JP2545271B2 - 安定化されたポリオレフイン組成物 - Google Patents

安定化されたポリオレフイン組成物

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JP2545271B2 JP20343288A JP20343288A JP2545271B2 JP 2545271 B2 JP2545271 B2 JP 2545271B2 JP 20343288 A JP20343288 A JP 20343288A JP 20343288 A JP20343288 A JP 20343288A JP 2545271 B2 JP2545271 B2 JP 2545271B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、安定化されたポリオレフィン組成物に関す
る。さらに詳しくは、溶融混練時のポリオレフィンの酸
化劣化防止性に優れたポリオレフィン組成物に関する。
[従来の技術] 一般にポリオレフィンは比較的安価でかつ優れた機械
的性質を有するので、射出成形品、中空成形品、フィル
ム、シート、繊維など各種の成形品の製造に用いられて
いる。しかしながら、ポリオレフィンは該ポリオレフィ
ンの融点以上の温度で成形加工され、その際の溶融混練
時の熱により酸化劣化を受け、該ポリオレフィンの分子
鎖の切断による加工性および機械的強度の低下または架
橋による加工性の低下ならびに酸化劣化に起因する着
色、臭いの問題が起こる。とりわけプロピレン系重合体
は、該重合体中に酸化を受けやすい第3級炭素を有して
いるため、溶融混練時の耐熱酸化劣化性(以下、加工安
定性という。)に難点がある。このため、従来よりポリ
オレフィンの溶融混練時の熱酸化劣化を防止する目的
で、各種の酸化防止剤(加工安定剤)が広く用いられて
いる。これらの加工安定剤としてトコフェロール類を用
いることが知られているが、トコフェロール類のみを配
合した場合、多重に配合しないと所望の加工安定性が得
られず、また多量に配合することによってトコフェロー
ル類に起因する着色が顕著になるといった問題が起こ
る。これらの問題点を解決するため、ポリオレフィンに
トコフェノール類およびフォスファイト系化合物もしく
はフォスフォナイト系化合物のリン系酸化防止剤を配合
してなるポリオレフィン組成物が提案されている(特開
昭54−55043号公報、特開昭62−86036号公報、特開昭62
−158737号公報、特開昭63−105060号公報および特開昭
63−130648号公報)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、前記特開昭54−55043号公報、特開昭6
2−86036号公報、特開昭62−158737号公報、特開昭63−
105060号公報および特開昭63−130648号公報において、
ポリオレフィンにトコフェロール類を配合してなるポリ
オレフィン組成物に各種リン系酸化防止剤を併用した組
成物は、該組成物の加工安定性および着色防止性の改善
効果はかなり認められるものの、高温度および高剪断力
下における溶融混練時の加工安定性および着色防止性の
改善効果は未だ充分満足できるものではない。これは上
述のリン系酸化防止剤が高温度および高剪断力下におい
て不安定すなわち分解を受けやすいため、該リン系酸化
防止剤の機能が充分に発揮されないことに起因するもの
と考えられる。
本発明者は、上述のポリオレフィン組成物に関する上
述の問題点すなわち加工安定性および用いた酸化防止剤
に起因する着色性の欠点を解決するために鋭意研究し
た。
その結果、ポリオレフィンに下記一般式[I]で示さ
れる6−ヒドロキシクロマン系化合物(以下、化合物A
という。)および下記一般式[II]で示されるフォスフ
ァイト系化合物(以下、化合物Bという。)および下記
一般式[III]で示されるフォスファイト系化合物(以
下、化合物Cという。)から選ばれた1種または2種の
フォスファイト系化合物をそれぞれ特定量配合してなる
組成物が上述のポリオレフィン組成物の欠点を解決する
ことができることを見い出し、この知見に基づき本発明
を完成した。
(ただし、式中R1〜R3は水素もしくは炭素数1〜4のア
ルキル基を、R4は炭素数1〜16のアルキル基もしくはア
ルキレン基を、R5は炭素数1〜4のアルキリデン基を、
Ar1はアルキルアリール基を、Ar2およびAr3はアルキル
アリーレン基をそれぞれ示す。) 以上の記述から明らかなように、本発明の目的は加工
安定性および用いた酸化防止剤に起因する着色性の改善
効果に優れたポリオレフィン組成物を提供することであ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明は下記の構成を有する。
ポリオレフィン100重量部に対して、下記一般式
[I]で示される6−ヒドロキシクロマン系化合物(以
下、化合物Aという。)および下記一般式[II]で示さ
れるフォスファイト系化合物(以下、化合物Bとい
う。)および下記一般式[III]で示されるフォスファ
イト系化合物(以下、化合物Cという。)から選ばれた
1種または2種のフォスファイト系化合物をそれぞれ0.
01〜1重量部配合してなる安定化されたポリオレフィン
組成物。
(ただし、式中R1〜R3は水素もしくは炭素数1〜4のア
ルキル基を、R4は炭素数1〜16のアルキル基もしくはア
ルキレン基を、R5は炭素数1〜4のアルキリデン基を、
Ar1はアルキルアリール基を、Ar2およびAr3はアルキル
アリーレン基をそれぞれ示す。) 本発明で用いるポリオレフィンは、エチレン、プロピ
レン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチル−ペンテ
ン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などのα−オレフ
ィンの結晶性単独重合体、これら2種以上のα−オレフ
ィンの結晶性、低結晶性もしくは非結晶ランダム共重合
体または結晶性ブロック共重合体、非晶性エチレン−プ
ロピレン−非共役ジエン3元共重合体などのポリオレフ
ィン、上述のα−オレフィンと酢酸ビニルもしくはアク
リル酸エステルとの共重合体、該共重合体のケン化物、
これらα−オレフィンと不飽和シラン化合物との共重合
体、これらα−オレフィンと不飽和カルボン酸もしくは
その無水物との共重合体、該共重合体と金属イオン化合
物との反応生成物、上述のポリオレフィンを不飽和カル
ボン酸もしくはその誘導体で変性した変性ポリオレフィ
ン、上述のポリオレフィンを不飽和シラン化合物で変性
したシラン変性ポリオレフィンなどを例示することがで
き、これらポリオレフィンの単独使用はもち論のこと、
2種以上のポリオレフィンを混合して用いることもでき
る。また上述のポリオレフィンに各種合成ゴム(たとえ
ばポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレ
ン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、フッ
素ゴム、スチレン−ブタジエン系ゴム、アクリロニトリ
ル−ブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレ
ンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−ス
チレンブロック共重合体、スチレン−プロピレン−ブチ
レン−スチレンブロック共重合体など)または熱可塑性
合成樹脂(たとえばポリスチレン、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂など)を混合して用い
ることもできる。結晶性プロピレン単独重合体、プロピ
レン成分を70重量%以上含有する結晶性プロピレン共重
合体であって、結晶性エチレン−プロピレンランダム共
重合体、結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合
体、結晶性プロピレン−ブテン−1ランダム共重合体、
結晶性エチレン−プロピレン−ブテン−13元共重合体、
結晶性プロピレン−ヘキセン−ブテン−13元共重合体お
よびこれらの2種以上の混合物が特に好ましく用いられ
る。
本発明で用いられる化合物Aとしてはα、β、γ、
ζ、ε、η、δの各種トコフェロール、2−(4−メチ
ル−ペンタ−3−エニル)−6−ヒドロキシクロマンの
2,5−ジメチル置換体、2,5,8−トリメチル置換体、2,5,
7,8−テトラメチル置換体、2,2,7−トリメチル−5−t
−ブチル−6−ヒドロキシクロマン、2,2,5−トリメチ
ル−7−t−ブチル−6−ヒドロキシクロマン、2,2,5
−トリメチル−6−t−ブチル−6−ヒドロキシクロマ
ンおよび2,2−ジメチル−5−t−ブチル−6−ヒドロ
キシクロマンなどを例示でき、特にトコフェロールが好
ましい。これら化合物Aの単独使用はもち論のこと、2
種以上の化合物Aを併用することもできる。該化合物A
の配合割合は、ポリオレフィン100重量部に対して0.01
〜1重量部、好ましくは0.05〜0.5重量部である。0.01
重量部未満の配合ではポリオレフィン組成物の加工安定
性の改善効果が充分に発揮されず、また1重量部を超え
ても構わないが、それ以上の加工安定性の改善効果が期
待できず実際的でないばかりでなくまた不経済である。
本発明で用いられる化合物Bとしてはテトラキス(2
−t−ブチル−5−メチルフェニル)−3,9−ビス(1,1
−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイ
ト、テトラキス(4−メチルフェニル)−3,9−ビス
(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
ァイト、テトラキス(2,4−ジメチルフェニル)−3,9−
ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォ
スファイト、テトラキス(2,4,6−トリメチルフェニ
ル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチ
ル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカ
ン−ジフォスファイト、テトラキス(2,6−ジ−t−ブ
チルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒド
ロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン−ジフォスファイト、テトラキス(2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)−3,9−ビス
(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
ァイト、テトラキス(2,6−ジ−t−ブチル−4−エチ
ルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロ
キシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]
ウンデカン−ジフォスファイト、テトラキス(2,6−ジ
−t−ブチル−4−n−プロピルフェニル)−3,9−ビ
ス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
ァイト、テトラキス(2,6−ジ−t−ブチル−4−i−
プロピルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−
ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、テトラキス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−n−ブチルフェニル)−
3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジ
フォスファイト、テトラキス(2,6−ジ−t−ブチル−
4−i−ブチルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル
−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、テトラキ
ス(2,6−ジ−t−ブチル−4−s−ブチルフェニル)
−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−
ジフォスファイト、テトラキス(2,4,6−トリ−t−ブ
チルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒド
キシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]
ウンデカン−ジフォスファイト、テトラキス(2,6−ジ
−t−ブチル−4−t−アミルフェニル)−3,9−ビス
(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
ァイト、テトラキス(2,6−ジ−t−ブチル−4−t−
オクチルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−
ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、テトラキス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−ノニルフェニル)−3,9−
ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォ
スファイト、テトラキス(4−t−ブチルフェニル)−
3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジ
フォスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ
エチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウン
デカン−ジフォスファイト、テトラキス(4−t−アミ
ルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロ
キシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]
ウンデカン−ジフォスファイト、テトラキス(2,4−ジ
−t−アミルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−
2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、テトラキス
(4−t−オクチルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメ
チル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキ
サスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、テト
ラキス(2,4−ジ−t−オクチルフェニル)−3,9−ビス
(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
ァイト、テトラキス(4−ノニルフェニル)−3,9−ビ
ス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
ァイト、テトラキス(2,4−ジ−ノニルフェニル)−3,9
−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフ
ォスファイト、テトラキス(4−トリデシルフェニル)
−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−
ジフォスファイト、テトラキス(2,4−ジ−トリデシル
フェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキ
シエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウ
ンデカン−ジフォスファイト、テトラキス(4−オクタ
デシルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒ
ドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン−ジフォスファイト、テトラキス(2,4−
ジ−オクタデシルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチ
ル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサ
スピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、テトラ
キス(ァイトなどを例示でき、特にテトラキス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル
−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイトおよびテト
ラキス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)
−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−
ジフォスファイトが好ましい。これら化合物Bの単独使
用はもち論のこと、2種以上の化合物Bを併用すること
もできる。
本発明で用いられる化合物Cとしてはビス[2,2′−
メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニ
ル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエ
チル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデ
カン−ジフォスファイト、ビス[2,2′−メチレン−ビ
ス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)]−3,9−
ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォ
スファイト、ビス[2,2′−メチレン−ビス(4−ノニ
ル−6−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジ
メチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、ビ
ス[2,2′−メチレン−ビス(4,6−ジノニルフェニ
ル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエ
チル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデ
カン−ジフォスファイト、ビス[2,2′−メチレン−ビ
ス(4−シクロヘキシル−6−メチルフェニル)]−3,
