JP2539794Y2 - 水冷形大電力マイクロ波管 - Google Patents
水冷形大電力マイクロ波管Info
- Publication number
- JP2539794Y2 JP2539794Y2 JP10372190U JP10372190U JP2539794Y2 JP 2539794 Y2 JP2539794 Y2 JP 2539794Y2 JP 10372190 U JP10372190 U JP 10372190U JP 10372190 U JP10372190 U JP 10372190U JP 2539794 Y2 JP2539794 Y2 JP 2539794Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cooling tank
- cooling
- water
- wave circuit
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- Microwave Tubes (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、水冷形大電力マイクロ波管に関し、特にそ
の遅波回路の冷却槽の構造に関する。
の遅波回路の冷却槽の構造に関する。
結合空胴形進行波管のようなマイクロ波電子管は、遅
波回路上を伝播する高周波と電子ビームの相互作用によ
って高周波を増幅する機能を有し、電子ビームを放射す
る電子銃と、電子ビームと高周波とを結合させて高周波
の増幅を行なう遅波回路と、電子ビームを捕獲するコレ
クタ電極及び遅波回路内で電子ビームの発散を防止する
集束用磁気回路などにより構成されている。
波回路上を伝播する高周波と電子ビームの相互作用によ
って高周波を増幅する機能を有し、電子ビームを放射す
る電子銃と、電子ビームと高周波とを結合させて高周波
の増幅を行なう遅波回路と、電子ビームを捕獲するコレ
クタ電極及び遅波回路内で電子ビームの発散を防止する
集束用磁気回路などにより構成されている。
大電力結合空胴形進行波管においては、遅波回路部を
構成する空胴は、熱伝動が良好な銅を用い、各空胴はろ
う付により組立てられ気密封止されている。高出力動作
時には、出力側遅波回路は高周波損失により空胴が発熱
するため、一般的に出力側空胴の外周部に冷却水を通す
ための冷却槽がろう付けされ、その冷却槽には冷却水を
通すための送排水管が接合されている。通常、冷却槽の
構造は空胴と同じ材料の銅が用いられ、出力側空胴の外
周面に合わせた形状で空胴にろう付され、冷却槽には送
排水管が接合されるが、この送排水管の接合は製造を容
易にし、且つ小形化を図るため空胴の中心軸に対し直角
方向をなすよう取付けられている。以下に、第3図
(a),(b)をもって説明する。遅波回路を構成する
出力側空胴1の外周面に冷却槽2が、出力側空胴1の両
側にろう付されている。
構成する空胴は、熱伝動が良好な銅を用い、各空胴はろ
う付により組立てられ気密封止されている。高出力動作
時には、出力側遅波回路は高周波損失により空胴が発熱
するため、一般的に出力側空胴の外周部に冷却水を通す
ための冷却槽がろう付けされ、その冷却槽には冷却水を
通すための送排水管が接合されている。通常、冷却槽の
構造は空胴と同じ材料の銅が用いられ、出力側空胴の外
周面に合わせた形状で空胴にろう付され、冷却槽には送
排水管が接合されるが、この送排水管の接合は製造を容
易にし、且つ小形化を図るため空胴の中心軸に対し直角
方向をなすよう取付けられている。以下に、第3図
(a),(b)をもって説明する。遅波回路を構成する
出力側空胴1の外周面に冷却槽2が、出力側空胴1の両
側にろう付されている。
冷却槽2は、冷却槽部品2a及び冷却槽部品2bより成
り、冷却槽部品2bには冷却水を通すための送水管3と、
排水管4がろう付により接合されている。この冷却槽2
は製品を小形化する上から水槽を形成する部分の寸法は
数mm程度の寸法をとり、且つ冷却水を通す送排水管3及
び4の接合は、製造を容易にするため出力側空胴1の中
心軸に対して直角方向に接合されている。
り、冷却槽部品2bには冷却水を通すための送水管3と、
排水管4がろう付により接合されている。この冷却槽2
は製品を小形化する上から水槽を形成する部分の寸法は
数mm程度の寸法をとり、且つ冷却水を通す送排水管3及
