JP2549645Y2 - 弾性経編地 - Google Patents

弾性経編地

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JP2549645Y2
JP2549645Y2 JP3565491U JP3565491U JP2549645Y2 JP 2549645 Y2 JP2549645 Y2 JP 2549645Y2 JP 3565491 U JP3565491 U JP 3565491U JP 3565491 U JP3565491 U JP 3565491U JP 2549645 Y2 JP2549645 Y2 JP 2549645Y2
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幸夫 田中
英夫 勝部
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性経編地、特に一体
成形用ファブリックとして使用される弾性経編地に関す
るものである。
【0002】
【従来技術】自動車内装材などに用いられる一体成形物
は、一体成形用ファブリックをプラスチックシートに貼
り合わせ、複合シートとした後に、熱成形あるいは真空
成形により一挙に所望の形状に成形して得られる。一体
成形用ファブリックとして、例えば特開昭58−492
37号公報に記載されているように前筬に非伸縮性繊維
糸、後筬に伸縮性繊維糸を用いた弾性経編地が知られて
いる。しかしながら、該弾性経編地は、従来より公知で
ある合成繊維、フィラメント糸とポリウレタン系弾性性
を用いて、ツーウェイトリコット編組織を編成する時に
編機のゲージを従来より粗にし、編成密度を若干粗にし
ておき、仕上加工時にコース密度を粗に、ウエール密度
を密に仕上げ、たて、よこの伸びを200%強にしただ
けのため、従来公知の水着あるいはファンデーション用
途のトリコット編地の物性と大差なく、一体成形用ファ
ブリックとしては不充分であった。また、一体成形用フ
ァブリックは一般にパイル糸として使われる糸条が太
く、前筬にフルセットで配列すると、後筬に伸縮弾性糸
をフルセットで配列しても各パイル糸の形成する編目相
互の拘束により伸縮性が付与しにくい欠点がある。これ
らを改良するために、特公昭59−620号公報および
特公平2−8064号公報に記載されているように前筬
のパイル糸を1貼針おきの糸配列で奇数針間のショッキ
ングモーションを与えた経編組織にする方法がある。こ
の方法は図1に示す編組織図でわかるごとく、パイル糸
(a)の作る編目(a′)が千鳥状に配置されるため、
太いパイル糸を用いてもその隣接編目同志が拘束されに
くく、経編地の伸縮性を高める編組織となっている。し
かし特公平2−8064号公報に記載されている使用糸
条の組合せおよび編組織で検討した結果、次のことがわ
かった。以下図1にしたがって説明する。a1 ,a2 は
パイル用糸として使われる非伸縮性糸条の作る編目を、
またb1,b2 ,b3 は伸縮性弾性糸であるポリウレタン
弾性繊維の作る編目を示す。編地のタテ(ウエール)方
向の編目のつながりをみるとa1 とb1 の作る編目とb
2のみの編目がつながり、次いでb2 の編目とa2 とb3
の作る編目がつながっている。すなわちポリウレタン
弾性糸のみで作られた編目と非伸縮性繊維とポリウレタ
ン弾性糸が二重になった編目が交互につながった構造に
なっている。一般にポリウレタン弾性糸の強度は1g/d
前後でありかつ太さは20〜40デニールでありまた生
地に伸縮性を与えるため、整経時に2倍前後伸長した状
態で巻き取り、これを編成するのが通常の方法である
が、このために弾性糸の太さは公称デニールの50%程
度になっている。またパイル部に使われる非伸縮性繊維
はポリエステル、ナイロン等が多いが強度は5〜6g/d
であり、太さは50〜150dの範囲が一般的である。
すなわち太さ比が1/2以下、強度比が1/5以下であ
りかつ切断強力が40g前後以下のポリウレタン弾性糸
と、非伸縮性糸を同時編成し、ポリウレタン弾性糸のみ
の編目と、非伸縮性糸およびポリウレタン弾性糸が作る
編目とがウエール方向で交互に連結する編組織は、実際
上編成が難しく、糸切れ多発等により編機の稼働率も極
めて悪い。さらに編地が得られたとしても、染色加工々
程特に乾熱セット工程であるテンター等で幅方向等に緊
