JP2555983Y2 - 自動車用シートのスライド装置 - Google Patents
自動車用シートのスライド装置Info
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- JP2555983Y2 JP2555983Y2 JP10392591U JP10392591U JP2555983Y2 JP 2555983 Y2 JP2555983 Y2 JP 2555983Y2 JP 10392591 U JP10392591 U JP 10392591U JP 10392591 U JP10392591 U JP 10392591U JP 2555983 Y2 JP2555983 Y2 JP 2555983Y2
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- JP
- Japan
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- rotation
- reduction mechanism
- motor
- sun gear
- screw shaft
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車用シートの前後
の位置決めをモータの駆動力で行う、いわゆるパワーシ
ートのスライド装置に関するものである。
の位置決めをモータの駆動力で行う、いわゆるパワーシ
ートのスライド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、図6の平面図に示すように、自動
車用のシート1は着座席であるシートボトム11と背凭
れであるシートバック12とから構成されている。そし
て、いわゆるパワーシートと称されるシート1は、スラ
イド装置が装着され、モータ6の駆動によってシートボ
トム11の前後動が可能に構成されている。
車用のシート1は着座席であるシートボトム11と背凭
れであるシートバック12とから構成されている。そし
て、いわゆるパワーシートと称されるシート1は、スラ
イド装置が装着され、モータ6の駆動によってシートボ
トム11の前後動が可能に構成されている。
【0003】このスライド装置は、車体(フロアF)に
固設されたロアレール21およびシートボトム11を支
持して上記ロアレール21にスライド可能に嵌合された
アッパーレール22からなるスライドレール2と、上記
アッパーレール22に回転可能に取り付けられ、かつ回
転軸61および回転方向変換手段3を介してモータ6に
接続されたスクリューシャフト4と、車体(フロアF)
に一体に固設され上記スクリューシャフト4に螺合する
ように構成されたナット体5とから構成されている。回
転方向変換手段3としては、通常駆動力伝達側のウォー
ムギヤーとそれを受ける側の平歯車とで構成されている
ことが多い。
固設されたロアレール21およびシートボトム11を支
持して上記ロアレール21にスライド可能に嵌合された
アッパーレール22からなるスライドレール2と、上記
アッパーレール22に回転可能に取り付けられ、かつ回
転軸61および回転方向変換手段3を介してモータ6に
接続されたスクリューシャフト4と、車体(フロアF)
に一体に固設され上記スクリューシャフト4に螺合する
ように構成されたナット体5とから構成されている。回
転方向変換手段3としては、通常駆動力伝達側のウォー
ムギヤーとそれを受ける側の平歯車とで構成されている
ことが多い。
【0004】従って、モータ6を駆動させることによ
り、回転方向変換手段3を介してその回転力はスクリュ
ーシャフト4に伝達されるため、スクリューシャフト4
は回転する。そして、このスクリューシャフト4は、フ
ロアFに固設されたナット体5に螺合しているため、上
記回転に伴って前後動し、スクリューシャフト4に連結
されたシートボトム11も前後動を行う。
り、回転方向変換手段3を介してその回転力はスクリュ
ーシャフト4に伝達されるため、スクリューシャフト4
は回転する。そして、このスクリューシャフト4は、フ
ロアFに固設されたナット体5に螺合しているため、上
記回転に伴って前後動し、スクリューシャフト4に連結
されたシートボトム11も前後動を行う。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来のパワーシートにおいては、モータ6の駆動力は
直接回転軸61に伝えられるように構成されているた
め、回転方向変換手段3内のウォームギアーで減速され
るとはいいながら、かなり高速度でスクリューシャフト
4を回転させる。従って、シート1の着座者のスイッチ
操作はかなりむずかしく、正確に狙った位置でシートボ
トム11を停止させることができない。結局シートボト
ム11の前後動を数回繰り返した後、ようやく位置決め
をすることができるというのが実情であり、そのため無
駄な作動を行うばかりでなく、時間的なロスを生じさせ
ることになる。
な従来のパワーシートにおいては、モータ6の駆動力は
直接回転軸61に伝えられるように構成されているた
め、回転方向変換手段3内のウォームギアーで減速され
るとはいいながら、かなり高速度でスクリューシャフト
4を回転させる。従って、シート1の着座者のスイッチ
操作はかなりむずかしく、正確に狙った位置でシートボ
トム11を停止させることができない。結局シートボト
ム11の前後動を数回繰り返した後、ようやく位置決め
をすることができるというのが実情であり、そのため無
駄な作動を行うばかりでなく、時間的なロスを生じさせ
ることになる。
【0006】本考案は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、無駄な作動をなくし、狙っ
た位置にシートボトムを正確に停止させることのできる