び4の接合は、製造を容易にするため出力側空胴1の中
心軸に対して直角方向に接合されている。
従来構造においては、冷却槽が銅製であるため冷却水
によって表面に酸化が起り、且つ冷却槽には冷却水にか
なり圧力をかけて通すため、排水口の部分にうず流が生
じ、この状態で長時間(数万時間)使用すると、冷却水
によって酸化膜が剥離し、また酸化,剥離の繰返しによ
り冷却槽の排水管接合部に対向する面の冷却槽底面がす
り鉢状にえぐられてくぼみができ、冷却水漏れを起す問
題があった。また、冷却槽の構造において排水口のうず
流の影響が出ない構造にするには冷却槽が大きくなった
り、また送排水管の取付位置を変更するには、構造が複
雑になったり、また形状が大きくなるなどの欠点があっ
た。
によって表面に酸化が起り、且つ冷却槽には冷却水にか
なり圧力をかけて通すため、排水口の部分にうず流が生
じ、この状態で長時間(数万時間)使用すると、冷却水
によって酸化膜が剥離し、また酸化,剥離の繰返しによ
り冷却槽の排水管接合部に対向する面の冷却槽底面がす
り鉢状にえぐられてくぼみができ、冷却水漏れを起す問
題があった。また、冷却槽の構造において排水口のうず
流の影響が出ない構造にするには冷却槽が大きくなった
り、また送排水管の取付位置を変更するには、構造が複
雑になったり、また形状が大きくなるなどの欠点があっ
た。
本考案は、水冷形大電力マイクロ波管の冷却槽に取付
けた送水管と排水管の対向する冷却槽の底面に非酸化性
の素材をろう付し、排水口に生ずる冷却水のうず流によ
って酸化膜が剥離し、冷却槽底面にすり鉢状のくぼみが
できるのを防止し、且つ構造が単純で小形の冷却槽を形
成するものである。
けた送水管と排水管の対向する冷却槽の底面に非酸化性
の素材をろう付し、排水口に生ずる冷却水のうず流によ
って酸化膜が剥離し、冷却槽底面にすり鉢状のくぼみが
できるのを防止し、且つ構造が単純で小形の冷却槽を形
成するものである。
次に本考案について図面を参照して説明する。第1図
(a),(b)は、本考案の第1の実施例の横断面図と
側面の部分断面図であう。遅波回路を構成する出力側空
胴1の外周面に冷却槽2が出力空胴1の両側にろう付さ
れている。冷却槽2には冷却水を通すための送水管3と
排水管4がろう付により接合されている。冷却槽2は冷
却槽部品2a及び冷却槽部品2bより成り、この冷却槽2の
水槽をなす部分の寸法は数mm程度の寸法にとっている。
また、冷却槽部品2bには送水管3と排水管4がろう付に
より接合されており取出し方向は出力側空胴1の中心軸
を直角方向をなしている。また、冷却槽部品2aには排水
管4の対向面の部分に非酸化性素材5が排水管4の穴径
の1.5倍程度の寸法をもって、金ろうを用いてろう付さ
れている。このような構造にすることにより従来問題と
なった冷却水によって冷却槽の表面が酸化し、且つ排水
口の部分に冷却水によって生ずるうず流によって酸化膜
の剥離及び酸化の繰返しにより排水口に対向する面の冷
却槽底面がすり鉢状にえぐられくぼみができるのをその
部分に非酸化性素材を配置することによって、従来の問
題点が除去でき小形の冷却槽が提供できる。
(a),(b)は、本考案の第1の実施例の横断面図と
側面の部分断面図であう。遅波回路を構成する出力側空
胴1の外周面に冷却槽2が出力空胴1の両側にろう付さ
れている。冷却槽2には冷却水を通すための送水管3と
排水管4がろう付により接合されている。冷却槽2は冷
却槽部品2a及び冷却槽部品2bより成り、この冷却槽2の
水槽をなす部分の寸法は数mm程度の寸法にとっている。
また、冷却槽部品2bには送水管3と排水管4がろう付に
より接合されており取出し方向は出力側空胴1の中心軸
を直角方向をなしている。また、冷却槽部品2aには排水
管4の対向面の部分に非酸化性素材5が排水管4の穴径
の1.5倍程度の寸法をもって、金ろうを用いてろう付さ
れている。このような構造にすることにより従来問題と
なった冷却水によって冷却槽の表面が酸化し、且つ排水
口の部分に冷却水によって生ずるうず流によって酸化膜
の剥離及び酸化の繰返しにより排水口に対向する面の冷
却槽底面がすり鉢状にえぐられくぼみができるのをその
部分に非酸化性素材を配置することによって、従来の問
題点が除去でき小形の冷却槽が提供できる。
第2図(a),(b)は、本考案の第2の実施例の横
断面図と側面の部分断面図である。第1の実施例と異な
