JP2551992Y2 - タイル取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、樹脂マットにタイルを
取り付ける構造に関し、浴室、バルコニー、プールサイ
ド等の床面タイルの取付構造に利用される。

【０００２】

【従来の技術】従来、床面へのタイル貼りを行うには、
床面にセメント、モルタル、接着剤を塗布してタイルを
直接に貼付する、いわゆる湿式工法や、またタイル嵌合
用の凹部を形成したタイル基台にタイルを嵌合する乾式
工法が利用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、上記従来の湿
式工法では、タイルと樹脂との接着が困難であるので、
樹脂マットをタイル基台としてタイルを貼るのが困難と
いう問題があった。また、上記乾式工法では、所定の構
造をしたタイル基台を予め準備する必要があり、例えば
市販の樹脂マットの上にタイルを貼ることはできないも
のである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案に係るタイル取付
構造は、タイルの裏面と裏当部材間に、複数の通孔が形
成された樹脂マットが接着剤層を介して挟着された構造
である。

【０００５】

【作用】タイル裏面に接着剤層を形成し、該接着剤層に
複数の通孔が形成された樹脂マット、例えば格子状の樹
脂マットを取り付けるとともに、樹脂マットの下面側か
ら裏当部材（例えば、不織布）を塗着させ、裏当部材と
タイルとで樹脂マットを挟持して取り付けて、樹脂マッ
トとタイルとの接着を行う。これにより、接着剤層を介
して、タイル、樹脂、裏当部材が接着されるので、タイ
ルと樹脂との接着が困難であるにもかかわらず、結果的
に樹脂とタイルの一体化ができる。

【０００６】

【実施例】以下、本考案に係るタイル取付構造につい
て、図面を参照して説明する。図１は本考案に係るタイ
ル取付構造に用いられる樹脂マットユニットを示す平面
図である。図１に示す樹脂マットユニット１は、床タイ
ル２（図３及び図４参照）を敷設するための基台となる
ものであり、該床タイル２の平面形状に合わせた正方形
状のタイル取付部３が縦３列、横３列に配置されてい
る。タイル取付部３は、複数の縦桟４及び横桟５を格子
状に渡して、碁盤目状に複数個の通孔６が形成されてい
る。このタイル取付部３は、桟部分を細くしてネット形
状にできるのは、勿論である。樹脂マットユニット１の
上側面及び左側面には、隣合う樹脂マットユニット１を
連結するための連結用の係止部材７が形成され、複数の
樹脂マットユニット１を連結する際には、該係止部材７
を連結すべき樹脂マットユニット１の右側面側の縦桟４
ないし下側面側の横桟５等に下方より係止して連結され
る。複数の樹脂マットユニット１を連結した状態の樹脂
マットの連結部の構造例を、図２に示している。

【０００７】図３は本考案に係るタイル取付構造の一実
施例を示す断面図であり、図４は他の実施例を示す断面
図である。これら図面は、前記タイル取付部３の一つに
床タイル２を貼付したときの断面形状を示している。図
３では、床タイル２の裏面が平坦形状８になされ、図４
では、床タイル２の裏面に複数の窪み９が形成されてい
る。この窪み９は、前記縦桟４及び横桟５が入り込む程
度の大きさになされている。床タイル２の裏面には、前
記樹脂マットユニット１を包み込むようにして接着剤層
１２が形成され、さらに樹脂マットユニット１の下方か
らこの接着剤層１２に接するように裏当部材１３が配さ
れている。裏当部材１３は、例えば弾性を有し、接着剤
層１２に接着しやすい不織布を用いたり、またはゴム
材、紙材、金属等が用いられる。

【０００８】このように、床タイル２の裏面に接着剤層
１２が塗着され、該接着剤層１２に複数の通孔６が形成
された樹脂マット、例えば格子状の樹脂マットを介装し
た状態で取り付けるとともに、樹脂マットの下面側から
裏当部材１３を塗着させ、裏当部材１３と床タイル２と
で樹脂マットを挟持して取り付けて、樹脂マットと床タ
イル２との接着を行う。

【０００９】しかして、接着剤層１２と裏当部材１３と
の間に樹脂マットが介装されているので、接着剤が硬化
すると、たとえ接着剤が樹脂マット間で接着されないと
しても、接着剤層１２と裏当部材１３が接着されて、結
果的に樹脂マットと床タイル２が一体化する。なお、樹
脂マットとしては、前記通孔６が開孔しているものであ
ればよく、例えば市販されている樹脂製の人工芝マット
が利用される。

【００１０】

【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、タ
イルと樹脂との接着性が困難であっても、接着性の良い
裏当部材を用いることで、樹脂マットとタイルとを接着
剤層を介して一体化することができる。よって、人工芝
マット上にもタイル貼りが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るタイル取付構造に用いられる樹脂
マットユニットを示す平面図である。

【図２】本考案に係る樹脂マットユニットを連結例を示
す平面図である。

【図３】本考案に係るタイルの取付構造の一例を示す断
面図である。

【図４】本考案に係るタイルの取付構造の他の例を示す
断面図である。

【符号の説明】

１…樹脂マットユニット ２…床タイル ３…タイル取付部 １２…接着剤層 １３…裏当部材

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 タイルの裏面と裏当部材間に、複数の通
   孔が形成された樹脂マットが接着剤層を介して挟着され
   たことを特徴とするタイル取付構造。
2. 【請求項２】 前記裏当部材が不織布であることを特徴
   とする請求項１記載のタイル取付構造。