JP2560842B2 - 耐食性皮膜の製造方法 - Google Patents

耐食性皮膜の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表面に無電解ニッケル−タングステン−リ
ン(Ni−W−P)めっき皮膜が形成された耐食性皮膜の
製造方法に関し、更に詳述すると耐クラック性に優れ、
無電解Ni−W−Pめっき皮膜の膜厚を厚くすることがで
きる耐食性皮膜の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、耐食性皮膜の製造方法として、被処理物表面に
直接又は下地皮膜を介して無電解ニッケル−リンめっき
皮膜を形成した後、この皮膜上に無電解Ni−W−Pめっ
き皮膜を形成することは知られている(特開昭60−2584
73号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、無電解ニッケル−リンめっき皮膜上に無電解
Ni−W−Pめっき皮膜を形成した場合、得られる耐食性
皮膜の応力が高いので、クラックが生じ易く、特に折り
曲げ等の後加工を施した場合はクラックが発生したり、
またクラックが発生しないとしても被処理物と耐食性皮
膜との間或いは無電解ニッケル−リンめっき皮膜と無電
解Ni−W−Pめっき皮膜との間に密着不良が生じたり耐
食性が低下する場合がある。かかる傾向はとりわけ無電
解Ni−W−Pめっき皮膜の膜厚を厚くした場合に起き易
く、無電解Ni−W−Pめっき皮膜がある一定以上の膜厚
になると、析出状態においてもクラックが生じる。
従って、上記の耐食性皮膜は、後加工や無電解Ni−W
−Pめっき皮膜の膜厚が制約され、この点の解決が望ま
れる。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
本発明者は、上記問題点を解決するため種々検討を行
なった結果、無電解Ni−W−Pめっき皮膜の下地膜とし
て電気ニッケルもしくはニッケル合金めっき皮膜或いは
電気銅もしくは銅合金めっき皮膜を5〜30μm形成した
場合、折り曲げてもクラックが生じ難く、また耐食性が
非常に良好であり、しかも無電解Ni−W−Pめっき皮膜
の膜厚をクラックを生じさせることなく増大させること
ができ、実際無電解ニッケル−リンめっき皮膜を下地膜
とする場合は無電解Ni−W−Pめっき皮膜を15μm程度
形成するだけでクラックが生じるにも拘らず、電気ニッ
ケルもしくはニッケル合金めっき皮膜や電気銅もしくは
銅合金めっき皮膜を下地膜とする場合は無電解Ni−W−
Pめっき皮膜を15μm以上形成してもクラックが生じな
いことを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、被処理物表面に直接又は下地皮膜
を介して電気ニッケルもしくはニッケル合金めっき皮膜
又は電気銅もしくは銅合金めっき皮膜を下地膜として5
〜30μm形成し、更にその上に無電解ニッケル−タング
ステン−リンめっき皮膜を上記下地膜と該無電解ニッケ
ル−タングステン−リンめっき皮膜との膜厚の比率が0.
5〜6:1となるように形成することを特徴とする耐食性皮
膜の製造方法を提供する。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明において、被処理物は電気めっき可能なもので
あればいずれのものでもよく、その材質に応じた常法に
従って前処理を施した後、被処理物に直接、又は必要に
より適宜な下地皮膜を形成し、次いで本発明の耐食性皮
膜を形成する。
ここで、耐食性皮膜は、電気ニッケルもしくはニッケ
ル合金めっき皮膜又は電気銅もしくは銅合金めっき皮膜
上に無電解Ni−W−Pめっき皮膜を形成したものであ
る。
電気ニッケルめっき皮膜の形成方法は通常の電気ニッ
ケルめっき法を採用して行なうことができ、めっき浴と
しては公知の電気ニッケルめっき浴が使用できるが、特
にワット浴、スルファミン酸浴を用いることが好まし
い。
また、電気ニッケル合金めっき皮膜としては、Ni−P,
Ni−Fe,Ni−Snなどの皮膜を挙げることができるが、特
にNi−Pめっき皮膜が好適であり、これらの電気ニッケ
ル合金めっき皮膜も公知のめっき浴を用い、その通常の
条件でめっきを行なうことができる。なお、電気ニッケ
ル合金めっき皮膜中のニッケル含量は70%(重量%、以
下同じ)以上、特に85%以上とすることが好ましいが、
Ni−Pめっき皮膜の場合にはリン含量を15%以下、特に
12%以下とすることが好適である。
電気銅めっき皮膜、電気銅合金めっき皮膜も公知のめ
っき浴、めっき条件で形成できるが、この場合電気銅合
金めっき皮膜としては、銅含量が60%以上、特に90%以
上のCu−Zn,Cu−Sn等のめっき皮膜とすることができ
る。
