JP2542225B2 - ヘキサヒドロ−8−ヒドロキシ−2,6−メタノ−2h−キノリジン−3(4h)−オンのエステル類及び関連化合物類 - Google Patents

ヘキサヒドロ−8−ヒドロキシ−2,6−メタノ−2h−キノリジン−3(4h)−オンのエステル類及び関連化合物類

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はヘキサヒドロ−8−ヒドロキシ−2,6−メタ
ノ−2H−キノリジン−3(4H)−オン及びヘキサヒドロ
−8−ヒドロキシ−2,6−メタノ−2H−キノリジンとあ
る芳香族及び複素環式カルボン酸類とのエステル類に関
する。本発明はまた、本発明の一群のエステル類の新規
な製法にも関する。
更に詳しくは、本発明は式 [式中Aは=H2、=O、=(H)(OH)、=(OH)2又は
=N−OHであり、Bは=H2、=(H)(CH3)、=
(H)(CH2NR3R4)又は=CH2であり、ここでR3とR4はC
2-4アルキルであるか、又は一緒にされるとテトラメチ
レン、ペンタメチレン又は−CH2CH2−O−CH2CH2−を生
じ、R1であって、ここでZはNR9、O又はSであり、R5、R6
びR8はそれぞれ水素、ハロゲン、C1-3アルキル又はC1-3
アルコキシであり、R7は水素、アミノ、(C1-4アルキ
ル)アミノ、(C1-4アルキル)2アミノ、アルコキシ又
はニトロであり、R9は水素、C1-4アルキル又はフェニル
(C1-2アルキル)であり、R10は水素、ハロゲン、C1-4
アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、又は
-CONH2であり、R11は水素、ハロゲン、C1-4アルキル又
はフェニルであり、波線は環上の酸素置換基の立体配置
がエンド又はエキソでありうることを示す]の化合物、
又は上記化合物類の薬学的に受入れられるその酸付加塩
類と第四級アンモニウム塩類に関する。
上述のC1-4アルキル基の例はメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル及びブチルである。C1-4アルコキシの
例はメトキシ、エトキシ、プロポキシ及びブトキシであ
る。上述のハロゲン類はフッ素、塩素又は臭素でありう
る。一般構造式中の波線が実線に変わると、これは化合
物の立体配置がエンドであることを示す。このようなエ
ンド化合物をトランスと呼ぶこともできる。同様に、エ
キソ化合物をシスと呼ぶことができる。本化合物類の任
意の水和物は、化合物自体と同等と考えられ、これはカ
ルボニル(すなわちAがO)が(OH)2として存在する場
合の化合物類を包含する。
好ましい化合物群は、エンド立体配置でエステルが多
環式の環に結合されているものである。更に好ましい群
は、Aが=Oと=(0H)2の場合のエンド立体配置をもつ
ものである。いっそう好ましい群では、Bが追加的に=
H2である。
上述の薬学的に受入れられる酸付加塩類は、無機酸
類、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、スルホン酸又は憐
酸によるもの;又は有機カルボン酸類、例えば酢酸、プ
ロピオン酸、グリコール酸、マレイン酸、ヒドロキシマ
レイン酸、りんご酸、酒石酸、くえん酸、サリチル酸、
2−アセチロキシ安息香酸、ニコチン酸又はイソニコチ
ン酸;又は有機スルホン酸類、例えばメタンスルホン
酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン
酸、4−トルエンスルホン酸、又は2−ナフタリンスル
ホン酸のような有機酸によるものなど、適当な酸との無
毒性の塩類でありうる。第四級アンモニウム塩は塩化メ
チル、臭化メチル又は臭化エチルのようなアルキルハラ
イド類で;又は4−トルエンスルホン酸メチルや2−ナ
フタリンスルホン酸メチルのような硫酸エステル類で形
成される。
本発明に包含される化合物類の幾つかの特定的な例
は、以下のとおりである。
エンド−8−(3,5−ジメチルベンゾイロキシ)ヘキ
サヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−
オン、 エキソ−8−(3,5−ジメチルベンゾイロキシ)ヘキ
サヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−
オン、 エンド−8−(3,5−ジクロロベンゾイロキシ)ヘキ
サヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−
オン、 エンド−8−(3,5−ジメトキシベンゾイロキシ)ヘ
キサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)
−オン、 エンド−8−(4−アミノベンゾイロキシ)ヘキサヒ
ドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−オ
ン、 エンド−8−(4−ジメチルアミノベンゾイロキシ)
ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4
H)−オン、 エンド−8−(3,5−ジメチルベンゾイロキシ)オク
タヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン、 エンド−8−(3−インドリルカルボニロキシ)オク
タヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン、 エンド−8−(5−シアノ−3−インドリルカルボニ
ロキシ)ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン
−3(4H)−オン、 エンド−8−(3,5−ジクロロベンゾイロキシ)ヘキ
サヒドロ−2,6−メタノ−4−メチル−2H−キノリジン
−3(4H)−オン、 エンド−8−(3−インドリルカルボニロキシ)ヘキ
サヒドロ−4−(ジエチルアミノメチル)−2,6−メタ
ノ−2H−キノリジン−3(4H)−オン、 エンド−8−(3−インドリルカルボニロキシ)−3
−ヒドロキシイミノ−2,6−メタノオクタヒドロ−2H−
キノリジン、 エンド−8−(2−メチル−1−イソインドリルカル
ボニロキシ)ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリ
ジン−3(4H)−オン、 エンド−8−(2−ピロリジニルカルボニロキシ)ヘ
キサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)
−オン、及び エンド−8−(3−インドリルカルボニロキシ)−2,
6−メタノオクタヒドロ−2H−キノリジン−3−オー
ル。
本発明化合物類は、式 [式中A′は=O又は=H2]をもつアルコール又はその
反応性誘導体を、 式 R1COOH [式中R1は上で定義されたとおり]の酸と反応性の均等
なものと反応させることによってつくられる。反応性の
