JPH0516009U - スローアウエイ式切削工具 - Google Patents

スローアウエイ式切削工具

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JPH0516009U
JPH0516009U JP6054391U JP6054391U JPH0516009U JP H0516009 U JPH0516009 U JP H0516009U JP 6054391 U JP6054391 U JP 6054391U JP 6054391 U JP6054391 U JP 6054391U JP H0516009 U JPH0516009 U JP H0516009U
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JP
Japan
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tip
shank portion
mounting member
chip
mounting
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JP6054391U
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English (en)
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辰夫 新井
昌之 大川
淳一 斉藤
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 超硬合金よりなるシャンク部12の先端部1
2Aを、該シャンク部12の軸線Oに平行な方向に沿う
軸線Cを有する半径Rの円柱Pの外周面Sによって切り
欠いて、シャンク部12の長手方向に延びる凹曲面状の
取付面12Bを形成する。これに、鋼材等から成り、着
座面13Bがこの凹曲面に対応した突曲面状に成形され
たチップ取付部材13を固定する。さらに、このチップ
取付部材13に形成されたチップ取付座14にスローア
ウェイチップ15を、クランプネジ16によって締結し
て装着する。 【効果】 チップ15に作用する切削力Fに対して高い
強度が確保され、またチップ取付部材13の分断等を防
ぐことができ、先端部における剛性が増してビビリ等の
発生を抑えることが可能となる。さらに、この剛性を損
なうことなく容易にスクリューオン式の工具を提供でき
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、工具本体の先端に形成されたチップ取付座にスローアウェイチップ (以下、チップと称する。)が装着されたバイト、ボーリングバー、エンドミル 等に係わり、特にシャンク部が超硬合金からなり、上記チップ取付座部分が鋼材 や機械加工可能な焼結合金からなるスローアウェイ式切削工具に関するものであ る。
【0002】
【従来の技術】
バイト、ボーリングバー、エンドミルなどの切削工具では、防振性を高めてビ ビリの発生を抑える目的から、シャンク部に超硬合金を用いたものが知られてい る。しかしながら切刃にチップを使用したスローアウェイ式の切削工具において は、工具本体全体を超硬合金より成形したのではチップ取付座の形成が困難とな るため、このチップが装着される工具本体の先端部分を鋼材や、あるいは機械加 工可能な焼結合金より成形し、これを超硬合金製のシャンク部に取り付けること が行われている。
【0003】 図4および図5は、このようなスローアウェイ式の切削工具の一例を示すもの である。これらの図において工具本体1は、超硬合金よりなる円柱状のシャンク 部2と、鋼材もしくは焼結合金よりなるチップ取付部材3とから構成されており 、このチップ取付部材3の先端部に形成されたチップ取付座4にチップ5が装着 されてクランプ機構6によって固定されている。チップ取付部材3は、基端部3 A側がシャンク部2と同径の円柱状に成形されるとともに、先端部3B側は上記 円柱の軸線Oを含む平面3Cによって切り取られて断面半円状に成形されており 、チップ取付部材3の基端面をシャンク部2の先端面にロウ付けすることにより 工具本体1先端に固着されている。そして、このチップ取付部材3の上記平面3 Cにチップ取付座4およびクランプ機構6が設けられている。
