JP3181108B2 - 空気調和機の室内機の据付構造 - Google Patents

空気調和機の室内機の据付構造

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雅也 山崎
博之 時田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和機の室内機に
係り、特にその据付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機の室内機をマンション等の室
内壁に取り付けるために、先に室内壁に据付板を取り付
け、その後に据付板に室内機を取り付けるように室内機
の据付構造が採用されている。
【0003】この据付板を室内壁に取り付けるために、
従来は、アンカーボルトを用いて据付板を室内壁に取り
付けるという方法や、和室の室内壁に予め据付桟を取り
付け、この据付桟に木ネジで据付板を取り付けるという
方法が用いられている。
【0004】図6は、強度が弱く木ネジ13による取付
が困難な和室の室内壁2に据付桟6、7を用いて据付板
3を取り付けるようにした例が示されている。
【0005】据付桟6、7は、それぞれ、回り縁4と鴨
居5の間に左右方向に所定の間隔を隔てて掛け渡され、
それぞれが、上端部8を回り縁4にネジ止めされ、下端
部9を鴨居5にネジ止めされている。この据付板3は木
ネジ13を挿通させるための挿通孔11を有し、挿通孔
11に挿通した木ネジ13で、据付桟6、7に取り付け
られる。この後、室内ユニット12はその引掛部と支持
部とを係止され、室内壁2に取り付けられる。
【0006】図7は、上記木ネジ13の挿通孔10、1
1とアンカーボルト挿通孔14、15とを有する兼用の
据付板3を示している。アンカーボルト挿通孔14、1
5は据付板3の二箇所に例えば450ミリメートルのピ
ッチで設けられている。このアンカーボルト挿通孔1
4、15の孔ピッチは、そのセンタが据付板3を取り付
けるのに、正確に位置決めできるようにするために、取
り付けられる室内ユニット12の幅方向の中心からそれ
ぞれ等距離に設けられている。アンカーボルトは、室内
壁2の二箇所にて室内ユニット12を吊設するものであ
るため、それぞれ、据付板3の最も強度の高い箇所及び
室内ユニット12を取り付けるのに最も変形のない箇所
を選んで設定されている。また、木ネジ挿通孔10、1
1は、アンカ−ボルト挿通孔14、15より離れた箇所
に設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、和室の
室内壁2に上記据付桟6、7を用いて室内ユニット12
を取り付ける場合は、室内ユニット12の上下四箇所
に、据付桟6、7の一部及び回り縁4と鴨居5のネジ止
め部が図6に示すごとく露出して、美観を著しく損なう
という問題があった。
【0008】この木ネジ挿通孔10、11は、アンカ−
ボルト挿通孔14、15を避けて、アンカーボルト挿通
孔14、15より離れた箇所に設けられるため、若干強
度が低下する箇所に設けられるか、あるいは、強度は弱
まるが、多数の箇所に設けられる。このため、据付板3
の取り付けの位置決め、仕上げ状態、強度等が充分でな
いと言う欠点もあった。
【0009】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、室内機の美観を向上し、また据付板の強度を低減の
ない据付板を用いて空気調和機の室内機を据付けること
のできる据付構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、室内壁に据付桟を取り付けると共にこの据
付桟に据付板を取り付け、この据付板に室内ユニットを
係止させて据え付けるようにした空気調和機の室内機の
据付構造において、上記据付桟にこれを覆う化粧カバー
部材を取り付けたものである。
【0011】さらに、室内壁に据付桟を取り付けると共
にこの据付桟に据付板を取り付け、該据付板に室内ユニ
ットを係止させて据え付けるようにした空気調和機の室
内機の据付構造において、据付板に上記室内壁と直接に
係合させるための比較的径の大きなアンカーボルト挿通
孔を形成すると共に、このアンカーボルト挿通孔に上記
据付桟に係合させるための木ネジ挿通孔を切欠して併設
したものである。
【0012】
【作用】据付桟と据付板との間に、据付桟を覆う化粧カ
バー部材を設けると、室内機の美観を向上できる。さら
に、据付板のアンカーボルト挿通孔に木ネジ挿通孔を切
欠して併設すると、据付板の強度を低減させることな
い。したがって、室内機の据付の信頼性を向上させるこ
とができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
【0014】図1に示すように、従来例同様に、空気調
和機の室内機1を一般住宅の和室等の室内壁2に取り付
けるには、室内壁2に直接ネジ止めすることができな
い。このため据付板3の取り付けに、据付桟6、7が用
いられる。すなわち、回り縁4と鴨居5の間に左右方向
に間隔を隔てて据付桟6、7が掛け渡され、それぞれの
据付桟6、7が、上端部を回り縁4にネジ止めすると共
に、下端部が鴨居5にネジ止めされる。そして、これら
据付桟6、7の上下の露出部分を覆い隠す為に、これら
露出部分を覆い隠す面積を有して形成された化粧カバー
部材18、19が木ネジ13で覆うように取り付けられ
る。具体的には図2に示すように、化粧カバー部材は、
据付桟6、7の側面及び下面をも覆い隠せるようにする
ために、化粧カバー部材18にはその左右端面及び下端
面に、これらを縁取るようにして耳板部25、26、2
7がそれぞれ設けられ、同様に化粧カバー部材19に
は、その左右端面及び上端面に、これらを縁取るように
して耳板部28、29、30が設けられている。これら
化粧カバー部材18の耳板部27には据付桟6、7とを
嵌合させるための切欠部31、32がそれぞれ設けら
れ、化粧カバー部材19の耳板部30には、据付桟6、
7を嵌合させるための切欠部33、34が設けられてい
