JP2553162Y2 - 能動型サスペンシヨン - Google Patents

能動型サスペンシヨン

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JP2553162Y2
JP2553162Y2 JP1986098528U JP9852886U JP2553162Y2 JP 2553162 Y2 JP2553162 Y2 JP 2553162Y2 JP 1986098528 U JP1986098528 U JP 1986098528U JP 9852886 U JP9852886 U JP 9852886U JP 2553162 Y2 JP2553162 Y2 JP 2553162Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、応答性の優れた圧力制御弁を使用して各
車輪及び車体間に介装した流体圧シリンダの作動圧を制
御することにより、車体の姿勢変化、車高調整等を能動
的に行う能動型サスペンションの改良に関する。 〔従来の技術〕 従来の能動型サスペンションとしては、例えば1981年
9月10日に英国で発行された「オートカー(Autoca
r)」(Haymarket publishing Ltd.社発行)に記載され
ているものがある。 この従来例は、第9図に示すように、単動式油圧シリ
ンダでなるアクチュエータ1のシリンダチューブ1aが車
体側部材2に取付けられていると共に、ピストンロッド
1bが車輪側部材3に取付けられ、且つ油圧シリンダ1の
圧力室1cが電磁方向切換弁4を介して油圧源5に接続さ
れていると共に、オリフィス6を介してアキュムレータ
7に連通されている。 そして、電磁方向切換弁4が、バネ下及びバネ上間の
相対変位をストロークセンサ8で検出し、その検出値に
基づき制御装置9でストローク変動が小さくなるように
制御している。 〔考案が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記従来の能動型サスペンションにあ
っては、油圧シリンダへの圧力油の給排を電磁方向切換
弁によって行うようにしているので、制御の応答性が悪
く、ロール,ピッチ等の車両の姿勢変化を抑制する場合
には、応答遅れを生じると共に、電磁方向切換弁の切換
作動時に切換ショックを生じて乗心地を損なうため適用
し得ないという問題点がある。 このため、上記問題点を解決するために、応答性の良
い圧力制御弁を使用することが考えられるが、この圧力
制御弁によって油圧シリンダの作動油圧を制御するに
は、所定のオフセット圧力を中心として圧力制御を行う
必要があり、しかも圧力制御弁の応答性が良いため、キ
ースイッチをオフ状態として車両が停車していてエンジ
ンが停止状態で油圧ポンプが停止状態即ち圧力を発生し
ていない状態からキースイッチをオン状態として、第10
図に示すように、制御装置から所定のオフセット圧力を
指令する指令値Vが圧力制御弁に出力されていると、そ
の後エンジンを始動し、これによって油圧ポンプが回転
を開始したときに、油圧ポンプから吐出される作動流体
によるライン圧PLの定格圧力P2への立ち上がりが第10図
で鎖線図示の如く急峻であり、圧力制御弁の出力圧力が
オフセット圧力に急激に上昇するので、車高Hが第10図
で実線図示の如くオフセット圧力に応じた位置まで急激
に変化し、乗員に不快感を与えるという問題点があっ
た。 そこで、この考案は、上記従来例の問題点に着目して
なされたものであり、流体圧源の作動開始時を検出し、
この時点でのオフセット圧力の指令値を徐々に増加させ
ることによって車高の急変を防止して、乗員に不快感を
与えることがない能動型サスペンションを提供すること
を目的としている。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、この考案は、各車輪と車
