JP2566672Y2 - スカム除去装置 - Google Patents
スカム除去装置Info
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- JP2566672Y2 JP2566672Y2 JP4458091U JP4458091U JP2566672Y2 JP 2566672 Y2 JP2566672 Y2 JP 2566672Y2 JP 4458091 U JP4458091 U JP 4458091U JP 4458091 U JP4458091 U JP 4458091U JP 2566672 Y2 JP2566672 Y2 JP 2566672Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、スカム除去装置に関
する。
する。
【0002】
【従来の技術】図9ないし図13は、本考案者が先に提
案したスカム除去装置を示している。この装置が設けら
れた矩形沈澱池には、池の幅方向に軸方向が向くように
設けられた複数本(4本)のスプロケット軸200と、
各軸200のまわりに2個ずつ取付けられたスプロケッ
ト201と、これらのスプロケット201を介して無端
状に掛けられた左右2本のチェーン202が設けられて
いる。同装置は、チェーン202に取付けられたフライ
ト203…のうちその一部のものあるいは全てを利用し
て駆動され、水面上のスカム(浮遊物)を誘引しかつ除
去するものになっている。スカム除去装置は、トラフ2
05、案内支持シート206、堰部材208、伝達機構
209を備えている。トラフ205は、四角な断面形状
のうち上側と前側一部を開口状にした樋状の長いもので
あり、その長手方向が池の幅方向に向くように池内に固
定して設けられている。案内支持シート206は、トラ
フ205と同じく長い帯状のものでゴム質のもので出来
上がっており、トラフ205の前側に張出し状に取付け
られて弾性変形により上下に曲がり得るようになってい
る。堰部材208は、略三角形をした中空状の長いもの
であって案内支持シート206の前側に張出し状に取付
けられて同シート206に支えられながら水面207を
境に上下に運動するように設けられている。この堰部材
208を上下に揺動させるのが伝達機構209である。
伝達機構209は、支持軸210、駆動アーム211、
作動アーム212を備えている。支持軸210は、池の
幅間に掛け渡され、駆動アーム211は、支持軸210
の一側から前方に向けて伸びた1本のアームである。作
動アーム212は、この駆動アーム211とは反対の方
向であるトラフ205の方向に向けて伸びたアームで、
安定作動のため左右2本になっている。駆動アーム21
1の先端には、倣い部材213が設けられている。この
倣い部材213は、底部にカム面を備え、同カム面は、
2つの突部213a,213cと、その間の凹み部21
3bとの連続したカム面になっている。この倣い部材2
13を動かして駆動アーム211および作動アーム21
2を連動させ、堰部材207を押し下げたりするのが、
フライト(汚泥掻寄板)203の一端部から突出するロ
ーラー(駆動部)214である。このローラー214
は、フライト203の倣い部材213側の一端に設けら
れたブラケット215により取付けられている。図12
および図13に示す220は側部シール(シール手段)
で、堰部材208の側端部とトラフ205の側端部との
間からスカムおよび水が浸入してくるのを阻止するため
のものであり、蛇行状に折り曲げられて堰部材208と
案内支持シート206が上下に運動するのに対応して曲
がり変形し得るようにゴム質で出来上がっている。この
スカム除去装置は、次のように作動する。図示しない池
上のモーターが駆動されることにより、チェーン202
が駆動され、それに取付けられたフライト203…が図
9および図10の矢印方向へと緩やかに循環駆動され
る。フライト203…は、池底部において沈澱している
汚泥を掻き寄せてピット221内に導き、導かれた汚泥
は、図示しないポンプで池外に排除されるようになって
いる。上回りにくるフライト203は、その側方のロー
ラー214により倣い部材213を押し上げるようにす
る。ローラー214は、突部213a→凹み部213b
→突部213cの順に倣い部材213に接触しながら同
部材213を上下に運動させる。これにより、ローラー
214が第1段階の突部213aに当たる時は、倣い部
材213および駆動アーム211が大きく押し上がると
ともに作動アーム212が押し下げられ、ロッド222
を通じて堰部材208が水面下に押し下がるようにな
る。この際、水面上のスカム204は、大きいものも小
さいものも水の吸い込みに伴ってトラフ205内に導か
れたのちトラフ205外に排除される。ローラー214
が凹み部213bにくると、倣い部材213および駆動
アーム211が一時的に下がり、作動アーム212は上
がるようになる。これにより、堰部材208は水面下に
あって少し浮き上がるので、それまでの水量は少なくな
る。水量は少なくはなるが水速は大きくなるので、スカ
ム204の吸引力は大きくなり、大きいスカムも小さい
スカムも引き寄せられるとともに遠いスカム204まで
も近くにスムーズに引き寄せるようになる。ローラー2
14が第2段階の突部213cにくると、倣い部材21
3および駆動アーム211が再び上がり、作動アーム2
12は下がるようになる。これにより、堰部材208は
下がり、引き寄せられたスカム204が多量にトラフ2
05内に導かれるようになる。このように倣い部材21
3が段階状になっているので、スカム204の引き寄せ
から吸い込みまでが非常に効果的になされるのである。
案したスカム除去装置を示している。この装置が設けら
