JP2554714B2 - 感光性平版印刷版現像処理方法および装置 - Google Patents

感光性平版印刷版現像処理方法および装置

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JP2554714B2 JP63203399A JP20339988A JP2554714B2 JP 2554714 B2 JP2554714 B2 JP 2554714B2 JP 63203399 A JP63203399 A JP 63203399A JP 20339988 A JP20339988 A JP 20339988A JP 2554714 B2 JP2554714 B2 JP 2554714B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は画像が焼付けられた感光性平版印刷版を現像
処理する感光性平版印刷版現像方法および装置に関す
る。
[従来の技術] 画像が焼付けられた感光性平版印刷版は感光性平版印
刷版現像装置に搬送されて現像される。
この現像には感光材料の片面へ現像液をスプレー等で
供給し現像処理するスプレー方式や、現像液が収容され
た現像槽内へ感光性平版印刷版を搬送させることにより
浸漬して現像処理するいわゆるデイツプ方式や、感光性
平版印刷版の版面に現像液に必要なだけの量の現像液を
塗布して現像処理するメータリング方式がある。ところ
が上記スプレー方式の場合には、現像液は循環使用され
るため、感光材料の感光層から溶出した成分により、次
第に劣化する。また、現像液がアルカリの場合、空気中
の炭酸ガスによっても劣化する。
またデイツプ方式の場合には感光性平版印刷版を浸漬
させるので現像液の仕込量が多く、また処理枚数が多く
なると現像液が劣化する。この現像液の劣化を防ぐ方法
として、特開昭50−144502号、特開昭54−62004号、特
開昭55−115039号、特開昭56−12645号の各公報には現
像補充液を補充する手段が提案されているが、装置が複
雑なため高価であった。また現像液を新規な現像液と交
換する場合には未だ使用可能な現像液を捨てる場合もあ
った。このため現像液を無駄なく効率良く使用すること
が出来なかった。
これに対してメータリング方式の場合には上記スプレ
ー方式やデイツプ方式と比較して現像液の使用量は少な
く、補充装置や循環装置を必要としないので装置が簡単
になるという利点がある。
このメータリング方式では、特開昭62−87964号によ
り感光性平版印刷版を垂直方向に搬送させながら現像液
を塗布する方法が提案させている。
ところがこの場合には塗布した現像液が下方に自然落
下して、下方に位置する感光性平版印刷版を汚したり、
装置の内部や、周辺を汚すという問題がある。
また上記垂直搬送の場合には、略水平方向に沿って搬
送されてくる感光性平版印刷版を略垂直方向へ向けて方
向変換しなければならず、このためにガイド、搬送ロー
ラ等が必要になる。このため感光性平版印刷版を略水平
方向に沿って搬送させ、現像処理することが提案されて
いる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記メータリング方式で感光性平版印
刷版を略水平方向に搬送させて現像液を塗布させる場
合、画像が記録された版面が上面の場合には現像液が下
方に落下することもなく版面上に保持されるが、下面に
位置している場合には現像液は自然に落下してしまい、
下面を現像処理することが出来ず、感光性平版印刷版の
上下両面または下面を確実に現像処理することが出来な
かった。
本発明は上記事実を考慮し、必要最小限の量の現像液
で感光性平版印刷版の上下いずれの面をも確実に現像処
理することが出来る感光性平版印刷版現像処理方法およ
び装置を提供することが目的である。
[課題を解決するための手段] 本発明の特許請求の範囲(1)記載の感光性平版印刷
