JP2554520B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料

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JP2554520B2 JP63037011A JP3701188A JP2554520B2 JP 2554520 B2 JP2554520 B2 JP 2554520B2 JP 63037011 A JP63037011 A JP 63037011A JP 3701188 A JP3701188 A JP 3701188A JP 2554520 B2 JP2554520 B2 JP 2554520B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は頭髪につやとなめらかさを与え、優れたコン
ディショニング効果を有し、しかもそれらの効果が比較
的長時間持続する新規な毛髪化粧料に関する。
[従来の技術] 一般に毛髪は、洗髪、ブラッシング、ドライヤーによ
る熱、ヘアカラー、ブリーチ剤等による美容処理を繁雑
に繰り返し施術すると、著しく損傷劣化し、その結果、
乾燥してばさついたり、枝毛、切れ毛、抜け毛等の増加
および強度低下を引き起こすことはよく知られたことで
ある。
そこで、上述のような毛髪損傷に対し、毛髪の保護、
修復を目的に、毛髪化粧料には基剤として、天然物から
抽出した各種原料例えばタンパク質、多糖、抽出エキ
ス、天然高分子またはこれらを構成している単体もしく
はオリゴ体例えばアミノ酸、ペプチド等が配合されてい
る。
[発明が解決しようとする課題] 天然物抽出原料は、毛髪の損傷防止、化学的または機
械的な処理からの保護についてはある程度効果を有する
が、いずれも毛髪への密着性が十分でないこと、使用後
の毛髪の滑らかさなどの感触が劣ることなどの理由で、
いまだ満足できるものではなかった。
従って、本発明の目的は、毛髪の損傷を防止し、化学
的または機械的な処理から毛髪を保護し、同時に、なめ
らかさや柔軟性を付与し、櫛通りを良くすることのでき
る毛髪化粧料を提供することにある。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は、下記一般式[I]で表される高
分子量シリコーンの一種または二種以上と、蛋白質、蛋
白分解物及び蛋白質誘導体よりなる群から選ばれる一種
または二種以上とを含有することを特徴とする毛髪化粧
料を提供するものである。
(R1はメチル基又は一部がフェニル基を表わし、R2はメ
チル基又は水酸基を表わす。又、nは3,000〜20,000の
整数を表わす。) 以下、本発明の構成について詳述する。
本発明に用いられる高分子量シリコーンは、上記一般
式[I]で表わされるもので、式中のnの値が3,000〜2
0,000であり、常温で軟質ゴム状の性状を呈するもので
ある。具体例で示すと、ジメチルポリシロキサン、メチ
ルフェニルポリシロキサン、末端水酸基含有ジメチルポ
リシロキサン、末端水酸基含有メチルフェニルポリシロ
キサン等が挙げられる。
高分子量シリコーンの配合量は毛髪化粧料全量中の0.
1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%である。0.1%未
満では十分な効果が得られず、50%を越えると溶解しに
くくなる。
本発明において用いられる蛋白質、蛋白分解物及び蛋
白質誘導体としては、通常自然界より得られる蛋白質や
それらの分解物や誘導体である。具体例を示すと例え
ば、大豆蛋白、小麦蛋白、グルテリン、ホエー粉末、大
豆カゼイン、牛乳カゼイン、フィブロイン、グルカゴ
ン、コラーゲン、ゼラチン、エラスチン、卵白リゾチー
ム、アルブミンフィブリノーゲン、ケラチン、ヘモグロ
ビン、グロブリン等であり、これらの酸、アルカリ、酵
素分解物等も含まれる。
本発明に用いられる蛋白質、蛋白分解物及び蛋白質誘
導体の配合量は、毛髪化粧料全量中の0.001〜10重量%
で、好ましくは0.01〜5重量%である。0.001重量%未
満では蛋白質配合の効果が発揮されず、20重量%を越え
ると粘度が上がりすぎ、使用性上好ましくない。
本発明の高分子量シリコーンを配合する場合、低沸点