体との間に介装した流体圧シリンダと、該流体圧シリン
ダと流体圧源との間に介装され、当該流体圧シリンダの
作動圧を指令値に応じて制御する圧力制御弁と、該圧力
制御弁に前記指令値を出力する制御装置とを備えた能動
型サスペンションにおいて、前記車体の姿勢変化を検出
する姿勢変化検出手段と、前記流体圧源の作動開始時を
検出する作動開始時検出手段とを有し、前記制御装置
は、前記作動開始時検出手段で作動開始時を検出したと
きに、車高を保持するためのオフセット圧指令値を徐々
に所定値まで増加させるオフセット圧指令値発生手段
と、前記姿勢変化検出手段の姿勢変化検出値に基づいて
車体の姿勢変化を抑制する姿勢変化抑制指令値を算出す
る姿勢変化抑制指令値算出手段と、前記オフセット圧指
令値発生手段及び姿勢変化抑制指令値算出手段の各指令
値を加算して前記圧力制御弁に対する指令値を算出し、
これを出力する指令値出力手段とを備えていることを特
徴としている。 〔作用〕 この考案においては、各車輪及び車体間に介装した流
体圧シリンダの作動圧を制御する圧力制御弁に、所定の
流体圧の作動流体を供給する流体圧源の作動開始時を、
作動開始時検出手段で検出したときに、制御装置のオフ
セット圧指令値発生手段でオフセット圧指令値を徐々に
所定値まで増加させ、このオフセット圧指令値と、姿勢
変化検出手段で検出した姿勢変化検出値に基づく姿勢変
化抑止指令値とを指令値出力手段で加算して、圧力制御
弁に出力する。このため、流体圧源の作動開始時には車
体の姿勢変化が殆どないので、圧力制御弁の出力圧力が
正規のオフセット圧力に徐々に達することになり、これ
に応じて流体圧シリンダの作動圧力が徐々に増加するの
で、車高の変化が乗員に不快感を生じない程度に緩やか
となる。 〔実施例〕 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。 第1図はこの発明の一実施例を示す構成図である。 図中、11は車体側部材2及び車輪側部材3間に介装さ
れた能動型サスペンションであって、この能動型サスペ
ンション11は、前記従来例と同様に、車体側部材2及び
車輪側部材3間に介装されたアクチュエータとしての油
圧シリンダ1及び車体の静荷重を支持する低バネ定数の
コイルスプリング10を有する。この油圧シリンダ1は、
そのシリンダチューブ1aが車体側部材2に、ピストンロ
ッド1bが車輪側部材3にそれぞれ取付けられ、ピストン
1dによって画成される圧力室1cが減衰力発生用の絞り弁
6を介してアキュムレータ7に連通されていると共に、
圧力制御弁12を介して油圧源5に連通されている。 圧力制御弁12は、第2図に示すように、円筒状の弁ハ
ウジング18と、この弁ハウジング18に設けた挿通孔18a
に摺動可能且つ同軸上に配設されたスプール19及びロッ
ド20と、このスプール19及びロッド20間に介在されたス
プリング21と、ロッド20を介してスプリング21の押圧力
を制御してスプール19をオフセット位置とその両端側の
作動位置との間に移動制御する比例ソレノイド22とを有
する。ここで、弁ハウジング18には、それぞれ一端が前
記挿通孔18aに連通され、他端が油圧源5の作動油供給
側に油圧配管25を介して接続された入力ポート18bと、
油圧源5のドレン側に油圧配管26を介して接続された出
力ポート18cと、油圧配管27を介して油圧シリンダ1の
圧力室1cと連通する入出力ポート18dとが設けられてい
る。そして、出力ポート18cには、これとスプール19の
上端及び下端との間に連通するドレン通路18e,18fが連
通されている。 また、スプール19には、入力ポート18bに対向するラ
ンド19a及び出力ポート18cに対向するランド19bが形成
されていると共に、両ランド19a,19bよりも小径のラン
ド19cとが下端部に形成され、ランド19aとランド19cと
の間に圧力制御室Cが形成されている。この圧力制御室
Cは、パイロット通路18gを介して入出力ポート18dに接