版現像処理方法は、両面に感光層を持ち、両面に画像が
焼き付けられた感光性平版印刷版を自動的に搬送して現
像する感光性平版印刷版現像処理方法において、 感光性平版印刷版を略水平に搬送しながら該印刷版の
上側面に実質的に未使用で25℃における表面張力が50dy
ne/cm以下の現像液を現像に必要な量だけ塗布し、 該印刷版の下側面にも、前記上側面に用いられる実質
的に未使用の現像液が現像に必要な量だけ塗布された
後、 点接触ロールで該印刷版の下側面を支えながら搬送
し、該印刷版の両面を現像することを特徴とする。
本発明の特許請求の範囲(2)記載の感光性平版印刷
版現像処理装置は、画像が焼き付けられた感光性印刷版
を自動的に搬送して現像する感光性平版印刷版現像処理
装置において、 感光性印刷版を略水平に搬送しながら該印刷版の上側
面に実質的に未使用で25℃における表面張力が50dyne/c
m以下の現像液を現像に必要な量だけ塗布する塗布部
と、 該印刷版の下側面にも、前記上側面に用いられる実質
的に未使用の現像液を現像に必要な量だけ塗布する塗布
部と、 前記塗布部に引き続き下流側に該印刷版の下側面と点
接触ロールで支えながら搬送し、該印刷版の両面を現像
する現像部と、 を有することを特徴とする。
本発明の特許請求の範囲(3)記載の発明は、特許請
求の範囲(2)記載の感光性平版印刷版現像処理装置に
おいて、前記塗布部が、現像液用の管路に接続する通路
を通して供給された現像液を、前記通路に連通するとと
もに、前記平版印刷版の幅方向に沿って形成された平板
部に開口するスリットから、前記平版印刷版の上側面又
は下側面に現像液を現像に必要な量だけ塗布するブロッ
クで構成されたことを特徴とする。
本発明の特許請求の範囲(4)記載の感光性平版印刷
版現像処理装置は、画像が焼き付けられた感光性印刷版
を自動的に搬送して現像する感光性平版印刷版現像処理
装置において、 感光性印刷版を略水平に搬送しながら該印刷版の上側
面に実質的に未使用で25℃における表面張力が50dyne/c
m以下の現像液に外周面の一部を浸漬したローラを転接
させることにより現像液を現像に必要な量だけ塗布する
塗布部と、 該印刷版の下側面にも、前記上側面に用いられる実質
的に未使用の現像液に外周面の一部を浸漬したローラを
転接させることにより現像液が現像に必要な量だけ塗布
される塗布部と、 前記塗布部に続く下流側に該印刷版の下側面を点接触
ロールで支えながら搬送し、該印刷版の両面を現像する
現像部と、 を有することを特徴とする。
本発明の特許請求の範囲(5)記載の感光性平版印刷
版現像処理装置は、画像が焼き付けられた感光性印刷版
を自動的に搬送して現像する感光性平版印刷版現像処理
装置において、 感光性印刷版を略水平に搬送しながら該印刷版の上側
面に実質的に未使用で25℃における表面張力が50dyne/c
m以下の現像液を浸透させたスポンジローラを転接させ
ることにより現像液を現像に必要な量だけ塗布する塗布
部と、 該印刷版の下側面にも、前記上側面に用いられる実質
的に未使用の現像液を浸透させたスポンジローラを転接
させることにより現像液が現像に必要な量だけ塗布され
る塗布部と、 前記塗布部に続く下流側に該印刷版の下側面を点接触
ロールで支えながら搬送し、該印刷版の両面を現像する
現像部と、 を有することを特徴とする。
本発明の特許請求の範囲(6)記載の感光性平版印刷
版現像処理装置は、画像が焼き付けられた感光性印刷版
を自動的に搬送して現像する感光性平版印刷版現像処理
装置において、 感光性印刷版を略水平に搬送しながら該印刷版の上側
面および下側面を所定の極に帯電し、該印刷版の上側面
に実質的に未使用の現像液を異極に帯電して噴霧するこ
とにより現像に必要な量だけ塗布する塗布部と、 該印刷版の下側面にも、実質的に未使用の現像液を異
極に帯電して噴霧することにより現像に必要な量だけ塗
布する塗布部と、 前記塗布部に続く下流側に該印刷版の下側面を支えな