鎖状シリコーン油や、低沸点環状シリコーン油や、低沸
点イソパラフィン系炭化水素、炭化水素のフルオルクロ
ル置換体等の揮発性油分に溶解して用いることが好まし
い。もちろん、毛髪化粧料中に別々に配合して系中で溶
解させても構わない。
低沸点鎖状シリコーンは次の一般式で表され、具体例
を挙げれば、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチル
トリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ヘキサ
デカメチルヘプタシロキサンなどである。
(式中、nは0〜5の整数を表す。) 環状シリコーンは次の一般式で表され、具体例を挙げ
れば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチ
ルシクロペンタシロキサン、テトラデカメチルシクロヘ
プタシロキサンなどである。
(式中、nは3〜7の整数を表す。) 低沸点イソパラフィン系炭化水素としては、常圧にお
ける沸点が60〜260℃の範囲にあるイソパラフィン系炭
化水素を挙げることができ、例えばエクソン社製のアイ
ソパー(登録商標)A、同C、同D、同E、同G、同
H、同K、同L、同M、シェル社製のシェルゾール(登
録商標)71、フィリップ社製のソルトロール(登録商
標)100あるいは同130、同220などを挙げることができ
る。
炭化水素のフルオルクロル置換体としては、トリクロ
ロトリフロロエタンやテトラクロロジフロロエタンなど
を挙げることができる。
上記低沸点油は任意の一種又は二種以上を用いること
ができ、合計の配合量は高分子量シリコーンに対して1
〜50倍(重量)が好ましい。
また、上記成分に加えてエタノール、イソプロピルア
ルコール等の低級アルコールを添加してもよい。
本発明の剤型は任意であり、可溶化系、乳化系、粉末
分散系、油−水の2層系、油−水−粉末の3層系、な
ど、いずれでも構わない。
乳化系の場合は、高分子量シリコーンを含む油相をノ
ニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、アニオン界面
活性剤あるいはそれらの混合物で乳化して用いるのが一
般的であるが、その際に、あらかじめ界面活性剤と水溶
性多価アルコールとの混合物を調製し、ついで油相と混
合して乳化組成物を得る方法が好ましい。多価アルコー
ルとしては、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオ
ール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセ
リン、トリグリセリン等のポリグリセリン、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、エリスリトー
ル、ペンタエリスリトール、ソルビタン、グルコース、
ソルビトール、マルチトール、シュクロース、ラフィノ
ース、トレハロース、ポリオキシエチレンメチルグルコ
シド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド等が挙げ
られる。乳化組成物の調製に際してはこれらのうち一種
又は二種以上が組み合わされて用いられる。また、油相
を構成する油としては、高分子量シリコーンとともにそ
の他のつぎのような油を併用することができる。すなわ
ち、オリーブ油、ヤシ油、サフラワー油、ヒマシ油、綿
実油などの油脂類、ラノリン、ホホバ油、カルナバロウ
などのロウ類、流動パラフィン、スクワラン、ワセリ
ン、揮発性イソパラフィンなどの炭化水素油、脂肪酸
類、アルコール類、オクタン酸セチル、ミリスチン酸イ
ソプロピルなどのエステル油、ジメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサンなどのシリコーン
油、シリコーン樹脂等の油である。
本発明の毛髪化粧料には上記の成分に加えて、目的に
応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲で、水
溶性高分子、キレート剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