均等なものとは、対応酸塩化物又は臭化物、又は対応す
る塩化又は臭化グリオキシリル、又は適当な酸ハライド
とN,N−カルボニルジイミダゾールとの反応によって得
られるカルボン酸イミダゾールを意味するか;又はアル
コールないしアルコールの反応性誘導体との反応で簡単
なカルボン酸エステルを生じるような任意の同様な酸誘
導体を意味している。もっと特定的には、アルコールの
−OHがエカトリアル(エキソ)にある場合は、これを酸
ハライドとN,N−カルボニルジイミダゾールとの反応で
得られる適当なカルボン酸イミダゾールと反応させるこ
とができる。その代わりに、標準手順(例えば塩化チオ
ニル)によって酸を酸塩化物に転化し、次にアルコール
と、又はテトラヒドロフラン中で水素化リチウムとアル
コールとの反応によって得られるリチウム塩のような、
アルコールのアルカリ金属塩と反応させる。
出発のアルコール中の−OH基がアキシャル(エンド)
にある時は、これを適当な酸塩化物又は臭化物との反応
によって対応するエステルにも転化できる。反応は4−
ジメチルアミノピリジンのような適当な第三級塩基1当
量の存在下に、キシレンのような高沸点不活性溶媒中で
実施される。しかし、この場合、140℃以上の温度での
長い加熱(24−84時間)が必要なため、指定条件下に安
定ではない酸ハライドにとって、この手順は適当ではな
い。このため、このような化合物類の調製に代わりの方
法を用いる必要がある。この手順では、ニトロパラフィ
ン溶媒中の適当な酸塩化物ないしは臭化物、又は塩化な
いし臭化グリオキシリルを、アルコールの超酸塩及び1
当量の同じ超酸の重金属塩の溶液と反応させる。塩化グ
リオキシリルは、使用条件下に容易に脱カルボニル化す
るため、指摘されたとおり本方法に使用できる。反応自
体は、−80℃ないし周囲温度(約23℃)の範囲の温度
で、1−24時間実施できる。M=Hでの適当な超酸類の
例は、MBF4、MAsF6、MSbF6、MPF6、MTaF6、又はMNbF6
あり、適当な重金属(M)の例は銀とタリウムである。
ニトロパラフィン溶媒の例はニトロメタン、ニトリエタ
ン、1−ニトロプロパン及び2−ニトロプロパンであ
る。
実際には、R1が一級又は二級アミノ基を含有する場合、
これは通常、上の反応中に保護され、第二級アミンを保
護するにはベンジル基が一般に使用され、第一級アミン
を保護するにはベンジロキシカルボニル基が使用され
る。いずれの場合も、生成物中の保護基は慣用手順、例
えば水素とパラジウム触媒での水素添加によって除去さ
れる。
下記のように調製される、Aが=Oの場合の化合物類
を、標準方法によって本発明の他の異なる架橋誘導体に
転化するために、種々の手順を使用できる。このよう
に、メタノールやエタノールのような低級アルカノール
中でアルカリ金属(ナトリウム又はカリウム)ホウ水素
化物を使用して、多環系のケトン基を対応アルコールに
還元できる。
ケトン基はまた、二段階手順によってメチレン基に完
全に還元できる。第一段階で塩酸やBF3のような強酸の
存在下にケトンをエチレンジチオール又はトリメチレン
ジチオールと反応させると、対応ジチオケタールを生ず
る。反応はニトロメタン又は酢酸のような適当な極性溶
媒中で実施される。次に高温(60−100℃)で2−プロ
パノールのような低級アルカノール溶媒中で、ラネーニ
ッケルの存在下にジチオケタールをヒドラジンで還元す
る。実際には、この同じ手順を使用して、元の出発アル
コールのヘキサヒドロ−8−ヒドロキシ−2,6−メタノ
−2H−キノリジン−3(4H)−オンを8−ヒドロキシ−
2,6−メタノオクタヒドロ−2H−キノリジンへ還元で
き、これを既述のように酸誘導体と反応させると、対応
エステルが得られる。
他のB基(すなわちアミノメチル、メチレン又はメチ
ル基)を含有する化合物類は、Aが=OでBが=H2の場
合の生成物から、ホルムアルデヒドと、ジメチルアミ
ン、ジエチルアミン、ピペリジン又はピロリジンのよう
な第二級アミンを使用するマンニッヒ反応によって得ら
れる。この反応は対応するアミノメチル化合物を生じ、
Bがジメチルアミノメチルの時には、トルエンのような
不活性溶媒中で90−110℃の加熱によりアミン部分を除
去すると、対応するメチレン化合物(Bが=CH2を生じ
る。このエキソ環式メチレン化合物を標準方法によって
単離し、例えば水素と酸化白金などを使用する水素添加
によってメチル基に転化できる。
Aがヒドロキシイミノ(=N−OH)の場合の化合物を
得るには、上述のケトンを標準手順によってヒドロキシ
ルアミン塩酸塩と反応させることができる。
上の手順で反応体として使用されるアルコールは、多
段階手順によって既知のアルキル(C1-4)3−シクロペン
テン−1−カルボキシレート類から得られる。特定的に
は、四酸化オスミウム触媒の存在下にN−メチルモルホ
リンN−オキシドを使用して、示されたシクロペンテン
中の二重結合を1,2−ジオ−ルに酸化する。次にメタ過
ヨウ素酸ナトリウムを使用して、ジオールを対応ジアル
デヒドに開裂する。好ましくはpH4で、低級アルキルグ
リシンエステル及びアセトンジカルボン酸によるジアル
デヒドのロビンソン−シェフ環化反応は、次の形のシュ
ードペレチエリン誘導体を生ずる。
ケトン基は、ホウ水素化ナトリウムを使用してアルコー
ルに還元され、−OH基をテトラヒドロピラニルエーテル
として保護するためには、生成物をジヒドロピランと反
応させる。強塩基(例えばカリウム第三ブトキシド)を
使用するジエステルのディークマン環化に続いて、水性
酸加水分解と脱カルボキシル化は、所望のアルコールを
与える。生ずるアルコールは二つの立体配置、すなわち
アキシャルとエカトリアルで存在しうる。上の手順で得
られる主生成物はアキシャルアルコールであり、これを
ショウノウスルホン酸塩やテトラフルオロホウ酸塩の環
化によってエカトリアル異性体から分離できる。
[発明の効果] 本化合物類は痛み、特に片頭痛、血管性及び群発頭
痛、及び三叉神経痛の処置に有用である。これらはま
た、癌の化学療法剤の処置から生ずる吐き気とおう吐の
処置にも有用である。
[先行技術及び問題点] 過去において、片頭痛の急性発作はカフェインと同時
投与できるエルゴタミンや、ジヒドロエルゴタミンのよ
うな末梢血管収縮剤;アセチルサリチル酸やp−アセチ
ルアミノフェノールのような下熱鎮痛剤;及び/又はサ
イクリジン、メトクロプラマイド及びチエチルペラジン
のような制吐剤で処置されてきた。また、急性片頭痛発
作の即時軽減はメトクロプラマイド(10mg)の緩慢な静
脈内注射によって得られるという報告があった[ジェイ
・ビー・ヒューズ(J.B.Hughes)、Med.J.Aust.2巻、17
号、580頁、1977年]。
5−ヒドロキシトリプタミン(5−HT)は、片頭痛の
病理学に役割を果たしている可能性の最も大きい天然物
質であると考えられる。ほとんどの発作中に、尿中で排
せつされる5−HTとその代謝物質の5−ヒドロキシイン
ドール酢酸の量が増加する。更に、血しょう及び血小板
の5−HT濃度が発作開始時に急激に低下し、頭痛が続く
間、低水準にとどまっている。しかも、片頭痛発作は、
