JP2002197985A - 直線状電子ビームマイクロ波管の製造方法 - Google Patents

直線状電子ビームマイクロ波管の製造方法

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JP2002197985A
JP2002197985A JP2000393915A JP2000393915A JP2002197985A JP 2002197985 A JP2002197985 A JP 2002197985A JP 2000393915 A JP2000393915 A JP 2000393915A JP 2000393915 A JP2000393915 A JP 2000393915A JP 2002197985 A JP2002197985 A JP 2002197985A
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vacuum envelope
laminated block
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Tsumoru Niitake
積 新竹
Hiroshi Matsumoto
浩 松本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、周期磁界収束方式直線ビームマイ
クロ波管の高周波作用部真空外囲器の寸法誤差を小さく
して特性を安定させるとともに真空気密の信頼性を高
め、かつ製造コストを低減する。 【解決手段】強磁性体ディスク1と非磁性体ディスク2
を交互に積層し、これをHIP処理にて気密接合して積層
ブロックを形成したのち、中心軸部にビームホールを切
削加工し、外周部を切削加工にて精度を出し高周波作用
部真空外囲器を形成する。この高周波作用部真空外囲器
の外周に永久磁石とポールピースを配置して、周期磁界
収束方式の直線ビームマイクロ波管の高周波作用部を構
成する。また前記の積層ブロックの非磁性体部を切削除
去し、除去されずに残った部分をポールピースとするこ
とにより周期磁界収束方式の直線ビームマイクロ波管の
高周波作用部真空外囲器を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明はクライストロンや
進行波管などの直線状電子ビームマイクロ波管の高周波
作用部に関する。
【0002】
【従来の技術】粒子加速器、放送、通信などの分野にお
いてマイクロ波周波数の電力増幅器として、クライスト
ロンと進行波管などの直線ビームマイクロ波管が広く使
用されている。一般に直線ビームマイクロ波管は電子ビ
−ムとマイクロ波との相互作用を利用してマイクロ波を
増幅するものであり、電子ビ−ムを発生する電子銃と、
電子ビ−ムとマイクロ波を相互作用させる高周波作用部
(クライストロンにおいては複数の空胴共振器、進行波
管においては遅波回路)と、高周波作用部を通過した電
子ビ−ムを補足するビームコレクタとからなっている。
また電子銃から発生した電子ビームを収束させ、高周波
作用部のパイプ状真空外囲器の中を運ぶために、進行波
管では一般に周期磁界収束方式が用いられている。
【0003】また最近ではクライストロンにおいても永
久磁石を用いた周期磁界収束方式が省電力のメリットか
ら用いられるようになってきた。
【0004】さて従来の直線ビームマイクロ波管の構造
を、直線ビームマイクロ波管のひとつであるクライスト
ロンの例をあげて説明する。図5は従来の周期磁界収束
方式クライストロンの高周波作用部の構造である。この
高周波作用部におけるパイプ状外囲器には、単純な金属
パイプに代わり磁気回路特性、伝熱性が優れたインテグ
ラル・ポ−ルピ−ス構造が用いられている。すなわち従
来のパイプ状真空外囲器は図5(a)に示すように強磁性
体材料を用いたポ−ルピ−ス5と非磁性体材料を用いた
スペ−サ7とを交互に配置し、これらをろう材8により
気密接合して真空外囲器が形成されている。
【0005】ろう接後に図5(b)に示すように各ポール
ピースの間に2分割のリング状の永久磁石6を交互に配
置して、周期磁界装置が形成されている。また一部のス
ペーサの内径を大きくして空胴共振器9を形成してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来の高周波作
用部真空外囲器では、強磁性体のポールピース5と非磁
