JP2557045B2 - 磁気ヘツド - Google Patents

磁気ヘツド

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JP2557045B2 JP61003524A JP352486A JP2557045B2 JP 2557045 B2 JP2557045 B2 JP 2557045B2 JP 61003524 A JP61003524 A JP 61003524A JP 352486 A JP352486 A JP 352486A JP 2557045 B2 JP2557045 B2 JP 2557045B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は磁気ヘッドに関し、さらに詳しくは磁気記録
媒体に磁気ギャップを相対的に摺動させて情報の記録、
再生ないし消去を行なうための複数の磁気回路を前記摺
動方向に並設した磁気ヘッドに関するものである。
[従来の技術] この種の磁気ヘッドとして、磁気記録媒体のフレキシ
ブルディスクのトラックに対して中央部のみに記録し、
両側縁部は消去する、いわゆるトンネル消去方式で記録
再生を行なうトンネルイレーズタイプの磁気ヘッドが知
られている。その従来構造を第2図に示す。
同図に示すようにこのタイプの磁気ヘッドは記録、再
生用の磁気ギャップG1を有した第1の磁気回路1と、消
去用の磁気ギャップG2を有する第2の磁気回路2とを矢
印Aで示すディスク摺動方向に並設している。
第1の磁気回路1は巻線コイル15を巻回したボビン14
を嵌合した第1のコア11と、このコア11に磁気ギャップ
G1を介して突き合わされた第2のコア12と、コア11、12
の後端部間に橋渡しされた第3のコア13とから構成され
ており、コア11〜13は勿論高透磁率物質から形成されて
いる。
また第2の磁気回路2も同様に巻線コイル24を巻回し
たボビン24を嵌合した第1のコア21と、このコア21に磁
気ギャップG2を介して突き合わされた第2のコア22と、
コア21,22の後端部間に橋渡しされた第3のコア23とか
ら構成されている。
そして両磁気回路1,2はそれぞれの第2のコア12、22
および第3のコア13,23を間隔板3、3′を挟んで突き
合せ、接合され、磁気ギャップG1,G2が間隔板23および
第2のコア12,22を挟んで隣接するように構成されてい
る。
このようなトンネルイレーズタイプの磁気ヘッドにお
いては、磁気回路の設計上磁気ギャップG1,G2間をなる
たけ離す方が良い。しかし記録媒体のデイスクが径の小
さいコンパクトタイプになるに従ってトラックの曲率が
大きくなり、これに対応するには両磁気ギャップG1,G2
の間隔を小さくする必要があり、このために第2のコア
12,22の図中の幅W1,W2を小さくする必要がある。
ところが上記の幅W1,W2の幅を小さくすると、第2の
コア12,22の断面積が小さくなり、その磁気抵抗が増大
するため、磁気回路全体の磁気抵抗が増大し、その磁気
効率が低下し、また両磁気回路1,2が飽和し易くなり、
更に漏洩磁束が増加するという問題があった。
そこで第2図の構造において第2のコア12,22を第3
図に符号12で示すように共通の第2のコアとして1つの
コアに一体化し、これにより第2のコアの断面積を大き
くして磁気抵抗を低減させた構造が提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] ところが第3図のヘッドの構造によると製造工程にお
いて共通の第2のコア12に対し2つの第1のコア11,21
を突き合せ、ガラス溶着などにより接合し、磁気ギャッ
プG1,G2を形成する工程で問題が生じる。
すなわち磁気ギャップG1,G2の形成を2箇所で同時に
行なう場合には磁気ギャップG1,G2の形成とともに両ギ
ャップのトラックの位置関係を高精度に出すことは困難
である。
またギャップ形成を前後して別々に行なう場合には、
ギャップを形成する溶着ガラスとして軟化点が充分異な
