JP2564746Y2 - スローアウェイ式切削工具および取付ネジ - Google Patents

スローアウェイ式切削工具および取付ネジ

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JP2564746Y2
JP2564746Y2 JP1991060542U JP6054291U JP2564746Y2 JP 2564746 Y2 JP2564746 Y2 JP 2564746Y2 JP 1991060542 U JP1991060542 U JP 1991060542U JP 6054291 U JP6054291 U JP 6054291U JP 2564746 Y2 JP2564746 Y2 JP 2564746Y2
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昌之 大川
淳一 斉藤
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23B27/00Tools for turning or boring machines; Tools of a similar kind in general; Accessories therefor
    • B23B27/14Cutting tools of which the bits or tips or cutting inserts are of special material
    • B23B27/16Cutting tools of which the bits or tips or cutting inserts are of special material with exchangeable cutting bits or cutting inserts, e.g. able to be clamped
    • B23B27/1603Cutting tools of which the bits or tips or cutting inserts are of special material with exchangeable cutting bits or cutting inserts, e.g. able to be clamped with specially shaped plate-like exchangeable cutting inserts, e.g. chip-breaking groove
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2205/00Fixation of cutting inserts in holders
    • B23B2205/04Fixation screws, bolts or pins of particular form
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2205/00Fixation of cutting inserts in holders
    • B23B2205/12Seats for cutting inserts

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
  • Milling Processes (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、工具本体の先端に形成
されたチップ取付座にスローアウェイチップ(以下、チ
ップと称する。)が装着されたバイト、ボーリングバ
ー、エンドミル等スローアウェイ式切削工具、および
このスローアウェイ式切削工具に使用される取付ネジに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】バイト、ボーリングバー、エンドミルな
どの切削工具では、防振性を高めてビビリの発生を抑え
る目的から、シャンク部に超硬合金を用いたものが知ら
れている。しかしながら切刃にチップを使用したスロー
アウェイ式の切削工具においては、工具本体全体を超硬
合金より成形したのではチップ取付座の形成が困難とな
るため、このチップが装着される工具本体の先端部分を
鋼材より成形し、これを超硬合金製のシャンク部に取り
付けることが行われている。
【0003】図5および図6は、このようなスローアウ
ェイ式の切削工具の一例を示すものである。これらの図
において工具本体1は、超硬合金よりなる円柱状のシャ
ンク部2と、鋼材よりなるチップ取付部材3とから構成
されており、このチップ取付部材3の先端部に形成され
