JP2552944B2 - 支持体加工物 - Google Patents

支持体加工物

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は経時変色が軽減され、かつ液粘度及び保水性
の増大を図り、被塗工物に殺菌、防臭特性を効果的に付
与せしめた支持体加工物に関する。
<従来の技術> 一般にL−アスコルビン酸と鉄(II)化合物とからな
る組成物は殺菌性および防臭性を有することが知られて
いる。かかる特性を有効利用したケースとして、例え
ば、前者(殺菌性)の利用に加熱殺菌が不可能な加工食
品類やサラダ用原料野菜類の殺菌、あるいは生鮮食料品
や水産物製品、例えば鮮度の落ち易い野菜、果物、肉
類、魚介類等の殺菌を兼ねた鮮度保持、防腐、保存等が
ある。
また、後者(防臭性)の利用例として、前記組成物を
活性炭含有担持剤に添着、または組成物そのものを紙布
に含有させる等した脱臭剤としての用途がある。
しかして、上記組成物の特性および用途については、
いちはやく、本発明者がその研究成果として提案したと
ころであって、関連公報に特開昭59−59604号,特開昭5
9−143576号,特開昭59−132937号および特開昭60−667
53号等がある。
<発明が解決しようとする問題点> しかるところ、前記L−アスコルビン酸と鉄(II)化
合物を含む組成物は、支持体に塗工または含浸させたと
き、経時変色を起すことがあり、用途によっては商品価
値を著しく損なうなどの難点があった。
また、前記L−アスコルビン酸と鉄(II)化合物を含
む組成物は、その実用特に支持体に塗工または含浸させ
る時に、塗液(含々浸液:以下同じ)調成上不可欠要件
とする粘度調成巾が狭く、しかも保水性が殆んどないた
めに、上記組成物の実用時における取扱上は勿論、塗工
または含浸過程において便利さを欠く場合の多いことが
判明した。
すなわちこのことは、粘度調整巾の狭い前記2成分系
組成物を支持体に塗工または含浸させる時に、支持体塗
工面の性状如何によっては組成物と支持体の塗工面また
は含浸面との接着強度の不足により、塗工または含浸後
において前記組成物の粉落ちを起こし易いものとなる。
そこで、かかる経時変色を起こすという欠点を解消す
るため、白色顔料の類を混用することも考えられるが、
該組成物が強酸性であることから、凝集あるいはゲル化
などして困難であった。
また該組成物を塗工あるいは含浸し乾燥させた後、白
色塗料等を重ね塗工して変色を隠ぺいする方法も考えら
れるが、この場合、該組成物の塗工面と上塗り塗料との
接着強度不足による上塗り塗料層の脱落等が生じ易く実
用的でない。さらに該組成物に関する前記公報には、該
組成物にチオ硫酸塩あるいは亜ニチオン酸塩を適量配合
することにより経時変色を軽減し得るとの記述もある
が、支持体の種類によっては、ほとんど効果を期待でき
ない場合もある。
このためかかる粘度調整巾が狭く、保水性が殆どない
という欠陥を解消するため、公知の高分子接着剤例えば
ラテックス、ポリビニルアルコール、スターチの類を前
記組成物に混用することも考えられるが、該接着剤は適
用する組成物が強酸性であるため、ラテックスを凝固さ
せ、PVA、スターチの類をゲル化させる等して所望する
目的を達し得ない。
しかし上記接着剤とは別に溶剤系高分子接着剤または
類似接着剤の使用で実験的に満足させる場合があるとし
ても、工業的実施に際しては、この種の溶剤系接着剤の
使用は、常用させる水系塗料用コーターには不適という
難点がある。
かかる見地から上記問題の解決方が特に緊急の課題と
なるに至った。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、経時変色
を軽減させ、かつ液粘度及び保水性の増大を図り、粉落
ち発生しにくく、加えて良好な殺菌、防臭性を有する支
持体加工物を提供することを目的とする。
<問題点を解決するための手段> 本発明者は上記課題を最も合理的かつ効果的に解消す
るため鋭意研究を進めた結果、従来のL−アスコルビン
酸と鉄(II)化合物を含む組成物にグリオキザールを混
用することによって得られた水溶液が支持体に塗工また