防錆剤、ビタミン、ホルモンなどの薬剤、香料等を添加
してもよい。
[発明の効果] 本発明の毛髪化粧料は、毛髪に豊かな光沢となめらか
さを与え、かつ毛髪に対して優れたコンディショニング
効果を有し、しかもそれらの効果が比較的長時間接続す
る毛髪化粧料である。
[実施例] 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
本発明は、これによって限定されるものではない。配合
量は全て重量%である。
実施例1 ヘアオイル (1)デカメチルシクロ ペンタシロキサン 69.99 (2)ジメチルポリシロキサン (R1およびR2はメチル基n=3,000) 10 (3)水溶性エラスチン 0.01 (4)トリクロロトリフロロエタン 20 (1)〜(4)を攪拌溶解、混合する。
粘度1,500cpsの液状ヘアオイルを得た。
実施例2 ヘアスプレー (1)オクタメチルシクロテトラシロキサン 17 (2)ジメチルポリシロキサン (R1はメチル基、R2は水酸基、 n=7,000) 3 (3)第4級化コラーゲン 1 (4)エチルアルコール(99%) 5 (5)トリクロロトリフロロエタン 35 (6)ジクロロジフロロメタン 39 (1)〜(4)の溶解物を充填し、次いで噴射ガス
(5)、(6)を充填し、エアゾールスプレーを得た。
実施例3 フォーム状エアゾール (1)オクタメチルシクロテトラシロキサン 22 (2)ジメチルポリシロキサン (R1およびR2はメチル基n=20,000) 3 (3)プロピレングリコール 6 (4)ポリオキシエチレン(80モル付加) 硬化ヒマシ油エステル 2 (5)カチオン化セルロース [ポリマーJR−400(UCC社)] 0.2 (6)水溶性エラスチン 10 (7)イオン交換水 47.8 (8)ジメチルエーテル 4 (9)ジクロロジフロロメタン 6 (1)、(2)の溶解物を(3)、(4)溶液に添加
し、乳化する。次いで、(5)、(6)、(7)の溶液
に上記乳化物を添加、混合する。次いで、この原液を罐
に充填後(8)、(9)の噴射ガスを充填し、フォーム
状エアゾールを得た。
実施例4 ヘアクリーム (1)デカメチルシクロペンタシロキサン 8 (2)ジメチルポリシロキサン (R1およびR2はメチル基n=5,000) 3 (3)ジメチルシロキサン(20cps) 5 (4)トリ−2−エチルヘキサン酸 グリセリン 8 (5)ワセリン 5 (6)ステアリルアルコール 2 (7)ソルビタンモノオレート 2 (8)ポオキシエチレン(40モル付加) 硬化ヒマシ油エステル 2 (9)グリセリン 5 (10)エラスチン 2 (11)防腐剤 適量 (12)イオン交換水 残余 (1)〜(8)を70℃で攪拌溶解し、(9)〜(12)
を溶解したものの中に加えて乳化し、ヘアクリームを得
た。
比較例1 (1)オクタメチルシクロテトラシロキサン 22 (2)プロピレングリコール 6 (3)ポリオキシエチレン(80モル付加) 硬化ヒマシ油エステル 2 (4)水溶性エラスチン 10 (5)イオン交換水 50 (6)ジメチルエーテル 4 (7)ジクロロジフロロメタン 6 常法により、フォーム状エアゾールを得た。
比較例2 (1)(ビニルピロリドン/ 酢酸ビニル)共重合体 2 (2)水溶性コラーゲン 1 (3)プロピレングリコール 2 (4)エタノール 40 (5)イオン交換水 55 常法により、透明な液状整髪料を得た。
以上、実施例1〜4で得られた本発明品と比較例1〜
2で得られた従来品について性状ないし作用効果を第1
表で示す。
第1表における試験法と評価法は次のとおりである。
くし通り性 毛髪ストランド(4g)に資料2gを塗布し、くしで形を
整え、1時間乾燥後くし通りやすさを評価した。
○:なめらか △:ややひっかかる ×:ひっかかる 毛髪のつや 試料3gを頭髪の左右に分けて塗布し、くしで形を整え
た後、官能評価した。
○:つやがある △:ややつやが劣る ×:つやがない シャンプー後のなめらかさ及びつやの持続性 毛髪ストランド(4g)に試料2gを塗布し、5時間乾燥
し、その後10%シャンプー液で1分間浸とう、流温水中
で1分間洗浄後、1時間乾燥し、なめらかさ及びつやを
官能評価した。
○:くし通りがなめらかでつやがある。