続されている。 さらに、比例ソレノイド22は、軸方向に摺動自在の作
動子22aと、これを駆動する励磁コイル22bとからなり、
後述する制御装置30から出力される駆動電圧でなる指令
値V3によって駆動制御される。ここで、出力ポート18d
から出力される作動油圧Pは、第3図に示すように、指
令値V3に所定のゲインK1を乗じた値となるよう指令値V3
と比例関係にあり、油圧源5の圧力P2に達すると飽和す
る。 そして、圧力制御弁12は、比例ソレノイド22による押
圧力がスプリング21を介してスプール19に加えられてお
り、且つスプリング21の押圧力と圧力制御室Cの圧力と
が釣り合っている状態で、車輪に、例えば路面の凸部通
過による上向きのバネ上共振周波数域に対応する比較的
低周波数の振動入力(又は凹部通過による下向きの振動
入力)が伝達されると、これにより油圧シリンダ1のピ
ストンロッド1bが上方(又は下方)に移動しようとし、
圧力室1cの圧力が上昇(又は減少)する。このように、
圧力室1cの圧力が上昇(又は減少)すると、これに応じ
て圧力室1cと油圧配管27、入出力ポート18d及びパイロ
ット通路18gを介して連通された圧力制御室Cの圧力が
上昇(又は下降)し、スプリング21の押圧力との均衡が
崩れるので、スプール19が上方(又は下方)に移動し、
入力ポート18bと入出力ポート18dとの間が閉じられる方
向(又は開かれる方向)に、且つ出力ポート18cと入出
力ポート18dとの間が開かれる方向(又は閉じられる方
向)に変化するので、圧力室1cの圧力の一部が入出力ポ
ート18dから出力ポート18c及び油圧配管26を介して油圧
源5に排出され(又は油圧源5から入力ポート18b、入
出力ポート18d及び油圧配管27を介して圧力室1cに油圧
が供給され)る。その結果、油圧シリンダ1の圧力室1c
の圧力が減圧(又は昇圧)され、上向きの振動入力によ
る圧力室1cの圧力上昇(又は下向きの振動入力による圧
力室1cの圧力減少)が抑制されることになり、車体側部
材2に伝達される振動入力を低減することができる。 一方、車体側部材2には、姿勢変化検出手段としての
上下加速度を検出する上下加速度検出器28が配設され、
この上下加速度検出器28から車体の上下加速度に応じて
正又は負の値をとる電圧信号でなる上下加速度検出信号
が出力される。 また、油圧源5には、その作動開始時を検出する作動
開始時検出手段としての圧力センサ29が設けられ、この
圧力センサ29から油圧源5の出力側圧力が所定値以上と
なると所定設定値(前記圧力制御弁12の所定のオフセッ
ト圧力P0に相当する値)の圧力検出信号PDが出力され
る。 そして、上下加速度検出器28の上下加速度検出信号
及び圧力センサ29からの圧力検出信号が制御装置30に入
力される。 この制御装置30は、上下加速度検出器28の上下加速度
検出信号を積分して、上下速度に比例する上下速度算
出値Knを算出する積分回路31と、圧力センサ29の圧力
検出信号が供給され且つ前記圧力制御弁12の時定数に比
較して大きな所定の時定数に設定されたオフセット圧指
令値発生手段を兼ねる積分器として機能するローパスフ
ィルタ32と、積分回路31の積分出力V1とローパスフィル
タ32の出力V2とを加算する指令値出力手段としての加算
器33とを備えており、加算器33の加算出力が指令値V3
して圧力制御弁12の比例ソレノイド22に出力される。 次に、上記実施例の動作を説明する。今、車両がキー
スイッチ(図示せず)をオフ状態として停車しているも
のとすると、この状態では、キースイッチがオフ状態で
あるので、制御装置30に電源が供給されておらず、非作
動状態にあると共に、エンジン(図示せず)が回転停止
しており、油圧源5を構成する油圧ポンプ5aが停止状態
にあって、その吐出側に設けられた圧力センサ29の圧力
検出信号が零であり、且つ上下加速度検出器28の検出信
