JP2559787B2 - 車両のトー角自動調整装置およびその調整方法 - Google Patents

車両のトー角自動調整装置およびその調整方法

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JP2559787B2 JP63004966A JP496688A JP2559787B2 JP 2559787 B2 JP2559787 B2 JP 2559787B2 JP 63004966 A JP63004966 A JP 63004966A JP 496688 A JP496688 A JP 496688A JP 2559787 B2 JP2559787 B2 JP 2559787B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は車両組立の際のトー角調整装置およびその調
整方法に関し、より詳しくは車両のトー角調整装置を自
動化するようにした車両のシート角自動調整装置および
その調整方法に関する。
(従来技術) 車両の組立工程においては、その下流端にトー角チェ
ック工程が設けられて、車両の直進方向に対する車輪の
傾き角、つまりトー角の最終的な調整が行なわれる。こ
こに、車輪のトー角調整はそれに先立って行なわれるト
ー角測定の結果に基づいてなされ、このトー角測定とし
ては、いわゆるダイナミックトーテスタを用いて、車輪
をドラム上で回転させながら各車輪のサイドフォースか
ら演算によりトー角を求める手法や、特開昭57−100307
号公報に見られるように、静止する車輪の外側面に測定
板を当接させて、この測定板の傾き角から直接的にトー
角を求める手法が知られている。
ところで、従来のトー角調整のやり方は、作業車が表
示板に表示されたトー角測定値を見て、もしトー角の表
示値(実測値)が設定トー角と異なるときには、設定ト
ー角となるようにトー角の調整作業を行なうというよう
に、専ら人間の手作業に委ねられていた。勿論、車両に
は、各車輪毎にトー角調整機構が付設されており、例え
ば前輪にあってはその転舵機構の一構成要素であるタイ
ロッドにトー角調整機構を設けるのが通例である(特開
昭52−27408号公報参照)。またトー各調整機構として
は、種々のタイプのものが知られているが、その一つと
して、実開昭60−103005号公報に見られるように、ねじ
部を備えたトー角調整ロッドを用いたものが知られてい
る。すなわち、タイロッドにこのトー角調整ロッドを組
込んだ場合、トー角調整ロッドを一回転させたときに
は、ねじのピッチ分だけタイロッドの長さ寸法を伸長あ
るいは短縮し得ることになる。つまりトー角調整用ロッ
ドの回転量とトー角調整量とが対応したものとなる。
しかしながら、例えトー角調整用ロッドの回転量とト
ー角調整量とが対応したものであっても、それを人間の
手で調整するとしたときには、作業者のカンに委ねられ
るものが多い。
そこで、本発明の目的は、トー角調整の自動化を図る
ようにした車両のトー角自動調整装置およびその調整方
法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段、作用) 上記技術的課題を達成すべく、本発明におけるトー角
自動調整装置にあっては、第1図に示すように、 トー角調整ロッド950をその軸線回りに回転させて、
車両のトー角を調整するトー角調整機構を備えた車両の
トー角自動調整装置であって、 前記トー角調整ロッド950をその軸線回りに回転させ
るトー角調整手段951と、 前記車両のトー角を測定するトー角測定手段952と、 該トー角測定手段952からの信号を受け、トー角測定
値と所定のトー角設定値との差分からトー角調整量を設
定する調整量設定手段953と、 前記トー角測定手段952からの信号を受け、トー角測
定値と所定のトー角設定値との差分の正負からトー角調
整方向を設定する調整方向設定手段954と、 前記設定トー角調整量と前記設定トー角調整方向とに
基づいて、前記トー角調整手段951を制御するトー角調
整制御手段955と、を備える構成としてある。
このような構成とすることにより、作業者の手に委ね
ることなく、トー角調整の自動化が可能となる。
前記目的を達成するため、本発明における車両のトー
角自動調整方法にあっては次のような構成としてある。
すなわち、 トー角調整ロッドをその軸線回りに回転させて、車両
のトー角を調整するトー角調整機構を備えた車両のトー
角自動調整方法であって、 前記車両のトー角を測定するトー角測定ステップと、 該トー角測定ステップで得られたトー角測定値と所定
のトー角設定値との差分からトー角調整量を設定する調
整量設定ステップと、 前記トー角測定ステップで得られたトー角測定値と所
定のトー角設定値との差分の正負からトー角調整方向を
設定する調整方向設定ステップと、 前記設定トー角調整量と前記設定トー角調整方向とに
基づいて、前記トー角調整ロッドを制御するトー角調整
制御ステップと、 を備えた構成としてある。
(実施例) 以下、本発明の実施例を添付した図面に基づいて説明
する。
第2図、第3図は、自動車組立最終工程に設けられた
トー角調整ステーションSを示すもので、該ステーショ
ンSには、自動車1の車輪2の受台をなす載置台3と、
各車輪2のトー角等の測定を行なうトー角測定装置4と
が設けられている。また、前記ステーションSのピット
Pには、トー角調整装置5が設けられ、このトー角調整
装置5は、ここでは、各車輪2毎に合計4台設置され
て、上記トー角測定装置4によるトー角実測値が設定ト
ー角と異なるときには、トー角調整装置5によって各車
輪2毎にトー角調整がなされるようになっている。尚、
図において、右前輪に関するものには『FR』を付し、同
様に、左前輪に関するものには『FL』を付し、右後輪に
関するものには『RR』を付し、左後輪に関するものには
『RL』を付して識別してある。また、以下の説明におい
て、特に必要があるときには、前輪用には『F』を、後
輪には『R』を付して総称し、各要素を総称するときに
は、数字のみの参照符号を用いて説明を加えることとす
る。次に説明の都合上、上記トー角測定装置4及びトー
角調整装置5等を説明するに先立って、各車輪2に設け
られているトー角調整機構6について説明する。
トー角調整機構6(第4図、第5図) 第4図は後輪用サスペンション7を示すもので、この
サスペンション7はスイングアーム式とされて、その車
輪支持部材701の構成要素である後ラテラルリンク702に
は後輪2Rのトー角を調整可能とするトー角調整機構6が
設けられている。以下に、より具体的に説明する。
図中、符号703はサブフレームで、サブフレーム703は
車体に固定されて、車幅方向に延び、その右端部及び左
端部には、上記車輪支持部材701を介して、後輪2Rが上
下動可能に保持されている。該車輪支持部材701は、ほ
ぼ車幅方向に延びる前ラテラルリンク704及び上記後ラ
テラルリンク702並びに車体前後方向に延びるホイール
サポート部材としての連結リンク705と、を有してい
る。上記前ラテラルリンク704と上記後ラテラルリンク7
02とは、後ラテラルリンク702を後方にして車体前後方
向に並んで配設され、これら要素702、704は、その内端
部(車体内方側の端部)が上記サブフレーム703に対し
て回動自在に連結され、外端部(車体外方側の端部)が
上記連結リンク705に対して回動自在に連結されてい
る。すなわち、前ラテラルリンク704の外端部は連結リ
ンク705の前端部に連結され、後ラテラルリンク702の外
