JP2559421B2

JP2559421B2 - 光学的情報記録装置

Info

Publication number: JP2559421B2
Application number: JP62215445A
Authority: JP
Inventors: 眞知子松下; 重人神田
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1987-08-31
Filing date: 1987-08-31
Publication date: 1996-12-04
Anticipated expiration: 2011-12-04
Also published as: JPS6459640A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は光学的情報記録装置に関し、特に記録用光ビ
ームのトラッキングを制御するトラッキング制御装置の
改良に関するものである。

［従来の技術］従来、光学式情報記録再生装置の光ヘッドは、レーザ
等の光源と、この光源からの光束を平行光束にするコリ
メータレンズおよびこの光束を絞り込み微小光スポット
として記録担体の記録面上に照射する対物レンズ等の光
学系と、この記録面で反射された光束を受光する光検出
器等により構成されている。

記録時には、所定の情報により変調され対物レンズに
より集束された光束を記録担体の記録面上に照射し、こ
の記録面に温度上昇あるいは化学反応等を起こさせて情
報を記録する。また、再生時には、記録面から反射さ
れ、記録情報により光学的に変調を受けた光束を光検出
器にて受光し、ここで検出した光信号を電気信号に変換
して所望の再生情報を得るものである。

このような光情報の記録／再生に用いられる記録担体
としては、光学式ビデオ・ディスク、光学式デジタル・
オーディオディスク、光カード等がある。記録される情
報は、例えば、ディスク状の担体（以下、光ディスクと
称する）の場合は同心円状または螺旋状のトラックに、
カード状の担体の場合は平行に配置された複数のトラッ
クにそれぞれ記録される。この情報トラックは、凹凸、
ビットの有無、反射率の変化、磁化方向の変化等による
ものである。

情報トラック間での交叉等のトラブルを生ずることな
く正確に情報を記録していくためには、光スポットの照
射位置を情報パターンの走査方向と垂直な方向で制御す
る必要がある（オートトラッキング、以下「AT」と称す
る）。また、光ビームを記録担体の曲がりや機械的誤差
にもかかわらず安定した微小スポットとして照射するた
めには、記録面に垂直な方向で制御する必要がある（オ
ートフォーカシング、以下「AF」と称する）。また、再
生時においてもこのAT、AFが必要である。

［発明が解決しようとする問題点］ところでこのような装置で情報の記録または再生を行
なっている際に、外部からの衝撃や記録担体自体の欠陥
でAT制御が外れる場合がある。特に情報記録中にこの様
な事態が発生した場合は、光スポットが迷走して、すで
に記録済みのトラックに多重記録してしまうという問題
点があった。

本発明は、上記従来の問題点に鑑み、集光手段のトラ
ッキング方向の時間当りの移動量を検出し、検出された
移動量が所定値よりも大きいときに情報の記録を直ちに
中止することにより、AT外れによる多重記録を有効に防
止することができる光学的情報記録装置を提供すること
を目的としたものである。

［問題点を解決するための手段］本発明の目的は、光源から射出される光束を集光手段
によって集光し、該集光された光束で記録担体の記録面
上に設けられた情報トラックを走査して、前記記録担体
に情報を記録するとともに、前記集光手段を情報トラッ
クと直交するトラッキング方向に移動制御することによ
って、前記光束のトラッキング制御を行う光学的情報記
録装置において、前記集光手段のトラッキング方向にお
ける時間当たりの移動量を検出する検出手段と、該検出
手段で検出された時間当たりの移動量が所定値よりも大
きいときに、トラッキング制御に異常があったと判断し
て、前記情報の記録を直ちに中止させる制御手段とを設
けたことを特徴とする光学的情報記録装置によって達成
される。

［実施例］第１図は、本発明による光学的情報記録装置の一実施
例を示すブロック図である。

第１図において、システムコントローラ１は、モータ
２および３、ATおよびAF制御回路４および５を制御して
光カードＣに対する情報記録再生をコントロールする。

モータ２は、光カードＣを図の矢印ａ方向に往復運動
させるもので、それにより光カードＣの情報トラックに
沿って光ヘッド６からの光スポットを照射する。モータ
３は、光ヘッド６を光カードＣ上の情報トラックに対し
て垂直方向に移動制御するためのものである。