号も零であり、圧力制御弁12の出力側圧力も略零となっ
ており、車体の静荷重が、車体側部材2及び車輪側部材
3間に介装されたコイルスプリング10によって支持され
ている。 この状態で、キースイッチをアクセサリー位置に切換
えるとこれによって、制御装置30に電源が供給されると
共に、上下加速度検出器28及び圧力センサ29から検出信
号が出力される。しかしながら、この状態ではまだエン
ジンが回転していないので、油圧源5も非作動状態を維
持しており、圧力センサ29の検出信号も零であり、上下
加速度検出器28の検出信号も車体に姿勢変化を生じない
ので零を維持し、制御装置30からの指令値V3も零であっ
て圧力制御弁12も非作動状態にある。 その後時点t1で、キースイッチをイグニション位置に
切換えてスタータモータを始動させ、これによりエンジ
ンを始動させると、このエンジンの始動に伴って、油圧
源5の油圧ポンプ5aが始動して、所定の油圧が発生され
る。このとき、油圧源5の油圧は、第4図に示す如く、
急峻に立ち上がって所定の定格圧力P2に達する。 一方、油圧源5の圧力P2が上昇するとこれに伴って、
圧力センサ29の圧力検出信号PDが、第5図(a)に示す
如く、所定設定値V0となる。 このため、制御装置30のローパスフィルタ32からのオ
フセット圧指令値V2は、第5図(b)に示すように、そ
の時定数によって決定される勾配をもって徐々に増加す
る。このとき、乗員の乗降及び荷物の積降ろしがないも
のとすると、車体の姿勢変化を生じないので、上下加速
度検出器28の検出信号は零を維持し、制御装置30の積
分回路31の積分出力V1も第5図(c)に示す如く零を維
持している。したがって、加算器33の加算出力でなる指
令値V3は第5図(d)に示す如く、ローパスフィルタ32
のオフセット圧指令値V2の増加分に応じて増加する。 このように、指令値V3が増加すると、これに応じて圧
力制御弁12の比例ソレノイド22に供給される電圧値が増
加するので、この圧力制御弁12の出力圧力Pが増加し、
これに応じて油圧シリンダ1の圧力室1cの圧力も徐々に
増加し、その付勢力が増加して車体側部材2従って車体
が徐々に上昇される。 そして、ローパスフィルタ32の時定数によって決定さ
れる所定時間経過後の時点t2で、ローパスフィルタ32か
らのオフセット圧指令値V2が、圧力センサ29の出力と略
等しくなり、これが加算器33に供給されて、指令値V3
して圧力制御弁12に供給されるので、この圧力制御弁12
から第3図に示すオフセット圧力P0が出力され、これが
油圧シリンダ1の圧力室1cに供給されてその圧力がオフ
セット圧力P0に制御される。したがって、この間車高が
徐々に所定値に上昇されることになり、乗員に不快感を
与えることを防止することができる。しかも、油圧源5
のライン圧を検出する圧力センサ29の圧力検出信号PD
は、エンジンの回転むら等による比較的高周波数の圧力
変動分が含まれているが、この圧力変動分がローパスフ
ィルタ32によって除去されるので、ライン圧の高周波数
の圧力変動がオフセット圧指令値V2に影響することを防
止することができる。 その後時点t3で、車両を発進させて、その発進時に車
両にスカット現象が生じることになると、その車体の揺
動が上下加速度検出器28で検出されるので、この検出器
28から車体の揺動に応じた検出信号が出力される。す
なわち、前輪側の上下加速度検出器28からは、車体が浮
き上がるので負の値の検出信号−が出力され、後輪側
の上下加速度検出器28からは、車体が沈み込むので正の
値の検出信号+が出力される。 したがって、前輪側の制御装置30では、上下加速度検
出器28の検出信号−を積分回路31で積分して車体の揺
動に対する速度−Knを算出し、これが姿勢変化抑制指
令値−V1として加算器33に供給される。このため、加算
器33で、オフセット指令値+V2と姿勢変化抑制指令値−
V1とが加算されるので、その加算出力V3はV3=V2−V1
