JPH0539145Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はコンクリート床等に直張り施工する
のに好適な床板の組合わせに関する。

（従来技術） 従来、この種の床板として、板材と、その下面
に張られたクツシヨン材とを有する床板や、板材
と、その下面に張られた、床施工面の凹凸を吸収
する、前記クツシヨン材よりは厚さが薄いシート
とを有する床板は知られている。

（従来技術の利点及び欠点） 前記従来の床板にはそれぞれ以下の如き利点及
び欠点があつた。即ち、前者の床板はクツシヨン
材が歩行時に足に加わる衝撃や室内の音を吸収す
るといつた利点があるが、家具等を載置するとそ
れらの自重によりクツシヨン材が沈下しそれが家
具等の傾きの原因となるといつた欠点があつた。
他方、後者の床板は、シートが薄いため、家具等
を載置しても沈下がほとんどない利点はあるが、
歩行時に足に加わる衝撃や室内の音を吸収しにく
いという欠点があつた。

（考案の目的） この考案は、床面施工において一方の床板だけ
を使用するものとする固定概念から脱却すること
によつてなされたものであつて、相反する性質の
床板を床面施工において適材適所で使用出来るよ
うにすることを目的とするものである。

（実施例） 以下にこの考案を図面に示す実施例に基づいて
説明する。

第１図及び第２図において示す第１床材１は、
上面が床表面となる集合板材２を有しており、こ
の集合板材２は、一方の隣接する二縁に雄ざね３
が他方の隣接する二縁に雌ざね４が形成された所
要枚数の平面形状矩形の板材Ｗよりなり、それら
の板材Ｗの嵌合部下面の所定部にはホツトメルト
樹脂等の接着剤５が塗布されている。集合板材２
は、所要枚数の板材Ｗの寄せ集めであつて、板材
Ｗが相互に独立したものであるから、板材Ｗ相互
間において音が伝わりにくく、防音性に優れてい
る。集合板材２の下面全面には、発泡合成樹脂等
よりなる厚手のクツシヨン材本体６が張着されて
おり、このクツシヨン材本体６にはそれを上下に
貫通する多数の孔７が形成されている。

前記クツシヨン材本体６の下面にはコンクリー
トスラブ等の床施工面の凹凸を吸収する合成樹脂
製の発泡シート８が張着されている。前記発泡シ
ート８の厚さはクツシヨン材本体６の厚さよりは
薄くなされている。そして、クツシヨン材本体６
と発泡シート８とによつてクツシヨン材９が構成
されている。

なお、第３図は第１床材１の別の例であり、ク
ツシヨン材９に孔１７が水平に形成されているも
のである。なお、この例では、発泡シート８がな
い分だけ、クツシヨン材９の厚さがクツシヨン材
本体６の厚さより厚くなされている。

第４図及び第５図において示す第２床板２１
は、前記集合板材２と同意匠［即ち、同色・同模
様（ほぼ同じ色・ほぼ同模様も含む。）］の集合板
材２２を有しており、この集合板材２２の下面全
面には、前記クツシヨン材本体６と同一厚の集合
板材２６が張着されている。

前記集合板材２６の下面にはコンクリートスラ
ブ等の床施工面の凹凸を吸収する合成樹脂製の発
泡シート２８が張着されている。なお、前記発泡
シート２８は前記発泡シート８とは同一の厚さを
有している。

前記の如き構成により、第１床材１と第２床板
２１とは全体として同一厚となされている。図
中、２３は雄ざね、２４は雌ざね、２５は接着剤
である。なお、集合板材２２の厚さを前記集合板
材２とクツシヨン材本体６との厚さの和に等しい
厚さとしてもよい。また、集合板材２，２２の平
面形状は図示のものに限定されるものではない。

（実施例の施工方法） 次に実施例の施工方法について説明する。

第６図に示す如く、コンクリートスラブの床基
礎面３０を、第２床板２１（交叉斜線により表わ
される。）を張る部分と、それ以外の第１床板１
を張る部分とに区分する。第２床板２１を張る部
分としては、例えば、家具等が載置される場所と
か、床下収納庫や掘ごたつが設置される開口施工
部３４を挙げることが出来る。上記の区分に従つ
て、第２床板２１又は第１床板１を、そのまま、
又は必要に応じて切断して、接着剤によつて床基
礎面３０に張付けて行く。

第７図に示す如く、第１床材１と第１床板２１
との間に、雄ざね２３が嵌まる嵌合溝３２及び雌
ざね４に嵌まる嵌合突起３３を有する合成樹脂製
等の介挿材３１を介挿するようにしても良い。

（考案の効果） この考案は前記した如き構成によつて以下の如
き効果を奏するものである。

表面意匠及び厚みが同一であるためにつながり
に違和感が生じることのない第１床材と第２床材
の内、家具等が載置される場所に沈下しにくい第
２床板を使用し、それ以外の部分に第１床板を使
用することによつて、それぞれの床板が有する利
点をうまく利用することが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すものであつて、
第１図は第１床板の平面図、第２図は第１図−
線拡大断面図、第３図は第１床板の別の例の縦
断面図、第４図は第２床板の平面図、第５図は第
４図−線拡大断面図、第６図は実施例の施工
状態を示す平面図、第７図は第６図−線拡大
断面図である。 １……第１床板、２……集合板材、６……クツ
シヨン材本体、８……発泡シート、９……クツシ
ヨン材、２１……第２床板、２２……集合板材、
２８……発泡シート。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 板材と、その下面に張られたクツシヨン材と
   を有する第１床板と、板材と、その下面に張ら
   れた、床施工面の凹凸を吸収する、前記クツシ
   ヨン材よりは厚さが薄いシートとを有する第２
   床板とを備えており、前記第１床板及び第２床
   板の表面意匠及び全体の厚みが同一となされて
   いる床板の組合わせ。 ２ 前記クツシヨン材が、クツシヨン材本体と、
   その下面に張られた、床施工面の凹凸を吸収す
   る、クツシヨン材本体よりは厚さが薄いシート
   とを有している実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の床板の組合わせ。