たチップ取付座4にチップ5が装着されてクランプ機構
6によって固定されている。チップ取付部材3は、基端
部3A側がシャンク部2と同径の円柱状に成形されると
ともに、先端部3B側は上記円柱の軸線Oを含む平面3
Cによって切り取られて断面半円状に成形されており、
チップ取付部材3の基端面をシャンク部2の先端面にロ
ウ付けすることにより工具本体1先端に固着されてい
る。そして、このチップ取付部材3の上記平面3Cにチ
ップ取付座4およびクランプ機構6が設けられている。
【0004】チップ5は、この例ではすくい面となる一
端面5A側からの平面視に略正三角形状をなすポジ型の
チップであって、上記一端面5Aと逃げ面となる3つの
周面5Bとがなす交差稜線部にはそれぞれ切刃5Cが形
成されている。一方、このチップ5が装着されるチップ
取付座4は、上記平面3Cよりも一段低められて成形さ
れたチップ取付座底面4Aと、このチップ取付座底面4
Aから屹立して上記平面3Cに連なる2つのチップ取付
座壁面4B,4Cとから構成されていて、これらチップ
取付座壁面4B,4Cがなす狭角は60°に設定されて
いる。さらにこのチップ取付座4は、チップ5を装着し
た状態でチップ5の切刃5Cが上記軸線Oに垂直に、か
つ該軸線O方向にチップ取付部材3の先端よりも僅かに
突出するように形成されている。
【0005】またクランプ機構6は、クランプネジ6A
をねじ込むことにより、クランプ駒6Bの先端に設けら
れた爪6Cをチップ取付座4に装着されたチップ5の上
記一端面5Aに押圧し、この押圧力によってチップ5の
着座面となる他端面5Dを上記チップ取付座底面4Aに
密着させて固定する構造となっている。そして、チップ
5の3つの周面5Bのうちの2つを上記チップ取付座壁
面4B,4Cに当接させた上で、このクランプ機構6に
よりチップ5を固定することでチップ5はその位置が決
定される。なお、図中の符号4Dはチップ5の周面5B
同志がなす角部とチップ取付座4との干渉を避けるため
の逃げ部である。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところで、このような
構成のスローアウェイ式切削工具では、上述のように工
具本体1は円柱状のシャンク部2の先端面と、これと同
径のチップ取付部材3の基端面とをロウ付け等によって
固着することにより構成されている。このため、両者の
ロウ付け面は工具軸線Oに垂直な方向に形成されること
になる。
【0007】一方、このようなスローアウェイ式の工具
による切削において切削時に工具に作用する切削力F
は、図6に白抜き矢線で示すように上記軸線Oに垂直な
方向に作用することとなる。従って、上記従来例の場合
には切削力Fの作用する方向と、シャンク部2とチップ
取付部材3との接合面がなす方向とが同じ方向となっ
て、上記切削力Fはこの接合面を剪断する方向に作用し
てしまう。このため、チップ取付部材3にチップ5を介
して過大な切削力が作用した際には、この接合面からチ
ップ取付部材3がシャンク部2から分断されてしまう危
険性があった。また分断に至らないまでも、上記構成の
切削工具では鋼材等から成るチップ取付部材3の占める
部分が比較的大きくならざるを得ず、このため工具先端
部において工具の剛性が低くなることが避けられない。
これにより、防振性が損なわれて切削時の振動やビビリ
の発生の原因となるおそれがあった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、このような課
題を解決するためになされたもので、請求項1のスロー
アウェイ式切削工具は、チップ取付部材を、シャンク部
よりも靱性の高い鋼材により平板状に成形して、その一
方の面側にチップ取付座を形成するとともに、シャンク
部は、チップ取付部材よりも剛性の高い超硬合金により
形成して、その先端には、該シャンク部の長手方向に沿
う取付面と、上記長手方向に沿い、かつ上記取付面より
屹立する取付壁面とを形成し、上記チップ取付部材を、
その他方の面を上記取付面に密着させるとともに、該チ
ップ取付部材の一の周面を上記取付壁面に当接せしめて
固定して、超硬合金より成るシャンク部を、チップに形
成されて工具本体先端に位置する切刃の近傍にまで延在
せしめたことを特徴とするものである。また、請求項2
のスローアウェイ式切削工具は請求項1のスローアウェ
イ式切削工具において、チップ取付部材に、上記チップ
取付座の底面から当該チップ取付部材の厚さ方向に貫通
する取付ネジ穴を螺設するとともに、シャンク部先端に
はチップ取付部材を装着した状態で上記取付ネジ穴に連
通する貫通穴を穿設し、この貫通穴に、外周面および内
周面に雄ネジ部および雌ネジ部が互いに逆回り方向に形
