JPH086679Y2 - 車両のトー角自動調整装置 - Google Patents
車両のトー角自動調整装置Info
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- JPH086679Y2 JPH086679Y2 JP1988141996U JP14199688U JPH086679Y2 JP H086679 Y2 JPH086679 Y2 JP H086679Y2 JP 1988141996 U JP1988141996 U JP 1988141996U JP 14199688 U JP14199688 U JP 14199688U JP H086679 Y2 JPH086679 Y2 JP H086679Y2
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Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は車両組立の際のトー角調整装置に関し、より
詳しくはトー角調整を自動化するようにした車両のトー
角自動調整装置に関する。
詳しくはトー角調整を自動化するようにした車両のトー
角自動調整装置に関する。
(従来技術) 車両の組立工程においては、その下流端にトー角チェ
ック工程が設けられて、車両の直進方向に対する車輪の
傾き角、つまりトー角の最終的な調整が行なわれる。こ
こに、車輪のトー角調整はそれに先立って行なわれるト
ー角測定の結果に基づいてなされ、このトー角測定とし
ては、いわゆるダイナミックトーテスタを用いて、車輪
をドラム上で回転させながら各車輪のサイドフォースか
ら演算によりトー角を求める手法や、特開昭57−100307
号公報に見られるように、静止する車輪の外側面に測定
板を当接させて、この測定板の傾き角から直接的にトー
角を求める手法が知られている。
ック工程が設けられて、車両の直進方向に対する車輪の
傾き角、つまりトー角の最終的な調整が行なわれる。こ
こに、車輪のトー角調整はそれに先立って行なわれるト
ー角測定の結果に基づいてなされ、このトー角測定とし
ては、いわゆるダイナミックトーテスタを用いて、車輪
をドラム上で回転させながら各車輪のサイドフォースか
ら演算によりトー角を求める手法や、特開昭57−100307
号公報に見られるように、静止する車輪の外側面に測定
板を当接させて、この測定板の傾き角から直接的にトー
角を求める手法が知られている。
ところで、従来のトー角調整のやり方は、作業者が表
示板に表示されたトー角測定値を見て、もしトー角の表
示値(実測値)が設定トー角値と異なっているときに
は、該作業者がトー角の調整作業を行なうというよう
に、専ら人間の手作業に委ねられていた。勿論、車両に
は、各車輪毎にトー角調整機構が付設されており、例え
ば前輪にあってはその転舵機構の一構成要素であるタイ
ロッドにトー角調整機構を設けるのが通例である(特開
昭52−27408号公報参照)。またトー角調整機構として
は、種々のタイプのものが知られているが、その一つと
して、実開昭60−103005号公報に見られるように、ねじ
部を備えたトー角調整ロッドを用いたものが知られてい
る。すなわち、タイロッドにこのトー角調整ロッドを組
み込んだ場合、トー角調整ロッドを一回転させたときに
は、ねじのピッチ分だけタイロッドの長さ寸法を伸長あ
るいは短縮し得ることになる。つまり、トー角調整用ロ
ッドの回転量とトー角調整量とが対応したものとなる。
そして、このタイプのものはロックナットによりトー角
調整ロッドの回転をロックするようになっている。した
がって、従来のように作業者が表示板のトー角測定値を
見て、トー角調整を行なうときには、トー角測定値と設
定トー角値との差分(トー角調整量)をピッチ数に置き
換えてトー角調整作業をなす必要があるが、この作業は
ピット内から作業者が車体を見上げて、ロックナットを
ロック、アンロックさせる、あるいはトー角調整ロッド
を必要量だけ回転させるという作業内容であるため、で
きるだけ自動化を図りたいという要請がある。
示板に表示されたトー角測定値を見て、もしトー角の表
示値(実測値)が設定トー角値と異なっているときに
は、該作業者がトー角の調整作業を行なうというよう
に、専ら人間の手作業に委ねられていた。勿論、車両に
は、各車輪毎にトー角調整機構が付設されており、例え
ば前輪にあってはその転舵機構の一構成要素であるタイ
ロッドにトー角調整機構を設けるのが通例である(特開
昭52−27408号公報参照)。またトー角調整機構として
は、種々のタイプのものが知られているが、その一つと
して、実開昭60−103005号公報に見られるように、ねじ
部を備えたトー角調整ロッドを用いたものが知られてい
る。すなわち、タイロッドにこのトー角調整ロッドを組
み込んだ場合、トー角調整ロッドを一回転させたときに
は、ねじのピッチ分だけタイロッドの長さ寸法を伸長あ
るいは短縮し得ることになる。つまり、トー角調整用ロ
ッドの回転量とトー角調整量とが対応したものとなる。
そして、このタイプのものはロックナットによりトー角
調整ロッドの回転をロックするようになっている。した
がって、従来のように作業者が表示板のトー角測定値を
見て、トー角調整を行なうときには、トー角測定値と設
定トー角値との差分(トー角調整量)をピッチ数に置き
換えてトー角調整作業をなす必要があるが、この作業は
ピット内から作業者が車体を見上げて、ロックナットを
ロック、アンロックさせる、あるいはトー角調整ロッド
を必要量だけ回転させるという作業内容であるため、で
きるだけ自動化を図りたいという要請がある。
このような要請に応じるべく、このようなトー角調整
を自動化するときには、上記ロックナットのロック、ア
ンロックの自動化が前提となる。このロックナットのロ
ック、アンロックに関し、ロックナットをクランプする
ロックナット用クランプ手段を設け、このロックナット
用クランプ手段を介して、ロックナットのロック、アン
ロックを行なわせることが考えられる。すなわち、ロッ
クナット用クランプ手段でロックナットをクランプし、
このクランプ状態にあるロックナット用クランプ手段を
揺動させることで、ロックナットのロック、アンロック
が可能となる。
を自動化するときには、上記ロックナットのロック、ア
ンロックの自動化が前提となる。このロックナットのロ
ック、アンロックに関し、ロックナットをクランプする
ロックナット用クランプ手段を設け、このロックナット
用クランプ手段を介して、ロックナットのロック、アン
ロックを行なわせることが考えられる。すなわち、ロッ
クナット用クランプ手段でロックナットをクランプし、
このクランプ状態にあるロックナット用クランプ手段を
揺動させることで、ロックナットのロック、アンロック
が可能となる。
しかしながら、ロックナット用クランプ手段のクラン
プ状態が不適正である場合、つまりうまくロックナット
をクランプしていない状態でロックナット用クランプ手
段の揺動がなされた場合には、ロックナットの外表面に
存在する頂角、つまりナットの山が傷ついて、丸まって
しまうという恐れがある。
プ状態が不適正である場合、つまりうまくロックナット
をクランプしていない状態でロックナット用クランプ手
段の揺動がなされた場合には、ロックナットの外表面に
存在する頂角、つまりナットの山が傷ついて、丸まって
しまうという恐れがある。
そこで、本考案の目的は、車両のトー角自動調整を行
なうにあたり、ロックナットをクランプするクランプ手
段を設けて、このクランプ手段を揺動させることによ
り、ロックナットのロック、アンロックを行なうとした
ときに、クランプ手段がロックナットを傷つけてしまう
ことを防止するようにした車両のトー角自動調整装置を
提供することにある。
なうにあたり、ロックナットをクランプするクランプ手
段を設けて、このクランプ手段を揺動させることによ
り、ロックナットのロック、アンロックを行なうとした
ときに、クランプ手段がロックナットを傷つけてしまう
ことを防止するようにした車両のトー角自動調整装置を
提供することにある。
(問題点を解決するための手段、作用) 上記技術課題を達成すべく、本考案にあっては、 トー角調整用ロッドをその軸線回りに回転させること
により車輪のトー角が調整可能とされ、前記トー角調整
用ロッドはロックナットを締め付けることによりその回
転動がロックされるトー角調整機構を備えた車両のトー
角自動調整装置であって、 前記ロックナットをクランプするロックナット用クラ
ンプ手段と、 前記ロックナットに対して前記ロックナット用クラン
プ手段をクランプ、アンクランプさせるクランプ駆動手
段と、 前記ロックナットを中心に、前記ロックナット用クラ
ンプ手段を揺動させる揺動駆動手段と、 前記クランプ駆動手段に付設され、前記ロックナット
用クランプ手段をクランプ動させる該クランプ駆動手段
の作動量が適正であるか否かを検出するクランプ作動量
検出手段と、 前記クランプ作動量検出手段からの信号に基づき、前