ある患者では血小板減少期間と密接な関連があった。5
−HTの活性を抑えるような化合物は、片頭痛の対症療法
に役立つことが指摘された[ジェイ・アール・フォザー
ド(J.R.Fozard)、1980年度国際頭痛会議、Advances i
n Neurology 33巻、レイブンプレス、ニューヨーク、19
82年]。
既知の片頭痛予防薬のメチセルジド、プロプラノロー
ル、アミトリプチリン、及びクロルプロマジンは非常に
異なった薬理学的活性をもつが、いずれも片頭痛の予防
に臨床使用される投与量で5−HT D−受容器きっ抗剤で
ある。メトクロプラマイドは有力な5−HT M−受容器き
っ抗剤であり、求心性感覚ニューロン上にあるM−受容
器の遮断が、急性片頭痛発作の症状軽減をもたらすこと
が指摘された[前掲ジェイ・アール・フォザード]。
5−HT M−受容器きっ抗剤としての安息香酸シュード
トロピル(すなわちベンゾイルシュードトロピン)と3,
5−ジクロロベンゾイルトロピンを含めた(−)コカイ
ンと幾つかの関連化合物の効力が報告された[ジェイ・
アール・フォザードら、Eur.J.Pharmacol.59巻(1979
年)195−210頁;ジェイ・アール・フォザード、Naunyn
−Schmiedeberg′s Arch.Pharmacol.326巻(1984年)36
−44頁]。モトクロプラマイド、安息香酸シュードトロ
ピル、ノル(−)コカイン及びベンゾイルトロピンにつ
いて報告されたpA2値はそれぞれ7.2、7.0、7.7、7.2で
あり、一方同じ手順によって3,5−ジクロロベンゾイル
トロピンについて測定されたpA2値は、9.3であった(ジ
ェイ・アール・フォザードら、Eur.J.Pharmacol.49巻
(1978年)109−112頁;ジェイ・アール・フォザード、
Naunyn−Schmiedeberg′s Arch.Pharmacol.326巻(1984
年)36−44頁]。二重盲臨床試験で、3,5−ジクロロベ
ンゾイルトロピンは急性片頭痛発作に効果的な処置であ
ることを示した[シー・ロイジー(C.Loisy)ら、Cepha
lal−gia 5巻(1985年)79−82頁]。更に、5−HT M−
受容器の遮断に対するpA2値が7.7と13.6の間にある一連
のトロピンエステル類が、リチャードソン(Richardso
n)ら、Nature 316巻(1985年)26−131頁に記述されて
いる。
[問題を解決するための手段] 本発明化合物類は、求心性感覚ニューロン上の5−ヒ
ドロキシトリプタミン(5−HT)に対するM−受容器を
遮断する。このニューロンのあるものは苦痛の伝達を助
長している。上に説明したように、このようなM−受容
器の遮断は、片頭痛の症状を軽減する機作であると考え
られる。従って、本化合物類はM−受容器を効果的に遮
断するのに十分な量で投与される時に、片頭痛の処置に
有用である。
更に、メトクロプラマイド、3,5−ジクロロベンゾイ
ルトロピン及び(3α−トロパニル)−1H−インドール
−3−カルボン酸エステルを含めた、5−HT M−受容器
を遮断する化合物類は、動物実験モデルで癌化学療法剤
で誘発される吐き気とおう吐を予防するのに非常に有効
である(ダブリュー・ディー・マイナー(W.D.Miner)
ら、Brit.J.Pharmacol.,88巻(1986年)374頁;ダブリ
ュー・ディー・マイナー及びジー・ジェイ・サンガー
(G.J.Sanger)、Brit.J.Pharmacol.,88巻(1986年)49
7−499頁;ビー・コストール(B.Costall)ら、Neuroph
armacology.25巻(1986年)959−961頁]。細胞毒性薬
剤で誘発されるおう吐は、5−HT M−受容器機構を包含
するものと考えられる(ダブリュー・ディー・マイナー
及びジー・ジェイー・サンガー、Brit.J.Pharmacol.,88
巻(1986年)497−499頁]。従って、本化合物類は、M
−受容器を効果的に遮断するのに十分な量で投与される
時に、細胞毒性薬剤で誘発されるおう吐の処置に有用で
ある。
5−HTに対する化合物類の活性は、ジェイ・アール・
フォザードら、Eur.J.Pharmacol.59巻195−210頁(1979
年)に記述されたとおり、単離された兎の心臓でpA2
測定することによって評価できる。記述された方法で
は、5−HTのED50の2倍の効果を、きっ抗剤の不在下に
おけるED50のそれに低下させるような、きっ抗剤のモル
濃度を測定する。pA2値はこのモル濃度の対数の負であ
る。一般的に、pA2値が高ければ、化合物はより効力が
ある。この方法で試験すると、本化合物類は概して約8
−10の範囲のpA2値を示す。
ラットに静脈内注射された5−HTでフォン・ベツォル
ド・ヤリッシュ反射を誘発し、この反射に対する化合物
の効果を測定することにより、5−HTに対するこれらの
化合物類の活性を生体内で評価できる[ペインタール・
エイ・エス(Paintal,A.S.)Physiol.Rev.53巻159−227
頁(1973年);ジエイ・アール・フォザード、Naunyn−
Schmiedeberg′s Arch.Pharmacol.326巻(1984年)36−
44頁を参照]。一時的な拍動低下は、心臓内及び周辺の
求心性感覚繊維が5−HTで刺激され、この刺激によって
求心性迷走神経の活動が高まるためである。5−HTで誘
発されるフォン・ベツォルド・ヤリッシュ反射に対して
試験すると、化合物エンド−8−(3,5−ジメチルベン
ゾイロキシ)ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリ
ジン−3(4H)−オン塩酸塩及びエンド−ヘキサヒドロ
−8−(3−インドリルカルボニロキシ)−2,6−メタ
ノ−2H−キノリジン−3(4H)−オン塩酸塩は、静脈内
投与の0.01−0.1mg/kg又は経口投与される0.25−1mg/kg
で投与量依存的に応答を抑制した。
本化合物類は5−HT M−受容器に対する作用において非
常に選択的である。他の5−HT受容器及び他のけいれん
原物質、特にカルバコール、フェニルエフリン、ヒスタ
ミン及びカルシウムに対するそれらの効力は、5−HT M
−受容器に対するものより少なくとも3のオーダーで低
いことが知られている。従って、片頭痛や、細胞毒性薬
剤で誘発されるおう吐の処置へのそれらの使用は、副作
用を伴わないはずである。
本化合物類は、所望の効果を達成するために、種々の
方法で投与できる。化合物を経口又は非経口的に、例え
ば皮下又は静脈内に、単独で、又は薬学製剤の形で、処
置患者に投与できる。これらを吸入や座薬によっても投
与できる。化合物の投与量は多様であり、任意の片頭痛
軽減有効量又は細胞毒性薬剤でのおう吐に有効な量であ
りうる。患者と投与方式に応じて、化合物投与量は、投
与量当たり患者体重kg当たり約0.01mgないし約10mg、通
常0.03ないし3.0mgを提供するように、広範囲にわた
る。これらの化合物の単位投与量は、例えば約0.5mgな
いし100mg、通常1ないし50mg及び好ましくは3ないし3