成された円筒状の軸部を有する取付ネジを挿通し、この
取付ネジの雄ネジ部を上記取付ネジ穴に螺着してチップ
取付部材を固定するとともに、チップにクランプネジを
挿通し、該クランプネジを取付ネジの雌ネジ部に螺着し
て当該チップを固定することを特徴とするものである。
さらに、請求項3の取付ネジは請求項2のスローアウェ
イ式切削工具に用いられる取付ネジであって、円筒状の
軸部を有し、この軸部の外周面および内周面に雄ネジ部
および雌ネジ部を互いに逆回り方向に形成したことを特
徴とする。
【0009】
【作用】本考案では、チップ取付部材が平板状に成形さ
れているとともに、このチップ取付部材が取り付けられ
る取付面がシャンク部の長手方向に沿って形成されてお
り、このため工具本体の軸線に垂直な方向に作用する切
削力は上記取付面に対しても垂直な方向に作用すること
になる。すなわち、切削時に負荷がかかる方向に対し
て、これに垂直な面で負荷を受けることになり、切削力
がチップ取付部材とシャンク部とを剪断する方向に作用
するのを避けることができる。さらに、このチップ取付
部材は、その一の周面が上記取付面より屹立する取付壁
面に当接した状態でシャンク部先端に固定されるため、
当該チップ取付部材をより強固に保持することが可能と
なる。また、チップ取付部材が固定される取付面をシャ
ンク部の長手方向に沿って形成するとともに、この長手
方向に沿い、かつ上記取付面より屹立する取付壁面を設
けることにより、剛性の高い超硬合金より成るシャンク
部は、その先端が該先端側からの正面視にチップ取付部
材を囲むようにL字型に配置され、工具先端より突出す
るチップの切刃の近傍にまで延在することになる。この
ため、工具先端部における当該切削工具の剛性の向上を
図ることが可能となる。一方、チップ取付部材は、シャ
ンク部よりも靱性が高い鋼材より形成されているので加
工性がよく、その成形を容易にするとともに正確なチッ
プ取付座の形成が可能となる。
【0010】
【実施例】図1ないし図4は、本考案の一実施例である
スローアウェイ式切削工具の先端部を示すものである。
これらの図に示されるように、本実施例においても工具
本体11はシャンク部12とチップ取付部材13とから
成り、この工具本体11の先端に形成されたチップ取付
座14にチップ15が装着された構成となっている。
【0011】シャンク部12は従来例同様に超硬合金よ
り成る略円柱状の部材であるが、その先端部は、工具軸
線Oを含まず、かつ該工具軸線Oに平行な方向に延びる
第1の平面と、同じく工具軸線Oを含まず該工具軸線O
に平行で、かつ上記第1の平面に直交する第2の平面と
によって工具軸線Oを含む部分が切り欠かれており、こ
れによってこのシャンク部12の先端部は、該先端側か
らの正面視にL字型に成形されている。そして、このシ
ャンク部12先端の上記第1の平面によって切り取られ
た面は、当該第1の平面に垂直な方向からの平面視に略
正方形状に成形されていて、チップ取付部材13が着座
する取付面12Aとされている。また、上記第2の平面
によって切り取られた面は、この取付面12Aより屹立
する取付壁面12Bとされている。
【0012】ここで、この取付面12Aの基端側は、一
旦上記工具軸線Oに垂直な方向に立ち上がった後、傾斜
してシャンク部12の外周面に連なるように成形されて
おり、この工具軸線Oに垂直な面が上記チップ取付部材
13の基端側の受け面12Cとされている。このため、
この受け面12Cと上記取付壁面12Bとは、図1に示
すように上記取付面12Aに垂直な方向からの平面視
に、互いに直交するように配置されることになる。さら
に、これら取付壁面12Bと受け面12Cとの交差部は
上記平面視に1/4円弧をなす凹曲面状に成形されてい
る。なお本実施例では高い加工精度を得るために、これ
ら取付面12A、取付壁面12B、および受け面12C
は放電加工によって形成されている。
【0013】この取付面12Aに取り付けられるチップ
取付部材13は、外形が上記取付面12Aの平面形状に
対応した略正方形の平板状に成形されており、上記シャ
ンク部12を構成する超硬合金よりも靱性の高いハイス
鋼等の鋼材から構成されていて、このチップ取付部材1
3の一方の面13A側にチップ取付座14が形成されて
いる。本実施例では、このようなチップ取付部材13
が、上記一方の面13Aとは反対側の他方の面13Bを
上記取付面12Aに密着させ、その一の周面13Cを上
記取付壁面12Bに当接させ、さらに上記一方の面13
A側からの平面視に当該一の周面13Cに時計回り方向
に隣合う周面13Dを上記受け面12Cに当接させた状
態で、シャンク部12の先端部に装着される。なお、こ
