JP2545319B2 - 地中連続壁の接合構造 - Google Patents
地中連続壁の接合構造Info
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- JP2545319B2 JP2545319B2 JP4022050A JP2205092A JP2545319B2 JP 2545319 B2 JP2545319 B2 JP 2545319B2 JP 4022050 A JP4022050 A JP 4022050A JP 2205092 A JP2205092 A JP 2205092A JP 2545319 B2 JP2545319 B2 JP 2545319B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地中連続壁の水平鉄筋
継手による接合構造に関するものである。
継手による接合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地中連続壁は周知のごとく、横長の掘削
溝を地盤に形成してこの掘削溝内に鉄筋カゴを挿入し、
次いで、コンクリートを掘削溝内に打設して鉄筋コンク
リート製のパネルを地中に作製し、このコンクリート製
のパネルを単位エレメントとしてこれを順次接続してい
くものである。そして、従来、地中連続壁を地下階の耐
震壁として利用する場合には、面内力を伝達するための
クロスバー継手工法などにより各パネル間を連結するこ
とになる。
溝を地盤に形成してこの掘削溝内に鉄筋カゴを挿入し、
次いで、コンクリートを掘削溝内に打設して鉄筋コンク
リート製のパネルを地中に作製し、このコンクリート製
のパネルを単位エレメントとしてこれを順次接続してい
くものである。そして、従来、地中連続壁を地下階の耐
震壁として利用する場合には、面内力を伝達するための
クロスバー継手工法などにより各パネル間を連結するこ
とになる。
【0003】さらに継手工法としては面内および面外力
を伝達できる壁間継手工法として、水平筋重ね継手工法
が採用されることがある。この工法を図4に示すと、先
行エレメント1は後端部に鉄板型枠としての仕切板3を
組み込んだ鉄筋カゴ4の該仕切板3から先に鉄筋継手5
を突出させている。この鉄筋継手5も鉄筋カゴ4と同様
に水平筋5aと縦筋5bの組合わせで構成する。先行エ
レメント1側で打設するコンクリートはこの仕切板3で
止められる。後行エレメント2は先端部に鉄筋継手8を
設けた鉄筋カゴ9を配設する。この鉄筋継手8は前記鉄
筋継手5内に入り込むような巾狭のもので、鉄筋継手5
と同じく水平筋8aと縦筋8bの組合わせで構成する
が、水平筋8aを曲成してその相互間隔を狭めるように
構成している。
を伝達できる壁間継手工法として、水平筋重ね継手工法
が採用されることがある。この工法を図4に示すと、先
行エレメント1は後端部に鉄板型枠としての仕切板3を
組み込んだ鉄筋カゴ4の該仕切板3から先に鉄筋継手5
を突出させている。この鉄筋継手5も鉄筋カゴ4と同様
に水平筋5aと縦筋5bの組合わせで構成する。先行エ
レメント1側で打設するコンクリートはこの仕切板3で
止められる。後行エレメント2は先端部に鉄筋継手8を
設けた鉄筋カゴ9を配設する。この鉄筋継手8は前記鉄
筋継手5内に入り込むような巾狭のもので、鉄筋継手5
と同じく水平筋8aと縦筋8bの組合わせで構成する
が、水平筋8aを曲成してその相互間隔を狭めるように
構成している。
【0004】先行エレメント1のコンクリート6を打設
した後で、後行エレメント2の鉄筋カゴ9を掘削溝10
内に配設し、図示は省略するが後行エレメント2のコン
クリートを打設すれば、ラップする鉄筋継手5と鉄筋継
手8で接合がなされる。
した後で、後行エレメント2の鉄筋カゴ9を掘削溝10
内に配設し、図示は省略するが後行エレメント2のコン
クリートを打設すれば、ラップする鉄筋継手5と鉄筋継
手8で接合がなされる。
【0005】前記図4に示す従来の継手接合構造は、鉄
筋継手相互の接合としては切断鉄筋である水平筋5a,
8aをラップさせているだけなので、面外の曲げ応力β