がら搬送し、該印刷版の両面を現像する現像部と、 を有することを特徴とする。
[作用] 上記構成の本発明では、画像が焼付けられた感光性平
版印刷版は水平方向へ搬送されながら上側および下側の
面へ所定量の現像液が塗布された後に、点接触ローラで
塗布された現像液を保持して搬送させ、これによって感
光性平版印刷版は現像処理される。
このように本発明では、感光性平版印刷版へ必要最小
限の所定量の現像液を搬送しながら塗布してこの塗布さ
れた現像液を保持して現像処理するので、感光性平版印
刷版の上下両面または下面を必要最小限の量の現像液で
確実に現像処理することが出来る。
本発明に用いられる現像液としては、表面張力が特願
昭61−307056に記載の如く25℃で50dyne/cm以下、粘度
が特願昭63−1701に記載の如く25℃で5cp以上10000cp以
下の物が好ましい。
[実施例] 第1実施例 第1図には本発明が適用された感光性平版印刷版処理
装置10の実施例が示されている。
感光性平版印刷版処理装置10には図示しない焼付装置
で上下両面へ画像が焼付けられた感光性平版印刷版(以
下「PS版」という)12を現像処理するための現像部14
と、現像後のPS版12を水洗するための水洗部16と、PS版
12へ不感脂化処理液を塗布するための不感脂化処理部18
とを備えている。これらの現像部14、水洗部16、不感脂
化処理部18は上記の順に設けられており、上下両面に画
像が焼付けられたPS版12は略水平に搬送されて処理され
るようになっている。
第1図に示されるように現像部14へのPS版12の挿入側
には搬送ローラ対20が配置されている。この搬送ローラ
対20間へ、図示しない焼付装置で上下両面へ画像が焼付
けられたPS版12が挿入されるようになっている。
現像部14には排液槽22が備えられている。この排液槽
22は上方が開口され、底部中央部が下方に向けて突出さ
れた略逆山形状となっている。
排液槽22の上方にはPS版12の搬送方向(矢印A方向)
に沿って2組の搬送ローラ対26、28が配置されている。
搬送ローラ対26、28は図示しない一対の側板に回転可能
に支持されており、図示しない駆動手段の駆動力が伝達
されて回転されるようになっている。搬送ローラ対20か
ら送り出されたPS版12は搬送ローラ対26、28によって排
液槽22の上方を略水平方向に沿って搬送され、水洗部16
へ送り出されるようになっている。
搬送ローラ対26と搬送ローラ対28との間には、搬送ロ
ーラ対26側に一対の現像液塗布ブロツク30が配置されて
いる。これらの現像液塗布ブロツク30はPS版12の搬送路
の上下に夫々配置されており、搬送ローラ対26から送り
出されたPS版12の上面と下面に現像液を塗布するように
なっている。
第2図に示されるように一対の現像液塗布ブロツク30
はPS版12の搬送路の上側に配置される上ブロツク30Aと
下側に配置される下ブロツク30Bからなり、上ブロツク3
0Aと下ブロツク30Bは同形状で配置位置が異っている。
ここでは下ブロツク30Bについて説明する。
第2図に示されるように下ブロツク30Bは略直方体で
上部両角部が長手方向全域に亘って切落され、中央部に
PS版の幅方向に沿って平坦部が形成されている。この下
ブロツク30Bには、上方に開口したスリツト32が形成さ
れている。このスリツト32は、下ブロツク30Bの内部で
形成され、長手方向に沿って設けられた通路34と連通さ
れている。
この通路34は排液槽22の底部を貫通している管路36と
連通されている。管路36の途中には供給ポンプ38が配置
されており、この供給ポンプ38の作動によって現像液タ
ンク51内の現像液24が下ブロツク30Bへ供給されるよう
になっている。通路34へ供給された現像液24はスリツト
32を通ってPS版12の下面へ吐出して、塗布されるように
なっている。上ブロツク30Aにも同様に管路36が連通さ