れら2つの周面13C,13Dの交差稜線部には両周面
13C,13Dに斜交する切り欠き面13Eが形成され
ており、上記取付壁面12Bと受け面12Cとの交差部
に形成された凹曲面に干渉しないようなっている。
【0014】一方、上記チップ取付座14に装着される
チップ15は、本実施例では上記従来例と同様、すくい
面となる一端面15A側からの平面視に略正三角形状を
なすポジ型のチップであって、上記一端面15Aと逃げ
面となる3つの周面15Bとがなす交差稜線部にはそれ
ぞれ切刃15Cが形成されている。また、このチップ1
5には上記一端面15Aの中央から該チップ15の厚さ
方向にクランプネジ16が挿通される取付穴15Dが貫
設されている。
【0015】このようなチップ15が装着される上記チ
ップ取付座14は、この一方の面13Aから当該チップ
取付部材13の厚さ方向の内側に一段低められ、該一方
の面13A、および上記周面13C,13Dとはそれぞ
れ反対側の周面13F,13Gに開口するように成形さ
れており、その底面14Aはチップ15の平面形状に対
応して上記一方の面13A側からの平面視に略正三角形
状になるようになっている。また、この底面14Aから
上記チップ取付部材13の一方の面13Aに連なる当該
チップ取付座14の2つの壁面14Bはその狭角が60
°になるように形成されており、かつそれぞれの壁面1
4Bはチップ15の周面15Bの逃げに応じて広がるよ
うに、その上記一方の面13A側の縁部が僅かに傾斜せ
しめられている。さらにこのチップ取付座14は、上記
取付面12Aにチップ取付部材13を装着し、該チップ
取付座14にチップ15を装着した状態で、チップ15
の一の切刃15Cがチップ取付部材13の上記周面13
F,13Gより突出し、かつ該一の切刃15Cが上記工
具軸線Oに垂直な面内に配設されるように成形されてい
る。なお、図中の符号14Cはチップ15の周面15B
同志の角部とチップ取付座14との干渉を避けるための
逃げである。
【0016】さらにまた本実施例では、図2に示すよう
にこのチップ取付部材13のチップ取付座底面14Aか
ら垂直に、当該チップ取付部材13の厚さ方向に貫通す
る取付ネジ穴13Hが、チップ15の装着時に上記取付
穴15Dに同軸になるように螺設されている。他方、上
記シャンク部12の取付面12Aからは該取付面12A
に垂直に、チップ取付部材13の装着時に上記取付ネジ
穴13Hに同軸に連通するように貫通穴12Dが穿設さ
れている。また、チップ取付部材13の上記一方の面1
3Aの上記切り欠き部13Eが形成された角部近傍に
は、上記チップ取付座14の逃げ14Cに干渉しない位
置に、図3に示すように該一方の面13Aに垂直に、当
該チップ取付部材13の厚さ方向に貫通する取付ネジ穴
13Jが設けられている。一方、上記シャンク部12の
取付面12Aには、チップ取付部材13装着時にこの取
付ネジ穴13Jに同軸に連通するように、該取付面12
Aに垂直に貫通穴12Eが穿設されている。
【0017】これらシャンク部12の取付面12Aに垂
直に形成された貫通穴12D,12Eには、該取付面1
2Aの反対側、すなわちシャンク部12の外周側からそ
れぞれ取付ネジ17,18が挿通されており、これらの
取付ネジ17,18がチップ取付部材13に貫設された
取付ネジ穴13H,13Jにそれぞれ螺着されることに
より、チップ取付部材13がその他方の面13Bを取付
面12Aに密着させて固定されている。ここで、上記取
付ネジ17,18のうち、チップ取付部材13のチップ
取付座底面14Aから穿設された取付ネジ穴13Hに螺
着される一方の取付ネジ17は、円筒状の軸部17Aと
この円筒の外径より大きな径の円盤状の頭部17Bとか
ら構成されたものであり、この軸部17Aの外周面には
上記取付ネジ穴13Hに螺合する雄ネジ部1Cが形成
されるとともに、該軸部17Aの内周面には上記クラン
プネジ16に螺合する雌ネジ部17Dが形成されてい
て、これら雄ネジ部17Cと雌ネジ部17Dに螺設され
るネジ山は、互いに逆回り方向に形成されている。さら
にこの軸部17Aの長さは、上記取付ネジ穴13Hの深
さと貫通穴12Dの深さの和より僅かに小さく設定され
ていて、チップ取付部材13を固定した際に該軸部17
Aの先端が上記チップ取付座14の底面14Aから突出
せず、かつ上記雌ネジ部17Dがこのチップ取付座底面
14Aに開口するようになっている。また、上記取付ネ
ジ17,18のうち他方の取付ネジ18には、周知のす
りわり付き小ネジや平小ネジ、あるいは六角穴付きボル
ト等が使用される。
【0018】そして上記チップ15は、その2つの周面
15Bをチップ取付座壁面15Cに当接させてチップ取
付座14に着座せしめられた上で、一方の面15Aの中
