JP2852969B2 - 高性能空気入りタイヤ用トレッドゴム組成物 - Google Patents
高性能空気入りタイヤ用トレッドゴム組成物Info
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- JP2852969B2 JP2852969B2 JP2194844A JP19484490A JP2852969B2 JP 2852969 B2 JP2852969 B2 JP 2852969B2 JP 2194844 A JP2194844 A JP 2194844A JP 19484490 A JP19484490 A JP 19484490A JP 2852969 B2 JP2852969 B2 JP 2852969B2
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- rubber composition
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高度のグリップ性能と耐寒性を有する高性
能空気入りタイヤ用トレッドゴム組成物に関に関する。
能空気入りタイヤ用トレッドゴム組成物に関に関する。
スポーツカー等の高性能車用の空気入りタイヤは、非
常に大きな高速走行条件下で使用されるため、そのトレ
ッドゴムは高度のグリップ性能(摩擦力)を必要とす
る。このようなタイヤを極寒地で使用する場合を考慮
し、脆化温度を下げるため、トレッドゴム組成物に二次
転移温度(以下、Tgと略す)の低いゴムを使用したり、
Tgの低いオイルを配合すると、このゴム組成物の反発弾
性や機械的物性が悪化し、摩擦力が低下するため、ドラ
イ性能やウェットスキッド性能が低下するという欠点が
あった。
常に大きな高速走行条件下で使用されるため、そのトレ
ッドゴムは高度のグリップ性能(摩擦力)を必要とす
る。このようなタイヤを極寒地で使用する場合を考慮
し、脆化温度を下げるため、トレッドゴム組成物に二次
転移温度(以下、Tgと略す)の低いゴムを使用したり、
Tgの低いオイルを配合すると、このゴム組成物の反発弾
性や機械的物性が悪化し、摩擦力が低下するため、ドラ
イ性能やウェットスキッド性能が低下するという欠点が
あった。
本発明の目的は、ドライ性能やウェットスキッド性能
等のグリップ性能を低下させることなく脆化温度を下
げ、耐寒性を向上し、かつ硬度を下げることにより総合
的なグリップ性能を向上した高性能空気入りタイヤ用ト
レッドゴム組成物を提供することにある。
等のグリップ性能を低下させることなく脆化温度を下
げ、耐寒性を向上し、かつ硬度を下げることにより総合
的なグリップ性能を向上した高性能空気入りタイヤ用ト
レッドゴム組成物を提供することにある。
このような本発明の目的は、全ゴム量100重量部当た
り、カーボンブラック60重量部以上とオイル20重量部以
上とを配合し、該オイル中25重量%以上が二次転移温度
が−50℃以下で、かつ重量平均分子量が500以上のパラ
フィン系オイルであるゴム組成物により達成することが
できる。
り、カーボンブラック60重量部以上とオイル20重量部以
上とを配合し、該オイル中25重量%以上が二次転移温度
が−50℃以下で、かつ重量平均分子量が500以上のパラ
フィン系オイルであるゴム組成物により達成することが
できる。
このようにカーボンブラックと共に配合したオイル中
の25重量%以上をTgが−50℃以下で、重量平均分子量が
500以上のパラフィン系オイルにしたことによって、ド
ライ性能やウェットスキッド性能等のグリップ性能を低
下させることなく脆化温度を下げ、耐寒性を向上させる
ことができる。さらに具体的には、300%伸長時モジュ
ラス、破断強度、破断伸び等の大きな機械的物性や低い
リュプケ弾性で代表されるグリップ性能を維持しなが
ら、脆化温度を低減し、耐寒性を向上し、かつ硬度を低
下させることにより総合的なグリップ性能を向上させる
ことができるのである。
の25重量%以上をTgが−50℃以下で、重量平均分子量が
500以上のパラフィン系オイルにしたことによって、ド
ライ性能やウェットスキッド性能等のグリップ性能を低
下させることなく脆化温度を下げ、耐寒性を向上させる
ことができる。さらに具体的には、300%伸長時モジュ
ラス、破断強度、破断伸び等の大きな機械的物性や低い
リュプケ弾性で代表されるグリップ性能を維持しなが
ら、脆化温度を低減し、耐寒性を向上し、かつ硬度を低
下させることにより総合的なグリップ性能を向上させる
ことができるのである。
このような効果は、単にTgが−50℃以下であるという
だけでなく、500以上という非常に高い重量平均分子量
を有するパラフィン系オイルを使用することによっては
じめて得ることができる。従来から、Tgが−50℃以下で
あるオイルは耐寒性能を向上するために使用されていた
が、Tgが−50℃以下で、しかも重量平均分子量が500以
上であるような高分子量のパラフィン系オイルは、従来
のトレッドゴム組成物には使用されていなかった。この
パラフィン系オイルの配合量は、トレッドゴム組成物に
配合するオイル中の25重量%以上である限り、全量であ
ってもよく、一部であってもよい。
だけでなく、500以上という非常に高い重量平均分子量
を有するパラフィン系オイルを使用することによっては
じめて得ることができる。従来から、Tgが−50℃以下で
あるオイルは耐寒性能を向上するために使用されていた
が、Tgが−50℃以下で、しかも重量平均分子量が500以
上であるような高分子量のパラフィン系オイルは、従来
のトレッドゴム組成物には使用されていなかった。この
パラフィン系オイルの配合量は、トレッドゴム組成物に
配合するオイル中の25重量%以上である限り、全量であ
ってもよく、一部であってもよい。
本発明に使用するゴムとしては、通常トレッドゴムと
して使用されているゴムがいずれも使用可能である。た
とえば、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエン共重合
ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)等がある。望
ましくはTgが−50℃以上のゴムを使用するのがよい。
して使用されているゴムがいずれも使用可能である。た
とえば、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエン共重合
ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)等がある。望
ましくはTgが−50℃以上のゴムを使用するのがよい。
また、カーボンブラックも特に限定されるものではな
く、トレッドゴム組成物に配合されているカーボンブラ
ック、たとえば、SAF,HAF,ISAF等をいずれも使用するこ
とができる。このカーボンブラックは、全ゴム量100重
量部当たり60重量部以上配合する必要があり、これによ
りトレッドゴムに必要な300%伸長時モジュラス、破断
強度、破断伸び等の機械的物性を付与することができ
る。
く、トレッドゴム組成物に配合されているカーボンブラ
ック、たとえば、SAF,HAF,ISAF等をいずれも使用するこ
とができる。このカーボンブラックは、全ゴム量100重
量部当たり60重量部以上配合する必要があり、これによ
りトレッドゴムに必要な300%伸長時モジュラス、破断
強度、破断伸び等の機械的物性を付与することができ
る。
さらに、本発明のゴム組成物には、前述のゴム、カー
ボンブラック、オイルの他に、通常、トレッドゴム組成
物に配合される各種のゴム配合薬品、たとえば、硫黄、
加硫促進剤、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等を適
宜配合することができる。
ボンブラック、オイルの他に、通常、トレッドゴム組成
物に配合される各種のゴム配合薬品、たとえば、硫黄、
加硫促進剤、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等を適
宜配合することができる。
本発明のゴム組成物は、スポーツカー等の高性能タイ
ヤのトレッドゴムとして使用されるが、レーシングカー
用のトレッドゴム組成物としても使用可能である。
ヤのトレッドゴムとして使用されるが、レーシングカー
用のトレッドゴム組成物としても使用可能である。
表に示す、配合組成の相違する3種類のゴム組成物を
調整した。これらの3種類のゴム組成物について、JIS
−K 6301に規定されている方法に準じて、JIS−A硬
度、300%伸長時モジュラス(Kg/cm2)、破断強度(Kg/
cm2)、破断伸び(%)、リュプケ弾性をそれぞれ測定
した。
調整した。これらの3種類のゴム組成物について、JIS
−K 6301に規定されている方法に準じて、JIS−A硬
度、300%伸長時モジュラス(Kg/cm2)、破断強度(Kg/
cm2)、破断伸び(%)、リュプケ弾性をそれぞれ測定
した。
これらの測定値のうち、JIS−A硬度はこれが小さい
ほど総合的なグリップ性能が優れている。また、0℃に
おけるリュプケ弾性が小さいほどトレッドのウェットス
キッド性に優れていることを示し、60℃におけるリュプ
ケ弾性が小さいほどドライグリップ性能に優れているこ
とを示す。
ほど総合的なグリップ性能が優れている。また、0℃に
おけるリュプケ弾性が小さいほどトレッドのウェットス
キッド性に優れていることを示し、60℃におけるリュプ
ケ弾性が小さいほどドライグリップ性能に優れているこ
とを示す。
測定結果は表に示す通りであった。
表から、比較例1は、リュプケ弾性が低く、ドライお
よびウェットのグリップ性能には優れているが、脆化温
度が高くて耐寒性に劣っている。また、比較例2は、脆
化温度が低く耐寒性に優れているもののリュプケ弾性が
大きくなっており、グリップ性能が低下している。これ
に対し、実施例は、リュプケ弾性は比較例1に近く、し
かもJIS−A硬度が低くなっており、グリップ性能に優
れていると共に、脆化温度が比較例1に比べて著しく低
く、耐寒性に優れていることがわかる。
よびウェットのグリップ性能には優れているが、脆化温
度が高くて耐寒性に劣っている。また、比較例2は、脆
化温度が低く耐寒性に優れているもののリュプケ弾性が
大きくなっており、グリップ性能が低下している。これ
に対し、実施例は、リュプケ弾性は比較例1に近く、し
かもJIS−A硬度が低くなっており、グリップ性能に優
れていると共に、脆化温度が比較例1に比べて著しく低
く、耐寒性に優れていることがわかる。
以上、説明したように、本発明によれば、ゴム成分に
対し特定量のカーボンブラックとオイルを配合すること
により、300%伸長時モジュラス、破断強度、破断伸び
等の高い機械的物性と、リュプケ弾性の低い良好なグリ
ップ性能とを付与すると共に、上記オイル中の25重量%
以上を二次転移点−50℃以下で、重量平均分子量500以
上のパラフィン系オイルにしたことにより、前述の機械
的物性やグリップ性能を損なうことなく、脆化温度を低
減し、耐寒性に優れたものにすることができ、また、硬
度を低下させることによりグリップ性能を向上させるこ
とができる。このため、本発明のゴム組成物は、スポー
ツカー等の高性能車に使用される空気入りタイヤのトレ
ッドゴムとして極めて有用である。
対し特定量のカーボンブラックとオイルを配合すること
により、300%伸長時モジュラス、破断強度、破断伸び
等の高い機械的物性と、リュプケ弾性の低い良好なグリ
ップ性能とを付与すると共に、上記オイル中の25重量%
以上を二次転移点−50℃以下で、重量平均分子量500以
上のパラフィン系オイルにしたことにより、前述の機械
的物性やグリップ性能を損なうことなく、脆化温度を低
減し、耐寒性に優れたものにすることができ、また、硬
度を低下させることによりグリップ性能を向上させるこ
とができる。このため、本発明のゴム組成物は、スポー
ツカー等の高性能車に使用される空気入りタイヤのトレ
ッドゴムとして極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 91:00)
Claims (1)
- 【請求項1】全ゴム量100重量部当たり、カーボンブラ
ック60重量部以上とオイル20重量部以上とを配合し、該
オイル中25重量%以上が二次転移温度が−50℃以下で、
かつ重量平均分子量が500以上のパラフィン系オイルで
ある高性能空気入りタイヤ用トレッドゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2194844A JP2852969B2 (ja) | 1990-07-25 | 1990-07-25 | 高性能空気入りタイヤ用トレッドゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2194844A JP2852969B2 (ja) | 1990-07-25 | 1990-07-25 | 高性能空気入りタイヤ用トレッドゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0481439A JPH0481439A (ja) | 1992-03-16 |
JP2852969B2 true JP2852969B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=16331217
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2194844A Expired - Fee Related JP2852969B2 (ja) | 1990-07-25 | 1990-07-25 | 高性能空気入りタイヤ用トレッドゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2852969B2 (ja) |
-
1990
- 1990-07-25 JP JP2194844A patent/JP2852969B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0481439A (ja) | 1992-03-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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R250 | Receipt of annual fees |
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