JP2559396Y2 - 可変ポンプ・モータのロッカーカム傾転装置 - Google Patents

可変ポンプ・モータのロッカーカム傾転装置

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JP2559396Y2
JP2559396Y2 JP4740091U JP4740091U JP2559396Y2 JP 2559396 Y2 JP2559396 Y2 JP 2559396Y2 JP 4740091 U JP4740091 U JP 4740091U JP 4740091 U JP4740091 U JP 4740091U JP 2559396 Y2 JP2559396 Y2 JP 2559396Y2
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rocker cam
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piston
dead center
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義一 永原
正美 大関
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ロッカーカムを揺動し
て、吐出量、つまり容量を可変とする可変ポンプ・モー
タのロッカムを傾転する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】可変ポンプ・モータは、ハウジング内に
軸とともに回転自在に支承したシリンダーブロックのシ
リンダー孔にピストンを嵌挿してシリンダー室を構成
し、そのピストンをハウジングに支承したロッカーカム
に沿って摺動するピストンシューに連結し、前記シリン
ダー室を弁板に形成した略半円形の第1・第2ポートを
経て油圧源とタンクとに略180度回転する毎に交互に
連通するようにし、シリンダーブロックの回転によりピ
ストンが伸縮して吐出し、吸込みをくりかえすようにな
り、ロッカーカムを傾転してその角度を変更することで
ピストンのストロークが変化して、吐出量を可変とする
ものである。前述のロッカーカムを傾転する装置として
は、例えば実開昭62−169268号公報に示すもの
が知られている。つまり、図1に示すように弁板aにお
ける第1ポートbと第2ポートcとの中間の上死点側に
制御ポートdを形成し、この制御ポートdを2位置切換
弁eで第1・第2ポートb、cの高圧側のポートとタン
クfに連通制御し、制御ポートdに高圧油を供給すると
ピストンのモーメント着力点A1 がロッカカム傾転中心
gより上死点寄りとなってロッカーカムを傾転し、制御
ポートdをタンクfに連通するとピストンのモーメント
着力点A1 がロッカカム傾転中心gよりやや下死点寄り
となってロッカーカムが元の位置に傾転復帰するように
なる。図2に示す例は制御ポートdを上死点側と下死点
側にそれぞれ形成し、その制御ポートdに2位置切換弁
eで高圧油を供給するようにし、上死点側の制御ポート
dに高圧油を供給すればピストンのモーメント着力点A
1 がロッカカム傾転中心gより上死点寄りとなり、下死
点側の制御ポートdに高圧油を供給すればピストンのモ
ーメント着力点A1 がロッカカム傾転中心gより下死点
寄りとなり、これによってロッカーカムを上死点側、下
死点側に傾転するようにしてある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】前者のものであると、
制御ポートdをタンクfに連通した時にロッカーカムに
作用する傾転力が弱くロッカーカムの傾転速度が遅く応
答性が悪くなる。後者のものであると、ロッカーカムに
作用する傾転力がどちらの場合にも多くなるが、走行に
限らないモータ等として用いた場合に、高圧側ポートが
正転時と逆転時で逆になるため、正転と逆転で制御ポー
トへ導かれる高圧位置が逆転し、ロッカーカムが不安定
となりモータとしては使えない。かつ、両者のものであ
ると、制御ポートのために弁板裏側の高圧分布面積が大
きくなり、開離力が大きくなるために弁板裏面の油圧バ
ランスが浮き勝手(開離力>ピストン押付力)となり弁
板裏面シート部からの圧油洩れが多くなってしまう。す
