JP2562509B2 - 射出成形装置 - Google Patents

射出成形装置

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JP2562509B2 JP2091763A JP9176390A JP2562509B2 JP 2562509 B2 JP2562509 B2 JP 2562509B2 JP 2091763 A JP2091763 A JP 2091763A JP 9176390 A JP9176390 A JP 9176390A JP 2562509 B2 JP2562509 B2 JP 2562509B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
(産業上の利用分野) この発明は、孔または凹部を有するフランジをアンダ
ーカット状態で成形する射出成形装置の改良に関するも
のである。 (従来の技術) 従来、上記の射出成形装置としては、第7図および第
8図に示すようなものがあった。 この射出成形装置は、可動型101のホルダ102に、固定
型103との間で成形品Aの本体部Mを成形し且つフラン
ジFをアンダーカット状態にするコア104と、このコア1
04との間でフランジFを成形し且つ型の内外方向(第7
図左右方向)に進退可能なスライドブロック105とを備
えている。 前記スライドブロック105は、フランジFに無理抜き
の際の傷が生じるのを防ぐとともにフランジFを先端か
ら押圧する都合上、フランジFのほぼ全体に対応し且つ
フランジFの孔Hを成形するための突部115aを有する第
1ブロック115と、フランジFと本体部Mとのコーナー
部分に対応する第2ブロック125とに分割してある。第
1ブロック115には、第2ブロック125に形成した型内外
方向の溝125aに突入するストッパ106が設けてある。ま
た、前記第2ブロック125には、ホルダ102に設けた駆動
用シリンダ107が連結してある。 上記の射出成形装置は、射出成形後、可動型101を固
定型103から離した状態でシリンダ107を収縮駆動させて
いくと、先に第2ブロック125が型外方向に後退し、こ
ののち溝125aの端部とストッパ106とが当接して第2ブ
ロック125とともに第1ブロック115も後退する。これに
より、フランジFをその先端がコア104から離れるとこ
ろまで押圧し、さらに、図示しないエジェクトピンで成
形品Aを固定型103側(第7図の下側)へ押し外すよう
にしていた。 (発明が解決しようとする課題) ところで、第9図に示すように、フランジFに孔ある
いは凹部が無い成形品Aを成形する場合には、フランジ
Fの損傷を防止し且つフランジFを先端から押圧するた
めに、第1・第2ブロック115,125をフランジFの先端
で分割させれば良いのであるが、上記従来の射出成形装
置にあっては、フランジFの基端部分に第1・第2ブロ
ック115,125の分割部があるため、この部分で段差やば
りが生じることがあった。また、成形品Aの取外しにお
いて、孔成形用の突部115aが食込んでいるフランジFを
型外方向に押圧し、さらにこのフランジFを固定型103
側に強制的に外すことから、孔Hの部分が変形すること
があり、これらの不具合を解決することが課題になって
いた。 (発明の目的) この発明は、上記したような課題に着目して成された
もので、アンダーカット状態で成形されるフランジに段
差やばりが生じることのないブロックの組合わせとした
うえで、成形品取外しの際に、前記フランジにおける孔
または凹部の変形を防ぐことができる射出成形装置を提
供することを目的としている。
【発明の構成】
(課題を解決するための手段) この発明に係わる射出成形装置は、孔または凹部を有
するフランジをアンダーカット状態に成形する射出成形
装置において、一方の型に、他方の型との間で成形品本
体部を成形し且つ前記フランジをアンダーカット状態と
するコアと、前記コアとの間でフランジを成形し且つ孔
または凹部成形用のコアピンを突没可能に保持するスラ
イドブロックと、駆動用シリンダにより型の内外方向に
進退して前記コアピンを突没動作させるカムブロック
と、前記フランジの先端面を成形する取外し用ブロック
とを備えると共に、前記スライドブロックおよび取外し
用ブロックをカムブロックと同方向に進退自在に設け、
前記スライドブロックとカムブロックに、型締め状態で
型の内外方向に所定間隔をおいて相対向する第1規制部
を設けると共に、前記取外し用ブロックと他のいずれか
のブロックに、前記第1規制部当接状態で型の内外方向
に所定間隔をおいて相対向する第2規制部を設けた構成
とし、上記構成を課題を解決するための手段としてい
る。 (発明の作用) この発明に係わる射出成形装置では、取外しの際のフ
ランジの損傷を防止し且つ前記フランジを先端から押圧
するために分割したブロック、つまり、スライドブロッ
クと取外し用ブロックとの分割部がフランジの先端に位
置することとなる。 上記射出成形装置は、射出成形後、一方の型と他方の
