JP2543529B2

JP2543529B2 - 除草組成物

Info

Publication number: JP2543529B2
Application number: JP62188745A
Authority: JP
Inventors: 武雄茂木; 弘大芝; 幸彦稲吉
Original assignee: Hodogaya Chemical Co Ltd
Current assignee: Hodogaya Chemical Co Ltd
Priority date: 1987-07-30
Filing date: 1987-07-30
Publication date: 1996-10-16
Anticipated expiration: 2011-10-16
Also published as: JPS6434901A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は日本芝地の雑草、特にカヤツリグサ科の多年
草を防除する除草組成物に関するものである。

（発明が解決しようとする問題点）日本芝はゴルフ場、公園、路傍、一般家庭の庭等いた
るところで栽培され、美観の保持、防災、リクエーシヨ
ンの場に使用され、ますます重要性を増してきている。
芝生の生育管理上、雑草の防除は特に重要である。近
年、薬剤による雑草防除技術が発達したとはいえ、なお
多年草の防除は難かしく、なかでもカヤツリグサ科の多
年草であるヒメクグ、ハマスゲは一般に薬剤への抵抗性
が著しく強く、他の草種が減少しているのに反し、目立
つて多くなつてきており、優れた防除薬剤の出現が望ま
れている。

ところで、一般式（１）で表される化合物は（式（１）中、Ｘはヨウ素原子または塩素原子を表し、
Ｒは水素原子、ナトリウム原子またはオクタノイル基を
表す。広葉の一年生雑草を防除する茎葉処理剤で、従来
イネ科の畑作物、芝生などで使用されている。土壌処理
活性はほとんどなく、広葉以外の雑草や多年草には効き
にくく、勿論、ヒメクグやハマスゲは茎葉部を枯らすの
みで、根までは枯らせないため速やかに再生する。通
常、有効成分量で50〜100g/10aを使用する。

また、式（２）で表される化合物は既知の除草剤で、現在、非農耕地や樹園地等で少量だが
使用されている。本発明者らの検討によれば、日本芝は
かなり式（２）の化合物に耐性を示し、特にコウライシ
バでは著るしい。その性格は種子にはほとんど非選択的
に活性が高いが、生育ステージが進むと急激に活性が低
下するいわゆる土壌処理型の除草剤である。ただし、生
育中の雑草であつても、主に根より吸収された量に比例
した反応を比較的速効的に示す性格をもつ、ヒメクグや
ハマスゲに対しては生育ステージ、栄養状態、土壌条
件、気象との関係で効果のバラツキが多い。防除効果を
現わす薬量は有効成分量250g/10a程度であるが、根絶は
なかなか難かしい。1000g/10aと多量施用すれば効果の
出にくい条件でもほぼ完全に防除できるが、防除コスト
や残留による他薬剤との相互作用等問題がある。

（問題点を解決するための手段）本発明者らは、様々な混合を検討した結果、式（１）
で表される化合物と式（２）の化合物とを混合すること
によって、それぞれの単用の効果をはるかに超えた相乗
効果が得られることを見い出した。さらに本効果を実用
上の利用価値まで高めるために詳細な検討を加え、本発
明を完成した。すなわち本発明は式（１）で表される化
合物および式（２）で表される化合物を含有することを
特徴とする除草組成物である。

式（１）中、Ｘはヨウ素原子または塩素原子を表し、Ｒ
は水素原子、ナトリウム原子またはオクタノイルを表
す。）。

本発明において、化合物Ａ群が有効成分量40〜80g/10
a、化合物Ｐが100〜250g/10a、雑草の茎葉に良く付着す
るよう散布する必要があり、生育の初期は少なめに、盛
期は多めに旋用するのが好ましい。散布に当つては現地
での混用でも良いが、一体製剤ならなお簡便である。本
発明の相乗効果としては、雑草種幅が広がる、双方の化
合物の投薬量を減らすことが可能になる、処理適期の幅
を広げることができる等があげられる。そのため、日本
芝に薬害を加えることなく、防除の難しい多年性雑草も
防除することができる。