なわち、図3に斜線で示すように弁板hの裏面側の圧力
分布が高圧ポートaの周縁から制御ポートdの周縁まで
と広くなるから、弁板hを端板から離隔する開離力が大
きくなって高圧油が弁板hと端板との間から洩れてしま
う。
【0004】そこで、本考案は前述の課題を解決できる
ようにした可変ポンプ・モータのロッカーカム傾転装置
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】弁板における第
1・第2ポートの中間上死点側、下死点側に制御ポート
をそれぞれ形成し、その第1・第2ポートにおける高圧
側の高圧油を切換弁で一方の制御ポートに供給し、弁板
の制御ポートと端板の油孔とに亘って中空形状のピンを
嵌合し、それぞれの嵌合部にOリングを装着したもの。
【0006】
【作 用】ロッカーカムをどちらかに傾転する場合で
も大きな傾転力が作用すると共に、高圧となるポートが
反対となっても同一の制御ポートに高圧油を供給でき、
他方の制御ポートは、高圧となるポートが反対となって
も、ケースドレン側につながり、しかも制御ポートから
高圧油が洩れることを防止できる。
【0007】
【実 施 例】図4に示すように、ケース1と端板2よ
り成るハウジング3内にシリンダーブロック4が回転自
在に配設され、このシリンダーブロック4の回転中心の
スプライン孔5にスプライン嵌合連結した軸6の一端部
がケース1の底部1aの孔7に軸受8で支承され、その
軸6の他端部は端板2の盲穴9に軸受10で支承されて
軸6とともにシリンダーブロック4が回転動するように
構成してある。前記シリンダー4にはシリンダー孔11
内にピストン12が嵌挿されてシリンダー室13を構成
し、このシリンダー室13はポート14を経て弁板15
に形成した略半円形の第1ポート、第2ポート(図示せ
ず)に略180度回転するごとに交互に開口し、各ピス
トン12に揺動自在に連結したピストンシュー16はシ
ューリテーナ17でロッカーカム18の前面に押しつけ
られている。ロッカーカム18は軸6が貫通する孔30
を有し、その後面31には角度の異なる第1・第2スト
ッパ面32,33と円弧面34が形成され、その円弧面
34がケース1の底壁1aに形成した円弧状ガイド凹溝
35に揺動自在に嵌合し、ロッカーカム18が上死点側
に傾転して第1ストッパー面32がケース1の底壁1a
の前面、つまりストッパー36に当るとロッカーカム1
8の前面37の角度が大きくなり、ロッカーカム18が
下死点側に傾転して第2ストッパー面33がストッパー
36に当るとロッカーカム18の前面37の角度が小さ
くなるようにしてある。図5に示すように、弁板15の
第1ポート40と第2ポート41の中間における上死点
側と下死点側に制御ポート42がそれぞれ形成され、そ
の第1・第2ポート40,41には油圧ポンプ43の吐
出圧油が操作弁44、ブレーキ弁45を経て供給制御さ
れ、その第1・第2ポート40,41の高圧油がシャト
ル弁46で検出されて切換弁47でどちらか一方の制御
ポート42に供給される。該切換弁47は前記端板2内
に設けられてバネ48で第1位置Aに保持され、受圧部
49にパイロット圧油が供給されると第2位置Bに切換
るパイロット式弁となり、その受圧部49には速度切換
弁を高速位置とした時にパイロット圧油が外部から供給
される。すなわち、図4に示すように端板2の孔50内
に第1油孔51と第2油孔52を第1・第2ポート5
3,54に連通するスプール55を嵌合して切換弁47
としてあり、第1・第2油孔51,52の開口端部と弁
板15の制御ポート42とに亘って中空形状のピン56
が嵌合されて0リング57でそれぞれシールしてあり、
第1・第2油孔51,52と制御ポート42をピン56
で連通して高圧油が端板2の表面2aと弁板15の裏面
15aとの間に洩れないようにしてあり、弁板15の裏
面15a側の圧力分布が図6のように高圧ポート周縁の
みとなって開離力が小さく、高圧油の洩れを少なくして
ある。
【0008】次に作動を説明する。切換弁47が第1位
置Aとなると高圧油が上死点側の制御ポート42に供給
され、下死点側の制御ポート42はケースドレン側に連
通されてピストンのモーメント着力点A1 がロッカカム
傾転中心15aより上死点寄りとなり、ロッカーカム1