9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフ
ォスファイト、ビス[2,2′−メチレン−ビス(4−
(1′−メチルシクロヘキシル)−6−メチルフェニ
ル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエ
チル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデ
カン−ジフォスファイト、ビス[2,2′−エチリデン−
ビス(4,6−ジメチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−
ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、
ビス[2,2′−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフ
ェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキ
シエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウ
ンデカン−ジフォスファイト、ビス[2,2′−エチリデ
ン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)]−
3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジ
フォスファイト、ビス[2,2′−エチリデン−ビス(4
−エチル−6−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス
(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
ァイト、ビス[2,2′−エチリデン−ビス(4−s−ブ
チル−6−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−
ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、
ビス[2,2′−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチル
フェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロ
キシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]
ウンデカン−ジフォスファイト、ビス[2,2′−メチレ
ン−ビス(4−メチル−6−t−オクチルフェニル)]
−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−
ジフォスファイト、ビス[2,2′−ブチリデン−ビス
(4−(1′−メチルシクロヘキシル)−6−メチルフ
ェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキ
シエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウ
ンデカン−ジフォスファイトおよびビス[2,2′−メチ
レン−ビス(4,6−ジメチルフェニル)]−3,9−ビス
(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
ァイトなどを例示でき、特にビス[2,2′−メチレン−
ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)]−3,9
−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフ
ォスファイト、ビス[2,2′−メチレン−ビス(4,6−ジ
−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル
−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、ビス[2,
2′−エチリデン−ビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロ
キシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]
ウンデカン−ジフォスファイトおよびビス[2,2′−エ
チリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)]−
3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジ
フォスファイトが好ましい。これら化合物Cの単独使用
はもち論のこと、2種以上の化合物Cを併用することも
できる。
これら化合物Bおよび化合物Cの単独使用はもち論の
こと、これらの2種を併用することもできる。化合物
B、化合物Cもしくはこれら2種の混合物の配合割合
は、ポリオレフィン100重量部に対して0.01〜1重量
部、好ましくは0.05〜0.5重量部である。0.01重量部未
満の配合ではポリオレフィン組成物の加工安定性および
着色防止性の改善効果が充分に発揮されず、また1重量
部を超えても構わないが、それ以上の加工安定性および
着色防止性の改善効果が期待できず実際的でないばかり
でなくまた不経済である。
本発明の組成物にあっては、通常ポリオレフィンに添
加される各種の添加剤たとえばフェノール系、チオエー
テル系、リン系などの酸化防止剤、光安定剤、重金属不
活性化剤(銅害防止剤)、透明化剤、造核剤、滑剤、帯
電防止剤、防雲剤、アンチブロッキング剤、無滴剤、難
燃剤、難燃助剤、顔料、過酸化物の如きラジカル発生
剤、金属石鹸類などの分散剤もしくは中和剤、無機充填
剤(たとえばタルク、マイカ、クレー、ウォラストナイ
ト、ゼオライト、アスベスト、炭酸カルシウム、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化ケイ素、二
酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、硫化亜鉛、
硫酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウ
ム、ガラス繊維、チタン酸カリウム、炭素繊維、カーボ
ンブラック、グラファイト、金属繊維など)もしくはカ
ップリング剤(たとえばシラン系、チタネート系、ボロ
ン系、アルミネート系、ジルコアルミネート系など)の
如き表面処理剤で表面処理された前記無機充填剤、また
は有機充填剤(たとえば木粉、パルプ、故紙、合成繊
維、天然繊維など)を本発明の目的を損なわない範囲で
併用することができる。
本発明の組成物はポリオレフィンに前記の化合物Aお
よび化合物Bおよび化合物Cから選ばれた1種または2
種ならびに通常ポリオレフィンに添加される前述の各種
添加剤のそれぞれ所定量を通常の混合装置たとえばヘン
セルミキサー(商品名)、スーパーミキサー、リボンブ
レンダー、バンバリミキサーなどを用いて混合し、通常
の単軸押出機、2軸押出機、ブラベンダーまたはロール
