JP2563811Y2 - ブレーカ付き切削工具 - Google Patents
ブレーカ付き切削工具Info
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- JP2563811Y2 JP2563811Y2 JP1990040184U JP4018490U JP2563811Y2 JP 2563811 Y2 JP2563811 Y2 JP 2563811Y2 JP 1990040184 U JP1990040184 U JP 1990040184U JP 4018490 U JP4018490 U JP 4018490U JP 2563811 Y2 JP2563811 Y2 JP 2563811Y2
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- JP
- Japan
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- sintered body
- hard sintered
- cutting
- breaker
- composite
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- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は,高圧相窒化硼素又はダイヤモンドを主体と
する複合硬質焼結体を切刃部とし、ブレーカを備えた複
合切削工具に関するものである。
する複合硬質焼結体を切刃部とし、ブレーカを備えた複
合切削工具に関するものである。
金属等の切削工具を行う場合には、切り屑の排出が不
十分であると切削工具や加工物に切り屑がからまったり
して、切削工具の損傷や仕上げ面の劣化等の問題が生ず
る。また、近年切削加工の自動化が進み、マシニングセ
ンター等による加工では、切り屑の処理方法が生産性を
左右するようになっている。
十分であると切削工具や加工物に切り屑がからまったり
して、切削工具の損傷や仕上げ面の劣化等の問題が生ず
る。また、近年切削加工の自動化が進み、マシニングセ
ンター等による加工では、切り屑の処理方法が生産性を
左右するようになっている。
切り屑の効果的な排出処理方法としては、切削条件に
変化を与える方法と切り屑を適当な長さに折るように切
削工具にチッププレーカを設ける方法がある。このチッ
プブレーカは溝又は突起よりなり、切り屑を寸断するも
のである。超硬合金製のスローアウェイチップにおける
チッププレーカの一例を第9図(a),(b)及び第10
図(a),(b)に示す。第9図(a),(b)に示す
ように、平面三角形状のスローアウエイチップ15の各辺
には、各辺に沿って延びるように、切欠かれたチップブ
レーカ16が形成されている。また、第10図(a),
(b)に示すように、スローアウエイチップ15の各辺に
は、全周にわたって切欠かれたチュップブレーカ16が形
成されている。超硬合金製の工具では、このようなチッ
プブレーカ16の加工は比較的容易である。
変化を与える方法と切り屑を適当な長さに折るように切
削工具にチッププレーカを設ける方法がある。このチッ
プブレーカは溝又は突起よりなり、切り屑を寸断するも
のである。超硬合金製のスローアウェイチップにおける
チッププレーカの一例を第9図(a),(b)及び第10
図(a),(b)に示す。第9図(a),(b)に示す
ように、平面三角形状のスローアウエイチップ15の各辺
には、各辺に沿って延びるように、切欠かれたチップブ
レーカ16が形成されている。また、第10図(a),
(b)に示すように、スローアウエイチップ15の各辺に
は、全周にわたって切欠かれたチュップブレーカ16が形
成されている。超硬合金製の工具では、このようなチッ
プブレーカ16の加工は比較的容易である。
高圧相窒化硼素又はダイヤモンドを主体とする硬質焼
結体は、高硬度、高熱伝導率であるために切削工具とし
て幅広く使用されている。これら硬質焼結体は、超硬合
金や硬質合金の合金にろう付けして使用するが、ろうに
対する濡れ性が悪いため、超硬合金やサーメットと直接
又は接合層を介して接合した複合硬質焼結体として使用
されている。
結体は、高硬度、高熱伝導率であるために切削工具とし
て幅広く使用されている。これら硬質焼結体は、超硬合
金や硬質合金の合金にろう付けして使用するが、ろうに
対する濡れ性が悪いため、超硬合金やサーメットと直接
又は接合層を介して接合した複合硬質焼結体として使用
