JP2559928B2 - 自動引き戸装置 - Google Patents

自動引き戸装置

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JP2559928B2
JP2559928B2 JP3233593A JP23359391A JP2559928B2 JP 2559928 B2 JP2559928 B2 JP 2559928B2 JP 3233593 A JP3233593 A JP 3233593A JP 23359391 A JP23359391 A JP 23359391A JP 2559928 B2 JP2559928 B2 JP 2559928B2
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sliding door
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佳邦 泉阪
国男 吉村
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動力で開閉させるこ
とができると共に手動でも開閉できるようにした自動引
き戸装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】モーターを原動機として用い、電動力で
引き戸をスライド移動させるようにした自動引き戸装置
が提供されている。この自動引き戸装置ではモーターの
回転を歯車機構で減速比大きく減速して回転駆動力を伝
達するようにしている。このようにモーターを作動させ
ることによって引き戸をスライドさせて自動開閉をおこ
なうのであるが、故障時やその他、手動操作で引き戸を
開閉させる必要のあるときがある。このために従来は、
歯車機構にクラッチ装置を設けて伝達を切り離すことに
よって、引き戸を手動で開閉できるようにしている。し
かしこのようにクラッチ装置を設けると装置全体の構造
が複雑になると共にコストアップになるという問題があ
る。
【0003】そこで、歯車機構としてモーターの回転動
力を引き戸に伝えると共に引き戸を手動で動かすときに
は引き戸からモーターへ回転力が伝わるように正逆両方
向に回転を伝達できるものを採用することが試みられて
いる。このものでは電動開閉時にはモーターの回転駆動
力が歯車機構から引き戸に伝わって引き戸を自動開閉す
ることができ、また手動に切り換えて引き戸を手動で移
動させると引き戸の移動に従って歯車機構からモーター
へ回転力が伝わり、モーターを空転させるようにして引
き戸を手動開閉することができるものであり、クラッチ
装置が不要になるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにモ
ーターを空転させるようにして引き戸を手動開閉する
と、直流のモーターは空転される際に逆起電力が発生し
てモーターの回転に制動が加わり、これが抵抗となって
モーターを空転させるのに大きな力が必要になり、引き
戸の手動開閉が困難になるおそれがあるという問題があ
った。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、手動で容易に引き戸を開閉することができる自動
引き戸装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、モーター1を
原動機とし歯車機構7を介して動力を伝達して引き戸6
をスライド移動させると共に、引き戸6を手動で移動さ
せるときには歯車機構7を介してモーター1に回転力が
伝達されてモーター1が空転されるようにした自動引き
戸装置において、歯車機構にウォーム2及びこれに噛合
されるウォームホイール3を具備し、ウォーム2の歯ス
ジ2aを回転軸に対して傾斜させると共にウォームホイ
ール3の歯スジ3aを回転軸に対して傾斜させて、ウォ
ーム2からウォームホイール3への回転伝達とウォーム
ホイール3からウォーム2への回転伝達を可能に形成
し、引き戸6の手動移動時にモーター1の端子間が開放
状態になるようにすることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】引き戸6の手動移動時にモーター1の端子間が
開放状態になるようにしているために、引き戸6を手動
開閉する際にモーター1が空転されても開放されたモー
ター回路には逆起電力は発生しない。
【0008】
【実施例】以下本発明を実施例によって詳述する。図3
は引き戸6を吊り下げ支持してスライド移動させるため
のレール10を示すものであり、レール10の下端には
略全長に亘る断面V字形のガイドレール部11が設けて
ある。このガイドレール部11に吊り金具12を走行自
在に取り付けると共に吊り金具12に引き戸6を吊り下
げることによって、引き戸6をレール10に沿ってスラ
イド移動できるようにしてある。
【0009】レール10の一方の端部には直流モーター
1及びモーター1と一体的に結合されたギヤボックス1