0mgの化合物を含有し、1日に例えば1−4回投与でき
る。
「単位適量形式」という用語は、増量剤や担体と混合
するか組合わせるかした活性成分量を含有する一回又は
複数回投与量形式を意味するものとして使用されてお
り、この量は、一つ以上の所定の単位が1回の治療投与
に通常必要とされるような量である。液体や切込みを入
れた錠剤のような複数回投与量形式の場合は、所定の単
位は5ml量(茶さじ)の液体や切込み錠剤の半分ないし
4分の1などのように、複数回投与量形式の一部分であ
る。
本発明の特定的な処方剤は、それ自体、製薬技術で周
知の方法でつくられ、通常、薬学的に受入れられる担体
又は増量剤と混合するか、又はそうでない場合は組合わ
せた、少なくとも一つの本発明活性化合物からなる。こ
れらの処方剤をつくるために活性成分は通常、担体と混
合、又は増量剤で希釈されるか、あるいはカプセル、サ
シェ剤、カシェ剤、紙又はその他の容器に封入ないしカ
プセル化される。担体や増量剤は、活性成分用の賦形
剤、助剤又は媒体としての役目をもつ固体、半固体、又
は液体材料でありうる。適当な担体や増量剤はそれ自体
周知である。このような処方剤の調製についての説明に
は「レミントン製薬科学」(マック出版社、ペンシルベ
ニア州イーストン)を参照のこと。
本発明の処方剤は腸内又は非経口用に適合でき、錠
剤、カプセル剤、座薬、溶液、懸濁液等の形で患者に投
与できる。
本発明化合物類は、異なる作用方式をもつ他の抗片頭
痛薬と組合わせて、片頭痛療法に使用できる。このよう
な薬剤はバルビタール酸塩、ジアゼパム、クロルプロマ
ジン、アミトリプチリン、プロパノロール、メチセルジ
ド、ピゾチフェン、シプロヘプタジン、ジヒドロエルゴ
タミン、及びクロニジンのような予防薬;及び血管収縮
剤、例えばエルゴタミンとジヒドロエルゴタミン、鎮痛
/抗炎症剤、例えばアスピリン、パラセタモール及びイ
ンドメタシン、又は制吐剤、例えばサイクリジン、メト
クロプラマイド及びチエチルペラジンのような急性発作
に使用するものを包含する[フォザード・ジェイ・ア−
ル、J.Pharm.Pharmacol.,27巻297−321頁(1975年);
セイパー・ジェイ・アール(Saper,J.R.)、J.Amer.Me
d.Assoc.239巻480−484頁(1978年);前掲フォザード
・ジェイ・アールを参照]。一例として、本発明化合物
類は一日量のアスピリン300−1200mg又はメチセルジド
2−6mgと組合わせるのが有益であろう。
[実施例] 以下の例は本発明を例示するために提示されている
が、これらが本発明を限定するものと考えられてはなら
ない。
例1(出発物の調製) 乾燥ジメチルホルムアミド1.5リットル中のマロン酸
ジエチル160gのかきまぜた溶液に、0℃で窒素下に水素
化リチウム30gを徐々に添加した。水素発生がやんでか
ら(2時間)、シス−1,4−ジクロロ−2−ブテンを徐
々に添加し、混合物を室温まで暖まるようにした。72時
間後、混合物をエーテルとヘキサンとの混合物(1:4)
で希釈し、水中に注いだ。有機相を水と塩水で洗ってか
ら、硫酸マグネシウムで乾燥した。蒸留すると、少量
(〜10%)の2−ビニルシクロプロパン−1,1−ジカル
ボン酸ジエチルを含有する3−シクロペンテン−1,1−
ジカルボン酸ジエチル(沸点70−80℃/0.1mm)を生じ
た。
上で得られた不純なシクロペンテンジエステル148.5g
を80%エタノール1333ml中の水酸化カリウム118gの溶液
に加え、かきまぜた溶液を一夜60−70℃に暖めた。エタ
ノールを蒸発させ、残留物を水274ml中の濃硫酸107mlの
氷冷溶液で処理した。酸混合物をエーテル(3×400m
l)で抽出し、続いて乾燥エーテル抽出液を蒸発させる
と二酸の残留物を生じ、これを油浴中170−180℃で1時
間加熱して、一酸へ脱カルボキシル化した。残留油を蒸
留すると、幾分のγ−ビニル−γ−ブチロラクトンを含
有する粗製3−シクロペンテン−1−カルボン酸(沸点
68−73℃/1mm)を生じた。水300ml中の炭酸カリウム98g
の溶液を加え、γ−ビニル−γ−ブチロラクトンを除く
ために、混合物をエーテルで抽出した。水溶液を酸性化
し、エーテルで抽出すると、純粋な3−シクロペンテン
−1−カルボン酸を生じた。
例2(出発物の調製) 3−シクロペンテン−1−カルボン酸52gと過剰な塩
化チオニルとの混合物を室温で1時間かきまぜた。過剰
な塩化チオニルを蒸発させ、残留物を蒸留すると、塩化
3−シクロペンテン−1−カルボニル、沸点52−58℃、
を生じた。
上で得られた酸塩化物をエタノール150ml中のピリジ
ン32gのかきまぜた氷冷溶液に徐々に添加した。混合物
を更に1時間かきまぜ、エタノールを蒸発させ、残留物
を水とエーテルで処理した。エーテル層を分離し、水で
数回洗い、乾燥した。エーテルを蒸発させると、3−シ
クロペンテン−1−カルボン酸エチルの残留物が残っ
た。沸点62.5−66℃/14mm。
例3(出発物の調製) N−メチルモルホリンN−オキシド84.6g、四酸化オ
スミウム1g、水230ml、及びアセトン115mlを含有する溶
液を室温で30分かきまぜた。このかきまぜた混合物に、
アセトン115ml中の3−シクロペンテン−1−カルボン
酸エチル80gの溶液を、少なくとも8時間かけて非常に
ゆっくりと添加した。かきまぜた混合物を50℃で2時間
加熱して、反応を完了させた(酢酸エチル/ヘキサン70
/30を使用してTLC試験で確認)。重亜硫酸ナトリウム
(〜10g)を添加し、かきまぜを更に15分続け、混合物
をセライトに通してろ過した。ろ液のpHを12N硫酸37ml
の添加によって7に調製し、アセトンを蒸発させ、残留
溶液pHを12N硫酸13mlで2に調整し、溶液を酢酸エチル
(4×250ml)で抽出した。乾燥酢酸エチル溶液の蒸発
は、4−エトキシカルボニル−1,2−シクロペンタンジ
オールを生じた。
例4(出発物の調製) 水500ml中の過ヨウ素酸ナトリウム85.4gの溶液を、テ
トラヒドロフラン690ml中の4−エトキシカルボニル−
1,2−シクロペンタンジオール69gのかきまぜた溶液に徐
々に添加した。反応は発熱的であり、冷却を必要とし
た。2時間後、ヨウ化ナトリウムの沈殿物をろ別し、テ
トラヒドロフランのほとんどを除くために溶液を室温で
濃縮した。生ずる水溶液は所望のβ−エトキシカルボニ
ルグルタルアルデヒドを含有しており、これを次の反応
に直接使用した。
水800ml中のフタル酸水素カリウム400gのかきまぜた
懸濁液に、水1200ml中のアセトンジカルボン酸80gの溶
液、水400ml中のグリシンエチルエステル塩酸塩80gの溶
液、及び最後に上で得られたβ−エトキシカルボニルグ
ルタルアルデヒド溶液を次々に添加した。混合物を室温
で20時間かきまぜ、この間に炭酸ガスが発生した。過剰
量の炭酸カリウム水溶液の添加によって混合物を塩基性
にし、酢酸エチルで数回抽出した。乾燥酢酸エチル抽出
液を蒸発させると、主に7−エトキシカルボニル−9−
(エトキシカルボニルメチル)−9−アザビシクロ[3.