されている。
この複合硬質焼結体は、第7図に示すように、超硬合
金や硬質合金等で形成された台金11の一隅の切欠かれた
部分に別体で形成された硬質焼結体12と超硬合金部13と
からなる複合硬質焼結体14を固着したスローアウェイチ
ップ形式のものやバイトシャンクに固着したバイト形式
のものが一般的である。
金や硬質合金等で形成された台金11の一隅の切欠かれた
部分に別体で形成された硬質焼結体12と超硬合金部13と
からなる複合硬質焼結体14を固着したスローアウェイチ
ップ形式のものやバイトシャンクに固着したバイト形式
のものが一般的である。
複合硬質焼結体を使用したスローアウェイチップやバ
イトの切削において、切り屑の排出処理が必要でチップ
ブレーカを設ける場合、硬質焼結体が高硬度で加工が難
しいことや厚みが通常1mm以下で薄いことやチップブレ
ーカとなる材料をろう付けすることは前述のように困難
であるため、ブレーカなしの状態で使用されている。
イトの切削において、切り屑の排出処理が必要でチップ
ブレーカを設ける場合、硬質焼結体が高硬度で加工が難
しいことや厚みが通常1mm以下で薄いことやチップブレ
ーカとなる材料をろう付けすることは前述のように困難
であるため、ブレーカなしの状態で使用されている。
特開昭54-140284号公報には、切刃となるすくい面上
の一部に硬質焼結体製造時に接合された板状体をチップ
ブレーカとして残した焼結体を使用した切削工具が開示
されている。
の一部に硬質焼結体製造時に接合された板状体をチップ
ブレーカとして残した焼結体を使用した切削工具が開示
されている。
特開昭53-136786号公報には、刃先となる硬質焼結体
の表面がスローアウェイチップの底面と平行又は一定の
角度をなす平面上にあり、さらに同表面と一定の角度を
もって交わる平面又は曲面をなす台金の一部との間で切
り屑処理を容易ならしめるためのチップブレーカの役割
をなすくぼみを形成している複合体スローアウェイチッ
プが開示されている。
の表面がスローアウェイチップの底面と平行又は一定の
角度をなす平面上にあり、さらに同表面と一定の角度を
もって交わる平面又は曲面をなす台金の一部との間で切
り屑処理を容易ならしめるためのチップブレーカの役割
をなすくぼみを形成している複合体スローアウェイチッ
プが開示されている。
特開平1-171705号公報には、硬質焼結体を切刃近辺に
のみ沿う形状とし、切刃片の上面に連なる上面にチップ
プレーカを設けた切削工具が開示されている。
のみ沿う形状とし、切刃片の上面に連なる上面にチップ
プレーカを設けた切削工具が開示されている。
実開平1-166005号公報には、高硬度焼結体を介在させ
た3層構造の積層焼結体を切削工具の先端にろう付けし
て切刃としたものにおいて、積層焼結体の外層の片側の
一部を取り除いてすくい面を形成し、同外層の残部をチ
ップブレーカとした高硬度切削工具が開示されている。
た3層構造の積層焼結体を切削工具の先端にろう付けし
て切刃としたものにおいて、積層焼結体の外層の片側の
一部を取り除いてすくい面を形成し、同外層の残部をチ
ップブレーカとした高硬度切削工具が開示されている。
前述のように、切削工具における効果的な切り屑の排
出方法としては、2つの方法がある。1つの方法は、切
削速度、送り、切込み等の切削条件を変化させる方法で
あり、他の方法は、切り屑を適当な長さに折るように切
削工具にチップブレーカを設ける方法である。
出方法としては、2つの方法がある。1つの方法は、切
削速度、送り、切込み等の切削条件を変化させる方法で
あり、他の方法は、切り屑を適当な長さに折るように切
削工具にチップブレーカを設ける方法である。
前者の方法では、切削加工の高精度化、高能率化が望
まれている状況の中で切削条件を緩和させる方向はこの
ことに逆行するため採用が難しく、また厳しい方向にす
るには切削工具の材料特性、加工物の仕上げ面粗度、加
工コスト等を考慮すると切削条件を変え得る範囲は限ら
れたものとなる。これに対して、後者の方法では、形状
も多種あり、適用範囲も広く、切削条件を厳しくするこ
ともできる優れた方法である。
まれている状況の中で切削条件を緩和させる方向はこの
ことに逆行するため採用が難しく、また厳しい方向にす
るには切削工具の材料特性、加工物の仕上げ面粗度、加
工コスト等を考慮すると切削条件を変え得る範囲は限ら
れたものとなる。これに対して、後者の方法では、形状
も多種あり、適用範囲も広く、切削条件を厳しくするこ
ともできる優れた方法である。
