JPH066520Y2 - イオンレーザ管 - Google Patents
イオンレーザ管Info
- Publication number
- JPH066520Y2 JPH066520Y2 JP1987152865U JP15286587U JPH066520Y2 JP H066520 Y2 JPH066520 Y2 JP H066520Y2 JP 1987152865 U JP1987152865 U JP 1987152865U JP 15286587 U JP15286587 U JP 15286587U JP H066520 Y2 JPH066520 Y2 JP H066520Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin tube
- ion laser
- discharge
- protective layer
- laser tube
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Lasers (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、アルゴン,クリプトン等の気体放電による励
起作用を用いて、レーザ発振を現出させるイオンレーザ
管に関する。
起作用を用いて、レーザ発振を現出させるイオンレーザ
管に関する。
従来のイオンレーザ管の縦断面図を第2図に示した。ビ
ーム通過用の中心細管口20とガスのリターン路21を
備えたAlN製のディスク10とAlN製のパイプ3が
交互に接続され、終端部のディスク10又はパイプ3に
さらに、KBガラスから成るガラス管4が接合されて、
放電細管部11が構成されている。この放電細管部端部
のガラス管4には、アノード6およびカソード7を具備
した金属封入皿8,8′が接合され、さらに金属封入皿
8,8′の先端にはブリュースタ窓9がそれぞれ接続さ
れてイオンレーザ管ができあがっている。イオンレーザ
管は通常アルゴンガス等所定のガスを所定の量だけ封入
して用いられる。
ーム通過用の中心細管口20とガスのリターン路21を
備えたAlN製のディスク10とAlN製のパイプ3が
交互に接続され、終端部のディスク10又はパイプ3に
さらに、KBガラスから成るガラス管4が接合されて、
放電細管部11が構成されている。この放電細管部端部
のガラス管4には、アノード6およびカソード7を具備
した金属封入皿8,8′が接合され、さらに金属封入皿
8,8′の先端にはブリュースタ窓9がそれぞれ接続さ
れてイオンレーザ管ができあがっている。イオンレーザ
管は通常アルゴンガス等所定のガスを所定の量だけ封入
して用いられる。
一般に、アルゴンやクリプトンなどのガスをイオン化
し、このイオンのエネルギー準位間の遷移によりレーザ
発振を行なうイオンレーザは、高出力化にともないイオ
ン密度をあげる必要があり、このため放電細管部に10
Aを越える大電流を流さなければならない。また、この
ような大電流による放電を伴なうイオンレーザの場合、
放電により生じたプラズマを磁界により絞ってイオン密
度を上げると共にプラズマによる放電細管部の加熱を防
いでいる。さらに細管部に発生する熱を水冷等により熱
伝導を利用して排除している。しかし、もし磁界がない
場合、プラズマによる放電細管部への熱の集中により、
放電細管部の破壊が生ずる。このため、このような大電
流に耐える放電細管材料および放電細管構造には、耐熱
性、熱伝導性等の面から種々の制約があった。
し、このイオンのエネルギー準位間の遷移によりレーザ
発振を行なうイオンレーザは、高出力化にともないイオ
ン密度をあげる必要があり、このため放電細管部に10
Aを越える大電流を流さなければならない。また、この
ような大電流による放電を伴なうイオンレーザの場合、
放電により生じたプラズマを磁界により絞ってイオン密
度を上げると共にプラズマによる放電細管部の加熱を防
いでいる。さらに細管部に発生する熱を水冷等により熱
伝導を利用して排除している。しかし、もし磁界がない
場合、プラズマによる放電細管部への熱の集中により、
放電細管部の破壊が生ずる。このため、このような大電
流に耐える放電細管材料および放電細管構造には、耐熱
性、熱伝導性等の面から種々の制約があった。
そこで、上記特性面で有利と考えられる窒化アルミニウ
ム(AlN)が細管材料として用いられている。
ム(AlN)が細管材料として用いられている。
しかし、上述した従来のイオンレーザ管は、次に示すよ
うな欠点を抱えている。
うな欠点を抱えている。
放電細管部は、ディスクとを継ぎ合せて構成されている
ため、放電細管部全体に磁界をかけてプラズマを集束し
ているにもかかわらず、ディスクの中心細管口20の両
端部からパイプの中空部にかけて、プラズマが広がる傾
向にある。このため、中心細管口両端部は、プラズマに
よりスパッタ・侵食を受け、それにより発生するガス又
はスパッタ物により、出力の著しい低下並びに放電に異
常が発生する。
ため、放電細管部全体に磁界をかけてプラズマを集束し