8に上死点寄り傾転力が作用して第1ストッパー面32
がストッパー36に当って前面37の角度が大きくなっ
てロッカーカム18の傾転角度が大となって、ピストン
12のストロークが長くなるからシリンダーブロック4
が1回転するのに必要とする流量が多くなって軸6が低
速回転する。切換弁47を第2位置Bとすると高圧油が
下死点側の制御ポート42に供給され、上死点側の制御
ポート42はケースドレン側に連通されてピストンのモ
ーメント着力点A1 がロッカカム傾転中心15aよりも
下死点寄りとなってロッカーカム18に下死点寄りの傾
転力が作用して第2ストッパー面33がストッパー36
に当って前面37の角度が小さくなってロッカーカム1
8の傾転角度が小さくなり、ピストン12のストローク
が短くなるからシリンダーブロック4が1回転するのに
必要とする流量が少なくなって軸6は高速回転となる。
【0009】
【考案の効果】上死点側と下死点側に制御ポート42を
形成し、その一方の制御ポート42に高圧油を供給する
ことでロッカーカム18を傾転させるので、ロッカーカ
ム18をどちらかに傾転させる場合でもロッカーカム1
8に作用する傾転力が大きくなって傾転速度が速くなる
から応答性が向上する。第1・第2ポート40,41の
高圧側の高圧油を制御ポート42に供給するので、高圧
となるポートが逆となっても常に同一の制御ポート42
に高圧油が供給されてロッカーカム18が傾転せずに安
定する。制御ポート42に供給された高圧油が弁板15
と端板2との間に洩れることがなく、弁板15の開離力
が小さくなって弁板裏面の油圧バランスが押付勝手とな
り高圧油の洩れを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の説明図である。
【図2】他の従来例の説明図である。
【図3】従来の弁板裏面側の圧力分布説明図である。
【図4】本考案の可変ポンプ・モータの断面図である。
【図5】ロッカーカム傾転装置の説明図である。
【図6】弁板裏面側の圧力分布説明図である。
【符号の説明】
1 ケース、4 シリンダーブロック、6 軸、11
シリンダー孔、12ピストン、13 シリンダー室、1
5 弁板、16 ピストンシュー、17 シューリテー
ナ、18 ロッカーカム、40 第1ポート、41 第
2ポート、42 制御ポート、43 切換弁、51 第
1油孔、52 第2油孔、56 ピン、57 Oリン
グ。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース1内にシリンダーブロック4を軸
    6とともに回転自在に支承し、そのシリンダーブロック
    4のシリンダー孔11内にピストン12を嵌挿してシリ
    ンダー室13を構成し、そのシリンダー室13を弁板1
    5の第1ポート40と第2ポート41に順次連通し、前
    記ピストン12に連結したピストンシュー16をロッカ
    ーカム18の前面に沿って摺動自在にシューリテーナ1
    7で押し付けた可変ポンプ・モータにおいて、前記弁板
    15における第1ポート40と第2ポート41の中間に
    おける上死点側と下死点側とに制御ポート42をそれぞ
    れ形成し、前記第1ポート40と第2ポート41におけ
    る高圧側の高圧油をシャトル弁を介して導き、ケースド
    レン側と高圧油を制御ポート42に選択的に供給する切
    換弁47を設け、前記端板2に高圧油供給用の第1・第
    2油孔51,52を形成し、この第1・第2油孔51,
    52と弁板15の制御ポート42,42とに亘って中空
    形状のピン56を嵌合し、それぞれの嵌合部にOリング
    57を装着したことを特徴とする可変ポンプ・モータの
    ロッカーカム傾転装置。
JP4740091U 1991-05-28 1991-05-28 可変ポンプ・モータのロッカーカム傾転装置 Expired - Lifetime JP2559396Y2 (ja)

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JPH04132467U JPH04132467U (ja) 1992-12-08
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