自動車用シートのスライド装置を提供することを目的と
している。
ためになされたものであり、無駄な作動をなくし、狙っ
た位置にシートボトムを正確に停止させることのできる
自動車用シートのスライド装置を提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案の請求項1に係る
自動車用シートのスライド装置は、車体に固設されたロ
アレールと、シートボトムを支持して上記ロアレールに
スライド可能に嵌合されたアッパーレールと、回転減速
機構を介してモータに接続されたスクリューシャフト
と、このスクリューシャフトに螺合するナット体とを備
え、モータの回転力をスクリューシャフトおよびナット
体を介してシートボトムの前後動に変換するようにした
自動車用シートのスライド装置において、上記回転減速
機構は第一減速機構と、第二減速機構と、第一減速機構
と第二減速機構とによる二段減速といずれか一方による
一段減速とに切り替える回転切替手段とを備えているこ
とを特徴とするものである。
自動車用シートのスライド装置は、車体に固設されたロ
アレールと、シートボトムを支持して上記ロアレールに
スライド可能に嵌合されたアッパーレールと、回転減速
機構を介してモータに接続されたスクリューシャフト
と、このスクリューシャフトに螺合するナット体とを備
え、モータの回転力をスクリューシャフトおよびナット
体を介してシートボトムの前後動に変換するようにした
自動車用シートのスライド装置において、上記回転減速
機構は第一減速機構と、第二減速機構と、第一減速機構
と第二減速機構とによる二段減速といずれか一方による
一段減速とに切り替える回転切替手段とを備えているこ
とを特徴とするものである。
【0008】本考案の請求項2に係る自動車用のスライ
ド装置は、車体に固設されたロアレールと、シートボト
ムを支持して上記ロアレールにスライド可能に嵌合され
たアッパーレールと、回転減速機構を介してモータに接
続されたスクリューシャフトと、このスクリューシャフ
トに螺合するナット体とを備え、モータの回転力をスク
リューシャフトおよびナット体を介してシートボトムの
前後動に変換するようにした自動車用シートのスライド
装置において、上記回転減速機構は回転切替手段と互い
に直列に接続された第一減速機構と第二減速機構と回転
中継手段とからなり、上記第一減速機構は、上記モータ
の回転軸に取り付けられた第一サンギヤーと、内歯が設
けられた上記第一サンギヤーよりも大径の第一リングギ
ヤーと、この第一リングギヤーと上記第一サンギヤーの
双方に噛合して第一サンギヤーの周りを公転する複数個
の第一プラネタリーギヤーと、これら複数個の第一プラ
ネタリーギヤーに対してその公転が伝達されるように連
結され、かつモータの回転中心と同心で回転する第一キ
ャリアとからなり、上記第二減速機構は、上記第一キャ
リアの回転軸に取り付けられた第二サンギヤーと、内歯
が設けられた上記第二サンギヤーよりも大径の第二リン
グギヤーと、この第二リングギヤーと上記第二サンギヤ
ーの双方に噛合して第二サンギヤーの周りを公転する複
数個の第二プラネタリーギヤーと、これら複数個の第二
プラネタリーギヤーに対してその公転が伝達されるよう
に連結され、かつモータの回転中心と同心で回転する第
二キャリアとからなり、上記回転中継手段はその入力軸
が上記第二キャリアの回転中心に連結され、出力軸がス
クリューシャフトに連結されてなり、上記回転切替手段
は、第二減速機構の減速作用を阻止して第一減速機構の
回転をそのまま回転中継手段に伝達するように切り替え
可能に構成されていることを特徴とするものである。
ド装置は、車体に固設されたロアレールと、シートボト
ムを支持して上記ロアレールにスライド可能に嵌合され
たアッパーレールと、回転減速機構を介してモータに接
続されたスクリューシャフトと、このスクリューシャフ
トに螺合するナット体とを備え、モータの回転力をスク
リューシャフトおよびナット体を介してシートボトムの
前後動に変換するようにした自動車用シートのスライド
装置において、上記回転減速機構は回転切替手段と互い
に直列に接続された第一減速機構と第二減速機構と回転
中継手段とからなり、上記第一減速機構は、上記モータ
の回転軸に取り付けられた第一サンギヤーと、内歯が設
けられた上記第一サンギヤーよりも大径の第一リングギ
ヤーと、この第一リングギヤーと上記第一サンギヤーの
双方に噛合して第一サンギヤーの周りを公転する複数個
の第一プラネタリーギヤーと、これら複数個の第一プラ
ネタリーギヤーに対してその公転が伝達されるように連
結され、かつモータの回転中心と同心で回転する第一キ
ャリアとからなり、上記第二減速機構は、上記第一キャ
リアの回転軸に取り付けられた第二サンギヤーと、内歯
が設けられた上記第二サンギヤーよりも大径の第二リン
グギヤーと、この第二リングギヤーと上記第二サンギヤ
ーの双方に噛合して第二サンギヤーの周りを公転する複
数個の第二プラネタリーギヤーと、これら複数個の第二
プラネタリーギヤーに対してその公転が伝達されるよう
に連結され、かつモータの回転中心と同心で回転する第
二キャリアとからなり、上記回転中継手段はその入力軸
が上記第二キャリアの回転中心に連結され、出力軸がス
クリューシャフトに連結されてなり、上記回転切替手段
は、第二減速機構の減速作用を阻止して第一減速機構の
回転をそのまま回転中継手段に伝達するように切り替え
可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】上記請求項1記載の自動車用シートのスライド
装置によれば、上記回転減速機構は、第一減速機構と、
第二減速機構と、第一減速機構と第二減速機構とによる
二段減速といずれか一方による一段減速とに切り替える
切替手段とを備えているため、上記回転切替切替手段を