3が取り付けてある。モーター1の出力軸14は図2に
示すようにギヤボックス13に差し込んであり、出力軸
14にはウォーム2が固定してある。またギヤボックス
13内には回転軸15が出力軸14と交わらないで直角
に配置されるウォームホイール3が取り付けてあり、こ
ウォームホイール3をウォーム2と図4に示すように
噛合させてある。ウォームホイール3の片面には平歯車
として形成される歯車部16が一体に設けてあり、ギヤ
ボックス13内に設けた平歯車として形成される出力歯
車17に歯車部16を噛合させてある。出力歯車17は
ギヤボックス13に回転自在に取り付けた回転伝達軸1
8に固着して取り付けてあり、図6(a)のように回転
伝達軸18のギヤボックス13から突出する先部には原
動プーリー4が固着して取り付けてある。上記ウォーム
2、ウォームホイール3及び出力歯車17によってモー
ター1の駆動力を原動プーリー4に伝達する歯車機構7
が形成されるものである。
【0010】ここで、図5(a)に示すように、上記
ォーム2に設けられる歯2aの歯スジは回転軸(すなわ
ちモーター1の出力軸14)に対して傾斜させて、ハス
バ歯車の形態で形成してあり、また図5(b)に示すよ
うに、ウォームホイール3に設けられる歯3aの歯スジ
は回転軸15に対して傾斜させて、ハスバ歯車の形態で
形成してある。ウォーム2の歯2aの歯スジの傾斜角度
や、ウォームホイール3の歯3aの歯スジの傾斜角度
は、45°の角度に設定するのが好ましい。
【0011】また、レール10にはギヤボックス13の
近傍と他方の端部にそれぞれプーリー軸19,20が突
設してあり、それぞれの先端に二条プーリー21と一条
プーリー22(図6(c)に図示する)が回転自在に取
り付けてある。輪状に形成されるロープ5を原動プーリ
ー4に複数重に巻き付けると共にこのロープ5を原動プ
ーリー4と二条プーリー21との間でクロスさせて二条
プーリー21に懸け、さらに一条プーリー22に懸け渡
すことによって、ロープ5をレール10に沿って懸架し
てある。引き戸6はこのロープ5に連結固定してあり、
ロープ5が走行されることによって引き戸6をガイドレ
ール部11に沿ってスライドさせることができるもので
ある。またロープ5には検知体23が固定して取り付け
てあり、検知体23はレール10に取り付けたガイド棒
24に沿って左右にスライド移動されるようにしてあ
る。このガイド棒24の端部位置においてレール10に
リミットスイッチなどで形成されるスイッチ25が図6
(b)に示すように設けてある。
【0012】図1はモーター1の駆動を制御する制御回
路を示すものであり、リレーRy1、リレーRy2 及び
リレーRy3 を設けて形成してある。しかしてまず引き
戸6を電動で開動作させる場合には、図1(a)のよう
にリレーRy1 及びリレーRy3 をONにすると共にリ
レーRy2 をOFFにすることによって、電源Vからの
給電によってモーター1を正回転させ、この正回転を
ォーム2からウォームホイール3に減速させて伝達する
と共にさらにウォームホイール3の歯車部16から出力
歯車17に減速させて伝達し、回転伝達軸18によって
原動プーリー4を正回転駆動させる。このように原動プ
ーリー4を正回転させることによってロープ5を走行さ
せ、このロープ5の走行に従って引き戸6を開方向にス
ライド移動させることができるのである。引き戸6が全
開の直前にまで達すると、図1(b)のようにリレーR
1 及びリレーRy2 がOFFになると共にリレーRy
3がONになる。このように電源Vからモーター1への
給電が停止されるが、慣性力でモーター1は回転を続け
るために引き戸6が大きな衝撃で戸当たり等に衝突する
おそれがある。このために図1(b)のようにリレーR
3 をONにしてモーター回路を閉じた状態にするもの
であり、モーター1の空転によって逆起電力を発生さ
せ、この逆起電力の発生を負荷としてモーター1の回転
に制動力を与え、引き戸6の移動にブレーキをかけるこ
とができるようにしてある。
【0013】次に、引き戸6を電動で閉動作させる場合
には、図1(c)のようにリレーRy1 をOFFにする
と共にリレーRy2 及びリレーRy3 をONにすること
によって、電源Vからの給電によってモーター1を逆回
転させ、この逆回転をウォーム2からウォームホイール
3に減速させて伝達すると共にさらにウォームホイール
3の歯車部16から出力歯車17に減速させて伝達し、
回転伝達軸18によって原動プーリー4を逆回転駆動さ
せる。このように原動プーリー4を逆回転させることに
よってロープ5を逆向きに走行させて引き戸6を閉方向
にスライド移動させることができるのである。引き戸6
が全閉の直前にまで達すると、図1(d)のようにリレ
ーRy1 及びリレーRy2 がOFFになると共にリレー
Ry3 がONになり、前記と同様にしてモーター1の空
転によって逆起電力を発生させて引き戸6の移動にブレ
ーキをかけることができるようにしてある。これらのリ
レーRy1 、リレーRy2 、リレーRy3 のON・OF