れており、現像液24が供給され、PS版12の上面上へ現像
液24を塗布するようになっている。
現像液塗布ブロツク30と搬送ローラ対28との間には4
組の対ワイヤバー40、42、44、46がこの順に配置されて
いる。対ワイヤバー40は第4A図に示されるようにシヤフ
ト48の外周へワイヤ50が螺旋上に巻き付けられて形成さ
れている。ワイヤ50はその径が0.1〜3mmφ程度のものを
使えるが、より好ましくは0.3〜1mmφのものが使われ
る。このワイヤ50の径は所定の値に設定されており、こ
のワイヤ50がPS版12の上面に当接するようになってい
る。
このワイヤバー40も搬送ローラ対26、28と同様に図示
しない一対の側板に軸支されており、図示しない駆動手
段の駆動力で回転するようになっている。
対ワイヤバー42、44、46は対ワイヤバー40と同様に形
成されているが、ワイヤの径が異なる、すなわちワイヤ
バー40〜46のワイヤは搬送下流側に向かって細いものか
ら太いものになっている。但し、ワイヤを太くしてもワ
イヤバーの外径は同じにした方がワイヤバーの回転線ス
ピ−ドを合わせやすい。また第4B図に示すように、ピツ
チPが異なる間隔で巻かれているワイヤバーも使用出来
る。すなわち対ワイヤバー42〜46のピツチPはPS版12の
搬送下流側に向かって密状態のものから粗状態のものに
なっている。これらの対ワイヤバー40〜46はPS版12を挟
持搬送すると共に上下両面に塗布された現像液24を保持
するようになっている。このように対ワイヤバー40、4
2、44、46は、いずれもPS版12の上下両面に点接触する
ことになる。
また現像液タンク51の底部には管路52の一端が連通さ
れている。この管路52の途中には循環ポンプ54、熱交換
機56が配置されている。他端は現像液タンク51へ連通さ
れている。循環ポンプ54の作動によって現像液タンク51
内の現像液24が循環されると共に所定の温度に加熱され
るようになっている。
また排液槽22の底部には管路58の一端が連通されてい
る。この管路58の途中にはバルブ60が配置されている。
このバルブ60の開放によって排液槽22内の現像液24が排
出されるようになっている。
水洗部16には水洗槽76が備えられており、この水洗槽
76の上方にはPS版12の搬送路に沿って2組の搬送ローラ
対68、70が順に配置されている。これらの搬送ローラ対
68、70は図示しない一対の側板に軸支されており、図示
しない駆動手段の駆動力によって回転駆動されるように
なっている。この駆動によってPS版12を略水平方向に搬
送するようになっている。
搬送ローラ対68と搬送ローラ対70との間にはスプレー
パイプ72、74が配置されている。スプレーパイプ72は搬
送ローラ対68側でPS版12の搬送路の上方に配置されてお
り、スプレーパイプ74は搬送ローラ対70側でPS版12の搬
送路の下方に配置されている。これらのスプレーパイプ
72、74は軸方向に沿って複数の吐出口が設けられてお
り、スプレーパイプ72は搬送ローラ対68に向って、スプ
レーパイプ74は搬送ローラ対70に向って開口している。
スプレーパイプ72、74は一端が水洗槽76の底部と連通
された管路78と連通されている。この管路78の途中には
水洗水供給ポンプ80が配置されており、この水洗水供給
ポンプ80の作動によって、水洗槽76の底部に収容された
水洗水82がスプレーパイプ72、74へ供給されるようにな
っている。
また水洗槽76の底部には管路84の一端が連通されてい
る。この管路84の途中にはバルブ86が配置されており、
このバルブ86の開放によって水洗槽76内の水洗水82が排
出されるようになっている。
不感脂化処理部18には不感脂化処理槽88が備えられて
いる。この不感脂化処理槽88の底部には不感脂化処理液
102が収容されている。
不感脂化処理槽88の上方にはPS版12の搬送方向に沿っ