切削工具にチップブレーカを設けるには、その機能を
有効に揮発させるため、形状と寸法を切削加工に合った
ものとしなければならない。そのため、チップブレーカ
を設ける部分は、高靱性で耐磨耗性が良く、研削加工が
比較的容易なものであることが必要である。
有効に揮発させるため、形状と寸法を切削加工に合った
ものとしなければならない。そのため、チップブレーカ
を設ける部分は、高靱性で耐磨耗性が良く、研削加工が
比較的容易なものであることが必要である。
前記第7図に示したスローアウェイチップを用いた切
削処理方法では、例えば第8図に示すように、ブレーカ
ピース17がスローアウェイチップ上にあるだけで互いに
結合されておらず、スローアウェイチップの交換時にブ
レーカピース17が脱落したり、紛失したりして取扱いに
不便であるという問題点があった。
削処理方法では、例えば第8図に示すように、ブレーカ
ピース17がスローアウェイチップ上にあるだけで互いに
結合されておらず、スローアウェイチップの交換時にブ
レーカピース17が脱落したり、紛失したりして取扱いに
不便であるという問題点があった。
前記特開昭54-140284号公報に開示されている方法で
は、焼結前のアセンブリに原材料を充填することが難し
いという問題点があった。
は、焼結前のアセンブリに原材料を充填することが難し
いという問題点があった。
特開昭53-136786号公報に開示されている方法では、
立方晶窒化硼素又はダイヤモンドよりなる硬質焼結体と
チップブレーカとが一体化されておらず、刃先近傍にチ
ップブレーカを設ける場合には硬質焼結体が小さくな
り、ろう付け強度が弱くなるという問題点があった。
立方晶窒化硼素又はダイヤモンドよりなる硬質焼結体と
チップブレーカとが一体化されておらず、刃先近傍にチ
ップブレーカを設ける場合には硬質焼結体が小さくな
り、ろう付け強度が弱くなるという問題点があった。
特開平1-171705号公報に開示されている方法では、硬
質焼結体をシャンクの上面に所望の強度をもって固着す
るのが難しく、また切刃片幅が細いため、固着時の取扱
いが難しいという問題点があった。
質焼結体をシャンクの上面に所望の強度をもって固着す
るのが難しく、また切刃片幅が細いため、固着時の取扱
いが難しいという問題点があった。
特開平1-166005号公報に開示されている方法では、3
層構造の積層焼結体を製造するのが難しく、ダイヤモン
ド等の高強度焼結体はろう付け材に対する濡れ性が悪
く、切刃部背面のろう付け面積が小さいという問題点が
あった。
層構造の積層焼結体を製造するのが難しく、ダイヤモン
ド等の高強度焼結体はろう付け材に対する濡れ性が悪
く、切刃部背面のろう付け面積が小さいという問題点が
あった。
本考案は上記問題点に鑑みてなされたものであって、
その目的は、切り屑の排出処理が容易なチップブレーカ
を切刃近傍に容易に形成することができるとともに、台
金に対する複合硬質焼結体の接合強度を向上させて複合
硬質焼結体の飛散や位置ずれを防止することができ、し
かも複合硬質焼結体の大きさをできるだけ小さくするこ
とができ、コストの低減をはかることができるブレーカ
付き切削工具を提供することにある。
その目的は、切り屑の排出処理が容易なチップブレーカ
を切刃近傍に容易に形成することができるとともに、台
金に対する複合硬質焼結体の接合強度を向上させて複合
硬質焼結体の飛散や位置ずれを防止することができ、し
かも複合硬質焼結体の大きさをできるだけ小さくするこ
とができ、コストの低減をはかることができるブレーカ
付き切削工具を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本考案では超硬合金又
は硬質合金からなる角柱状の台金(1)の1又は2以上
の稜線部をその全長にわたって切欠いて断面コの字状を
なす凹部(2)を形成するとともに、同凹部(2)内に
切刃部(3a)を形成する硬質焼結体と支持体部(3b)を
形成する超硬合金又はサーメットとを接合した複合硬質
焼結体(3)を前記凹部(2)に合わせて形成し、その
支持体部(3b)側が前記凹部(2)側になるようにろう
付けによって嵌合固着し、切刃部(3a)を凹部(2)よ
り露出させ、かつ前記複合硬質焼結体(3)のすくい面
を支持体部(3b)上に加工し、チッププレーカを形成し
てなるという手段を採用している。
は硬質合金からなる角柱状の台金(1)の1又は2以上
の稜線部をその全長にわたって切欠いて断面コの字状を
なす凹部(2)を形成するとともに、同凹部(2)内に