【0004】 チップ5は、この例ではすくい面となる一端面5A側からの平面視に略正三角 形状をなすポジ型のチップであって、上記一端面5Aと逃げ面となる3つの周面 5Bとがなす交差稜線部にはそれぞれ切刃5Cが形成されている。一方、このチ ップ5が装着されるチップ取付座4は、上記平面3Cよりも一段低められて成形 されたチップ取付座底面4Aと、このチップ取付座底面4Aから屹立して上記平 面3Cに連なる2つのチップ取付座壁面4B,4Cとから構成されていて、これ らチップ取付座壁面4B,4Cがなす狭角は60°に設定されている。さらにこ のチップ取付座4は、チップ5を装着した状態でチップ5の切刃5Cが上記軸線 Oに垂直に、かつ該軸線O方向にチップ取付部材3の先端よりも僅かに突出する ように形成されている。
【0005】 またクランプ機構6は、クランプネジ6Aをねじ込むことにより、クランプ駒 6Bの先端に設けられた爪6Cをチップ取付座4に装着されたチップ5の上記一 端面5Aに押圧し、この押圧力によってチップ5の着座面となる他端面5Dを上 記チップ取付座底面4Aに密着させて固定する構造となっている。そして、チッ プ5の3つの周面5Bのうちの2つを上記チップ取付座壁面4B,4Cに当接さ せた上で、このクランプ機構6によりチップ5を固定することでチップ5はその 位置が決定される。なお、図中の符号4Dはチップ5の周面5B同志がなす角部 とチップ取付座4との干渉を避けるための逃げ部である。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、このような構成のスローアウェイ式切削工具では、上述のように工 具本体1は円柱状のシャンク部2の先端面と、これと同径のチップ取付部材3の 基端面とをロウ付け等によって固着することにより構成されている。このため、 両者のロウ付け面は工具軸線Oに垂直な方向に形成されることになる。
【0007】 一方、このようなスローアウェイ式の工具による切削において切削時に工具に 作用する切削力Fは、図5に白抜き矢線で示すように上記軸線Oに垂直な方向に 作用することとなる。従って、上記従来例の場合には切削力Fの作用する方向と 、シャンク部2とチップ取付部材3との接合面がなす方向とが同じ方向となって 、上記切削力Fはこの接合面を剪断する方向に作用してしまう。このため、チッ プ取付部材3にチップ5を介して過大な切削力が作用した際には、この接合面か らチップ取付部材3がシャンク部2から分断されてしまう危険性があった。 また分断に至らないまでも、上記構成の切削工具では鋼材等から成るチップ取 付部材3の占める部分が比較的大きくならざるを得ず、このため工具先端部にお いて工具の剛性が低くなることが避けられない。これにより、防振性が損なわれ て切削時の振動やビビリの発生の原因となるおそれがあった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、このような課題を解決するためになされたもので、超硬合金より成 る棒状のシャンク部の先端に鋼材または焼結合金より成るチップ取付部材が固定 され、このチップ取付部材に形成されたチップ取付座にチップが装着されてなる スローアウェイ式切削工具において、上記シャンク部の先端を、該シャンク部の 軸線に平行な方向に沿う軸線を有する円柱の外周面によって切り欠いて、上記シ ャンク部先端に該シャンク部の長手方向に延びる凹曲面状の取付面を形成すると ともに、上記チップ取付部材の着座面を上記凹曲面に対応した突曲面状に成形し 、この着座面を上記取付面に密着させて上記チップ取付部材を上記シャンク部先 端に固定したことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】
本考案ではまず、チップ取付部材が取り付けられる取付面がシャンク部の長手 方向に沿って形成されており、このため工具本体の軸線に垂直な方向に作用する 切削力は上記取付面に対しても垂直な方向に作用することになる。すなわち、切 削時に負荷がかかる方向に対して、これに垂直な方向に延びる面で負荷を受ける ことになり、切削力がチップ取付部材とシャンク部とを剪断する方向に作用する のを避けることができる。 また、チップ取付部材が固定される取り付け面をシャンク部の長手方向に沿っ て形成することにより、超硬合金より成る該シャンク部が工具先端より突出する チップの切刃の近傍にまで延在することになり、工具先端部における当該切削工 具の剛性の向上を図ることが可能となる。
