JP2919941B2 - 鮮度保持および脱臭剤 - Google Patents

鮮度保持および脱臭剤

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は花類、青果物、生鮮食品等の鮮度を保持する
ための鮮度保持剤および脱臭剤に関するものである。
(従来の技術) 青果物、花等の植物類の鮮度を保持するには、これら
植物類の成熱を促進するエチレンガスを吸着あるいは分
解して除去するか、もしくは植物そのものを活性化させ
る必要がある。
ガス吸着能を有していて花類、青果物、その他生鮮食
品等の鮮度保持に有効な物質としては、活性炭、ゼオラ
イト、大谷石等が挙げられる。これらを用いて鮮度保持
を行なう方法には、これらを青果物等と共に包装する方
法、あるいは樹脂フィルム、シートに練り込んだり塗布
したりして包装材料等とする方法等があった。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来の鮮度保持剤の中にはエチレ
ン吸着能の低いものが多い。したがって、アスパラガ
ス、ほうれん草等のようにエチレンガス発生量の多い青
果物においては、従来の吸着剤ではエチレンガスを十分
に除去することができず、長期間これらの鮮度を保持す
るのは困難であった。
また、エチレン吸着作用のみで鮮度保持剤しようとす
る鮮度保持剤では細菌等の増殖による腐敗、根腐れ、水
腐れ等の現象に対しては無防備であった。したがって鮮
度を長期間保持するためには抗菌性をも有する鮮度保持
剤が望まれる。
また脱臭剤に関しても同様の要求があることは言うま
でもない。
本発明は高いガス吸着能および抗菌性を有していて花
類、青果物、その他生鮮食品等の鮮度を長期間保持する
ことのできる鮮度保持剤および脱臭剤を提供しようとす
るものである。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明者はガス吸着能と抗菌を共に有している材料を
得ようと鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。
本発明は、遷移金属及びまたはその化合物と過酸化水
素との反応から得られる過酸化縮合酸を有効成分として
含有する鮮度保持および脱臭剤である。
金属元素としては周期律表の遷移金属としては、チタ
ン、タングステン、モリブデン、バナジウム、ジルコニ
ウムなどが代表的なものとして挙げられるが、必ずしも
これらに限定されるものではなく過酸化水素と反応して
過酸化縮合酸を与えるものであれば良い。また金属化合
物であってもよい。金属化合物としては塩、酸化物、塩
化物、水酸化物、オキシ酸およびその塩、アルコキシド
等が挙げられるが、これらに限定されない。
たとえばチタンおよびその化合物としてはチタン、酸
化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸鉄、チタン酸カ
ルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸アルミニウ
ム、チタン酸鉛、硫酸酸化チタン、アルキルチタン酸エ
ステル、テトラアルコキシチタン等が挙げられる。
タングステン及びその化合物としてはタングステン、
炭化タングステン、タングステン酸、三酸化タングステ
ン、無水タングステン酸、ケイタングステン酸、メタタ
ングステン酸アンモニウム、パラタングステン酸アンモ
ニウム、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、ホ
ウタングステン酸、タングステン酸リチウム、タングス
テン酸ナトリウム、タングステン酸カリウム、メタタン
グステン酸ナトリウム、パラタングステン酸ナトリウ
ム、ペンタタングステン酸アンモニウム、ヘプタタング
ステン酸アンモニウム、リンタングステン酸ナトリウ
ム、ホウタングステン酸バリウムなどが挙げられる。
モリブデン及びその化合物としてはモリブデン、モリ
