JP2553478B2 - 立毛を有する組織柄織物 - Google Patents

立毛を有する組織柄織物

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JP2553478B2
JP2553478B2 JP3046247A JP4624791A JP2553478B2 JP 2553478 B2 JP2553478 B2 JP 2553478B2 JP 3046247 A JP3046247 A JP 3046247A JP 4624791 A JP4624791 A JP 4624791A JP 2553478 B2 JP2553478 B2 JP 2553478B2
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清 高瀬
広美 田中
敦子 砂田
節雄 木原
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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  • Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は極細繊維を用いた組織柄
織物であって、該極細繊維よりなる立毛を表面上に有す
るものに関し、特に清掃用織物として好適なものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】単糸繊度が0.5デニール以下の所謂極
細繊維はその特異な風合,機能によって新たな応用分野
を広げつつあり、衣料用途の他光学製品等の清掃用布帛
としても優れた性能を発揮する(例えば、特公昭59−
30419号公報)。
【0003】かかる極細繊維使用布帛は優れた機能,風
合を有するが一方、通常の布帛と同様の手法で種々の加
工を施すと問題が生じる。即ち、布帛表面を起毛した
り、サンディングを施したりして立毛を表面に生ぜしめ
ることが一般に行なわれるが、かかる処理を極細繊維使
用布帛に施すと単繊維強度が低いことから布帛の引裂強
力が著しく低下する。
【0004】このため、従来は極細繊維と通常繊維とを
複合化したり、起毛方向、程度を調整したり(特公昭6
2−12334号公報)、樹脂加工を併用したり(特公
昭53−20561号公報)する方法が用いられてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記の如
き従来技術では、他繊維が大量に混合されたものや、目
付の厚いスエード調のものとなってしまい、極細繊維の
特徴を充分に利用した布帛を得ることは困難である。
【0006】更に、これら布帛の商品価値を高めるため
には柄模様を付与して意匠性を高めることが必要である
が、組織によってかかる柄模様を現出せしめるために
は、平織地組織に対して、柄部分として綾組織等を用い
糸条を浮かせることが従来は一般に行なわれている。と
ころが、このような組織柄織物特に経糸の浮きが4本以
上である5枚朱子織物等に前述の起毛処理を施すと柄部
分の糸条が極端に切断起毛されて引裂強力の低下が更に
著しく、薄地起毛布帛の一般的な使用で最低限必要とさ
れる0.3kg程度の引裂強力でさえも維持できなくな
るのである。
【0007】本発明はこれら問題点を解決するものであ
って、極細繊維を立毛部に用いて極細繊維の風合を充分
に生かした織物であって、しかも組織柄を有し、更に一
般使用に耐え得る引裂強度を持った織物を提供すること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は単糸繊度0.5
デニール以下の極細繊維を用いた織物であって、該織物
の表面は、80%(面積比)以上の地組織部分と残りの
柄組織部分とからなり、該地組織部分は経糸及び緯糸い
ずれか一方が切断されて実質的に均一な長さの立毛を有
し、一方柄組織部分は経糸及び緯糸が実質的に切断され
ていないことを特徴とする立毛を有する組織柄織物であ
る。
【0009】本発明で用いる極細繊維としては、単糸繊
度が0.5デニール以下のものであればよく、公知の方
法である直接0.5デニール以下の繊維を紡糸したも
の、複数の成分を接合して複合繊維となした後、化学
的,物理的方法により各成分に分割、溶解したもの等何
れのものでもよいが、清掃用布帛として用いるには、特
公昭59−30419号公報に記載された如く、1g当
たり5000cm2 以上の表面積を有する広表面積繊
維、ポリアミド等の親水性ポリマーとポリエステル等の
親油性ポリマーの両成分を含有する繊維が好ましく、具
体的には放射状のポリアミド成分とこれを補完するポリ
エステル成分とから複合繊維を編織後、ポリアミド成分
をベンジルアルコール等の膨潤剤により膨潤収縮せし
め、各成分に分解したものが挙げられる。
【0010】本織物はかかる極細繊維を用いたものであ
って、しかも複数種の組織を複合して柄を現出した紋織
物である。本発明ではかか柄を組織柄と呼称するが、本
織物で用いる組織は大別すると地組織部分と残りの柄組
織部分とからなる。
【0011】以下、図面を用いて本発明を説明する。図
1は本織物の縦断面模式図であって、地組織部分(1)
には均一な長さの立毛(2)が存在し、柄組織部分
(3)はかかる立毛が存在しない。立毛(2)は経糸又
は緯糸が一部切断起毛されたものであり、柄組織部分
(3)ではそのような切断起毛が実質的に生じていない
ことを示す。
【0012】図2は本織物の一例の平面模式図であっ