を受けると引っ張り側のこれらの水平筋が外側に弾け、
図のαに示すように後行エレメント2側のコンクリート
にひび割れが発生して耐力が低下してしまうおそれがあ
る。
筋継手相互の接合としては切断鉄筋である水平筋5a,
8aをラップさせているだけなので、面外の曲げ応力β
を受けると引っ張り側のこれらの水平筋が外側に弾け、
図のαに示すように後行エレメント2側のコンクリート
にひび割れが発生して耐力が低下してしまうおそれがあ
る。
【0006】このような不都合を解消するものとして、
発明者等は先に、グラウト継手による継手接合構造を発
明し、特願平3−190769号として出願した。これ
は、図3に示すように、先行エレメント1側では後端部
に鉄板型枠としての仕切板3を組み込んだ鉄筋カゴ4を
使用し、後行エレメント2側ではこの先行エレメント1
側の鉄筋カゴ4の水平筋11に接続する水平筋12を有
する鉄筋カゴ9を配設するが、水平筋12の先端には上
下端開口の矩形枠体による縦方向の継手ボックス14を
設けた。この継手ボックス14は前面に長さ方向の縦ス
リット15を有するものである。
発明者等は先に、グラウト継手による継手接合構造を発
明し、特願平3−190769号として出願した。これ
は、図3に示すように、先行エレメント1側では後端部
に鉄板型枠としての仕切板3を組み込んだ鉄筋カゴ4を
使用し、後行エレメント2側ではこの先行エレメント1
側の鉄筋カゴ4の水平筋11に接続する水平筋12を有
する鉄筋カゴ9を配設するが、水平筋12の先端には上
下端開口の矩形枠体による縦方向の継手ボックス14を
設けた。この継手ボックス14は前面に長さ方向の縦ス
リット15を有するものである。
【0007】一方、先行エレメント1側の水平筋11は
その先端を仕切板3より外側に突出させ、この先端に膨
大先端部16を有する係止部材17を溶接等で取付け
る。後行エレメント2側の掘削孔10を造成し、ここに
鉄筋カゴ9を吊り降ろす際に、継手ボックス14の下端
の開口から係止部材17の膨大先端部16を内部に挿入
し、縦スリット15を介してそのままスライドさせる。
このようにして係止部材17をその膨大先端部16が内
部に収まるように継手ボックス14と係合させたなら
ば、該継手ボックス14内に無収縮のグラウト材18を
注入して継手ボックス14内を充填する。その結果、水
平筋11と水平筋12は一種のボックス継手となり、水
平筋の降伏耐力を確実に伝達するものとなる。また継手
ボックス14を先行エレメント1側の水平筋11に、係
止部材17を後方エレメント2側の水平筋12に取りつ
けてもよく、この場合、継手ボックス14を仕切板3に
直接設ける事も可能である。
その先端を仕切板3より外側に突出させ、この先端に膨
大先端部16を有する係止部材17を溶接等で取付け
る。後行エレメント2側の掘削孔10を造成し、ここに
鉄筋カゴ9を吊り降ろす際に、継手ボックス14の下端
の開口から係止部材17の膨大先端部16を内部に挿入
し、縦スリット15を介してそのままスライドさせる。
このようにして係止部材17をその膨大先端部16が内
部に収まるように継手ボックス14と係合させたなら
ば、該継手ボックス14内に無収縮のグラウト材18を
注入して継手ボックス14内を充填する。その結果、水
平筋11と水平筋12は一種のボックス継手となり、水
平筋の降伏耐力を確実に伝達するものとなる。また継手
ボックス14を先行エレメント1側の水平筋11に、係
止部材17を後方エレメント2側の水平筋12に取りつ
けてもよく、この場合、継手ボックス14を仕切板3に
直接設ける事も可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように図3に示す
グラウト継手による継手接合構造は水平筋の降伏耐力を
確実に伝達するものであるが、係止部材17の方向性に
よっては継手ボックス14が押し広げられるおそれもあ
り、また、仕切板3の後方エレメント2側のコンクリー
トが打設される方向に先行エレメント1側の継手部が形
成されるので、この継手部があることでコンクリート打
継ぎに際しての付着土砂の清掃などでの仕切板3の面の