張された場合は、ポリウレタン弾性糸のみの編目に応力
集中が生じその部分で切断、編地に小孔が発生する。ま
た特公平2−8064号公報では前述糸使い編組織で得
られた編地を染色前に、前筬に使用したパイル部の非伸
縮性繊維を起毛処理することが記載されているが、この
場合もテンター工程と同様またはそれ以上にタテ/ヨコ
方向とも緊張状態になるため、ポリウレタン弾性糸のみ
の編目に応力集中が生じ易く糸切れが多発編地に小孔が
発生する。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、編成工程、
起毛、染色加工々程の操業性もよく、かつ成形作業も容
易であり、しかも絞り度が大きくなっても、生地の浮き
上りや剥離が生じない一体成形に用いられ、しかも比較
的厚地でありタテ/ヨコ方向の伸びのバランスのよい経
編地を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は、従来技術の利
点を保持しつつ、かつその欠点を改善するために次のよ
うな構成の編組織とする。
【0005】すなわち非伸縮性糸条と伸縮性糸条とから
なる経編地において前筬にパイル用非伸縮性の合成繊維
フィラメント糸条または紡績糸を1針おきに配列し、中
筬に地組織用糸として、前筬に用いたパイル用糸条より
50%から90%細くかつ、かつ強力が100g以上の
合成繊維フィラメント糸条またはその加工糸を1針おき
に配列し、かつ前筬の中筬の糸条でフルセットになるよ
う配置すると共に、前筬の糸条が3針以上7針以下の奇
数針間のショッキングモーションを、また中筬の糸条が
1針以上3針以下のショッキングモーションをすること
により、両筬で全針ニットとなるような編組織とし、後
筬には伸縮性弾性糸をフルセットで配列し、2針間の振
りで前筬と逆方向の振りをさせることを特徴とする。
【0006】これを図2、図3の編組織で説明する。図
2の記号aは前筬に配列したパイル用糸の非伸縮性糸b
は中筬に配列した地組織用の非伸縮性糸である。aの糸
は1−0/3−4の振りすなわち3針間のショッキング
モーションbの糸は同じく1−0/1−2の振りすなわ
ち2針間のショッキングモーションをし、両非伸縮糸で
全針ニットの完全組織を作っている。前筬のショッキン
グモーションが5針となった例が図4であるがこの場合
も中筬のショッキングモーションは2針間で全針ニット
の完全組織となる。前筬のショッキングモーションはパ
イルの高さにより選択されるが、9針以上になると編機
の速度を相当低下させる必要があることからまた1針間
の振りでは、パイルに成りにくいなど3〜7針がよく、
好ましくは3.5針間の振りがよい。また中筬のショッ
キングモーションは1または3針がよい。好ましくは2
針間の振りがよい。この糸条の振りを大きくすると、編
地のヨコ方向の伸びが低下し易い。これらの全針ニット
組織に加えて後筬で伸縮弾性糸をフルセットで配列し2
針間の振りとさせる。前筬に配されたパイル用糸条が起
毛および剪毛されていてもよい。
【0007】使用原糸は使用する編機のゲージにもよる
が通常よく使われる22〜28ゲージ(針本数/イン
チ)では前筬のパイル用非伸縮糸として50〜200デ
ニール、好ましくは70〜150デニールのポリエステ
ルフィラメントまたはその加工糸および30〜50番手
のポリエステルまたはその混紡糸が好ましい。中筬に用
いられる地組織用非伸縮糸は合成繊維フィラメント、好
ましくはその加工糸がよくパイル用糸に比べ少なくとも
50%以上細いことが必要であり、下限は細いほどよい
が強力が100g以上ないと編成および後加工々程で前
述した欠点を生ずるので、現状合成繊維フィラメントで
編成の容易な伸度30%以上ありかつ強度の最も高いの
は8g/d であることを考慮すると13デニール以上、一
般的な平均強度5.5g/d を考えると18デニール、好
ましくは20デニール以上、すなわちパイル糸に比べ9
0%細いのが限度である。
【0008】後筬に用いる伸縮性弾性糸は破断伸度が4
00%以上あることが必要であり、一般にスパンデック
ス繊維と言われるポリウレタン系弾性糸が好ましい。糸
の太さは30〜70デニールが好ましく、30デニール
未満では地組織の重量に比較しパワーが弱く目的の弾性
経編地が得にくく、また70デニールを越えると、太す
ぎて編成時に極めて編みにくい。
【0009】以上述べた図2と図3または図4と図3の