ブデン酸、三酸化モリブデン酸、リンモリブデン酸アン
モニウム、オキシ塩化モリブデン酸アンモニウム、メタ
モリブデン酸アンモニウム、パラモリブデン酸アンモニ
ウム、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、ホウモリ
ブデン酸、モリブデン酸リチウム、モリブデン酸ナトリ
ウム、モリブデン酸カリウム、ヘプタモリブデン酸アン
モニウム、リンモリブデン酸ナトリウム、リンモリブデ
ン酸、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、モ
リブデン酸マグネシウム、モリブデン酸ストロンチウ
ム、モリブデン酸バリウムなどが挙げられる。
バナジウム及びその化合物としてはバナジウム、五酸
化バナジウム、オルソバナジン酸リチウム、オルソバナ
ジン酸ナトリウム、メタバナジン酸リチウム、メタバナ
ジン酸カリウム、メタバナジン酸ナトリウム、メタバナ
ジン酸アンモニウム、ピロバナジン酸ナトリウムなどが
挙げられるが、これらに必ずしも限定されるものではな
い。
ジルコニウム及びその化合物としては硝酸ジルコニウ
ム、硫酸ジルコニウム、塩基性酢酸ジルコニウム、アセ
チルアセトンジルコニウム、エチレンジアミンテトラ酢
酸ジルコニウム錯塩、ニトリロトリ酢酸ジルコニウム錯
塩、塩化ジルコニル、硝酸ジルコニル、酢酸ジルコニ
ル、硫酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアンモニウムなど
のジルコニル塩などが使用できるがこれらに限定される
ものではない。これらのうちで価格的に廉価であると共
に比較的高収率のジルコニアが得られる酸塩化ジルコニ
ウムが最も一般的に使用することができる。
以上これらの遷移金属及びまたはその化合物は必要に
応じてそれぞれ1種以上混合して、過酸化水素と反応さ
せて過酸化縮合酸が得られるような条件で適宜使用する
ことができる。
また上記遷移金属に異種元素としてリン、ケイ素、ホ
ウ素、マンガン、鉄、コバルト、銅等を加え、ヘテロポ
リ酸として用いることも可能である。
ここで重要なことは本発明で得られる過酸化縮合酸は
従来のタングステン酸、モリブデン酸、タングステン酸
ナトリウム、モリブデン酸ナトリウムなどの酸素酸もし
くは酸素酸塩とは異なることである。即ち、これらの酸
素酸は中性の水、あるいは親水性有機溶媒などに溶解し
ないものが多い。又、酸素酸塩は親水性有機溶剤には溶
解しないが、水への溶解性が高いため、水性で使用され
ている場合がほとんどである。一方、これらの酸素酸、
あるいは酸素酸塩は造膜性を有しないことである。これ
らのことから用途により制限されているのが現状であ
る。
しかし、本発明によって得られる過酸化縮合酸はポリ
酸の1種とみなされるが、詳しいことは不明である。一
般にポリ酸は2種類に分類される。そのうち2種以上の
金属によって生成されている酸をヘテロポリ酸といい、
この際1種の金属(あるいはそれに相当するもの)を中
心原子そしてそれに他の金属のポリ酸基が配位すること
により形成されることが多い。一方、ヘテロポリ酸に対
して、ただ1種類の金属によって生成されている酸をイ
ソポリ酸といわれている。本発明によって得られる過酸
化縮合酸は非晶質体として得られるものが多いためその
構造は明かでないがペロキソ基(O−O)、あるいはOH
のような陰性イオンが直接あるいは、水などの他の分子
を介して連なったネットワーク構造をとっているものと
考えられる。そのため、この方法で得られた過酸化縮合
膜は親水性有機溶媒と自由に混合でき、さらに完全に有
機溶媒と置換することもでき、さらに、この過酸化縮合
酸は造膜性を有していることから、従来の酸素酸もしく
は酸素酸塩とは根本的に異なるものと思われる。
本発明における過酸化縮合酸の合成は遷移元素の種類
にもよるが室温から100℃の範囲で過酸化水素と反応さ
せることにより容易に得られる。ここで使用される過酸
化水素は市販の30〜60%程度のものを、そのまま、ある