切刃部(3a)を形成する硬質焼結体と支持体部(3b)を
形成する超硬合金又はサーメットとを接合した複合硬質
焼結体(3)を前記凹部(2)に合わせて形成し、その
支持体部(3b)側が前記凹部(2)側になるようにろう
付けによって嵌合固着し、切刃部(3a)を凹部(2)よ
り露出させ、かつ前記複合硬質焼結体(3)のすくい面
を支持体部(3b)上に加工し、チッププレーカを形成し
てなるという手段を採用している。
上記手段を採用したことにより、超硬合金又は硬質合
金からなる角柱状の台金の1又は2以上の稜線部をその
全長にわたって切欠かれ、断面コの字状をなす凹部が形
成される。同凹部内に複合硬質焼結体がその超硬合金又
はサーメット側が嵌め込まれるような形で、その3面が
凹部に対応するようにろう付けによって固着される。こ
のため、複合硬質焼結体が台金に対して十分な強度をも
って接合される。
金からなる角柱状の台金の1又は2以上の稜線部をその
全長にわたって切欠かれ、断面コの字状をなす凹部が形
成される。同凹部内に複合硬質焼結体がその超硬合金又
はサーメット側が嵌め込まれるような形で、その3面が
凹部に対応するようにろう付けによって固着される。こ
のため、複合硬質焼結体が台金に対して十分な強度をも
って接合される。
しかも、切刃部全体が台金の凹部より露出して形成さ
れる。従って、切刃部の全てを切削のために利用できる
とともに、切刃部による切削を容易に行うことができ
る。さらに、切刃部となる複合硬質焼結体が必要最小限
のものとなる。
れる。従って、切刃部の全てを切削のために利用できる
とともに、切刃部による切削を容易に行うことができ
る。さらに、切刃部となる複合硬質焼結体が必要最小限
のものとなる。
加えて、チップブレーカは、複合硬質焼結体の切刃部
に隣接する支持体部上にすくい面が加工されて形成され
る。このため、切刃部によって切削された切り屑が丁度
このチップブレーカの部分に達して折られ、効率良く排
出される。
に隣接する支持体部上にすくい面が加工されて形成され
る。このため、切刃部によって切削された切り屑が丁度
このチップブレーカの部分に達して折られ、効率良く排
出される。
以下に本考案を具体化した一実施例を第1〜5図に基
づいて説明する。
づいて説明する。
第1図(a)は本実施例のブレーカ付き切削工具を示
す斜視図であり、第1図(b)は第1図(a)のA−A
線断面図である。
す斜視図であり、第1図(b)は第1図(a)のA−A
線断面図である。
第1図(a),(b)に示すように、四角柱状に形成
された超硬合金製の台金1の一稜線部(図中手前側)に
は、厚み方向(図中上下方向)全長にわたって溝状に切
欠かれた凹部2が形成されている。同合金1を形成する
超硬合金としては、例えば炭化タングステン等の炭化物
とニッケル、コバルト等の金属とならなる混合焼結体が
使用される。また超硬合金の代わりに、例えば炭化チタ
ンや窒化チタン等を主成分とするサーメットや鋼等の硬
質合金も使用することができる。これらの材質として
は、いずれもろう材に対して濡れ性のよい材質が用いら
れる。
された超硬合金製の台金1の一稜線部(図中手前側)に
は、厚み方向(図中上下方向)全長にわたって溝状に切
欠かれた凹部2が形成されている。同合金1を形成する
超硬合金としては、例えば炭化タングステン等の炭化物
とニッケル、コバルト等の金属とならなる混合焼結体が
使用される。また超硬合金の代わりに、例えば炭化チタ
ンや窒化チタン等を主成分とするサーメットや鋼等の硬
質合金も使用することができる。これらの材質として
は、いずれもろう材に対して濡れ性のよい材質が用いら
れる。
同凹部2内には、同凹部2の形状にほぼ相当する柱状
に形成された支持体部3bとその一面に一体的に形成され
た切刃部3aとからなる複合硬質焼結体3の支持体部3b側
が厚み方向の全長にわたって嵌め込まれ、銀ろう6によ
るろう付けによって固着されている。この複合硬質焼結
体3と台金1の凹部2との嵌合は、必ずしも台金1の厚
み方向の全長にわたっていなくてもよい。上記支持体部
3bはタングステンカーバイトとコバルトの合金からなっ
ており、切刃部3aは立方晶窒化硼素(CBN)を主体とす
るものから形成されている。切欠部3aの材質はウルツ鉱
型窒化硼素やダイヤモンドを主体とする焼結体であって
も、又はそれらの混合物を主体とする焼結体であっても
よい。
に形成された支持体部3bとその一面に一体的に形成され
た切刃部3aとからなる複合硬質焼結体3の支持体部3b側
が厚み方向の全長にわたって嵌め込まれ、銀ろう6によ