組合せ編組織にするとAでわかるごとくパイル糸条の作
る編目a1 ,a2 ・・・と地組織を作る非伸縮糸の編目
c1,c2 ・・・がタテ方向(ウエール)で交互に連結
し、かつこれにcの伸縮性弾性糸の作る編目b1 ,b2
・・・が重なるため、伸縮性弾性糸のみの編目がなくな
り後加工性が極めてよくなると共に、従来技術の利点で
あったヨコ方向の伸縮性も保持される。すなわちパイル
糸の作る編目が千鳥配置になっておりかつ中筬の非伸縮
糸が細いため、後筬の伸縮弾性糸の伸縮力により編地の
幅方向に収縮しやすいことかつ少なくとも100g以上
の非伸縮糸で全編目を形成しているため後加工での操業
性が極めてよい。
【0010】
【実施例】(実施例1) 前筬にポリエステルマルチフィラメント150デニール
96フィラメント(強度5.4g/d 、伸度40%)中筬
にナイロン加工糸25d−10f(強度5.0g/d 、伸
度34%)、後筬にポリウレタン弾性糸40デニール4
フィラメント(強度1.3g/d 、伸度450%)を配し
て28ゲージ編機を用いて前筬、中筬を1針おき配列、
後筬はフルセット配列とし、編組織は前筬1−0/5−
6、中筬1−0/1−2、後筬1−2/1−0とした。
編成条件は、機上65コース/インチ、前筬ランナー2
90cm、中筬ランナー125cm、後筬ランナー75
cmとした。得られた生機をリラックス、プレセット、
起毛、剪毛、プレセット、染色加工、仕上セットを行な
い表1に示す性量、物性を有する編地を得た。
【0011】(比較例) 前筬、後筬に実施例と同様の糸使い、編組織とし、編成
条件も同じ条件で編成した。得られた生機を実施例と同
条件でリラックス、プレセット、起毛、剪毛、プレセッ
ト、染色加工、仕上げセットを行ない、第一表に示す性
量、物性を有する編地を得た。
【0012】
【表1】
【0013】伸びの測定方法: インストロン型引張試験機を用い、引張速度30±2c
m/分とし、試験片は2.5cm巾×16cmとし、タ
テ、ヨコ方向とも引張間隔10cmで引張試験機に取り
付け2.25kg、荷重時の伸度を読み取る。
【0014】表1で明らかな如く、実施例は仕上げ編地
の伸びは、比較例に比べタテ、ヨコとも約10%程度低
い値を示すものの、編成時および仕上げ後の糸切れによ
る編欠点は1/13および1/15となっておりその効
果は明めて大である。またタテ、ヨコの伸びも一体成型
用基布としては200%以上あれば充分であり、この程
度の低下であれば使用上問題ない。
【0015】
【考案の効果】本考案によると、生地の浮き上りや剥離
が極めて少なく、タテ、ヨコ方向の伸びのバランスに優
れた一体成形用として有用な経編地を提供することを可
能とした。
【0016】
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の編組織図。
【図2】 本考案の編組織のうちパイル用糸条の編組織
図。
【図3】 本考案の編組織のうち地組織用糸条の編組織
図。
【図4】 本考案の編組織のうち、伸縮性弾性糸条の編
組織図。
【符号の説明】 a:非伸縮性パイル用糸条、b:伸縮性弾性糸条、c:
地組織用糸条、a′:パイル糸条(a)の作る編目、a
1 ,a2 :パイル用糸条(a)の作る編目、b1 ,b2
,b3 :伸縮性弾性糸条の作る編目、c1 ,c2 :地
組織用糸条(c)の作る編目。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非伸縮性糸条と伸縮性弾性糸条からなる
    経編地において前筬にパイル用糸として非伸縮性の合成
    繊維フィラメント糸条または紡績糸を1針おきに配列
    し、中筬に地組織用糸として、前筬に用いたパイル用糸
    より50〜90%細く、且つ強力が100g以上の合成
    繊維フィラメント糸条またはその加工糸を1針おきに配
    列し、前筬と中筬の糸条でフルセットになるように配置
    して、前筬の糸条が3針以上7針以下の奇数針間のショ
    ッキングモーションをしており、中筬の糸条が2針以上
    3針以下のショッキングモーションをしており、両者で
    全針ニットとなるような編組織とし、後筬には伸縮性弾
    性糸をフルセットで配列し、2針間の振りで前筬と逆方
    向の振りをしている弾性経編地。
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