洗浄を困難にしている。
グラウト継手による継手接合構造は水平筋の降伏耐力を
確実に伝達するものであるが、係止部材17の方向性に
よっては継手ボックス14が押し広げられるおそれもあ
り、また、仕切板3の後方エレメント2側のコンクリー
トが打設される方向に先行エレメント1側の継手部が形
成されるので、この継手部があることでコンクリート打
継ぎに際しての付着土砂の清掃などでの仕切板3の面の
洗浄を困難にしている。
【0009】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、継手ボックスによるグラウト継手を行う場合に、継
手ボックスは工場で仕切板に組み込むように製作でき、
また、継手を構成するのに押し広げられてしまうおそれ
もなく、また、仕切板の面の清掃の邪魔になることもな
い地中連続壁の接合構造を提供することにある。
し、継手ボックスによるグラウト継手を行う場合に、継
手ボックスは工場で仕切板に組み込むように製作でき、
また、継手を構成するのに押し広げられてしまうおそれ
もなく、また、仕切板の面の清掃の邪魔になることもな
い地中連続壁の接合構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、内部に差し入れた膨大先端部を前後に位置調
整するのに十分な空隙を有する断面横長の長方形からな
る継手ボックスを仕切板の先行エレメントのコンクリー
トが打設される側に設け、この継手ボックスの短辺側の
側面に後行エレメント側に貫通する縦スリットを形成
し、該縦スリットと反対の短辺側の側面に先行エレメン
トの鉄筋カゴの左右位置で平行する水平筋のうちいずれ
か一方の水平筋端を連結し、また他方の水平筋端は仕切
板の後行エレメント側に突出させるようにして、前記先
行エレメントの鉄筋カゴの水平筋に仕切板を組込み、仕
切板の先行エレメント側にコンクリートを打設し、後行
エレメント側の鉄筋カゴの左右位置で平行する水平筋の
うち前記先行エレメントの継手ボックスと連結した水平
筋端に対向する水平筋端に、前記継手ボックスの縦スリ
ットよりも幅の大きい角形または平形からなる膨大先端
部を有する係止部材を設け、該係止部材を前記空隙内に
縦スリットを介して差し入れ、その前後にセメント系グ
ラウト材を充填して、先行エレメント側と後行エレメン
ト側の相互の水平筋の軸線が一致する状態で接合し、一
方、前記仕切板から突出させた先行エレメント側の水平
筋端と後行エレメント側の他方の水平筋端とを重ね継手
で接合することを要旨とするものである。
するため、内部に差し入れた膨大先端部を前後に位置調
整するのに十分な空隙を有する断面横長の長方形からな
る継手ボックスを仕切板の先行エレメントのコンクリー
トが打設される側に設け、この継手ボックスの短辺側の
側面に後行エレメント側に貫通する縦スリットを形成
し、該縦スリットと反対の短辺側の側面に先行エレメン
トの鉄筋カゴの左右位置で平行する水平筋のうちいずれ
か一方の水平筋端を連結し、また他方の水平筋端は仕切
板の後行エレメント側に突出させるようにして、前記先
行エレメントの鉄筋カゴの水平筋に仕切板を組込み、仕
切板の先行エレメント側にコンクリートを打設し、後行
エレメント側の鉄筋カゴの左右位置で平行する水平筋の
うち前記先行エレメントの継手ボックスと連結した水平
筋端に対向する水平筋端に、前記継手ボックスの縦スリ
ットよりも幅の大きい角形または平形からなる膨大先端
部を有する係止部材を設け、該係止部材を前記空隙内に
縦スリットを介して差し入れ、その前後にセメント系グ
ラウト材を充填して、先行エレメント側と後行エレメン
ト側の相互の水平筋の軸線が一致する状態で接合し、一
方、前記仕切板から突出させた先行エレメント側の水平
筋端と後行エレメント側の他方の水平筋端とを重ね継手
で接合することを要旨とするものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、先行エレメント側の鉄筋カゴ
の左右位置で平行する水平筋のうちいずれか一方は、そ
の延長線上にこれに対向する後行エレメント側の鉄筋カ