れた矩形沈澱池には、池の幅方向に軸方向が向くように
設けられた複数本(4本)のスプロケット軸200と、
各軸200のまわりに2個ずつ取付けられたスプロケッ
ト201と、これらのスプロケット201を介して無端
状に掛けられた左右2本のチェーン202が設けられて
いる。同装置は、チェーン202に取付けられたフライ
ト203…のうちその一部のものあるいは全てを利用し
て駆動され、水面上のスカム(浮遊物)を誘引しかつ除
去するものになっている。スカム除去装置は、トラフ2
05、案内支持シート206、堰部材208、伝達機構
209を備えている。トラフ205は、四角な断面形状
のうち上側と前側一部を開口状にした樋状の長いもので
あり、その長手方向が池の幅方向に向くように池内に固
定して設けられている。案内支持シート206は、トラ
フ205と同じく長い帯状のものでゴム質のもので出来
上がっており、トラフ205の前側に張出し状に取付け
られて弾性変形により上下に曲がり得るようになってい
る。堰部材208は、略三角形をした中空状の長いもの
であって案内支持シート206の前側に張出し状に取付
けられて同シート206に支えられながら水面207を
境に上下に運動するように設けられている。この堰部材
208を上下に揺動させるのが伝達機構209である。
伝達機構209は、支持軸210、駆動アーム211、
作動アーム212を備えている。支持軸210は、池の
幅間に掛け渡され、駆動アーム211は、支持軸210
の一側から前方に向けて伸びた1本のアームである。作
動アーム212は、この駆動アーム211とは反対の方
向であるトラフ205の方向に向けて伸びたアームで、
安定作動のため左右2本になっている。駆動アーム21
1の先端には、倣い部材213が設けられている。この
倣い部材213は、底部にカム面を備え、同カム面は、
2つの突部213a,213cと、その間の凹み部21
3bとの連続したカム面になっている。この倣い部材2
13を動かして駆動アーム211および作動アーム21
2を連動させ、堰部材207を押し下げたりするのが、
フライト(汚泥掻寄板)203の一端部から突出するロ
ーラー(駆動部)214である。このローラー214
は、フライト203の倣い部材213側の一端に設けら
れたブラケット215により取付けられている。図12
および図13に示す220は側部シール(シール手段)
で、堰部材208の側端部とトラフ205の側端部との
間からスカムおよび水が浸入してくるのを阻止するため
のものであり、蛇行状に折り曲げられて堰部材208と
案内支持シート206が上下に運動するのに対応して曲
がり変形し得るようにゴム質で出来上がっている。この
スカム除去装置は、次のように作動する。図示しない池
上のモーターが駆動されることにより、チェーン202
が駆動され、それに取付けられたフライト203…が図
9および図10の矢印方向へと緩やかに循環駆動され
る。フライト203…は、池底部において沈澱している
汚泥を掻き寄せてピット221内に導き、導かれた汚泥
は、図示しないポンプで池外に排除されるようになって
いる。上回りにくるフライト203は、その側方のロー
ラー214により倣い部材213を押し上げるようにす
る。ローラー214は、突部213a→凹み部213b
→突部213cの順に倣い部材213に接触しながら同
部材213を上下に運動させる。これにより、ローラー
214が第1段階の突部213aに当たる時は、倣い部
材213および駆動アーム211が大きく押し上がると
ともに作動アーム212が押し下げられ、ロッド222
を通じて堰部材208が水面下に押し下がるようにな
る。この際、水面上のスカム204は、大きいものも小
さいものも水の吸い込みに伴ってトラフ205内に導か
れたのちトラフ205外に排除される。ローラー214
が凹み部213bにくると、倣い部材213および駆動
アーム211が一時的に下がり、作動アーム212は上
がるようになる。これにより、堰部材208は水面下に
あって少し浮き上がるので、それまでの水量は少なくな
る。水量は少なくはなるが水速は大きくなるので、スカ
ム204の吸引力は大きくなり、大きいスカムも小さい
スカムも引き寄せられるとともに遠いスカム204まで
も近くにスムーズに引き寄せるようになる。ローラー2
14が第2段階の突部213cにくると、倣い部材21
3および駆動アーム211が再び上がり、作動アーム2
12は下がるようになる。これにより、堰部材208は
下がり、引き寄せられたスカム204が多量にトラフ2
05内に導かれるようになる。このように倣い部材21
3が段階状になっているので、スカム204の引き寄せ
から吸い込みまでが非常に効果的になされるのである。
【考案が解決しようとする課題】しかし、このスカム除
去装置には次のような欠点があった。 (イ)堰部材208は、ゴム製の案内支持シート206
により支持されているので、作動の安定化を図るため、
図11および図10に示すように、作動アーム212お
よびロッド222が2本必要になる。このように2本方
式であると、支持軸210も長尺状で両端支持型のもの
が必要になる。そのため、部材数が多くなって、作製に
手間がかかり、コストもかなり高くついていたし、装置
が大きくなって施工が大変であった。 (ロ)図12は、堰部材208が水面上に浮いた堰き止
め状態を示し、図13は、堰部材208が水面下に没し
てスカムを誘引する状態を示しているが、従来の除去装
置は、堰部材208の両端に取付けられたL字形の板2
18と、トラフ205の前面に取付けられた前板219
を有し、これらの間に側部シール220を設けて、シー
ルを構成していたため、シール220が特殊で大きなも
のになってコストが高くなるとともに施工も大変であっ