るろう付けによって固着されている。この複合硬質焼結
体3と台金1の凹部2との嵌合は、必ずしも台金1の厚
み方向の全長にわたっていなくてもよい。上記支持体部
3bはタングステンカーバイトとコバルトの合金からなっ
ており、切刃部3aは立方晶窒化硼素(CBN)を主体とす
るものから形成されている。切欠部3aの材質はウルツ鉱
型窒化硼素やダイヤモンドを主体とする焼結体であって
も、又はそれらの混合物を主体とする焼結体であっても
よい。
ここで、この複合硬質焼結体3を台金1の凹部2に嵌
合固着する方法について説明する。まず、第4図に示す
ように、円柱状の支持体部3bと同支持体部3bと同形状の
切刃部3aとを焼結させて積層形成する。焼結に際して
は、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)等のチタン
化合物をアルミニウムとがTi:Al=1:3の割合となるよう
に混合した結合剤を使用する。同複合硬質焼結体3の切
刃部3aと支持体部3bは焼結によって強固に接合されてい
る。
合固着する方法について説明する。まず、第4図に示す
ように、円柱状の支持体部3bと同支持体部3bと同形状の
切刃部3aとを焼結させて積層形成する。焼結に際して
は、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)等のチタン
化合物をアルミニウムとがTi:Al=1:3の割合となるよう
に混合した結合剤を使用する。同複合硬質焼結体3の切
刃部3aと支持体部3bは焼結によって強固に接合されてい
る。
次に、この複合硬質焼結体3の一部(図中の中央部)
を切り出し、これを必要によりその切刃部3aを切削して
所定形状とする。次いで、第5図に示すように、この複
合硬質焼結体3をフラックスを含む銀ろう6とともに、
同複合硬質焼結体3の支持体部3b側を合金1の凹部2側
にして同凹部2内に嵌め込む。このとき、台金1と支持
体部3bは、銀ろう6に対して濡れ性が良いので十分な接
合強度が発揮される。
を切り出し、これを必要によりその切刃部3aを切削して
所定形状とする。次いで、第5図に示すように、この複
合硬質焼結体3をフラックスを含む銀ろう6とともに、
同複合硬質焼結体3の支持体部3b側を合金1の凹部2側
にして同凹部2内に嵌め込む。このとき、台金1と支持
体部3bは、銀ろう6に対して濡れ性が良いので十分な接
合強度が発揮される。
次に、これを図示しない高周波誘導加熱装置を備えた
加熱炉内に通し、所定の温度、通常600〜800℃程度まで
昇温する。この加熱温度は高圧相窒化硼素又はダイヤモ
ンドと硬質焼結体との熱膨張率差によるクラック発生や
高圧安定型である高圧相窒化硼素又はダイヤモンドの低
圧相への逆転換の生じない程度の温度でなければならな
い。その後放冷することにより目的とする十分な強度を
有する切削工具が得られる。
加熱炉内に通し、所定の温度、通常600〜800℃程度まで
昇温する。この加熱温度は高圧相窒化硼素又はダイヤモ
ンドと硬質焼結体との熱膨張率差によるクラック発生や
高圧安定型である高圧相窒化硼素又はダイヤモンドの低
圧相への逆転換の生じない程度の温度でなければならな
い。その後放冷することにより目的とする十分な強度を
有する切削工具が得られる。
次に、複合硬質焼結体3の支持体部3bの刃先近傍部分
を円弧状にダイヤモンド砥石で加工してチップブレーカ
4を形成する(第1図(b)参照)。チップブレーカ4
の形状、寸法、位置等は被切削材の種類や切削条件によ
って決まるので、予め検討しておくほうが望ましい。
を円弧状にダイヤモンド砥石で加工してチップブレーカ
4を形成する(第1図(b)参照)。チップブレーカ4
の形状、寸法、位置等は被切削材の種類や切削条件によ
って決まるので、予め検討しておくほうが望ましい。
第1図(b)の例では、支持体部3bの上面にチップブ
レーカ4が設けられているが、支持体部3bの下面でも、
又は上面と下面の両面にもチップブレーカ4を設けるこ
とができる。
レーカ4が設けられているが、支持体部3bの下面でも、
又は上面と下面の両面にもチップブレーカ4を設けるこ
とができる。
この複合切削工具の使用方法について説明する。第2
図に示すように、台金1の前記複合硬質焼結体3と対向
する位置において、台金1を一般に知られている保持部
材で所定の位置に保持する。同複合切削工具の隣接する
位置には、円柱状の被切削物が回転可能に支持され、か
つ軸方向に移動可能に配設され、複合切削工具の切刃部