本発明の除草剤の剤型は水和剤、乳剤等水に希釈し散
布するのが良く、茎葉に付着するような場合によつては
展着剤を加用するのが良い。

製剤に当つては、不活性な固体担体、たとえばクレ
ー、ホワイトカーボン、ゼオライト、ベントナイト等、
液体担体としてはキシレン、トルエン、イソホロン、シ
クロヘサノン等が使用できる分散剤あるいは乳化剤とし
てはノニオン系やアニオン系の各種界面活性剤が使用で
きる。

（実施例）以下、実施例をもつて本発明を具体的に説明する。

表１に代表的化合物を載せ、実施例中の個々の化合物
は表１の化合物No.で示す。

製剤例１化合物Ｐの50％水和剤化合物Ｐを90部にホワイトカーボン３部、カオリンク
レー７部を加えジエツトミルで微粉砕し、これを55.6部
とカイリンクレー38.4部に、分散剤としてソルポール50
39（東邦化学工業（株）商標）４部およびソルポール50
50（東邦化学登録商標）２部を加えて、混合機で良く混
合し、化合物Ｐの50％水和剤を得た。

〔部はいずれも重量部を示す。以下、同じ〕

製剤例１と同様にして得た化合物No.1の90％微粉砕品
を16.7部と化合物Ｐの90％微粉砕品44.5部にカイリンク
レー32.8部、ソルポール5039の４部とソルポール5050の
２部を加え混合機で良く混合して、化合物No.1の15％と
化合物P40％を含有する水和剤を得た。

で粉砕した化合物No.2を10部と、化合物Ｐの50％水和剤
90部とを混合機で良く混合し、化合物No.2の10％と化合
物P45％を含有する水和剤を得た。

化合物No.3の７部と化合物Ｐの20部、メチルイソブチ
ルケトン45部、オルソクロルトルエン13部および界面活
性剤のネオペレツクスＣ−70（花王（株）商標）９部、
エマルゲンＡ−90（花王（株）商標）３部およびニユー
コール1203（日本乳化剤（株）商標）３部とを混合溶解
して、化合物No.3の７％と化合物Ｐの20％を含有する乳
剤を得た。

試験例１ 200cm²の素焼鉢にあらかじめ３株ずつ移植生育管理し
たヒメクグが10〜15cmの草丈に達した時期に各々の化合
物の所定希釈液100/10aを単用および混用で、スプレ
ーガンを使用し茎葉に散布した〔水和剤、水溶剤はノニ
オン系界面活性剤が散布濃度500ppmとなるよう添加し
た。〕。散布10日後と30日後に観察による調査を行つた
結果を表２に示す。

観察による評価の基準は下記の通りである。

0:無処理同様または無害 2:20％防除または 20％の害徴 5:50％防除または 50％の害徴 10:完全防除または枯死〔以下、この基準による〕試験例２ハマスゲ茎葉処理試験 200cm²の素焼鉢にハマスゲ塊茎を３個ずつ植え付け生
育管理して草丈15〜20cmに達した時期に化合物No.3と化
合物Ｐの所定希釈液150ml/10a相当をスプレーガンにて
茎葉散布し、１ケ月後に観察による調査を行つた結果を
表３に示す。

試験例３フイールドテストヒメクグが優先するコウライシバ地とハマスゲが優先
するノシバ地にそれぞれ１区10m²の散布区を設け、刈取
後雑草が５〜10cm芝生より草丈が高くなつた時に本発明
の所定量を100/10a相当（水和剤はノニオン系界面活
性剤500ppmとなるよう添加）を手押加圧噴霧器を用いて
区内に均一に散布した。

散布40日後に調査を行つた結果を表４に示す。処理事
の雑草の区内占有率は下記の通りである。

（発明の効果）本発明の雑草組成物は、単用の効果を超えた相乗効果
を示すので、化合物Ａ群と化合物Ｐの両化合物の投入薬
量を大幅に減らすことができ、さらに、本発明剤の作用
が生育期の茎葉散布で顕著であるため、雑草の多少や生
育状況を見てから散布できるので非常に有効である。そ
のため、日本芝に薬害を加えることなく、防除の難しい
多年性雑草も防除することができる。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】除草活性成分として、式（１）で表される
化合物および式（２）で表される化合物を含有する除草
組成物（式（１）中、Ｘはヨウ素原子または塩素原子を表し、
Ｒは水素原子、ナトリウム原子またはオクタノイル基を
表す。）。