は含浸せしめた際の経時変色の軽減を期待できること
を、また、さらに植物性ガム質物を混用することによ
り、経時変色軽減効果及び殺菌、脱臭性能を何等阻害す
ることなく、液の粘度、保水性の調整巾(範囲)の拡
大、塗液の支持体への塗工または含浸時における接着強
度の増大を図れることを多数次の実験によってつきとめ
本発明を完成した。
すなわち、本発明は硫酸第一鉄,塩化第一鉄,硝酸第
一鉄の中から選ばれた少なくとも1種類の鉄(II)化合
物と、L−アスコルビン酸と、グリオキザールと、植物
性ガム質物とを含む水系組成物であって、該水系組成物
中のグリオキザールの使用量が前記鉄(II)化合物とL
−アスコルビン酸との合計使用量に対し1〜4000重量%
であり、かつ該水系組成物中の前記鉄(II)化合物とL
−アスコルビン酸との合計使用量が該水系組成物に対し
0.1〜30重量%からなる水系組成物を支持体に塗工また
は含浸した支持体加工物である。
しかして、本発明で所要する水系組成物の調成方法は
特に限定しないが、好ましい方法を例示すればつぎのよ
うである。すなわち、 L−アスコルビン酸と鉄(II)化合物を含む混合固形
物(含粉体;以下同じ)とグリオキザールの固形物と植
物性ガム質物の固形物とを同時に水に溶解する。
L−アスコルビン酸と鉄(II)化合物を含む混合水溶
液にグリオキザールの固形物と植物性ガム質物の固形物
を溶解する。
L−アスコルビン酸と鉄(II)化合物を含む混合水溶
液とグリオキザールの水溶液と植物性ガム質物の水溶液
とを混合する。
グリオキザールの水溶液にL−アスコルビン酸と鉄
(II)化合物を含む混合物(いずれも固形物)と植物性
ガム質物の固形物を別々にまたは混合して溶解する。
上記水系組成物において、グリオキザールの含有量
は、L−アスコルビン酸と鉄(II)化合物との合計使用
量に対して1〜4000重量%(固形分換算;以下同じ)好
ましくは5〜400重量%であることが肝要である。その
使用量が1重量%未満であると得られる前記水系組成物
を支持体に塗工または含浸させた際の経時変色の軽減効
果が不充分となる。また、その使用量が上限4000重量%
を超えると前記欠点は解消されるが、前記2成分系組成
物(L−アスコルビン酸+鉄(II)化合物を含む混合
物)濃度の過少により殺菌、防臭特性の付与が困難とな
り、実用的でない。
植物性ガム質物を前記組成物中に混合させるにあたっ
ては、該組成物(水溶液)の保水性を増大せしめて液粘
度の調整巾(範囲)の拡大が可能となり、かつ塗液調整
及び取扱いが容易で、塗工または含浸後において組成物
の粉落ちがないような混合量とする必要がある。
上記水系組成物の液濃度は0.3〜50重量%好ましくは
1〜35重量%とするが、該液中に占めるL−アスコルビ
ン酸と鉄(II)化合物との合計含有量は0.1〜30重量%
好ましくは1.0〜20重量%の範囲とすることが重要であ
る。この範囲は塗工または含浸後において支持体に所望
する殺菌,防臭特性を付与する上での最良の範囲であ
る。この含有量が0.1重量%未満であると前記2成分
(L−アスコルビン酸+鉄(II)化合物)の含有量の過
少によって所望の殺菌,防臭特性を兼備させることがで
きない。また、その含有量が30重量%を超えると前記欠
点は解消されるが水系組成物の所定濃度(0.3〜50重量
%)の保持が困難となり塗工等の処理を含めて不適とな
る。
このように本発明は、前記水系組成物を構成する成分
の混合量を前記の如く一定の混合率(範囲)となるよう
に混用することによって所望する前記目的を最も効果的
に達成できる。
上記水系組成物の塗工用支持体としては、紙,不織
布,合成樹脂フィルムの類を、また含浸用には紙,不織
布の類を任意に使用して満足される。
<作用> 本発明は前記したようにL−アスコルビン酸と鉄(I
I)化合物を含む組成物の合計使用量(固形分換算)に
対しグリオキザール(固形分)と植物性ガム質物(固形
分)の一定量を混用することにより鉄(II)化合物は悪
臭源(成分)と錯体を形成して悪臭源を効果的に除去す
ると同時に、スーパーオキシドラジカル(O2 -)を発生
して殺菌性を示すのと相俟ってグリオキザールの混用に
より、該組成物(水溶液)を支持体に塗工または含浸さ
せた際の経時変色の程度を軽減せしめることができ、か
つ接着強度が大であり塗工または含浸後における組成物
の粉落ちが防止される。
<発明の効果> 本発明は次のような特有の効果を発揮する。
本発明は、L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄,塩化第
一鉄,硝酸第一鉄の中から選ばれた少なくとも1種類の
鉄(II)化合物を含む組成物において、該組成物を構成
するL−アスコルビン酸と前記鉄(II)化合物の合計使
用量(固形分換算)に対し、グリオキザール(固形分)
と植物性ガム質物(固形分)を混用した組成物を支持体
に塗工または含浸した支持体加工物であるから、経時変
色の程度が軽減され、変色に起因する商品価値の低下を
最小限に押えることができる。
また、本発明に係る水溶液はL−アスコルビン酸と硫
酸第一鉄、塩化第一鉄、硝酸第一鉄の中から選ばれた少
なくとも1種類の鉄(II)化合物を含む組成物におい
て、該組成物を構成するL−アスコルビン酸と前記鉄
(II)化合物の合計使用量(固形分換算)に対し、グリ
オキザール(固形分)と植物性ガム質物(固形分)を混
用した水系組成物であるから保水性の増大に伴なう液粘
度の調整巾(範囲)の拡大が可能となり、同時にチキソ
トロピー性も付与されるので、液の取扱上は勿論塗液調
整が容易となる。そして本発明であるところのかかる水
溶液を支持体に塗工または含浸した支持体加工物におい
ては、該支持体と塗工または含浸組成物とが強力に接着
せしめられ、粉落ちの発生を最小限に押えることができ
る。
さらに、この発明は前述の如く、これが悪臭源と接触
すると、前記鉄(II)化合物が悪臭源(成分)と錯体を
形成する一方、L−アスコルビン酸の混用によって、ス
ーパーオキシドラジカル(O2 -)を発生して殺菌性が付
与される。しかも、従来からL−アスコルビン酸と鉄
(II)化合物を含む組成物の有する脱臭性が、アンモニ
ア及びアミンの如き窒素系の悪臭(成分)に対する脱臭
力は非常に優れている反面、硫化水素及びメルカプタン
等の如き硫黄系の悪臭(成分)に対する脱臭力は、窒素
系の悪臭(成分)に対する脱臭力に比較してやや劣ると
いう欠点があったのに対し、本発明にかかる水系組成物
にはグリオキザールが混用されており、該グリオキザー
ルは、それ自身脱臭特性を有し、その脱臭効果は、アン
モニア及びアミンの如き窒素系の悪臭(成分)について
は前記L−アスコルビン酸と前記鉄(II)化合物を含む
組成物に及ばないものの、硫化水素及びメルカプタン等
の如き硫黄系の悪臭(成分)については、前記L−アス
コルビン酸と前記鉄(II)化合物を含む組成物に優る効
力を有している。
従って、グリオキザールを使用すれば、硫化水素及び
メタルカプンの如き硫黄系の悪臭(成分)に対する脱臭
効力が増強され、前記した窒素系悪臭(成分)と硫黄系
悪臭(成分)に対する脱臭効力の不均衡が補正、均整化
され、より強力な脱臭特性を付与することができる。
従って本発明は、その塗液を支持体に塗工または含浸
させた際の優れた接着強度の確保と経時変色の程度の軽
減を可能にし、かつ支持体に殺菌、脱臭性を同時に付与
できるので要殺菌、要脱臭(含防臭)および要鮮度保持
用等として多目的用途に適し、その適用分野は広範で実
用上に益する効果は顕著である。
<実施例> 水溶液の調製 (a)A液 L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄の合計使用量が100g
となるように、前者の10gと後者の90gとを容量1000mlフ
ラスコに秤取し、これに水300gを添加撹拌して水溶液中
に占める前記L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合計
使用量(固形分換算;以下同じ)が25重量%となるよう
に調製した組成物(水溶液)を得た。
(b)B液 上記(a)で調製したA液100gを62.3gの水で希釈
し、水溶液中に占めるL−アスコルビン酸と硫酸第一鉄
との合計使用量が15.4重量%となるように調製した組成
物(水溶液)を得た。
(c)C液 上記(a)で調製したA液100gとグリオキザール40重
量%液62.5gを混合撹拌し、水溶液中に占めるL−アス
コルビン酸と硫酸第一鉄との合計使用量が15.4重量%、
グリオキザールの使用量が15.4重量%となるように調製
した組成物(水溶液)を得た。
(d)D液 上記(a)で調製したA液100gに固形チオ硫酸ナトリ
ウム1.25gを添加撹拌し、さらに61.1gの水で希釈し、水
溶液中に占めるL−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合
計使用量が15.4重量%であり、かつL−アスコルビン酸
と硫酸第一鉄との合計使用量に対するチオ硫酸ナトリウ
ムの使用量が5重量%となるように調製した組成物(水
溶液)を得た。
(e)E液 上記(a)で調製したA液100gにローカストビーンガ
ムの5重量%濃度の水溶液25gを添加撹拌して水溶液中
に占めるL−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合計使用
量が20.0重量%、L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との
合計使用量に対するローカストビーンガムの使用量が5
重量%となるように調製した組成物(水溶液)を得た。
(e)′E′液 上記(a)で調製したA液100gにローカストビーンガ
ムの5重量%濃度の水溶液100gを添加撹拌して水溶液中
に占めるL−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合計使用
量が12.5重量%、L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との
合計使用量に対するローカストビーンガムの使用量が20
重量%となるように調製した組成物(水溶液)を得た。
(f)F液 上記(a)で調製したA液100gにグリオキザール40重
量%液62.5g及びローカストビーンガムの4重量%液31.
3gを添加撹拌して水溶液中に占めるL−アスコルビン酸
と硫酸第一鉄との合計使用量が12.9重量%、グリオキザ
ールの使用量が12.9重量%、L−アスコルビン酸と硫酸
第一鉄との合計使用量に対するローカストビーンガムの
使用量が5重量%となるように調製した組成物(水溶
液)を得た。
(f)′F′液 上記(a)で調製したA液100gにグリオキザール40重
量%液62.5g及びローカストビーンガムの4重量%液125
gを添加撹拌して水溶液中に占めるL−アスコルビン酸
と硫酸第一鉄との合計使用量が8.7重量%、グリオキザ
ールの使用量が8.7重量%、L−アスコルビン酸と硫酸
第一鉄との合計使用量に対するローカストビーンガムの
使用量が20重量%となるように調製した組成物(水溶
液)を得た。
経時変色試験 (イ)市販の洋紙に上記A液及びC液をロッド塗工(常
法)し、得られたA液塗工紙及びC液塗工紙を20℃、相
対湿度65%に調節された環境下に保存し、経時での色相
変化を色差計で測定したところ、第1表及び第1図記載
の結果を得た。なお、液の塗工量はL−アスコルビンン
酸と硫酸第一鉄との合計固形分量でA液が6.1g/m2,C液
が6.0g/m2である。また、第1表中の値は該液塗工紙と
未塗工紙との色差ΔEであり、 ΔEは L,a,b:該液塗工紙についての測定値 L′,a′,b′:未塗工紙についての測定値で与えられ
る。
(ロ)市販の板紙に上記B液、C液、D液、E液及びF
液をロッド塗工(常法)し、上記(イ)と同様にして、
各液塗工紙の経時での色相変化を測定したところ、第2
表及び第2図記載の結果を得た。なお、液の塗工量は、
L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合計固形分量でB
液が4.7g/m2,C液が5.2g/m2,D液が5.5g/m2,E液が4.0g/
m2,F液が2.0m2である。
また、第2表中の値は該液塗工紙と未塗工紙との色差
ΔEであり、ΔEについては前記(イ)に示したとおり
である。
第1表、第2表、第1図及び第2図から明らかなよう
に、L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄含有の水溶液ある
いはL−アスコルビン酸と硫酸第一鉄及び植物性ガム質
を含有した水溶液にグリオキザールを混用した組成物
(水溶液)を洋紙あるいは板紙に塗工した際の経時変色
の程度が、グリオキザール無添加の場合に比し、著しく
軽減されていることが判かる。
また、植物性ガム質物はグリオキザールによる経時変
色の軽減効果を何等阻害しないことが判る。
脱臭試験 上記経時変色試験の(イ)で得たA塗工紙とC液塗
工紙及びF液塗工紙について次の脱臭試験を行い、第3
表記載の結果を得た。
(アンモニア脱臭試験) (イ)環境分析用のにおい袋(ガスクロ工業社製,容量
3l)に空気を注入し、これに適量のアンモニア蒸気を注
入して均一に分散させた後、検知管(北沢産業社製)を
介してアンモニア濃度を測定する。
(ロ)前記供試体を5mm×30mmに裁断して一定数量(30
個)の供試片を得る。
しかる後、前記アンモニア含有の袋(イ)に供試片
(ロ)の全量を投入し、シリコンゴム栓を施した後、1
時間放置後、袋内のアンモニア濃度を検知管を介して測
定する。
(硫化水素脱臭試験) (イ)環境分析用のにおい袋(ガスクロ工業社製,容量
3l)に空気を注入し、これに適量の硫化水素蒸気を注入
して均一に分散させた後、検知管(北沢産業社製)を介
して硫化水素濃度を測定する。
(ロ)前記供試体を5mm×30mmに裁断して一定数量(150
個)の供試片を得る。
しかる後、前記硫化水素含有の袋(イ)に供試片
(ロ)の全量を投入し、シリコンゴム栓を施した後、7
時間放置後、袋内の硫化水素濃度を検知管を介して測定
する。
第3表から明らかのように、L−アスコルビン酸と硫
酸第一鉄含有の水溶液と、この水溶液にグリオキサール
を混用した組成物(水溶液)を塗工量(L−アスコルビ
ン酸と硫酸第一鉄の合計固形分量)が同じとなるように
支持体(紙)に塗工した該塗工紙を所定の方法によって
臭気含有雰囲気中で処理した場合の脱臭率が、アンモニ
アについては両液とも同等に高い脱臭率を示している
が、硫化水素については、グリオキザールを混用した液
の方がグリオキザール無添加の場合よりも著しく高い脱
臭率を示している。すなわち、グリオキザールを混用す
ることにより、L−アスコルビン酸と鉄(II)化合物の
有する本来の殺菌、脱臭効果を何等阻害することがな
く、さらに悪臭成分の種類に対する脱臭力の不均衡が補
正、均整化され、より強力な脱臭特性が付与されること
が判る。また植物ガム質物を混用した場合においても、
グリオキザール混用によるかかる効果は何等阻害されな
い。
液性試験 上記、A液,E液,E′液,C液,F液,F′液について、液粘
度及び保水性を測定したところ、第4表記載の結果を得
た。
すなわち、L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄含有の水
溶液に植物ガム質物を混合すると、該液の液粘度及び保
水性を増大させることができるが、該液にグリオキザー
ルを混合した場合においても、植物ガム質物を混合する
ことで、所望の液粘度及び保水性の増大を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】 第1図および第2図は色差と経時日数との関係を示す特
性図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫酸第一鉄,塩化第一鉄,硝酸第一鉄の中
    から選ばれた少なくとも1種類の鉄(II)化合物と、L
    −アスコルビン酸と、グリオキザールと、植物性ガム質
    物とを含む水系組成物であって、該水系組成物中のグリ
    オキザールの使用量が前記鉄(II)化合物とL−アスコ
    ルビン酸との合計使用量に対し1〜4000重量%であり、
    かつ該水系組成物中の前記鉄(II)化合物とL−アスコ
    ルビン酸との合計使用量が該水系組成物に対し0.1〜30
    重量%からなる水系組成物を支持体に塗工または含浸し
    たことを特徴とする支持体加工物。
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