る。そして化粧カバー部材18、19には、化粧カバー
部材18、19と据付板3とを固定するための固定用長
穴20,21が左右二箇所に縦長に設けられている。し
たがって、図3に示すように、化粧カバー部材18、1
9の取板部27,30を据付桟6,7にそれぞれ嵌合さ
せて、図2に示すように、化粧カバー部材18,19の
固定用長穴20、21が木ネジ13を挿通し、これを据
付桟6、7にねじり込むことにより、化粧カバー部材1
8、19は取付けられる。
【0015】なお、室内ユニット12を鴨居5寄りに取
り付ける場合は、化粧カバー部材18を据付桟6、7の
上側の露出部を覆うように、化粧カバー部材19を据付
桟の下側の露出部を覆うように取り付ける。室内ユニッ
ト12を回り縁4寄りに取り付ける場合は、化粧カバー
19を据付桟6、7の上側の露出部を覆うように、化粧
カバー部材18を据付桟6、7の下側の露出部を覆うよ
うに取り付ける。尚、化粧カバー部材18、19の色、
柄等は、これを取り付ける室内壁に合わせるようにして
も構わない。また、化粧カバー部材18、19を一つの
化粧カバー部材とすることも当然可能である。
【0016】図4は本発明に係る据付板3の正面図が示
されている。据付板3のアンカーボルトのピッチと二本
の据付桟6、7の取り付けピッチとは、略450ミリメ
−トル前後で一致する。このため上下方向にずらせば、
アンカーボルト挿通孔14、15と木ネジ挿通孔23、
24とを室内ユニット12の中心に対してオフセットな
く形成することができる。しかし、単に上下にずらすの
みでは据付板3の強度低下が生じてしまう。
【0017】そこで本実施例では、図4及び図5(a)
(b)に示すように、据付板3のアンカーボルト挿通孔
14、15の上部を上方に縦長に切欠いて、木ネジ挿通
孔23、24が併設されている。したがって、据付板3
の強度を損ねることなく据付板3に木ネジ挿通孔23、
24を形成できるようになり、この据付板3に室内ユニ
ット12を容易にかつ正確に取り付けることができるよ
うになる。据付板3、化粧カバー部材18、19及び据
付桟6、7の取り付けは、木ネジ挿通孔23、24と化
粧カバー部材18、19の固定用長穴20、21に挿通
した木ネジを据付桟6、7にねじ込むことにより、短時
間で終了する。この後据付板3に室内ユニット12を係
止させて、室内機1を室内壁2に取り付ける。
【0018】上記構成によれば、室内壁2に室内機1を
取り付けるのに際して、据付桟6、7と据付板3の間に
化粧カバー部材18、19を設けて、据付桟6、7の露
出部を覆うので、二本の据付桟6、7を覆うことにな
り、室内ユニット12と室内壁2との隙間が減少し、室
外機1の美観を向上させることができる。
【0019】上記化粧カバー部材は、上下方向に二つ
に、化粧カバー部材18と化粧カバー部材19に分割さ
れると共に、分割されたそれぞれのカバー18、19に
固定用長穴20、21が設けられているので、室内壁2
の高さ(回り縁4と鴨居5の間の距離)に対応して取り
付けることができる。
【0020】また、上記据付板3のアンカーボルト挿通
孔14、15には木ネジ挿通孔23、24が切欠して併
設されているので、据付板3の強度を低減せずに済む。
【0021】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次の如き
優れた効果を発揮する。
【0022】(1)据付桟と据付板の間に、据付桟を覆
う化粧カバー部材を設けたので、室内機の美観を向上さ
せることができる。
【0023】(2)据付板のアンカーボルト挿通孔には
木ネジ挿通孔が切欠して併設されているので、据付板の
取り付けの位置決めが容易となり、仕上げが綺麗で、強
度を低減させることがなく、据付桟への取り付けが容易
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図であり、室内機の取
付例を示す一部断面透視図である。
【図2】本発明の一実施例を示す図であり、化粧カバー
部材を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例を示す図であり、室内機の取
付例を示す正面透視図である。
【図4】本発明の一実施例を示す図であり、据付板の正
面図である。
【図5】本発明の一実施例を示す図であり、(a)は木
ネジ挿通孔の併設されたアンカーボルト挿通孔を示す正
面図、(b)は木ネジ挿通孔の併設されたアンカーボル
ト挿通孔を示す正面図である。
【図6】従来例を示す図であり、室内機の取付例を示す
一部断面透視図である。
【図7】従来例を示す図であり、据付板の正面図であ
る。
【符号の説明】
2 室内壁 3 据付板 6、7 据付桟 12 室内ユニット 14、15 アンカーボルト挿通孔 18、19 化粧カバー部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 13/32 F24F 1/00 401 F16M 13/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内壁に据付桟を取り付けると共にこの
    据付桟に据付板を取り付け、該据付板に室内ユニットを
    係止させて据え付けるようにした空気調和機の室内機の
    据付構造において、上記据付桟にこれを覆う化粧カバー
    部材を取り付けたことを特徴とする空気調和機の室内機
    の据付構造。
  2. 【請求項2】 室内壁に据付桟を取り付けると共にこの
    据付桟に据付板を取り付け、該据付板に室内ユニットを
    係止させて据え付けるようにした空気調和機の室内機の
    据付構造において、据付板に上記室内壁と直接に係合さ
    せるための比較的径の大きなアンカーボルト挿通孔を形
    成すると共に、該アンカーボルト挿通孔に上記据付桟に
    係合させるための木ネジ挿通孔を切欠して併設したこと
    を特徴とする請求項第1項記載の空気調和機の室内機の
    据付構造。
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