3aがその外周部に当接して被切削物5を切削できるよう
になっている。
図に示すように、台金1の前記複合硬質焼結体3と対向
する位置において、台金1を一般に知られている保持部
材で所定の位置に保持する。同複合切削工具の隣接する
位置には、円柱状の被切削物が回転可能に支持され、か
つ軸方向に移動可能に配設され、複合切削工具の切刃部
3aがその外周部に当接して被切削物5を切削できるよう
になっている。
そして、被切削物5が回転しながら軸方向に移動する
と、同被切削物5の外周部には複合切削工具の切刃部3a
が当接しているので、被切削物5が端部から順次切削さ
れてゆく。被切削物はすくい面上をこすりながら流出し
てゆく。被切削物はチップブレーカに当たり、連続的な
切り屑ではなく、寸断されたものとなる。このとき、第
3図に示すように、上記切刃部3aは被切削物5の回転に
基づいて下方向への力(主分力F1)を受け、被切削物5
の軸方向への移動に基づいてその方向への力(送り分力
F2)を受け、さらに被切削物5の切削された面から直交
する方向への力(背分力F3)を受ける。
と、同被切削物5の外周部には複合切削工具の切刃部3a
が当接しているので、被切削物5が端部から順次切削さ
れてゆく。被切削物はすくい面上をこすりながら流出し
てゆく。被切削物はチップブレーカに当たり、連続的な
切り屑ではなく、寸断されたものとなる。このとき、第
3図に示すように、上記切刃部3aは被切削物5の回転に
基づいて下方向への力(主分力F1)を受け、被切削物5
の軸方向への移動に基づいてその方向への力(送り分力
F2)を受け、さらに被切削物5の切削された面から直交
する方向への力(背分力F3)を受ける。
ところが、本実施例の複合切削工具は、台金1の稜線
部に形成された凹部2と複合硬質焼結体3の支持体部3b
との接合面積が同支持体部3bの両側面も接合されるため
大きくなり、従って両者間の接合力が大きいので、主分
力F1に対しては強く、しかも複合硬質焼結体3が台金1
の凹部2に嵌合されているので、送り分力F2に対しても
強く、かつ背分力F3に対しても強い。
部に形成された凹部2と複合硬質焼結体3の支持体部3b
との接合面積が同支持体部3bの両側面も接合されるため
大きくなり、従って両者間の接合力が大きいので、主分
力F1に対しては強く、しかも複合硬質焼結体3が台金1
の凹部2に嵌合されているので、送り分力F2に対しても
強く、かつ背分力F3に対しても強い。
上記のように、本実施例の複合切削工具は、角柱状に
形成された台金1の一稜線部を厚さ方向に延びるように
溝状に切欠いて凹部2を形成し、同凹部2内に複合硬質
焼結体3の支持体部3bを嵌め入れてろう付けによって固
着したので、複合硬質焼結体3と台金1との接合部分が
台金1の凹部2内面全体と複合硬質焼結体3の支持体部
3bのコ字状の外面全体であるため接合面積が大きく、従
って両者間の接合強度は大きく、耐久性に優れている。
形成された台金1の一稜線部を厚さ方向に延びるように
溝状に切欠いて凹部2を形成し、同凹部2内に複合硬質
焼結体3の支持体部3bを嵌め入れてろう付けによって固
着したので、複合硬質焼結体3と台金1との接合部分が
台金1の凹部2内面全体と複合硬質焼結体3の支持体部
3bのコ字状の外面全体であるため接合面積が大きく、従
って両者間の接合強度は大きく、耐久性に優れている。
また、複合硬質焼結体3の支持体部3bと台金1の凹部
2との接合面積が大きく、従って一定の接合強度を得る
ために必要な複合硬質焼結体3の大きさをできるだけ小
さくすることができ、コストの低減を図ることができる
上に、切り屑の排出処理を円滑に行うことができる。
2との接合面積が大きく、従って一定の接合強度を得る
ために必要な複合硬質焼結体3の大きさをできるだけ小
さくすることができ、コストの低減を図ることができる
上に、切り屑の排出処理を円滑に行うことができる。
本考案は上記実施例に限定されるものではなく、考案
の趣旨を逸脱しない範囲で例えば以下のように構成する
こともできる。
の趣旨を逸脱しない範囲で例えば以下のように構成する
こともできる。
(1) 第6図に示すように、前記実施例において、四
角柱状の台金1の四隅、即ち4個所の厚み方向の稜線部
に、前記実施例と同様の凹部2を形成するとともに、同
凹部2内に複合硬質焼結体3を嵌合固着することができ
る。このように構成することにより、四角柱状に形成さ
れた1つの台金1の4つの稜線部を全て利用でき、しか
もそれらの上下両端部を利用でき、従って合計8個所を
順次回して使用できるので、1つの切刃部3a当たりの小