なり、これが圧力制御弁12の比例ソレノイド22に供給さ
れるので、この比例ソレノイド22の付勢力が低下し、ス
プール19が上昇するので、入出力ポート18dの出力油圧
Pがオフセット圧力P0より姿勢変化抑制指令値V1に対応
した分だけ減少し、これに応じて前輪側油圧シリンダ1
の圧力室1cの圧力が減少する。したがって、車体側部材
2の上昇を助長する付勢力の発生を抑制することにな
る。逆に、後輪側の制御装置30では、上下加速度検出器
28の検出信号+を積分回路31で積分して車体の移動に
比例する速度+Knを算出し、これが姿勢変化抑制指令
値+V1として加算器33に供給される。このため、加算器
33で、オフセット指令値V2と姿勢変化抑制指令値+V1
が加算されるので、その加算出力V3はV3=V2+V1とな
り、これが圧力制御弁12の比例ソレノイド22に供給され
るので、この比例ソレノイド22の付勢力が増加し、スプ
ール19が下降するので、入出力ポート18dの出力油圧P
がオフセット圧力P0より姿勢変化抑制指令値V1に対応し
た分だけ増加し、これに応じて後輪側油圧シリンダ1の
圧力室1cの圧力が増加する。したがって、後輪側油圧シ
リンダ1で車体側部材2が沈み込む力に抗する付勢力が
発生されてスカット現象を抑制する。 その後、車両が凹凸のない平坦な良路を定速走行する
状態となると、この状態では車体にピッチ,ロール,バ
ウンス等の姿勢変化を生じないので、上下加速度検出器
28の上下加速度検出信号は略零であり、これを積分回路
31で積分した上下速度算出値も零となる。このため、制
御装置30から出力される指令値V3はオフセット指令値V2
と等しくなるので、圧力制御弁12の入出力ポート18dの
出力圧力は所定のオフセット圧力P0に設定される。した
がって、油圧シリンダ1の圧力室1cの圧力もオフセット
圧力P0となるので、油圧シリンダ1で所定の付勢力が発
生し、車体側部材2を支持している。 この状態で、例えばブレーキペダル(図示せず)を踏
み込んで制動状態とし、これにより車体にノーズダイブ
が生じることにより前輪側車体側部材2が沈み込む状態
となると、圧力制御弁12が前記スカット時と逆に制御さ
れてその入出力ポート18dから出力される出力圧力Pが
オフセット圧力P0より増加することになり、これが油圧
シリンダ1の圧力室1cに供給されるので、この油圧シリ
ンダ1で車体側部材2が沈み込む力に抗する付勢力が発
生されてノーズダイブを抑制する。 同様に、車両を旋回させてロールを生じる場合にも上
記と同様にこれを抑制することができる。 また、車輪側部材3に、路面の凹凸通過による比較的
低周波数の上下振動が入力されたときには、この上下振
動入力を、上述したように圧力制御弁12の圧力Cの圧力
変動によるスプール19の移動によって吸収することがで
きる。 なお、上記第1実施例においては、圧力センサ29から
圧力制御弁12の出力油圧をオフセット圧力P0とする値の
圧力検出信号PDが出力される場合について説明したが、
これに限定されるものではなく、圧力センサ29から油圧
源5の圧力が所定圧力以上であるときに理論値“1"、所
定圧力未満のときに理論値“0"の検出信号を出力し、こ
れを電圧設定器に供給して、検出信号が論理値“1"のと
きに圧力制御弁12の出力油圧がオフセット圧P0となる値
の電圧を出力し、理論値“0"との出力電圧を零とするよ
うにしてもよい。また、第1実施例では、オフセット圧
指令値発生手段としてローパスフィルタ32を適用した場
合について説明したが、これに限定されるものではな
く、積分回路等の時定数を設定可能な回路を適用し得る
ことは言うまでもない。 次に、この考案の第2実施例を第6図について説明す
る。 この第2実施例は、制御装置をマイクロコンピュータ
34で構成した場合の実施例であり、その入力側に上下加
速度検出器28及び圧力センサ29の検出信号がそれぞれA/