【0010】 さらに、シャンク部先端を凹曲面状に成形して上記取付面を形成するとともに チップ取付部材の着座面をこの凹曲面に対応した突曲面状に成形することにより 、例えばこの取付面を上記シャンク部軸線に平行な平面状に成形した場合に比べ て、いたずらにシャンク部先端の肉厚を小さくすることなく、上記チップ取付部 材に一定の厚さを確保することができる。これにより工具先端の剛性を維持しつ つ、チップに挿通されたクランプネジによって当該チップを直接的にチップ取付 部材に締結・固定する、いわゆるスクリューオン式のチップ固定方式を採ること が可能となる。 さらにまた、この取付面がなす上記凹曲面は、シャンク部先端を該シャンク部 軸線に平行な方向に沿う軸線を有する円柱の外周面によって切り欠くことにより 成形されているため、この取付面を例えば円筒形砥石などによる研磨加工によっ て仕上げることが可能となる。これにより、該取付面精度の向上が図られてチッ プ取付部材のシャンク部への取付精度も向上し、引いては装着されるチップの切 刃の位置精度をも結果的に高めることが可能となる。
【0011】
【実施例】
図1ないし図3は、本考案の一実施例を示すものである。 これらの図に示されるように、本実施例においても工具本体11はシャンク部 12とチップ取付部材13とから成り、このチップ取付座13の一方の面13A に形成されたチップ取付座14にチップ15が装着された構成となっている。
【0012】 シャンク部12は従来例同様に超硬合金より成り、半径rの略円柱状に成形さ れた部材である。 ここで、このシャンク部12の先端は図3に示すように、工具軸線Oに平行で 該工具軸線Oから距離D離れた位置にある軸線Cについて、該軸線Cを中心とす る半径Rの円柱Pを想定した場合、この円柱Pの外周面Sによって工具軸線Oを 含む部分が切り欠かれており、これによって当該シャンク部12の先端部12A は工具本体11先端側からの正面視に三日月形断面の平板状に成形されている。 ただし本実施例では、上記円柱Pの半径Rは、上記工具軸線Oと当該円柱Pの中 心軸線Cとの距離Dよりも大きく、かつ該距離Dとシャンク部12の半径rとの 和よりも小さく設定されている。
【0013】 そして本実施例では、このシャンク部12の先端部12Aの上記円柱Pの外周 面Sによって切り欠かれた凹曲面、すなわち当該先端部12Aの工具軸線O側を 向いてシャンク部12の長手方向に延びる面が、上記チップ取付部材13の取付 面12Bとされている。なお、この取付面12Bは図1に示すように、上述した 円柱Pの軸線C側からの平面視に、上記工具軸線Oを挟む両側縁部のうち一方の 側(図1において上側)の側縁部12Cは台形状に成形されており、この側縁部 12C以外の部分は略方形状に成形されている。 また、この取付面12Bの工具軸線O方向基端側は、一旦上記工具軸線Oに垂 直な方向に立ち上がった後、傾斜してシャンク部12の外周面に連なるように成 形されており、この工具軸線Oに垂直な面がチップ取付部材13の基端側の受け 面12Dとされている。
【0014】 この取付面12Aに固定されるチップ取付部材13は、取付面12Bの上記一 方の側縁部12C以外の部分の平面形状に対応した略方形平板状に成形されてお り、上記シャンク部12を構成する超硬合金よりも靱性の高い鋼材もしくは機械 加工可能な焼結合金等の材質から構成されていて、その一方の面13Aは上記チ ップ取付座14以外の部分が平坦面に成形されている。また、このチップ取付部 材13の他方の面は、凹曲面状に成形された上記取付面12Bに対応して半径R の円柱Pの外周面Sの一部より成る突曲面状に成形され、当該チップ取付部材1 3の着座面13Bとして上記取付面12Bに密着可能とされている。
【0015】 一方、上記チップ取付座14に装着されるチップ15は、本実施例ではすくい 面となる一端面15A側からの平面視に略平行四辺形状をなすポジ型のチップで あって、上記一端面15Aと周面15Bとがなす交差稜線部には切刃15Cが形 成されている。また、このチップ15には上記一端面15Aの中央から該チップ 15の厚さ方向に、クランプネジ16が挿通される取付穴15Dが貫設されてい る。
【0016】 このようなチップ15が装着される上記チップ取付座14は、チップ取付部材 13の装着時にその一方の面13Aの、工具本体11先端側かつ上記平面視に工 具軸線Oを挟む他方の側(図1において下側)に位置する角部が、該チップ取付 部材13の厚さ方向内側に一段低められるようにして形成されている。そして、 これによって該チップ取付座14はチップ取付部材13の上記一方の面13A、 上記工具本体11先端側の周面13C、および上記他方の側に位置する周面13 Dに開口せしめられており、上記一方の面13Aから一段低められた当該チップ 取付座14の底面14Aは、上記チップ15の平面形状に対応して上記平面視に 略平行四辺形状になるように成形されている。 また、この底面14Aから屹立して上記一方の面13Aに連なる当該チップ取 付座14の2つの壁面14Bは、チップ15の周面15Bの逃げに応じてその一 方の面13A側の縁部が僅かに広がるように傾斜せしめられている。さらにこの チップ取付座14は、上記取付面12Bにチップ取付部材13を装着し、該チッ プ取付座14にチップ15を装着した状態で、チップ15の切刃15Cが工具本 体11の先端より僅かに突出するように成形されている。なお、上記2つの壁面 14B,14Bの交差部には、チップ15の周面15B同志の角部とチップ取付 座14との干渉を避けるための逃げ14Cが設けられている。