て、組織変化によって表わされた柄の一例を示すもので
ある。同図の如く、本織物では地組織部分(1)は織物
の清掃面(表面)の80%以上の面積を占めるものであ
って、表面の大部分を構成する。よって、本発明で採り
得る柄形状も或る程度限定され、面状の部分によって構
成された柄よりも、線によって描かれた柄が好ましく、
しかもかかる柄が散在したものが好ましい。
【0013】以上の地組織部分(1)及び柄組織部分
(3)として具体的に用いることのできる組織として
は、地組織部分(1)に、1/2,2/1,2/2,3
/3,3/2,2/3の綾組織、柄組織部分(3)に平
織組織が挙げられる。これは、図1に示す如く、地組織
部分(1)に比べ柄組織部分(3)が窪み、起毛処理時
柄組織部分(3)の切断起毛を生ぜしめ難いこととな
る。
【0014】かかる組織の形成はジャガード機を用いた
ジャガード織物により達成するのが一般的である。製織
に際しては、前記極細繊維又は極細繊維化する前の複合
繊維を経糸又は緯糸、好ましくは緯糸に用い、必要に応
じて他の合成繊維,天然繊維と交織・交撚・混繊等によ
り混用して製織する。
【0015】製織は、できるだけ高密度に行うことが望
ましいが、最終的に経緯のカバファクター
【数1】 の和が2000以上となるよう製織、后加工を行うこと
が好ましい。
【0016】本発明において立毛(2)は均一な長さを
有するものであるが、これはサンドペーパー等を用いて
行う所謂エメリー起毛によって形成されるものである。
これに対し、一般の針布起毛機によって得られた立毛は
均一な長さの立毛とはならず、しかも、糸条が極端に切
断されるため引裂強度の低下が著しく好ましくない。
【0017】起毛処理時は、サンドペーパー等が地組織
部分(1)にできるだけ均一に接触し、しかも窪んだ柄
組織部分(3)には接触しないよう配慮する。
【0018】本織物は前述の如く、清掃用布帛として用
いると優れた清掃能力を発揮するが、かかる能力を更に
高める種々の加工、例えば親水,親油加工、柔軟加工等
を施すことは効果的である。又、商品価値を高める染色
加工や芳香加工等を施すことも妨げない。
【0019】
【実施例】50d/36fのポリエステルフィラメント
糸を経糸に、6ナイロン成分(0.12d)よりなる8
本の放射状部とこれを補完するポリエチレン成分(0.
175d)とを接合してなる割繊型複合糸100d/5
0fを緯糸に用いて、図2に示すカーネーション柄、図
3に示すバラ柄、図4に示すマーガレット柄からなる各
種柄織物をジャガード機(FSL)にて製織した。
【0020】次いでこれら織物を8%ベンジルアルコー
ルの乳化水溶液に含浸せしめ98℃の飽和水蒸気中で処
理して、6ナイロン成分を膨潤収縮せしめ複合糸を各成
分に割繊した。更に、該織物表面を240番のサンドペ
ーパーでエメリー起毛して、表面が均一の長さの立毛に
覆われた柄織物を得た。
【0021】結果を表1,表2に示す。尚、引裂強力は
JIS1079−Cにて測定した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】尚、引裂強力はJIS1079−C法に規
定されたテンシロン試験機を用いたが、該試験の結果得
られた応力の分布チャート(図5)の平均値(A点)や
最高値(B点)ではなくその最低点(C点)の平均値に
よって評価した。これは引裂強力の低下に特に悪影響を
与える起毛部の性能を評価する意味がある。
【0025】又、地組織面積比はジャガード機のパンチ
ング板に開けられた穴の数より算出した。
【0026】更にNo1の織物の地組織部分(a)及び
柄組織(b)部分の形状を図6に30倍の電子顕微鏡写
真により示す。
【0027】
【発明の効果】本織物は極細繊維からなる立毛を有した
組織柄織物でありながら、一般使用に耐え得る引裂強力
を有する。
【0028】よって本織物では極細繊維使用起毛織物に
種々の柄を付与することが可能であって、該織物の商品
価値を著しく高めることができる。
【0029】又、このような柄織物は、めがね拭き等の
清掃用布帛として用いると清掃能力も高く、しかも高い
商品価値を有するため、極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本織物の縦断面模式図である。
【図2】本織物のカーネーション柄の例の平面模式図で
ある。
【図3】本織物のバラ柄の例の平面模式図である。
【図4】本織物のマーガレット柄の例の平面模式図であ
る。
【図5】引裂強力測定法の説明図である。
【図6】本織物の地組織部(a)及び柄組織部(b)の
電子顕微鏡写真(30倍)であって、夫々繊維の形状を
示すものである。
【符号の説明】
1 地組織部分 2 立毛 3 柄組織部分

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単糸繊度0.5デニール以下の極細繊維
    を用いた織物であって、該織物の表面は、80%(面積
    比)以上の地組織部分と残りの柄組織部分とからなり、
    該地組織部分は経糸及び緯糸のいずれか一方が切断され
    て実質的に均一な長さの立毛を有し、一方柄組織部分は
    経糸及び緯糸が実質的に切断されていないことを特徴と
    する立毛を有する組織柄織物。
JP3046247A 1991-02-18 1991-02-18 立毛を有する組織柄織物 Expired - Lifetime JP2553478B2 (ja)

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