型とを離した状態において、駆動用シリンダによりカム
ブロックを型外方向に後退させていくと、これに連動し
て孔または凹部成形用のコアピンがスライドブロックに
没入することにより、孔または凹部からコアピンを抜き
取った状態にし、次いで、第1規制部が当接してカムブ
ロックとともにスライドブロックが後退することによ
り、フランジを取外し可能な状態にし、さらに第2規制
部が当接して前記両ブロックとともに取外し用ブロック
が後退することにより、前記フランジをその先端がコア
から離れるところまで押圧して、成形品を一方の型から
取外し可能な状態にする。 (実施例) 以下、この発明の一実施例を第1図〜第6図に基づい
て説明する。 すなわち、射出成形装置は、第1図に示すように、一
方の型である可動型1のホルダ2に、他方の型である固
定型3との間で成形品Aの本体部Mを成形し且つ肩部4a
において成形品AのフランジFをアンダーカット状態と
するコア4と、前記コア4との間でフランジFを成形し
且つ孔成形用のコアピン5を突没可能に保持するスライ
ドブロック6と、ホルダ2に設けた駆動用シリンダ7に
より型の内外方向(第1図左右方向)に進退して前記コ
アピン5を突没動作させるカムブロック8と、前記フラ
ンジFの先端面を成形する取外し用ブロック9とを備え
ている。なお、この実施例では、可動型1が固定型3に
対して上下に移動する。 前記コアピン5は、第6図にも示すように、上端にブ
ロック状のカム10が設けてあって、スライドブロック6
に固定したケース11内に前記カム10を挿設した状態で、
ケース11の底部からスライドブロック6に挿通させてあ
り、その先端で前記フランジFに孔Hを成形する。ま
た、前記コアピン5は、カム10に形成した長孔10aに、
ケース11内に架設したストッパピン12を貫通状態とする
ことにより、軸線方向の上下動範囲が規制されており、
さらに、カム10とケース11の底部との間に介装したスプ
リング13により、先端がスライドブロック6に没入する
上方向に付勢されている。 前記取外し用ブロック9は、ホルダ2の下面に沿う基
盤部9aと、この基盤部9aから垂下してコア4の肩部4aの
上側に組込まれる延出部9bとを有しており、ホルダ2と
の間に設けた案内機構(図示略)により、カムブロック
8と同方向に進退自在に保持されている。前記スライド
ブロック6は、上記取外し用ブロック9の基盤部9aと延
出部9bとが成すコーナー内側に組込まれており、ホルダ
2との間に設けた案内機構(図示略)により、カムブロ
ック8と同方向に進退自在に保持されている。また、ス
ライドブロック6の上面には、第5図に示すように、当
該スライドブロック6の進退方向の左右で対峙する立壁
部6a,6aが設けてあり、各立壁部6a,6aの後端部内には、
カムブロック8との間で圧縮されるスプリング16,16が
収容してある。 前記カムブロック8は、取外し用ブロック9の基盤部
9aとスライドブロック6との間に組込まれている。この
カムブロック8は、進退方向の左右に前記立壁部6a,6a
を組込む切欠部8a,8aを有すると共に、前端部には、前
記コアピン5のカム10に当接するカム面8bと、その摺動
を案内するポジティブブロック14とが設けてあり、さら
に上面中央部には、前記取外し用ブロック9の基盤部9a
に固定したストッパブロック15が突入する型内外方向の
溝8cが形成してある。 前記スライドブロック6とカムブロック8には、立壁
部6aの前端部の端面と、切欠部8aの前端部の端面とによ
り、型締め状態で型の内外方向に所定の間隔L1をおいて
相対向する第1規制部21a,21bが設けてある。また、取
外し用ブロック9とカムブロック8には、ストッパブロ
ック15と、溝8cの前端面とにより、前記第1規制部21a,
21bの当接状態で型の内外方向に所定間隔をおいて相対
向し得るように、前記第1規制部21a,21bよりも大きい
間隔L2にて第2規制部22a,22bが設けてある。 上記構成を備えた射出成形装置は、成形品取外しの際
のフランジFの損傷を防止し且つ前記フランジFを先端
から押圧するために分割したブロック、つまり、スライ
ドブロック6と取外し用ブロック9との分割部がフラン
ジFの先端に位置しているため、前記フランジFに段差
やばりが生じることがない。 そして、上記射出成形装置は、射出成形後、可動型1
を上昇させて駆動用シリンダ7を収縮駆動させていく
と、第2図に示すように、カムブロック8が図中右側の
型外方向に後退するのに伴って、このカムブロック8に
よって突出状態に保たれていたコアピン5がスプリング
13の作用で上昇してスライドブロック6に没入し、スラ
イドブロック6とカムブロック8の第1規制部21a,21b
が当接する。この間、スライドブロック6は、カムブロ
ック8との間に介装したスプリング16,16の押圧作用に
より、型締めの位置に確実に保たれる。上記第1規制部
21a,21bが当接したのちには、第3図に示すように、カ
ムブロック8とともにスライドブロック6が後退し、フ
ランジFから完全に離間して前記フランジFを取外し可
能な状態にしたところで、取外し用ブロック9(ストッ