いは適当な濃度に希釈して使用することができる。過酸
化水素の使用量は遷移金属1グラム原子に対して約1グ
ラムモル以上必要である。過酸化水素/遷移金属(グラ
ムモル/グラム原子)比が大きい程反応速度が大きくな
る傾向がある。反応終了後大過剰の過酸化水素を残して
おくのは経済的にも安全上からもあまり好ましいことで
はない。従って過酸化水素の使用量は遷移金属1グラム
原子に対して約1〜5、好ましくは1.2〜3グラムモル
が適当である。過酸化水素は所要量を反応開始時に全部
加えてもよいし、反応の進行をみながら少量ずつ滴下す
ることもできる。遷移金属の加え方についても同様であ
る。
次に、過酸化縮合酸がガス、有機物等を吸着する性
質、および抗菌作用の性質に関して述べる。
過酸化縮合酸は比表面積がおおむね20〜2000m2/g、細
孔径が2〜数十nmであり、多孔質の性質を有している。
したがって各種ガス、有機物等に対して優れた吸着能を
有している。この作用を利用して、エチレン、臭気物質
等を吸着除去させることにより、鮮度保持剤および脱臭
剤として使用する。なお、比表面積がどの範囲のものも
基本的には使用できるが、40m2/g未満の場合は吸着能が
低く、鮮度保持剤および脱臭剤としては好ましくない場
合がある。
過酸化縮合酸は過酸化物の一種であるので、高い抗菌
性を有している。したがって過酸化縮合酸を含有する鮮
度保持剤および脱臭剤は防菌、忙中、防黴性に優れてお
り、花類、青果物、生鮮食品等の腐敗、病気等による鮮
度低下、品質劣化をも防止する機能がある。しかも遊離
の過酸化物を含まないので人体に悪影響を及ぼすことは
ない。
上記のことから、過酸化縮合酸を使用することにより
花類、青果物、その他生鮮食品の鮮度保持剤および脱臭
剤を得ることができる。過酸化縮合酸はそれ単独で用い
てもよいが、従来公知の鮮度保持剤、脱臭剤等と併用し
てもよい。
上記のようにして得た鮮度保持剤および脱臭剤は種々
の形態で使用に供する事ができる。
粉末状、粒状、ペレット状等で用いる場合には、たと
えば溶媒に分散させて用いたり、樹脂等に練り込んでフ
ィルム状またはシート状に成形して包装材料として用い
るたりすることができる。また、通気性の小袋に収納し
て青果物等と共に包装することによっても鮮度保持およ
び脱臭の目的を達成することができる。その他これらの
使用法に限定されず、目的に応じた使用方法をとること
ができる。
溶液として用いる場合には、繊維、紙等に含浸させる
等して使用すればよいし、また樹脂等と混合して用いて
もよい。
薄膜として用いるには過酸化縮合酸溶液を何らかの基
材に塗布して乾燥させればよい。基材としては、樹脂の
シート、フィルム、成形物等、包装紙、段ボール等の紙
類等、陶磁器、石膏等の無機基材等が挙げられるが、こ
れらに限定されず、種々の有機材料、無機材料、金属材
料、複合材料基材を使用することができる。
また本発明による鮮度保持剤は樹脂ワヰス等と混合し
て使用することもできる。この場合には塗料等として用
いることができ、厚膜、成形物等にすることも可能であ
る。樹脂ワニスとしては、アクリル樹脂系、ビニル樹脂
系、ポリエステル系等が挙げられるが、これらに限定さ
れない。過酸化縮合酸は水中でも有機溶媒中でも安定で
あるので、樹脂ワニスの形態としては水または有機溶媒
の溶液、あるいは分散体等種々のものが使用可能であ
る。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するも
のではない。なお、実施例における「部」および「%」
は各々重量部および重量%を表すものである。
〔実施例〕
製造例1 酸塩化ジルコニウム10部とイオン交換水20部とをフラ
スコに入れて反応温度を、約50℃に調節して、15%の過
酸化水素20部を30分にわたって滴下した。滴下10分後、
滴下終了後,さらに1時間熟成した。その後、イソプロ
ピルアルコールを100部加えてエバポレーターで濃縮し
た。固形分約50%の透明な過酸化縮合ジルコニウムアル
コール溶液が得られた。そして、24時間室温放置した。