た。この考案は、これらの欠点を除くためになされたも
のである。
去装置には次のような欠点があった。 (イ)堰部材208は、ゴム製の案内支持シート206
により支持されているので、作動の安定化を図るため、
図11および図10に示すように、作動アーム212お
よびロッド222が2本必要になる。このように2本方
式であると、支持軸210も長尺状で両端支持型のもの
が必要になる。そのため、部材数が多くなって、作製に
手間がかかり、コストもかなり高くついていたし、装置
が大きくなって施工が大変であった。 (ロ)図12は、堰部材208が水面上に浮いた堰き止
め状態を示し、図13は、堰部材208が水面下に没し
てスカムを誘引する状態を示しているが、従来の除去装
置は、堰部材208の両端に取付けられたL字形の板2
18と、トラフ205の前面に取付けられた前板219
を有し、これらの間に側部シール220を設けて、シー
ルを構成していたため、シール220が特殊で大きなも
のになってコストが高くなるとともに施工も大変であっ
た。この考案は、これらの欠点を除くためになされたも
のである。
【0004】
【問題を解決するための手段】前記問題を解決するた
め、請求項1記載の考案は、下部が水面に没し上部が水
面上にあるようにして沈澱池内に固定して設けられてい
るとともに水面よりも低い開口を一側に有して同開口を
通じて導入されたスカムおよび水を外部に導出するよう
に構成された樋状のトラフと、同トラフの開口側に水面
と平行になるようにして設けられた回転軸を介して上下
に揺動運動するように設けられているとともにこの揺動
運動により水面を境に出没して水面上のスカムおよび水
をトラフ内に導いたり止めたりする堰部材と、駆動手段
からの力を堰部材に伝えて同堰部材を揺動運動させる伝
達機構と、前記回転軸とトラフとの間を同回転軸に回転
を許しながら密閉する前部シール手段と、前記堰部材と
トラフの側端部間を密閉する側部シール手段とを備えた
スカム除去装置であって、前記側部シール手段は、前記
トラフの側端部に同トラフの長手方向に直交状に備えた
端板内側に固定して設けられた弾性質のシールと、前記
堰部材側に設けられ同堰部材とともに揺動して前記弾性
質のシールに常に密着しながら摺動する可動板とによっ
て構成されていることを特徴とする。
め、請求項1記載の考案は、下部が水面に没し上部が水
面上にあるようにして沈澱池内に固定して設けられてい
るとともに水面よりも低い開口を一側に有して同開口を
通じて導入されたスカムおよび水を外部に導出するよう
に構成された樋状のトラフと、同トラフの開口側に水面
と平行になるようにして設けられた回転軸を介して上下
に揺動運動するように設けられているとともにこの揺動
運動により水面を境に出没して水面上のスカムおよび水
をトラフ内に導いたり止めたりする堰部材と、駆動手段
からの力を堰部材に伝えて同堰部材を揺動運動させる伝
達機構と、前記回転軸とトラフとの間を同回転軸に回転
を許しながら密閉する前部シール手段と、前記堰部材と
トラフの側端部間を密閉する側部シール手段とを備えた
スカム除去装置であって、前記側部シール手段は、前記
トラフの側端部に同トラフの長手方向に直交状に備えた
端板内側に固定して設けられた弾性質のシールと、前記
堰部材側に設けられ同堰部材とともに揺動して前記弾性
質のシールに常に密着しながら摺動する可動板とによっ
て構成されていることを特徴とする。
【0005】以下、図示した実施例を参照しつつこの考
案を詳細に説明する。図1ないし図7は、この考案の一
実施例を示している。この実施例では、沈澱池が上から
みて長方形のいわゆる矩形沈澱池であり、同沈澱池に
は、池幅方向に軸方向か向く複数本(4本)のスプロケ
ット軸1と、各軸1のまわりに2個ずつ取付けられたス
プロケット2と、これらのスプロケット2を介して無端
状に掛けられた左右2本のチェーン3が設けられてい
る。チェーン3の外周には一定の間隔を置いて複数本の
フライト4…が取付けられており、循環運動をするよう
になっている。同フライト4のうち前部あるいは一部の
ものの一端(この実施例では図1のスプロケット軸1の
向こう側の端部)にはブラケット5が取付けられ、この
ブラケット5からは、さらに向こう側に突出するように
してローラー軸が設けられ、このローラー一軸の向こう
側の端部にローラー6が設けられている。このローラー
6は図1の矢印方向に運動して斜め方向に降り、Uター
ンして池底を通じて再び水面9近くに戻るようになって
いる。スカム除去装置は、トラフ8を備えている。トラ
フ8において、8aは下部大半が水面9以下に没し上端
部が水面9よりも上に突き出した背面部、8bは水面9
内に位置する底面部、8cは背面部8aよりはかなり低
く上端が水面9以下に位置する前面部を示している。ト
ラフ8は、四角な断面形状のうち上側と前側一部を開口
した樋状で池幅未満の長いものであり、その長手方向が
池の幅方向に向くように池内に固定して設けられてい
る。トラフ8の長手方向の両端部は、同トラフ8の長手
方向に直交状で四角な端板8d,8dとなっている。同
トラフ8は、図示しないブラケットにより池側壁10に
取付けられて両端支持されている。底面部8bには、垂
直管とこれに連通する水平管との結合でなる連通管11
が接続され、底面部8bに明けられた孔に連通してい
る。トラフ8内に導かれたスカムおよび水はこの連通管
11を通じて次の処理システムに導かれる。トラフ8の
端板8dには、対称個所に通孔8eが明けられ、これら
両通孔8e,8eを通じてパイプ状の回転軸12が挿通
されている。この回転軸12は、その両端部分がトラフ
8の両側に突き出すようにされ、その突出部分は、図2
に示すように、一方が短く、他方がそれより少し長くな