端部は連結リンク705の後端部に連結されている。そし
て、連結リンク705は車体外方に延びるキングピン705a
を有し、後輪2Rは、このキングピン705aに対して回転自
在に保持されるようになっている。また、サスペンショ
ン7には、車体前後方向に延びる左右一対のトーション
ロッド706が設けられ、各トーションロッド706は、その
前端が車体に対して回動自在に連結され、後端が上記連
結リンク705に回動自在に連結されて、このトーション
ロッド706によって上記車輪支持部材701の車体前後方向
の剛性が確保されている。
前記トー角調整機構6は、後ラテラルリンク702の長
さ方向ほぼ中央に設けられ、該トー角調整機構7は、ト
ー角調整ロッド601と、六角ナットからなるロックナッ
ト602と、から概略構成されている。すなわち、後ラテ
ラルリンク702は、第5図に示すように、内リンク702a
(車体内方側リンク)と外リンク702b(車体外方側リン
ク)とに半割され、これらリンク702a、702bとの間に上
記トー角調整ロッド601が配設されている。そして、ト
ー角調整ロッド601には、その両端部に、相対的に逆方
向にねじ切りされたねじ部601aが形成され、これらねじ
部601aに対応して上記リンク702a、702bの対向端部には
雌ねじ部702c(外リンク702bについては図示を省略して
ある)が形成され、トー角調整ロッド601とリンク702
a、702bとは螺合結合されている。なお、トー角調整ロ
ッド601の外端部が螺合する外リンク702bの雌ねじ部は
ナット702dによって構成されており、該ナット702dは外
リンク702bに固着されている。上記ロックナット602は
トー角調整ロッド601の外端部側ねじ部702cに螺合さ
れ、このロックナット602が上記ナット702dに圧接する
ことによってトー角調整ロッド601の回転をロックする
ようになっている。
以上の構成により、ロックナット602を緩めて、トー
角調整ロッド601をその軸線回りに回転させることによ
り内リンク702aと外リンク702bとが接近あるいは離反
し、この結果後ラテラルリンク702の長さ寸法が短縮あ
るいは伸長することとなる。そして、この後ラテラルリ
ンク702の長さ寸法が変化するということは、とりもな
おさず後輪2Rのトー角が変化するということであり、後
ラテラルリンク702が短縮したときにはトー角がトーア
ウト方向に調整され、逆に後ラテラルリンク702が伸長
したときにはトー角がトーイン方向に調整されることと
なる。
以上、後輪2R側のトー角調整機構6について説明した
が、前輪2Fについては転舵機構の一構成要素であるタイ
ロッドにトー角調整機構が設けられ、この前輪側トー角
調整機構は上記後輪側トー角調整機構6と同一の構成か
らなるため、図示及びその説明を省略する。
載置台3(第2図、第6図乃至第13図) 載置台3は、第6図等にも示すように、フレーム301
を有し、フレーム301の上面には第8図、第10図に示す
ように、同一円周上に複数のベアリング302が設けら
れ、このベアリング302に転動自在に設けられたボール3
02a上にターンテーブル303が配設されている。ターンテ
ーブル303は車輪2を直接支持するもので、前輪用ター
ンテーブル303Fと、後輪用ターンテーブル303Rとは若干
構成上の差異があるため、先ず、前輪用ターンテーブル
303F(第8図乃至第10図)を説明した後に、後輪用ター
ンテーブル303R(第11図)について説明する。
前輪用ターンテーブル303Fには、その上面に、前輪2F
の前後動を規制するストッパ304と、前輪2Fの内側面に
当接するガイド板305とが設けられている。そして、前
輪用ターンテーブル303Fは、第8図に示すように、下方
に延びる回転軸306を有し、当該回転軸306の下端には、
エンコーダ307が設けられて、このエンコーダ307によっ
て後輪用ターンテーブル303Fの回転角が検出されるよう
になっている。また、上記回転軸306には、その上下方
向中央部に、第9図に示すように、横断面矩形の異形部
306aが設けられ、この異形部306aは、軸回転規制板307
によって挟み込まれるようになっている。すなわち、軸
回転規制板307は、上記回転軸306を挟んで前後に307aと
307bとに2つ設けられ、これら、軸回転規制板307は、
夫々、回転軸306との対向端に前記異形部306aに対応す
る切欠部307cを有している。そして、軸回転規制板307
は、フレーム301に前後動自在に設けられ、この軸回転
規制板307の一端はアーム308の上端に連結されている。
アーム308は、一の軸回転規制板307a用のアーム308aと
他の軸回転規制板307b用のアーム308bとに2つ設けられ
ている。これらアーム308は上下方向に延び、その中央
部がアーム301に回転自在に取付けられ、アーム308の下
端はアーム308a、308b間に架設されたシリンダ309に連
結されている。
これによりシリンダ309が伸長したときには、2つの
軸回転規制板307が互いに近接し、前記回転軸306をクラ
ンプするようになっている。そして、このように回転軸
306が軸回転規制板307によって保持されたときには、タ
ーンテーブル303Fは前記ストッパ304を前後に位置する
状態に保持されるようになっている。逆にシリンダ309
が短縮したときには、2つの軸回転規制板307が互いに
離反動し、前記回転軸306のクランプが解除される。そ
して、このように回転軸306のクランプ解除がなされた
ときには、回転軸306の回転及び前後左右動が許容され
ることとなる。すなわち、前輪用ターンテーブル303Fは
フルフロートの状態となる。
前記フレーム301には、また、前輪用ターンテーブル3
03Fを挟んで前後に搬送台310が設けられ、この搬送台31
0によって車輪2Fのターンテーブル303Fに対する乗り降
りが円滑になされるようになっている。
他方、後輪用ターンテーブル303Rは、後輪用フレーム
320の上面に設けられ、基本的には、上記前輪用ターン
テーブル303Fと同様の構成とされている。したがって該
前輪用ターンテーブル303Fと同一の要素には同一の参照
符号を付すことによりその説明を省略し、以下に前輪用
ターンテーブル303Fと異なる点についてのみ説明を加え
ることとする。
第11図に示すように、後輪用ターンテーブル303Rは、
前記前輪用ターンテーブル303Fと同様に、下方に延びる
回転軸321を有し、該回転軸321の下端部に横断面矩形の
異形部321aが設けられて、この異形部321aを軸回転規制
板307によって挟み込むようになっている。つまり後輪
用ターンテーブル303Rには前輪用ターンテーブル307Fの
ようにエンコーダ307が設けられていない。そして、軸
回転規制板307は、ここでは、スプリング322によって常
時307aと307bとが離間する方向に付勢され、一の軸回転
規制板307aは一のシリンダ323に連結され、他の軸回転
規制板307bは他のシリンダ324に連結されて、両シリン
ダ323、324が共に伸長することによって、2つの軸回転
規制板307が互いに接近し、前記回転軸321をクランプす
るようになっている。そして、このように回転軸321が
軸回転規制板307によって保持されたときには、後輪用
ターンテーブル303Rはそのストッパ304を前後に位置す
る状態に保持される。逆にシリンダ307が短縮したとき
には、前記スプリング322の助勢力を受けて2つの軸回
転規制板307が互いに離反動し、前記回転軸321のクラン
プが解除される。このようにして回転軸321のクランプ