Fの切替えは、ロープ5の走行に伴って移動される検知
体23がスイッチ25に当たることによって自動的にお
こなわれるようにしてある。
【0014】次に、手動で引き戸6を開閉させるにあた
って引き戸6を手で押したり引いたりして移動させる
と、引き戸6の移動に伴ってロープ5が走行され、ロー
プ5の走行に伴って原動プーリー4が回転される。そし
てこの原動プーリー4の回転による動力は出力歯車17
からウォームホイール3へと伝達される。ここで、既述
のようにウォーム2の歯2aの歯スジやウォームホイー
3の歯3aの歯スジを傾斜させてハスバ歯車の形態で
形成してあるために、ウォーム2からウォームホイール
3へと動力が伝達されるように回転させることができる
のは勿論、ウォームホイール3からウォーム2へと動力
が伝達されるように回転させることもできるものであ
り、このウォーム2やウォームホイール3等で形成され
る歯車機構7はモーター1の回転動力を原動プーリー4
に伝達することができると共に逆に原動プーリー4の回
転をモーター1に伝達することができる。従って原動プ
ーリー4の回転による動力はウォームホイール3から
ォーム2に伝達されてモーター1を空転させることがで
きるものであって、このようにモーター1を空転させる
ようにして引き戸6を手動でスライドさせて開閉するこ
とができ、従来のようにクラッチ装置を設けるような必
要がなくなるものである。またこのように出力歯車17
からウォームホイール3、ウォーム2へと逆の経路で回
転動力を伝達させるようにして引き戸6を手動で開閉す
るにあたって、引き戸6の手動によるスライドがスムー
ズになるように、モーター1から原動プーリー4に至る
減速歯車機構の減速比はなるべく小さくするのが好まし
く、また歯車の数を少なくして輪列の伝達ロスを小さく
するのがよい。図の実施例ではウォーム2とウォームホ
イール3の間、歯車部16と出力歯車17の間の2か所
のみで噛合しているでだけであるために、伝達ロスを最
大限に小さくすることができるものである。
【0015】ここで、上記のようにモーター回路が閉じ
られた状態にあるとモーター1が空転されるときに逆起
電力が生じて回転に制動が加わるために、手動で引き戸
6を開閉するときにはこれが抵抗となって大きな力を要
することになる。このために引き戸6を自動開閉しない
ときには、電源が絶たれると図1(e)のように、リレ
ーRy1 及びリレーRy2 がOFFになると共にリレー
Ry3 もOFFになるようにしてあり、リレーRy3
OFFでモーター1の端子間が開放されるようにし、モ
ーター回路を開放状態にしてモーター1の空転によって
逆起電力が発生しないようにしてある。
【0016】
【発明の効果】上記のように本発明は、モーターを原動
機とし歯車機構を介して動力を伝達して引き戸をスライ
ド移動させると共に、引き戸を手動で移動させるときに
は歯車機構を介してモーターに回転力が伝達されてモー
ターが空転されるようにした自動引き戸装置において、
引き戸の手動移動時にモーターの端子間が開放状態にな
るようにしたので、引き戸を手動で動かして手動開閉す
る際にモーターが空転されても、モータ回路は開放状態
になっていて逆起電力が発生することを防止できるもの
であり、逆起電力の発生による抵抗なく引き戸を手動で
容易に開閉することができるものである。また歯車機構
にウォーム及びこれに噛合されるウォームホイールを具
備し、ウォームの歯スジを回転軸に対して傾斜させると
共にウォームホイールの歯スジを回転軸に対して傾斜さ
せて、ウォームからウォームホイールへの回転伝達とウ
ォームホイールからウォームへの回転伝達を可能に形成
したので、歯車機構にウォームとウォームホイールを用
いることによって、少ない個数の歯車で減速ができるよ
うにして伝達ロスを小さくすることができるようにした
にもかかわらず、回転動力をモータ起動時と逆方向に伝
達させることを可能にすることができ、手動で引き戸を
開閉する操作に支障が生じないようにすることができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるモーターの制御回路
を示すものであり、(a)乃至(e)はリレーのON・
OFFの状態をそれぞれ示すものである。
【図2】本発明の一実施例を示すものであり、(a)は
一部省略した正面図、(b)は一部省略した平断面図で
ある。
【図3】本発明の一実施例を示す縮小した正面図であ
る。
【図4】本発明に用いるウォームとウォームホーイルの
噛合状態の斜視図である。
【図5】本発明に用いるウォームとウォームホーイルを
示すものであり、(a)はウォームの平面図、(b)ウ
ォームホーイルの平面図である。
【図6】本発明の一実施例を示すものであり、(a)は
図2(a)のイ−イ線拡大断面図、(b)は図2(a)
のロ−ロ線拡大断面図、(c)は図2(a)のハ−ハ線
拡大断面図である。
【符号の説明】
1 モーター2 ウォーム 2a ウォームの歯 3 ウォームホイール 3a ウォームホイールの歯 6 引き戸 7 歯車機構