るようになっている。短い方か正面からみて右側、長い
方を左側とされているが、これは場合によっては逆にす
ることもある。右側の突出部分には、樹脂製のブッシュ
13と軸受14で回転自在に支持され、左側の突出部分
も、樹脂製のブッシュ13と軸受14で回転自在に支持
されている。軸受14はボルト14aでトラフ8に固定
されている。回転軸12の軸方向の移動は、カラー15
および止め具16で阻止されている。回転軸12の前記
左側の外周には同回転軸12とともに回転する筒17が
取付けられ、伝達機構の最終部材を構成している。この
筒17の外周には、伝達機構の一部であるレバー18が
前方に向けて突出している。このレバー18は、池の一
方の側壁10近くに位置している。一方、ローラー6
は、レバー18と同じ側に位置して運動するのである
が、これと同じ側にあるように、一方の側壁10にブラ
ケット20が取付けられている。一方の側壁10だけで
他方には設けられていない。場合によっては設けられる
こともある。このブラケット20の上には、軸受21が
設置され、この軸受21に、短い回転支持軸22が水平
に突出している。この回転支持軸22は側璧10の側か
ら池内の方向に向いて片持状に支持されている(従来は
両端支持方式であった)。この回転支持柚22には、ロ
ーラー6の方向に向いて駆動アーム23が伸びている。
この駆動アーム23の先端に倣い部材24が取付けられ
ている。この倣い部材24は、突部24a,24cおよ
び凹み部24bが前記と同様にして設けられている。こ
の倣い部材24は上からみるとローラー6の軌跡上に合
致している。回転支持軸22の上には角筒25が取付け
られている。この角筒25には、作動アーム26が差し
込まれてトラフ8の方向に伸びている。この作動アーム
26は、従来のように2本タイプでなく単一本のみにな
っている。同アーム26は駆動アーム23と略同列に位
置するとともに、そのトラフ8側の端部と前述のレバー
18の先端との間には、長さ調節可能なロッド27でつ
ながれている。伝達機構28は、倣い部材24から筒1
7までのメンバーで構成されている。他方、回転軸12
には、トラフ8内に対応する位置に支持板30が取付け
られている。この支持板30は、帯長状の板材で作製さ
れ、その基部は丸く曲げられて回転軸12の外周面に添
うようにされて溶接により強固に固定されるようになっ
ている。そして、同支持板30は、ローラー6が倣い部
材24に接触しない時、水平面に対して35度程度傾斜
状に立ち上がるようにされる。この支持板30の傾斜方
向中間には、傾斜方向に長手方向を向けて長孔30aが
明けられ、この長孔30aは、支持板30の帯長方向に
多数配列されている。また、同支持板30の傾斜方向上
端部には、下向きに曲がった補強リブ30bが前記帯長
方向に連続して設けられている。31は堰部材であり、
この堰部材31は、ステンレス製の板を折り曲げて、前
部に直角三角形のような三角形部分を、また、後部に二
枚合わせ状の部分を備えた中空形状のものになってい
る。これが1枚の板から一体型になっている。同堰部材
31は、基部の裏面に複数本のスタッドボルト32…を
備え、これらのボルト32…は、前記長孔30a…に通
されるとともに、下方からナット33が取付けられてい
る。このナット33を締め付けることにより、堰部材3
1が支持板30の上に一部ラップするようにして結合さ
れている。そして、前記回転軸12とトラフ8の前面部
8cとの間には、長い前部シール34が止め具34aで
取付けられている。同前部シール34と止め具34aが
前部シール手段を構成する。この前部シール34は、ゴ
ム製で帯長状のもので、前後2枚でなり、その上端が回
転軸12の外周に弾性曲がり変形しながら圧接するよう
になっている。これにより、回転軸12が回転しても常
にシール性が確保されるし、安価でもある。堰部材31
は長くてトラフ8の長手方向の長さと略同じ程度とれて
いるが、その両脇とトラフ8との間からスカムおよび水
が入る可能性がある。そこで、この実施例では、簡易で
確実な側部シール手段35を設けた。このシール手段3
5は、トラフ8の両端に設けられた固定側aと、堰部材
31の両端に設けられた可動側bとの両者により構成さ
れている。固定側aは、左右2枚の側板部36aと背板
部36bと取付板部36cを備えた固定側ケース36を
備え、上端と前面が開口39になっているものである。
この固定側aは、取付板部38をトラフ8の前面部8c
の内面に当ててボルト40によりトラフ8内にほぼある
ようにして固定されている。この固定は、前記ボルト1
4aのねじ込みにより側方からもなされるようになって
いる。固定側aは内側にゴム製のシール41,41が左
右対向状になるように貼り付けられている。このシール
41は、図3に示すような突起41a…付きで、図6の
ように側方からみるとくの字状になったものである。こ
こで、42はゴム製の底部シールであり、このシール4
2は、支持板30の上に添うように貼り付けられ、か
つ、その上面は、図2に示すように、固定側ケース36
およびシール41の底面に当たって、これらの上下間を
密閉するようになっている。可動側bは、屈曲状で堰部
材31の外周にほぼ添うような形状になった取付部材4
5と、これを堰部材31に止めるためのボルト46と、
シール41,41間に摺動可能に嵌まり込む可動板47
とでなっている。取付部材45は幅の狭いもので、堰部
材31の両側にのみ嵌まり合うようなものである。この
取付部材45は、ボルト46の締め付けにより堰部材3
1の外周に強固に固定される。可動板47は一側が取付
部材45の上面に適合して一体化され、他部がシール4
1,41間に密着状に嵌まり込むとともに固定側ケース
36の中で移動できるようになっている。