型化を図ることができるとともに、コストを低減させる
ことができる。
角柱状の台金1の四隅、即ち4個所の厚み方向の稜線部
に、前記実施例と同様の凹部2を形成するとともに、同
凹部2内に複合硬質焼結体3を嵌合固着することができ
る。このように構成することにより、四角柱状に形成さ
れた1つの台金1の4つの稜線部を全て利用でき、しか
もそれらの上下両端部を利用でき、従って合計8個所を
順次回して使用できるので、1つの切刃部3a当たりの小
型化を図ることができるとともに、コストを低減させる
ことができる。
(2) 台金1の凹部2の断面形状は、前記実施例の四
角形状以外に、台形状等のいずれの形状であってもよ
い。また、主分力F1が大きいときには、台金1の厚み方
向に主分力F1を受けるように下部側が縮幅したテーパ状
に形成することが好ましい。
角形状以外に、台形状等のいずれの形状であってもよ
い。また、主分力F1が大きいときには、台金1の厚み方
向に主分力F1を受けるように下部側が縮幅したテーパ状
に形成することが好ましい。
(3) 複合硬質焼結体3の支持体部3bと切刃部3aとを
交互に3層以上に積層形成することもできる。
交互に3層以上に積層形成することもできる。
本考案のブレーカ付き切削工具は、切り屑の排出処理
が容易なチップブレーカを切刃の近傍位置の支持体部に
容易に形成することができ、切り屑を適当な長さに折っ
て排出することができる。また、複合硬質焼結体の支持
体部が台金の稜線部の全長にわたって切欠かれた断面コ
の字状をなす凹部に十分な接合面積をもって接合される
ため、台金に対する複合硬質焼結体の接合強度を十分に
向上させることができ、複合硬質焼結体の飛散や位置ず
れを防止できる。
が容易なチップブレーカを切刃の近傍位置の支持体部に
容易に形成することができ、切り屑を適当な長さに折っ
て排出することができる。また、複合硬質焼結体の支持
体部が台金の稜線部の全長にわたって切欠かれた断面コ
の字状をなす凹部に十分な接合面積をもって接合される
ため、台金に対する複合硬質焼結体の接合強度を十分に
向上させることができ、複合硬質焼結体の飛散や位置ず
れを防止できる。
しかも、一定の強度を得るために必要な複合硬質焼結
体の大きさをできるだけ小さくすることができ、従って
コストの低減も図ることができる。加えて、切刃部を形
成する硬質焼結体に特に表面処理を施す必要がなく、硬
質焼結体として特殊なものを必要とせず、一般的なもの
を用いることができる。
体の大きさをできるだけ小さくすることができ、従って
コストの低減も図ることができる。加えて、切刃部を形
成する硬質焼結体に特に表面処理を施す必要がなく、硬
質焼結体として特殊なものを必要とせず、一般的なもの
を用いることができる。
第1〜5図は本考案の実施例を示す図であって、第1図
(a)はブレーカ付き切削工具を示す斜視図、第1図
(b)は第1図(a)のA−A線断面図、第2図はブレ
ーカ付き切削工具の使用状態を示す斜視図、第3図はブ
レーカ付き切削工具を使用して切削している状態を示す
要部断面図、第4図は複合硬質焼結体の一部を切り出す
状態を示す斜視図、第5図は切り出した複合硬質焼結体
を台金の凹部に嵌合させる状態を示す分解斜視図、第6
図は本考案の別例を示すブレーカ付き切削工具を示す斜
視図、第7〜10図は従来例を示す図であって、第7図は
ブレーカを有しない複合切削工具を示す斜視図、第8図
はブレーカを有しない複合硬質焼結体を台金に取付け、
ブレーカピースを付けた状態を示す断面図、第9図
(a)は超硬工具におけるブレーカ付き切削工具を示す
平面図、第9図(b)は第9図(a)のB−B線断面
図、第10図(a)はブレーカ付き切削工具を示す平面
図、第10図(b)は第10図(a)のC−C線断面図であ
る。 1……台金、2……凹部、3……複合硬質焼結体、3a…
…切刃部、3b……支持体部、4……チップブレーカ
(a)はブレーカ付き切削工具を示す斜視図、第1図
(b)は第1図(a)のA−A線断面図、第2図はブレ
ーカ付き切削工具の使用状態を示す斜視図、第3図はブ
レーカ付き切削工具を使用して切削している状態を示す
要部断面図、第4図は複合硬質焼結体の一部を切り出す
状態を示す斜視図、第5図は切り出した複合硬質焼結体
を台金の凹部に嵌合させる状態を示す分解斜視図、第6
図は本考案の別例を示すブレーカ付き切削工具を示す斜
視図、第7〜10図は従来例を示す図であって、第7図は
ブレーカを有しない複合切削工具を示す斜視図、第8図
はブレーカを有しない複合硬質焼結体を台金に取付け、