央に穿設された取付穴15Dにクランプネジ16を挿通
され、該クランプネジ16を上記取付ネジ17の雌ネジ
部17Dに螺着して締結することにより、上記チップ取
付部材13に固定され、工具本体11に装着されてい
る。
【0019】このような構成のスローアウェイ式切削工
具によれば、まず切削時にチップ15に作用する切削力
Fは、該チップ15からチップ取付部材13を介して、
超硬合金より成るシャンク部12の先端に該切削力Fの
作用する方向に垂直に形成された取付面12Aによって
受け止められることになる。従って、この切削力Fがシ
ャンク部12とチップ取付部材13との接合面に、これ
を剪断させる方向に働くのを避けることができ、このた
め切削負荷に対して高い強度を確保することができ、過
大な負荷が生じた場合でも工具の分断等が起きるのを防
ぐことが可能となる。また、超硬合金より成るシャンク
部12が工具先端側からの正面視にL字型に成形され
て、チップ15の工具本体11先端より突出する切刃1
5C付近にまで延在せしめられているため、工具本体1
1の全長に亘って高い剛性を確保することができる。こ
れにより、防振性の向上が図られて切削作業中のビビリ
や振動の発生をより効果的に抑えることが可能となる。
【0020】さらにシャンク部12の先端を上述のよう
にL字型に成形し、チップ取付部材13を、この先端部
に形成された取付面12Aにその他方の面13Bを密着
させるとともに、この取付面12Aに交差する取付壁面
12Bにその一の周面13Cを当接させて固定すること
により、当該チップ取付部材13は工具軸線Oに平行で
互いに交差する2つの平面によって保持されることにな
る。このため、上記切削力Fのように工具軸線Oおよび
チップ15の切刃15Cに垂直な方向に作用する負荷に
ついては勿論、上記切刃15Cに沿う方向に作用する負
荷に対しても高い強度を得ることができ、このチップ取
付部材13に装着されたチップ15の位置を確実に保持
することができる。
【0021】しかも本実施例では、上記取付面12Aの
工具軸線O方向基端側に該工具軸線Oに垂直に受け面1
2Cが形成されており、この受け面12Cにチップ取付
部材13の他の一の周面13Dが当接されているため
に、当該チップ取付部材13は工具軸線O方向に作用す
る負荷に対しても確実に保持される。従って上記構成の
スローアウェイ式切削工具によれば、あらゆる方向から
の負荷に対してチップ取付部材13を強固に保持するこ
とが可能となる。このため、このような負荷により該チ
ップ取付部材13がずれ動くような事態を未然に防ぐこ
とが可能となり、該チップ取付部材13に装着されるチ
ップ15も常に一定の位置に位置決めされて位置決め精
度の向上が図られ、上記ビビリや振動の防止効果と相俟
って加工精度の向上をなすことができる。
【0022】さらにまた上記構成の切削工具では、チッ
プ15に取付穴15Dを穿設して該取付穴15Dにクラ
ンプネジ16を挿通し、このクランプネジ16をチップ
取付座14に設けられたネジ穴に螺着し、締結して直接
的にチップ15を固定する、いわゆるスクリューオン式
とした場合でも、超硬合金より成るシャンク部12に上
記ネジ穴を形成する必要がないという利点を得ることが
できる。すなわち、このようにチップ取付部材13を平
板状に成形するとともに該チップ取付部材13を取り付
ける取付面12Aをシャンク部12の長手方向に沿って
形成した場合、チップ15をスクリューオンによって固
定するにはチップ取付部材13の肉厚を大きくするか、
チップ取付部材13を貫いてシャンク部12にまで上記
ネジ穴を穿設しなければならなくなる。しかしながら、
チップ取付部材13の肉厚を大きくすることは、取りも
直さず工具本体11先端部におけるシャンク部12の肉
厚が小さくなることを意味し、該先端部における工具剛
性を保持するためには好ましくない。他方、超硬合金よ
り成る高硬度のシャンク部12にネジ穴を形成すること
は容易ではない。
【0023】これに対して本実施例のスローアウェイ式
切削工具では、チップ15に形成された取付穴15D
と、チップ取付部材13に形成された取付ネジ穴13
H、およびシャンク部12に穿設された貫通穴12Dが
すべて同軸的に配置されるように構成されている。そし
て、この貫通穴12Dに挿通されて取付ネジ穴13Hに
螺着される取付ネジ17は、その円筒状の軸部17Aの
内周面に雌ネジ部17Dが形成されており、この雌ネジ
部17Dがチップ取付座14の底面14Aに開口して上
記クランプネジ16が螺着されるネジ穴となって、これ
らクランプネジ16と取付ネジ17とによってチップ1
5、チップ取付部材13、およびシャンク部12が狭装