ているにもかかわらず、ディスクの中心細管口20の両
端部からパイプの中空部にかけて、プラズマが広がる傾
向にある。このため、中心細管口両端部は、プラズマに
よりスパッタ・侵食を受け、それにより発生するガス又
はスパッタ物により、出力の著しい低下並びに放電に異
常が発生する。
また、パイプ3を短かくしてパイプ内の空間を狭くして
いった場合も、上記現象は抑えられる傾向にはあるが、
皆無にはならない。
いった場合も、上記現象は抑えられる傾向にはあるが、
皆無にはならない。
さらに、セラミックの製造上の問題より、パイプを無く
した構造は不可能である。
した構造は不可能である。
上記のような理由により、スパッタ・侵食を受けやすい
部分に、プラズマに対しスパッタ・侵食されにくく、ガ
スが発生しにくい等の耐プラズマ性の高い物質の採用が
望まれていた。
部分に、プラズマに対しスパッタ・侵食されにくく、ガ
スが発生しにくい等の耐プラズマ性の高い物質の採用が
望まれていた。
本考案のイオンレーザ管は、中央部に中心細管口、中心
細管口の周囲にガスリターン路をもつ窒化アルミニウム
製ディスクと窒化アルミニウム製パイプを交互に接続
し、最終端部にガラス管を接続した放電細管部と、放電
細管部の一端に接続され、アノードを具備している金属
封入皿と、放電細管部の他端に接続され、カソードを具
備している金属封入皿と、金属封入皿の端部に設けられ
ているブリュースタ窓とから成り、ディスクの中心細管
口の両端部内面またはこの両端部内面と両端面に耐ブラ
ズマ性に優れたSiC,TiC,TiN等の保護層を設
けたことを特徴としている。
細管口の周囲にガスリターン路をもつ窒化アルミニウム
製ディスクと窒化アルミニウム製パイプを交互に接続
し、最終端部にガラス管を接続した放電細管部と、放電
細管部の一端に接続され、アノードを具備している金属
封入皿と、放電細管部の他端に接続され、カソードを具
備している金属封入皿と、金属封入皿の端部に設けられ
ているブリュースタ窓とから成り、ディスクの中心細管
口の両端部内面またはこの両端部内面と両端面に耐ブラ
ズマ性に優れたSiC,TiC,TiN等の保護層を設
けたことを特徴としている。
すなわち、上述した従来のイオンレーザ管に対し、本考
案は中央部にビーム通過用の中心細管口をもつディスク
とパイプから成る放電細管部において、放電時にプラズ
マによりスパッタ・侵食されやすいディスクの中心細管
口の両端部内面または両端部内面と両端面に耐ブラズマ
性の高いSiC,TiC,TiN等の保護層を設けたと
いう独創的内容を有する。
案は中央部にビーム通過用の中心細管口をもつディスク
とパイプから成る放電細管部において、放電時にプラズ
マによりスパッタ・侵食されやすいディスクの中心細管
口の両端部内面または両端部内面と両端面に耐ブラズマ
性の高いSiC,TiC,TiN等の保護層を設けたと
いう独創的内容を有する。
次に、本考案について図面を参照して説明する。
第1図は本考案の一実施例の縦断面図である。まず、第
1図に示すように、中心細管口20の両端内面に、イオ
ンプレーティング、蒸着等により耐プラズマ性に優れた
SiC,TiC,TiN等の保護層1を設けたAlN製
のディスク2とAlN製のパイプ3が交互に接続され
る。この時保護層1の厚さは、20μm以上とする。次
に、ディスク2とパイプ3を交互に接続した接続体の両
端にKBガラスから成るガラス管4が接合されて、放電
細管部5が完成する。さらに、放電細管部端部のガラス
管4にアノード6およびカソード7を具備した金属封入
皿8,8′がそれぞれ接合された後、金属封入皿8,
8′の先端にブリュースタ窓9が接続され、そしてアル
ゴンガスを所定の量だけ封入し、イオンレーザ管100
が完成した。
1図に示すように、中心細管口20の両端内面に、イオ
ンプレーティング、蒸着等により耐プラズマ性に優れた
SiC,TiC,TiN等の保護層1を設けたAlN製
のディスク2とAlN製のパイプ3が交互に接続され
る。この時保護層1の厚さは、20μm以上とする。次
に、ディスク2とパイプ3を交互に接続した接続体の両
端にKBガラスから成るガラス管4が接合されて、放電
細管部5が完成する。さらに、放電細管部端部のガラス
管4にアノード6およびカソード7を具備した金属封入
皿8,8′がそれぞれ接合された後、金属封入皿8,
8′の先端にブリュースタ窓9が接続され、そしてアル
ゴンガスを所定の量だけ封入し、イオンレーザ管100
が完成した。
尚、実施例を示す第1図では保護層は中心細管口の端部
側壁にのみに設けて描いてあるが、細管口端部側壁から
ディスク面23にかけて被覆してもよい。また、保護層
は蒸着等で形成したが、第3図(a)に示すように管状
に加工した保護層30、あるいは第3図(b)に示すよ
うに管端部に廂を設けた保護層31をディスク2の中心
細管口にはめ込んで保護層を設けた構造としてもよい。
側壁にのみに設けて描いてあるが、細管口端部側壁から
ディスク面23にかけて被覆してもよい。また、保護層
は蒸着等で形成したが、第3図(a)に示すように管状
に加工した保護層30、あるいは第3図(b)に示すよ