△:ややひっかかり、つやもあまりない ×:ひっかかり、つやがない 実施例 ヘアオイル (1)オクタメチルシクロ テトラシロキサン 64 (2)ジメチルポリシロキサン (R1はメチル基、R2は水酸基、 n=7,000) 5 (3)水溶性コラーゲン 1 (4)イオン交換水 25 (5)エタノール(99%) 5 実施例1と同様にして、2層状の液状ヘアオイルを得
た。
実施例6 ヘアオイル (1)デカメチルシクロペンタシロキサン 77 (2)オクタメチルシクロ テトラシロキサン 19.8 (3)メチルフェニルポリシロキサン (R1はメチル基:フェニル基=1:1 R2はメチル基、n=15,000) 3 (4)非熱凝固卵白 0.1 (5)水溶性コラーゲン 0.1 実施例1と同様にして、粘度5cpsの液状ヘアオイルを
得た。
実施例7 ヘアオイル (1)トリクロロフロロエタン 67 (2)エチルアルコール(99%) 5 (3)イソプロピルアルコール 3 (4)ジメチルポリシロキサン (R1はメチル基、R2は水酸基、 n=7,000) 25 (5)カプセル化水溶性エラスチン 10 実施例1と同様にして、粘度9,000cpsのカプセル分散
型ヘアオイルを得た。
実施例8 ヘアオイル (1)デカメチルシクロ ペンタシロキサン 74.89 (2)ジメチルポリシロキサン (R1およびR2はメチル基n=5,000) 20 (3)ゼラチン 0.1 (4)シルクフィブロイン 0.001 実施例1と同様にして、粘度1,500cpsのヘアオイルを
得た。
実施例9 ヘアスプレー (1)デカメチルシクロ ペンタシロキサン 24 (2)メチルフェニルポリシロキサン (R1はメチル基、 R2はフェニル基、n=15,000) 2 (3)牛乳カゼイン 2.5 (4)ジメチルエーテル 20 (5)液化石油ガス(1.5Kg/cm2、20℃) 10 (6)ジクロロジフロロメタン 41.5 (1)〜(4)の溶解物を充填し、次いで噴射ガス
(5)、(6)を充填し、エアゾールスプレーを得た。
実施例10 フォーム状エアゾール (1)デカメチルシクロペンタシロキサン 21 (2)ジメチルポリシロキサン (R1はメチル基、 R2は水酸基、n=20,000) 3 (3)第4級化コラーゲン 4 (4)ジプロピレングリコール 5 (5)ポリオキシエチレン(40モル付加) 硬化ヒマシ油エステル 3 (6)ベヘニルトリメチル アンモニウムクロライド 0.5 (7)エタノール(95%) 5 (8)イオン交換水 54.5 (9)液体石油ガス 4 (1)、(2)、(3)の溶解物を(4)、(5)、
(6)溶液に添加し、乳化する。次いで(7)、(8)
溶液に上記乳化物を添加して、混合する。次いで、この
原液を罐に充填後、(9)の噴射ガスを充填し、フォー
ム状エアゾールを得た。
実施例11 フォーム状エアゾール (1)デカメチルシクロペンタシロキサン 22 (2)ジメチルポリシロキサン (R1はメチル基、 R2は水酸基、n=10,000) 3 (3)第4級化ミルクポリペプタイド 2 (4)ジプロピレングリコール 5 (5)ポリオキシエチレン(40モル付加) 硬化ヒマシ油エステル 3 (6)ベヘニルトリメチル アンモニウムクロライド 0.5 (7)エタノール(95%) 5 (8)イオン交換水 54.5 (9)液体石油ガス 4 (1)、(2)、(3)の溶解物を(4)、(5)、
(6)溶液に添加し、乳化する。次いで(7)、(8)
溶液に上記乳化物を添加、混合する。次いで、この原液
を罐に充填後、(9)の噴射ガスを充填し、フォーム状
エアゾールを得た。
実施例5〜11は、光沢、なめらかさ、コンディショニ
ング効果に優れていた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[I]で表される高分子量シリ
    コーンの一種または二種以上と、蛋白質、蛋白分解物及
    び蛋白質誘導体よりなる群から選ばれる一種または二種
    以上とを含有することを特徴とする毛髪化粧料。 (R1はメチル基又は一部がフェニル基を表わし、R2はメ
    チル基又は水酸基を表わす。又、nは3,000〜20,000の
    整数を表わす。)
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