D変換器35,36を介して入力され、出力側にD/A変換器37
を介して圧力制御弁12が接続されている。 そして、マイクロコンピュータ34は、メインプログラ
ムによって第7図に示す処理を実行する。 すなわち、ステップで初期化を行い、後述するオフ
セット圧指令値V2、指令値V3、処理フラグFを全てリセ
ットする。次いで、ステップに移行して、上下加速度
検出器28の検出信号を読込み、次いでステップに移
行して、検出信号に基づきV1=Kn∫dtの演算を行っ
て、姿勢変化指令値V1を演算する。 次いで、ステップに移行して、後述するタイマ割込
処理によって設定されるオフセット圧指令値V2を読込
む。次いで、ステップに移行して、姿勢変化指令値V1
とオフセット圧指令値V2とを加算して圧力制御弁12に対
する指令値V3を算出し、次いでステップに移行して指
令値V3をD/A変換器37を介して圧力制御弁12に出力して
からステップに戻り、上記処理をキースイッチがオフ
状態となるまで繰り返す。 ここで、ステップ及びの処理が姿勢変化抑制指令
値算出手段に対応し、ステップ〜の処理が指令値出
力手段に対応している。 一方、マイクロコンピュータ34は、第8図に示すよう
に、所定時間(例えば20msec)毎にタイマ割込処理を実
行する。 このタイマ割込処理は、ステップで、圧力センサ29
の検出信号を読込み、これをディジタルローパス処理を
行い、その結果に基づいて油圧源5が作動中であるか否
かを判定する。この判定は、圧力センサ29の検出信号PD
が所定値にあるか否かを判定することにより行い、油圧
源5が非作動中であるときには、ステップに移行して
後述する処理フラグFを“0"にリセットすると共に、オ
フセット圧指令値V2を零に設定し、これを記憶装置のオ
フセット圧指令値記憶領域に記憶してからタイマ割込処
理を終了して前記メインプログラムに復帰し、油圧源5
が作動中であるときには、ステップに移行する。 このステップでは、後述する処理フラグFがセット
されているか否かを判定し、処理フラグがセットされて
いるときには、そのままタイマ割込処理を終了してメイ
ンプログラムに復帰し、処理フラグFがリセットされて
いるときには、ステップに移行する。 このステップでは、オフセット圧指令値記憶領域に
記憶されているオフセット圧指令値V2に所定設定値ΔV2
を加算して、その加算値をオフセット圧指令値V2として
オフセット圧指令値記憶領域に更新記憶してからステッ
プに移行する。ここで、所定設定値は予め記憶装置に
記憶しておいてもよく、また外部に設けた設定器によっ
て任意に設定するようにしてもよい。 このステップでは、オフセット圧指令値記憶領域に
記憶されているオフセット圧指令値V2を読出し、これが
予め設定されたオフセット圧指令値V0に達したか否かを
判定し、V2≧V0であるときにはオフセット圧指令値V0
達したものと判定してステップに移行し、処理フラグ
Fをオフセット圧指令値V0に達したことを表す“1"にセ
ットしてからタイマ割込処理を終了してメインプログラ
ムに復帰し、V2<V0であるときには、オフセット圧指令
値V0に達してしないものと判定してそのままタイマ割込
処理を終了してメインプログラムに復帰する。 ここで、ステップ〜ステップの処理がオフセット
圧指令値発生手段に対応している。 次に、上記第2実施例の動作を説明する。今、車両が
停車状態で、キースイッチがオフ状態にあるものとする
と、この状態ではマイクロコンピュータに電源が供給さ
れていないので、第7図及び第8図の処理は実行されな
い。 その後、キースイッチがオン状態となると、第7図及
び第8図の処理が実行される。 先ず、第7図のメインプログラムのステップで初期
化を行い、指令値V3、オフセット圧指令値V2及び処理フ
ラグFをリセットする。 この状態で、車体に姿勢変化を生じないものとする
と、上下加速度検出器28の検出信号が零であるので、
ステップ〜の処理で指令値V3も零に設定されてこれ