一方、無電解Ni−W−Pめっき皮膜も、硫酸ニッケル
等のニッケル塩、タングステン酸ソーダ等のタングステ
ン塩、次亜リン酸ソーダ等の還元剤、クエン酸ソーダ等
の錯化剤、更に安定剤やその他の所望成分を含む公知の
めっき浴を用い、その通常の条件で形成することができ
る。この無電解Ni−W−Pめっき皮膜中のタングステン
含量は6〜12%、特に10〜12%、リン含量は8〜12%、
特に8〜10%とすることが好ましい。
上記電気ニッケルもしくはニッケル合金めっき皮膜、
電気銅もしくは銅合金めっき皮膜(以下、これらを総称
して下地膜という)の膜厚は、無電解Ni−W−Pめっき
皮膜の厚さによっても相違するが、5〜30μm、望まし
くは10〜20μm、より望ましくは20〜30μmとすること
が好ましい。一方、無電解Ni−W−Pめっき皮膜の厚さ
は3〜20μm、望ましくは5〜15μm、より望ましくは
15〜20μmとすることが好適で、本発明によれば無電解
Ni−W−Pめっき皮膜の厚さを15μmもしくはそれ以上
としてもクラックが生じ難いものである。この場合、上
記下地膜の膜厚と無電解Ni−W−Pめっき皮膜の膜厚と
の比率は0.5〜6:1、特に1.5〜2:1とすることが耐クラッ
ク性、密着性、耐食性の点から推奨される。
なお本発明において、無電解Ni−W−Pめっき皮膜を
形成した後、熱処理、クロメート処理などの後処理を施
すことができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、無電解Ni−W
−Pめっき皮膜の下地膜として電気ニッケルもしくはニ
ッケル合金めっき皮膜又は電気銅もしくは銅合金めっき
皮膜を5〜30μm形成したことにより、無電解Ni−W−
Pめっき皮膜の膜厚を厚く形成したり、折り曲げ等の後
加工を施してもクラックが生じ難く、良好な密着性、耐
食性を有し、無電解Ni−W−Pめっき皮膜の特性を有効
に発揮するものである。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。
〔実施例,比較例〕
常法により前処理した50×50mmのSUS板に下記に示す
組成,条件で電気ニッケル(Ni)めっき皮膜、電気ニッ
ケル−リン(Ni−P)めっき皮膜、電気銅(Cu)めっき
皮膜、無電解ニッケル−リン(Ni−P)めっき皮膜、無
電解Ni−W−Pめっき皮膜の1種又は2種を表に示す通
り形成した。次いで、得られためっき物をそのまま又は
90゜に折り曲げ、これらを腐食液(濃塩酸又は5%酢酸
溶液)に室温で1週間浸漬し、溶解量を測定して耐食性
を評価した。また、めっき皮膜のクラックの有無を評価
した。
電気Niめっき 硫酸ニッケル 280g/ 塩化ニッケル 45〃 ホウ酸 40〃 市販光沢剤(サッカリン・ブチンタイプ)適 量 pH 4.5 Dk 2A/dm2 めっき温度 50℃ 攪 拌 空 気 電気Ni−Pめっき 硫酸ニッケル 150g/ 塩化ニッケル 45〃 リン酸 50〃 亜リン酸 40〃 pH 0.5〜1.5 Dk 5A/dm2 めっき温度 75℃ 攪 拌 空 気 P含量 12% 電気Cuめっき シアン化第一銅 60g/ 遊離シアン化ナトリウム 8〃 酒石酸カリウム 50〃 チオシアン化カリウム 10〃 pH 11 Dk 2A/dm2 めっき温度 55℃ 攪 拌 弱空気攪拌 無電解Ni−Pめっき 硫酸ニッケル 30g/ 次亜リン酸ソーダ 10〃 酢酸ソーダ 10〃 pH 5 温 度 90℃ P含量 8% 無電解Ni−W−Pめっき 硫酸ニッケル 20g/ タングステン酸ソーダ 50〃 次亜リン酸ソーダ 20〃 クエン酸ソーダ 30〃 pH 10 温 度 90℃ Ni含量 80% W 〃 12〃 P 〃 8〃 上記の結果より、本発明のめっき皮膜はクラックが生
ぜず、また耐食性が優れていることが認められた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−38000(JP,A) 特開 昭61−37999(JP,A) 特開 昭60−258473(JP,A) 特公 昭60−45715(JP,B2) 特公 昭59−14100(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理物表面に直接又は下地皮膜を介して
    電気ニッケルもしくはニッケル合金めっき皮膜又は電気
    銅もしくは銅合金めっき皮膜を下地膜として5〜30μm
    形成し、更にその上に無電解ニッケル−タングステン−
    リンめっき皮膜を上記下地膜と該無電解ニッケル−タン
    グステン−リンめっき皮膜との膜厚の比率が0.5〜6:1と
    なるように形成することを特徴とする耐食性皮膜の製造
    方法。
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