操作して、モータの回転の一段減速または二段減速を選
択することができる。
装置によれば、上記回転減速機構は、第一減速機構と、
第二減速機構と、第一減速機構と第二減速機構とによる
二段減速といずれか一方による一段減速とに切り替える
切替手段とを備えているため、上記回転切替切替手段を
操作して、モータの回転の一段減速または二段減速を選
択することができる。
【0010】上記請求項2記載の自動車用シートのスラ
イド装置によれば、上記回転減速機構は、第一減速機構
と第二減速機構と回転切替手段と回転中継手段とが直列
に接続されてなり、第一減速機構および第二減速機構
は、それぞれ第一および第二のサンギヤーと、このサン
ギヤーに噛合してその周りを公転する複数個のプラネタ
リーギヤーと、これら複数個のプラネタリーギヤーの自
転の中心部に連結軸が嵌合されてモータの回転中心と同
心で回転するキャリアとからなり、いわゆるプラネタリ
ーギヤー方式の減速機が同軸で直列に接続されているた
め、通常は上記モータの回転は、第一減速機構および第
二減速機構の二段で減速されて第二減速機構の第二キャ
リアに伝達される。
イド装置によれば、上記回転減速機構は、第一減速機構
と第二減速機構と回転切替手段と回転中継手段とが直列
に接続されてなり、第一減速機構および第二減速機構
は、それぞれ第一および第二のサンギヤーと、このサン
ギヤーに噛合してその周りを公転する複数個のプラネタ
リーギヤーと、これら複数個のプラネタリーギヤーの自
転の中心部に連結軸が嵌合されてモータの回転中心と同
心で回転するキャリアとからなり、いわゆるプラネタリ
ーギヤー方式の減速機が同軸で直列に接続されているた
め、通常は上記モータの回転は、第一減速機構および第
二減速機構の二段で減速されて第二減速機構の第二キャ
リアに伝達される。
【0011】そして、第二減速機構に引き続き設けられ
た回転切替手段は、第二減速機構の減速作用を阻止して
第一減速機構の回転をそのまま第二減速機構に伝達する
ように切り替え可能に構成されているため、この切り替
えを行うことによって、上記二段の減速を第一減速機構
のみの一段の減速に変更することができる。
た回転切替手段は、第二減速機構の減速作用を阻止して
第一減速機構の回転をそのまま第二減速機構に伝達する
ように切り替え可能に構成されているため、この切り替
えを行うことによって、上記二段の減速を第一減速機構
のみの一段の減速に変更することができる。
【0012】第二減速機構の第二キャリアの回転は、上
記回転中継手段を介してスクリューシャフトの回転に伝
達される。
記回転中継手段を介してスクリューシャフトの回転に伝
達される。
【0013】従って、上記切り替え操作を行い、ナット
体に螺合しているスクリューシャフトの回転の遅速を調
節することにより、それに結合したシートボトムの前後
動の遅速を調節することができるため、シートボトムの
位置決め操作は無駄なく正確になる。
体に螺合しているスクリューシャフトの回転の遅速を調
節することにより、それに結合したシートボトムの前後
動の遅速を調節することができるため、シートボトムの
位置決め操作は無駄なく正確になる。
【0014】
【実施例】図1は、本考案に係るスライド装置を装着し
たシートの骨格を示す斜視図である。この図に示すよう
に、自動車用のシート1は着座席であるシートボトム1
1と背凭れであるシートバック12とから構成されてい
る。そして、シートボトム11は骨格としての車幅方向
一対のフレーム13を有している。
たシートの骨格を示す斜視図である。この図に示すよう
に、自動車用のシート1は着座席であるシートボトム1
1と背凭れであるシートバック12とから構成されてい
る。そして、シートボトム11は骨格としての車幅方向
一対のフレーム13を有している。
【0015】一方、シートボトム11の下部には車幅方
向一対のスライドレール2が設けられている。このスラ
イドレール2は、フロアFに固設されたロアレール21
とこれに前後方向に摺動自在に嵌合したアッパーレール
22とから構成され、このアッパーレール22の上部に
フレーム13が一体に取り付けられている。
向一対のスライドレール2が設けられている。このスラ
イドレール2は、フロアFに固設されたロアレール21
とこれに前後方向に摺動自在に嵌合したアッパーレール
22とから構成され、このアッパーレール22の上部に
フレーム13が一体に取り付けられている。
【0016】上記一対のアッパーレール22には、後述
するモータ6および回転減速機構7を下部に吊持する支
持板23が架橋されている。そして、上記回転減速機構
7を貫通して回転軸61が設けられ、その両端はアッパ
ーレール22の両内側部に固設された回転方向変換手段
3に結合している。回転方向変換手段3としては、通常
駆動力伝達側のウォームギヤーとそれを受ける側の平歯
車とで構成されている。そして、この回転方向変換手段
3とアッパーレール22の後側部に設けられたブラケッ
ト24とにスクリューシャフト4が差し渡された状態で
軸支され、その中間部分はフロアFに固設されたナット
体5に螺合している。
するモータ6および回転減速機構7を下部に吊持する支
持板23が架橋されている。そして、上記回転減速機構
7を貫通して回転軸61が設けられ、その両端はアッパ
ーレール22の両内側部に固設された回転方向変換手段
3に結合している。回転方向変換手段3としては、通常
駆動力伝達側のウォームギヤーとそれを受ける側の平歯
車とで構成されている。そして、この回転方向変換手段
3とアッパーレール22の後側部に設けられたブラケッ
ト24とにスクリューシャフト4が差し渡された状態で
軸支され、その中間部分はフロアFに固設されたナット
体5に螺合している。
【0017】図2は上記回転減速機構7の分解斜視図で
ある。回転減速機構7は、この図に示すようにモータ6