製造例2 テトラiso−プロポキシチタン5部、イソプロピルア
ルコール200部をビーカーに入れ、これに30%の過酸化
水素水溶液100部を加えた。発泡を伴う激しい反応を経
て、酸性、淡黄色の過酸化縮合酸の透明水溶液が得られ
た。
製造例3 金属タングステン粉末8部をビーカーに入れ、これに
15%の過酸化水素水溶液70部を加えた。発泡を伴う激し
い反応を経て、タングステン粉末が約30分で溶解し、酸
性、淡黄色の過酸化縮合タングステン酸の透明水溶液が
得られた。その後、ブチルセロソルブを30部加えて、24
時間室温放置した。その後、これに白金黒つき白金網を
浸漬し、未反応の過酸化水素を分解した。
製造例4 タングステン酸アンモニウム4部、金属モリブデン粉
末4部、イオン交換水20部をビーカーに入れ、これに15
%の過酸化水素水溶液50部を加えた。発泡を伴う激しい
反応を経て、金属モリブデン粉末が約20分で溶解し、酸
性、淡黄色の過酸化縮合酸の透明水溶液が得られた。そ
の後、ブチルセロソルブを20部加えて、24時間室温放置
した。その後、これに白金黒つき白金網を浸漬し、未反
応の過酸化水素を分解した。
また、製造例1〜5の過酸化縮合酸溶液を80℃で減圧
乾燥し、過酸化縮合酸粉末とした試料も作製した。
試験例1 減圧乾燥した過酸化縮合酸粉末を用い、比表面積とエ
チレンガス吸着能を測定した。比表面積の測定はBET窒
素吸着法で、エチレン吸着能はBET表面積測定装置を用
いて温度24℃、圧力203mmHgの条件で測定した。なお、
死容積はヘリウムガスにて測定した。測定結果を表1に
示す。なお、比較例として大谷石について測定した結果
も併せて示した。
実施例1 製造例1で得たジルコニウム過酸化縮合酸粉末150部
および低密度ポリエチレン粉末300部をブレンドし、バ
ンバリーミキサーにて鮮度保持剤入りマスターバッチを
調製した。該マスターバッチ40部に対して低密度ポリエ
チレンペレット(三井石油化学工業(株)製)960部を
ドライブレンドし、スクリュー径50mmφ、ダイ径75mm
φ、ダイス温度180℃にてインフレーション成形を行な
い、鮮度保持剤を2%含有した折径200mm、厚さ2.5μm
のフィルムを得た。該フィルムを段ボール箱の内面にラ
ミネートし、包装材料を作製した。
比較例1 大谷石150部および低密度ポリエチレン粉末300部をブ
レンドし、バンバリーミキサーにて鮮度保持剤入りマス
ターバッチを調製した。該マスターバッチ40部に対して
低密度ポリエチレンペレット(三井石油化学工業(株)
製)960部をドライブレンドし、実施例1と同様にフィ
ルムを得た。該フィルムを段ボール箱の内面にラミネー
トし、包装材料を作製した。
実施例2 水系エマルジョンタイプの塗料用樹脂ワニスである商
品名トークリルW−265(東洋インキ製造(株)製)の7
5部に、実施例1で得たジルコニウム過酸過酸化縮合粉
末10部を混合、分散させ、塗料を調製した。該塗料を10
0g/m2になるように段ボール紙に塗布し、80℃の熱風炉
内で10分間加熱して乾燥、硬化させて包装材料を作製し
た。
また、抗菌性試験用に上記塗料をティッシュペーパー
に塗布した試料も作製した。
比較例2 水系エマルジョンタイプの塗料用樹脂ワニスである商
品名トークリルW−265(東洋インキ製造(株)製)の7
5部に大谷石10部を混合、分散させ、塗料を調製した。
該塗料を100g/m2になるように段ボール紙に塗布し、80
℃の熱風炉内で10分間加熱して乾燥、硬化させて包装材
料を作製した。
また、抗菌性試験用に上記塗料をティッシュペーパー
に塗布した試料も作製した。
実施例3 アクリル酸30部、メタクリル酸メチル50部、アクリル
酸n−ブチル20部をイソプロピルアルコール150部中で
重合した固形分40%の樹脂ワニスを合成した。
イソプロピルアルコール200部にテトラiso−プロポキ
シチタン5部を加え、これに30%過酸化水素水溶液50部
を加えてチタン過酸化縮合酸溶液を調製した。該溶液に