案を詳細に説明する。図1ないし図7は、この考案の一
実施例を示している。この実施例では、沈澱池が上から
みて長方形のいわゆる矩形沈澱池であり、同沈澱池に
は、池幅方向に軸方向か向く複数本(4本)のスプロケ
ット軸1と、各軸1のまわりに2個ずつ取付けられたス
プロケット2と、これらのスプロケット2を介して無端
状に掛けられた左右2本のチェーン3が設けられてい
る。チェーン3の外周には一定の間隔を置いて複数本の
フライト4…が取付けられており、循環運動をするよう
になっている。同フライト4のうち前部あるいは一部の
ものの一端(この実施例では図1のスプロケット軸1の
向こう側の端部)にはブラケット5が取付けられ、この
ブラケット5からは、さらに向こう側に突出するように
してローラー軸が設けられ、このローラー一軸の向こう
側の端部にローラー6が設けられている。このローラー
6は図1の矢印方向に運動して斜め方向に降り、Uター
ンして池底を通じて再び水面9近くに戻るようになって
いる。スカム除去装置は、トラフ8を備えている。トラ
フ8において、8aは下部大半が水面9以下に没し上端
部が水面9よりも上に突き出した背面部、8bは水面9
内に位置する底面部、8cは背面部8aよりはかなり低
く上端が水面9以下に位置する前面部を示している。ト
ラフ8は、四角な断面形状のうち上側と前側一部を開口
した樋状で池幅未満の長いものであり、その長手方向が
池の幅方向に向くように池内に固定して設けられてい
る。トラフ8の長手方向の両端部は、同トラフ8の長手
方向に直交状で四角な端板8d,8dとなっている。同
トラフ8は、図示しないブラケットにより池側壁10に
取付けられて両端支持されている。底面部8bには、垂
直管とこれに連通する水平管との結合でなる連通管11
が接続され、底面部8bに明けられた孔に連通してい
る。トラフ8内に導かれたスカムおよび水はこの連通管
11を通じて次の処理システムに導かれる。トラフ8の
端板8dには、対称個所に通孔8eが明けられ、これら
両通孔8e,8eを通じてパイプ状の回転軸12が挿通
されている。この回転軸12は、その両端部分がトラフ
8の両側に突き出すようにされ、その突出部分は、図2
に示すように、一方が短く、他方がそれより少し長くな
るようになっている。短い方か正面からみて右側、長い
方を左側とされているが、これは場合によっては逆にす
ることもある。右側の突出部分には、樹脂製のブッシュ
13と軸受14で回転自在に支持され、左側の突出部分
も、樹脂製のブッシュ13と軸受14で回転自在に支持
されている。軸受14はボルト14aでトラフ8に固定
されている。回転軸12の軸方向の移動は、カラー15
および止め具16で阻止されている。回転軸12の前記
左側の外周には同回転軸12とともに回転する筒17が
取付けられ、伝達機構の最終部材を構成している。この
筒17の外周には、伝達機構の一部であるレバー18が
前方に向けて突出している。このレバー18は、池の一
方の側壁10近くに位置している。一方、ローラー6
は、レバー18と同じ側に位置して運動するのである
が、これと同じ側にあるように、一方の側壁10にブラ
ケット20が取付けられている。一方の側壁10だけで
他方には設けられていない。場合によっては設けられる
こともある。このブラケット20の上には、軸受21が
設置され、この軸受21に、短い回転支持軸22が水平
に突出している。この回転支持軸22は側璧10の側か
ら池内の方向に向いて片持状に支持されている(従来は
両端支持方式であった)。この回転支持柚22には、ロ
ーラー6の方向に向いて駆動アーム23が伸びている。
この駆動アーム23の先端に倣い部材24が取付けられ
ている。この倣い部材24は、突部24a,24cおよ
び凹み部24bが前記と同様にして設けられている。こ
の倣い部材24は上からみるとローラー6の軌跡上に合
致している。回転支持軸22の上には角筒25が取付け
られている。この角筒25には、作動アーム26が差し
込まれてトラフ8の方向に伸びている。この作動アーム
26は、従来のように2本タイプでなく単一本のみにな
っている。同アーム26は駆動アーム23と略同列に位
置するとともに、そのトラフ8側の端部と前述のレバー
18の先端との間には、長さ調節可能なロッド27でつ
ながれている。伝達機構28は、倣い部材24から筒1
7までのメンバーで構成されている。他方、回転軸12
には、トラフ8内に対応する位置に支持板30が取付け
られている。この支持板30は、帯長状の板材で作製さ
れ、その基部は丸く曲げられて回転軸12の外周面に添
うようにされて溶接により強固に固定されるようになっ
ている。そして、同支持板30は、ローラー6が倣い部
材24に接触しない時、水平面に対して35度程度傾斜
状に立ち上がるようにされる。この支持板30の傾斜方
向中間には、傾斜方向に長手方向を向けて長孔30aが
明けられ、この長孔30aは、支持板30の帯長方向に
多数配列されている。また、同支持板30の傾斜方向上
端部には、下向きに曲がった補強リブ30bが前記帯長
方向に連続して設けられている。31は堰部材であり、
この堰部材31は、ステンレス製の板を折り曲げて、前
部に直角三角形のような三角形部分を、また、後部に二
枚合わせ状の部分を備えた中空形状のものになってい
る。これが1枚の板から一体型になっている。同堰部材
31は、基部の裏面に複数本のスタッドボルト32…を
備え、これらのボルト32…は、前記長孔30a…に通
されるとともに、下方からナット33が取付けられてい
る。このナット33を締め付けることにより、堰部材3
1が支持板30の上に一部ラップするようにして結合さ
れている。そして、前記回転軸12とトラフ8の前面部
8cとの間には、長い前部シール34が止め具34aで