【0017】 さらにまた、本実施例では図3に示すように、このチップ取付座14の底面1 4Aには当該チップ取付部材13の厚さ方向に貫通する取付ネジ穴13Eが、当 該底面14Aに垂直に、かつチップ15の装着時に上記取付穴15Dに同軸にな るように螺設されている。 他方、チップ取付部材13の上記一方の面13Aの上記平面視に工具軸線Oを 挟む上記一方の側からは、当該チップ取付部材13をその厚さ方向に貫通する取 付ネジ穴13Fが上記一方の面13Aに垂直に設けられている。また、上記シャ ンク部12の先端部12Aには、チップ取付部材13装着時にこの取付ネジ穴1 3Fに同軸に連通するように該取付面12Aに垂直に、貫通穴(図示略)が穿設 されている。 さらに上記取付面12Bの一方の側縁部12Cにはストッパー17が装着され ている。このストッパー17は図1に示すように、円柱の外周面を該円柱の軸線 に平行な平面によって切り取った形状であり、この平面部17Aを上記工具軸線 O側に向けた状態で、上記側縁部12Cに上記貫通穴に平行となるように形成さ れた取付穴(図示略)に嵌入されて固着されている。そして、このストッパー1 7の上記平面部17Aが、チップ取付部材13を装着した状態で、該チップ取付 部材13の上記周面13Dとは反対側の周面13Gに密着するように設定されて いる。
【0018】 本実施例では、このようなチップ取付部材13が、その着座面13Bを上記取 付面12Bに密着させ、上記周面13Cとは反対側の周面13Hを上記受け面1 2Dに、また上記周面13Gをストッパー17の平面部17Aにそれぞれ当接さ せた状態で、上記貫通穴に取付ネジ18を挿通して上記取付ネジ穴13Fに螺着 することにより、シャンク部12の先端部12Aに締結されて固定される。そし て、このチップ取付部材13に形成されたチップ取付座14にチップ15が、そ の2つの周面15Bをチップ取付座14の2つの壁面14Bに当接させて装着さ れており、上記取付穴15Dに挿通されたクランプネジ16をチップ取付座底面 14Aに形成された取付ネジ穴13Eに螺着して締結することにより固定されて いる。
【0019】 このような構成のスローアウェイ式切削工具によれば、まず切削時にチップ1 5に作用する切削力Fは、該チップ15からチップ取付部材13を介して、該切 削力Fの作用する方向に垂直な、シャンク部12の先端部12Aに長手方向に延 びる取付面12Bによって受け止められることになる。従って、この切削力Fが シャンク部12とチップ取付部材13との接合面に、これを剪断させる方向に働 くのを避けることができ、このため切削負荷に対する強度が確保されて過大な負 荷が生じた場合でも工具の分断等が起きるのを防ぐことが可能となる。 また、このシャンク部12の先端部12Aが工具先端側からの正面視に断面三 日月形に成形されて切刃15C付近にまで延在せしめられており、かつ該シャン ク部12は剛性の高い超硬合金より成形されている。このため、工具本体11の 全長に亘って防振性の向上が図られ、切削作業中のビビリや振動の発生をより効 果的に抑えることが可能となる。
【0020】 さらに取付面12Bを上述のように凹曲面状に成形するとともに、チップ取付 部材13の着座面13Bをこの凹曲面に対応する突曲面とした上でこれらを密着 させることにより、当該チップ取付部材13は工具軸線Oに垂直で上記切削力F の作用する方向にも垂直な方向、すなわち上記切刃15Cの延びる方向に係止さ れた状態で取付面12Bに固定されることになる。このため、上記切削力Fのよ うに工具軸線Oおよびチップ15の切刃15Cに垂直な方向に作用する負荷につ いては勿論、上記切刃15Cに沿う方向に作用する負荷に対しても高い強度を得 ることができ、このチップ取付部材13に装着されたチップ15の位置を確実に 保持することができる。
【0021】 さらにまた上記構成の切削工具では、チップ15に取付穴15Dを穿設してク ランプネジ16を挿通し、このクランプネジ16をチップ取付座14に設けられ た取付ネジ穴13Eに締結して直接的にチップ15を固定する、いわゆるスクリ ューオン式とした場合でも、いたずらにチップ取付部材13の肉厚を大きくして 工具先端の剛性を落としたり、超硬合金より成るシャンク部12に取付ネジ穴を 形成したりする必要がないという利点を得ることができる。 すなわち、このようにチップ取付部材13を取り付ける取付面12Bをシャン ク部12の長手方向に沿って形成した場合に、例えば該取付面を平坦な面とする と、チップ15をスクリューオンによって確実に固定するにはチップ取付部材1 3の肉厚を大きくするか、チップ取付部材13を貫いてシャンク部12にまで上 記取付ネジ穴を穿設し、この取付ネジ穴の深さがある程度長くなるように設定し なければならない。しかしながら上記取付面が平坦面の場合、チップ取付部材1 3の肉厚を大きくすることは、取りも直さず工具本体11先端部におけるシャン ク部12の肉厚が小さくなることを意味し、該先端部における工具剛性を保持す るためには好ましくない。他方、超硬合金より成る高硬度のシャンク部12にネ ジ穴を形成することは容易ではない。
【0022】 これに対して上記構成のスローアウェイ式切削工具では、取付面12Bが上述 のように凹曲面状に形成されており、この取付面12Bに固定されるチップ取付 部材13は、一方の面13Aが平坦に成形されているとともに、着座面13Bと なる他方の面が上記凹曲面に対応する突曲面状に成形されている。従って、当該 チップ取付部材13には、図3に示すようにその肉厚の厚い部分と薄い部分とが 形成されることになる。そこで、この肉厚の厚い部分にクランプネジ16が螺着 される取付ネジ穴13Eを形成することにより、超硬合金より成るシャンク部1 2にネジ穴を設けることなく、十分な深さの取付ネジ穴13Eを形成することが 可能となる。 また、取付面12Bが凹曲面状に成形されているため、シャンク部12の先端 部12Aにも上記チップ取付部材13とは逆の肉厚の厚薄が生じることになる。 これにより、この肉厚の厚い部分によって上記シャンク部12の先端部12Aの 剛性を確保することができ、工具本体11の強度の劣化を抑えることが可能とな る。 このように上記切削工具によれば、工具剛性を維持したまま、容易にスクリュ ーオンによってチップ15を装着することが可能となる。
【0023】 ところで、上記取付面12Bのような凹曲面を形成するには、例えば上記円柱 Pの中心軸線Cの位置に半径Rの円筒形砥石を設置して当該円筒形砥石を回転さ せる一方、工具本体11を構成するシャンク部12の工具軸線Oを上記中心軸線 Cの位置から距離Dの位置に設置すればよい。これにより、この取付面12Bを 回転する砥石による研磨加工によって容易に成形することが可能となるとともに 精度の高い取付面12Bを得ることができ、これに伴ってチップ取付部材13の 取付精度の向上を図ることができる。 従ってチップ取付部材13に装着されるチップ15も正確に位置決めされて、 その切刃15Cの位置精度も向上するため、上述したビビリや振動の防止効果と 相俟って当該切削工具による加工精度の向上をなすことが可能となる。
【0024】 しかも本実施例では、上記取付面12Bの工具軸線O方向基端側に該工具軸線 Oに垂直な受け面12Dが形成される一方、取付面12Bの一方の側縁部12C にはストッパー17が設けられていて、これら受け面12Dとストッパー17の 平面部17Aとにチップ取付部材13の周面13C,13Dがそれぞれ当接せし められている。このため当該チップ取付部材13は、工具軸線O方向および上記 切刃15Cの配設された方向に作用する負荷に対しても確実に保持されるので、 結果的に、あらゆる方向からの負荷に対してチップ取付部材13を強固に保持す ることが可能となる。
【0025】 なお、上記構成のスローアウェイ式切削工具において、上記取付面12Bがな す凹曲面の曲率は、上述した円柱Pの半径Rによって決定されることになるが、 この半径Rが上記シャンク部12の半径rに対して大き過ぎると取付面12Bが 平坦面に近くなってしまい、好ましくない。また逆に、上記半径Rが上記半径r に近い大きさであると、上記距離Dの大きさにもよるが、十分な大きさの取付面 12Bが得られなかったり、シャンク部12の先端部12Aの肉厚が小さくなっ て剛性が損なわれたりするため、やはり好ましくない。 このため、上記半径rと上記半径Rとの比r/Rは0.2〜0.5程度の範囲 に収められるべきである。