て2組の搬送ローラ対90、92が配置されている。これら
の搬送ローラ対90、92は図示しない一対の側板に軸支さ
れており、図示しない駆動手段の駆動力で回転するよう
になっている。搬送ローラ対90へは搬送ローラ対70から
送り出されたPS版12が挿入され、搬送ローラ対92によっ
て略水平に搬送されるようになっている。
搬送ローラ対90と搬送ローラ対92との間にはスプレー
パイプ94、96が配置されている。スプレーパイプ94は搬
送ローラ対90側でPS版12の搬送路の上方に、スプレーパ
イプ94は搬送ローラ対92側でPS版12の搬送路の下方に配
置されている。
これらのスプレーパイプ94、96は軸方向に沿って複数
の吐出口が形成されており、スプレーパイプ94は搬送ロ
ーラ対90に向かって、スプレーパイプ94は搬送ローラ対
92に向かって開口されている。
スプレーパイプ94、96一端が不感脂化処理槽88の底部
と連通された管路98と連通されている。この管路98の途
中には供給ポンプ100が配置されており、この供給パイ
プ100の作動によって不感脂化処理槽88内の不感脂化処
理液102がスプレーパイプ94、96へ供給されるようにな
っている。
また不感脂化処理槽88の底部には管路104の一端が連
通されている。この管路104の途中にはバルブ106が配置
されており、このバルブ106の開放によって不感脂化処
理槽88内の不感脂化処理液102が排出されるようになっ
ている。
次に第1実施例の作用について説明する。
図示しない焼付装置によって上下両面に画像が焼付け
られたPS版12は搬送ローラ対20内へ挿入された後に現像
部14の搬送ローラ対26間へ挿入される。搬送ローラ対26
間へ挿入されたPS版12は略水平に搬送されて搬送ローラ
対28間へ向けて送り出される。
搬送ローラ対26から送り出されたPS版12はその上面お
よび下面へ現像液塗布ブロツク30によって現像液24が塗
布される。この場合第3図に示されるように現像液塗布
ブロツク30のスリツト32から吐出された現像液はPS版12
と平坦部との間でビードが形成され、PS版12の搬送によ
って版面上へ現像液が塗布される。これにより必要以上
に現像液をPS版12上へ塗布することがないので、現像液
を無駄に使用することがない。
現像液塗布ブロツク30によって上面および下面に現像
液が塗布されたPS版12はさらに矢印A方向に搬送され、
対ワイヤバー40〜46が点接触することによって挟持搬送
されると共に現像液が保持され現像液によって現像処理
される。
PS版12がワイヤバー40〜46により挟持搬送されるとき
現像液が若干あふれてPS版12両端から流下する場合があ
るが、この流下した現像液はまだ現像に使用されていな
いので回収し、循環して再供給してもよい。
このように本実施例ではPS版12の上下両面へ必要最小
限の量の現像液を塗布することが出来、上下両面を確実
に現像することが出来る。
上下両面へ現像液が塗布され、現像されたPS版12は搬
送ローラ対28によって水洗部16へ送り出される。搬送ロ
ーラ対28から送り出されたPS版12は搬送ローラ対68間へ
挿入される。搬送ローラ対68へ挿入されたPS版12は略水
平方向に搬送されて搬送ローラ対70間へ挿入される。こ
の搬送の途中でPS版12はスプレーパイプ72、74によって
上下両面へ水洗水が供給され水洗される。水洗された後
のPS版12は搬送ローラ対90間へ挿入され、搬送ローラ対
92間へと送り出され、不感脂化処理部18の上方を略水平
方向に搬送される。この搬送の途中でスプレーパイプ9
4、96によって不感脂化処理液が塗布される。不感脂化
処理液が塗布されたPS版12は搬送ローラ対92によって感
光性平版印刷版処理装置10の外方へ送り出されて図示し
ない乾燥装置へと搬送される。
なお、本実施例では、対ワイヤバー40〜46を用いたが
第9図に示されるような外周に突起のあるローラ128を