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モーターを原動機とし歯車機構を介して
    動力を伝達して引き戸をスライド移動させると共に、引
    き戸を手動で移動させるときには歯車機構を介してモー
    ターに回転力が伝達されてモーターが空転されるように
    した自動引き戸装置において、歯車機構にウォーム及び
    これに噛合されるウォームホイールを具備し、ウォーム
    の歯スジを回転軸に対して傾斜させると共にウォームホ
    イールの歯スジを回転軸に対して傾斜させて、ウォーム
    からウォームホイールへの回転伝達とウォームホイール
    からウォームへの回転伝達を可能に形成し、引き戸の手
    動移動時にモーターの端子間が開放状態になるようにす
    ることを特徴とする自動引き戸装置。
JP3233593A 1991-09-13 1991-09-13 自動引き戸装置 Expired - Lifetime JP2559928B2 (ja)

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JP3121642A Division JPH04350282A (ja) 1991-05-28 1991-05-28 自動引き戸装置

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JPH04357289A JPH04357289A (ja) 1992-12-10
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Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58111780U (ja) * 1982-01-25 1983-07-30 株式会社ナブコ 自動扉開閉装置
JPS58126379U (ja) * 1982-02-19 1983-08-27 トヨタ車体株式会社 車両用ドアの開閉制御装置
JP3075284U (ja) * 2000-07-31 2001-02-16 不二サッシ株式会社 出窓の地板固定アングル板

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JPH04357289A (ja) 1992-12-10

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Effective date: 19960723