ゴの水平筋が連結されるように、継手ボックスと係止部
材はこの延長線上に配置され、相互の水平筋の軸線を一
致した状態で結合することができる。このようにするこ
とで水平筋の降伏耐力を確実に伝達できる。しかもこの
継手となる継手ボックスは断面横長の長方形からなるの
で、この継手ボックス内に差し入れた膨大先端部の前後
に余裕があり、ここで位置調整を行うことが可能とな
り、とくに、地下連続壁の鉄筋カゴは、通常、壁を連続
させる方向の幅が5〜7m、高さが20mもあり、これ
をクレーンで吊り下げて建込むので予定の場所に正確に
吊り下ろすことはむずかしいため、継手部分で位置調整
することができることは重要である。
の左右位置で平行する水平筋のうちいずれか一方は、そ
の延長線上にこれに対向する後行エレメント側の鉄筋カ
ゴの水平筋が連結されるように、継手ボックスと係止部
材はこの延長線上に配置され、相互の水平筋の軸線を一
致した状態で結合することができる。このようにするこ
とで水平筋の降伏耐力を確実に伝達できる。しかもこの
継手となる継手ボックスは断面横長の長方形からなるの
で、この継手ボックス内に差し入れた膨大先端部の前後
に余裕があり、ここで位置調整を行うことが可能とな
り、とくに、地下連続壁の鉄筋カゴは、通常、壁を連続
させる方向の幅が5〜7m、高さが20mもあり、これ
をクレーンで吊り下げて建込むので予定の場所に正確に
吊り下ろすことはむずかしいため、継手部分で位置調整
することができることは重要である。
【0012】また継手ボックス内に差し入れた膨大先端
部の前後には余分な空隙があり、この空隙によってグラ
ウト材が充填される場所が確保されてグラウト材の充填
性がよい。
部の前後には余分な空隙があり、この空隙によってグラ
ウト材が充填される場所が確保されてグラウト材の充填
性がよい。
【0013】また、膨大先端部は角形または平形なの
で、継手ボックスとの係合が水平筋に対して垂直方向に
働くので、力の流れが効果的に働いて、連壁の継手とし
て結合強度が十分なものとなる。
で、継手ボックスとの係合が水平筋に対して垂直方向に
働くので、力の流れが効果的に働いて、連壁の継手とし
て結合強度が十分なものとなる。
【0014】しかも、前記継手ボックスの空隙に差し入
れる係止部材としての膨大先端部は、縦方向に連続する
ものなので、継手ボックスとの係合が長さ方向に連続す
るので、係合が断続的なものに比べて結合強度が高いも
のとなる。
れる係止部材としての膨大先端部は、縦方向に連続する
ものなので、継手ボックスとの係合が長さ方向に連続す
るので、係合が断続的なものに比べて結合強度が高いも
のとなる。
【0015】そして、係止部材が継手ボックス内で多少
方向を変えようとしても、該継手ボックスの開口となる
縦スリットは掘削溝に密着した仕切板に設けるものであ
るから、この縦スリットが開いてしまうおそれはない。
また、かかる継手ボックスは仕切板の前方に出ることが
なく、仕切板の面の清掃の邪魔になることもない。
方向を変えようとしても、該継手ボックスの開口となる
縦スリットは掘削溝に密着した仕切板に設けるものであ
るから、この縦スリットが開いてしまうおそれはない。
また、かかる継手ボックスは仕切板の前方に出ることが
なく、仕切板の面の清掃の邪魔になることもない。
【0016】とくに、面外の曲げ応力を受けない側にお
いては、継手ボックス内に係止部材を差し入れてこの継
手ボックス内の膨大先端部の前後にグラウト材を充填す
るといったボックス継手による剛な継手としないですむ
ので、施工も楽に行え、無駄なコストをかけないです
む。さらに、ボックス継手の数が少ないことは、継手相
互の係合も簡単にでき、後行エレメント側の鉄筋カゴの
セットも簡単に行うことができる。
いては、継手ボックス内に係止部材を差し入れてこの継
手ボックス内の膨大先端部の前後にグラウト材を充填す
るといったボックス継手による剛な継手としないですむ
ので、施工も楽に行え、無駄なコストをかけないです
む。さらに、ボックス継手の数が少ないことは、継手相
互の係合も簡単にでき、後行エレメント側の鉄筋カゴの
セットも簡単に行うことができる。
