JP2556971Y2 - 液体塗布容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は液体塗布容器に関する。

「従来の技術及び考案が解決しようとする課題」 液体塗布容器として、筒状胴部より口頚部を起立した
容器体と、該口頚部に嵌着させた塗布と、上記口頚部外
周に着脱自在に周壁を嵌着させて容器体に装着させたキ
ャップとからなるものが極一般に知られている。従来の
この種の容器では、キャップを着脱自在に嵌合させてい
るため、例えば、キャップ部分或いは、キャップを含む
容器全体を合成樹脂フィルムによるシュリンクパックに
よる包装を行って密封しており、包装フィルムのコスト
もかかり、又その為の設備も必要となる。特に内容液の
量が少ない小型簡易容器を得る場合には、上記従来の形
態ではコスト面での不都合が顕著である。又従来の包装
フィルムを取り除くのにも面倒があり、使用上の不都合
もあった。

また、従来のこの種容器は、一般に比較的剛性を有す
る円筒状等の筒状胴部より口頚部を起立した容器体を使
用している場合が多く、収納液の粘度が高い場合等に液
の迅速な塗布体への供給が行えないという不都合があっ
た。

また、筒状胴部に可撓性を持たせたものもあるが、そ
の場合も胴部を完全に扁平に圧搾することが難しく、残
液が多くなる虞があった。

更に、これら容器に於ける塗布体は容器体上端開口よ
り嵌着しなければならず、嵌着操作が面倒であるという
不都合もあった。

本考案は、上記した従来技術の欠点を解消した優れた
液体塗布容器を提案せんとするものである。

「課題を解決するための手段」 本考案液体塗布容器は上記課題を解決するため、下端
を扁平状に閉塞させた可撓性に富む胴部５上端から肩部
６を介して筒状の口頚部７を立設してなる合成樹脂製の
チューブ状容器体２と、上記口頚部７の上端面開口より
上端を突出させるとともに、下端を上記容器体２内に垂
下させて口頚部７内に嵌着してなる塗布体３と、上記口
頚部７外周に液密に嵌合させた周壁９上端縁より頂壁10
を延設するとともに、周壁９下端外周部に破断部14を介
して保形性のある嵌合筒12を一体に垂設し、且つ、嵌合
筒12内周を上記口頚部７外周下端に凹凸係合手段を介し
て脱離不能に押し下げ嵌合させたキャップ４とからなる
ことを特徴とする液体塗布容器として構成した。

「作用」 第１図の状態から嵌合筒12を持ってキャップ周壁９を
水平方向に回動させれば、破断部11が切断されて開蓋可
能となり、塗布が可能となる。

容器体２内の液の量が少なくなった場合には、胴部５
部分を押圧すれば容易に液が塗布体３に浸透する為、迅
速な塗布が行える。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図〜第２図は本考案の一実施例を示し、図中１は
液体塗布容器を示す。該容器１は、チューブ状容器体２
と、塗布体３と、キャップ４とを主部材として構成して
いる。

上記チューブ状容器体２は、下端を扁平状に閉塞させ
た可撓性に富む胴部５上端から肩部６を介して円筒状の
口頚部７を立設してなる合成樹脂製で、内部に塗布用の
液体８を収納している。

塗布体３は、合成樹脂発泡体等の吸水性を有する材質
から構成した円筒状をなし、その上端を上記口頚部７上
端面開口より突出させるとともに、下端をチューブ状容
器体２内に垂下して口頚部７内周に嵌着させている。

キャップ４は、円筒状の周壁９上端縁より頂壁10を延
設するとともに、周壁９外周下端部に破断部11を介して
内周上端部を連結し、且つ肉厚，大径とすること等によ
り保形性を付与した嵌合筒12とから構成している。そし
て、キャップ周壁９内周を口頚部７外周に液密に嵌合さ
せるとともに、上記嵌合筒12内面の凹溝を口頚部７下端
外周に突設した突条13に押し下げ嵌合させる等の凹凸係
合手段により脱離不能に嵌着固定して装着している。上
記破断部11は、キャップ周壁９下端外周部の前後左右よ
り突設した接続棒14にて連結させて構成している。

「考案の効果」 本考案液体塗布容器は、既述構成としたことにより、
特に、下端縁を扁平状に閉塞させた可撓性に富む胴部５
上端から肩部６を介して筒状の口頚部７を立設してなる
合成樹脂製のチューブ状容器体２と、口頚部７の上端面
開口より上端を突出させるとともに、下端を容器体２内
に垂下させて口頚部７内に嵌着してなる塗布体３とを備
えているため、比較的粘度の高い液を収納した場合で
も、胴部を圧搾して速やかに塗布体に液を伝達すること
ができ、また、胴部は扁平状に圧搾することが出来るた
め収納液を殆ど残すことなく効率の良い液の注出塗布を
行えるものである。

また、チューブ状容器体であるため、塗布体を液充填
前の胴部下端開口より挿入して嵌着させることが出来、
口頚部の下端開口は肩部中央に開口しているためその嵌
着操作を容易に行える利点もある。

更に、口頚部７外周に液密に嵌合させた周壁９下端外
周部に破断部14を介して保形性のある嵌合筒12を一体に
垂設し、この嵌合筒12内周を口頚部７外周下端に凹凸係
合手段を介して脱離不能に押し下げて嵌合させてなるキ
ャップ４を備えているため、使用に当り破断部を切断し
た際、嵌合筒は口頚部外周に止まり、この嵌合筒12によ
り、その機能上比較的柔らかい樹脂で形成される容器体
２の保形性を維持することができ、この部分を持っての
収納液の塗布を行えば、把持部分が凹んだりすることな
く極めて塗布が行い易くなる。

また、従来のこの種の容器の様な特殊包装をすること
なしに塗布液を密閉収納できるとともに、構造が極めて
単純であるため、製造も容易であり、低コストで得られ
る利点がある。従って、使い捨て用の簡易容器として使
用すれば特に便利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は本考案液体塗布
容器の一実施例を示す縦断面図、第２図は平面図であ
る。 ２…チューブ状容器体、３…塗布体、４…キャップ、11
…破断部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】下端を扁平状に閉塞させた可撓性に富む胴
   部５上端から肩部６を介して筒状の口頚部７を立設して
   なる合成樹脂製のチューブ状容器体２と、上記口頚部７
   の上端面開口より上端を突出させるとともに、下端を上
   記容器体２内に垂下させて口頚部７内に嵌着してなる塗
   布体３と、上記口頚部７外周に液密に嵌合させた周壁９
   上端縁より頂壁10を延設するとともに、周壁９下端外周
   部に破断部14を介して保形性のある嵌合筒12を一体に垂
   設し、且つ、嵌合筒12内周を上記口頚部７外周下端に凹
   凸係合手段を介して脱離不能に押し下げ嵌合させたキャ
   ップ４とからなることを特徴とする液体塗布容器。