3.1]ノナン−3−オンからなるシロップを生じた。
例5(出発物の調製) エタノール750ml中の7−エトキシカルボニル−9−
(エトキシカルボニルメチル)−9−アザビシクロ[3.
3.1]ノナン−3−オン87.6gのかきまぜた溶液にホウ水
素化ナトリウム17gを少量ずつ添加した。混合物を室温
で一夜かきまぜ、エタノールを蒸発させ、残留物を水20
0mlで処理した。混合物が酸性になるまで塩酸(2M)を
加え、この酸溶液を飽和炭酸カリウム溶液の添加によっ
て直ちに塩基性にした。酢酸エチルで抽出し、乾燥抽出
液を蒸発させると、主に7−エトキシカルボニル−9−
(エトキシカルボニルメチル)−9−アザビシクロ[3.
3.1]ノナン−3−オールからなるシロップを生じた。
シリカとヘキサン−酢酸エチル(30:70)による溶離を
使用するカラムクロマトグラフィによって、シロップを
精製できる。
例6(出発物の調製) 塩化メチレン250ml中の粗製7−エトキシカルボニル
−9−(エトキシカルボニルメチル)−9−アザビシク
ロ[3.3.1.]ノナン−3−オール26.1gの溶液を1当量
のメタンスルホン酸8.42gで処理した。塩化メチレン溶
液を約35mlに濃縮し、ジヒドロピラン9.5mlをメタンス
ルホン酸1滴と一緒に添加し、混合物を室温で3時間か
きまぜた。次に混合物を飽和炭酸カリウム溶液中に注
ぎ、生成物を酢酸エチル抽出によって分離した。
乾燥酢酸エチル抽出液の蒸発は、主に7−エトキシカ
ルボニル−9−(エトキシカルボニルメチル)−9−ア
ザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−オールのテトラヒド
ロピラニルエーテルからなるシロップを生じた。シリカ
及びヘキサン−酢酸エチル(20:80)、Rf0.7を使用する
カラムクロマトグラフィによって、これを精製できる。
例7(出発物の調製) 無水トルエン800ml中の7−エトキシカルボニル−9
−(エトキシカルボニルメチル)−9−アザビシクロ
[3.3.1]ノナン−3−オールのテトラヒドロピラニル
エーテル34gの溶液をカリウム第三ブトキシド19gで処理
し、かきまぜた混合物を100℃で2時間加熱した。冷却
した混合物に無水蟻酸7.85gを加え、蟻酸カリウムをろ
別し、トルエン溶液を蒸発させると、シロップを生じ
た。シロップを5N塩酸300mlで処理し、かきまぜた溶液
を一夜還流させた。冷却した混合物を塩化メチレン抽出
で精製し、酸水溶液を乾固まで蒸発させた。残留物を少
量の水に溶解し、溶液を大過剰の炭酸カリウム飽和溶液
で処理した。生ずる混合物を酢酸エチルで抽出し、乾燥
酢酸エチル溶液を蒸発させると、エンド−ヘキサヒドロ
−8−ヒドロキシ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3
(4H)−オンを油として生じ、これを放置すると結晶化
した。エタノール中の樟脳スルホン酸1当量を使用し
て、塩基をその樟脳スルホン酸塩に転化した。融点178
℃。
実施例1 エンド−ヘキサヒドロ−8−ヒドロキシ−2,6−メタ
ノ−2H−キノリジン−3(4H)−オン1.8g、ホウフッ化
水素酸(0.88g;60%水溶液)、及びエタノール20mlの混
合物を蒸発させ、残留物を無水トルエン50mlで処理し、
混合物を再び蒸発させた。無水ニトロエタン50ml中の無
水残留物のかきまぜた懸濁液を−78℃で無水テトラフル
オロホウ酸銀1.94gで処理し、無水ニトロエタン20ml中
の塩化3,5−ジメチルベンゾイル1.7gの溶液を徐々に添
加した。かきまぜた反応の温度を−78℃で1.5時間保持
し、次に一夜に室温まで戻した。トリエチルアミン1gを
加え、溶液をろ過し、ニトロエタンを蒸発させた。水20
ml中の残留物の溶液を炭酸カリウム飽和水溶液の過剰量
で処理し、放出される油を酢酸エチル抽出で分離した。
酢酸エチル溶液を水で数回洗ってから、硫酸マグネシウ
ムで乾燥し蒸発させた。得られる残留物はエンド−8−
(3,5−ジメチルベンゾイロキシ)ヘキサヒドロ−2,6−
メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−オンであり、これ
を塩化メチレンとエーテル性塩化水素で処理すると、融
点約291℃の塩酸塩結晶を生じた。
実施例2 エンド−ヘキサヒドロ−8−ヒドロキシ−2,6−メタ
ノ−2H−キノリジン−3(4H)−オンと適当な酸塩化物
を使用して、実施例1の手順をくり返すと、下に列挙さ
れた対応エステル類が得られる。必要に応じて、酸塩化
物は標準手順により、例えば塩化チオニルを使用して、
適当なカルボン酸から得られた。エステルを対応酸塩に
転化するには、所望により、代わりの溶媒を使用して、
エステルを適当な酸と反応させた。
エンド−ヘキサヒドロ−8−(3−インドリルカルボ
ニロキシ)−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)
−オンメタンスルホネート、融点約278℃、 エンド−8−(3−ベンゾフランカルボニロキシ)ヘ
キサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)
−オン、 エンド−8−(3−ベンゾ[b]チオフェンカルボニ
ロキシ)ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン
−3(4H)−オン、 エンド−8−(1−ベンジル−1H−インドール−3−
イルカルボニロキシ)ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H
−キノリジン−3(4H)−オン、 エンド−ヘキサヒドロ−8−(1−メチル−1H−イン
ドール−3−イルカルボニロキシ)−2,6−メタノ−2H
−キノリジン−3(4H)−オン、 エンド−8−(4−ブロモ−2−フリルカルボニロキ
シ)ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3
(4H)−オン、 エンド−ヘキサヒドロ−8−(5−フェニル−2−フ
リルカルボニロキシ)−2,6−メタノ−2H−キノリジン
−3(4H)−オン、 エンド−8−(3−クロロ−2−チエニルカルボニロ
キシ)ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−
3(4H)−オン、 エンド−ヘキサヒドロ−8−(5−メチル−2−チエ
ニルカルボニロキシ)−2,6−メタノ−2H−キノリジン
−3(4H)−オン、 エンド−ヘキサヒドロ−8−(1−メチル−1H−ピロ
ール−2−イルカルボニロキシ)−2,6−メタノ−2H−
キノリジン−3(4H)−オン、 エンド−8−(3−クロロ−4−ニトロベンゾイロキ
シ)ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3
(4H)−オン、 エンド−8−(3−クロロ−4−ジメチルアミノベン
ゾイロキシ)ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリ
ジン−3(4H)−オン、 エンド−8−(3,5−ジクロロベンゾイロキシ)ヘキ
サヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−
オン、 エンド−8−(3,5−ジメトキシベンゾイロキシ)ヘ
キサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)