取付けられている。同前部シール34と止め具34aが
前部シール手段を構成する。この前部シール34は、ゴ
ム製で帯長状のもので、前後2枚でなり、その上端が回
転軸12の外周に弾性曲がり変形しながら圧接するよう
になっている。これにより、回転軸12が回転しても常
にシール性が確保されるし、安価でもある。堰部材31
は長くてトラフ8の長手方向の長さと略同じ程度とれて
いるが、その両脇とトラフ8との間からスカムおよび水
が入る可能性がある。そこで、この実施例では、簡易で
確実な側部シール手段35を設けた。このシール手段3
5は、トラフ8の両端に設けられた固定側aと、堰部材
31の両端に設けられた可動側bとの両者により構成さ
れている。固定側aは、左右2枚の側板部36aと背板
部36bと取付板部36cを備えた固定側ケース36を
備え、上端と前面が開口39になっているものである。
この固定側aは、取付板部38をトラフ8の前面部8c
の内面に当ててボルト40によりトラフ8内にほぼある
ようにして固定されている。この固定は、前記ボルト1
4aのねじ込みにより側方からもなされるようになって
いる。固定側aは内側にゴム製のシール41,41が左
右対向状になるように貼り付けられている。このシール
41は、図3に示すような突起41a…付きで、図6の
ように側方からみるとくの字状になったものである。こ
こで、42はゴム製の底部シールであり、このシール4
2は、支持板30の上に添うように貼り付けられ、か
つ、その上面は、図2に示すように、固定側ケース36
およびシール41の底面に当たって、これらの上下間を
密閉するようになっている。可動側bは、屈曲状で堰部
材31の外周にほぼ添うような形状になった取付部材4
5と、これを堰部材31に止めるためのボルト46と、
シール41,41間に摺動可能に嵌まり込む可動板47
とでなっている。取付部材45は幅の狭いもので、堰部
材31の両側にのみ嵌まり合うようなものである。この
取付部材45は、ボルト46の締め付けにより堰部材3
1の外周に強固に固定される。可動板47は一側が取付
部材45の上面に適合して一体化され、他部がシール4
1,41間に密着状に嵌まり込むとともに固定側ケース
36の中で移動できるようになっている。
【0006】図1のようにローラー6が倣い部材24に
当たらない時点では、駆動アーム23と作動アーム26
は水平で、倣い部材24の重さ(同部材24に戻りのた
めのウエイトを付け、水平に保つためのストッパーを設
けることがある)と堰部材31の浮力等により堰部材3
1は、その頂部が水面9よりも上になるように浮かび上
がっている。そのため、水面9上のスカムおよび水の流
入は制止される。ローラー6が倣い部材24に当たって
添うことにより、駆動アーム23は持ち上がり、最初の
突部24aにきた時に駆動アーム23は最も大きく持ち
上がる。作動アーム26は逆に下がり、図1の仮想線の
ように大きく水面9から下がった状態になる。これによ
り、スカムおよび水は多くトラフ8内に誘引されるよう
になる。ローラー6が突部24aを通り過ぎると、駆動
アーム23は下がり始め、ローラー6が凹み部24bに
くると、駆動アーム23は、図1の実線と仮想線の中間
に位置まで戻る。これにより、作動アーム26もやや上
昇するので、堰部材31は、その頂部が水面9から少し
下側にくるところまで浮き上がる。その結果、堰部材3
1上でのスカムの流れ込みは小さいスカムのみに限られ
るようになるが、堰部材31上の流れが速くなるので、
水面上の遠くのスカムを近くまで引き寄せることができ
るようになる。突部24cにローラー6がくると、駆動
アーム23は再度持ち上がり、作動アーム26は元のよ
うに下がる。これにより、大きいスカムの他、先程引き
寄せたスカムまでもトラフ8内に誘引されることにな
る。このように凹凸のある倣い部材24にすることによ
り、スカムを効果的に誘引処理することができるように
なる。また、同転軸12を設けて伝達機構28と堰部材
31とを連動可能に構成してあるので、伝達機構28の
作動アーム26は1本で済むとともにロッド27も1本
で済むようになる。構造が非常に簡略で軽量になっただ
けでなく、施工も簡単に行なえるようになった。回転軸
12の存在はトラフ8の補強効果につながるとともに、
堰部材31の安定な揺動を約束する。特に、側部シール
手段35は、固定側のシール41とそれに摺動する可動
板47とを組み合わせてなるので、従来の蛇腹型のゴム
シール方式に比べ簡単で安く作製できるようになる。し
かも、堰部材31は、図5に示すように、堰部材31が
下向きに揺動して水面9より下がったところで水面9上
のスカムを呑み込むようになるが、その呑み込み時には
水面9上に多量のスカムが溜まっているのが通例であ
り、側部シール手段35の近傍にもスカムが滞留してい
る。その際、実質的なシール部分であるシール41の前
縁部からは可動板47が抜き出すように作用するので、
滞留するスカムがこのシール部分に噛み込むおそれがな
い。その一方で、堰部材31が浮上する際には、水面9
上のスカムがトラフ8内に呑み込まれて少なくなってい
るので、可動板47がシール41内に摺動して入り込も
うとしても微量に済む。従って、シール41と可動板4
7との間にスカムが噛み込みにくく、シール41の損耗
度合いも少なくて長い間シール性を保つものとなるとと
もに、摺動抵抗も少なく円滑な作動を保証することがで
きる。さらに、堰部材31は、長手方向に長尺状のもの
であるのが一般的であるが、それに水圧が作用すれば多
少なりとも撓みが発生し、そのことに対処するため、堰
部材31の板厚を厚くしておくが、浮上力などを考える
と余り厚くすることができないという問題がある。この
考案では、堰部材31の端部に可動板47を備えている