解除がなされたときには、回転軸321の回転及び前後左
右動が許容されることとなる。すなわち、後輪用ターン
テーブル303Rは、フルフロートの状態となる。尚、この
後輪用のターンテーブル303Rは、図示を省略したが、例
えばサーボモータ等の駆動手段によって車体前後方向に
移動可能とされ、後輪用ターンテーブル303Rを移動させ
ることによって、前輪用ターンテーブル303Fとの間隔を
車種に対応して調整するようになっている。
載置台3には、また、前輪用ターンテーブル303Fある
いは後輪用ターンテーブル303Rの後方に、夫々、ガイド
装置330が設けられ、また、両ターンテーブル303F、303
Rに挟まれたガイド装置303の前方及び後方には、リフタ
331が設けられている。
上記ガイド装置330は、第2図及び第12図に示すよう
に、前後方向に延びる左右一対のガイド体332を有し、
これらガイド体322はフレーム333上に車幅方向(左右方
向)に移動自在となっている。ガイド体332は前後方向
に延びる案内溝(車輪走行路)332aを有し、ガイド体33
2の後端には後方に向けて拡開する案内板334が取付けら
れている。両ガイド体332は、その外側にアーム335が回
転自在に取付けられ、一のアーム335aと他のアーム335b
とは第1の連結ロッド336によって連結されている。ま
た、一のアーム335aは図示の如く第2の連結ロッド337
により一のガイド体332aに連結され、他のアーム335bは
その他端部が第3の連結ロッド338によって他のガイド
体332bに連結されている。上記第1の連結ロッド336は
シリンダ(図示せず)等により車幅方向に駆動されるよ
うになっており、この第1の連結ロッド336の移動によ
り両ガイド体332は車幅方向に相対向に離間接近され
る。これにより車種毎に異なるトレッドの合わせて両ガ
イド体332の間隔調整をなし得るようにされている。
前記リフタ331は、第13図にも示すように、フレーム3
40と、このフレーム340に固設されて上下に延びるシリ
ンダ341とからなり、このシリンダ341のロッド341aは上
方に突出自在とされ、ロッド341aの上端にはヘッド342
が取付けられて、このヘッド342には車体のサイドシル
(図示省略)を受け入れる受溝342aが形成されている。
このため、シリンダ341が上方に伸長するとヘッド342の
受溝342aに車体のサイドシルが受け入れられ、リフタ33
1によって車体の保持がなされるようになっている。こ
れによりフルフロート式ターンテーブル303に載置され
た車体が外力によって変動しないようにされている。
尚、リフタ331は車体を若干持ち上げた状態で車体を保
持するようになっており、これにより車輪2に加わる車
体重量を小さくするようにしてタイヤの変形を抑えると
共に、ターンテーブル303への荷重を小さなものにして
ターンテーブル303の回転をスムーズに行なわせること
ができるようにしている。
トー角測定装置4(第2図、第3図、第6図、第7図、
第14図乃至第18図) 各トー角測定装置(センサユニット)4は、第14図に
も示すように、測定板401を有し、この測定板401は車輪
2の外側面に当接されるようになっている。すなわち、
各トー角測定装置4には駆動手段402が付設されて、こ
の駆動手段402によって車幅方向(第14図に示す矢印方
向)に移動可能とされ、ステーションSに自動車1がセ
ットされたときには、トー角測定装置4はその測定板40
1が車輪2に当接するまでトレッド内方側へ移動され
て、測定板401の傾き角によってトー角、キャンバ角、
あるいは前輪2Fにあっては転舵角等の検出がなされるよ
うになっている。なお、この装置4は、第2図に示すよ
うに、検査対象となる車両にフェイル信号等を送出する
信号送出手段403および該装置4によって測定されたト
ー角を予め設定された基本特定と比較する比較検査手段
404を有している。このため、比較検査手段404には前後
輪の転舵角測定値が入力されるライン404a〜404dが接続
され、信号送出手段403には車両のコントローラ(図示
省略)と接続されるコネクタ403bを有したライン403aが
接続されている。以下、上記信号送出手段403、比較検
出手段404等を総称するときにはコントロールユニット
Uという。
第15図乃至第17図はトー角測定装置4乃至上記駆動手
段402の詳細を示す図である。
トー角測定装置4は、そのフレーム405からトレッド
内方側に向けて延びる支持シャフト406を有し、該支持
シャフト406の先端にボールジョイント407を介して前記
測定板401が取付けられている。また該測定板401とフレ
ーム405との間には、圧縮スプリング408、引張りスプリ
ング409、リンク410が架設されて、測定板401に外力が
作用しないときには、該測定板401が垂直且つ前後方向
に延びる車体中心軸との平行状態をとるようにされてい
る。他方、測定板401に外力が作用したとき、つまり車
輪2の前後方向の傾き角あるいは上下方向の傾き角等に
応じて、測定板401は支持シャフト406を中心に車輪2の
傾き角を反映した揺動をなすことになる。この測定板40
1の傾き角を検出すべく、フレーム405には、支持シャフ
ト406を挟んで前後に設けられた2つの変位測定器410
a、410b(第16図参照)と、また支持シャフト406の上方
に設けられた変位測定器410c(第15図参照)との3つの
変位測定器(センサ)410が設けられて、各変位測定器4
10は、夫々、測定板401の背面に向けて延びる検出ロッ
ド410dを有している。前記支持シャフト406は圧縮バネ4
06dによって伸縮可能とされ、(第16図参照)、また検
出ロッド410dは圧縮バネ410eによって伸縮可能とされて
いる(第18図参照)。検出ロッド410は、測定板401が車
輪2の外側面に当接されたときには、測定板401に固設
された当接座401aと衝合するようになっており、測定板
401が傾斜している場合には各検出ロッド410dの進退方
向の移動量(変位測定器410内での前後の移動量)に差
が生じることから、この差に基づいてトー角、転舵角、
キャンバ角等の検出がなされる。
具体的には、支持シャフト406を挟んで等間隔(S/2)
をもって前後に配された変位測定器410a、410bの検出ロ
ッド410dの変位量の差から車輪2の前後方向の傾き角θ
(以下、タイヤ角度ともいう)の測定がなされ、このタ
イヤ角度θに基づいてトー角、転舵角が測定される。
すなわち、該タイヤ角度θは以下の式に基づいて算出
される。尚、下記の式においては、上記変位量に変えて
検出ロッド410dの絶対長さで表わしてある(第18図参
照)。
tanθ=(Aa−Ba)/S ここに、 θ:タイヤ角度 Aa:検出ロッド410d(変位測定器410a) Ba:検出ロッド410d(変位測定器410d) S:変位測定器410aと410bとの間隔 他方キャンバ角(車輪2の上下方向の傾き角)にあっ
ては、上記両変位量の平均値と支持シャフト406の上方
に配された変位測定器410cの変位量とから求められる。
勿論、トー角および転舵角の測定を行なうだけであれ
ば、上記2個の変位測定器410a、410bを設けるだけで足
りる。
上記トー角測定装置4はスライドテーブル420に固定
され、このスライドテーブル420は基台421に対して車幅
方向に移動自在とされている。すなわち、基台421に
は、車幅方向に延びる2本のガイドロッド422が設けら
れ、上記スライドテーブル420はこのガイドロッド422に
案内されて移動するようになっている。そして、基台42
1にはガイドロッド422に平行に、つまり車幅方向に延び
るねじ棒425が回転自在に設けられ、このねじ棒425はス
ライドテーブル420のねじブッシュ426に螺合されて、ね
じ棒425の回転動によってスライドテーブル420の駆動が
なされるようになっており、このねじ棒425はその一端
がサーボモータ430に連結されている。スライドテーブ
ル420の移動量は2つのリミットスイッチ431、432によ
って行なわれる。すなわち、リミットスイッチ431、432
の作動によってサーボモータ430の駆動制御がなされる
ようになっている。これにより、トー角測定装置4はそ
の測定板401が車輪2と当接する作動位置と、測定401が
車輪2から離間した非作動位置をとりうるようにされて
いる。尚、後輪用のトー角測定装置4Rは、その基台421
が例えばサーボモータ等の駆動手段によって車体前後方
向に移動可能とされ、後輪用トー角測定装置4Rを移動さ
せることによって、前輪用トー角測定装置4Fとの間隔を
車種に応じて調整するようになっている。
トー角調整装置5(第19図乃至第25図) トー角調整装置5は、第19図、第20図に示すように、
上下に延びる主アーム501を有し、この主アーム501は板
状部材から構成されて、その一側には第1の揺動アーム
502が設けられ、他側には第2の揺動アーム503が設けら
れている。第1の揺動アーム502と第2の揺動アーム503
とは、共に上記主アーム501に沿って上下に延びる板状
部材から構成され、第1の可動アーム502には前記トー
角調整ロッド601をクランプする第1のクランプ手段504
が設けられ、第2の揺動アーム503には前記ロックナッ
ト602をクランプする第2のクランプ手段505が設けられ
ている。
上記第1のクランプ手段504は、第22図に示すよう
に、上下一対の握持部材506を備え、該握持部材506は上
記第1の揺動アーム502の上端部に配設されている。こ
の一対の握持部材506はその中央部においてピン507回り
に相対回転可能とされ、該ピン507は第1の可動アーム5
02に固定されている(第21図参照)。また握持部材506
は、ピン507を挟んでその一端部(上端部)にトー角調
整ロッド601を握持する握持部506aが設けられ、この握
持部506aが開閉することによって、トー角調整ロッド60
1のクランプ、アンクランプがなされるようになってい
る。他方、握持部材506の他端部(下端部)には一対の
ローラ508が設けられ、これらローラ508の間には、くさ
び部材509が進退動可能に配設されている。すなわち、
くさび部材509は第1の揺動アーム502の延び方向に沿っ
て上下に移動可能とされ、このくさび部材509がローラ5
08間に進入したときには、握持部材506の上端部が相対
的に接近し、上記握持部506aによるトー角調整ロッド60
1のクランプがなされる。尚、上記ピン507と握持部材50
6との間には、図示を省略したバネが設けられて、くさ
び部材509がローラ508間から退出したときに上記バネの
付勢力によって、握持部材506の上端部の相対的な離反
動、つまり上記握持部506aによるトー角調整ロッド601
のクランプが解除されるようになっている(トー角調整
ロッ601のアンクランプ)。上記くさび部材509はシリン
ダ510(第1のシリンダ)により駆動されるようになっ
ており、該シリンダ510は上記第1の揺動アーム502の下
端部に配設されて、シリンダ510のピストンロッド510a
の先端が上記くさび部材509に連結されている(第22図
参照)。これによりピストンロッド510aが伸長するに従
ってくさび部材509が上記ローラ508間に深く進入し、逆
にピストンロッド510aが短縮するに従ってくさび部材50
9が上記ローラ508間から退出することとなる。
前記第2のクランプ手段505は、上記第1のクランプ
手段504と同様に、上下一対の握持部材521(第2の握持
部材)を備え、該握持部材521は前記第2の揺動アーム5
03の上端部に配設されている。この一対の握持部材521
は、第22図に示すように、その中央部においてピン522
(第2のピン)回りに相対回転可能とされ、該ピン522
は第2の揺動アーム503に固定されている(第21図参
照)。上記握持部材421は、ピン522を挟んでその一端部
(上端部)にロックナット602を握持する握持部521aが
設けられ、この握持部521aが開閉することによって、ロ
ックナット602のクランプ、アンクランプがなされるよ
うになっている。他方、握持部材521の他端部(下端
部)には一対のローラ523(第2のローラ)が設けら
れ、これらローラ523の間には、第1のクランプ手段504
と同様に、くさび部材524(第2のくさび部材)が進退
動可能に配設されている。すなわち、くさび部材524は
第2の揺動アーム503の延び方向に沿って上下に移動可
能とされ、このくさび部材524がローラ423間に進入した
ときには、握持部材521の上端部が相対的に接近し、上
記握持部521aによるロックナット602のクランプがなさ
れる。尚、上記ピン522と握持部材521との間には、上記
第1のクランプ手段504と同様に、図示を省略したバネ
が設けられて、くさび部材524がローラ523間から退出し
たときに上記バネの付勢力によって、握持部材521の上
端部の相対的な離反動、つまり上記握持部521aによるロ
ックナット602のクランプが解除されるようになってい
る(ロックナット602のアンクランプ)。上記くさび部
材524はシリンダ525(第2のシリンダ)により駆動され
るようになっており、該シリンダ525は上記第2の揺動
アーム503の下端部に配設されて、シリンダ525のピスト
ンロッド525aの先端が上記くさび部材524に連結されて
いる(第21図参照)。これによりピストンロッド525aが
伸長するに従ってくさび部材524が上記ローラ523間に深
く進入し、逆にピストンロッド525aが短縮するに従って
くさび部材524が上記ローラ523間から退出することとな
る。
前記主アーム501は、その上端部に、前記第1のクラ
ンプ手段504及び第2のクランプ手段505よりも長く延び
たガイド部材530が固設され、このガイド部材530には、
先端に向かうに従って徐々に拡開し、前記トー角調整ロ
ッド601を受け入れるガイド部530aが形成されている。
この主アーム501に対する上記第1、第2の揺動アー
ム502、503の保持は、上記ガイド部材530と前記第1の
把持部材506との間及びガイド部材530と前記第2の把持
部材521との間に配設された保持板531、532によって行
なわれるようになっている(第21図参照)。すなわち、
第1の揺動アーム502とその把持部材506との間には該第
1の揺動アーム502の上端に向けて凹とする溝502aが形
成され、他方保持板531は、主アーム501にボルト固定さ
れて、この保持板531の下端部531aが前記溝502aに侵入
する形で配置されている。そして、この保持板531の下
端部531aと溝502aとの当接面は、前記トー角調整ロッド
701の軸線を中心とする円弧面とされ、該円弧面によっ
て第1の揺動アーム502は主アーム501に対して相対回転
可能とされている。同様に、第2の揺動アーム503にも
溝503aが形成され、上記保持板532はその下端部532aが
当該溝503aに侵入する形で配置されて、保持板532の下
端部532aと溝503aとの当接面は、ロックナット602(ト
ー角調整ロッド601)の軸線を中心とする円弧面とされ
ている。