−オン、 エンド−8−(2,5−ジメチルベンゾイロキシ)ヘキ
サヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−
オン。
実施例3 0℃で無水エーテル20ml中の5−メチルインドール1g
のかきまぜた溶液に、塩化オキサリル0.76mlを徐々に添
加した。生成する沈殿物をろ別し、80℃で乾燥すると、
塩化5−メチル−3−インドリルグリオキシリルを生じ
た。
無水ニトロエタン10ml中の無水テトラフルオロホウ酸
銀205mgのかきまぜた溶液を室温で、無水ニトロエタン1
0ml中のエンド−ヘキサヒドロ−8−ヒドロキシ−2,6−
メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−オンテトラフルオ
ロボレート(遊離アミンをホウフッ化水素酸1当量で処
理して得られる)282.5mgの溶液で処理した。無水ニト
ロエタン10ml中の塩化5−メチル−3−インドリルグリ
オキシリル233mgの溶液を徐々に添加し、混合物を一夜
室温でかきまぜた。トリエチルアミン101mgを加え、溶
液でかきまぜた。トリエチルアミン101mgを加え、溶液
をろ過し、ニトロエタンを蒸発させた。水15ml中の残留
物の溶液を炭酸カリウム飽和水溶液で処理し、放出され
た油を酢酸エチル抽出で分離した。酢酸エチル溶液を水
で数回洗ってから、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発さ
せた。残留物を塩化メチレンとエーテル性塩化水素で処
理し、固体をろ別し、2−プロパノールから再結晶させ
ると、エンド−ヘキサヒドロ−8−(5−メチル−3−
インドリルカルボニロキシ)−2,6−メタノ−2H−キノ
リジン−3(4H)−オン塩酸塩を生じた。
5−メチルインドールの代わりに適当な置換インドー
ルを使用して上の手順をくり返すと、以下の化合物類が
得られた。
エンド−ヘキサヒドロ−8−(5−クロロ−3−イン
ドリルカルボニロキシ)−2,6−メタノ−2H−キノリジ
ン−3(4H)−オン塩酸塩、エタノールから再結晶後、
融点約317−320℃(分解)、 エンド−ヘキサヒドロ−8−(5−シアノ−3−イン
ドリルカルボニロキシ)−2,6−メタノ−2H−キノリジ
ン−3(4H)−オン塩酸塩、エタノールから再結晶後、
融点約304−305℃(分解)、 エンド−ヘキサヒドロ−8−(5−メトキシ−3−イ
ンドリルカルボニロキシ)−2,6−メタノ−2H−キノリ
ジン−3(4H)−オン塩酸塩、イソプロパノールから再
結晶後、融点約303℃(分解)。
また、エンド−ヘキサヒドロ−8−(5−カルバモイ
ル−3−インドリルカルボニロキシ)−2,6−メタノ−2
H−キノリジン−3(4H)−オン及びエンド−ヘキサヒ
ドロ−8−(5−ヒドロキシ−3−インドリルカルボニ
ロキシ)−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−
オンも同様に得られる。後者の場合、出発材料は5−ベ
ンジロキシインドールであり、最初の生成物は標準手順
を使用する還元によって脱ベンジル化される。
実施例4 ジメチルアミン(40%水溶液、0.68g)とホルムアル
デヒド(30%水溶液、0.49g)を、エタノール4mlと水2m
lとの混合物中のエンド−8−(3,5−ジメチルベンゾイ
ロキシ)ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン
−3(4H)−オン1.25gの溶液に次々に添加した。かき
まぜた混合物を70−75℃に16時間加熱し濃縮した。トル
エン50mlを加え、混合物を110℃で蒸発させた。
エタノール30ml中の残留物[エンド−8−(3,5−ジ
メチルベンゾイロキシ)ヘキサヒドロ−4−メチレン−
2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−オンを含
有]の溶液を、酸化白金(アダムス触媒)0.2gの存在下
に室温、大気圧で水素添加した。1時間に水素1当量が
吸収された。触媒をろ別し、エタノールを蒸発させ、残
留物をホウフッ化水素酸水溶液1当量で処理した。水溶
液を蒸発させると、結晶残留物を生じ、これをエタノー
ルから再結晶させると、融点約270−275℃のエンド−8
−(3,5−ジメチルベンゾイロキシ)ヘキサヒドロ−4
−メチル−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−
オンテトラフルオロボレートを生じた。
実施例5 エタノール5ml中のエンド−8−(3−インドリルカ
ルボニロキシ)ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノ
リジン−3(4H)−オン1.42gの溶液をフルオロホウ酸
(0.64g、60%水溶液)で処理し、混合物を蒸発させる
とエンド−8−(3−インドリルカルボニロキシ)ヘキ
サヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−
オンテトラフルオロボレート1.8gを生じた。
無水ニトロエタン30ml中の上の塩1.8gのかきまぜた懸
濁液をプロパン−1,3−ジチオール3mlと三フッ化ホウ素
エーテル化合物(3滴)で処理し、混合物を室温で一夜
かまぜた。ニトロエタンを蒸発によって除去し、残留物
をエーテルですり砕いた。固体生成物をろ別し、エーテ
ルで数回洗い、水25ml、炭酸カリウム飽和水溶液3ml及
びエーテル50mlで処理した。エーテル溶液を分離し、乾
燥(MgSO4)し蒸発させると、プロパンジチオケタール
誘導体を生じた。融点226−229℃(1.6g)。
イソプロパノール20ml中の上のジチオケタール0.5gの
かきまぜた還流溶液に、ラネーニッケル(6g、予めイソ
プロパノールで3回洗ったもの)の存在下に、ヒドラジ
ン水和物3mlを1時間にわたって滴加した。還流を更に3
0分保持し、熱い溶液をトリプルスーパーホスフェート
に通してろ過し、ニッケルを熱いイソプロパノールで数
回洗い、一緒にしたろ液を蒸発させると、エンド−8−
(3−インドリルカルボニロキシ)−2,6−メタノオク
タヒドロ−2H−キノリジンを遊離塩基50mgを生じた。塩
化メチレンとエーテル性塩化水素の添加は塩酸塩(30m
g)を生じた。融点311−313℃(エタノールから)。
実施例6 エステルの代わりにエンド−ヘキサヒドロ−8−ヒド
ロキシ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−オ
ンを使用して実施例5の手順をくり返した。得られたジ
チオケタールを前節に述べたとおりに還元したが、但し
ヒドラジン水和物を残しておいた。これはエキソ−オク
タヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−8−オール
を生じ、次にこれを塩化3,5−ジメチルベンゾイルと反
応させると、エキソ−8−(3,5−ジメチルベンゾイロ
キシ)オクタヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジンを
生じ、これを標準手順によって塩酸塩に転化した。融点
255−256℃。

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 [式中Aは=H2、=O、=(H)(OH)又は=N−OHで
    あり、Bは=H2、=(H)(CH3)、=(H)(CH2NR3R