うに管端部に廂を設けた保護層31をディスク2の中心
細管口にはめ込んで保護層を設けた構造としてもよい。
以上説明したように本考案は、プラズマによりスパッタ
・侵食されやすいAlN製のディスクの中心細管口の両
端部に耐プラズマ性の高いSiC,TiC,TiN等の
保護層を設けることにより、ディスクの中心細管口端部
の侵蝕が防止でき、放電および出力の安定化が図れると
ともに、大電流入力による高出力化の実現等信頼性が高
く、かつ高性能を有したイオンレーザ管を実現できる効
果がある。
・侵食されやすいAlN製のディスクの中心細管口の両
端部に耐プラズマ性の高いSiC,TiC,TiN等の
保護層を設けることにより、ディスクの中心細管口端部
の侵蝕が防止でき、放電および出力の安定化が図れると
ともに、大電流入力による高出力化の実現等信頼性が高
く、かつ高性能を有したイオンレーザ管を実現できる効
果がある。
第1図は本考案のイオンレーザ管の縦断面図、第2図は
従来のイオンレーザ管の縦断面図、第3図は保護層の一
例を示す図である。 1…保護層、2…ディスク、3…パイプ、4…ガラス
管、5…放電細管部、6…アノード、7…カソード、
8,8′…金属封入皿、9…ブリュースタ窓、10…デ
ィスク、11…放電細管部。
従来のイオンレーザ管の縦断面図、第3図は保護層の一
例を示す図である。 1…保護層、2…ディスク、3…パイプ、4…ガラス
管、5…放電細管部、6…アノード、7…カソード、
8,8′…金属封入皿、9…ブリュースタ窓、10…デ
ィスク、11…放電細管部。
Claims (2)
- 【請求項1】中心部に中心細管口、中心細管口の周囲に
ガスリターン路を備えている窒化アルミニウム製ディス
クと、窒化アルミニウム製パイプとを交互に複数接続
し、最終端部のパイプ又はディスクにガラス管をそれぞ
れ接続して放電細管部とし、アノードを具備した金属封
入皿を前記放電細管部の一端に備え、カソードを具備し
た金属封入皿を放電細管部の他端に備え、前記金属封入
皿端部にそれぞれブリュースタ窓を備えているイオンレ
ーザ管において、前記ディスクの中心に設けた中心細管
口の両端部内面またはこの両端部内面と両端面に耐ブラ
ズマ性の保護層を設けたことを特徴とするイオンレーザ
管。 - 【請求項2】保護層が炭化ケイ素(SiC)、炭化チタ
ン(TiC)および窒化チタン(TiN)のいずれかで
あることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記
載のイオンレーザ管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987152865U JPH066520Y2 (ja) | 1987-10-05 | 1987-10-05 | イオンレーザ管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987152865U JPH066520Y2 (ja) | 1987-10-05 | 1987-10-05 | イオンレーザ管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6457664U JPS6457664U (ja) | 1989-04-10 |
JPH066520Y2 true JPH066520Y2 (ja) | 1994-02-16 |
Family
ID=31428181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987152865U Expired - Lifetime JPH066520Y2 (ja) | 1987-10-05 | 1987-10-05 | イオンレーザ管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH066520Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW202400821A (zh) * | 2019-05-10 | 2024-01-01 | 美商希瑪有限責任公司 | 雷射放電設備及在雷射放電腔中之電極上形成保護層之方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4734915A (en) * | 1985-03-26 | 1988-03-29 | Coherent, Inc. | Conduction cooled laser bore structures formed from graphite and other materials |
-
1987
- 1987-10-05 JP JP1987152865U patent/JPH066520Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6457664U (ja) | 1989-04-10 |
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