の駆動力を直接受ける第一減速機構71と、この第一減
速機構71を介してモータ6の駆動力を二次的に受ける
第二減速機構72と、この第二減速機構72からの駆動
力をスクリューシャフト4への回転伝達用の回転軸61
に中継する回転中継手段73とから構成されている。
ある。回転減速機構7は、この図に示すようにモータ6
の駆動力を直接受ける第一減速機構71と、この第一減
速機構71を介してモータ6の駆動力を二次的に受ける
第二減速機構72と、この第二減速機構72からの駆動
力をスクリューシャフト4への回転伝達用の回転軸61
に中継する回転中継手段73とから構成されている。
【0018】そして、第一減速機構71は、モータ6の
回転軸に設けられた第一サンギヤー62と、このサンギ
ヤー62の周りに等間隔で配置される3個の第一プラネ
タリーギヤー71bと、これらの第一プラネタリーギヤ
ー71bにその内歯71a’が噛合するように装着され
る第一リングギヤー71aと、外周に外歯71c’の設
けられた第一キャリア71c(外歯車付キャリア)とか
ら構成されている。
回転軸に設けられた第一サンギヤー62と、このサンギ
ヤー62の周りに等間隔で配置される3個の第一プラネ
タリーギヤー71bと、これらの第一プラネタリーギヤ
ー71bにその内歯71a’が噛合するように装着され
る第一リングギヤー71aと、外周に外歯71c’の設
けられた第一キャリア71c(外歯車付キャリア)とか
ら構成されている。
【0019】第一プラネタリーギヤー71bの中心には
中心軸孔71b’が設けられており、第一キャリア71
cのこの中心軸孔71b’に対応する位置にはそれに嵌
合するピン71dが設けられ、このピン71dが上記中
心軸孔71b’に差し込まれることにより、プラネタリ
ーギヤー71bがピン71dに回転可能に結合され、こ
れによってプラネタリーギヤー71bの公転を第一キャ
リア71cの自転として伝達するようにしている。
中心軸孔71b’が設けられており、第一キャリア71
cのこの中心軸孔71b’に対応する位置にはそれに嵌
合するピン71dが設けられ、このピン71dが上記中
心軸孔71b’に差し込まれることにより、プラネタリ
ーギヤー71bがピン71dに回転可能に結合され、こ
れによってプラネタリーギヤー71bの公転を第一キャ
リア71cの自転として伝達するようにしている。
【0020】第一キャリア71cのピン71dが設けら
れた面と反対の面にはその中心部分に第二減速機構72
の一部をなす第二サンギヤー62’が一体に設けられて
いる。
れた面と反対の面にはその中心部分に第二減速機構72
の一部をなす第二サンギヤー62’が一体に設けられて
いる。
【0021】また、第二減速機構72は、上記第二サン
ギヤー62’と、このサンギヤー62’の周りに等間隔
で配置される3個の第二プラネタリーギヤー72bと、
これらのプラネタリーギヤー72bにその内歯72a’
が噛合するように装着される第二リングギヤー72a
と、中心に嵌合孔72eを有する第二キャリア72cと
から構成されている。
ギヤー62’と、このサンギヤー62’の周りに等間隔
で配置される3個の第二プラネタリーギヤー72bと、
これらのプラネタリーギヤー72bにその内歯72a’
が噛合するように装着される第二リングギヤー72a
と、中心に嵌合孔72eを有する第二キャリア72cと
から構成されている。
【0022】第二プラネタリーギヤー72bの中心には
中心軸孔72b’が設けられており、第二キャリア72
cのこの中心軸孔72b’に対応する位置にはそれに嵌
合するピン72dが設けられ、このピン72dを上記中
心軸孔72b’に差し込むことによって第二プラネタリ
ーギヤー72bの公転を第二キャリア72cの回転(自
転)として伝達することができるようにしている。
中心軸孔72b’が設けられており、第二キャリア72
cのこの中心軸孔72b’に対応する位置にはそれに嵌
合するピン72dが設けられ、このピン72dを上記中
心軸孔72b’に差し込むことによって第二プラネタリ
ーギヤー72bの公転を第二キャリア72cの回転(自
転)として伝達することができるようにしている。
【0023】第二リングギヤー72aの外周面には、帯
溝72fが全周に亘って設けられ、この帯溝72fにシ
フトフォーク8の下部先端に設けられた爪部81を嵌め
込むようにしている。また、第二キャリア72cの中心
には、第一平歯車73aの回転軸73cを嵌合するため
の嵌合孔72eが設けられている。この嵌合孔72eに
は、上記回転軸73cが軸方向には摺動自在で回転は阻
止されるように嵌合されている。第二リングギヤー72
aは、ケーシング9の内部で軸方向に摺動自在とされて
いる。
溝72fが全周に亘って設けられ、この帯溝72fにシ
フトフォーク8の下部先端に設けられた爪部81を嵌め
込むようにしている。また、第二キャリア72cの中心
には、第一平歯車73aの回転軸73cを嵌合するため
の嵌合孔72eが設けられている。この嵌合孔72eに
は、上記回転軸73cが軸方向には摺動自在で回転は阻
止されるように嵌合されている。第二リングギヤー72
aは、ケーシング9の内部で軸方向に摺動自在とされて
いる。
【0024】また、第二リングギヤー72aの下流側の
端面周縁部には、図3および図4に示される平歯72g
が形成されている。この平歯72gは、ケーシング9の
垂直壁91内面に設けられた平歯92に噛合するように
形成されている。
端面周縁部には、図3および図4に示される平歯72g
が形成されている。この平歯72gは、ケーシング9の
垂直壁91内面に設けられた平歯92に噛合するように
形成されている。
【0025】更に第二リングギヤー72aを上流側に移
動させると、その内歯72a’は第一キャリア71cの
外歯71c’と噛合するようになされている。