ので、これが補強板として有効に機能し、薄板でもって
浮上力のある堰部材31にすることが可能になる。な
お、図6に示すように、回転軸12内にマグネット50
を充填する一方、前部シール34をマグネット入りのも
のにして、両者間のシール性をより高めるようにするこ
ともできる。また、側部シール手段35についても、固
定側ケース36およびシール41をマグネット入りのも
のにすることもできる。さらに、図6に示すように、固
定側ケース36の内部には、シール性の向上のため、ス
ポンジ51を充填しておいてもよい。また、図8に示す
ように構成することもできる。これは、前記ロッドを省
略したものであり、作動アーム26の先にピン53を設
ける一方、回転軸12からのレバー18に長孔54を設
けて、両者を連動可能に直接結合したものである。作動
アーム26およびレバー18はともに単一本である。こ
のとき、レバー18は、回転軸12のトラフ8からの突
出部分に固定する他に、回転軸12のトラフ8内に対応
する部分に固定することも自由である。レバー18は回
転したときに軸シール34に干渉しないようにしてあ
る。なお、管55はトラフ8の背面部に接続してある。
もちろん、排除はトラフ8の長手方向端部の孔を通じて
行うようにしてもよい。これは従来からなされていた。
スカム除去装置には、ローラーが池底に循環した時にそ
のローラーにより倣い部材を駆動させるように倣い部材
を池底に設けたものもある。倣い部材の動きは、上下に
伸びた長いロッドで伝達し、上方の堰部材を作動させる
ように構成したものがある。この方式のものにもこの考
案は適用でき、この場合、上下に長いロッドの上端を回
転軸から伸びるレバーに結合する。
当たらない時点では、駆動アーム23と作動アーム26
は水平で、倣い部材24の重さ(同部材24に戻りのた
めのウエイトを付け、水平に保つためのストッパーを設
けることがある)と堰部材31の浮力等により堰部材3
1は、その頂部が水面9よりも上になるように浮かび上
がっている。そのため、水面9上のスカムおよび水の流
入は制止される。ローラー6が倣い部材24に当たって
添うことにより、駆動アーム23は持ち上がり、最初の
突部24aにきた時に駆動アーム23は最も大きく持ち
上がる。作動アーム26は逆に下がり、図1の仮想線の
ように大きく水面9から下がった状態になる。これによ
り、スカムおよび水は多くトラフ8内に誘引されるよう
になる。ローラー6が突部24aを通り過ぎると、駆動
アーム23は下がり始め、ローラー6が凹み部24bに
くると、駆動アーム23は、図1の実線と仮想線の中間
に位置まで戻る。これにより、作動アーム26もやや上
昇するので、堰部材31は、その頂部が水面9から少し
下側にくるところまで浮き上がる。その結果、堰部材3
1上でのスカムの流れ込みは小さいスカムのみに限られ
るようになるが、堰部材31上の流れが速くなるので、
水面上の遠くのスカムを近くまで引き寄せることができ
るようになる。突部24cにローラー6がくると、駆動
アーム23は再度持ち上がり、作動アーム26は元のよ
うに下がる。これにより、大きいスカムの他、先程引き
寄せたスカムまでもトラフ8内に誘引されることにな
る。このように凹凸のある倣い部材24にすることによ
り、スカムを効果的に誘引処理することができるように
なる。また、同転軸12を設けて伝達機構28と堰部材
31とを連動可能に構成してあるので、伝達機構28の
作動アーム26は1本で済むとともにロッド27も1本
で済むようになる。構造が非常に簡略で軽量になっただ
けでなく、施工も簡単に行なえるようになった。回転軸
12の存在はトラフ8の補強効果につながるとともに、
堰部材31の安定な揺動を約束する。特に、側部シール
手段35は、固定側のシール41とそれに摺動する可動
板47とを組み合わせてなるので、従来の蛇腹型のゴム
シール方式に比べ簡単で安く作製できるようになる。し
かも、堰部材31は、図5に示すように、堰部材31が
下向きに揺動して水面9より下がったところで水面9上
のスカムを呑み込むようになるが、その呑み込み時には
水面9上に多量のスカムが溜まっているのが通例であ
り、側部シール手段35の近傍にもスカムが滞留してい
る。その際、実質的なシール部分であるシール41の前
縁部からは可動板47が抜き出すように作用するので、
滞留するスカムがこのシール部分に噛み込むおそれがな
い。その一方で、堰部材31が浮上する際には、水面9
上のスカムがトラフ8内に呑み込まれて少なくなってい
るので、可動板47がシール41内に摺動して入り込も
うとしても微量に済む。従って、シール41と可動板4
7との間にスカムが噛み込みにくく、シール41の損耗
度合いも少なくて長い間シール性を保つものとなるとと
もに、摺動抵抗も少なく円滑な作動を保証することがで
きる。さらに、堰部材31は、長手方向に長尺状のもの
であるのが一般的であるが、それに水圧が作用すれば多
少なりとも撓みが発生し、そのことに対処するため、堰
部材31の板厚を厚くしておくが、浮上力などを考える
と余り厚くすることができないという問題がある。この
考案では、堰部材31の端部に可動板47を備えている
ので、これが補強板として有効に機能し、薄板でもって
浮上力のある堰部材31にすることが可能になる。な
お、図6に示すように、回転軸12内にマグネット50
を充填する一方、前部シール34をマグネット入りのも
のにして、両者間のシール性をより高めるようにするこ
ともできる。また、側部シール手段35についても、固
定側ケース36およびシール41をマグネット入りのも
のにすることもできる。さらに、図6に示すように、固
定側ケース36の内部には、シール性の向上のため、ス
ポンジ51を充填しておいてもよい。また、図8に示す