使用しても良い。ローラ128も突起先端部分でPS版12に
点接触する。
以下に他の実施例について説明する。なお第1実施例
と同様な部分については図中に同符合を付して説明を省
略する。
第2実施例 次に本発明の第2実施例について第5図を用いて説明
する。
第5図に示されるように現像槽22の上方には搬送ロー
ラ対20寄りに搬送ローラ108、110が、搬送ローラ108を
上方に、搬送ローラ110を下方にして配置されている。
これらの搬送ローラ108、110は図示しない一対の側板に
軸支され、図示しない駆動手段の駆動力が伝達されて回
転されるようになっている。これらの搬送ローラ108、1
10間には搬送ローラ対20から送り出されたPS版12が挿入
され、略水平方向に沿って搬送されるようになってい
る。
搬送ローラ108の上方には、断面がL字状の現像液案
内板112が配置されている。この現像液案内板112と搬送
ローラ108との間にはスプレーパイプ114が配置されてい
る。このスプレーパイプ114は、排液糟22の底部と連通
された管路36と連通されている。管路36の途中には供給
ポンプ38が配置されており、この供給ポンプ38の作動に
よってスプレーパイプ114へ現像液が供給されるように
なっている。スプレーパイプ114へ供給された現像液は
現像液案内板112に案内されて搬送ローラ108へ供給され
るようになっている。
搬送ローラ110は外周の約半分が、搬送ローラ110の下
方に配置された現像液貯留槽116内の現像液中に浸漬さ
れている。このため搬送ローラ110が回転すると現像液
貯留槽116内の現像液が搬送ローラ110によって持ち出さ
れてPS版12上へ塗布されるようになっている。したがっ
て搬送ローラ対20から送り出されたPS版12はその上面へ
搬送ローラ108によって現像液が塗布されると共にその
下面へ搬送ローラ110によって現像液が所定量塗布され
る。現像液が塗布されたPS版12は第1実施例と同様に対
ワイヤバー40〜46によって挟持搬送されながら保持され
現像処理される。
これにより第1実施例と同様な効果が得られる。
第3実施例 次に第3実施例について第6図、第7図を用いてに説
明する。
第6図に示されるように現像槽22の上部には、搬送ロ
ーラ対20寄りに搬送ローラ対118が配置されている。こ
の搬送ローラ対118はスポンジローラで、第7図に示さ
れるように軸方向に沿って軸中心部に中空部120が形成
されている。この中空部120は軸方向の一方が閉止され
ており、他方は管路36と連通されている。このため供給
ポンプ38の作動によって現像液が搬送ローラ対118の中
空部120へ供給されるようになっている。供給された現
像液は搬送ローラ118の内部から外方へ向かって浸透し
て表面ににじみ出るようになっている。このため現像液
に気ほうの発生がない。
したがって搬送ローラ対20から送り出されたPS版12は
搬送ローラ対118間へ挿入される。この搬送ローラ対118
によってPS版12は上下両面へ現像液が所定量塗布され
る。このときにはPS版12の表面に塗布された現像液に
は、搬送ローラ対118がスポンジで形成されているので
気泡の発生がない。これによりPS版12の幅方向に均一に
現像液を塗布することが出来る。
現像液が塗布されたPS版12は第1実施例と同様に対ワ
イヤバー40、42、44、46、によって搬送されながら現像
液が保持され、これによって現像処理される。
第4実施例 次に第4実施例について第8図を用いて説明する。
第8図に示されるように搬送ローラ対26のPS版12の搬
送方向下流側には一対の電極ローラ122が配置されてい
る。この電極ローラ122は電源124と接続されている。こ
の電極ローラ122間へは搬送ローラ対から送り出されたP
S版12が挿入されるようになっている。この電極ローラ1
22は図示しない一対の側板に軸支されており、図示しな
い駆動手段の駆動力が伝達されて回転するようになって