    4)又は=CH2であり、ここでR3とR4はC2-4アルキルであ
    るか、又は一緒にされるとテトラメチレン、ペンタメチ
    レン又は−CH2CH2−O−CH2CH2−を生じ、R1であって、ここでZはNR9、O又はSであり、R5、R6
    びR8はそれぞれ水素、ハロゲン、C1-3アルキル又はC1-3
    アルコキシであり、R7は水素、アミノ、(C1-4アルキ
    ル)アミノ、(C1-4アルキル)2アミノ又はニトロであ
    り、R9は水素、C1-4アルキル又はフェニル(C1-2アルキ
    ル)であり、R10は水素、ハロゲン、C1-4アルキル、C
    1-4アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、又は-CONH2であ
    り、R11は水素、ハロゲン、C1-4アルキル又はフェニル
    であり、波線は環上の酸素置換基の立体配置がエンド又
    はエキソでありうることを示す]の化合物、又は上記化
    合物類の薬学的に受入れられるその酸付加塩類と第四級
    アンモニウム塩類。
  2. 【請求項2】式 [式中Aは=H2、=O、=(H)(OH)又は=N−OHで
    あり、Bは=H2、=(H)(CH3)、=(H)(CH2NR3R
    4)又は=CH2であり、ここでR3とR4はC2-4アルキルであ
    るか、又は一緒にされるとテトラメチレン、ペンタメチ
    レン又は−CH2CH2−O−CH2CH2−を生じ、R1であって、ここでZはNR9、O又はSであり、R5、R6
    びR8はそれぞれ水素、ハロゲン、C1-3アルキル又はC1-3
    アルコキシであり、R7は水素、アミノ、(C1-4アルキ
    ル)アミノ、(C1-4アルキル)2アミノ又はニトロであ
    り、R9は水素、C1-4アルキル又はフェニル(C1-2アルキ
    ル)であり、R10は水素、ハロゲン、C1-4アルキル、C
    1-4アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、又は-CONH2であ
    り、R11は水素、ハロゲン、C1-4アルキル又はフェニル
    である]をもつ特許請求の範囲第1項による化合物、又
    は上記化合物類の薬学的に受入れられるその酸付加塩類
    と第四級アンモニウム塩類。
  3. 【請求項3】式 [式中Aは=H2、=O、=(H)(OH)、又は=N−OH
    であり、R1であって、ここでZはNR9、O又はSであり、R5、R6
    びR8はそれぞれ水素、ハロゲン、C1-3アルキル又はC1-3
    アルコキシであり、R7は水素、アミノ、(C1-4アルキ
    ル)アミノ、(C1-4アルキル)2アミノ又はニトロであ
    り、R9は水素、C1-4アルキル又はフェニル(C1-2アルキ
    ル)であり、R10は水素、ハロゲン、C1-4アルキル、C
    1-4アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、又は-CONH2であ
    り、R11は水素、ハロゲン、C1-4アルキル又はフェニル
    である]をもつ特許請求の範囲第1項による化合物、又
    は上記化合物類の薬学的に受入れられるその酸付加塩類
    と第四級アンモニウム塩類。
  4. 【請求項4】式 [式中R1であって、ここでZはNR9、O又はSであり、R5、R6
    びR8はそれぞれ水素、ハロゲン、C1-3アルキル又はC1-3
    アルコキシであり、R7は水素、アミノ、(C1-4アルキ
    ル)アミノ、(C1-4アルキル)2アミノ又はニトロであ
    り、R9は水素、C1-4アルキル又はフェニル(C1-2アルキ
    ル)であり、R10は水素、ハロゲン、C1-4アルキル、C
    1-4アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、又は-CONH2であ
    り、R11は水素、ハロゲン、C1-4アルキル又はフェニル
    である]をもつ特許請求の範囲第1項による化合物、又
    は上記化合物類の薬学的に受入れられるその酸付加塩類
    と第四級アンモニウム塩類。
  5. 【請求項5】式 [式中R1であって、ここでZはNR9、O又はSであり、R5、R6
    びR8はそれぞれ水素、ハロゲン、C1-3アルキル又はC1-3
    アルコキシであり、R7は水素、アミノ、(C1-4アルキ
    ル)アミノ、(C1-4アルキル)2アミノ又はニトロであ
    り、R9は水素、C1-4アルキル又はフェニル(C1-2アルキ
    ル)であり、R10は水素、ハロゲン、C1-4アルキル、C
    1-4アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、又は-CONH2であ
    る]をもつ、特許請求の範囲第1項による化合物、又は
    上記化合物類の薬学的に受入れられるその酸付加塩類と
    第四級アンモニウム塩類。
  6. 【請求項6】エンド−8−(3,5−ジメチルベンゾイロ
    キシ)ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−
    3(4H)−オンである、特許請求の範囲第1項による化
    合物。
  7. 【請求項7】エンド−8−(3−インドリルカルボニロ
    キシ)ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−2H−キノリジン−
    3(4H)−オンである、特許請求の範囲第1項による化
    合物。
  8. 【請求項8】式 [式中Aは=H2、=O、=(H)(OH)又は=N−OHで
    あり、Bは=H2、=(H)(CH3)、=(H)(CH2NR3R
    4)又は=CH2であり、ここでR3とR4はC2-4アルキルであ
    るか、又は一緒にされるとテトラメチレン、ペンタメチ
    レン又は−CH2CH2−O−CH2CH2−を生じ、R1であって、ここでZはNR9、O又はSであり、R5、R6
    びR8はそれぞれ水素、ハロゲン、C1-3アルキル又はC1-3
    アルコキシであり、R7は水素、アミノ、(C1-4アルキ
    ル)アミノ、(C1-4アルキル)2アミノ又はニトロであ
    り、R9は水素、C1-4アルキル又はフェニル(C1-2アルキ
    ル)であり、R10は水素、ハロゲン、C1-4アルキル、C
    1-4アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、又は-CONH2であ
    り、R11は水素、ハロゲン、C1-4アルキル又はフェニル
    であり、波線は環上の酸素置換基の立体配置がエンド又
    はエキソでありうることを示す]の化合物、又は上記化
    合物類の薬学的に受入れられるその酸付加塩類と第四級
    アンモニウム塩類、の製法であって、 式 [式中A′は=H2又は=O]をもつアルコール又はその
    反応性誘導体を、 式 R1COOH [式中R1は上で定義されたとおり]の酸と反応性の均等
    なものと反応させて、Aが=H2又は=Oの場合の化合物
    類を得て、続いて任意付加的に (a)生成物ケトンをアルカリ金属ホウ水素化物で還元
    して、Aが=(H)(OH)の場合の化合物をつくるか、
    又は (b)生成物ケトンをエチレンジチオール又はトリメチ