光ヘッド６は、半導体レーザからなる光源6aと、この
光源6aからの光束を平行光束とするコリメータレンズ6b
と、ビームスプリッタ6cおよび対物レンズ6dとを有し、
光カードＣの記録面上に記録／再生用の光ビームを照射
する。

また、光ヘッド６は、ビームスプリッタ6e、集光レン
ズ6fおよび6g、光電変換器6hおよび6iを有し、光カード
Ｃの記録面上で反射した光ビームを光電変換器6hおよび
6iでトラッキング信号およびフォーカシング信号に変換
し、AT制御回路４およびAF制御回路５に供給している。

AT制御回路４およびAF制御回路５は、光ヘッド６のト
ラッキングコイル6jおよびフォーカシングコイル6kに駆
動電流を流すことにより、対物レンズ6dを移動させてAT
およびAFの制御を行なう。

変位検出器10は、トラッキングコイル6jによる対物レ
ンズ6dの変位量を検出するもので、その検出出力S_tはAT
異常検出回路11に供給されトラッキングの異常の有無が
判別される。

第２図は、このAT異常検出回路11の構成を示す回路図
であり、第３図は、その動作を説明するための波形図で
ある。

第２図において、変位検出器10の出力S_t（第３図Ａ）
は、対物レンズ6dと光ヘッド６の相対速度検出回路11a
に入力されて速度に比例した電圧信号S_v（第３図Ｂ）と
してコンパレータ11bに入力される。コンパレータ11b
は、電圧信号S_vが比較電圧Ｖφより大きいとき、すなわ
ち対物レンズ6dの移動速度が所定値（Ｖφ）より大きい
ときにトラッキング異常検知信号S_h（第３図Ｃ）をシス
テムコントローラ１に出力し異常を通報する。システム
コントローラ１は直ちに記録を中止する指令を出すなど
して重ね書きの防止をする。

このような構成によれば、外部からの衝撃や記録担体
自体の欠陥等によって記録または再生中にトラッキング
中の対物レンズ6dがトラック外れを起し、または、起り
そうになったことを対物レンズ6dの時間当りの変位量で
検出し、トラッキング異常として判別して誤動作を防止
することができる。

ここで、速度検出回路11aを設けて対物レンズ6dの時
間当りの変位量の大きさ、すなわち速度でトラッキング
異常を検出している理由は、単に変位量の大きさだけで
トラッキング異常を判別すると誤検出してしまうからで
ある。すなわち、外部からのトラッキング引き込み範囲
内の低周波振動や、記録担体の偏心およびスキュー等に
よって、中立点からの対物レンズ6dの変位量がある程度
大きくなったときには、モータ３を作動させて光ヘッド
６を移動させ、対物レンズ6dをトラッキング状態のまま
中立点から所定の範囲内に戻す必要が有る。このとき発
生する変位量は、その量としては大きいがトラッキング
異常ではない。したがって、速度検出回路11aを設けて
対物レンズ6dの時間当りの変位量の大きさを検出するこ
とにより、誤検出を防止し的確な制御を行うようにして
いる。

次に第４図は、AT異常検出回路11の他の実施例を示す
回路図であり、第５図は、その動作を説明するための波
形図である。

第４図において、変位検出器10の出力S_tは、高域通過
フィルタ（HPF）12aに入力され、所定の周波数以上の周
波数成分のみが抽出されてコンパレータ12bおよび12cに
信号S_fとして入力される（第５図Ａ）。コンパレータ12
bの出力S_f ⁺は、信号S_fが比較電圧V₁より大きいときに高
レベルになり、コンパレータ12cの出力S_f ^-は、信号S_fが
比較電圧V₂より小さいときに高レベルになる。オア回路
12dは、信号S_f ⁺またはS_f ^-のどちらか片方でも高レベル
であればトラッキング異常検知信号S_hをシステムコント
ローラ１に出力し（第５図Ｂ）、異常を通報する。

第６図は、第４図の高域通過フィルタ12aに代えて微
分回路13aを設けたもので、その他の構成は第４図と同
一である。

本実施例においても変位検出器10の出力S_tの単位時間
当たりの変位量を検出し、異常が有ればシステムコント
ローラ１に異常を通報する。

第７図は、本発明による光学的情報記録装置の他の実
施例を示ブロック図である。

本実施例においては、変位検出器10およびAT異常検出
回路11によるトラッキング異常検出に代え、AT制御回路
４に入力される光量和信号の時間当たりの変位量を検出
してシステムコントローラ１にトラッキング異常検知信
号を出力するようにした点を除いては、第１図と同様の
構成を有している。