記クランプ駆動手段の作動量が適正であるとき、前記揺
動駆動手段の駆動を開始させる制御手段と、を有してい
る、構成としてある。
により車輪のトー角が調整可能とされ、前記トー角調整
用ロッドはロックナットを締め付けることによりその回
転動がロックされるトー角調整機構を備えた車両のトー
角自動調整装置であって、 前記ロックナットをクランプするロックナット用クラ
ンプ手段と、 前記ロックナットに対して前記ロックナット用クラン
プ手段をクランプ、アンクランプさせるクランプ駆動手
段と、 前記ロックナットを中心に、前記ロックナット用クラ
ンプ手段を揺動させる揺動駆動手段と、 前記クランプ駆動手段に付設され、前記ロックナット
用クランプ手段をクランプ動させる該クランプ駆動手段
の作動量が適正であるか否かを検出するクランプ作動量
検出手段と、 前記クランプ作動量検出手段からの信号に基づき、前
記クランプ駆動手段の作動量が適正であるとき、前記揺
動駆動手段の駆動を開始させる制御手段と、を有してい
る、構成としてある。
すなわち、ロックナット用クランプ手段によるロック
ナットのクランプが正しく行なわれているか否かは、前
記クランプ駆動手段の作動量で知ることができることか
ら、この作動量が適正であることを条件に、ロックナッ
トのロック、アンロックを行なうことで、クランプ手段
が不適正なクランプ状態でロックナットのロック、アン
ロックを行なってしまうという事態の発生を未然に防止
することが可能となる。
ナットのクランプが正しく行なわれているか否かは、前
記クランプ駆動手段の作動量で知ることができることか
ら、この作動量が適正であることを条件に、ロックナッ
トのロック、アンロックを行なうことで、クランプ手段
が不適正なクランプ状態でロックナットのロック、アン
ロックを行なってしまうという事態の発生を未然に防止
することが可能となる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を添付した図面に基づいて説明
する。
する。
第2図、第3図は、自動車組立最終工程に設けられた
トー角調整ステーションSを示すもので、該ステーショ
ンSには、自動車1の車輪2に臨ませてトー角測定装置
3が各車輪2毎に設置され、トー角測定装置3によって
各車輪2のトー角の測定がなされる。また、前記ステー
ションSのピットPには、トー角調整装置4が設けら
れ、このトー角調整装置4は、ここでは、各車輪2毎に
合計4台設置されて、上記トー角測定装置3による実測
値が設定トー角と異なるときには、トー角調整装置4に
よって各車輪2毎にトー角調整がなされるようになって
いる。尚、図において、右前輪に関するものには『FR』
を付し、同様に、左前輪に関するものには『FL』を付
し、右後輪に関するものには『RR』を付し、左後輪に関
するものには『RL』を付して識別してある。また、以下
の説明において、特に必要があるときには、前輪用には
『F』を、後輪には『R』を付して総称し、各要素を総
称するときには、数字のみの参照符号を用いて説明を加
えることとする。次に説明の都合上、上記トー角測定装
置3及びトー角調整装置4を説明するに先立って、各車
輪2に設けられているトー角調整機構について説明す
る。
トー角調整ステーションSを示すもので、該ステーショ
ンSには、自動車1の車輪2に臨ませてトー角測定装置
3が各車輪2毎に設置され、トー角測定装置3によって
各車輪2のトー角の測定がなされる。また、前記ステー
ションSのピットPには、トー角調整装置4が設けら
れ、このトー角調整装置4は、ここでは、各車輪2毎に
合計4台設置されて、上記トー角測定装置3による実測
値が設定トー角と異なるときには、トー角調整装置4に
よって各車輪2毎にトー角調整がなされるようになって
いる。尚、図において、右前輪に関するものには『FR』
を付し、同様に、左前輪に関するものには『FL』を付
し、右後輪に関するものには『RR』を付し、左後輪に関
するものには『RL』を付して識別してある。また、以下
の説明において、特に必要があるときには、前輪用には
『F』を、後輪には『R』を付して総称し、各要素を総
称するときには、数字のみの参照符号を用いて説明を加
えることとする。次に説明の都合上、上記トー角測定装
置3及びトー角調整装置4を説明するに先立って、各車
輪2に設けられているトー角調整機構について説明す
る。
トー角調整機構6(第4図、第5図) 第4図は後輪用サスペンション5を示すもので、この
サスペンション5はスイングアーム式とされて、その車
輪支持部材501の構成要素である後ラテラルリンク502に
は後輪2Rのトー角を調整可能とするトー角調整機構6が
設けられている。以下に、より具体的に説明する。
サスペンション5はスイングアーム式とされて、その車
輪支持部材501の構成要素である後ラテラルリンク502に
は後輪2Rのトー角を調整可能とするトー角調整機構6が
設けられている。以下に、より具体的に説明する。
図中、符合503はサブフレームで、サブフレーム503は
車体に固定されて、車幅方向に延び、その右端部及び左
端部には、上記車輪支持部材501を介して、後輪2Rが上
下動可能に保持されている。該車輪支持部材501は、ほ
ぼ車幅方向に延びる前ラテラルリンク504及び上記後ラ
テラルリンク502並びに車体前後方向に延びるホイール
サポート部材としての連結リンク505と、を有してい
る。上記前ラテラルリンク504と上記後ラテラルリンク5
02とは、後ラテラルリンク502を後方にして車体前後方
向に並んで配設され、これら要素502、504は、その内端
部(車体内方側の端部)が上記サブフレーム503に対し
て回動自在に連結され、外端部(車体外方側の端部)が
上記連結リンク505に対して回動自在に連結されてい
る。すなわち、前ラテラルリンク504の外端部は連結リ
ンク505の前端部に連結され、後ラテラルリンク502の外
端部は連結リンク505の後端部に連結されている。そし
て、連結リンク505は車体外方に延びるキングピン505a
を有し、後輪2Rは、このキングピン505aに対して回転自
在に保持されるようになっている。また、サスペンショ
ン5には、車体前後方向に延びる左右一対のト−ション
ロッド506が設けられ、各トーションロッド506は、その
前端が車体に対して回動自在に連結され、後端が上記連
結リンク505に回動自在に連結されて、このトーション
ロッド506によって上記車輪支持部材501の車体前後方向
の剛性が確保されている。
車体に固定されて、車幅方向に延び、その右端部及び左
端部には、上記車輪支持部材501を介して、後輪2Rが上
下動可能に保持されている。該車輪支持部材501は、ほ
ぼ車幅方向に延びる前ラテラルリンク504及び上記後ラ
テラルリンク502並びに車体前後方向に延びるホイール
サポート部材としての連結リンク505と、を有してい
る。上記前ラテラルリンク504と上記後ラテラルリンク5
02とは、後ラテラルリンク502を後方にして車体前後方
向に並んで配設され、これら要素502、504は、その内端
部(車体内方側の端部)が上記サブフレーム503に対し
て回動自在に連結され、外端部(車体外方側の端部)が
上記連結リンク505に対して回動自在に連結されてい
る。すなわち、前ラテラルリンク504の外端部は連結リ
ンク505の前端部に連結され、後ラテラルリンク502の外
端部は連結リンク505の後端部に連結されている。そし
て、連結リンク505は車体外方に延びるキングピン505a
を有し、後輪2Rは、このキングピン505aに対して回転自
在に保持されるようになっている。また、サスペンショ
ン5には、車体前後方向に延びる左右一対のト−ション
ロッド506が設けられ、各トーションロッド506は、その
前端が車体に対して回動自在に連結され、後端が上記連
結リンク505に回動自在に連結されて、このトーション
ロッド506によって上記車輪支持部材501の車体前後方向
の剛性が確保されている。
前記トー角調整機構6は、後ラテラルリンク502の長
さ方向ほぼ中央に設けられ、該トー角調整機構6は、ト
ー角調整ロッド601とロックナット602とから概略構成さ
れている。すなわち、後ラテラルリンク502は、第5図
に示すように、内リンク502a(車体内方側リンク)と外
リンク502b(車体外方側リンク)とに半割され、これら
リンク502a、502bとの間に上記トー角調整ロッド601が
配設されている。そして、トー角調整ロッド601には、
その両端部に、相対的に逆方向にねじ切りされたねじ部
601aが形成され、これらねじ部601aに対応して上記リン
ク502a,502bの対向端部には雌ねじ部502c(外リンク502
bについては図示を省略してある)が形成され、トー角
調整ロッド601とリンク502a,502bとは螺合結合されてい
る。なお、トー角調整ロッド601の外端部が螺合する外
リンク502bの雌ねじ部はナット502dによって構成されて
おり、該ナット502dは外リンク502bに固着されている。
上記ロックナット602は、その外周面に6つの頂角602a