いる。このPS版12の搬送によってPS版12の表面を陽極に
帯電するようになっている。
電極ローラ122のPS版12の搬送方向下流側には静電ス
プレーガン126がPS版12の搬送路の上下に配置されてい
る。この静電スプレーガン126はいわゆる静電塗装に使
用されるスプレーガンで、本実施例では塗料の代りに現
像液がこの静電スプレーガン126で噴霧される。この静
電スプレーガン126は管路36と連通されている。このた
め供給ポンプ38の作動によって現像液が供給されるよう
になっている。この供給された現像液は陰極に帯電され
ており、陽極に帯電されたPS版12へ吸着されるようにな
っている。この供給量はPS版12が現像可能な必要最小限
の供給量に設定されている。
したがって搬送ローラ対26から送り出されたPS版12は
電極ローラ122によって表面が陽極に帯電される。この
状態で搬送され静電スプレーガン126によって陰極に帯
電された現像液が噴霧されて、PS版12の上下両面へ吸着
され所定量の現像液が供給される。
現像液が供給されたPS版12はさらに搬送され、第1実
施例と同様に対ワイヤバー40〜46に搬送されながら現像
液が保持される。これによりPS版12は現像処理される。
[発明の効果] 以上に説明した通り本発明では、画像が焼付けられた
感光性平版印刷版を自動的に搬送し現像する感光性平版
印刷版現像処理方法および装置であって、前記感光性平
版印刷版を略水平方向へ搬送しながら該感光性平版印刷
版の少なくとも下側の面へ、実質的に未使用の現像液を
所定量塗布した後に、該感光性平版印刷版を点接触ロー
ラで搬送しながら、塗布された現像液を感光性平版印刷
版に保持して現像することを特徴としているので、必要
最小限の量の現像液で感光性平版印刷版の両面または一
方の面を確実に現像処理することができるという優れた
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用された感光性平版印刷版処理装置
の第1実施例を示す概略構成図、第2図は現像液塗布ブ
ロツクを示す斜視図、第3図は現像液塗布ブロツクとPS
版との関係を示す断面図、第4A図、第4B図はワイヤバー
を示す斜視図、第5図は感光性平版印刷版処理装置の第
2実施例を示す概略構成図、第6図は感光性平版印刷版
処理装置の第3実施例を示す概略構成図、第7図はスポ
ンジローラを示す斜視図、第8図は感光性平版印刷版処
理装置の第1実施例を示す概略構成図、第9図は他のロ
ーラを示す斜視図である。 10……感光性平版印刷版処理装置 12……PS版、 14……現像部、 24……現像液、 30……現像液塗布ブロツク、 40〜46……対ワイヤバー、 108……搬送ローラ、 118……搬送ローラ対、 122……電極ローラ、 126……静電スプレーガン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−89964(JP,A) 特開 昭62−87965(JP,A) 特開 昭63−158547(JP,A) 特開 昭63−167365(JP,A) 実開 昭57−7038(JP,U) 実開 昭58−166646(JP,U)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両面に感光層を持ち、両面に画像が焼き付
    けられた感光性平版印刷版を自動的に搬送して現像する
    感光性平版印刷版現像処理方法において、 感光性平版印刷版を略水平に搬送しながら該印刷版の上
    側面に実質的に未使用で25℃における表面張力が50dyne
    /cm以下の現像液を現像に必要な量だけ塗布し、 該印刷版の下側面にも、前記上側面に用いられる実質的
    に未使用の現像液が現像に必要な量だけ塗布された後、 点接触ロールで該印刷版の下側面を支えながら搬送し、
    該印刷版の両面を現像することを特徴とする感光性平版
