JP2551073B2 - トラッキング制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、光学式ディスク記録再生装置等のトラッキ
ング制御装置に関するものであり、スチル再生を行なう
場合のように、特定のトラック追従を行なうトラッキン
グ制御装置に関する。

（従来の技術） 第２図の従来のこの種の装置の一例を示す。

光源１からの光はコリメータレンズ２で平行光束とさ
れ、ビームスプリッタ３を透過し、対物レンズ４でディ
スク５に集光される。ディスク５からの光は、対物レン
ズ４を通り、ビームスプリッタ３で反射して、多分割の
光電変換素子を有するサーボ検出器６に入る。サーボ検
出器６からのフォーカスエラー信号はフォーカスサーボ
増幅器７に入り、また、トラッキングエラー信号はトラ
ックサーボ増幅器８に入る。フォーカスサーボ増幅器７
からのフォーカスエラー信号によって、フォーカスアク
チュエータ９は対物レンズ４を光軸方向へ位置制御し、
対物レンズ４のフォーカシングを行なう。また、トラッ
クサーボ増幅器８からのトラックサーボ信号によって、
トラックアクチュエータ10は対物レンズ４を光軸とトラ
ックとに直交する方向へ位置制御し、対物レンズ４のト
ラッキングを行なう。トラックサーボ増幅器８からのト
ラックサーボ信号はまた、スライダサーボ増幅器11に入
力され、スライダアクチュエータ12が制御される。スラ
イダアクチュエータ12はトラックサーボ増幅器８の残差
信号に応答し、ヘッド13を保持したスライダ手段14を駆
動し、トラックアクチュエータ10と共にディスク５上の
トレース位置に対物レンズ４をほぼ追従せしめる。ヘッ
ド13には、光源１、コリメータレンズ２、ビームスプリ
ッタ３、対物レンズ４、サーボ検出器６、フォーカスア
クチュエータ９、トラックアクチュエータ10が保持され
ている。

ところで、ディスク５に形成されているトラックに
は、スパイラルトラックと同心円トラックとがある。そ
して、スパイラルトラックにおける特定のトラック追従
の場合には、ディスク一回転に一回のトラックジャンプ
信号がディスク回転制御手段15からスライダサーボ増幅
器11に加えられる。一方、同心円トラックにおける特定
の１トラック追従の場合には、ディスク回転制御手段15
からスライダサーボ増幅器１にはトラックジャンプ信号
が出力されず、その結果、対物レンズ４は同一のトラッ
クを追従し続ける。

このような１トラック追従は、いわゆるスチル（stil
l）再生に用いられ、また、ディスク試験器における寿
命試験の際にも用いられる。

（発明が解決しようとする問題点） 上記の如き従来の技術に於ては、トラック・ジャンプ
の失敗、或いはトラック・サーボの乱れにより、対物レ
ンズ４が一旦所定トラックを外すと、再び所定トラック
に戻ることができないという問題点があった。

そこで、本発明は、１度所定トラックを外れても、容
易に所定トラックに戻ることのできるトラッキング制御
装置を得ることを目的とする。

（問題点を解決する為の手段） 上記問題点の解決のため、本発明は、ディスク状記録
媒体に形成された同心円状あるいはスパイラル状のトラ
ックを光スポットによって追従するためのトラック追従
手段を有するヘッドと、前記ヘッドに設けられ、前記記
録媒体の半径方向へ移動可能なスライド手段と、前記ス
ライド手段の前記記録媒体の半径方向位置を検出する位
置検出手段と、前記位置検出手段の検出結果より、現在
の半径方向位置の所定の半径方向位置からの外れ量を検
出し、前記外れ量が所定量以上になると前記スライド手
段を前記所定の半径方向位置に戻す補正手段とを備えた
構成とした。

また、前記位置検出手段は、前記ヘッドの外部に設け
られることとしてもよい。

また、情報の記録又は再生時には、前記スライド手段
が前記トラック追従手段の残差成分に基づいて駆動され
ることとしてもよい。

（作 用） 本発明によれば、位置検出手段と補正手段を設けたこ
とにより、スライド手段の所定の半径方向位置からの外
れ量を検出し、外れ量が所定量以上になるとスライド手
段を所定の半径方向位置に戻すことができる。

スライド手段がトラック追従手段の残差信号によって
駆動されているので、スライド手段は光スポットが常に
トラックの中立点にくる様にヘッドを制御する。従っ
て、追従しているトラックとヘッドの位置とは一定の関
係にあるから、補正手段はヘッドの位置から外れ量を検
出することができる。

（実施例） 第１図は本発明の実施例のブロック図であり、第２図
の従来例と同一の部材には同一符号を付して説明は省略
する。

スライダ手段14の位置、すなわち、ヘッド13の位置は
スライダ位置検出器16によってモニターされている。ス
ライダアクチュエータ12、スライダ手段14によるヘッド
13の移動は、ディスク５の半径方向への直線移動である
から、スライダ位置検出器16としては、直線位置を光電
的、磁気的等にて検出できるリニアエンコーダを用いる
ことができる。

スライダ位置検出器16の出力信号は、スライダサーボ
増幅器11、トラック外れ検出器17に入力される。

トラック外れ検出器17は、同心円状トラックの１トラ
ック追従を行なう場合に、ディスク回転制御手段15から
その位置に対応した信号Ｂを入力すると共に、スライダ
位置検出器16から入力されるヘッド13の位置に対応した
信号Ｃを入力し、スライダ位置検出器16からの信号Ｃの
ディスク１回転内の平均値を求めた後、信号Ｂと平均
値とを比較し、Ｂ＝ならば出力０で何も行なわな
い。ところが、もしＢ＞であれば、指定トラックより
も内側にヘッド13が寄りすぎたことになるので、ヘッド
13が＋側（ディスクの径の大きい側を＋とする）に１ト
ラックジャンプする様、トラックサーボ増幅器８に信号
を入力する。その結果、トラックアクチュエータ10によ
る対物レンズ４の移動及びスライダサーボ増幅器11、ス
ライダアクチュエータ12、スライダ手段14によるヘッド
13の移動とによって、光スポットは指定トラックに戻
る。他方、もしＢ＜であれば、指定トラックよりも外
側にヘッド13が寄りすぎたことになるので、トラック外
れ検出器17は、ヘッド13が−側に１トラックジャンプす
る様、トラックサーボ増幅器８に信号を入力する。

このように、ディスク１回転内の平均を用いること
により、ディスクのトラックに偏心やうねり等があっ
て、スライダ手段14の位置、すなわちヘッド13の位置
が、１トラック追従の場合に変化しても、適切な制御を
行なうことができる。

また、ディスク１回転内でのヘッド13の位置の平均
を用いる代わりに、ディスク１回転内での最大もしくは
最小の値と指定トラック位置に対応した値との大小関係
によって、トラック外れを検出しても良い。

なお、トラックとしてスパイラル状のものを用いる場
合には、ディスク回転制御手段15からディスクの１回転
毎にトラックジャンプ指令がトラックサーボ増幅器11に
与えられ、その結果同じ１トラックを繰り返し光ビーム
で追従する１トラック追従が行なわれるのであるが、こ
の場合には、１トラック追従を行なうスパイラル状トラ
ックの最小半径位置と最大半径位置とで定まる２つの値
の間に、光ビームがあるように対物レンズ４とヘッド13
の位置を制御すれば良い。

（発明の効果） 以上の様に本発明によれば、特定のトラック追従が安
定に行なえるため、スチル再生が安定になる他、ディス
ク試験装置に用いれば、寿命試験が安定に行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例のブロック図、第２図は従来装
置のブロック図である。 （主要部分の符号の説明） ８……トラックサーボ増幅器、 10……トラックアクチュエータ、 11……スライダサーボ増幅器、 12……スライダアクチュエータ、 13……ヘッド、 14……スライダ手段、 16……スライダ位置検出器、 17……トラック外れ検出器。

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ディスク状記録媒体に形成された同心円状
   あるいはスパイラル状のトラックを光スポットによって
   追従するためのトラック追従手段を有するヘッドと、 前記ヘッドに設けられ、前記記録媒体の半径方向へ移動
   可能なスライド手段と、 前記スライド手段の前記記録媒体の半径方向位置を検出
   する位置検出手段と、 前記位置検出手段の検出結果より、現在の半径方向位置
   の所定の半径方向位置からの外れ量を検出し、前記外れ
   量が所定量以上になると前記スライド手段を前記所定の
   半径方向位置に戻す補正手段とを備えたことを特徴とす
   るトラッキング制御装置。
2. 【請求項２】前記位置検出手段は、前記ヘッドの外部に
   設けられることを特徴とする請求項１に記載のトラッキ
   ング制御装置。
3. 【請求項３】情報の記録又は再生時には、前記スライド
   手段が前記トラック追従手段の残差成分に基づいて駆動
   されることを特徴とする請求項１に記載のトラッキング
   制御装置。