る(150℃以上)2種類のガラスを使用しなければなら
ず、さらにヘッドの他の部材どうしをガラス溶着する場
合を考えると溶着ガラスの選定が難しい。
[問題点を解決するための手段] 上述の問題点を解決するため本発明によれば、磁気記
録媒体に磁気ギャップを相対的に摺動させて情報の記録
再生ないし消去を行なうための複数の磁気回路を前記摺
動方向に並設した磁気ヘッドにおいて、 第1,第2の直線部を有し略T字状に形成された第1の
コアと、 この第1のコアの第1の直線部の一方の端部と接合し
て所定の磁気ギャップを形成する略I字状の第2のコア
と、 前記第1のコアの第2の直線部に嵌合されたコイルボ
ビンと、 前記第1のコアと第2のコアを磁気的に連結する第3
のコアと、 を有する磁気回路を一対備え、 前記第2のコア同士が直接接合されるとともに、前記
第3のコア同士が間隔板を介して接合されている構成を
採用した。
[作用] このような構成によれば、第2のコア同士を直接接合
しているので、第2のコアの部分での磁路の断面積を増
大させ、磁気抵抗を低減し、電磁変換効率を向上でき
る。また、一対の磁気回路のそれぞれの第1と第2のコ
アを接合して磁気ギャップを形成してから、それぞれの
磁気回路の第2のコア同士を接合すればよいので、磁気
ギャップ同士のトラック位置関係を容易に高精度に出す
ことができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例の詳細を第1図を参照して説明
する。なおここでは先述のトンネルイレーズタイプの磁
気ヘッドを実施例としており、第1図中において従来例
の第2図,第3図と同一もしくは相当する部分には同一
符号を付してある。
第1図は本実施例による磁気ヘッドの構造を示す斜視
図である。
同図に示すように本実施例では記録、再生用の第1の
磁気回路1は、第2図の従来例と同様に巻線コイル15を
巻回したボビン14を嵌合されたほぼT字形状で断面が矩
形の第1のコア11と、このコア11に記録、再生用の磁気
ギャップG1を介して突き合わせ、接合された細長い直方
体形状の第2のコア12と、コア11,12の後端部間に橋渡
しされ、両コア11,12を磁気的に連結する直方体形状の
第3のコア13とから構成されている。
また消去用の第2の磁気回路2も第2図の従来例と同
様に、コイル巻線25を巻回したボビン24を嵌合される略
T字形状で断面が矩形の第1のコア21と、このコア21に
消去用の磁気ギャップG2を介して突き合わされた細長い
直方体形状の第2のコア22と、コア21、22の後端部間に
橋渡しされ両コア21、22を磁気的に連結する直方体形状
の第3のコア23とから構成されている。
但し本実施例にあっては磁気回路1、2の接合構造が
第2図の従来例と異なり、従来の間隔板3を介さず、互
いの第2のコア12、22どうしを樹脂、ガラスなどの接着
することにより直接的に接合し、これらを磁気的に結合
している。そしてこの構造で第2のコア12、22を磁路と
して一体的に結合することにより磁気回路1、2におい
て第2のコア12、22の部分で磁路を共用している。なお
第3のコア13、23どうしは従来と同様に間隔板3′を介
して接合している。
このような本実施例の構造によれば磁気ギャップG1,G
2の間隔Wを第2図の従来例の場合と同じとすると、磁
気回路1、2のそれぞれにおいて第2のコア12、22の部
分での磁路の断面積は間隔板3と、接合した相手の第2
のコアの分だけ実質的に増大する。第2のコア12、22の
断面積を同じとするとこの部分の磁路の断面積は第2図
の場合の2倍以上となり、同部分の磁気抵抗を実質的に
半分以下にすることができる。従って磁気回路1、2の
それぞれにおいて磁路全体の磁気抵抗を大幅に低減さ
せ、記録、再生ないしは消去の磁気効率を大幅に向上さ
せることができる。また逆に余裕が出た分だけ第2のコ
ア12、22を細くして磁気ギャップG1,G2の間隔Wを小さ
くすることにより記録媒体の小型化、記録、再生の高密
度化に対応できる。
また本実施例の構造によれば磁気回路1、2のそれぞ
れを形成してから、すなわち磁気ギャップG1,G2を形成
してから磁気回路1、2どうしを接合して構成できるの
で磁気ギャップG1,G2のトラック位置関係を容易に高精
度に出すことができる。また製造工程を簡略化できる。
なお以上のような隣接する磁気回路の接合構造はトン
ネルイレーズタイプの磁気ヘッドに限らず最初の産業上
の利用分野で述べた種類の磁気ヘッドの全てに適用で
き、またその場合の磁気回路の数は2回路以上でもよい
ことは勿論である。
[効果] 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、磁
気記録媒体に磁気ギャップを相対的に摺動させて情報の
記録再生ないし消去を行なうための複数の磁気回路を前
記摺動方向に並設した磁気ヘッドにおいて、第1,第2の
直線部を有し略T字状に形成された第1のコアと、この
第1のコアの第1の直線部の一方の端部と接合して所定
の磁気ギャップを形成する略I字状の第2のコアと、前
記第1のコアの第2の直線部に嵌合されたコイルボビン
と、前記第1のコアと第2のコアを磁気的に連結する第
3のコアと、を有する磁気回路を一対備え、前記第2の
コア同士が直接接合されるとともに、前記第3のコア同
士が間隔板を介して接合されている構成を採用したの
で、以下のような優れた効果が得られる。
(1) 第2のコア同士を直接接合しているので、第2
のコアの部分での磁路の断面積を増大させ、磁気抵抗を
低減し、電磁変換効率を向上できる。また、隣接し合う
磁気回路の磁気ギャップの間隔を小さくして記録媒体の
小型化、記録再生の高密度化に対応できる。
(2) 一対の磁気回路のそれぞれの第1と第2のコア
を接合して磁気ギャップを形成してから、それぞれの磁
気回路の第2のコア同士を接合すればよく、第2のコア
同士の接合後にコイルボビンを第1のコアに嵌合すれば
よいので、それぞれの磁気回路の磁気ギャップを高精度
に形成できるとともに磁気ギャップ同士のトラック位置
関係を容易に高精度に出すことができ、製造工程も簡略
化できる。
(3) コイルボビンを嵌合する第1のコアを略T字状
とすることでコイルボビンの占有スペースをかせぐこと
ができ、磁気ヘッドを小型化できる。
(4) 間隔板を介し接合された第3のコア同士をそれ
ぞれの磁気回路の第1と第2のコアに接合することによ
り、磁気回路同士の接合強度を高めることができる。ま
た第3のコアの接合は磁気回路同士のトラック位置関係
の位置決めに干渉しない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例による磁気ヘッドの構造を示す
斜視図、第2図および第3図はそれぞれ異なる従来の磁
気ヘッドの構造を示す斜視図である。 1,2……磁気回路、11,21……第1のコア 12,22……第2のコア 13,23……第3のコア 14,24……ボビン 15,25……巻線コイル G1,G2……磁気ギャップ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録媒体に磁気ギャップを相対的に摺
    動させて情報の記録再生ないし消去を行なうための複数
    の磁気回路を前記摺動方向に並設した磁気ヘッドにおい
    て、 第1,第2の直線部を有し略T字状に形成された第1のコ
    アと、 この第1のコアの第1の直線部の一方の端部と接合して
    所定の磁気ギャップを形成する略I字状の第2のコア
    と、 前記第1のコアの第2の直線部に嵌合されたコイルボビ
    ンと、 前記第1のコアと第2のコアを磁気的に連結する第3の
    コアと、 を有する磁気回路を一対備え、 前記第2のコア同士が直接接合されるとともに、前記第
    3のコア同士が間隔板を介して接合されていることを特
    徴とする磁気ヘッド。
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