    印刷版現像処理方法。
  2. 【請求項2】画像が焼き付けられた感光性印刷版を自動
    的に搬送して現像する感光性平版印刷版現像処理装置に
    おいて、 感光性印刷版を略水平に搬送しながら該印刷版の上側面
    に実質的に未使用で25℃における表面張力が50dyne/cm
    以下の現像液を現像に必要な量だけ塗布する塗布部と、 該印刷版の下側面にも、前記上側面に用いられる実質的
    に未使用の現像液を現像に必要な量だけ塗布する塗布部
    と、 前記塗布部に引き続き下流側に該印刷版の下側面と点接
    触ロールで支えながら搬送し、該印刷版の両面を現像す
    る現像部と、 を有することを特徴とする感光性平版印刷版現像処理装
    置。
  3. 【請求項3】前記塗布部が、現像液用の管路に接続する
    通路を通して供給された現像液を、前記通路に連通する
    とともに、前記平版印刷版の幅方向に沿って形成された
    平板部に開口するスリットから、前記平版印刷版の上側
    面又は下側面に現像液を現像に必要な量だけ塗布するブ
    ロックで構成されたことを特徴とする特許請求の範囲
    (2)記載の感光性平版印刷版現像処理装置。
  4. 【請求項4】画像が焼き付けられた感光性印刷版を自動
    的に搬送して現像する感光性平版印刷版現像処理装置に
    おいて、 感光性印刷版を略水平に搬送しながら該印刷版の上側面
    に実質的に未使用で25℃における表面張力が50dyne/cm
    以下の現像液に外周面の一部を浸漬したローラを転接さ
    せることにより現像液を現像に必要な量だけ塗布する塗
    布部と、 該印刷版の下側面にも、前記上側面に用いられる実質的
    に未使用の現像液に外周面の一部を浸漬したローラを転
    接させることにより現像液が現像に必要な量だけ塗布さ
    れる塗布部と、 前記塗布部に続く下流側に該印刷版の下側面を点接触ロ
    ールで支えながら搬送し、該印刷版の両面を現像する現
    像部と、 を有することを特徴とする感光性平版印刷版現像処理装
    置。
  5. 【請求項5】画像が焼き付けられた感光性印刷版を自動
    的に搬送して現像する感光性平版印刷版現像処理装置に
    おいて、 感光性印刷版を略水平に搬送しながら該印刷版の上側面
    に実質的に未使用で25℃における表面張力が50dyne/cm
    以下の現像液を浸透させたスポンジローラを転接させる
    ことにより現像液を現像に必要な量だけ塗布する塗布部
    と、 該印刷版の下側面にも、前記上側面に用いられる実質的
    に未使用の現像液を浸透させたスポンジローラを転接さ
    せることにより現像液が現像に必要な量だけ塗布される
    塗布部と、 前記塗布部に続く下流側に該印刷版の下側面を点接触ロ
    ールで支えながら搬送し、該印刷版の両面を現像する現
    像部と、 を有することを特徴とする感光性平版印刷版現像処理装
    置。
  6. 【請求項6】画像が焼き付けられた感光性印刷版を自動
    的に搬送して現像する感光性平版印刷版現像処理装置に
    おいて、 感光性印刷版を略水平に搬送しながら該印刷版の上側面
    および下側面を所定の極に帯電し、該印刷版の上側面に
    実質的に未使用の現像液を異極に帯電して噴霧すること
    により現像に必要な量だけ塗布する塗布部と、 該印刷版の下側面にも、実質的に未使用の現像液を異極
    に帯電して噴霧することにより現像に必要な量だけ塗布
    する塗布部と、 前記塗布部に続く下流側に該印刷版の下側面を支えなが
    ら搬送し、該印刷版の両面を現像する現像部と、 を有することを特徴とする感光性平版印刷版現像処理装
    置。
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