動させると、その内歯72a’は第一キャリア71cの
外歯71c’と噛合するようになされている。
【0026】回転中継手段73は入力軸となる回転軸7
3cに軸支された第一平歯車73aと、この第一平歯車
73aに噛合する第二平歯車73bとから構成され、こ
の第二平歯車73bはスクリューシャフト4を回転させ
る回転軸(出力軸)61に取り付けられている。
3cに軸支された第一平歯車73aと、この第一平歯車
73aに噛合する第二平歯車73bとから構成され、こ
の第二平歯車73bはスクリューシャフト4を回転させ
る回転軸(出力軸)61に取り付けられている。
【0027】以上のような回転減速機構7のうち、第一
減速機構71の第一キャリア71cと第二減速機構72
とは、図3および図4に示すように、円筒状のケーシン
グ9の中に納められている。そして、このケーシング9
と第一リングギヤー71aとを同心で結合することによ
って第一減速機構71と第二減速機構72とが一体化す
る。また、上記平歯車73a、73bはケーシング9内
に納められ、図3および図4に示すように、ケーシング
9を閉止する蓋体10によって回転軸61、73cが支
持されている。
減速機構71の第一キャリア71cと第二減速機構72
とは、図3および図4に示すように、円筒状のケーシン
グ9の中に納められている。そして、このケーシング9
と第一リングギヤー71aとを同心で結合することによ
って第一減速機構71と第二減速機構72とが一体化す
る。また、上記平歯車73a、73bはケーシング9内
に納められ、図3および図4に示すように、ケーシング
9を閉止する蓋体10によって回転軸61、73cが支
持されている。
【0028】ケーシング9の外部には、図2に示すよう
に、逆U字状のシフトフォーク8が、ケーシング9を跨
いだ状態で支点82周りに揺動自在に設けられている。
そして、その下部先端には一対の爪部81が互いに対向
するように突出して設けられ、これら爪部81はケーシ
ング9の胴部に穿孔された連絡孔83からケーシング9
の内部に没入し、その先端部(爪部81)が上記第二リ
ングギヤー72aの帯溝72fに嵌め込まれている。
に、逆U字状のシフトフォーク8が、ケーシング9を跨
いだ状態で支点82周りに揺動自在に設けられている。
そして、その下部先端には一対の爪部81が互いに対向
するように突出して設けられ、これら爪部81はケーシ
ング9の胴部に穿孔された連絡孔83からケーシング9
の内部に没入し、その先端部(爪部81)が上記第二リ
ングギヤー72aの帯溝72fに嵌め込まれている。
【0029】従って、シフトフォーク8を支点82周り
に揺動させることによって、爪部81および帯溝72f
を介して第二リングギヤー72aをケーシング9内で軸
方向に前後動させることができる。なお、図1に示すよ
うに、シートボトム11のフレーム13の外側方には切
替レバー15が設けられ、この切替レバー15とシフト
フォーク8とはワイヤ14によって連結され、切替レバ
ー15を操作することによってシフトフォーク8を動か
すことができるようにしている。
に揺動させることによって、爪部81および帯溝72f
を介して第二リングギヤー72aをケーシング9内で軸
方向に前後動させることができる。なお、図1に示すよ
うに、シートボトム11のフレーム13の外側方には切
替レバー15が設けられ、この切替レバー15とシフト
フォーク8とはワイヤ14によって連結され、切替レバ
ー15を操作することによってシフトフォーク8を動か
すことができるようにしている。
【0030】このような切替レバー15とシフトフォー
ク8とケーシング9内を筒方向に摺動する第二リングギ
ヤー72aとによって回転切替手段が構成されている。
ク8とケーシング9内を筒方向に摺動する第二リングギ
ヤー72aとによって回転切替手段が構成されている。
【0031】以下本考案の作用について、図3乃至図5
を基に説明する。まず、図4に示す状態にある切替レバ
ー15を操作してワイヤ14を介しシフトフォーク8を
支点82周りに反時計方向に回動させると、シフトフォ
ーク8の爪部81は右方に移動するため、それが帯溝7
2fに嵌合している第二リングギヤー72aは右方に移
動し、ケーシング9の垂直壁91に当止して、そこに設
けられた平歯92に噛合して図3に示す状態になり、第
二リングギヤー72aの回転は阻止される。
を基に説明する。まず、図4に示す状態にある切替レバ
ー15を操作してワイヤ14を介しシフトフォーク8を
支点82周りに反時計方向に回動させると、シフトフォ
ーク8の爪部81は右方に移動するため、それが帯溝7
2fに嵌合している第二リングギヤー72aは右方に移
動し、ケーシング9の垂直壁91に当止して、そこに設
けられた平歯92に噛合して図3に示す状態になり、第
二リングギヤー72aの回転は阻止される。
【0032】この状態で、モータ6を駆動させると、そ
の回転はまず第一サンギヤー62を介して3個の第一プ
ラネタリーギヤー71bに伝えられ、プラネタリーギヤ
ー71bは第一リングギヤー71aとの間で自転しなが
ら第一サンギヤー62の周りを公転する。各プラネタリ
ーギヤー71bの公転により第一キャリア71cも同速
で回転する。
の回転はまず第一サンギヤー62を介して3個の第一プ
ラネタリーギヤー71bに伝えられ、プラネタリーギヤ
ー71bは第一リングギヤー71aとの間で自転しなが
ら第一サンギヤー62の周りを公転する。各プラネタリ
ーギヤー71bの公転により第一キャリア71cも同速
で回転する。
【0033】第二リングギヤー72aはその右縁部に設
けられた平歯72gが、ケーシング9の垂直壁91の内
面に設けられた平歯92に噛合して回転が阻止されてい
るため、第一キャリア71cが回転すると、それに設け
られた第二サンギヤー62’と噛合する3個の第二プラ
ネタリーギヤー72bは自転しながら公転する。そし
て、第二プラネタリーギヤー72bにピン72dを介し
て結合された第二キャリア72cが回転する。そして、
モータ6の回転は、第一減速機構71と第二減速機構7
2との二段減速が行われて第二キャリア72cに伝達さ
れる。
けられた平歯72gが、ケーシング9の垂直壁91の内
面に設けられた平歯92に噛合して回転が阻止されてい
るため、第一キャリア71cが回転すると、それに設け
られた第二サンギヤー62’と噛合する3個の第二プラ
ネタリーギヤー72bは自転しながら公転する。そし
て、第二プラネタリーギヤー72bにピン72dを介し
て結合された第二キャリア72cが回転する。そして、
モータ6の回転は、第一減速機構71と第二減速機構7
2との二段減速が行われて第二キャリア72cに伝達さ
れる。
【0034】第二キャリア72cが回転すると、その回
転は、回転軸73cを介して第一平歯車73aに伝えら
れ、更にそれに噛合している第二平歯車73bに伝えら
れて回転軸61を回転させる。回転軸61が回転する
と、その回転は回転中継手段3を介してスクリューシャ
フト4を回転させるため、前記のように、このスクリュ
ーシャフト4の回転に従ってシートボトム11は前後動
する。
転は、回転軸73cを介して第一平歯車73aに伝えら
れ、更にそれに噛合している第二平歯車73bに伝えら
れて回転軸61を回転させる。回転軸61が回転する
と、その回転は回転中継手段3を介してスクリューシャ
フト4を回転させるため、前記のように、このスクリュ
ーシャフト4の回転に従ってシートボトム11は前後動
する。
【0035】次に、図3の状態から切替レバー15を操
作してシフトフォーク8を支点82周りに時計方向に回
動させると、シフトフォーク8の爪部81は左方に移動
するため、それが帯溝72fに嵌合している第二リング
ギヤー72aは左方に移動し、図4に示すように、垂直
壁91の平歯92と第二リングギヤー72aの平歯72
gとの噛合は解除されると共に、第二リングギヤー72
aは第一キャリア71cに被ぶさるように嵌合して第二
リングギヤー72aと第一キャリア71cとはそれぞれ
の内歯72a’と外歯71c’との噛合によって互いに
一体に結合する。
作してシフトフォーク8を支点82周りに時計方向に回
動させると、シフトフォーク8の爪部81は左方に移動
するため、それが帯溝72fに嵌合している第二リング
ギヤー72aは左方に移動し、図4に示すように、垂直
壁91の平歯92と第二リングギヤー72aの平歯72
gとの噛合は解除されると共に、第二リングギヤー72
aは第一キャリア71cに被ぶさるように嵌合して第二
リングギヤー72aと第一キャリア71cとはそれぞれ
の内歯72a’と外歯71c’との噛合によって互いに
一体に結合する。
【0036】従って、この状態では、第一キャリア71
cと第二リングギヤー72aとは一体化しており、また
第二プラネタリーギヤー72bも固定された状態になる
ため、第一キャリア71cの回転はそのまま第二リング
ギヤー72aに伝わり、それに固定状態の第二プラネタ
リーギヤー72bは自転せずに第二サンギヤー62’周
りを第二リングギヤー72aと共回りするため、この部
分では減速されずに、いわゆる一段減速によって第一キ
ャリア71cの回転はそのまま回転軸73cに伝達され
る。回転軸73c以降の回転力の伝達については先に説
明した通りである。
cと第二リングギヤー72aとは一体化しており、また
第二プラネタリーギヤー72bも固定された状態になる
ため、第一キャリア71cの回転はそのまま第二リング
ギヤー72aに伝わり、それに固定状態の第二プラネタ
リーギヤー72bは自転せずに第二サンギヤー62’周
りを第二リングギヤー72aと共回りするため、この部
分では減速されずに、いわゆる一段減速によって第一キ
ャリア71cの回転はそのまま回転軸73cに伝達され
る。回転軸73c以降の回転力の伝達については先に説
明した通りである。
【0037】図5は、図2のA−A線視図およびB−B
線視図を兼ねた図である(図中括弧を付した符号は、B
−B線視図を表す)。この図に示すように、第一サンギ
ヤー62およびリングギヤー71aの有効半径をそれぞ
れD1およびD2とすれば、第一サンギヤー62の回転
速度に対する第一プラネタリーギヤー71bの公転の回
転速度の減速比は、D1/D2となる。同様に、第二サ
ンギヤー62’および第二リングギヤー72aの有効半
径をD3およびD4とすれば、第二サンギヤー62’の
回転速度に対する第二プラネタリーギヤー72bの公転
の回転速度の減速比は、D3/D4となる。
線視図を兼ねた図である(図中括弧を付した符号は、B
−B線視図を表す)。この図に示すように、第一サンギ
ヤー62およびリングギヤー71aの有効半径をそれぞ
れD1およびD2とすれば、第一サンギヤー62の回転
速度に対する第一プラネタリーギヤー71bの公転の回
転速度の減速比は、D1/D2となる。同様に、第二サ
ンギヤー62’および第二リングギヤー72aの有効半
径をD3およびD4とすれば、第二サンギヤー62’の
回転速度に対する第二プラネタリーギヤー72bの公転
の回転速度の減速比は、D3/D4となる。
【0038】従って、第二リングギヤー72aと第一キ
ャリア71cとが互いに嵌合した図4に示される状態で
は、モータ6の回転速度は、D1/D2だけ減速されて
回転軸61に伝えられるが、第二リングギヤー72aの
平歯72gと垂直壁91の平歯92とが噛合した図3に
示される状態では、モータ6の回転速度は、(D1/D
2)×(D3/D4)と、更に減速された状態で回転軸
61に伝えられる。
ャリア71cとが互いに嵌合した図4に示される状態で
は、モータ6の回転速度は、D1/D2だけ減速されて
回転軸61に伝えられるが、第二リングギヤー72aの
平歯72gと垂直壁91の平歯92とが噛合した図3に
示される状態では、モータ6の回転速度は、(D1/D
2)×(D3/D4)と、更に減速された状態で回転軸
61に伝えられる。
【0039】シートボトム11の前後位置の設定を行う
ときは、まず切替レバー15を図4に示す状態にしてモ
ータ6を駆動させる。そうすると、この状態では上記の
ようにモータ6の回転に対して一段の減速しか行われて
おらず、速い速度でシートボトム11は前後動するた
め、無駄な時間を費やさずに目的の位置の近辺までシー
トボトム11を移動させることができる。
ときは、まず切替レバー15を図4に示す状態にしてモ
ータ6を駆動させる。そうすると、この状態では上記の
ようにモータ6の回転に対して一段の減速しか行われて
おらず、速い速度でシートボトム11は前後動するた
め、無駄な時間を費やさずに目的の位置の近辺までシー
トボトム11を移動させることができる。
【0040】そして、シートボトム11が目的の位置の
近傍まで到着したら、切替レバー15を操作して図3に
示す状態に切り替える。そうすると、この状態では上記
のようにモータ6の回転に対して二段の減速が行われて
おり、遅い速度でシートボトム11は前後動するため、
目的の位置でモータ6の駆動を止めることにより、シー
トボトム11をオーバーランすることなく狙った位置で
停止させることができる。
近傍まで到着したら、切替レバー15を操作して図3に
示す状態に切り替える。そうすると、この状態では上記
のようにモータ6の回転に対して二段の減速が行われて
おり、遅い速度でシートボトム11は前後動するため、
目的の位置でモータ6の駆動を止めることにより、シー
トボトム11をオーバーランすることなく狙った位置で
停止させることができる。
【0041】以上説明したように、本考案の自動車用シ
ートのスライド装置は、サンギヤー、リングギヤーおよ
びプラネタリーギヤーを組み合わせて全体として円筒状
を形成するように取りまとめ、モータ6の回転数を減少
させながらスクリューシャフト4に伝えるものであるた
め、シートボトム11下部の狭い空間に減速用の回転減
速機構7を設置することができ好都合である。
ートのスライド装置は、サンギヤー、リングギヤーおよ
びプラネタリーギヤーを組み合わせて全体として円筒状
を形成するように取りまとめ、モータ6の回転数を減少
させながらスクリューシャフト4に伝えるものであるた
め、シートボトム11下部の狭い空間に減速用の回転減
速機構7を設置することができ好都合である。
【0042】また、第二リングギヤー72aをケーシン
グ9内で左右に摺動させることによって回転速度の切り
替えを行うことができるため、この切り替え操作によっ
てシートボトム11のオーバーランを防止し、狙った位
置に確実に停止させることができる。
グ9内で左右に摺動させることによって回転速度の切り
替えを行うことができるため、この切り替え操作によっ
てシートボトム11のオーバーランを防止し、狙った位
置に確実に停止させることができる。
【0043】
【考案の効果】以上説明したように本考案の自動車用シ
ートのスライド装置は、駆動用のモータと回転軸との間
に回転減速機構7を介在させ、この回転減速機構は、サ
ンギヤーと、リングギヤーと、このリングギヤーと上記
サンギヤーの双方に噛合してサンギヤーの周りを公転す
る複数個のプラネタリーギヤーとを備えて構成されてい
るため、コンパクトにまとめた小型のものとして得るこ
とができる。従って、シートボトム下部の狭い空間にも
充分装着が可能である。
ートのスライド装置は、駆動用のモータと回転軸との間
に回転減速機構7を介在させ、この回転減速機構は、サ
ンギヤーと、リングギヤーと、このリングギヤーと上記
サンギヤーの双方に噛合してサンギヤーの周りを公転す
る複数個のプラネタリーギヤーとを備えて構成されてい
るため、コンパクトにまとめた小型のものとして得るこ
とができる。従って、シートボトム下部の狭い空間にも
充分装着が可能である。
【0044】また、上記の回転減速機構によってモータ
の回転速度は減速されるため、シートボトムの移動速度
は従来よりも低速となり、結果として見計いの早止めや
オーバーランが防止され、シートボトムを一回の操作で
狙った位置に正確に停止させることができる。
の回転速度は減速されるため、シートボトムの移動速度
は従来よりも低速となり、結果として見計いの早止めや
オーバーランが防止され、シートボトムを一回の操作で
狙った位置に正確に停止させることができる。
【0045】加えて、回転減速機構を二段に分けて直列
に設け、内部のリングギヤーの動作によって回転速度を
切り替えることができるように構成されているため、操
作者はシートボトムの前後動の遅速を制御することがで
き、より迅速に、かつより正確にシートボトムを目的の
位置に停止させることができる。
に設け、内部のリングギヤーの動作によって回転速度を
切り替えることができるように構成されているため、操
作者はシートボトムの前後動の遅速を制御することがで
き、より迅速に、かつより正確にシートボトムを目的の
位置に停止させることができる。
【図1】本考案の自動車用シートのスライド装置を装着
したシートの骨格を示す斜視図である。
したシートの骨格を示す斜視図である。
【図2】本考案に係る回転減速機構の分解斜視図であ
る。
る。
【図3】本考案に係る回転減速機構において、二重の減
速が行われない状態を示す正面視の断面図である。
速が行われない状態を示す正面視の断面図である。
【図4】本考案に係る回転減速機構において、二重の減
速が行わている状態を示す正面視の断面図である。
速が行わている状態を示す正面視の断面図である。
【図5】図2のA−A線断面図またはB−B線断面図で
ある。
ある。
【図6】従来のパワーシートの骨格を示す平面図であ
る。
る。