性体のスペーサ7という一般には熱膨張係数の異なる材
料どうしをろう付するために、応力のために接合部が変
形して、ろう接後に空胴部の共振周波数が大きくずれる
ことや、ポールピースの変形のために永久磁石の中心軸
位置に影響を及ぼす欠点がある。
【0007】またろう接個所が多いために真空気密の信
頼性が低いという欠点がある。
【0008】さらに、数多くのろう溝の加工を行う必要
があり製造コストが高くなる欠点がある。
【0009】特開平05−041174号公報では、磁性金属層
と非磁性金属とが交互に積層されクラッドされた金属管
を用いて進行波管用遅波回路外囲器を形成する技術が開
示されているが、これはステンレス鋼の微粉末と純鉄の
微粉末を交互に充填し、加圧成型した後炉内で加熱焼
結、最後に熱間押し出し成型によって形成したもので、
HIP処理によって気密接合して積層ブロックを形成した
ものとは異なっている。
【0010】特開平06−020615号公報では、強磁性体リ
ングと非磁性体リングとを交互に気密接合して進行波管
用パイプ状真空外囲器を形成する技術が開示されている
が、これはろう接又はレーザ溶接によって気密接合した
ものであり、HIP処理によって気密接合して積層ブロッ
クを形成したものとは異なっている。
【0011】
【課題を解決するための手段】強磁性体ディスクと非磁
性体ディスクを交互に積層し、これをHIP処理にて気密
接合して積層ブロックを形成したのち、中心軸部にビー
ムホールを切削加工し、外周部を切削加工にて精度を出
し高周波作用部真空外囲器を形成する。この高周波作用
部真空外囲器の外周に永久磁石とポールピースを配置し
て、周期磁界収束方式マイクロ波管の高周波作用部を構
成する。
【00012】
【作用】この発明によれば、HIP処理後に積層ブロック
の内外面を切削加工するので寸法誤差が小さくできる。
またHIP処理では強固な金属間接合が得られるので真空
気密の信頼性が向上し、さらに、ろう材とろう溝加工が
不要であり製造コストを低減することができる。
【00013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の高周波作用部真空
外囲器の素材となる積層ブロックの製造方法である。ま
ず図1の(a)に示すように例えばフェライト系のステンレ
スのような強磁性体ディスク1と例えば銅のような非磁
性体ディスク2とを軸方向で交互に重ね、これらをHIP
処理によって気密接合して積層ブロック4を形成する。
【00014】引き続き中心軸部をボール版、中ぐり旋
盤、またはマシンニングセンタにて切削加工してビーム
ホール3を形成し、外周部は旋盤にて切削加工するの
で、高い構造精度が得られる。
【00015】図1(d)に示すように、積層ブロック4
の外周から磁性体ディスク1に接するポールピース5と
永久磁石6とを交互に配置して、電子ビーム収束用のた
めの周期磁界をビームホール3に発生させることができ
る。
【00016】また図1(e)に示すように、積層ブロッ
ク4の非磁性体部を外周から旋盤にて切削除去して凹形
状の溝を形成し、除去されずに残った強磁性体ディスク
1をポールピースとして使用し、前記の凹形状の溝に永
久磁石6を配置して、電子ビーム収束用のための周期磁
界をビームホール3に発生させることができる。
【00017】なお、強磁性体ディスクおよび非磁性体
ディスクの材料の組み合わせは、上記に限られるもでは
なく、例えば強磁性体材料として純鉄、また非磁性体材
料としてオーステナイト系ステンレス、キュプロニッケ
ルなどを組み合わせた積層ブロックの製造が可能であ
る。
【実施例】
【00018】図2は本発明を周期磁界収束方式クライ
ストロンに実施した第1の例である。図2(a)のように複
数の積層ブロック4の端面を切削加工し、空胴共振器9
となる構造とろう接のためのろう溝加工を行い、端面同
士をろう接により気密接合して高周波作用部真空外囲器
を形成する。
【00019】次に図2(b)のように、この高周波作用
部真空外囲器の外周に強磁性体ディスクに接するポール
ピース5と永久磁石6とを交互に配置して、周期磁界収
束方式クライストロンの高周波作用部を形成することが
できる。
【00020】(第2の実施例)図3は本発明を周期磁
界収束方式クライストロンに実施した第2の例である。
図3(a)のように、複数の積層ブロック4の端面を切削
加工して空胴共振器となる構造とろう接のためのろう溝
加工を行い、さらに非磁性体部を外周から切削加工して