【0017】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明の地中連続壁の接合構造の一実
施例を示す横断平面図、第2図は同上縦断側面図で、前
記従来例を示す図3と同一構成要素には同一参照符号を
付したものである。
説明する。図1は本発明の地中連続壁の接合構造の一実
施例を示す横断平面図、第2図は同上縦断側面図で、前
記従来例を示す図3と同一構成要素には同一参照符号を
付したものである。
【0018】先行エレメント1と後行エレメント2を仕
切る鉄板型枠としての仕切板3は、先行エレメント1の
鉄筋カゴ4の左右位置で平行する水平筋11,11のう
ち、いずれか一方の端部が接続される位置で先行エレメ
ント1のコンクリート6が打設される側に断面横長の長
方形からなる継手ボックス14を形成する。なお、この
継手ボックス14は、長方形の長辺の長さがその内部に
後述する膨大先端部16を差し入れた際にこの膨大先端
部16の前後に位置調整をするのに十分なものとする。
切る鉄板型枠としての仕切板3は、先行エレメント1の
鉄筋カゴ4の左右位置で平行する水平筋11,11のう
ち、いずれか一方の端部が接続される位置で先行エレメ
ント1のコンクリート6が打設される側に断面横長の長
方形からなる継手ボックス14を形成する。なお、この
継手ボックス14は、長方形の長辺の長さがその内部に
後述する膨大先端部16を差し入れた際にこの膨大先端
部16の前後に位置調整をするのに十分なものとする。
【0019】この継手ボックス14は、逆コ字形の部材
を仕切板3に組み合わせることで断面長方形とする場合
と、断面長方形の部材を仕切板3に組み合わせる場合と
が想定できる。この継手ボックス14の短辺側の側面に
は後行エレメント2側に貫通する縦スリット15を形成
する。なお、逆コ字形の部材を仕切板3に組み合わせる
ことで断面横長の長方形の継手ボックス14を構成する
場合には、この継手ボックス14の短辺となる仕切板3
に直接縦スリット15を設ける。また、断面横長の長方
形の部材を仕切板3に組み合わせることで継手ボックス
14を構成する場合には、この継手ボックス14の短辺
側の側面と、この断面横長の長方形の部材の側面を接続
した仕切板3の両方に縦スリット15を設けて、該縦ス
リット15を後行エレメント2側に貫通させる。
を仕切板3に組み合わせることで断面長方形とする場合
と、断面長方形の部材を仕切板3に組み合わせる場合と
が想定できる。この継手ボックス14の短辺側の側面に
は後行エレメント2側に貫通する縦スリット15を形成
する。なお、逆コ字形の部材を仕切板3に組み合わせる
ことで断面横長の長方形の継手ボックス14を構成する
場合には、この継手ボックス14の短辺となる仕切板3
に直接縦スリット15を設ける。また、断面横長の長方
形の部材を仕切板3に組み合わせることで継手ボックス
14を構成する場合には、この継手ボックス14の短辺
側の側面と、この断面横長の長方形の部材の側面を接続
した仕切板3の両方に縦スリット15を設けて、該縦ス
リット15を後行エレメント2側に貫通させる。
【0020】一方、継手ボックス14の縦スリット15
を形成した側面と反対側の短辺側の側面には、先行エレ
メント1の鉄筋カゴ4の左右位置で平行する水平筋1
1,11のうち、いずれか一方の端部を接続する。そし
て、左右位置で平行する水平筋11,11のうち他方の
端部は、前記仕切板3から後行エレメント2側へ突出さ
せるものとする。
を形成した側面と反対側の短辺側の側面には、先行エレ
メント1の鉄筋カゴ4の左右位置で平行する水平筋1
1,11のうち、いずれか一方の端部を接続する。そし
て、左右位置で平行する水平筋11,11のうち他方の
端部は、前記仕切板3から後行エレメント2側へ突出さ
せるものとする。
【0021】先行エレメント1側の掘削溝を形成し、こ
の中に前記仕切板3に組込んだ先行エレメント1の鉄筋
カゴ4を吊り降ろし、コンクリート6を打設するが、該
コンクリート6は仕切板3で止められて先行エレメント
1側のコンクリートパネルが形成される。