【0026】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、まずチップ取付部材が固定される取付面 が切削力のかかる方向に対して垂直な方向に延びるように形成されるため、この 切削力がチップ取付部材とシャンク部との接合面を剪断するように働くことはな く、該切削力に対する高い強度が確保され、過大な切削負荷が作用した場合でも チップ取付部材の分断等の発生を防ぐことができる。 また、超硬合金より成るシャンク部が工具先端の切刃付近にまで延在するため 、工具先端部における剛性が増し、防振性の向上が図られてビビリ等の発生を効 果的に抑えることが可能となる。
【0027】 一方、チップ取付部材は切刃の延びる方向に係止された状態で固定されること になるため、当該チップ取付部材をより強固に固定することができ、切削時のず れを未然に防止することが可能となる。 これに加えて、この取付面は円筒形砥石等による研磨加工によって容易に、高 い精度で成形することができ、従ってチップ取付部材およびこれに装着されるチ ップの位置精度も高められて切刃の位置決めの正確化をなすことができるので、 結果的に当該切削工具による切削加工の加工精度向上を図ることができる。 さらにまた本考案によれば、いたずらにチップ取付部材を厚くしてシャンク部 先端の剛性を落としたり、あるいは超硬合金より成るシャンク部にネジ穴を設け たりすることなく、チップをスクリューオン式で固定した切削工具を提供するこ とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す工具先端部の平面図で
ある。
【図2】図1に示す工具先端部の側面である。
【図3】図1に示す工具先端部のAA断面図である。
【図4】従来のスローアウェイ式切削工具の先端部を示
す平面図である。
【図5】図9に示す従来例の側面図である。
【符号の説明】
1,11 工具本体 2,12 シャンク部 12A シャンク部12の先端部 12B 取付面 3,13 チップ取付部材 13E 取付ネジ穴 4,14 チップ取付座 5,15 チップ 16 クランプネジ 17 ストッパー O 工具軸線 r シャンク部12の半径 C 工具軸線Oに平行で距離D離れた位置にある軸線 P 軸線Cを中心とする仮想円柱 R 円柱Pの半径 S 円柱Pの外周面

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超硬合金より成る棒状のシャンク部の先
    端に鋼材または焼結合金より成るチップ取付部材が固定
    され、このチップ取付部材に形成されたチップ取付座に
    スローアウェイチップが装着されてなるスローアウェイ
    式切削工具において、 上記シャンク部の先端を、該シャンク部の軸線に平行な
    方向に沿う軸線を有する円柱の外周面によって切り欠い
    て、上記シャンク部先端に該シャンク部の長手方向に延
    びる凹曲面状の取付面を形成するとともに、上記チップ
    取付部材の着座面を上記凹曲面に対応した突曲面状に成
    形し、この着座面を上記取付面に密着させて上記チップ
    取付部材を上記シャンク部先端に固定したことを特徴と
    するスローアウェイ式切削工具。
JP6054391U 1991-06-19 1991-07-31 スローアウエイ式切削工具 Withdrawn JPH0516009U (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6054391U JPH0516009U (ja) 1991-07-31 1991-07-31 スローアウエイ式切削工具
US07/900,490 US5332339A (en) 1991-06-19 1992-06-18 Throw-away cutting tool
DE69224012T DE69224012T2 (de) 1991-06-19 1992-06-19 Schneidwerkzeug
EP92110327A EP0519480B1 (en) 1991-06-19 1992-06-19 Throw-away cutting tool

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JP6054391U Withdrawn JPH0516009U (ja) 1991-06-19 1991-07-31 スローアウエイ式切削工具

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JP (1) JPH0516009U (ja)

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