などで、溶融混練温度150℃〜320℃、好ましくは180℃
〜290℃で溶融混練ペレタイズすることにより得ること
ができる。得られた組成物は射出成形法、押出成形法、
ブロー成形法などの各種成形法により目的とする成形品
の製造に供される。
[作用] 本発明において、化合物Aはラジカル連鎖禁止剤とし
て、また化合物Bおよび化合物Cのフォスファイト系化
合物は特開昭58−152029号公報に開示の如く過酸化物分
解剤として作用することが一般に知られている。化合物
Bおよび化合物Cのフォスファイト系化合物が高温度お
よび高剪断力下において加工安定性および着色防止性に
優れているのは、これらの条件下において化合物Bおよ
び化合物Cのフォスファイト系化合物が従来公知のリン
系酸化防止剤よりも安定であるためと考えられる。
[実施例] 以下、実施例および比較例によって本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれによって限定されるものでは
ない。
なお、実施例および比較例で用いた評価方法は次の方
法によった。
1)加工安定性:得られたペレットのメルトフローレー
ト(MFR)を測定(JIS K 6758に準拠)し、これを第
1MFRとする。そして得られたペレットを用いて再度溶融
混練温度290℃にて有用混練処理してペレタイズし、こ
れを2回繰り返した。得られたペレットのMFRを溶融混
練の都度、再度前記の方法で測定し、これらをそれぞれ
第2MFR、第3MFRとする。加工安定性は次式により定義さ
れるΔMFRの大小より評価した。
ΔMFR=第3MFR−第1MFR (第3MFRは押出機を3回通過したのちのMFRを示す。) このΔMFRの数値が小さい程、繰り返し押出時言い換
えると成形加工時の加工安定性が優れていることを示
す。
2)着色防止性:得られたペレットのYI(Yellowness
Index)を測定(JIS K 7103に準拠)し、これを第1YI
とする。そして得られたペレットを用いて再度溶融混練
温度290℃にて溶融混練処理してペレタイズし、これを
2回繰り返した。得られたペレットのYIを溶融混練の都
度、再度前記の方法で測定し、これらをそれぞれ第2Y
I、第3YIとする。着色防止性は次式により定義されるΔ
YIの大小より評価した。
ΔYI=第3YI−第1YI (第3YIは押出機を3回通過したのちのYIを示す。) このΔYIの数値が小さい程、着色防止性が優れている
ことを示す。
実施例1〜6、比較例1〜7 ポリオレフィンとしてMFR(230℃における荷重2.16kg
を加えた場合の10分間の溶融樹脂の吐出量)2.0g/10分
の安定化されていない粉末状結晶性プロピレン単独重合
体100重量部に、化合物Aとしてdl−α−トコフェロー
ル、化合物Bとしてテトラキス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキ
シエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウ
ンデカン−ジフォスファイトもしくはテトラキス(2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)−3,9−ビス
(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
ァイト、化合物Cとしてビス[2,2′−メチレン−ビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビ
ス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
ァイト、ビス[2,2′−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−
ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−
ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、ビス[2,2′−
エチリデン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニ
ル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエ
チル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデ
カン−ジフォスファイトもしくはビス[2,2′−エチリ
デン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)]−3,9−
ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォ
スファイトおよび他の添加剤のそれぞれ所定量を後述の
第1表に記載した配合割合でヘンセルミキサー(商品
名)に入れ、3分間撹拌混合したのち、口径45mmの2軸
押出機で250℃にて溶融混練処理してペレット化した。
また比較例1〜7としてMFRが2.0g/10分の安定化されて
いない粉末状結晶性プロピレン単独重合体100重量部に
後述の第1表に記載の添加剤のそれぞれ所定量を配合
し、実施例1〜6に準拠して溶融混練処理してペレット
を得た。
得られたペレットを用いて前記の試験方法により加工
安定性および着色防止性の評価を行った。これらの結果
を第1表に示した。
実施例7〜12、比較例8〜14 ポリオレフィンとしてMFR1.0g/10分の安定化されてい
ない粉末状結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合
体(エチレン含有量8.5重量%)100重量部に、化合物A
としてdl−α−トコフェロール、化合物Bとしてテトラ
キス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−3,9−ビス(1,
1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイ
トもしくはテトラキス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒド
ロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン−ジフォスファイト、化合物Cとしてビ
ス[2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブ
チルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒ
ドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン−ジフォスファイト、ビス[2,2′−メチ
レン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)]−3,9−
ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォ
スファイト、ビス[2,2′−エチルデン−ビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−
ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイトも
しくはビス[2,2′−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−
ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−
ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン−ジフォスファイトおよび他の添加
剤のそれぞれ所定量を後述の第2表に記載して配合割合
でヘンセルミキサー(商品名)に入れ、3分間撹拌混合
したのち、口径45mmの2軸押出機で250℃にて溶融混練
処理してペレット化した。また比較例8〜14としてMFR
が1.0g/10分の安定化されていない粉末状結晶性エチレ
ン−プロピレンブロック共重合体(エチレン含有量8.5
重量%)100重量部に後述の第2表に記載の添加剤のそ
れぞれ所定量を配合し、実施例7〜12に準拠して溶融混
練処理してペレットを得た。
得られたペレットを用いて前記の試験方法により加工
安定性および着色防止性の評価を行った。これらの結果
を第2表に示した。
実施例13〜18、比較例15〜21 ポリオレフィンとしてMFR2.0g/10分の安定化されてい
ない粉末状結晶性エチレン−プロピレンランダム共重合
体(エチレン含有量1.8重量%)100重量部に、化合物A
としてdl−α−トコフェロール、化合物Bとしてテトラ
キス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−3,9−ビス(1,
1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイ
トもしくはテトラキス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒド
ロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン−ジフォスファイト、化合物Cとしてビ
ス[2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブ
チルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒ
ドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン−ジフォスファイト、ビス[2,2′−メチ
レン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)]−3,9−
ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォ
スファイト、ビス[2,2′−エチリデン−ビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−
ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイトも
しくはビス[2,2′−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−
ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−
ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン−ジフォスファイトおよび他の添加
剤のそれぞれ所定量を後述の第3表に記載した配合割合
でヘンセルミキサー(商品名)に入れ、3分間撹拌混合
したのち、口径45mmの2軸押出機で250℃にて溶融混練
処理してペレット化した。また比較例15〜21としてMFR
が2.0g/10分の安定化されていない粉末状結晶性エチレ
ン−プロピレンランダム共重合体(エチレン含有量1.8
重量%)100重量部に後述の第3表に記載の添加剤のそ
れぞれ所定量を配合し、実施例13〜18に準拠して溶融混
練処理してペレットを得た。
得られたペレットを用いて前記の試験方法により加工
安定性および着色防止性の評価を行った。これらの結果
を第3表に示した。
実施例19〜24、比較例22〜28 ポリオレフィンとしてMFR1.0g/10分の安定化されてい
ない粉末状結晶性プロピレン単独重合体70重量%、MFR
7.0g/10分の安定化されていない粉末状結晶性エチレン
−プロピレン−ブテン−1 3元共重合体(エチレン含
有量2.5重量%、ブテン−1含有量4.5重量%)5重量
%、MI(190℃における荷重2.16kgを加えた場合の10分
間の溶融樹脂の吐出量)5.0g/10分の安定化されていな
い粉末状チーグラー・ナッタ系高密度エチレン単独重合
体10重量%およびムーニー粘度ML1+4(100℃)25の安
定化されていない粉末状非晶性エチレン−プロピレンラ
ンダム共重合体(プロピレン含有量25重量%)15重量%
とからなる合計100重量部に、化合物Aとしてdl−α−
トコフェロール、化合物Bとしてテトラキス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−
2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイトもしくはテト
ラキス(2,6−ジ−t−ブチル4−メチルフェニル)−
3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジ
フォスファイト、化合物Cとしてビス[2,2′−メチレ
ン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)]−
3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジ
フォスファイト、ビス[2,2′−メチレン−ビス(4,6−
ジ−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチ
ル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサ
スピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、ビス
[2,2′−エチリデン−ビス(4−メチル−6−t−ブ
チルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒ
ドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン−ジフォスファイトもしくはビス[2,2′
−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエ
チル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデ
カン−ジフォスファイトおよび他の添加剤のそれぞれ所
定量を後述の第4表に記載した配合割合でヘンセルミキ
サー(商品名)に入れ、3分間撹拌混合したのち、口径
45mmの2軸押出機で250℃にて溶融混練処理してペレッ
ト化した。また比較例22〜28としてMFRが1.0g/10分の安
定化されていない粉末状結晶性プロピレン単独重合体70
重量%、MFRが7.0g/10分の安定化されていない粉末状結
晶性エチレン−プロピレン−ブテン−1 3元共重合体
(エチレン含有量2.5重量%、ブテン−1含有量4.5重量
%)5重量%、MIが5.0g/10分の安定化されていない粉
末状チーグラー・ナッタ系高密度エチレン単独重合体10
重量%およびムーニー粘度ML1+4(100℃)が25の安定
化されていない粉末状非晶性エチレン−プロピレンラン
ダム共重合体(プロピレン含有量25重量%)15重量%と
からなる合計100重量部に後述の第4表に記載の添加剤
のそれぞれ所定量を配合し、実施例19〜24に準拠して溶
融混練処理してペレットを得た。
得られたペレットを用いて前記の試験方法により加工
安定性および着色防止性の評価を行った。これらの結果
を第4表に示した。
実施例25〜30、比較例29〜35 ポリオレフィンとしてMFR1.0g/10分の安定化されてい
ない粉末状結晶性プロピレン単独重合体100重量部に、
化合物Aとしてdl−α−トコフェロール、化合物Bとし
てテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−3,9−
ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォ
スファイトもしくはテトラキス(2,6−ジ−t−ブチル
−4−メチルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−
2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、化合物Cと
してビス[2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−
t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−
2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、ビス[2,2′
−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)]
−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−
ジフォスファイト、ビス[2,2′−エチリデン−ビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビ
ス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
ァイトもしくはビス[2,2′−エチリデン−ビス(4,6−
ジ−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチ
ル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサ
スピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイトおよび他
の添加剤のそれぞれ所定量を後述の第5表に記載した配
合割合でヘンセルミキサー(商品名)に入れ、3分間撹
拌混合したのち、口径45mmの2軸押出機で250℃にて溶
融混練処理してペレット化した。また比較例29〜35とし
てMFRが1.0g/10分の安定化されていない粉末状結晶性プ
ロピレン単独重合体100重量部に後述の第5表に記載の
添加剤のそれぞれ所定量を配合し、実施例25〜30に準拠
して溶融混練処理してペレットを得た。
得られたペレットを用いて前記の試験方法により加工
安定性および着色防止性の評価を行った。これらの結果
を第5表に示した。
第1表〜第5表に示される本発明にかかわる化合物お
よび添加剤は下記の通りである。
化合物A[I]:dl−α−トコフェロール 化号物B[I]:テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ
エチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウン
デカン−ジフォスファイト 化合物B[II]:テトラキス(2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2
−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト 化合物C[I]:ビス[2,2′−メチレン−ビス(4−
メチル−6−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1
−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト 化合物C[II]:ビス[2,2′−メチレン−ビス(4,6−
ジ−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチ
ル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサ
スピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト 化合物C[III]:ビス[2,2′−エチリデン−ビス(4
−メチル−6−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス
(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
ァイト 化合物C[IV]:ビス[2,2′−エチリデン−ビス(4,6
−ジ−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメ
チル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキ
サスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト リン系酸化防止剤1:ジステアリル−ペンタエリスリトー
ル−ジフォスファイト リン系酸化防止剤2:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェ
ニル)フォスファイト リン系酸化防止剤3:テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)−4,4′−ビフェニレン−ジ−フォスフォナ
イト リン系酸化防止剤4:ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−ペンタエリスリトール−ジフォスファイト リン系酸化防止剤5:ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジフォスファ
イト Ca−St:ステアリン酸カルシウム 第1表に記載の実施例および比較例は、ポリオレフィ
ンとして結晶性プロピレン単独重合体を用いた場合であ
る。第1表からわかるように、実施例1〜6は本発明に
かかわる化合物Aおよび化合物Bもしくは化合物Cを配
合したものであり、実施例1〜6と比較例1〜2(化合
物A単独配合系)とをくらべてみると、実施例1〜6は
加工安定性および着色防止性のいずれも優れていること
がわかる。とりわけ比較例1の化合物Aの配合量を増加
した比較例2は比較例1よりも加工安定性は改善される
ものの着色が顕著となることがわかる。また、化合物A
に従来公知である本発明にかかわる化合物Bもしくは化
合物C以外のリン系酸化防止剤を併用した比較例3〜7
と実施例1〜6をくらべてみると、比較例3〜7は比較
例1〜2よりも加工安定性および着色防止性共かなり改
善されるものの未だ充分ではなく、実施例1〜6が著し
く加工安定性および着色防止性に優れており、本発明組
成物において顕著な相乗効果が認められることがわか
る。
第2表〜第4表は、ポリオレフィンとしてそれぞれ結
晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体、結晶性エ
チレン−プロピレンランダム共重合体または結晶性プロ
ピレン単独重合体、結晶性エチレン−プロピレン−ブテ
ン−1 3元共重合体、チーグラー・ナッタ系高密度エ
チレン単独従業体および非晶性エチレン−プロピレンラ
ンダム共重合体の混合物を用いたものであり、これらに
ついても上述と同様の効果が確認された。
また第5表は、ポリオレフィンとして結晶性プロピレ
ン単独重合体を用いたものであり、実施例25〜30は本発
明にかかわる化合物A、化合物Bおよび化合物C(化合
物Bと化合物Cの併用系)を配合したものである。これ
らについても上述と同様の効果が確認された。
[発明の効果] 本発明の組成物は、トコフェロール類および本発明に
用いる化合物Bもしくは化合物C以外の各種リン系酸化
防止剤を配合してなる従来公知のポリオレフィン組成物
に比較して、高温度および高剪断力下における溶融混練
時の加工安定性および着色防止性に著しく優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5:527 5:529)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン100重量部に対して、下記
    一般式[I]で示される6−ヒドロキシクロマン系化合
    物(以下、化合物Aという。)および下記一般式[II]
    で示されるフォスファイト系化合物(以下、化合物Bと
    いう。)および下記一般式[III]で示されるフォスフ
    ァイト系化合物(以下、化合物Cという。)から選ばれ
    た1種または2種のフォスファイト系化合物をそれぞれ
    0.01〜1重量部配合してなる安定化されたポリオレフィ
    ン組成物。 (ただし、式中R1〜R3は水素もしくは炭素数1〜4のア
    ルキル基を、R4は炭素数1〜16のアルキル基もしくはア
    ルキレン基を、R5は炭素数1〜4のアルキリデン基を、
    Ar1はアルキルアリール基を、Ar2およびAr3はアルキル
    アリーレン基をそれぞれ示す。)
  2. 【請求項2】化合物Aが、トコフェロールである請求項
    (1)記載の安定化されたポリオレフィン組成物。
  3. 【請求項3】化合物Bが、テトラキス(2,4−ジ−t−
    ブチルフェニル)−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒ
    ドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
    5]ウンデカン−ジフォスファイト、テトラキス(2,6−
    ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)−3,9−ビス
    (1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10
    −テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
    ァイトもしくはこれらの2種以上の混合物である請求項
    (1)記載の安定化されたポリオレフィン組成物。
  4. 【請求項4】化合物Cが、ビス[2,2′−メチレン−ビ
    ス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)]−3,9−
    ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,
    8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォ
    スファイト、ビス[2,2′−メチレン−ビス(4,6−ジ−
    t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−
    2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピ
    ロ[5,5]ウンデカン−ジフォスファイト、ビス[2,2′
    −エチリデン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
    ニル)]−3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ
    エチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウン
    デカン−ジフォスファイト、ビス[2,2′−エチリデン
    −ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)]−3,9−ビス
    (1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10
    −テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ジフォスフ
    ァイトもしくはこれらの2種以上の混合物である請求項
    (1)記載の安定化されたポリオレフィン組成物。
  5. 【請求項5】ポリオレフィンが、結晶性プロピレン単独
    重合体、プロピレン成分を70重量%以上含有する結晶性
    プロピレン共重合体であって、結晶性エチレン−プロピ
    レンランダム共重合体、結晶性エチレン−プロピレンブ
    ロック共重合体、結晶性プロピレン−ブテン−1ランダ
    ム共重合体、結晶性エチレン−プロピレン−ブテン−13
    元共重合体、結晶性プロピレン−ヘキセン−ブテン−13
    元共重合体もしくはこれらの2種以上の混合物である請
    求項(1)記載の安定化されたポリオレフィン組成物。
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