された状態で締結される。このように、本実施例では、
超硬合金より成るシャンク部12には貫通穴12Dが形
成されるのみであってネジ穴を形成する必要はなく、取
付ネジ17が螺着される取付ネジ穴13Hは、このシャ
ンク部12よりも靱性が高くて加工性のよい鋼材より成
るチップ取付部材13に形成され、またクランプネジ1
6が螺着される上記ネジ穴は取付ネジ17に形成される
ため、各ネジ穴等の形成を容易とすることができるとと
もに、チップ取付部材13の肉厚を大きくする必要もな
い。従って、工具本体11先端部における剛性を維持し
たまま、容易にスクリューオンによってチップ15を装
着することが可能となる。また、このようにチップ取付
部材13が加工性のよい鋼材から形成されることによ
り、このチップ取付部材13の成形誤差を抑えてチップ
取付座14を正確に形成することも可能となるため、本
実施例によればチップ15の取付精度の一層の向上を図
ることもできる。
【0024】しかも、このような構成のスローアウェイ
式切削工具に上記構成の取付ネジ17を使用することに
より、チップ15、チップ取付部材13、およびシャン
ク部12は上述したようにチップ15およびチップ取付
部材13の厚さ方向に狭装された状態で、該厚さ方向の
両側から締め付けられて固定されることになる。このた
め、これらチップ15およびチップ取付部材13をより
強固に固定することが可能となる。さらにまた、本実施
例では取付ネジ17の雄ネジ部17Cと雌ネジ部17D
に螺設されるネジ山が互いに逆回り方向に形成されてお
り、これにより、切削時に生じる微細な振動等によって
これら取付ネジ17およびクランプネジ16が緩むのを
防ぐことができる。
【0025】さらに、チップ取付部材13を固定する取
付ネジ17とチップ15を固定するクランプネジ16と
が同軸的に配置されるため、工具本体11の先端部にお
ける狭いスペースをより有効に使用することが可能とな
る。さらにまた、チップ取付部材13に形成されるのは
取付ネジ17用のネジ穴のみであって、これとクランプ
ネジ16用との2つのネジ穴を形成する必要がないた
め、当該チップ取付部材13の製造工程の簡略化を図る
ことができるという利点も得られる。さらにまた本実施
例では、この取付ネジ17の他にもう1つの取付ネジ1
8がシャンク部12の他の貫通穴12Eに挿通されてチ
ップ取付部材13の取付ネジ穴13Jに螺着されてお
り、これによってチップ取付部材13をさらに確実に固
定することが可能となっている。
【0026】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、チ
ップ取付部材が固定される取付面が切削力のかかる方向
に対して垂直な方向に形成されるため、この切削力がチ
ップ取付部材とシャンク部との接合面を剪断するように
働くことはなく、該切削力に対する高い強度が確保さ
れ、過大な切削負荷が作用した場合でもチップ取付部材
の分断等の発生を防ぐことができる。また、チップ取付
部材よりも剛性の高い超硬合金より成るシャンク部が、
チップに形成されて工具先端に位置する切刃の近傍にま
で延在しているため、工具先端部における剛性が増し、
防振性の向上が図られてビビリ等の発生を効果的に抑え
ることが可能となる一方、チップ取付座が形成されるチ
ップ取付部材は、シャンク部よりも靱性が高い鋼材より
形成されているので加工性がよく、その成形を容易にす
るとともにチップ取付座を正確に形成することが可能と
なり、従ってチップ取付精度の向上を図ることができ
る。さらに上記取付面に交差するように形成された取付
壁面に、チップ取付部材の一の周面を当接させて該チッ
プ取付部材を固定することにより、当該チップ取付部材
はより確実に工具先端に保持される。このため、これに
装着されるチップの切刃の位置が切削負荷等によってず
れるような事態を防ぐことができ、上記ビビリ等の発生
防止効果と相俟って加工精度の向上を図ることが可能と
なる。
【0027】一方、このようなスローアウェイ式切削工
具に本考案の取付ネジを用いることにより、工具先端の
剛性を維持しつつ、超硬合金より成るシャンク部にネジ
穴を設けることなくスクリューオンによってチップを装
着することが可能となる。さらに本考案の取付ネジによ
れば、チップとチップ取付部材およびシャンク部を狭装
して一層強固に締結することができるとともに、工具先
端部の省スペース化を図ってコンパクトな工具を提供す
ることが可能となる。さらにまた、本考案の取付ネジお
よび該取付ネジを用いた本考案のスローアウェイ式切削
工具によれば、取付ネジの円筒状の軸部の外周面および
内周面に形成される雄ネジ部および雌ネジ部を互いに回
り逆方向に形成することにより、切削時に生じる微細な