を備えた6角ナットから構成されて、トー角調整ロッド
601の外端部側ねじ部601aに螺合され、ロックナット602
が上記ナット502dに圧接することによってトー角調整ロ
ッド601の回転をロックするようになっている。
さ方向ほぼ中央に設けられ、該トー角調整機構6は、ト
ー角調整ロッド601とロックナット602とから概略構成さ
れている。すなわち、後ラテラルリンク502は、第5図
に示すように、内リンク502a(車体内方側リンク)と外
リンク502b(車体外方側リンク)とに半割され、これら
リンク502a、502bとの間に上記トー角調整ロッド601が
配設されている。そして、トー角調整ロッド601には、
その両端部に、相対的に逆方向にねじ切りされたねじ部
601aが形成され、これらねじ部601aに対応して上記リン
ク502a,502bの対向端部には雌ねじ部502c(外リンク502
bについては図示を省略してある)が形成され、トー角
調整ロッド601とリンク502a,502bとは螺合結合されてい
る。なお、トー角調整ロッド601の外端部が螺合する外
リンク502bの雌ねじ部はナット502dによって構成されて
おり、該ナット502dは外リンク502bに固着されている。
上記ロックナット602は、その外周面に6つの頂角602a
を備えた6角ナットから構成されて、トー角調整ロッド
601の外端部側ねじ部601aに螺合され、ロックナット602
が上記ナット502dに圧接することによってトー角調整ロ
ッド601の回転をロックするようになっている。
以上の構成により、ロックナット602を緩めて、トー
角調整ロッド601をその軸線回りに回転させることによ
り内リンク502aと外リンク502bとが接近あるいは離反
し、この結果後ラテラルリンク502の長さ寸法が短縮あ
るいは伸長することとなる。そして、この後ラテラルリ
ンク502の長さ寸法が変化するということは、とりもな
おさず後輪2Rのトー角が変化するということであり、後
ラテラルリンク502が短縮したときにはトー角がトーア
ウト方向に調整され、逆に後ラテラルリンク502が伸長
したときにはトー角がトーイン方向に調整されることと
なる。
角調整ロッド601をその軸線回りに回転させることによ
り内リンク502aと外リンク502bとが接近あるいは離反
し、この結果後ラテラルリンク502の長さ寸法が短縮あ
るいは伸長することとなる。そして、この後ラテラルリ
ンク502の長さ寸法が変化するということは、とりもな
おさず後輪2Rのトー角が変化するということであり、後
ラテラルリンク502が短縮したときにはトー角がトーア
ウト方向に調整され、逆に後ラテラルリンク502が伸長
したときにはトー角がトーイン方向に調整されることと
なる。
以上、後輪2R側のトー角調整機構6について説明した
が、前輪2Fについては転舵機構の一構成要素であるタイ
ロッドにトー角調整機構が設けられ、この前輪側トー角
調整機構は上記後輪側トー角調整機構6と同一の構成か
らなるため、図示及びその説明を省略する。
が、前輪2Fについては転舵機構の一構成要素であるタイ
ロッドにトー角調整機構が設けられ、この前輪側トー角
調整機構は上記後輪側トー角調整機構6と同一の構成か
らなるため、図示及びその説明を省略する。
トー角測定装置3(第2図、第3図、第6図) 各トー角測定装置3は、第6図に示すように、2つの
変位測定器301、302を有し、該2つの変位測定器301、3
02は水平面内において車体前後方向に間隔をおいて配設
されている。
変位測定器301、302を有し、該2つの変位測定器301、3
02は水平面内において車体前後方向に間隔をおいて配設
されている。
これら変位測定器301、302は車輪2に向けて延びる検
出ロッド301a、302aを有し、検出ロッド301a、302aの先
端には、図示を省略したヒンジを介して測定板303がと
りつけられ、この測定板303は車輪2の外側面に当接さ
れるようになっている。すなわち、各トー角測定装置3
は、図示を省略したサーボモータ等の駆動手段によって
車輪2に対して離間接近可能(第3図に示す矢印方向に
移動可能)とされ、ステーションSに自動車1がセット
されたときには、トー角測定装置3はその測定板303が
車輪2に当接するまで移動されるようになっている。上
記変位測定器301、302は、各々、その検出ロッド301a,3
02aの基準からの変位量を検出するようにされており、
その検出結果はコントロールユニットUに入力されて、
このコントロールユニットU内でトー角が演算される。
出ロッド301a、302aを有し、検出ロッド301a、302aの先
端には、図示を省略したヒンジを介して測定板303がと
りつけられ、この測定板303は車輪2の外側面に当接さ
れるようになっている。すなわち、各トー角測定装置3
は、図示を省略したサーボモータ等の駆動手段によって
車輪2に対して離間接近可能(第3図に示す矢印方向に
移動可能)とされ、ステーションSに自動車1がセット
されたときには、トー角測定装置3はその測定板303が
車輪2に当接するまで移動されるようになっている。上
記変位測定器301、302は、各々、その検出ロッド301a,3
02aの基準からの変位量を検出するようにされており、
その検出結果はコントロールユニットUに入力されて、
このコントロールユニットU内でトー角が演算される。
トー角は以下の式に基づいて算出される。尚、以下の
式においては、上記変位量に代えて検出ロッド301a,302
aの絶対長さで表わしてある(第6図参照)。
式においては、上記変位量に代えて検出ロッド301a,302
aの絶対長さで表わしてある(第6図参照)。
tanθ=(x−y)/L ここに、θ:トー角 x:検出ロッド301aの絶対長さ y:検出ロッド302aの絶対長さ L:変位測定器301と302との間隔 トー角調整装置4(第7図乃至第12図) トー角調整装置4は、第7図、第8図に示すように、
上下に延びる主アーム401を有し、この主アーム401は板
状部材から構成されて、その一側には第1の可動アーム
402が設けられ、他側には第2のアーム403が設けられて
いる。第1の可動アーム402と第2のアーム403とは、共
に上記主アーム401に沿って上下に延びる板状部材から
構成され、第1の可動アーム402には前記トー角調整ロ
ッド601をクランプする第1のクランプ手段404が設けら
れ、第2のアーム403には前記ロックナット602をクラン
プする第2のクランプ手段405が設けられている。
上下に延びる主アーム401を有し、この主アーム401は板
状部材から構成されて、その一側には第1の可動アーム
402が設けられ、他側には第2のアーム403が設けられて
いる。第1の可動アーム402と第2のアーム403とは、共
に上記主アーム401に沿って上下に延びる板状部材から
構成され、第1の可動アーム402には前記トー角調整ロ
ッド601をクランプする第1のクランプ手段404が設けら
れ、第2のアーム403には前記ロックナット602をクラン
プする第2のクランプ手段405が設けられている。
上記第1のクランプ手段404は、第10図に示すよう
に、上下一対の握持部材406を備え、該握持部材406は上
記第1の可動アーム402の上端部に配設されている。こ
の一対の握持部材406はその中央部においてピン407回り
に相対回転可能とされ、該ピン407は第1の可動アーム4
02に固定されている(第10図参照)。また上記握持部材
406は、ピン407を挟んでその一端部(上端部)にトー角
調整ロッド601を握持する握持部406aが設けられ、この
握持部406aが開閉することによって、トー角調整ロッド
601のクランプ、アンクランプがなされるようになって
いる。他方、握持部材406の他端部(下端部)には一対
のローラ408が設けられ、これらローラ408の間には、く
さび部材409が進退可能に配設されている。すなわち、
くさび部材409は第1の可動アーム402の延び方向に沿っ
て上下に移動可能とされ、このくさび部材409がローラ4
08間に進入したときには、握持部材406の上端部が相対
的に接近し、上記握持部406aによるトー角調整ロッド60
1のクランプがなされる。尚、上記ピン407と握持部材40
6との間には、図示を省略したバネが設けられて、くさ
び部材409がローラ408間から退出したときに上記バネの
付勢力によって、握持部材406の上端部の相対的な離反
動、つまり上記握持部406aによるトー角調整ロッド601
のクランプが解除されるようになっている(トー角調整
ロッド601のアンクランプ)。上記くさび部材409はシリ
ンダ410(第1のシリンダ)により駆動されるようにな
っており、該シリンダ410は上記第1の可動アーム402の
下端部に配設されて、シリンダ410のピストンロッド410
aの先端が上記くさび部材409に連結されている。これに
よりピストンロッド410aが伸長するに従ってくさび部材
409が上記ローラ408間に深く進入し、逆にピストンロッ
