JP2562337B2 - タイヤトレツド用ゴム組成物 - Google Patents
タイヤトレツド用ゴム組成物Info
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- JP2562337B2 JP2562337B2 JP29605287A JP29605287A JP2562337B2 JP 2562337 B2 JP2562337 B2 JP 2562337B2 JP 29605287 A JP29605287 A JP 29605287A JP 29605287 A JP29605287 A JP 29605287A JP 2562337 B2 JP2562337 B2 JP 2562337B2
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- rubber
- rubber composition
- tire tread
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、潤滑路面でのグリップ性能を向上させると
共に低燃費性をも改善したタイヤトレッド用ゴム組成物
に関する。
共に低燃費性をも改善したタイヤトレッド用ゴム組成物
に関する。
潤滑路面での摩擦抵抗(グリップ性能)を上げるため
には、路面の凹凸上をタイヤが移動するときのタイヤト
レッドゴムの繰り返し変形に対応した周波数でトレッド
ゴムのヒステリシスロス(tan δ)を大きくする必要が
ある。また、タイヤの転動抵抗を低減するには(低燃費
性の向上)、タイマの回転速度に対応する周波数でトレ
ッドゴムのヒステリシスロスを低下させることが必要で
ある。これは、粘弾性の温度−周波数換算則によれば、
潤滑路面での摩擦抵抗は数10Hzの周波数で0℃付近のta
n δと、タイヤの転動抵抗は数10Hzの周波数で60℃付近
のtan δと対応することになる。
には、路面の凹凸上をタイヤが移動するときのタイヤト
レッドゴムの繰り返し変形に対応した周波数でトレッド
ゴムのヒステリシスロス(tan δ)を大きくする必要が
ある。また、タイヤの転動抵抗を低減するには(低燃費
性の向上)、タイマの回転速度に対応する周波数でトレ
ッドゴムのヒステリシスロスを低下させることが必要で
ある。これは、粘弾性の温度−周波数換算則によれば、
潤滑路面での摩擦抵抗は数10Hzの周波数で0℃付近のta
n δと、タイヤの転動抵抗は数10Hzの周波数で60℃付近
のtan δと対応することになる。
従来、グリップ性能を向上させるために、ポリマーと
して高スチレン含有率のスチレン−ブタジエン共重合ゴ
ムを使用し、小粒子径カーボンブラックおよび石油系軟
化剤を高充填することが一般に行われていた。しかし、
このような配合では、数10Hzの周波数で0℃付近のtan
δを上昇させるが、60℃付近のtan δも大きくなるため
低燃費性という点で問題があった。
して高スチレン含有率のスチレン−ブタジエン共重合ゴ
ムを使用し、小粒子径カーボンブラックおよび石油系軟
化剤を高充填することが一般に行われていた。しかし、
このような配合では、数10Hzの周波数で0℃付近のtan
δを上昇させるが、60℃付近のtan δも大きくなるため
低燃費性という点で問題があった。
また、クマロンインデン樹脂を高グリップ性能が要求
される競技用タイヤのトレッド部に使用することも一般
に知られているが(特開昭62−1735号公報)、この場
合、やはり転動抵抗が上昇してしまう。したがって、こ
れらはグリップ性能と共に低燃費性もひとつの重要な性
能とされる一般道路用のタイヤへの実用化が難しかっ
た。
される競技用タイヤのトレッド部に使用することも一般
に知られているが(特開昭62−1735号公報)、この場
合、やはり転動抵抗が上昇してしまう。したがって、こ
れらはグリップ性能と共に低燃費性もひとつの重要な性
能とされる一般道路用のタイヤへの実用化が難しかっ
た。
本発明は、湿潤路面でのタイヤのグリップ性能を高め
ると共に低燃費性をも改善したタイヤトレッド用ゴム組
成物を提供することを目的とする。このゴム組成物は、
高運動性能を要求されるタイヤをはじめとし、低燃費を
重視したタイヤ、オールシーズンなどのタイヤに利用さ
れる。
ると共に低燃費性をも改善したタイヤトレッド用ゴム組
成物を提供することを目的とする。このゴム組成物は、
高運動性能を要求されるタイヤをはじめとし、低燃費を
重視したタイヤ、オールシーズンなどのタイヤに利用さ
れる。
このため、本発明は、ジエン系ゴム100重量部に対
し、ジペンテン芳香族ビニル共重合体樹脂又はα−ピネ
ン含有率が25%以上のα−ピネン、β−ピネン共重合体
樹脂を1〜40重量部配合してなるタイヤトレッド用ゴム
組成物を要旨とするものである。
し、ジペンテン芳香族ビニル共重合体樹脂又はα−ピネ
ン含有率が25%以上のα−ピネン、β−ピネン共重合体
樹脂を1〜40重量部配合してなるタイヤトレッド用ゴム
組成物を要旨とするものである。
以下、本発明の構成につき詳しく説明する。
(1) ジエン系ゴム。
天然ゴム(NR)、スチレン−ブタジエン高重合体ゴム
(SBR)、イソプロレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(B
R)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタ
ジエンゴム(NBR)などの一般のジエン系ゴムを用いれ
ばよい。
(SBR)、イソプロレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(B
R)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタ
ジエンゴム(NBR)などの一般のジエン系ゴムを用いれ
ばよい。
(2) ジペンテン芳香族ビニル共重合体樹脂。
例えば、YSレジンTO−105(安原油脂工業製)などの
一般の市販品を用いればよい。
一般の市販品を用いればよい。
(3) α−ピネン、β−ピネン共重合体樹脂。
α−ピネン含有率が25%以上のものである。α−ピネ
ンの含有率が25%未満では目的とするグリップ性能向上
効果が得られないばかりかゴム組成物の動的弾性率
(E′)を必要以上に上昇させるため、グリップ性能に
関してマイナスに寄与する。また、低燃費性も悪化して
しまう。
ンの含有率が25%未満では目的とするグリップ性能向上
効果が得られないばかりかゴム組成物の動的弾性率
(E′)を必要以上に上昇させるため、グリップ性能に
関してマイナスに寄与する。また、低燃費性も悪化して
しまう。
このα−ピネン、β−ピネン共重合体樹脂としては、
例えばYSレジンA1150、YSレジンA800、YSレジンPx800、
YSレジンPx1150が挙げられる。
例えばYSレジンA1150、YSレジンA800、YSレジンPx800、
YSレジンPx1150が挙げられる。
(4) 本発明では、上記ジエン系ゴム100重量部に対
し、ジペンテン芳香族ビニヴ共重合体樹脂を1〜40重量
部配合する。又は、上記ジエン系ゴム100重量部に対
し、α−ピネンの含有率が25%以上の上記α−ピネン、
β−ピネン共重合体樹脂を1〜40重量部配合する。
し、ジペンテン芳香族ビニヴ共重合体樹脂を1〜40重量
部配合する。又は、上記ジエン系ゴム100重量部に対
し、α−ピネンの含有率が25%以上の上記α−ピネン、
β−ピネン共重合体樹脂を1〜40重量部配合する。
これら樹脂の配合量が1重量部未満では目的とするグ
リップ性能向上効果が充分に発揮されず、また、40重量
部を越えると摩耗外観の悪化(摩耗面のベタつき)を生
じてしまうため好ましくないからである。
リップ性能向上効果が充分に発揮されず、また、40重量
部を越えると摩耗外観の悪化(摩耗面のベタつき)を生
じてしまうため好ましくないからである。
このようにしてなる本発明のゴム組成物は、必要に応
じてカーボンブラック、石油系軟化剤、可塑剤、硫黄な
どの加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止剤等を含
有しても良い。
じてカーボンブラック、石油系軟化剤、可塑剤、硫黄な
どの加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止剤等を含
有しても良い。
以下に実施例および比較例を示す。
実施例、比較例 下記表1に示す配合内容でゴム組成物を作製し、それ
ぞれの物性を評価した。この結果を下記表2に示す。な
お、物性の測定は、以下の方法で行った。
ぞれの物性を評価した。この結果を下記表2に示す。な
お、物性の測定は、以下の方法で行った。
ヒステリシスロス(tan δ)および動的弾性率
(E′): 弾性性スペクトロメーター(岩本製作所(株)製)を
用い、温度0℃あるいは60℃、歪率10±2%、周波数20
Hzの条件で測定した。
(E′): 弾性性スペクトロメーター(岩本製作所(株)製)を
用い、温度0℃あるいは60℃、歪率10±2%、周波数20
Hzの条件で測定した。
ウェットスキッドレジスタンス指数: ブリティッシュポータブルスキッドテスターを用い、
路面としてスリーエム社製セーフティウォークを使用
し、その上に23℃(室温)の水を薄く張って行った。デ
ータは比較例6を100とした指数で、数値が大きい程、
潤滑路面における摩擦抵抗が大きいことを示す。
路面としてスリーエム社製セーフティウォークを使用
し、その上に23℃(室温)の水を薄く張って行った。デ
ータは比較例6を100とした指数で、数値が大きい程、
潤滑路面における摩擦抵抗が大きいことを示す。
表2から判るように、本発明の実施例では、比較例に
対して0℃におけるtan δの値が高く、かつ、動的弾性
率(E′)がそれほど高くなるない。そのため、ウェッ
トスキッドレジスタンス指数も高い。また、60℃のtan
δが低いので、低燃費性も良好である。
対して0℃におけるtan δの値が高く、かつ、動的弾性
率(E′)がそれほど高くなるない。そのため、ウェッ
トスキッドレジスタンス指数も高い。また、60℃のtan
δが低いので、低燃費性も良好である。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明によれば、各種ジエン系
ポリマーにジペンテン芳香族ビニル共重合体樹脂あるい
はα−ピネンの含有率が25%以上であるα−ピネン、β
−ピネン共重合体樹脂を配合したために、潤滑路面にお
けるグリップ力が高く、かつ、低燃費性にも優れたタイ
ヤトレッド用ゴム組成物を提供することが可能となる。
ポリマーにジペンテン芳香族ビニル共重合体樹脂あるい
はα−ピネンの含有率が25%以上であるα−ピネン、β
−ピネン共重合体樹脂を配合したために、潤滑路面にお
けるグリップ力が高く、かつ、低燃費性にも優れたタイ
ヤトレッド用ゴム組成物を提供することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 45:00 25:00)
Claims (1)
- 【請求項1】ジエン系ゴム100重量部に対し、ジペンテ
ン芳香族ビニル共重合体樹脂又はα−ピネン含有率が25
%以上のα−ピネン、β−ピネン共重合体樹脂を1〜40
重量部配合してなるタイヤトレッド用ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29605287A JP2562337B2 (ja) | 1987-11-26 | 1987-11-26 | タイヤトレツド用ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29605287A JP2562337B2 (ja) | 1987-11-26 | 1987-11-26 | タイヤトレツド用ゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01139635A JPH01139635A (ja) | 1989-06-01 |
JP2562337B2 true JP2562337B2 (ja) | 1996-12-11 |
Family
ID=17828479
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29605287A Expired - Fee Related JP2562337B2 (ja) | 1987-11-26 | 1987-11-26 | タイヤトレツド用ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2562337B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101225195B (zh) * | 2006-12-27 | 2015-08-19 | 横滨橡胶株式会社 | 用于轮胎胎面的橡胶组合物 |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2003250130A1 (en) * | 2002-07-29 | 2004-02-23 | Michelin Recherche Et Technique S.A. | Rubber composition for the thread cap of a pneumatic tyre |
JP2007246622A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | ゴム組成物 |
JP5076365B2 (ja) * | 2006-06-02 | 2012-11-21 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤ用ゴム組成物 |
JP4294070B2 (ja) * | 2007-12-10 | 2009-07-08 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤ用ゴム組成物 |
JP5233692B2 (ja) * | 2009-01-16 | 2013-07-10 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
JP6105351B2 (ja) * | 2013-03-27 | 2017-03-29 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP2016216578A (ja) * | 2015-05-18 | 2016-12-22 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
CN109963724B (zh) * | 2016-09-21 | 2021-10-01 | 科腾化学品有限责任公司 | 胎面强化添加剂 |
-
1987
- 1987-11-26 JP JP29605287A patent/JP2562337B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101225195B (zh) * | 2006-12-27 | 2015-08-19 | 横滨橡胶株式会社 | 用于轮胎胎面的橡胶组合物 |
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JPH01139635A (ja) | 1989-06-01 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |