JP2555503B2 - 案内用地図自動作成処理方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、計算機で、電子化され
た任意の広さの詳細地図を縮小して一定の大きさの見や
すい実用的な案内用地図を自動作成する案内用地図自動
作成処理方式に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、住人の名前や建物名称など家屋単
位のレベルで情報を持った詳細な電子化された地図か
ら、計算機を用いて任意のより広い広さの地域を案内す
る実用的で見易い地図を一定の大きさで自動作成する希
望がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来では以下
の理由により困難と思われていた。 広い地域の地図を縮小して一定の大きさにする場合、
建物名等の全ての情報を縮小して作成すると、地図が込
み入り過ぎて見づらくなる。 このため縮小率に応じて余分な情報を削除し、目標物
となるものだけを情報として残す必要があるが、何を目
標物として残すかを縮尺率により動的に変化させる必要
があり、人間の判断が必要である。

【０００４】本発明は、この様な問題を解決するために
なされたものであり、詳細な地図から縮尺に応じて目標
物とすべきか否かの情報を自動的に抽出し、計算機で、
見やすい案内用地図を自動作成することを目的としてい
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明においては、案
内用地図では大きな建物が目標物になる、地図上で建
物や運動場等の設備は一般に多角形等の閉図形で表され
るため面積を計算する事は容易、建物には一般に住人
の名前や建築名が文字の情報で付与されている、の３点
に着目し、縮尺率に応じて対象となる地域の全建物の面
積を計算し、一定の大きさ以上のものを目標物として残
すようにすべく、目標物認定基準テーブルと目標物抽出
部とをもつ。

【０００６】

【作用】一定の大きさ以上のものを目標物として残すよ
うにし、更に面積が小さくてもある程度の縮尺までは目
標物として残したい重要目標物等のためのきめ細かい制
御を可能とするため、目標物名称をその重要さに応じて
大きくしておき、面積が基準値以下となっても縮小した
文字がある一定の値以上の大きさのものは残すようにす
る事によって見やすい実用的な地図を自動で作成できる
ようにした。

【０００７】

【実施例】図１は本発明の一実施例構成を示す。図中の
符号１は案内用地図作成制御部、２は地図縮小処理部、
３は目標物抽出部、４は建物等閉図形抽出部、５は閉図
形面積計算部、６は建物等名称文字大きさ判定部、７は
地図出力制御部、８は詳細地図データベース、９は案内
用地図、１０は図形情報テーブル、１１は目標物認定基
準テーブルを表している。

【０００８】作業者からキーボード等を使って指示され
た案内用地図作成制御部１は、対象となる地域の地図を
詳細地図データベース８から取り出し、地図縮小処理部
２に送り、一定の大きさに縮小された地図を作成する。
詳細地図データベース８は図形情報テーブル１０の形で
個々の建物図形毎の情報を図示「地図上の図形例」とし
て表現され得るものとして持っている。

【０００９】次に案内用地図作成制御部１は、目標物抽
出部３に対して縮小された地図からの目標物の抽出を依
頼する。目標物抽出部３では、建物等閉図形抽出部４に
地図から目標物になり得る閉図形を抽出させ、閉図形面
積計算部５を呼び出して目標物とできる大きさの建物等
を抽出する。さらに建物等名称文字大きさ判定部６に依
頼し、面積による判定で目標物とならなかった建物の名
称文字の大きさを判定し、文字表示基準値以上の建物等
を目標物として抽出する。

【００１０】案内用地図作成制御部１では抽出された目
標物以外の建物情報を削除して案内用地図を作成し、地
図出力制御部７に依頼してプリンタ等に案内用地図を出
力する。

【００１１】図２は目標物を抽出する処理の一実施例フ
ローである。 （Ｓ１）：対象となる地域全体を所定の大きさに縮小す
る。このときの縮小率をρとしておく。 （Ｓ２）：図形情報テーブルから対象地域内の建物ＩＤ
の情報を１つ取り出す。 （Ｓ３）：取り出した建物ＩＤの座標値から面積を計算
する。このときの面積をＡとしておく。 （Ｓ４）：ρＡの値とＫρの値とを比較する。なおＫρ
は縮小率ρの時の面積表示基準値である。 （Ｓ５）：ρＡ＜Ｋρの場合には、図形情報テーブルか
ら対象物ＩＤの名称文字の大きさを得る。この大きさを
Ｂとしておく。 （Ｓ６）：ρＢの値とＭρの値とを比較する。なお、Ｍ
ρは縮小率ρの時の文字表示基準値である。 （Ｓ７）：ρＢ＜Ｍρの場合には、当該建物を削除要図
形とみなす。 （Ｓ８）：ステップＳ４においてρＡ≧Ｋρの場合やス
テップＳ６においてρＢ≧Ｍρの場合には，当該建物を
目標物と認定する。 （Ｓ９）：全対象建物について処理したか否かを調べ、
ＮＯであればステップＳ２に戻る。

【００１２】図３は、図１及び図２で説明した原理と処
理を使って詳細図から案内用地図を作成した例である。
図示の場合、図左における個人住宅とみられる個所にお
いては省略が行われている。また派出所に関しては、面
積が小さくても、目標物となり得ることから、省略する
ことなく表示されている。

【００１３】

【発明の効果】以上の説明から明らかな様に、本発明に
よれば、電子化された詳細地図から任意の広さを指定し
て、縮小率に応じて的確に目標物以外の建物等を削除し
た簡潔な見やすい案内用の地図を計算機で自動作成する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例構成図である。

【図２】目標物抽出処理の一実施例処理フローである。

【図３】案内用地図の作成例である。

【符号の説明】

１ 案内用地図作成制御部 ２ 地図縮小処理部 ３ 目標物抽出部 ４ 建物等閉図形抽出部 ５ 閉図形面積計算部 ６ 建物等名称文字大きさ判定部 ７ 地図出力制御部 ８ 詳細地図データベース ９ 案内用地図 １０ 図形情報テーブル １１ 目標物認定基準テーブル

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子化された詳細地図を縮小して所定の
   大きさの案内用の地図を自動作成するシステムにおい
   て、 建物の閉図形の面積を計算する閉図形面積計算部をそな
   えると共に、 縮尺に応じて地図上に表示するか否かの閉図形の面積の
   基準値と比較して、基準値以下ならば表示をしないよう
   にする目標物抽出部をそなえ、 目標物以外の図形を削除するようにしたことを特徴とす
   る案内用地図自動作成処理方式。
2. 【請求項２】 電子化された詳細地図を縮小して所定の
   大きさの案内用の地図を自動作成するシステムにおい
   て、 縮小された結果の建物の名称文字の大きさを判定する名
   称文字の大きさ判定部と、 縮尺に応じて地図上に表示するか否かの名称文字表示基
   準と比較して基準値以下の文字を地図上に表示しないよ
   うにする目標物抽出部をそなえ、 所定以下の名称文字を削除するようにしたことを特徴と
   する案内用地図自動作成処理方式。
3. 【請求項３】 電子化された詳細地図を縮小して所定の
   大きさの案内用の地図を自動作成する案内用地図自動作
   成処理装置において、 図形情報テーブルを格納してなる詳細地図データベース
   と、 与えられた地図を縮小して出力する地図縮小処理部と、 建物を含む地図上の閉図形を抽出して当該閉図形の面積
   を計算する閉図形処理部と、 地図上の名称文字の大きさを判定する名称文字大きさ判
   定部と、 目標物を上記案内用の地図に表示するか否かの基準を格
   納している目標物認定基準テーブルと、 上記地図縮小処理部と上記閉図形処理部と上記名称文字
   大きさ判定部と上記目標物認定基準テーブルとを用い
   て、上記案内用の地図に表示する目標物を抽出する目標
   物抽出部と、 地図出力制御部と、 出力部とをそなえると共に、 入力指示部から指示された情報にもとづいて、上記案内
   地図を作成するための制御を行う案内用地図作成制御部
   とをそなえたことを特徴とする案内用地図自動作成処理
   装置。