ド410aが短縮するに従ってくさび部材409が上記ローラ4
08間から退出することとなる。
に、上下一対の握持部材406を備え、該握持部材406は上
記第1の可動アーム402の上端部に配設されている。こ
の一対の握持部材406はその中央部においてピン407回り
に相対回転可能とされ、該ピン407は第1の可動アーム4
02に固定されている(第10図参照)。また上記握持部材
406は、ピン407を挟んでその一端部(上端部)にトー角
調整ロッド601を握持する握持部406aが設けられ、この
握持部406aが開閉することによって、トー角調整ロッド
601のクランプ、アンクランプがなされるようになって
いる。他方、握持部材406の他端部(下端部)には一対
のローラ408が設けられ、これらローラ408の間には、く
さび部材409が進退可能に配設されている。すなわち、
くさび部材409は第1の可動アーム402の延び方向に沿っ
て上下に移動可能とされ、このくさび部材409がローラ4
08間に進入したときには、握持部材406の上端部が相対
的に接近し、上記握持部406aによるトー角調整ロッド60
1のクランプがなされる。尚、上記ピン407と握持部材40
6との間には、図示を省略したバネが設けられて、くさ
び部材409がローラ408間から退出したときに上記バネの
付勢力によって、握持部材406の上端部の相対的な離反
動、つまり上記握持部406aによるトー角調整ロッド601
のクランプが解除されるようになっている(トー角調整
ロッド601のアンクランプ)。上記くさび部材409はシリ
ンダ410(第1のシリンダ)により駆動されるようにな
っており、該シリンダ410は上記第1の可動アーム402の
下端部に配設されて、シリンダ410のピストンロッド410
aの先端が上記くさび部材409に連結されている。これに
よりピストンロッド410aが伸長するに従ってくさび部材
409が上記ローラ408間に深く進入し、逆にピストンロッ
ド410aが短縮するに従ってくさび部材409が上記ローラ4
08間から退出することとなる。
前記第2のクランプ手段405は、上記第1のクランプ
手段404と同様に、上下一対の握持部材421(第2の握持
部材)を備え、該握持部材421は前記第2の可動アーム4
03の上端部に配設されている。この一対の握持部材421
は、第11図に示すように、その中央部においてピン422
(第2のピン)回りに相対回転可能とされ、該ピン422
は第2の可動アーム403に固定されている(第1図参
照)。上記握持部材421は、ピン422を挟んでその一端部
(上端部)にロックナット602を握持する握持部421aが
設けられ、握持部421aにはロックナット602の6つの頂
角602aに対応して、30度毎に歯421a`が設けられてい
る。そして、握持部材421は、これが開閉することによ
って、ロックナット602のクランプ、アンクランプがな
されるようになっている。他方、握持部材421の他端部
(下端部)には一対のローラ423(第2のローラ)が設
けられ、これらローラ423の間には、第1のクランプ手
段404と同様に、くさび部材424(第2のくさび部材)が
進退動可能に配設されている。すなわち、くさび部材42
4は第1の可動アーム403の延び方向に沿って上下に移動
可能とされ、このくさび部材424がローラ423間に進入し
たときには、握持部材421の上端部が相対的に接近し、
上記握持部材421aによるロックナット602のクランプが
なされる。尚、上記ピン422と握持部材421との間には、
上記第1のクランプ手段404と同様に、図示を省略した
バネが設けられて、くさび部材424がローラ423間から退
出したときに上記バネの付勢力によって、握持部材421
の上端部の相対的な離反動、つまり上記握持部421aによ
るロックナット602のクランプが解除されるようになっ
ている(ロックナット602のアンクランプ)。これら一
対の握持部材421、くさび部材424、図示を略すバネは、
第2のクランプ手段(ロックナット用クランプ手段)を
構成することになる。
手段404と同様に、上下一対の握持部材421(第2の握持
部材)を備え、該握持部材421は前記第2の可動アーム4
03の上端部に配設されている。この一対の握持部材421
は、第11図に示すように、その中央部においてピン422
(第2のピン)回りに相対回転可能とされ、該ピン422
は第2の可動アーム403に固定されている(第1図参
照)。上記握持部材421は、ピン422を挟んでその一端部
(上端部)にロックナット602を握持する握持部421aが
設けられ、握持部421aにはロックナット602の6つの頂
角602aに対応して、30度毎に歯421a`が設けられてい
る。そして、握持部材421は、これが開閉することによ
って、ロックナット602のクランプ、アンクランプがな
されるようになっている。他方、握持部材421の他端部
(下端部)には一対のローラ423(第2のローラ)が設
けられ、これらローラ423の間には、第1のクランプ手
段404と同様に、くさび部材424(第2のくさび部材)が
進退動可能に配設されている。すなわち、くさび部材42
4は第1の可動アーム403の延び方向に沿って上下に移動
可能とされ、このくさび部材424がローラ423間に進入し
たときには、握持部材421の上端部が相対的に接近し、
上記握持部材421aによるロックナット602のクランプが
なされる。尚、上記ピン422と握持部材421との間には、
上記第1のクランプ手段404と同様に、図示を省略した
バネが設けられて、くさび部材424がローラ423間から退
出したときに上記バネの付勢力によって、握持部材421
の上端部の相対的な離反動、つまり上記握持部421aによ
るロックナット602のクランプが解除されるようになっ
ている(ロックナット602のアンクランプ)。これら一
対の握持部材421、くさび部材424、図示を略すバネは、
第2のクランプ手段(ロックナット用クランプ手段)を
構成することになる。
また、上記くさび部材424は、本考案に係るクランプ
駆動手段としてのシリンダ425(第2のシリンダ)によ
り駆動されるようになっており、該シリンダ425は上記
第2の可動アーム403の下端部に配設されて、シリンダ4
25のピストンロッド425aの先端が、より詳しくはシリン
ダ425とくさび部材424とを連結する連結棒の先端が上記
くさび部材424に連結されている(第11図参照)。これ
によりピストンロッド425aが伸長するに従ってくさび部
材424が上記ローラ423間に深く進入し、逆にピストンロ
ッド425aが短縮するに従ってくさび部材424が上記ロー
ラ423間から退出することとなる。そして、上記ピスト
ンロッド425a(シリンダ425とくさび部材424とを連結す
る上記連結棒)の長手方向中間部には、被検出板426が
設けられ、これに対応して、前記第2の可動アーム403
には変位測定器427が取付けられて、この変位測定器427
によって、ピストンロッド425aの伸長量を検出するよう
にされている(第1図参照)。
駆動手段としてのシリンダ425(第2のシリンダ)によ
り駆動されるようになっており、該シリンダ425は上記
第2の可動アーム403の下端部に配設されて、シリンダ4
25のピストンロッド425aの先端が、より詳しくはシリン
ダ425とくさび部材424とを連結する連結棒の先端が上記
くさび部材424に連結されている(第11図参照)。これ
によりピストンロッド425aが伸長するに従ってくさび部
材424が上記ローラ423間に深く進入し、逆にピストンロ
ッド425aが短縮するに従ってくさび部材424が上記ロー
ラ423間から退出することとなる。そして、上記ピスト
ンロッド425a(シリンダ425とくさび部材424とを連結す
る上記連結棒)の長手方向中間部には、被検出板426が
設けられ、これに対応して、前記第2の可動アーム403
には変位測定器427が取付けられて、この変位測定器427
によって、ピストンロッド425aの伸長量を検出するよう
にされている(第1図参照)。
前記主アーム401は、その上端部に、前記第1のクラ
ンプ手段404及び第2のクランプ手段405よりも長く延び
たガイド部材430が固設され、このガイド部材430には、
先端に向かうに従って徐々に拡開し、前記トー角調整ロ
ッド601を受け入れるガイド部430aが形成されている。
ンプ手段404及び第2のクランプ手段405よりも長く延び
たガイド部材430が固設され、このガイド部材430には、
先端に向かうに従って徐々に拡開し、前記トー角調整ロ
ッド601を受け入れるガイド部430aが形成されている。
この主アーム401に対する上記第1、第2の可動アー
ム402、403の保持は、上記ガイド部材430と前記第1の
把持部材406との間及びガイド部材430と前記第2の把持
部材421との間に配設された保持板431、432によって行
なわれるようになっている(第1図参照)。すなわち、
第1の可動アーム402とその把持部材406との間には該第
1の可動アーム402の上端に向けて凹とする溝402aが形
成され、他方保持板431は、主アーム401にボルト固定さ
れて、この保持板431の下端部431aが前記溝402aに侵入
する形で配置されている。そして、この保持板431の下
端部431aと溝402aとの当接面は、前記トー角調整ロッド
601の軸線を中心とする円弧面とされ、該円弧面によっ
て第1の可動アーム402は主アーム401に対して相対回転
可能とされている。同様に、第2の可動アーム403にも
溝403aが形成され、上記保持板432はその下端部432aが
当該溝403aに侵入する形で配置されて、保持板432の下
端部432aと溝403aとの当接面は、ロックナット602(ト
ー角調整ロッド601)の軸線を中心とする円弧面とされ
ている。
ム402、403の保持は、上記ガイド部材430と前記第1の
把持部材406との間及びガイド部材430と前記第2の把持
部材421との間に配設された保持板431、432によって行
なわれるようになっている(第1図参照)。すなわち、
第1の可動アーム402とその把持部材406との間には該第
1の可動アーム402の上端に向けて凹とする溝402aが形
成され、他方保持板431は、主アーム401にボルト固定さ
れて、この保持板431の下端部431aが前記溝402aに侵入
する形で配置されている。そして、この保持板431の下
端部431aと溝402aとの当接面は、前記トー角調整ロッド
601の軸線を中心とする円弧面とされ、該円弧面によっ
て第1の可動アーム402は主アーム401に対して相対回転
可能とされている。同様に、第2の可動アーム403にも
溝403aが形成され、上記保持板432はその下端部432aが
当該溝403aに侵入する形で配置されて、保持板432の下
端部432aと溝403aとの当接面は、ロックナット602(ト
ー角調整ロッド601)の軸線を中心とする円弧面とされ
ている。
そして、主アーム401の下端部には、第8図に示すよ
うに、その一側面に第1のブラケット435が設けられ、
他側面には第2のブラケット436が設けられている。そ
して、第1のブラケット435には、第7図に示すよう
に、第3図のシリンダ437が揺動自在に取り付けられ
て、第3のシリンダ437は、そのピストンロッド437aの
先端が前記第2の可動アーム403の下端部に回動自在に
連結されている。尚、第7図は、トー角調整装置4を第
2のクランプ手段405側から見た側面図である関係上、
第3のシリンダ437の取り付け状態を図示してあるが、
上記第2のブラケット436に関しても同様に第4のシリ
ンダ438(第8図参照)が揺動自在に取り付けられ、そ
のピストンロッドの先端が前記第1のアーム402の下端
部に回動自在に連結されている。これにより、第3のシ
リンダ437の伸長あるいは短縮によって前記第1の可動
アーム402はトー角調整ロッド601の軸線を中心として揺
動し、トー角調整ロッド601の回転がなされることとな
る。また第4のシリンダ438の伸長あるいは短縮によっ
て前記第2のアーム403はロックナット602の軸線を中心
として揺動し、ロックナット602の回転がなされること
となる。
うに、その一側面に第1のブラケット435が設けられ、
他側面には第2のブラケット436が設けられている。そ
して、第1のブラケット435には、第7図に示すよう
に、第3図のシリンダ437が揺動自在に取り付けられ
て、第3のシリンダ437は、そのピストンロッド437aの
先端が前記第2の可動アーム403の下端部に回動自在に
連結されている。尚、第7図は、トー角調整装置4を第
2のクランプ手段405側から見た側面図である関係上、
第3のシリンダ437の取り付け状態を図示してあるが、
上記第2のブラケット436に関しても同様に第4のシリ
ンダ438(第8図参照)が揺動自在に取り付けられ、そ
のピストンロッドの先端が前記第1のアーム402の下端
部に回動自在に連結されている。これにより、第3のシ
リンダ437の伸長あるいは短縮によって前記第1の可動
アーム402はトー角調整ロッド601の軸線を中心として揺
動し、トー角調整ロッド601の回転がなされることとな
る。また第4のシリンダ438の伸長あるいは短縮によっ
て前記第2のアーム403はロックナット602の軸線を中心
として揺動し、ロックナット602の回転がなされること
となる。
主アーム401は、また、その台座をなすスライドテー
ブル450に対して前後動(上下動)可能に取り付けられ
ている。すなわち、スライドテーブル450は上下に延
び、その上面は前後に延びるガイドレール451が敷設さ
れて、主アーム401はこのガイドレール451に案内されて
移動可能とされている。そして、スライドテーブル450
にはその下端に第5のシリンダ452が固設され、この第
5のシリンダ452(共通シリンダ)のピストンロッド452
aの先端は、主アーム401の後端(下端)に連結されて、
該第5のシリンダ452の伸長あるいは短縮によって主ア
ーム401の上下の移動がなされ、第5のシリンダ452が伸
長したときには(第7図の状態)、主アーム401が作動
位置をとり、逆に第5のシリンダ452が短縮したときに
は、主アーム401が非作動位置をとるようになってい
る。また、この第5のシリンダ452と主アーム401との連
結部には、以下に詳述するズレ吸収機構455が設けられ
ている。
ブル450に対して前後動(上下動)可能に取り付けられ
ている。すなわち、スライドテーブル450は上下に延
び、その上面は前後に延びるガイドレール451が敷設さ
れて、主アーム401はこのガイドレール451に案内されて
移動可能とされている。そして、スライドテーブル450
にはその下端に第5のシリンダ452が固設され、この第
5のシリンダ452(共通シリンダ)のピストンロッド452
aの先端は、主アーム401の後端(下端)に連結されて、
該第5のシリンダ452の伸長あるいは短縮によって主ア
ーム401の上下の移動がなされ、第5のシリンダ452が伸
長したときには(第7図の状態)、主アーム401が作動
位置をとり、逆に第5のシリンダ452が短縮したときに
は、主アーム401が非作動位置をとるようになってい
る。また、この第5のシリンダ452と主アーム401との連
結部には、以下に詳述するズレ吸収機構455が設けられ
ている。
ズレ吸収機構455は、第9図に示すように、主アーム4
01の下端面に固設されたケーシング456を有し、該ケー
シング456は上下に延びる筒形状とされて、その下端壁
には透孔456aが設けられ、該透孔456aを通って前記ピス
トンロッド452a(第5のシリンダ452)の先端部がケー
シング456内に侵入し、ピストンロッド452aの侵入端部
には鍔部452bが形成されて、この鍔部452bとケーシング
456の上壁内面との間には圧縮バネ457が介設されてい
る。これにより、主アーム401が作動位置をとったとき
に、例えトー角調整ロッド601が所定位置から上下にズ
レていたとしても、そのズレは当該ズレ吸収機構455に
よって吸収されることとなる。トー角調整ロッド601の
上記ズレの原因としては、車輪2の空気圧、タイヤサイ
ズの違い等がある。したがって、車輪2の空気圧等のバ
ラツキによって、トー角調整ロッド601が上下に変位し
ていたとしても、第1のクランプ手段404、第2のクラ
ンプ手段405によるトー角調整ロッド601あるいはロック
ナット602のクランプが確実になされることになる。
01の下端面に固設されたケーシング456を有し、該ケー
シング456は上下に延びる筒形状とされて、その下端壁
には透孔456aが設けられ、該透孔456aを通って前記ピス
トンロッド452a(第5のシリンダ452)の先端部がケー
シング456内に侵入し、ピストンロッド452aの侵入端部
には鍔部452bが形成されて、この鍔部452bとケーシング
456の上壁内面との間には圧縮バネ457が介設されてい
る。これにより、主アーム401が作動位置をとったとき
に、例えトー角調整ロッド601が所定位置から上下にズ
レていたとしても、そのズレは当該ズレ吸収機構455に
よって吸収されることとなる。トー角調整ロッド601の
上記ズレの原因としては、車輪2の空気圧、タイヤサイ
ズの違い等がある。したがって、車輪2の空気圧等のバ
ラツキによって、トー角調整ロッド601が上下に変位し
ていたとしても、第1のクランプ手段404、第2のクラ
ンプ手段405によるトー角調整ロッド601あるいはロック
ナット602のクランプが確実になされることになる。
また上記スライドテーブル450は基台470に対して横方
向(トー角調整ロッド601の延び方向)に移動可能とさ
れている。すなわち、基台470には横方向に延びる第2
のガイレール471が敷設され、スライドテーブル450はこ
の第2のガイドレール471に案内されて移動可能とされ
ている。そして、スライドテーブル450は、基台470に配
設された第6のシリンダ472に連結されて、該第6のシ
リンダ472の伸長あるいは短縮によってスライドテーブ