そして、主アーム501の下端部には、第19図に示すよ
うに、その一側面に第1のブラケット535が設けられ、
他側面には第2のブラケット536が設けられている。第
2のブラケット536には、同図に示すように、第3のシ
リンダ537が揺動自在に取り付けられて、第3のシリン
ダ537は、そのピストンロッド537aの先端が前記第2の
揺動アーム503の下端部に回動自在に連結されている。
尚、第19図は、トー角調整装置4を第2のクランプ手段
505側から見た側面図である関係上、第3のシリンダ537
の取り付け状態を図示してあるが、上記第1のブラケッ
ト535に関しても同様にシリンダ538(第20図参照)が揺
動自在に取り付けられ、そのピストンロッドの先端が前
記第1の揺動アーム502の下端部に回動自在に連結され
ている。これにより、第4のシリンダ538の伸長あるい
は短縮によって前記第1の揺動アーム502はトー角調整
ロッド601の軸線を中心として揺動し、トー角調整ロッ
ド601の回転がなされることとなる。また第3のシリン
ダ537の伸長あるいは短縮によって前記第2の揺動アー
ム503はロックナット602の軸線を中心として揺動し、ロ
ックナット602の回転がなされることとなる。
また、上記第4のシリンダ538つまりトー角調整ロッ
ド601用の揺動アーム502を駆動するシリンダには、その
作動速度を高速と低速とに切換えるシリンダ速度変更手
段540が付設され(第20図参照)、このシリンダ速度変
更手段540は、コントロールユニットUからの信号によ
って制御されるようになっている。
主アーム501は、また、その台座をなすスライドテー
ブル550に対して前後動(上下動)可能に取り付けられ
ている。すなわち、スライドテーブル550は上下に延
び、その上面には前後に延びるガイドレール551が敷設
されて、主アーム501はこのガイドレール551に案内され
て移動可能とされている。そして、スライドテーブル55
0にはその下端に第5のシリンダ552が固設され、この第
5のシリンダ552(共通シリンダ)のピストンロッド552
aの先端は、主アーム501の後端(下端)に連結されて、
該第5のシリンダ552の伸長あるいは短縮によって主ア
ーム501の上下の移動がなされ、第5のシリンダ552が伸
長したときには(第19図の状態)、主アーム501が作動
位置をとり、逆に第5のシリンダ552が短縮したときに
は、主アーム501が非作動位置をとるようになってい
る。また、この第5のシリンダ552と主アーム501との連
結部には、以下に詳述するズレ吸収機構555が設けられ
ている。
ズレ吸収機構555は、第24図に示すように、主アーム5
01の下端面に固設されたケーシング556を有し、該ケー
シング556は上下に延びる筒形状とされて、その下端壁
には透孔556aが設けられ、該透孔556aを通って前記ピス
トンロッド552a(第5のシリンダ552)の先端部がケー
シング556内に侵入し、ピストンロッド552aの侵入端部
には鍔部552bが形成されて、この鍔部552bとケーシング
556の上壁内面との間には圧縮バネ557が介設されてい
る。これにより、主アーム501が作動位置をとったとき
に、例えトー角調整ロッド601が所定位置から上下にズ
レていたとしても、そのズレは当該ズレ吸収機構555に
よって吸収されることとなる。トー角調整ロッド601の
上記ズレの原因としては、車輪2の空気圧、タイヤサイ
ズの違い等がある。したがって、車輪2の空気圧等のバ
ラツキによって、トー角調整ロッド601が上下に変位し
ていたとしても、第1のクランプ手段504、第2のクラ
ンプ手段505によるトー角調整ロッド601あるいはロック
ナット602のクランプが確実になされることになる。
また上記スライドテーブル550は基台570に対して横方
向(トー角調整ロッド601の延び方向)に移動可能とさ
れている。すなわち、基台570には横方向に延びる第2
のガイレール571が敷設され、スライドテーブル550はこ
の第2のガイドレール571に案内されて移動可能とされ
ている。そして、スライドテーブル550は、基台570に配
設された第6のシリンダ572に連結されて、該第6のシ
リンダ572の伸長あるいは短縮によってスライドテーブ
ル550の横方向の移動、つまりトー角調整ロッド601の延
び方向の移動がなされ、第6のシリンダ572が伸長した
ときにはスライドテーブル550が車幅方向外方側に変位
して第2のクランプ手段505がロックナット602をクラン
プする作動位置をとり、第6のシリンダ572が短縮した
ときにはスライドテーブル550が車幅方向内方側に変位
して第2のクランプ手段505がロックナット602の側方に
位置する待機位置をとるようになっている。また第6の
シリンダ572とスライドテーブル550との連結部には、以
下に詳述する押圧機構580が設けられて、上記第6のシ
リンダ572が伸長したにもかかわらず第2のクランプ手
段505がロックナット602との引っ掛かりによってうまく
握持位置をとることができない場合の補償が図られてい
る。
押圧機構480は、第25図に示すように、基本的は圧縮
バネ581によって構成されている。以下に、第6のシリ
ンダ572とスライドテーブル550との連結について詳しく
説明する。先ず、基台570には、トー角調整ロッド601の
延び方向内端部側端、つまり車幅方向内方側端に起立板
573が設けられて、該起立板573に前記第6のシリンダ57
2が固定されている。この第6のシリンダ572のピストン
ロッド572aは、上記起立板573の透孔573aを通って車幅
方向外方に向けて延出されている。他方、スライドテー
ブル550にはその側部に第2の起立板550aが設けられ、
この第2の起立板550aに第2の透孔550bが設けられてい
る。そして、上記第6のシリンダ572のピストンロッド5
72aはその先端部が上記第2の透孔550bに挿通され、ピ
ストンロッド572aの挿通端には鍔部572bが設けられて、
該鍔部572bは第2の起立板550aを受止するストッパの機
能を有している。またピストンロッド572aには、その中
間部に拡径部572cが設けられ、この拡径部572cと上記第
2の起立板550aとの間に、前記圧縮バネ581が配設され
ている。このような押圧機構580の構成により、第6の
シリンダ572のピストンロッド572aが伸長し、スライド
テーブル550を作動位置に移動させるとしたとき、第2
のクランプ手段505の握持部材521がロックナット602に
うまく嵌り込まないで、第2のクランプ手段505(第1
のクランプ手段504を含む)が所定の作動位置まで移動
できないという状態が発生したときに、上記圧縮バネ58
1がスライドテーブル550を介して第2のクランプ手段50
5をその握持位置方向に付勢することとなる。この問題
は、作動位置をとるときにスライドテーブル550がトー
角調整ロッド601側からロックナット602側に向けて移動
することによるものである。そして、このような圧縮バ
ネ581によって付勢された第2のクランプ手段505(第2
の揺動アーム503)は、これを揺動させることによって
ロックナット602の握持が可能となる(握持位置への移
動の確保)。
トー角調整(第26図乃至第37図) トー角調整の概要を説明すると、トー角調整は後輪2R
側を先行して行なった後に前輪2Fのトー角調整を行なう
ようにしてある。そして、後輪2Rのトー角調整はトー角
調整装置4の基準線B・L(第18図、第26図参照)を基
準にして行なわれる。すなわち、前後方向に延びる車体