    レンジチオールによってジチオケタールへ転化し、続い
    てラネーニッケルの存在下、ヒドラジンで還元し、Aが
    =H2の場合の化合物をつくるか、又は (c)生成物ケトンをヒドロキシルアミン塩酸塩と反応
    させて、Aが=N−OHの場合の化合物をつくるか、又は (d)生成物ケトンをホルムアルデヒド及び適当な第二
    級アミンと反応させて、Bが=(H)(CH2NR3R4)の場
    合の化合物をつくり、続いてBがジメチルアミノメチル
    の時には、加熱してBが=CH2の場合の化合物をつく
    り、更に続いて水素添加によってBが=(H)(CH3
    の場合の化合物をつくることからなる方法。
  9. 【請求項9】式 [式中A′は=H2又は=Oであり、R1であって、ここでZはNR9、O又はSであり、R5、R6
    びR8はそれぞれ水素、ハロゲン、C1-3アルキル又はC1-3
    アルコキシであり、R7は水素、アミノ、(C1-4アルキ
    ル)アミノ、(C1-4アルキル)2アミノ又はニトロであ
    り、R9は水素、C1-4アルキル又はフェニル(C1-2アルキ
    ル)であり、R10は水素、ハロゲン、C1-4アルキル、C
    1-4アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、又は-CONH2であ
    り、R11は水素、ハロゲン、C1-4アルキル又はフェニル
    である]の化合物、又は上記化合物類の薬学的に受入れ
    られるその酸付加塩類と第四級アンモニウム塩類、の製
    法であって、 式 [式中A′は上で定義されたとおり]をもつアルコール
    又はその反応性誘導体を、 式 R1COOH [式中R1は上で定義されたとおり]の酸と反応性の均等
    なものと反応させることからなる、特許請求の範囲第8
    項による方法。
  10. 【請求項10】式 [式中A′は=H2又は=Oであり、R1であって、ここでR5、R6及びR8はそれぞれ水素、ハロゲ
    ン、C1-3アルキル又はC1-3アルコキシであり、R7は水
    素、アミノ、(C1-4アルキル)アミノ、(C1-4アルキ
    ル)2アミノ又はニトロであり、R10は水素、ハロゲン、
    C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、
    又は-CONH2であり、R11は水素、ハロゲン、C1-4アルキ
    ル又はフェニルであり、ZはNR9、O又はSであり、R9
    は水素、C1-4アルキル又はフェニル(C1-2アルキル)で
    ある]の化合物、又は上記化合物類の薬学的に受入れら
    れるその酸付加塩類と第四級アンモニウム塩類、の製法
    であって、 式 [式中A′は上で定義されたとおり]のアルコールを、 式 R1COOH [式中R1は上で定義されたとおり]の酸と反応させるこ
    とからなり、このアルコールがアルコールの超酸塩の形
    で、同じ超酸の重金属塩の存在下に使用され、この酸が
    対応する酸塩化物又は臭化物又は対応する塩化又は臭化
    グリオキシルの形で使用され、反応がニトロパラフィン
    溶媒中で、−80℃と周囲温度の間の温度で、約24時間ま
    での期間に実施される、特許請求の範囲第8項による方
    法。
  11. 【請求項11】式 [式中R1であって、ここでZはNR9、O又はSであり、R5、R6
    びR8はそれぞれ水素、ハロゲン、C1-3アルキル又はC1-3
    アルコキシであり、R7は水素、アミノ、(C1-4アルキ
    ル)アミノ、(C1-4アルキル)2アミノ又はニトロであ
    り、R9は水素、C1-4アルキル又はフェニル(C1-2アルキ
    ル)であり、R10は水素、ハロゲン、C1-4アルキル、C
    1-4アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、又は-CONH2であ
    り、R11は水素、ハロゲン、C1-4アルキル又はフェニル
    である]の化合物、又は上記化合物類の薬学的に受入れ
    られるその酸付加塩類と第四級アンモニウム塩類、の製
    法であって、 式 にアルコールを、 式 R1COOH [式中R1は上で定義されたとおり]の酸と反応させるこ
    とからなり、このアルコールがアルコールの超酸塩の形
    で、一当量の同じ超酸の重金属塩の存在下に使用され、
    この酸が対応する酸塩化物又は臭化物又は対応する塩化
    又は臭化グリオキシルの形で使用され、反応がニトロパ
    ラフィン溶媒中で、−80℃と周囲温度の間の温度で、約
    24時間までの期間に実施される、特許請求の範囲第8項
    による方法。
  12. 【請求項12】式 [式中R1であって、ここでZはNR9、O又はSであり、R5、R6
    びR8はそれぞれ水素、ハロゲン、C1-3アルキル又はC1-3
    アルコキシであり、R7は水素、アミノ、(C1-4アルキ
    ル)アミノ、(C1-4アルキル)2アミノ又はニトロであ
    り、R9は水素、C1-4アルキル又はフェニル(C1-2アルキ
    ル)であり、R10は水素、ハロゲン、C1-4アルキル、C
    1-4アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、又は-CONH2であ
    る]の化合物、又は上記化合物類の薬学的に受入れられ
    るその酸付加塩類と第四級アンモニウム塩類、の製法で
    あって、 式 のアルコールを、 式 R1COOH [式中R1は上で定義されたとおり]の酸と反応させるこ
    とからなり、このアルコールがアルコールの超酸塩の形
    で、一当量の同じ超酸の重金属塩の存在下に使用され、
    この酸が対応する酸塩化物又は臭化物又は対応する塩化
    又は臭化グリオキシルの形で使用され、反応がニトロパ
    ラフィン溶媒中で、−80℃と周囲温度の間の温度で約24
    時間までの期間に実施される、特許請求の範囲第8項に
    よる方法。
  13. 【請求項13】エンド−ヘキサヒドロ−8−ヒドロキシ
    −2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−オンを初
    めにホウフッ化水素酸と、次にテトラフルオロホウ酸銀
    と、最後に塩化3,5−ジメチルベンゾイルと反応させる
    ことからなる、特許請求の範囲第9項によるエンド−8
    −(3,5−ジメチルベンゾイロキシ)ヘキサヒドロ−2,6
    −メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−オンの製法。
  14. 【請求項14】エンド−ヘキサヒドロ−8−ヒドロキシ
    −2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−オンを初
    めにホウフッ化水素酸と、次にテトラフルオロホウ酸銀
    と、最後にインドール−3−カルボン酸塩化物と反応さ
    せることからなる、特許請求の範囲第8項によるエンド
    −8−(3−インドリルカルボニロキシ)ヘキサヒドロ
    −2,6−メタノ−2H−キノリジン−3(4H)−オンの製
    法。
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