ブレーカピースを付けた状態を示す断面図、第9図
(a)は超硬工具におけるブレーカ付き切削工具を示す
平面図、第9図(b)は第9図(a)のB−B線断面
図、第10図(a)はブレーカ付き切削工具を示す平面
図、第10図(b)は第10図(a)のC−C線断面図であ
る。 1……台金、2……凹部、3……複合硬質焼結体、3a…
…切刃部、3b……支持体部、4……チップブレーカ
Claims (1)
- 【請求項1】超硬合金又は硬質合金からなる角柱状の台
金(1)の1又は2以上の稜線部をその全長にわたって
切欠いて断面コの字状をなす凹部(2)を形成するとと
もに、同凹部(2)内に切刃部(3a)を形成する硬質焼
結体と支持体部(3b)を形成する超硬合金又はサーメッ
トとを接合した複合硬質焼結体(3)を前記凹部(2)
に合わせて形成し、その支持体部(3b)側が前記凹部
(2)側になるようにろう付けによって嵌合固着し、切
刃部(3a)を凹部(2)より露出させ、かつ前記複合硬
質焼結体(3)のすくい面を支持体部(3b)上に加工
し、チップブレーカを形成してなるブレーカ付き切削工
具。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990040184U JP2563811Y2 (ja) | 1990-04-13 | 1990-04-13 | ブレーカ付き切削工具 |
KR1019910000078A KR950000166B1 (ko) | 1990-01-10 | 1991-01-07 | 절삭공구 조립체 |
DE4100351A DE4100351C2 (de) | 1990-01-10 | 1991-01-08 | Spanabhebendes Schneidwerkzeug |
US07/861,336 US5183362A (en) | 1990-01-10 | 1992-03-30 | Cutting tool assembly |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990040184U JP2563811Y2 (ja) | 1990-04-13 | 1990-04-13 | ブレーカ付き切削工具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03130301U JPH03130301U (ja) | 1991-12-27 |
JP2563811Y2 true JP2563811Y2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=31549757
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990040184U Expired - Lifetime JP2563811Y2 (ja) | 1990-01-10 | 1990-04-13 | ブレーカ付き切削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2563811Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6380016B2 (ja) * | 2014-11-05 | 2018-08-29 | 株式会社タンガロイ | サーメット工具および被覆サーメット工具 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53149289U (ja) * | 1977-04-30 | 1978-11-24 | ||
JPS54292A (en) * | 1977-06-01 | 1979-01-05 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Composite cutting tool |
JPH0730363B2 (ja) * | 1986-02-14 | 1995-04-05 | 住友電気工業株式会社 | 硬質焼結体切削加工具 |
-
1990
- 1990-04-13 JP JP1990040184U patent/JP2563811Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03130301U (ja) | 1991-12-27 |
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