1 シート 11 シートボトム 12 シートバック 13 フレーム 14 ワイヤ 15 切替レバー 2 スライドレール 21 ロアレール 22 アッパーレール 23 支持板 24 ブラケット 3 回転方向変換手段 4 スクリューシャフト 5 ナット体 6 モータ 61 回転軸 62 第一サンギヤー 7 回転減速機構 71 第一減速機構 71a 第一リングギヤー 71b 第一プラネタリーギヤー 71c 第一キャリア(外歯付キャリア) 72 第二減速機構 72a 第二リングギヤー 72b 第二プラネタリーギヤー 72c 第二キャリア 73 回転中継手段 8 シフトフォーク 9 ケーシング
Claims (2)
- 【請求項1】 車体に固設されたロアレールと、シート
ボトムを支持して上記ロアレールにスライド可能に嵌合
されたアッパーレールと、回転減速機構を介してモータ
に接続されたスクリューシャフトと、このスクリューシ
ャフトに螺合するナット体とを備え、モータの回転力を
スクリューシャフトおよびナット体を介してシートボト
ムの前後動に変換するようにした自動車用シートのスラ
イド装置において、上記回転減速機構は第一減速機構
と、第二減速機構と、第一減速機構と第二減速機構とに
よる二段減速といずれか一方による一段減速とに切り替
える回転切替手段とを備えていることを特徴とする自動
車用シートのスライド装置。 - 【請求項2】 車体に固設されたロアレールと、シート
ボトムを支持して上記ロアレールにスライド可能に嵌合
されたアッパーレールと、回転減速機構を介してモータ
に接続されたスクリューシャフトと、このスクリューシ
ャフトに螺合するナット体とを備え、モータの回転力を
スクリューシャフトおよびナット体を介してシートボト
ムの前後動に変換するようにした自動車用シートのスラ
イド装置において、上記回転減速機構は回転切替手段と
互いに直列に接続された第一減速機構と第二減速機構と
回転中継手段とからなり、上記第一減速機構は、上記モ
ータの回転軸に取り付けられた第一サンギヤーと、内歯
が設けられた上記第一サンギヤーよりも大径の第一リン
グギヤーと、この第一リングギヤーと上記第一サンギヤ
ーの双方に噛合して第一サンギヤーの周りを公転する複
数個の第一プラネタリーギヤーと、これら複数個の第一
プラネタリーギヤーに対してその公転が伝達されるよう
に連結され、かつモータの回転中心と同心で回転する第
一キャリアとからなり、上記第二減速機構は、上記第一
キャリアの回転軸に取り付けられた第二サンギヤーと、
内歯が設けられた上記第二サンギヤーよりも大径の第二
リングギヤーと、この第二リングギヤーと上記第二サン
ギヤーの双方に噛合して第二サンギヤーの周りを公転す
る複数個の第二プラネタリーギヤーと、これら複数個の
第二プラネタリーギヤーに対してその公転が伝達される
ように連結され、かつモータの回転中心と同心で回転す
る第二キャリアとからなり、上記回転中継手段はその入
力軸が上記第二キャリアの回転中心に連結され、出力軸
がスクリューシャフトに連結されてなり、上記回転切替
手段は、第二減速機構の減速作用を阻止して第一減速機
構の回転をそのまま回転中継手段に伝達するように切り
替え可能に構成されていることを特徴とする自動車用シ
ートのスライド装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10392591U JP2555983Y2 (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 自動車用シートのスライド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10392591U JP2555983Y2 (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 自動車用シートのスライド装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0549465U JPH0549465U (ja) | 1993-06-29 |
JP2555983Y2 true JP2555983Y2 (ja) | 1997-11-26 |
Family
ID=14367010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10392591U Expired - Lifetime JP2555983Y2 (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 自動車用シートのスライド装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2555983Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2474438B1 (en) * | 2009-09-04 | 2013-05-01 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Seat sliding apparatus for a vehicle |
DE102010008880B3 (de) * | 2010-02-18 | 2011-07-21 | KEIPER GmbH & Co. KG, 67657 | Antriebseinheit für einen Fahrzeugsitz |
-
1991
- 1991-12-17 JP JP10392591U patent/JP2555983Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0549465U (ja) | 1993-06-29 |
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