分又はグリコ
ール成分にて希釈された膠又はゼラチンを使用して樹脂
中に均一分散させる。
基体層が発泡層である場合は、トップ層として合成皮
革樹脂100重量部に対し膠又はゼラチンを希釈分散して
なる添加剤を膠又はゼラチン成分として乾燥重量で0.5
〜10重量%配合し、膠又はゼラチンを均一に分散させて
なるトップ層をラミネートするのが好ましい。
表層にウレタン、アクリル、ブタジエン樹脂とワック
ス、カゼイン、顔料等を混合した皮革表面処理剤が塗布
される場合は、カゼインの一部又は全部を膠又はゼラチ
ンと置換し、膠又はゼラチンを0.5〜10重量%を含有す
る表面処理剤を塗布するようにすると、下層その馴染み
に優れる。
本発明によれば、樹脂成分に対し膠又はゼラチンを均
一分散させることにより膠又はゼラチンの吸湿性を利用
して製造される合成皮革シートに透湿度を不要すること
ができるが、更に膠又はゼラチン0.5〜10重量%を均一
分散させてなる合成皮革に熱水処理を施すと、含有され
る膠又はゼラチン成分の一部が除去され、表面に毛穴様
細孔を多数形成されて透湿度が飛躍的に向上し、天然皮
革に匹敵する透湿度が得られることが見出された。
以下、本発明を実施例に基づき、詳細に説明すること
にする。
(合成皮革製造例1) 合成皮革用軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド100重量
部に対しゼラチンを可塑剤で希釈分散させた添加剤をゼ
ラチン乾燥重量で5重量%となる重量部を配合してカレ
ンダーロール法にてシート状に成形して合成皮革を製造
する。
(合成皮革製造例2) ゼラチンをPPG、PEG等の相溶性のあるボリオール成分
に添加して均一分散させるか、またはEG、PG等の相溶性
のある鎖伸長剤に添加して均一分散させ、常法によりゼ
ラチン5重量%を含有する合成皮革用ウレタン樹脂コン
パウンドを調整し、カレンダーロール法にてシート状に
成形して合成皮革を製造する。
(合成皮革製造例3) 上記製造例1および2で製造された合成皮革シートを
熱水に浸漬して熱水処理を施し、これを乾燥して合成皮
革を製造する。
(透湿度試験) 日本工業規格「革の透湿度試験方法」(JIS K6549)
により、実施例1〜9で製造された合成皮革シートの透
湿度を試験し、未処理天然皮革と比較した。結果を下記
第1表に示す。
なお、本規格では、透湿度とは、一定時間に単位面積
の膜上物質を通過する水蒸気の量をいい、温度30±1℃
において、革を境界面とし、一方の空気を相対湿度80±
5%に、反対側の空気を乾燥状態に保ったとき、1時間
にこの境界面を通過する水蒸気の質量(mg)をその革1c
m2当たりに換算し、その値を透湿度としている。
(発明の効果) 以上の説明で明らかなように、本発明によれば、合成
皮革を製造するにあたり、膠又はゼラチンを希釈分散し
てなる添加剤を配合することにより合成皮革内部組織に
膠又はゼラチン成分を均一に分散させ、天然皮革類似の
組織を形成するので、透湿度に優れるとともに、天然皮
革様の風合を不要することができる。
特に、塩化ビニルレザーは安価で、耐久性に富み、広
く利用されているが、天然皮革の風合に欠け、安物とさ
れていたが、本発明により天然皮革の風合を付与される
結果、非常に実用性の高いものとなる。
また、一般に合成皮革としては発泡基体層の上にトッ
プ層をラミネートしたり、表面処理剤を塗布して表層を
形成するが、これらトップ層および表層として下層と同
様の組織を有する膠又はゼラチンを均一分散させた層を
形成するようにすると、下層との馴染みがよいので、好
ましい。
尚、膠又はゼラチンを含有する樹脂組織はそのままで
も膠又はゼラチンの吸湿性により有効な透湿度を示す
が、これに熱水処理を施すと、膠又はゼラチンの一部が
流失して天然皮革の毛穴様の細孔を多数形成するので、
飛躍的に透湿度を向上させることができる。したがっ
て、用途に応じて所望の透湿度を合成皮革に持たせるこ
とができる。
また、本発明に係るシートは本出願人が別途出願した
合成皮革、即ち、合成皮革用樹脂に対し、充填用フィ
ラーとして50〜150メッシュパスの革粉を10〜30重量%
配合してなる非発泡合成皮革シート、合成皮革用樹脂
に対し、充填用フィラーとして50〜150メッシュパスの
革粉を5〜15重量%配合してなる発泡合成皮革シート、
合成皮革用樹脂に対し、充填用フィラーとして50〜15
0メッシュパスの革粉を10〜30重量%と膠又はゼラチン
を乾燥重量で、0.5〜10重量%配合してなる非発泡合成
皮革シート、合成皮革用樹脂に対し、充填用フィラー
として50〜150メッシュパスの革粉を5〜15重量%と膠
又はゼラチンを乾燥重量で、0.5〜10重量%配合してな
る発泡合成皮革シートと適宜組み合わせて積層して用い
ることも可能であることは言うまでもない。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成皮革用樹脂100重量部に対し膠又はゼ
    ラチンを希釈分散してなる添加剤を膠又はゼラチン成分
    として乾燥重量で0.5〜10重量%配合し、膠又はゼラチ
    ンを均一に分散させてなる発泡又は非発泡基体層を有す
    る透湿度に優れた合成皮革。
  2. 【請求項2】合成皮革用樹脂100重量部に対し膠又はゼ
    ラチンを希釈分散してなる添加剤を膠又はゼラチン成分
    として乾燥重量で0.5〜10重量%配合し、膠又はゼラチ
    ンを均一に分散させてなるトップ層を上記発泡基体層上
    にラミネートしてなる前記第項記載の合成皮革。
  3. 【請求項3】表層に膠又はゼラチンを0.5〜10重量%を
    含有する表面処理剤を塗布してなる前記第項又は第
    項記載の合成皮革。
  4. 【請求項4】上記合成皮革用樹脂が塩化ビニル樹脂コン
    パウンドであり、上記添加剤が可塑剤にて希釈分散され
    た膠又はゼラチンであって、カレンダ加工によりシート
    状に形成する前記第項又は第項記載の合成皮革。
  5. 【請求項5】上記合成皮革用樹脂がウレタン樹脂であ
    り、上記添加剤がポリオール成分又はグリコール成分に
    て希釈された膠又はゼラチンである前記第項又は第
    項記載の合成皮革。
  6. 【請求項6】熱水処理を施し、含有される膠又はゼラチ
    ン成分の一部を除去して表面に毛穴様細孔を多数形成し
    てなる前記第項〜第項のいずれかに記載の合成皮
    革。
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