1の中心線を無視する形で後輪2Rのトー角調整がなされ
るようになっている。他方前輪2Fのトー角調整は後輪2R
で決定される合成角の仮想直線I・Lr(第26図参照)を
基準にして行なわれる。この後輪2Rの合成角については
後述する。そして、仮りにハンドル8が切られている状
態にあるときには、ハンドル8を中立位置に修正するこ
となく、ハンドル8が切られる状態のままで前輪2Fのト
ー角調整が行なわれるようになっている。すなわち、ト
ー角調整装置4の基準線B・Lを基準にした前輪2Fのタ
イヤ角度測定値からハンドル8の切れ角δに対応する前
輪の各転舵角θFR′、θFL′の影響を除去し、これによ
って前輪2Fの中立位置、すなわちハンドル8が中立位置
にあるときの位置を求めた後、この中立位置と上記後輪
2Rの合成角仮想直線I・Lrとから、つまり合成角仮想直
線I・Lrを基準に前輪2Fのトー角調整量と調整方向とを
求めるようにしてある。
ここに、上記後輪合成角は以下の式で定義される。
尚、上記式において右後輪2RRのタイヤ角度θRRと左
後輪2RLのタイヤ角度θRLとは、いずれか一方を+に
し、他方を−符号として表わされたものをいう。
また、ハンドル8の切れ角δの検出は、第27図に示す
切れ角検出手段9によって行なわれる。ハンドル切れ角
検出手段9について説明すると、その本体900には、左
右に延びる一対のアーム901が設けられ、右アーム901a
の内端部と左アーム901bの内端部とには、夫々、互いに
噛み合う歯車902が一体に設けられ、該歯車902は本体90
0に対して回転自在に軸支されて、両アーム901はその内
端部を中心に等角度に揺動自在とされている。そして、
各アーム901の外端部にはピン903が植設され、このピン
903はハンドル8のステー部8aに係止されるようになっ
ている。また、本体900と上記アーム901との間には引張
りバネ904が張設され、アーム901の揺動規制はアーム90
1に固設されたピン905と本体900に設けられたガイド部9
06との協働によってなされるようになっている。そし
て、本体900には、上記両アーム901の交点を通る鉛直線
上に、角度センサ910と、ハンドル8のホイール部8bに
係止される保持ピン911とが設けられて、この保持ピン9
11と上記アーム901のピン903との協働によって、切れ角
検出手段9のハンドル8に対する装着がなされるように
なっている。
前記角度センサ910は、直線変位用の磁気抵抗素子を
用い、マグネットと振子との組合わせで、鉛直からの傾
斜角を無接触に電圧に変換するセンサから構成され、こ
の角度センサ910によって検出されたハンドル切れ角δ
はコントロールユニットUに入力される。
以上のことを前提として、トー角調整を、第20図以後
のフローチャートを参照しつつ詳細に説明する。
メインルーチン(第29図) 初期化(S1)の後、先ずステップS2(以下、ステップ
番号については「S」と略記する)において、トー角調
整ステーションSに進入する車輛の種類の判別がなされ
る。ここに、車輛の判別には、パワーステアリング付車
輛と、パワーステアリングが付設されていない車輛との
識別も加えて行なわれる。そして、このステーションS
に進入する車種に応じて、後輪用ターンテーブル303R及
び後輪用トー角測定装置4Rとが車体の前後方向に適宜移
動され、前輪用ターンテーブル303F及び前輪用トー角測
定装置4Fとの間隔が当該車種に応じた間隔に調整される
(S3)。そして、車輛がステーションSに進入し、車輛
の進行停止を待って、トー角測定装置4による車輪2の
タイヤ角度θの測定が開始される(S4乃至S8)。すなわ
ち、先ずトー角測定装置4は、その測定板401が各車輪
2と当接するまでトレッド内方側に移動され、このトー
角測定装置4による第1回目の測定結果(Aa1、Bb1)に
より各車輪2のタイヤ角度θの算出がなされる(S9)。
そして、S10で後輪2Rの合成角を求めた後、第37図に
示すテーブルからハンドル8の切れ角δに対応する前輪
2Fの各転舵角θFR′、θFL′を設定すると共に、前記前
輪2Fのタイヤ角度θを前輪転舵角θFR′、θFL′によっ
て補正し(タイヤ角度θから前輪転舵角θFR′θFL′の
影響を除去)、補正後のタイヤ角度θに基づいて前輪2F
の合成角の算出がなされる(S11、S12)。
ここに、前輪2Fの合成角は以下の式で算出される。
尚、右前輪タイヤ角θFRと左前輪タイヤ角θFLとは、
いずれか一方を+符号とし、他方を一符号として表わさ
れたものをいう。
次のS13では、前輪2Fおよび後輪2Rのトー角が求めら
れる。ここで、前輪2Fのトー角は、前記後輪2Rの合成角
の仮想直線I・Lr(第25図参照)を基準に、該仮想直線
I・Lrに対する前輪2Fの転舵角θFL′、θFR′の影響を
除去したタイヤ角度とされて、この前輪2Fのトー角と後
輪2Rのトー角とはディスプレー表示される(S14)。こ
こに、後輪2Rのトー角は基準線B、Lを基準に、該基準
線B、Lに対する後輪2Rの傾き角つまり、前記タイヤ角
度θとされる。そして、S15において、後輪2Rの合成角
(合成角の仮想直線I.Lr)に対する前輪2Fの合成角(合
成角の仮想直線I・Lf)のずれ角α(オフセット量)の
演算がなされた後(第27図参照)、各車輪2のトー角は
トーイン量に変換されて(S16)、これら数値は作業者
の視認のために、基準値(第35図参照)と共にディスプ
レー表示される(S17)。
また、次のS18においては、上記トーイン量及びオフ
セット量αが設定基準値(第36図参照)の範囲内にある
かの判別によって、トー角調整の要否が判別される。こ
れら各車輪2のトーイン量及びオフセット量αが全て基
準値の範囲にあるときには、トー角調整が不要であると
して、ステーションSから車輛が退出され(S19)、他
方トーイン量及びオフセット量の少なくともいずれかが
基準値の範囲から外れているときにはトー角調整が必要
であるとして、トー角調整装置4の零点調整(S20)の
後にトー角調整がなされる(S21)。
トー角測定装置4の零点調整ルーチン(第35図) トー角測定装置4の前後方向に配設された2つの変位
測定器410、つまり支持シャフト406を挟んでその前方に
位置する変位測定器410a(フローチャートにおいてセン
サAを記す)と後方に位置する変位測定器410b(フロー
チャートにおいては、センサBと記す)とにおいて、前
側変位測定器410aの最初の測定値Aa1を所定の値A0に置
き換え、他方後側変位測定器410bの最初の測定値Bb1
所定の値B0に置き換えることにより、各変位測定器410
a、410bの零点調整が行なわれる(S22)。そして、次の
S23においてフラグIのセットがなされる。ここに、フ
ラグI=1は各変位測定器410a、410bの零点調整が完了
したことを意味する。
調整ルーチン(第30図乃至第34図参照) 前輪2Fのトー角調整に先立って後輪2Rのトー角調整を
行なう関係上、先ずS30において後輪2Rのトー角が適切
であるか否かの判別がなされ、後輪2Rのトー角調整を必
要とするときには、S31以後のステップに進む。
後輪2Rのトー角調整においては、先ずトー角調整装置
5Rの作動位置へのセットから開始される(S31、S32)。
ここで、第1のクランプ手段504と第2のクランプ手段5
05との作動位置と把持位置へのセットは、先ず第5のシ
リンダ552が伸長されて、主アーム501が作動位置まで移
動される。このとき、第1のクランプ手段504、第2の
クランプ手段505は共に、開放状態におかれる。また、
スライドテーブル550は待機位置におかれている(第6
のシリンダ572が短縮状態にある)。次に、第1のクラ
ンプ手段504と第2のクランプ手段505は、若干開いた状
態になるまで、その握持部材506、521の閉じ動作がなさ
れる(くさび部材509、524の進入動)。そして、その
後、上記第6のシリンダ572の伸長がなされ、スライド
テーブル550の作動位置への移動がなされる。この際、
第6のシリンダ572の伸長が完了した段階で、上記第3
のシリンダ537は若干伸長され、第2のアーム503の揺動
がなされる。この第2のアーム503の揺動と前記押圧機
構580との協働によって第2のクランプ手段505はロック
ナット602を握持する握持位置をとることが約束され、
第1のクランプ手段504と第2のクランプ手段505のセッ
トが完了する(S32)。
次に、トー角調整に必要とされる目標値は、第36図に
示す前記基準値テーブルから該当する車種の基準値に基
づいて、その上限値と下限値との平均を目標調整値とし
て設定される(S33)。これを式で表わせば、下記のと
おりである。
次のS34からS36は本発明の他の実施例をも考慮したも
のとなっている。すなわち、右後輪2RRと左後輪2RLとの
うち、一輪だけにトー角調整機構6を設けた場合には、
S35に移行するようになっている。本実施例では、左右
両後輪2Rの夫々にトー角調整機構6が設けられている関
係上、S36へ進んで、各後輪2Rの必要トー角調整量(目
標調整量)の算出とトー角調整方向の設定がなされる。
ここに目標調整量の算出は、上記目標調整値に対する現
在のタイヤ角度の偏差をもってなされる。他方、トー角
調整方向の設定は目標調整値に対して現在のタイヤ角度
が正の方向にあるか負の方向にあるかによって設定され
る。
そして、上記目標調整量はトー角調整ロッド701のね
じピッチとの関係からトー角調整ロッド701の必要回転
角度に置き換えられ(S37、S38)、このトー角調整ロッ
ド601の必要回転角度に基づいて第1の揺動アーム502の
ストローク数が算出される(S39)。すなわち、 である。
上記式に基づく第1の揺動アーム502のストローク数
計算において、余りが表われたときには(S40)、第1
の揺動アーム502のフルストロークによるトー角調整に
加えて、その微調整が必要であることから、次のS41に
おいてフラグF1のセットがなされる。ここにフラグF1
1はトー角微調整が必要であることを意味する。
実際のトー角調整は、先ずトー角の調整方向、つまり
トー角調整ロッド601の短縮か伸長か(トー角調整ロッ
ド601の回転方向)に応じて、第1の揺動アーム502を揺
動させる第4のシリンダ538の初期セットがなされる(S
42、43)。すなわち、トー角調整ロッド601の回転方向
に応じて第4のシリンダ538はストローク端まで短縮あ
るいは伸長がなされ、その後第1のクランプ手段504に
よるトー角調整ロッド601のクランプが行なわれる。次
に、S44において、フラグF3の判別がなされる。ここに
フラグF3は、後述するように、トー角再調整の要否を意
味するものである。初期段階ではフラグF3=0であるこ
とからS45へ進んで、第2のクラプ手段505によるロック
ナット702のアンロックがなされる。すなわちS45のステ
ップでは、第2のクランプ手段505によるロックナット7
02のクランプとアンロックとがなされる。これによりト
ー角調整ロッド701の回転が可能となる。他方、上記S44
において「YES」のときにはS46へ移行してフラグF3がリ
セットされる。
そして、次のステップS47では、第1の揺動アーム502
のフルストロークの要否が、上記ストローク数が1以上
であるか否かによって判別され、ストローク数の算出結
果が1以上であるときには、S48において第4のシリン
ダ538のフルストローク作動によるトー角調整ロッド601
の回転が行なわれる。第34図は上記第4のシリンダ538
のフルストローク作動制御の詳細を示すもので、先ずシ
リンダ速度変更手段540を高速態様に変更したうえで、
第4のシリンダ538をフルストロークさせ(S49)、その
後第1のクランプ手段504によるトー角調整ロッド701の
クランプの解除がなされる(S50)。そして、その後第
4のシリンダ538のリセット(S51)、再度の第1のクラ
ンプ手段504によるトー角調整ロッド701のクランプがな
される(S52)。
上記第4のシリンダ538のフルストローク作動は、所
定回数だけ繰り返される(S56)こととなるが、各フル
ストローク作動完了と共にトー角測定装置4の異常の検
出がなされる(S55)。この異常検出については、説明
の都合上、後に詳しく説明する(第35図)。
トー角調整において、更に微調整が必要な場合、S5
7、S58を経てフラグF1をリセットした後、トー角調整の
微調整が行なわれる。トー角の微調整は、前記シリンダ
速度変更手段540(第20図参照)を低速態様としたうえ
で、ここでは、調整タイヤ角度θ′を測定しつつ、トー
イン量が目標調整値となるまで第4のシリンダ538をゆ
っくりと作動させることにより行なわれる(S59乃至S6
2)。このトー角の微調整が完了した後は第2のクラン
プ手段505によってロックナット702をロックした後、ト
ー角調整装置5の非作動位置へのリセットがなされる
(S63乃至S65)。
他方、トー角調整において、フルストローク作動を必
要としないときには、S47からS66へ移行して、トー角測
定装置4の異常検出(S67)を加えつつ、上記トー角微
調整と同様の手法により調整タイヤ角度θ′を見ながら
第4のシリンダ538をゆっくりと作動させつつ、トー角
の微調整がなされる。
また、トー角の微調整を必要としないときには、S57
からS68へ移行して、トー角調整の適否を判別した後(S
68乃至S70)、仮りに不適であるならばS71でフラグF3
セットした後にS34へ移行して再度のトー角調整が施さ
れる。ここにフラグF3=1は再度のトー角調整であるこ
とを意味する。
以上のようにして後輪2Rのトー角調整が完了したこ
と、あるいは後輪2Rのトー角調整が当初から不要である
ことを前提として、前輪2Fのトー角調整がなされる。
前輪2Fのトー角調整は、S80以後の各ステップを経る
ことによりなされるが、トー角調整装置4の作動に関し
ては前記後輪2Rのときと基本的には同様とされているこ
とから、その詳細なる説明は省略し、前輪2Fのトー角調
整の特徴部分について説明を加えることとする。
前輪2Fのトー角調整は、調整後の後輪2Rの合成角で得
られる仮想直線I・Lrを基準として行なわれる(S82乃
至S86)。
また、前輪2Fのトー角調整において、S97に見られる
前輪側トー角調整ロッド回転用シリンダ538のフルスト
ローク作動は、後輪2Rの場合と同一に前記シリンダ速度
変更手段540を高速態様としたうえで、第34図に示すス
テップ順で行なわれる。
以上のようにして、前輪2Fのトー角を目標調整値とし
た後、調整後の前輪2Fのトー角(後輪2Fの合成角の基準
線I・Lr基準)に基づいて前輪2Fの合成角を求め、後輪
2Rの合成角とのオフセット量αの算出がなされる(S10
6)。そして、オフセット量αが第36図に示す所定のオ
フセット量αの範囲内から外れているときには、調整不
良として、S107からS115、S116へ進んで、その旨のディ
スプレ表示がなされる。
トー角測定装置4の異常検出ルーチン(第35図) トー角測定装置4の異常は、以下のことを前提として
検出するようにしてある。
すなわち、トー角調整に基づくタイヤ角度の変化Δθ
は車体前後方向に配設された2つの変位測定器410、つ
まり410a(センサA)と410b(センサB)とで検出され
ることとなる。そして、これら変位測定器410aと410bと
は、支持シャフト406から等間隔(S/2)に配設されてい
ることから、一の変位測定器410aの変位検出量(An−A
o)と他の変位測定器410bの変位検出量(Bn−Bo)と
は、その絶対値が等しいはずであり、仮りにその絶対値
が異なるとすれば少なくともいずれか一方の変位測定器
410が異常作動にあると推察し得る。次に、この異常作
動の発生する確率は、変位測定器410の検出ロッド410d
が伸長方向に変位するときの方が、短縮方向に変位する
ときに比べて大きい。つまり変位測定器410の検出ロッ
ド410dは、圧縮バネ410eの付勢力で伸長する構成となっ
ているため戻り誤差の入る可能性が大きい。このため、
変位測定器410の異常が検出されたときには、トー角調
整に伴って短縮する方の変位測定器410の検出値に基づ
いてトー角調整角θ′を求めるようにしてある。
以上を前提として、第35図に示すフローチャートに基
づいて詳細に説明する。
先ず、逐次検出されるAn、Bnから検出ロッド410dの変
位量(An−Ao)と(Bn−Bo)との和が許容誤差(C)範
囲にあるか否かによって両変位測定器410a、410bの正
常、異常の判別がなされる(S121)。ここに、An、Bnは
トレッド内方側の変化には+符号を用いることとしてあ
る。
そして、異常であるときには、S122へ進んで、An、Bn
の変化方向が変位測定器410の短縮方向にある方の測定
結果のみに基づいてトー角調整タイヤ角θ′の演算がな
され(S123乃至S126)、該調整タイヤ角θ′の表示及び
伸長側の変位測定器410の異常表示がなされる(S127乃
至S130)。
勿論、両変位測定器410が共に伸長するという測定結
果が表われたときには、両者410共に異常であるとし
て、その旨の表示(S131)、続いて測定装置4の作動停
止がなされる(S132)。
また、S121において正常であると判別されたときに
は、両変位測定器410a、410bの測定結果に基づいて調整
タイヤ角θ′が算出され(S133)、該調整タイヤ角θ′
の表示がなされる(S134)。
変形例(第30図S35) 後輪2Rのトー角調整機構6については、右後輪2RRあ
るいは左後輪2RLのいずれか一方にのみトー角調整機構
6を設けるようにしてもよい。
この場合、第30図に示すフローチャートにおいて、S3
4からS35へ進んで、一輪による目標調整量が算出され
て、S37へと進む。
この変形例によれば、後輪合成角に基づいて前輪2Fの
トー角が調整されるため、車両の直進方向は、後輪2Rの
合成角による仮想直線I・Lrということになる。したが
って、前後方向の車両の中心線と車両の直進方向とは必
ずしも一致しないものの、実際上の走行には、支障を及
ぼすことはない。したがって、左右の両後輪2Rを共にト
ー角調整するものに比べてトー角調整装置5の設置台数
を一台少なくすることが可能となる。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ト
ー角の測定及びそれに続くトー角調整の自動化が可能と
なる。したがって車両の組立作業を大きく向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の全体構成図、 第2図はトー角調整ステーションの平面図、 第3図はトー角調整ステーションの概略正面図、 第4図はトー角調整機構が付設された後輪サスペンショ
ンの平面図、 第5図はトー角調整機構を拡大して示す部分断面図、 第6図は第2図のVI−VI断面図、 第7図はフルフロート式のターンテーブル及びこれに付
設されたトー角測定装置の平面図、 第8図は第7図のVIII−VIII断面図、 第9図は第8図のIX−IX断面図、 第10図はターンテーブルの部分縦断面図、 第11図はターンテーブルの側面図、 第12図はターンテーブルに車輪を導くガイド装置の平面
図、 第13図はトー角調整ステーションに誘導された車両を若
干持ち上げるリフタを示し、第2図のXIII−XIII断面
図、 第14図はトー角調整ステーションに設置されたトー角測
定装置のレイアウトの概略図、 第15図はトー角測定装置の断面図、 第16図はトー角測定装置の要部を示す部分断面図、 第17図はトー角測定装置の正面図、 第18図はトー角測定装置の測定板をタイヤの側面に当接
した状態を示す要部拡大部分断面図、 第19図はトー角調整装置の側面図、 第20図はトー角調整装置を上から見た平面図、 第21図は第19図に示すXXI−XXI断面図、 第22図はトー角調整ロッドのクランプ手段を部分的に示
す側面図、 第23図はトー角調整ロッドのロックナットのクランプ手
段を部分的に示す側面図、 第24図はトー角調整装置に付設されたずれ吸収機構を示
す部分断面図、 第25図はトー角調整装置に付設された押圧機構を示す部
分断面図、 第26図は前輪のトー角調整におけるハンドル切れ角補正
の説明図 第27図はハンドルの切れ角検出手段の正面図、 第28図は実施例のトー角調整の基準を示す説明図、 第29図乃至第35図はトー角調整制御の一例を示すフロー
チャート、 第36図はトー角調整制御に用いられる基準値のテーブ
ル、 第37図はハンドル切れ角に対する前輪転舵角のテーブ
ル。 2F:前輪 2R:後輪 4(952):トー角測定装置 5(951):トー角調整装置 601(950):トー角調整ロッド 953:調整量設定手段 954:調整方向設定手段 955:トー角調整制御手段 U:コントロールユニット

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トー角調整ロッドをその軸線回りに回転さ
    せて、車両のトー角を調整するトー角調整機構を備えた
    車両のトー角自動調整装置であって、 前記トー角調整ロッドをその軸線回りに回転させるトー
    角調整手段と、 前記車両のトー角を測定するトー角測定手段と、 該トー角測定手段からの信号を受け、トー角測定値と所
    定のトー角設定値との差分からトー角調整量を設定する
    調整量設定手段と、 前記トー角測定手段からの信号を受け、トー角測定値と
    所定のトー角設定値との差分の正負からトー角調整方向
    を設定するる調整方向設定手段と、 前記設定トー角調整量と前記設定トー角調整方向とに基
    づいて、前記トー角調整手段を制御するトー角調整制御
    手段と、 を備えていることを特徴とする車両のトー角自動調整装
    置。
  2. 【請求項2】トー角調整ロッドをその軸線回りに回転さ
    せて、車両のトー角を調整するトー角調整機構を備えた
    車両のトー角自動調整方法であって、 前記車両のトー角を測定するトー角測定ステップと、 該トー角測定ステップで得られたトー角測定値と所定の
    トー角設定値との差分からトー角調整量を設定する調整
    量設定ステップと、 前記トー角測定ステップで得られたトー角測定値と所定
    のトー角設定値との差分の正負からトー角調整方向を設
    定する調整方向設定ステップと、 前記設定トー角調整量と前記設定トー角調整方向とに基
    づいて、前記トー角調整ロッドを制御するトー角調整制
    御ステップと、 を備えていることを特徴とする車両のトー角自動調整方
    法。
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