の中に前記仕切板3に組込んだ先行エレメント1の鉄筋
カゴ4を吊り降ろし、コンクリート6を打設するが、該
コンクリート6は仕切板3で止められて先行エレメント
1側のコンクリートパネルが形成される。
【0022】後行エレメント2側では、左右位置で平行
する水平筋12,12のうち、前記先行エレメント1の
鉄筋カゴ4の左右位置で平行する水平筋11,11のい
ずれか一方の端部に接続した継手ボックス14と対向す
る側の端部に、先端に前記継手ボックス14の縦スリッ
ト15よりも幅の大きい角形または平形からなる膨大先
端部16を有する係止部材17を溶接等で取付ける。こ
の係止部材17は、前記継手ボックス14内に挿入した
ときに先行エレメント1の水平筋11と後行エレメント
2の水平筋12の軸線が一致する位置に取付けるものと
する。なお、この係止部材17は棒状体か板状体のいず
れでもよいが、本実施例は板状体を使用した。この場
合、膨大先端部16はかかる板状体の側縁に形成するフ
ランジ的なものとして縦方向に連続するものである。ま
た、係止部材17は水平筋11の溶接によって生じるひ
ずみを逃がすためスリットを適宜間隔で設けてもよい。
する水平筋12,12のうち、前記先行エレメント1の
鉄筋カゴ4の左右位置で平行する水平筋11,11のい
ずれか一方の端部に接続した継手ボックス14と対向す
る側の端部に、先端に前記継手ボックス14の縦スリッ
ト15よりも幅の大きい角形または平形からなる膨大先
端部16を有する係止部材17を溶接等で取付ける。こ
の係止部材17は、前記継手ボックス14内に挿入した
ときに先行エレメント1の水平筋11と後行エレメント
2の水平筋12の軸線が一致する位置に取付けるものと
する。なお、この係止部材17は棒状体か板状体のいず
れでもよいが、本実施例は板状体を使用した。この場
合、膨大先端部16はかかる板状体の側縁に形成するフ
ランジ的なものとして縦方向に連続するものである。ま
た、係止部材17は水平筋11の溶接によって生じるひ
ずみを逃がすためスリットを適宜間隔で設けてもよい。
【0023】その後、後行エレメント2側の掘削溝10
を造成し、ここに前記係止部材17付きの鉄筋カゴ9を
吊り降ろすが、縦スリット15を介して継手ボックス1
4の上端の開口から係止部材17の膨大先端部16を継
手ボックス14の内部に挿入する。このとき、係止部材
17は継手ボックス14の奥行きを利用してその係合長
さを適宜変更しながら挿入することができる。このよう
にして係止部材17と継手ボックス14を係合させたな
らば、該継手ボックス14内に無収縮のグラウト材18
を注入して継手ボックス14内を充填する。
を造成し、ここに前記係止部材17付きの鉄筋カゴ9を
吊り降ろすが、縦スリット15を介して継手ボックス1
4の上端の開口から係止部材17の膨大先端部16を継
手ボックス14の内部に挿入する。このとき、係止部材
17は継手ボックス14の奥行きを利用してその係合長
さを適宜変更しながら挿入することができる。このよう
にして係止部材17と継手ボックス14を係合させたな
らば、該継手ボックス14内に無収縮のグラウト材18
を注入して継手ボックス14内を充填する。
【0024】このように継手ボックス14内をグラウト
することで相互の水平筋11,11と水平筋12,12
が軸線を一致させた状態で結合され、水平筋の降伏耐力
を確実に伝達するものとなる。
することで相互の水平筋11,11と水平筋12,12
が軸線を一致させた状態で結合され、水平筋の降伏耐力
を確実に伝達するものとなる。
【0025】前記先行エレメント1側の鉄筋カゴ4の左
右位置で平行する水平筋11,11のうち継手ボックス
14を設けていない他方の端部は、前記仕切板3から後
行エレメント2側へ突出しているが、この突出した水平
筋11の端部と、後行エレメント2側の鉄筋カゴ9の左
右位置で平行する水平筋12,12のうち係止部材17
を設けていない他方の端部とを重ね合わせ、これら水平
筋11と水平筋12の端部相互は重ね継手で接合する。
右位置で平行する水平筋11,11のうち継手ボックス
14を設けていない他方の端部は、前記仕切板3から後