振動等によってこれら取付ネジやクランプネジが緩むの
を防ぐことができ、チップやチップ取付部材をさらに強
固に取り付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す工具先端部の平面図で
ある。
【図2】図1に示す工具先端部のAA断面図である。
【図3】図1に示す工具先端部のBB断面図である。
【図4】図1に示す工具先端部のCC断面図である。
【図5】従来のスローアウェイ式切削工具の先端部を示
す平面図である。
【図6】図5に示す従来例の側面図である。
【符号の説明】
1,11 工具本体 2,12 シャンク部 12A 取付面 12B 取付壁面 12C 受け面 12D,12E 貫通穴 3,13 チップ取付部材 13A チップ取付部材13の一方の面 13B チップ取付部材13の他方の面 13C,13D,13F,13G 周面 13H,13J 取付ネジ穴 14 チップ取付座 14A チップ取付座底面 15 チップ 15C 切刃 15D 取付穴 16 クランプネジ 17,18 取付ネジ 17A 軸部 17C 雄ネジ部 17D 雌ネジ部 O 工具軸線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 斉藤 淳一 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社 筑波製作所 内 (56)参考文献 特開 昭60−180702(JP,A) 実開 昭61−205704(JP,U) 実開 昭53−72886(JP,U) 実開 昭64−23301(JP,U) 実開 昭62−113904(JP,U) 実開 平1−138507(JP,U) 実開 昭60−29004(JP,U) 実開 昭62−92103(JP,U) 実開 平1−64306(JP,U)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状のシャンク部の先端にチップ取付部
    材が固定され、このチップ取付部材に形成されたチップ
    取付座にスローアウェイチップが装着されてなるスロー
    アウェイ式切削工具において、 上記チップ取付部材を、上記シャンク部よりも靱性の高
    い鋼材により平板状に成形して、その一方の面側に上記
    チップ取付座を形成するとともに、上記シャンク部は、
    上記チップ取付部材よりも剛性の高い超硬合金により形
    成して、その先端に、該シャンク部の長手方向に沿う取
    付面と、上記長手方向に沿い、かつ上記取付面より屹立
    する取付壁面とを形成し、 上記チップ取付部材を、その他方の面を上記取付面に密
    着させるとともに、該チップ取付部材の一の周面を上記
    取付壁面に当接せしめて固定して、超硬合金より成る上
    記シャンク部を、上記スローアウェイチップに形成され
    て上記工具本体先端に位置する切刃の近傍にまで延在せ
    しめたことを特徴とするスローアウェイ式切削工具。
  2. 【請求項2】 上記チップ取付部材に、上記チップ取付
    座の底面から当該チップ取付部材の厚さ方向に貫通する
    取付ネジ穴を螺設するとともに、上記シャンク部先端に
    は上記チップ取付部材を装着した状態で上記取付ネジ穴
    に連通する貫通穴を穿設し、 この貫通穴に、外周面および内周面に雄ネジ部および雌
    ネジ部が互いに逆回り方向に形成された円筒状の軸部を
    有する取付ネジを挿通し、この取付ネジの上記雄ネジ部
    を上記取付ネジ穴に螺着して上記チップ取付部材を固定
    するとともに、 上記スローアウェイチップにクランプネジを挿通し、該
    クランプネジを上記取付ネジの雌ネジ部に螺着して当該
    スローアウェイチップを固定することを特徴とする請求
    項1記載のスローアウェイ式切削工具。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のスローアウェイ式切削工
    具に用いられる取付ネジであって、円筒状の軸部を有
    し、この軸部の外周面および内周面に雄ネジ部および雌
    ネジ部を互いに逆回り方向に形成したことを特徴とする
    取付ネジ。
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JPS6018072A (ja) * 1983-07-12 1985-01-30 Nippon Kogaku Kk <Nikon> 撮像装置
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