が圧力制御弁12に出力され、その出力圧力Pが零に設定
される。 その後、第8図のタイマ割込処理が実行されると、こ
の状態では、前述したように油圧源5が非作動状態であ
るので、ステップからステップに移行して、処理フ
ラグFをリセットすると共に、オフセット圧指令値V2
零に設定する。 その後、エンジンが始動されて油圧源5が作動状態と
なると、圧力センサ29の出力が上昇するので、その後に
タイマ割込処理が実行されたときに、ステップからス
テップに移行し、処理フラグFがリセット状態である
ので、ステップに移行して零に設定されているオフセ
ット圧指令値V2に所定設定値ΔV2を加算し、これをオフ
セット圧指令値記憶領域に更新記憶し、次いでステップ
でV2<V0と判定されるので、タイマ割込処理を終了し
てメインプログラムに復帰する。 したがって、メインプログラムでは、タイマ割込処理
におけるステップで設定されたオフセット圧指令値V2
に基づき指令値V3を算出し、これを圧力制御弁12の比例
ソレノイド22に出力し、圧力制御弁12の出力圧力Pを上
昇させる。 その後、タイマ割込処理が実行される毎に、ステップ
でオフセット圧指令値V2が所定設定値ΔV2づつ増加さ
れ、これに応じてメインプログラムで指令値V3が徐々に
増加され、車高の上昇が乗員に不快感を与えることなく
緩やかに行われる。 そして、ステップで設定されたオフセット指令値V2
が予め設定された所定設定値V0に達すると、ステップ
からステップに移行して、処理フラグFを“1"にセッ
トする。 このため、次回のタイマ割込処理からは、ステップ
からステップに移行してそのままタイマ割込処理を終
了するので、オフセット圧指令値V2は所定設定値V0に維
持され、メインプログラムで圧力制御弁12の出力油圧P
が所定のオフセット圧力P0に維持される。 その後、車体に姿勢変化が生じると、前述したよう
に、上下加速度検出器28から姿勢変化に応じた検出信号
が出力されるので、これに応じてメインプログラムの
ステップ〜でオフセット圧指令値V2に姿勢変化抑制
指令値V1を加算して指令値V3を算出し、前記第1実施例
と同様に車体の姿勢変化を抑制する。 その後、車両を停車状態として、キースイッチをアク
セサリー位置に切換えると、エンジンが停止することに
伴って油圧源5が非作動状態となり、タイマ割込処理が
実行されたときに、ステップからステップに移行し
て、処理フラグFをリセットすると共に、オフセット圧
指令値V2を零にクリアする。したがって、以後再度エン
ジンを始動させたときには、処理フラグFがリセットさ
れ、且つオフセット圧指令値V2が零にクリアされている
ので、上記と同様にオフセット圧指令値V2を徐々に圧力
制御弁12の時定数より大きな時定数をもって増加させ
る。 なお、上記各実施例においては、油圧源の作動開始状
態検出手段として圧力センサを適用した場合について説
明したが、これに限定されるものではなく、エンジン又
は油圧源の油圧ポンプの回転数を検出する回転数検出
器、スタータスイッチ等を適用することができる(但
し、スタータスイッチを適用する場合には、検出信号が
短い時間であるので、スタータスイッチのスイッチ信号
を単安定回路等に供給してオフセット圧指令値発生手段
の時定数に対応する時間だけスイッチ信号を保持する必
要がある)。 また、上記各実施例においては、アクチュエータとし
て油圧シリンダを適用した場合について説明したが、こ
れに限定されるものではなく、水圧シリンダ、空気圧シ
リンダ等の他の流体圧シリンダを適用し得ることは言う
までもない。 さらに、上記実施例においては、姿勢変化検出値とし
て圧力制御弁12を上下加速度検出器28の検出信号を積分
した上下速度算出信号によって制御する場合について説
明したが、これに限定されるものではなく、車体側部材
2及び車輪側部材3の相対変位を検出し、その相対変位
検出信号の微分値によって圧力制御弁12を制御するよう