るところは、非酸化性素材5を冷却槽部品2aの底面全面
に配置したことである。これは、冷却槽部品2aの酸化膜
の剥離による悪影響は第1の実施例より優るが、熱伝導
の点で若干性能が落ちる。但し寸法を適度に選定するこ
とによって同様の効果を得ることができる。
断面図と側面の部分断面図である。第1の実施例と異な
るところは、非酸化性素材5を冷却槽部品2aの底面全面
に配置したことである。これは、冷却槽部品2aの酸化膜
の剥離による悪影響は第1の実施例より優るが、熱伝導
の点で若干性能が落ちる。但し寸法を適度に選定するこ
とによって同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、本考案は冷却槽に接合した送水
管及び排水管に対向する冷却槽底面に非酸化性の素材を
接合したことにより、従来の問題点であった冷却水のう
ず流による冷却底面がすり鉢状にえぐられくぼみができ
るのを除去でき構造が単純で且つ小形の冷却槽が形成で
きる。
管及び排水管に対向する冷却槽底面に非酸化性の素材を
接合したことにより、従来の問題点であった冷却水のう
ず流による冷却底面がすり鉢状にえぐられくぼみができ
るのを除去でき構造が単純で且つ小形の冷却槽が形成で
きる。
第1図(a)は、本考案による第1の実施例の横断面
図、第1図(b)は、本考案による第1の実施例の側面
の部分断面図、第2図(a)は、本考案の第2の実施例
の横断面図、第2図(b)は、本考案の第2の実施例の
側面の部分断面図、第3図(a)は、従来構造の横断面
図、第3図(b)は、従来構造の側面の部分断面図であ
る。 1…出力側空胴、2…冷却槽、2a,2b…冷却槽部品、3
…送水管、4…排水管、5…非酸化性素材。
図、第1図(b)は、本考案による第1の実施例の側面
の部分断面図、第2図(a)は、本考案の第2の実施例
の横断面図、第2図(b)は、本考案の第2の実施例の
側面の部分断面図、第3図(a)は、従来構造の横断面
図、第3図(b)は、従来構造の側面の部分断面図であ
る。 1…出力側空胴、2…冷却槽、2a,2b…冷却槽部品、3
…送水管、4…排水管、5…非酸化性素材。
Claims (1)
- 【請求項1】電子銃,遅波回路及びコレクタから構成さ
れ前記遅波回路の外周部には冷却槽が接合され、この冷
却槽には前記遅波回路の中心軸に対して直角方向に接合
した送排水管を有する水冷形大電力マイクロ波管におい
て、前記冷却槽の送排水管の穴径部に対向する面に非酸
化性素材を配設したことを特徴とする水冷形大電力マイ
クロ波管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10372190U JP2539794Y2 (ja) | 1990-10-02 | 1990-10-02 | 水冷形大電力マイクロ波管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10372190U JP2539794Y2 (ja) | 1990-10-02 | 1990-10-02 | 水冷形大電力マイクロ波管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0461732U JPH0461732U (ja) | 1992-05-27 |
JP2539794Y2 true JP2539794Y2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=31848704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10372190U Expired - Lifetime JP2539794Y2 (ja) | 1990-10-02 | 1990-10-02 | 水冷形大電力マイクロ波管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2539794Y2 (ja) |
-
1990
- 1990-10-02 JP JP10372190U patent/JP2539794Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0461732U (ja) | 1992-05-27 |
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