第８図は、本実施例によるAT制御回路４の回路図であ
る。

同図において、光電変換器6hの出力S_aおよびS_bは、ト
ラッキングエラーアンプ20でその差が増幅されトラッキ
ングエラー信号S_cとして抽出される。トラッキングエラ
ー信号S_cは位相補償回路21で適切に位相補償されてトラ
ッキングサーボ回路22に入力され、図示しないATアクチ
ュエータを駆動する。

また、トラッキングエラー信号S_cは、低域通過フィル
ター（LPF）23にも入力される。LPF23は、対物レンズ6d
がATアクチュエータの中立点からズレてくると、その距
離に対応してトラッキングエラー信号S_cの直流成分が増
加してくるので、その直流成分のみを通過させ光ヘッド
制御回路24に入力する。光ヘッド制御回路24では、対物
レンズ6dのズレ方向およびズレ量を検出し、ヘッド方向
信号S_dおよびヘッド駆動信号S_eとして出力し、所定の方
向に光ヘッドを移動させる指令信号としてシステムコン
トローラ１に出力する。

また、光電変換器6hの出力S_a,S_bは、和信号増幅回路2
5で加算増幅され、コンパレータ26に入力され、光量が
所定の範囲内であるか否かを比較電圧V_rと比較して検出
し、光量が低下したときには、トラッキング異常検知信
号S_hをシステムコントローラ１に出力し異常を通報す
る。

なお、以上の説明では光カードの情報記録再生装置を
例に取り説明を行ったが、記録担体はこれに限定される
ものではなく、光デイスク、光テープ等であっても本発
明の効果は変わらない。

また、前述の説明ではトラッキング異常検知信号S_hを
システムコントローラ１に供給し異常を通報している
が、信号S_hをラッチし、その出力で記録用の光源変調信
号を直接停止させ、高速化をはかるようにしてもよい。
また、このとき同時にシステムコントロール１に出力
し、変調停止後のシステムの作動制御を容易にしてもよ
い。

また、AT異常検出回路11の比較電圧V₁、V₂は所定の電
圧としたが、別の検出系で予め記録担体固有の時間当り
の変位量を識別し、システムコントロール１がその識別
結果に基き自動的に設定する方法をとってもよい。ま
た、HPF12aのカットオフ周波数も同様にシステムコント
ロール１が自動的に設定するようにしてもよい。

［発明の効果］以上説明したように本発明は、集光手段のトラッキン
グ方向における時間当りの移動量を検出し、検出された
時間当りの移動量が所定値よりも大きいときに、情報の
記録を直ちに中止することにより、トラッキング異常を
誤りなく検出できると共に、外部からの衝撃や媒体の欠
陥などによってAT外れが生じたとしても、光スポットが
迷走することはなく、すでに記録済みのトラックに多重
記録してしまうことを防止できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による光学的情報記録装置の一実施例
を示すブロック図、第２図は、AT異常検出回路の構成を示す回路図、第３図は、第２図の動作を説明するための波形図、第４図は、AT異常検出回路の他の構成を示す回路図、第５図は、第４図の動作を説明するための波形図、第６図は、AT異常検出回路のさらに他の構成を示す回路
図、第７図は、本発明による光学的情報記録装置の他の実施
例を示すブロック図、第８図は、第７図のAT制御回路の構成を示す回路図であ
る。Ｃ……光カード１……システムコントローラ４……AT制御回路５……AF制御回路６……光ヘッド 6d……対物レンズ 10……変位検出器 11……AT異常検出回路 11a……速度検出回路 12a……高域通過フィルター 13a……微分回路 25……和信号増幅回路

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】光源から射出される光束を集光手段によっ
て集光し、該集光された光束で記録担体の記録面上に設
けられた情報トラックを走査して、前記記録担体に情報
を記録するとともに、前記集光手段を情報トラックと直
交するトラッキング方向に移動制御することによって、
前記光束のトラッキング制御を行う光学的情報記録装置
において、前記集光手段のトラッキング方向における時間当たりの
移動量を検出する検出手段と、該検出手段で検出された
時間当たりの移動量が所定値よりも大きいときに、トラ
ッキング制御に異常があったと判断して、前記情報の記
録を直ちに中止させる制御手段とを設けたことを特徴と
する光学的情報記録装置。