にしてもよく、さらに車両のロール又はピッチによる姿
勢変化を横加速度検出器又は前記加速度検出器で検出
し、これを積分して圧力制御弁12を制御するようにして
もよい。 〔考案の効果〕 以上説明したように、この考案によれば、各車輪及び
車体間に介装した流体圧シリンダの圧力室に供給する流
体圧を制御する圧力制御弁に対する指令値を、姿勢変化
抑制指令値とオフセット圧指令値とを加算して算出し、
このうちオフセット圧指令値を、圧力制御弁に接続され
た流体圧源の作動開始時を検出して、徐々に所定値まで
増加させるようにしたので、流体圧源の作動開始時に圧
力制御弁の出力圧力が急激に変化することがなく、オフ
セット圧力への昇圧が比較的緩やかに行われるので、乗
員に不快感を与えることを確実に防止することができる
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの考案の第1実施例を示す構成図、第2図は
この考案に適用し得る圧力制御弁の一例を示す断面図、
第3図は第2図の圧力制御弁の指令値と出力油圧との関
係を示す特性図、第4図は第1実施例の動作の説明に供
する時間に対する指令値V2、油圧源圧力PL及び車高Hの
関係を示す説明図、第5図は第1実施例の動作の説明に
供する各部の信号波形図、第6図はこの考案の第2実施
例を示すブロック図、第7図はマイクロコンピュータの
メインプログラムの処理手順を示すフローチャート、第
8図はマイクロコンピュータのタイマ割込処理を示すフ
ローチャート、第9図は従来の能動型サスペンションを
示す構成図、第10図は従来例における第4図に対応する
説明図である。 図中、1は油圧シリンダ、1cは圧力室、2は車体側部
材、3は車輪側部材、12は圧力制御弁、19はスプール、
22は比例ソレノイド、28は上下加速度検出器、29は圧力
センサ(作動開始時検出手段)、30は制御装置、31は積
分回路、32はローパスフィルタ(オフセット圧指令値発
生手段)、33は加算器、34はマイクロコンピュータであ
る。

Claims (1)

  1. (57)【実用新案登録請求の範囲】 1.各車輪と車体との間に介装した流体圧シリンダと、
    該流体圧シリンダと流体圧源との間に介装され、当該流
    体圧シリンダの作動圧を指令値に応じて制御する圧力制
    御弁と、該圧力制御弁に前記指令値を出力する制御装置
    とを備えた能動型サスペンションにおいて、前記車体の
    姿勢変化を検出する姿勢変化検出手段と、前記流体圧源
    の作動開始時を検出する作動開始時検出手段とを有し、
    前記制御装置は、前記作動開始時検出手段で作動開始時
    を検出したときに、車高を保持するためのオフセット圧
    指令値を徐々に所定値まで増加させるオフセット圧指令
    値発生手段と、前記姿勢変化検出手段の姿勢変化検出値
    に基づいて車体の姿勢変化を抑制する姿勢変化抑制指令
    値を算出する姿勢変化抑制指令値算出手段と、前記オフ
    セット圧指令値発生手段及び姿勢変化抑制指令値算出手
    段の各指令値を加算して前記圧力制御弁に対する指令値
    を算出し、これを出力する指令値出力手段とを備えてい
    ることを特徴とする能動型サスペンション。 2.前記オフセット圧指令値発生手段は、流体圧源の圧
    力検出値が入力される積分器として機能するローバスフ
    ィルタで構成されている実用新案登録請求の範囲第1項
    記載の能動型サスペンション。 3.前記オフセット圧指令値発生手段は、流体圧源の作
    動開始時に零のオフセット圧力指令値に順次設定値を加
    算することを繰り返すことにより、オフセット圧指令値
    を徐々に増加させるように構成されている実用新案登録
    請求の範囲第1項記載の能動型サスペンション。
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