ように構成することもできる。これは、前記ロッドを省
略したものであり、作動アーム26の先にピン53を設
ける一方、回転軸12からのレバー18に長孔54を設
けて、両者を連動可能に直接結合したものである。作動
アーム26およびレバー18はともに単一本である。こ
のとき、レバー18は、回転軸12のトラフ8からの突
出部分に固定する他に、回転軸12のトラフ8内に対応
する部分に固定することも自由である。レバー18は回
転したときに軸シール34に干渉しないようにしてあ
る。なお、管55はトラフ8の背面部に接続してある。
もちろん、排除はトラフ8の長手方向端部の孔を通じて
行うようにしてもよい。これは従来からなされていた。
スカム除去装置には、ローラーが池底に循環した時にそ
のローラーにより倣い部材を駆動させるように倣い部材
を池底に設けたものもある。倣い部材の動きは、上下に
伸びた長いロッドで伝達し、上方の堰部材を作動させる
ように構成したものがある。この方式のものにもこの考
案は適用でき、この場合、上下に長いロッドの上端を回
転軸から伸びるレバーに結合する。
【0007】
【考案の効果】この考案は以上のように構成されている
ため、側部シール手段が簡単な構造でしかも長期作動に
耐えるものとなり、また、抵抗の少ないシール構造を提
供することができるようになる。
ため、側部シール手段が簡単な構造でしかも長期作動に
耐えるものとなり、また、抵抗の少ないシール構造を提
供することができるようになる。
【図1】この考案の一実施例を示す側面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図2のIII方向からの矢視図である。
【図4】図2の右側面図である。
【図5】図2のV−V線断面図である。
【図6】図2のVI−VI線断面図である。
【図7】図2のVII−VII線断面図である。
【図8】他の実施例を示す側断面図である。
【図9】従来のスカム除去装置の1つを示す平面図であ
る。
る。
【図10】図9の側断面図である。
【図11】伝達機構を示す斜視図である。
【図12】従来のシール方式を示す斜視図である。
【図13】図12のシール方式が作動中である時の斜視
図である。
図である。
8…トラフ 8d…端板 9…水面 12…回転軸 2
8…伝達機構 31…堰部材 35…側部シール手段
41…シール 47…可動板
8…伝達機構 31…堰部材 35…側部シール手段
41…シール 47…可動板
Claims (1)
- 【請求項1】 下部が水面に没し上部が水面上にあるよ
うにして沈澱池内に固定して設けられているとともに水
面よりも低い開口を一側に有して同開口を通じて導入さ
れたスカムおよび水を外部に導出するように構成された
樋状のトラフと、同トラフの開口側に水面と平行になる
ようにして設けられた回転軸を介して上下に揺動運動す
るように設けられているとともにこの揺動運動により水
面を境に出没して水面上のスカムおよび水をトラフ内に
導いたり止めたりする堰部材と、駆動手段からの力を堰
部材に伝えて同堰部材を揺動運動させる伝達機構と、前
記回転軸とトラフとの間を同回転軸に回転を許しながら
密閉する前部シール手段と、前記堰部材とトラフの側端
部間を密閉する側部シール手段とを備えたスカム除去装
置であって、前記側部シール手段は、前記トラフの側端
部に同トラフの長手方向に直交状に備えた端板内側に固
定して設けられた弾性質のシールと、前記堰部材側に設
けられ同堰部材とともに揺動して前記弾性質のシールに
常に密着しながら摺動する可動板とによって構成されて
いることを特徴とするスカム除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4458091U JP2566672Y2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | スカム除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4458091U JP2566672Y2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | スカム除去装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04118188U JPH04118188U (ja) | 1992-10-22 |
JP2566672Y2 true JP2566672Y2 (ja) | 1998-03-30 |
Family
ID=31924672
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4458091U Expired - Fee Related JP2566672Y2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | スカム除去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2566672Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5384035B2 (ja) * | 2008-06-06 | 2014-01-08 | 前澤工業株式会社 | スカム除去装置 |
-
1991
- 1991-03-29 JP JP4458091U patent/JP2566672Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04118188U (ja) | 1992-10-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |