JP2561905Y2 - パーテイションにおけるコーナーベースカバーの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、オフィスフロア等のフ
ロア面上に据付け設置されるパーテイションにおけるコ
ーナーベースカバーの取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、ローパーテイションにおいて
は、図５で示すように各パネル組立体Ｐ_1,Ｐ₂ を所定の
交差角で位置させて連結することが行なわれている。こ
のパネル組立体Ｐ_1,Ｐ₂ を両側部に備えたジョイントポ
ールでフロア面上に立付け支持することにより所定の交
差角で据付け設置すると、相隣接するジョイントポール
間に間隔が生ずるところから、当該間隔内にはコーナー
ポールＣ₁ をジョイントポールＪ，Ｊ′に掛け止めて固
定する共に、コーナーポールＣ₁ の下部側とフロア面と
の間にコーナーベースカバーＣ₂ を取付けることによ
り、隅角部を体裁上良好なものに組立てることが望まれ
る。

【０００３】そのコーナーベースカバーＣ₂ においては
コーナーポールＣ₁ との接続を確実にするべく、コーナ
ーポールＣ₁ の下端部に嵌め込み係合される立上りフラ
ンジ部Ｆを一体に設け、また、この取付けにあたっては
相隣接するジョイントポールＪ，Ｊ′の間にブラケット
金具を掛渡し固定すると共に、そのブラケット金具のネ
ジ穴に挿入するネジをコーナーベースカバーＣ₂ のネジ
受け部に螺合することによりコーナーベースカバーＣ₂
をブラケット金具に対するねじ止め固定でジョイントポ
ールＪ，Ｊ′に取付けることが考えられる。

【０００４】然し、この場合にはコーナーベースカバー
Ｃ₂ の取付け個所がコーナーポールＣ₁ の下部側とフロ
ア面との狭い場所であるばかりでなく、コーナーベース
カバーＣ₂ が組み付けられるジョイントポールＪ，Ｊ′
の背後側からブラケット金具のネジ穴にネジを挿入しし
かもコーナーベースカバーＣ₂ のネジ受け部と位置合せ
しなければならず、また、コーナーポールＣ₁ のジョイ
ントポールＪ，Ｊ′に対する掛け止め固定高さに多少の
バラ付きが生ずることもあるため、コーナーベースカバ
ーＣ₂ のネジ受け部をブラケット金具のネジ穴に合せ難
く、ネジ止め作業に極めて手間が掛ることを免れ得な
い。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】本考案は、所定の交差
角で据付け設置されるパネル組立体の相隣接するジョイ
ントポール間の間隔内にコーナーポールと共に、そのコ
ーナーポールの下部側とフロア面との間に組み付けられ
るコーナーベースカバーをブラケット金具に対するねじ
止め固定でジョイントポールに簡単に取付け得るよう工
夫したパーテイションにおけるコーナーベースカバーの
取付構造を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本考案のパーテイション
におけるコーナーベースカバーの取付構造においては、
コーナーカバーねじ止め用のネジをコーナーベースカバ
ーの裏面側に半締め状態で備え付け、そのネジのネジ軸
部と略相応する小径な穴部を上位に位置し且つネジ頭部
と略相応する大径な穴部を下位に位置するダルマ形のネ
ジ穴を板面に有するブラケット金具を相隣接するジョイ
ントポールの間に掛渡し装備し、このブラケット金具の
大径な穴部からネジ穴内にネジのネジ頭部を挿置させて
コーナーベースカバーをコーナーポールの下部側に組み
付け、そのコーナーベースカバーの立上りフランジ部を
コーナーポールの下端部に嵌め込むのに伴って、ブラケ
ット金具の大径な穴部から小径の穴部に位置移動するネ
ジを本締めさせて、コーナーベースカバーをブラケット
金具に対するねじ止め固定でジョイントポールに取付け
ることにより構成されている。

【０００７】

【作用】このパーテイションにおけるコーナーベースカ
バーの取付構造ではブラケット金具を相隣接するジョイ
ントポール間に掛渡し固定した後、コーナーベースカバ
ーの裏面側に半締め状態で備え付けたネジのネジ頭部を
ブラケット金具の板面に設けたネジ穴の大径な穴部に合
せてネジ穴内に挿置することによりコーナーベースカバ
ーをコーナーポールの下部側に組み付け、そのコーナー
ベースカバーの立上りフランジ部をコーナーポールの下
端部に嵌め込むよう持ち上げれば、コーナーベースカバ
ーのネジ穴に挿置されたネジがネジ穴の小径な穴部に位
置移動するから、このネジの本締め作業のみでコーナー
ベースカバーを容易にジョイントポールに取付けでき、
また、ジョイントポールに対するコーナーポールの掛け
止め固定高さに多少のバラ付きがあってもネジの小径な
ネジ穴の穴部に対する位置調整で吸収できることから、
コーナーベースカバーをコーナーポールに確実に接続固
定できるようになる。

【０００８】

【実施例】以下、添付図面の図１〜４を参照して説明す
ると、このコーナーベースカバーの取付構造は図１で示
すようにパネル組立体Ｐ_1,Ｐ₂ の両側部に備えるジョイ
ントポール１，１′でフロア面上に据付け設置すること
によりローパーテイション或いは全面の間仕切り壁を組
み立てる際、所定の交差角で据付け設置されるパネル組
立体Ｐ_1,Ｐ₂ の相隣接するジョイントポール間に生ずる
間隔内にコーナーポール２と共にコーナーベースカバー
３を取付けるのに適用されている。そのコーナーベース
カバー３はコーナーポール２の下部側とフロア面との間
に組付け配置され、また、予めジョイントポール１，
１′の間に掛渡し装備されるブラケット金具４に後述す
るネジを締付け固定することによりジョイントポール
１，１′に取付けられている。

【０００９】コーナーベースカバー３としては、図２ａ
で示す如くコーナーポール２の横断面形状に応じてＬ字
状等に樹脂成形したものが用いられている。このコーナ
ーベースカバー３には、コーナーポール２の下端側に嵌
込み係合する立上りフランジ部３０がコーナーポール２
の厚み分だけ外表面より内側に位置させて一体成形され
ている。また、裏面側には図２ｂで示す如くねじ受け台
３１が一体成形され、そのねじ受け台３１に別部材のグ
ロメット３２を圧入固定することによりねじ受け部が設
けられている。このねじ受け部に対しては、タッピング
スクリュー等のネジ５がグロメット３２に半締め状態で
螺入することにより上下二本程度備え付けられている。

【００１０】ブラケット金具４は、図３で示す如くコー
ナーベースカバー３のねじ受け部にあてがい固定される
平板部４０と、相隣接するジョイントポール１，１′の
間に掛渡し固定される略Ｌ字状の橋絡板部４１とから形
成されている。その平板部４０にはネジ５のネジ軸部５
０と略相応する小径な穴部４２ａを上位に位置し、且
つ、ネジ頭部５１と略相応する大径な穴部４２ｂを下位
に位置することによりダルマ形のネジ穴４２が少なくと
も一つ板面に設けられている。このネジ穴４２に加え
て、ネジ５が二本程度備えらるときにはネジ５のネジ軸
部５０と略相応する切欠穴４３を平板部４０の下端縁に
設ければよい。また、このブラケット金具４は橋絡板部
４１をねじ止めで各ジョイントポール１，１′の間に掛
渡し固定するべく、別のネジ穴４４，４５が橋絡板部４
１の板面に設けられている。

【００１１】そのブラケット金具４でコーナーベースカ
バー３をジョイントポール１，１′に取付けるのに際し
ては、ブラケット金具４をジョイントポール１，１′の
間に予め掛渡し装備すると共に、コーナーポール２の側
面に備えたフックを各ジョイントポール１，１′の掛止
め穴に係合させることによりコーナーポール２をジョイ
ントポール１，１′の間隔内に掛け止め固定することが
先に行われる。

【００１２】この状態でコーナーベースカバー３をジョ
イントポール１，１′に取付けるには、コーナーベース
カバー３の裏面側に半締め状態で備え付けたネジ５のネ
ジ頭部５１をブラケット金具４の下位に設けられたネジ
穴４２の大径な穴部４２ｂに合せて、ネジ５をネジ穴４
２の内部に挿置する。その際、ネジ５はネジ穴４２の穴
部４２ｂがフロア面側の下位にあってネジ頭部５１と略
相応する大径なものに形成されているから容易に位置合
せすることができる。

【００１３】この後にコーナーベースカバー３を持ち上
げ移動すると、コーナーベースカバー３の立上りフラン
ジ部３０はコーナーポール２の下端部に緊密に嵌め込
め、また、ネジ５はネジ軸部５０をネジ穴４２の小径な
穴部４２ａにまで位置移動させるようにできる。このネ
ジ５の位置移動と共に、他のネジ５も平板部４０の下端
縁に設けられた切欠穴４３の内側に嵌合せ位置させてブ
ラケット金具４に組み付けることができる。

【００１４】そのネジ５をブラケット金具４に組み付け
た後は、相隣接するジョイントポール１，１′の隙き間
或いは適所に設けられる開孔等からドライバー等の治具
を背後側から挿入することによりネジ５を本締めすれ
ば、図４で示すようにコーナーベースカバー３をブラケ
ット金具４に締付け固定できるからジョイントポール
１，１′に極めて簡単に取付け固定できるようになる。
また、コーナーベースカバー３はねじ穴４２の小径な穴
部４２ａで上下に位置調整させてねじ止め固定できるか
ら、ジョイントポール１，１′に対するコーナーポール
２の掛止め高さに多少のバラ付きがあっても、これを吸
収できることによりコーナーベースカバー３をコーナー
ポール２に緊密に接続させて取付けることができる。

【００１５】

【考案の効果】以上の如く、本考案のパーテイションに
おけるコーナーベースカバーの取付構造に依れば、コー
ナーポールの下部側とフロア面との狭い場所に組み付け
られるコーナーベースカバーであっても、極めて簡単な
作業によるブラケット金具に対するねじ止めでジョイン
トポールに取付け固定できると共に、コーナーポールに
緊密に接続させて嵌合せ固定することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のパーテイションにおけるコーナーベー
スカバーの取付構造を各部の展開状態で示す説明図であ
る。

【図２ａ】同取付構造で用いられるコーナーベースカバ
ーの正面側を示す説明図である。

【図２ｂ】同コーナーベースカバーを横断面で示す説明
図である。

【図３】同取付構造で用いられるブラケット金具を示す
説明図である。

【図４】同ブラケット金具に対するネジの本締め後にお
けるコーナーベースカバーの取付構造を部分的に拡大さ
せて示す説明図である。

【図５】ローパーテイションにおけるコーナーベースカ
バーの取付個所を各部の展開状態で示す説明図である。

【符号の説明】

Ｐ_1,Ｐ₂ パネル組立体 １，１′ ジョイントポール ２ コーナーポール ３ コーナーベースカバー ３０ コーナーベースカバーの立上りフラン
ジ部 ４ ブラケット金具 ４０ ブラケット金具の平板部 ４２ａ ネジ穴の小径な穴部 ４２ｂ ネジ穴の大径な穴部 ５ ネジ ５０ ネジ軸部 ５１ ネジ頭部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パネル組立体を両側部に備えるジョイン
   トポールでフロア面上に立付け支持させて所定の交差角
   で据付け設置し、その相隣接するジョイントポール間に
   生ずる間隔内にコーナーポールをジョイントポールに掛
   け止めて固定すると共に、このコーナーポールの下部側
   とフロア面との間に位置し且つコーナーポールの下端部
   に嵌込み係合される立上りフランジ部を有するコーナー
   ベースカバーを組み付け、そのコーナーベースカバーを
   予めジョイントポールの間に掛渡し装備されるブラケッ
   ト金具に対するねじ止め固定でジョイントポールに取付
   けるところのパーテイションにおけるコーナーベースカ
   バーの取付構造であって、上記ネジをコーナーベースカ
   バーの裏面側に半締め状態で備え付け、そのネジのネジ
   軸部と略相応する小径な穴部を上位に位置し且つネジ頭
   部と略相応する大径な穴部を下位に位置するダルマ形の
   ネジ穴を板面に有するブラケット金具を相隣接するジョ
   イントポールの間に掛渡し装備し、このブラケット金具
   の大径な穴部からネジ穴内にネジのネジ頭部を挿置させ
   てコーナーベースカバーをコーナーポールの下部側に組
   み付け、そのコーナーベースカバーの立上りフランジ部
   をコーナーポールの下端部に嵌め込むのに伴って、ブラ
   ケット金具の大径な穴部から小径の穴部に位置移動する
   ネジを本締めさせて、コーナーベースカバーをブラケッ
   ト金具に対するねじ止め固定でジョイントポールに取付
   けたことを特徴とするパーテイションにおけるコーナー
   ベースカバーの取付構造。