ル450の横方向の移動、つまりトー角調整ロッド601の延
び方向の移動がなされ、第6のシリンダ472が伸長した
ときにはスライドテーブル450が車幅方向外方側に変位
して第2のクランプ手段405がロックナット602をクラン
プする作動位置(把持位置)をとり、第6のシリンダ47
2が短縮したときにはスライドテーブル450が車幅方向内
方側に変位して第2のクランプ手段405がロックナット6
02の側方に位置する待機位置(予備位置)をとるように
なっている。また第6のシリンダ472とスライドテーブ
ル450との連結部には、以下に詳述する付勢手段480が設
けられて、上記第6のシリンダ472が伸長したにもかか
わらず第2のクランプ手段405がロックナット602との引
っ掛かりによってうまく握持位置をとることができない
場合の補償が図られている。
向(トー角調整ロッド601の延び方向)に移動可能とさ
れている。すなわち、基台470には横方向に延びる第2
のガイレール471が敷設され、スライドテーブル450はこ
の第2のガイドレール471に案内されて移動可能とされ
ている。そして、スライドテーブル450は、基台470に配
設された第6のシリンダ472に連結されて、該第6のシ
リンダ472の伸長あるいは短縮によってスライドテーブ
ル450の横方向の移動、つまりトー角調整ロッド601の延
び方向の移動がなされ、第6のシリンダ472が伸長した
ときにはスライドテーブル450が車幅方向外方側に変位
して第2のクランプ手段405がロックナット602をクラン
プする作動位置(把持位置)をとり、第6のシリンダ47
2が短縮したときにはスライドテーブル450が車幅方向内
方側に変位して第2のクランプ手段405がロックナット6
02の側方に位置する待機位置(予備位置)をとるように
なっている。また第6のシリンダ472とスライドテーブ
ル450との連結部には、以下に詳述する付勢手段480が設
けられて、上記第6のシリンダ472が伸長したにもかか
わらず第2のクランプ手段405がロックナット602との引
っ掛かりによってうまく握持位置をとることができない
場合の補償が図られている。
付勢手段480(第12図) 付勢手段480は、第12図に示すように、基本的は圧縮
バネ481によって構成されている。以下に、第6のシリ
ンダ472とスライドテーブル450との連結部を含め、この
付勢手段480について詳しく説明する。先ず、基台470に
は、トー角調整ロッド601の延び方向内端部側端、つま
り車幅方向内方側端に起立板473が設けられて、該起立
板473に前記第6のシリンダ472が固定されている。この
第6のシリンダ472のピストンロッド472aは、上記起立
板473の透孔473aを通って車幅方向外方に向けて延出さ
れている。他方、スライドテーブル450にはその側部に
第2の起立板450aが設けられ、この第2の起立板450aに
第2の透孔450bが設けられている。そして、上記第6の
シリンダ472のピストンロッド472aはその先端部が上記
第2の透孔450bに挿通され、ピストンロッド472aの挿通
端には鍔部472bが設けられて、該鍔部472bは第2の起立
板450aを受止するストッパの機能を有している。またピ
ストンロッド472aには、その中間部に拡径部472cが設け
られ、この拡径部472cと上記第2の起立板450aとの間
に、前記圧縮バネ481が配設されている。このような押
圧機構480の構成により、第6のシリンダ472のピストン
ロッド472aが伸長し、スライドテーブル450を作動位置
に移動させるとしたとき、第2のクランプ手段405の握
持部材421がロックナット602にうまく嵌り込まないで、
第2のクランプ手段405(第1のクランプ手段404を含
む)が所定の握持位置まで移動できないという状態が発
生したときに、上記圧縮バネ481がスライドテーブル450
を介して第2のクランプ手段405をその握持位置方向に
付勢することとなる。この問題は、作動位置をとるとき
にスライドテーブル450がトー角調整ロッド601側からロ
ックナット602側に向けて移動することによるものであ
る。そして、このような圧縮バネ481によって付勢され
た第2のクランプ手段405(第2のアーム403)は、これ
を揺動させることによってロックナット602の握持が可
能となる(握持位置への移動の確保)。
バネ481によって構成されている。以下に、第6のシリ
ンダ472とスライドテーブル450との連結部を含め、この
付勢手段480について詳しく説明する。先ず、基台470に
は、トー角調整ロッド601の延び方向内端部側端、つま
り車幅方向内方側端に起立板473が設けられて、該起立
板473に前記第6のシリンダ472が固定されている。この
第6のシリンダ472のピストンロッド472aは、上記起立
板473の透孔473aを通って車幅方向外方に向けて延出さ
れている。他方、スライドテーブル450にはその側部に
第2の起立板450aが設けられ、この第2の起立板450aに
第2の透孔450bが設けられている。そして、上記第6の
シリンダ472のピストンロッド472aはその先端部が上記
第2の透孔450bに挿通され、ピストンロッド472aの挿通
端には鍔部472bが設けられて、該鍔部472bは第2の起立
板450aを受止するストッパの機能を有している。またピ
ストンロッド472aには、その中間部に拡径部472cが設け
られ、この拡径部472cと上記第2の起立板450aとの間
に、前記圧縮バネ481が配設されている。このような押
圧機構480の構成により、第6のシリンダ472のピストン
ロッド472aが伸長し、スライドテーブル450を作動位置
に移動させるとしたとき、第2のクランプ手段405の握
持部材421がロックナット602にうまく嵌り込まないで、
第2のクランプ手段405(第1のクランプ手段404を含
む)が所定の握持位置まで移動できないという状態が発
生したときに、上記圧縮バネ481がスライドテーブル450
を介して第2のクランプ手段405をその握持位置方向に
付勢することとなる。この問題は、作動位置をとるとき
にスライドテーブル450がトー角調整ロッド601側からロ
ックナット602側に向けて移動することによるものであ
る。そして、このような圧縮バネ481によって付勢され
た第2のクランプ手段405(第2のアーム403)は、これ
を揺動させることによってロックナット602の握持が可
能となる(握持位置への移動の確保)。
全体の制御(第13図) 制御の概要を、第13図に示すフローチャートを参照し
つつ説明する。
つつ説明する。
先ず、トー角測定装置4の測定結果はコントロールユ
ニットUに入力(ステップS1)され、各車輪2毎のトー
角θが演算される(ステップS2)。そして、この測定値
は、前輪2F、後輪2Rに対して設定されている設定トー角
(θa−θb)〜(θa+θb)と比較され(ステップ
S3)、この設定値内にないときには、各車輪2毎に、測
定トー角と、設定トー角の中央値との差分(θ−θa)
からトー角調整量が算出される(ステップS4)。そし
て、このトー角調整量はトー角調整ロッド601の必要回
転量に置き換えられ、該必要回転量に対応した制御信号
が各トー角調整装置4毎に出力される(ステップS5)。
勿論、各トー角の測定値が設定値内にあるときには、ト
ー角の調整が不必要であるとして、トー角の測定が完了
した後、当該自動車1はトー角調整ステーションSから
搬出される。
ニットUに入力(ステップS1)され、各車輪2毎のトー
角θが演算される(ステップS2)。そして、この測定値
は、前輪2F、後輪2Rに対して設定されている設定トー角
(θa−θb)〜(θa+θb)と比較され(ステップ
S3)、この設定値内にないときには、各車輪2毎に、測
定トー角と、設定トー角の中央値との差分(θ−θa)
からトー角調整量が算出される(ステップS4)。そし
て、このトー角調整量はトー角調整ロッド601の必要回
転量に置き換えられ、該必要回転量に対応した制御信号
が各トー角調整装置4毎に出力される(ステップS5)。
勿論、各トー角の測定値が設定値内にあるときには、ト
ー角の調整が不必要であるとして、トー角の測定が完了
した後、当該自動車1はトー角調整ステーションSから
搬出される。
トー角調整制御(第14図) トー角調整装置4の制御内容を第14図に示すフローチ
ャートを参照しつつ説明する。
ャートを参照しつつ説明する。
先ずコントロールユニットUによるトー角調整装置4
の制御は、第1のクランプ手段404と第2のクランプ手
段405の作動位置へのセットから開始される(ステップS
10)。この両クランプ手段404、405のセットは、先ず第
5のシリンダ452のピストンロッド452aが伸長されて、
主アーム401が作動位置まで移動される。このとき、第
1のクランプ手段404、第2のクランプ手段405は共に開
放状態におかれている。また、スライドテーブル450は
待機位置におかれている(第6のシリンダ472が短縮状
態にある)。次に、第1のクランプ手段404と第2のク
ランプ手段405は、若干開いた状態になるまで、その握
持部材404、421の閉じ動作がなされる(くさび部材40
9、424の進入動)。そして、その後、上記第6のシリン
ダ472の伸長がなされ、スライドテーブル450の作動位置
への移動がなされる。この際、第6のシリンダ472の伸
長が完了した段階で、上記第3のシリンダ437はそのピ
ストンロッド437aが若干伸長され、第2のアーム403の
揺動がなされる。この第2のアーム403の揺動と前記付
勢手段480との協働によって第2のクランプ手段405はロ
ックナット602を握持する握持位置をとることが約束さ
れ、第1のクランプ手段404と第2のクランプ手段405の
セットが完了する。
の制御は、第1のクランプ手段404と第2のクランプ手
段405の作動位置へのセットから開始される(ステップS
10)。この両クランプ手段404、405のセットは、先ず第
5のシリンダ452のピストンロッド452aが伸長されて、
主アーム401が作動位置まで移動される。このとき、第
1のクランプ手段404、第2のクランプ手段405は共に開
放状態におかれている。また、スライドテーブル450は
待機位置におかれている(第6のシリンダ472が短縮状
態にある)。次に、第1のクランプ手段404と第2のク
ランプ手段405は、若干開いた状態になるまで、その握
持部材404、421の閉じ動作がなされる(くさび部材40
9、424の進入動)。そして、その後、上記第6のシリン
ダ472の伸長がなされ、スライドテーブル450の作動位置
への移動がなされる。この際、第6のシリンダ472の伸
長が完了した段階で、上記第3のシリンダ437はそのピ
ストンロッド437aが若干伸長され、第2のアーム403の
揺動がなされる。この第2のアーム403の揺動と前記付
勢手段480との協働によって第2のクランプ手段405はロ
ックナット602を握持する握持位置をとることが約束さ
れ、第1のクランプ手段404と第2のクランプ手段405の
セットが完了する。
次のステップS11では、第1のシリンダ410及び第2の
シリンダ425の伸長動がなされ、第1のクランプ手段404
によるトー角調整ロッド601の握持と、第2のクランプ
手段405によるロックナット602の握持が行なわれる。そ
して、その後、後に詳しく説明するように、第2のアー
ム403の揺動(第3のシリンダ437の伸長)が開始され、
ロックナット602を緩める動作がなされ(ステップS1
2)、このロックナット602がアンロック状態になった後
に、第1の可動アーム402の揺動が開始されて、トー角
調整ロッド601の回転によるトー角の調整がなされる
(ステップS13)。このトー角の調整が完了した後に
は、上記第2のアーム403の揺動(第3のシリンダ437の
短縮)がなされ、これによって、ロックナット602の締
め付けがなされ(ステップS14)、以上の一連の動作に
よってトー角の調整が完了し、次のステップS15で、第
2のクランプ手段405等の開放、スライドテーブル450の
下方移動等によるトー角調整装置4のリセットがなされ
る(ステップS15)。
シリンダ425の伸長動がなされ、第1のクランプ手段404
によるトー角調整ロッド601の握持と、第2のクランプ
手段405によるロックナット602の握持が行なわれる。そ
して、その後、後に詳しく説明するように、第2のアー
ム403の揺動(第3のシリンダ437の伸長)が開始され、
ロックナット602を緩める動作がなされ(ステップS1
2)、このロックナット602がアンロック状態になった後
に、第1の可動アーム402の揺動が開始されて、トー角
調整ロッド601の回転によるトー角の調整がなされる
(ステップS13)。このトー角の調整が完了した後に
は、上記第2のアーム403の揺動(第3のシリンダ437の
短縮)がなされ、これによって、ロックナット602の締
め付けがなされ(ステップS14)、以上の一連の動作に
よってトー角の調整が完了し、次のステップS15で、第
2のクランプ手段405等の開放、スライドテーブル450の
下方移動等によるトー角調整装置4のリセットがなされ
る(ステップS15)。
以上の構成により、従来、人間の手作業に委ねられて
いたロックナット602のロック、アンロック及びトー角
調整ロッド601の回転(トー角調整)は自動的に行なわ
れることとなる。
いたロックナット602のロック、アンロック及びトー角
調整ロッド601の回転(トー角調整)は自動的に行なわ
れることとなる。
ロックナットのロック、アンロック(第15図) 本図に示すフローチャートは第14図のステップS12、S
14に対応している。ここで、ロックナット602のアンロ
ック(第14図のステップS12)あるいはロック(第14図
のステップS14)は、このロックナット602が適正にクラ
ンプされていることを確認した後に行なわれるようにな
っている。すなわち、第2のクランプ手段405がロック
ナット602を適正にクランプしているか否かは、ピスト
ンロッド425aの伸長量が適正であるか否かを検出するこ
とで知ることができる。つまり、ロックナット602が適
正にクランプされたときのピストンロッド(ここではピ
ストンロッド425a伸長位置)を基準値として設定し、こ
の基準値と、上記第2の可動アーム403に配した変位測
定器427の検出値(ステップS20)と、比較して(ステッ
プS21)、この検出値が基準値と等しいならば結果的に
ロックナット602が適正にクランプされていることとな
る。
14に対応している。ここで、ロックナット602のアンロ
ック(第14図のステップS12)あるいはロック(第14図
のステップS14)は、このロックナット602が適正にクラ
ンプされていることを確認した後に行なわれるようにな
っている。すなわち、第2のクランプ手段405がロック
ナット602を適正にクランプしているか否かは、ピスト
ンロッド425aの伸長量が適正であるか否かを検出するこ
とで知ることができる。つまり、ロックナット602が適
正にクランプされたときのピストンロッド(ここではピ
ストンロッド425a伸長位置)を基準値として設定し、こ
の基準値と、上記第2の可動アーム403に配した変位測
定器427の検出値(ステップS20)と、比較して(ステッ
プS21)、この検出値が基準値と等しいならば結果的に
ロックナット602が適正にクランプされていることとな
る。
ステップS21において、ロックナット602のクランプが
適正になされていると判別されたときには、ステップS2
2へ進んで、第2のシリンダ425に対応して加圧エアの供
給がなされ、ロックナット602のしっかりとしたクラン
プが行なわれる。そしてその後ステップS23へ進んで、
第2の可動アーム403の揺動が開始され、この結果ロッ
クナット602のアンロックあるいはロックが行なわれ
る。
適正になされていると判別されたときには、ステップS2
2へ進んで、第2のシリンダ425に対応して加圧エアの供
給がなされ、ロックナット602のしっかりとしたクラン
プが行なわれる。そしてその後ステップS23へ進んで、
第2の可動アーム403の揺動が開始され、この結果ロッ
クナット602のアンロックあるいはロックが行なわれ
る。
他方、上記ステップS21において、ロックナット602の
クランプが適正に行なわれていないと判別されたとき
は、ステップS24へ移行して再び変移測定器427の検出値
と上記基準値との比較がなされ、上記ピストンロッド42
5aの伸長量が基準値よりも小さいか否かの判別がなされ
る。このステップS24においてYESのとき、つまりピスト
ンロッド425aの伸長が過度になされているときには、ロ
ックナット602が存在しないか、あるいは第2のクラン
プ手段602のセット(上記作動位置へのセット)が不適
当であるとして、ステップS25へ進み、トー角調整装置
4の全体部の停止がなされ、また、ステップS26で警報
ランプ(図示省略)の点灯がなされる。この警報ランプ
の点灯により、作業者は異常事態発生を知ることとな
る。
クランプが適正に行なわれていないと判別されたとき
は、ステップS24へ移行して再び変移測定器427の検出値
と上記基準値との比較がなされ、上記ピストンロッド42
5aの伸長量が基準値よりも小さいか否かの判別がなされ
る。このステップS24においてYESのとき、つまりピスト
ンロッド425aの伸長が過度になされているときには、ロ
ックナット602が存在しないか、あるいは第2のクラン
プ手段602のセット(上記作動位置へのセット)が不適
当であるとして、ステップS25へ進み、トー角調整装置
4の全体部の停止がなされ、また、ステップS26で警報
ランプ(図示省略)の点灯がなされる。この警報ランプ
の点灯により、作業者は異常事態発生を知ることとな
る。
一方、上記ステップS24においてNOのとき、つまりピ
ストンロッド425aの伸長が不足しているときには、ロッ
クナット602のクランプが不適正になされているとし
て、ロックナット602のアンクランプ(ステップS27)及
びロックナット602の再クランプ(ステップS28)が行な
われた後、前記ステップS20へ戻る。
ストンロッド425aの伸長が不足しているときには、ロッ
クナット602のクランプが不適正になされているとし
て、ロックナット602のアンクランプ(ステップS27)及
びロックナット602の再クランプ(ステップS28)が行な
われた後、前記ステップS20へ戻る。
以上の制御により、ロックナット602が適正にクラン
プされていることを条件に、このロックナット602のロ
ック、アンロックが行なわれることとなる。換言すれ
ば、ロックナット602が不適当にクランプされている状
態で第2のクランプ手段405がロックナット602をロック
あるいはアンロックする動作に入ることが禁止され、し
たがって、ロックナット602の頂角602aが傷付けられる
のを確実に防止することが可能となる。
プされていることを条件に、このロックナット602のロ
ック、アンロックが行なわれることとなる。換言すれ
ば、ロックナット602が不適当にクランプされている状
態で第2のクランプ手段405がロックナット602をロック
あるいはアンロックする動作に入ることが禁止され、し
たがって、ロックナット602の頂角602aが傷付けられる
のを確実に防止することが可能となる。
以上本考案の一実施例を説明したが、後輪2Rに対して
一つのトー角調整機構6を設けるものであってもよい。
一つのトー角調整機構6を設けるものであってもよい。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案によれば、ト
ー角調整を自動化するにあたり、トー角調整機構に付設
されたロックナットを傷付けることなく、このロックナ
ットをロックあるいはアンロックすることができる。
ー角調整を自動化するにあたり、トー角調整機構に付設
されたロックナットを傷付けることなく、このロックナ
ットをロックあるいはアンロックすることができる。
第1図は第7図のI−I線断面図、 第2図はトー角調整ステーションの正面図、 第3図はトー角調整ステーションの平面図、 第4図は後輪に設けられたトー角調整機構を示す後輪サ
スペンションの平面図、 第5図はトー角調整機構の詳細を示す要部拡大部分断面
図、 第6図はトー角測定装置の概念構成図、 第7図はトー角調整装置の側面図、 第8図はトー角調整装置の部分正面図、 第9図は押圧機構の詳細を示す部分正面図、 第10図はトー角調整ロッドを把持する第1のクランプ手
段の側面図、 第11図はロックナットを把持する第2のクランプ手段の
側面図、 第12図はズレ吸収機構の詳細を示す部分断面図、 第13図はトー角測定を含めたトー角調整における全体制
御の一例を示すフローチャート、 第14図はトー角調整装置の制御の一例を示すフローチャ
ート、 第15図はロックナットのロック、アンロック制御の一例
を示すフローチャートである。 1:自動車 2:車輪 3:トー角測定装置 4:トー角調整装置 6:トー角調整機構 401:主アーム 402:可動アーム(トー角調整ロッド用) 403:可動アーム(ロックナット用) 404:ロッド用クランプ手段 405:第2のクランプ手段(ロックナット用) 425:ロックナットのクランプ用シリンダ 426:変位測定器 438:ロックナットのロック、アンロック用シリンダ U:コントロールユニット
スペンションの平面図、 第5図はトー角調整機構の詳細を示す要部拡大部分断面
図、 第6図はトー角測定装置の概念構成図、 第7図はトー角調整装置の側面図、 第8図はトー角調整装置の部分正面図、 第9図は押圧機構の詳細を示す部分正面図、 第10図はトー角調整ロッドを把持する第1のクランプ手
段の側面図、 第11図はロックナットを把持する第2のクランプ手段の
側面図、 第12図はズレ吸収機構の詳細を示す部分断面図、 第13図はトー角測定を含めたトー角調整における全体制
御の一例を示すフローチャート、 第14図はトー角調整装置の制御の一例を示すフローチャ
ート、 第15図はロックナットのロック、アンロック制御の一例
を示すフローチャートである。 1:自動車 2:車輪 3:トー角測定装置 4:トー角調整装置 6:トー角調整機構 401:主アーム 402:可動アーム(トー角調整ロッド用) 403:可動アーム(ロックナット用) 404:ロッド用クランプ手段 405:第2のクランプ手段(ロックナット用) 425:ロックナットのクランプ用シリンダ 426:変位測定器 438:ロックナットのロック、アンロック用シリンダ U:コントロールユニット
Claims (1)
- 【請求項1】トー角調整用ロッドをその軸線回りに回転
させることにより車輪のトー角が調整可能とされ、前記
トー角調整用ロッドはロックナットを締め付けることに
よりその回転動がロックされるトー角調整機構を備えた
車両のトー角自動調整装置であって、 前記ロックナットをクランプするロックナット用クラン
プ手段と、 前記ロックナットに対して前記ロックナット用クランプ
手段をクランプ、アンクランプさせるクランプ駆動手段
と、 前記ロックナットを中心に、前記ロックナット用クラン
プ手段を揺動させる揺動駆動手段と、 前記クランプ駆動手段に付設され、前記ロックナット用
クランプ手段をクランプ動させる該クランプ駆動手段の
作動量が適正であるか否かを検出するクランプ作動量検
出手段と、 前記クランプ作動量検出手段からの信号に基づき、前記
クランプ駆動手段の作動量が適正であるとき、前記揺動
駆動手段の駆動を開始させる制御手段と、 を有している、 ことを特徴とする車両のトー角自動調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988141996U JPH086679Y2 (ja) | 1988-10-31 | 1988-10-31 | 車両のトー角自動調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988141996U JPH086679Y2 (ja) | 1988-10-31 | 1988-10-31 | 車両のトー角自動調整装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0261779U JPH0261779U (ja) | 1990-05-08 |
JPH086679Y2 true JPH086679Y2 (ja) | 1996-02-28 |
Family
ID=31407557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988141996U Expired - Lifetime JPH086679Y2 (ja) | 1988-10-31 | 1988-10-31 | 車両のトー角自動調整装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH086679Y2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2489778A1 (en) * | 2002-06-19 | 2003-12-31 | Honda Motor Co., Ltd. | Apparatus and method for detecting position of wheel tilting angle adjustment member, axle-shaped work adustment apparatus, and axle-shaped worksetting method |
JP4633818B2 (ja) * | 2008-04-18 | 2011-02-16 | トヨタ自動車株式会社 | タイロッド調整用オープンエンドレンチ |
JP5114521B2 (ja) * | 2010-04-02 | 2013-01-09 | トヨタ自動車株式会社 | タイロッド調整用オープンエンドレンチ |
JP5369224B2 (ja) * | 2012-06-08 | 2013-12-18 | トヨタ自動車株式会社 | タイロッド調整用オープンエンドレンチ |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5855922B2 (ja) * | 1979-12-21 | 1983-12-12 | 日産自動車株式会社 | 車両のト−角調整機構 |
JPS6061372A (ja) * | 1983-09-14 | 1985-04-09 | Toyota Motor Corp | ト−角調整装置および方法 |
-
1988
- 1988-10-31 JP JP1988141996U patent/JPH086679Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0261779U (ja) | 1990-05-08 |
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