凹形状の溝を形成し、端面同士をろう接により気密接合
して高周波作用部真空外囲器を形成する。
【00021】つぎに図3(b)にように、前記の凹形状
の溝に永久磁石6を配置して、切削されずに残った強磁
性体ディスクをポールピースとして利用することにより
周期磁界収束方式クライストロンの高周波作用部を形成
することができる。空胴共振器の部分には、強磁性体デ
ィスクに接して外周からポールピース5を配置して磁気
回路を形成する。
【00022】(第3の実施例)図4は本発明をヘリッ
クス型進行波管に実施した第3の例である。図4(a)の
ように、積層ブロック4の強磁性体部を外周から切削加
工して、凹形状の溝を形成し、切削されずに残った強磁
性体ディスクをポールピースとして利用する。
【00023】つぎに図(b)のように、ビームホール3
に螺旋状ヘリックス10を挿入し、3本の誘電体支持注
11により支持固定する。最後に、前述の凹形状の溝に
永久磁石6を交互に配置し、周期磁界収束方式の進行波
管用遅波回路真空外囲器を形成することができる。
【00024】なお、切削加工後の積層ブロック同士の
接合は、ろう接にかぎったものではなく、電子ビーム溶
接(EBW)やレーザー溶接を使用してもよい。
【00025】
【発明の効果】この発明によれば、強磁性体ディスクと
非磁性体ディスクとをHIP処理により交互に気密接合し
て積層ブロックを形成したのち、ビームホールを切削加
工にて形成し、また外周を切削して真直度を出している
ので、高周波作用部真空外囲器の寸法誤差を小さくして
特性を安定させるとともに真空気密の信頼性を高め、か
つ製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空外囲器の素材となる積層ブロック
の製造方法。
【図2】本発明の第1の実施例のクライストロン用真空
外囲器の断面図。
【図3】本発明の第2の実施例のクライストロン用真空
外囲器の断面図。
【図4】本発明の第3の実施例のヘリックス型進行波管
の遅波回路付近を示す断面図。
【図5】従来の周期磁界収束方式クライストロンの真空
外囲器の断面図。
【符号の説明】
1 強磁性体ディスク 2 非磁性体ディスク 3 ビームホール 4 積層ブロック 5 ポールピース 6 永久磁石 7 スペーサ 8 ろう材 9 空胴共振器 10 へリックス 11 誘電体支持柱

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周期磁界収束方式の直線状電子ビームマイ
    クロ波管の高周波作用部において、強磁性体ディスクと
    非磁性体ディスクを交互に積層し、HIP処理にて気密接
    合して円柱状積層ブロックを形成し、その後、この積層
    ブロックの中心軸部を切削加工しビームホールを設けパ
    イプ状真空外囲器を形成し、その後、この真空外囲器の
    外周に上記強磁性体ディスクに接するポールピースと周
    期磁界用永久磁石とを交互に配置することを特徴とする
    直線状電子ビームマイクロ波管の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1による積層ブロックの中心軸部を
    切削加工しビームホールを設けてパイプ状真空外囲器を
    形成し、さらにこのパイプ状真空外囲器の非磁性体部の
    外周を切削除去して凹形状の溝を形成し、除去されずに
    残った部分がポールピースを形成し、その後、前記の凹
    形状の溝に周期磁界用永久磁石を配置することを特徴と
    する直線状電子ビームマイクロ波管の製造方法。
JP2000393915A 2000-12-26 2000-12-26 直線状電子ビームマイクロ波管の製造方法 Pending JP2002197985A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6977500B1 (en) * 2003-03-27 2005-12-20 The Brigham And Women's Hospital, Inc. MRI imaging with a PERL field
JP2015144066A (ja) * 2014-01-31 2015-08-06 三菱重工業株式会社 制御装置、加速器システム及び制御方法

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