行エレメント2側へ突出しているが、この突出した水平
筋11の端部と、後行エレメント2側の鉄筋カゴ9の左
右位置で平行する水平筋12,12のうち係止部材17
を設けていない他方の端部とを重ね合わせ、これら水平
筋11と水平筋12の端部相互は重ね継手で接合する。
【0026】図中19は仕切板3の面上に突設するスタ
ッドボルト、20は補強用の型鋼である。
ッドボルト、20は補強用の型鋼である。
【0027】継手部が面外の曲げ応力βを受ける場合、
この面外力はほとんどグラウト継手とした継手部がある
側から受けるので、他の側は重ね継手としてもほとんど
支障のないことになる。
この面外力はほとんどグラウト継手とした継手部がある
側から受けるので、他の側は重ね継手としてもほとんど
支障のないことになる。
【0028】なお、このように継手ボックス14でのグ
ラウト継手を1か所のみとすることで、鉄筋カゴの吊り
込み作業も楽に行え、特に最終部分の鉄筋カゴの配設も
容易に行えるものである。
ラウト継手を1か所のみとすることで、鉄筋カゴの吊り
込み作業も楽に行え、特に最終部分の鉄筋カゴの配設も
容易に行えるものである。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように本発明の地中連続壁の
接合構造は、先行エレメントの鉄筋カゴ端に仕切板を設
け、この仕切板から突設する継手と後行エレメントの鉄
筋カゴ端の継手とを接続して水平筋相互を接続する地中
連続壁の接合構造において、水平筋の降伏耐力を確実に
伝達して割裂破壊の防止をなすことができ、しかも、継
手ボックスは工場で仕切板に組み込むように製作できる
ので、セットも簡単であり、また、この継手ボックスは
継手を構成するのに押広げられてしまうおそれもなく、
さらに、仕切板の面の清掃の邪魔になることもないもの
である。とくに、面外の曲げ応力を受けない側において
は、継手ボックス内に係止部材を差し入れてこの継手ボ
ックス内の膨大先端部の前後にグラウト材を充填すると
いったボックス継手による剛な継手としないですむの
で、施工も楽に行え、無駄なコストをかけないですむ。
さらに、ボックス継手の数が少ないことは、継手相互の
係合も簡単にでき、後行エレメント側の鉄筋カゴのセッ
トも簡単に行うことができるものとなる。
接合構造は、先行エレメントの鉄筋カゴ端に仕切板を設
け、この仕切板から突設する継手と後行エレメントの鉄
筋カゴ端の継手とを接続して水平筋相互を接続する地中
連続壁の接合構造において、水平筋の降伏耐力を確実に
伝達して割裂破壊の防止をなすことができ、しかも、継
手ボックスは工場で仕切板に組み込むように製作できる
ので、セットも簡単であり、また、この継手ボックスは
継手を構成するのに押広げられてしまうおそれもなく、
さらに、仕切板の面の清掃の邪魔になることもないもの
である。とくに、面外の曲げ応力を受けない側において
は、継手ボックス内に係止部材を差し入れてこの継手ボ
ックス内の膨大先端部の前後にグラウト材を充填すると
いったボックス継手による剛な継手としないですむの
で、施工も楽に行え、無駄なコストをかけないですむ。
さらに、ボックス継手の数が少ないことは、継手相互の
係合も簡単にでき、後行エレメント側の鉄筋カゴのセッ
トも簡単に行うことができるものとなる。
【図1】本発明の地中連続壁の接合構造の一実施例を示
す横断平面図である。
す横断平面図である。
【図2】本発明の地中連続壁の接合構造の一実施例を示
す部分縦断側面図である。
す部分縦断側面図である。
【図3】従来例を示す横断平面図である。
【図4】他の従来例を示す横断平面図である。
1…先行エレメント 2…後行エレメ
ント 3…仕切板 4…鉄筋カゴ 5…鉄筋継手 5a…水平筋 5b…縦筋 6…コンクリー
ト 7…フランジ板 8…鉄筋継手 8a…水平筋 8b…縦筋 9…鉄筋カゴ 10…掘削溝 11,12…水平筋 14…継手ボ
ックス 15…縦スリット 16…膨大先
端部 17…係止部材 18…グラウ
ト材 19…スタッドボルト 20…型鋼
ント 3…仕切板 4…鉄筋カゴ 5…鉄筋継手 5a…水平筋 5b…縦筋 6…コンクリー