上記樹脂200部、28%アンモニア水20部、イオン交換水4
00部を加えてチタン過酸化縮合酸含有ハイドロゾルを調
製した。該ハイドロゾルを厚さ20μmの高密度ポリエチ
レンフィルムにバーコーターで塗布し、80℃の熱風炉で
5分間乾燥し、製袋して包装材料を作製した。
比較例3 実施例3の過酸化水素水溶液の代わりにイオン交換水
を使用して酸化チタン含有ハイドロゾルを調製した。そ
の後実施例3と同様に包装材料を作製した。
実施例4 製造例4で得た過酸化縮合酸溶液を容積2lのガラス容
器の内面に刷毛で塗布し、150℃の熱風炉で10分間加熱
して乾燥し、鮮度保持容器を作った。
また抗菌性試験用に上記過酸化縮合酸溶液を顕微鏡用
のスライドグラスに塗布した試料も作製した。
実施例5 製造例3で得たタングステン過酸化縮合酸粉末50gを
和紙の小袋に収納して口を閉じ、鮮度保持剤に入り小袋
を作製した。
比較例4 大谷石50gを和紙の小袋に収納して口を閉じ、鮮度保
持剤入り小袋を作製した。
試験例2 実施例1〜4で得た抗菌製試験用試料を用い、抗菌性
の評価を行なった。
サプロー・ブドウ糖寒天培地25mlを90mmφのシャーレ
に流し込んで固化させ、乾燥後0.01%ラウリル硫酸ソー
ダ、生食液で作成した胞子浮遊液(約1×106/ml)の0.
1mlを流しコンラージ棒で広げその培地表面に2×2cmの
試料を置き25℃、1週間培養し胞子の生育状態を観察し
て類似品についても同様の操作を行なって表2の結果を
得た。なお、表中−は胞子の発育が認められないもの、
+は胞子の発育を認めたものである。
試験例3 実施例1〜4で作製した包装材料、および実施例5で
作製した鮮度保持剤入り小袋を収納した段ボール箱に収
穫直後のカトレアの花を入れて20℃で7日間保存する試
験を行った。7日間保存後のカトレアの花の状態を観察
し、評価を行なった。結果を表3に示す。
〔発明の効果〕 本発明によって得られる鮮度保持剤および脱臭剤は各
種ガス、有機物等に対して優れた吸着能を有している。
したがって花類、青果物、生鮮食品等の鮮度低下、品質
劣化の原因となるエチレン、臭気物質、各種ガス、有機
物等を効率的に吸着除去することができ、これらももの
の鮮度を長期間保持することが可能となった。
また本発明によって得られる鮮度保持剤および脱臭剤
は高い抗菌性を有しているため、防菌、防虫、防黴性に
優れており、花類、青果物、生鮮食品等の腐敗、病気等
による鮮度低下、品質劣化をも防止する機能がある。し
かも遊離の過酸化物を含まないので人体に悪影響を及ぼ
すことはない。
さらに本発明によって得られる鮮度保持剤および脱臭
剤は粉末、ペレット、溶液等種々の形態で使用に供する
事ができるので、包装中に共存させて使用することもで
きるし、包装材料や容器に使用することもできるという
特長がある。
上述したような特長から、本発明によって得られる鮮
度保持剤および脱臭剤は生鮮物を輸送、貯蔵、保存する
にあたり、生産者段階、流通段階、消費者段階のいずれ
の段階に於いても効果的に使用できる。
なお本発明によって得られる鮮度保持剤および脱臭剤
は青果物、花、観賞用植物等の生鮮物の輸送、貯蔵、保
存に特に好適であるが、その他種々の天然および加工食
品類の保存にも有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61L 9/01 A23B 4/14 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 3/358 A01N 3/02 A61L 9/01 A23B 7/152 A23B 4/00 A23B 4/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遷移金属及びまたはその化合物と過酸化水
    素との反応から得られる過酸化縮合酸を有効成分として
    含有する鮮度保持および脱臭剤。
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