パブロック15)とカムブロック8の第2規制部22a,22b
が当接する。こののちには、第4図に示すように、カム
ブロック8およびスライドブロック6とともに取外し用
ブロック9が後退し、これに伴って前記フランジFをそ
の先端がコア4から離れるところまで押圧し、最終的に
は図示しないエジェクトピンで成形品Aを下方に押し外
す。 このように、上記射出成形装置では、フランジFの孔
Hからコアピン5を抜き取ったのち、スライドブロック
6を後退させてフランジFを開放し、さらに前記フラン
ジFをコア4から外すので、フランジFに損傷を与える
ことがなく、前記孔Hを変形させる恐れも全く無い。 また、次の成形を行うに際して、駆動用シリンダ7を
伸長駆動させていくと、カムブロック8とともにスライ
ドブロック6が前進し、スライドブロック6と取外し用
ブロック9の延出部9bとが当接して全ブロック6,8,9が
前進し、最終的には、スプリング16を圧縮しつつカムブ
ロック8が前進するのに伴って、コアピン5が下方向に
押動されて突出状態となる。 なお、この発明による射出成形装置は、上記実施例以
外に、各ブロックの形状等を適宜変更することができ、
上記実施例では取外し用ブロックとカムブロックに第2
規制部を設けた場合を示したが、取外し用ブロックとス
ライドブロックに第2規制部を設けても良い。
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の射出成形装置に
よれば、孔または凹部を有するフランジをアンダーカッ
ト状態に成形する射出成形装置において、一方の型に、
他方の型との間で成形品本体部を成形し且つ前記フラン
ジをアンダーカット状態とするコアと、前記コアとの間
でフランジを成形し且つ孔または凹部成形用のコアピン
を突没可能に保持するスライドブロックと、駆動用シリ
ンダにより型の内外方向に進退して前記コアピンを突没
動作させるカムブロックと、前記フランジの先端面を成
形する取外し用ブロックとを備えると共に、前記スライ
ドブロックおよび取外し用ブロックをカムブロックと同
方向に進退自在に設け、前記スライドブロックとカムブ
ロックに、型締め状態で型の内外方向に所定間隔をおい
て相対向する第1規制部を設けると共に、前記取外し用
ブロックと他のいずれかのブロックに、前記第1規制部
当接状態で型の内外方向に所定間隔をおいて相対向する
第2規制部を設けたため、アンダーカット状態で成形さ
れるフランジに孔または凹部を成形する構造でありなが
ら、前記フランジに段差やばり、あるいは取外しの際の
傷を生じさせることのないブロックの組合わせが適用で
き、コアピンの抜き取り、フランジの開放、およびフラ
ンジの押出しといった一連の動作を一つの駆動用シリン
ダで行うことができると共に、前記孔または凹部を変形
させることなく成形品を取外すことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による射出成形装置を説明
する断面図、第2図〜第4図はフランジを外す過程を順
次説明する各々断面図、第5図はカムブロック上面部分
の平面図、第6図はコアピンの部分を拡大した断面図、
第7図および第8図は従来の射出成形装置を説明する断
面図およびフランジ成形部分の拡大断面図、第9図は孔
や凹部が無いフランジを成形する場合のブロックの分割
要領を説明する断面図である。 A……成形品、F……フランジ、H……孔、M……本体
部、1……可動型(一方の型)、3……固定型(他方の
型)、4……コア、5……コアピン、6……スライドブ
ロック、7……駆動用シリンダ、8……カムブロック、
9……取外し用ブロック、21a,21b……第1規制部、22
a,22b……第2規制部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】孔または凹部を有するフランジをアンダー
    カット状態に成形する射出成形装置において、一方の型
    に、他方の型との間で成形品本体部を成形し且つ前記フ
    ランジをアンダーカット状態とするコアと、前記コアと
    の間でフランジを成形し且つ孔または凹部成形用のコア
    ピンを突没可能に保持するスライドブロックと、駆動用
    シリンダにより型の内外方向に進退して前記コアピンを
    突没動作させるカムブロックと、前記フランジの先端面
    を成形する取外し用ブロックとを備えると共に、前記ス
    ライドブロックおよび取外し用ブロックをカムブロック
    と同方向に進退自在に設け、前記スライドブロックとカ
    ムブロックに、型締め状態で型の内外方向に所定間隔を
    おいて相対向する第1規制部を設けると共に、前記取外
    し用ブロックと他のいずれかのブロックに、前記第1規
    制部当接状態で型の内外方向に所定間隔をおいて相対向
    する第2規制部を設けたことを特徴とする射出成形装
    置。
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