ト 7…フランジ板 8…鉄筋継手 8a…水平筋 8b…縦筋 9…鉄筋カゴ 10…掘削溝 11,12…水平筋 14…継手ボ
ックス 15…縦スリット 16…膨大先
端部 17…係止部材 18…グラウ
ト材 19…スタッドボルト 20…型鋼
Claims (1)
- 【請求項1】 内部に差し入れた膨大先端部を前後に位
置調整するのに十分な空隙を有する断面横長の長方形か
らなる継手ボックスを仕切板の先行エレメントのコンク
リートが打設される側に設け、この継手ボックスの短辺
側の側面に後行エレメント側に貫通する縦スリットを形
成し、該縦スリットと反対の短辺側の側面に先行エレメ
ントの鉄筋カゴの左右位置で平行する水平筋のうちいず
れか一方の水平筋端を連結し、また他方の水平筋端は仕
切板の後行エレメント側に突出させるようにして、前記
先行エレメントの鉄筋カゴの水平筋に仕切板を組込み、
仕切板の先行エレメント側にコンクリートを打設し、後
行エレメント側の鉄筋カゴの左右位置で平行する水平筋
のうち前記先行エレメントの継手ボックスと連結した水
平筋端に対向する水平筋端に、前記継手ボックスの縦ス
リットよりも幅の大きい角形または平形からなる膨大先
端部を有する係止部材を設け、該係止部材を前記空隙内
に縦スリットを介して差し入れ、その前後にセメント系
グラウト材を充填して、先行エレメント側と後行エレメ
ント側の相互の水平筋の軸線が一致する状態で接合し、
一方、前記仕切板から突出させた先行エレメント側の水
平筋端と後行エレメント側の他方の水平筋端とを重ね継
手で接合することを特徴とする地中連続壁の接合構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4022050A JP2545319B2 (ja) | 1992-01-09 | 1992-01-09 | 地中連続壁の接合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4022050A JP2545319B2 (ja) | 1992-01-09 | 1992-01-09 | 地中連続壁の接合構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05187017A JPH05187017A (ja) | 1993-07-27 |
JP2545319B2 true JP2545319B2 (ja) | 1996-10-16 |
Family
ID=12072098
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4022050A Expired - Fee Related JP2545319B2 (ja) | 1992-01-09 | 1992-01-09 | 地中連続壁の接合構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2545319B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100622935B1 (ko) * | 2005-05-04 | 2006-09-13 | 삼성물산 주식회사 | 수평 증축 접합구조 및 이를 이용한 접합공법 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58176128U (ja) * | 1982-05-19 | 1983-11-25 | 鹿島建設株式会社 | 地中連続壁の鉄筋接合部構造 |
JPS63176520A (ja) * | 1987-01-14 | 1988-07-20 | Taisei Corp | 連続地中壁の継手 |
-
1992
- 1992-01-09 JP JP4022050A patent/JP2545319B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05187017A (ja) | 1993-07-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |