JPH11120925A - 電子管の真空容器部 - Google Patents
電子管の真空容器部Info
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- JPH11120925A JPH11120925A JP28033597A JP28033597A JPH11120925A JP H11120925 A JPH11120925 A JP H11120925A JP 28033597 A JP28033597 A JP 28033597A JP 28033597 A JP28033597 A JP 28033597A JP H11120925 A JPH11120925 A JP H11120925A
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- copper
- vacuum vessel
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 共振空胴の共振周波数の変化を防止し、ま
た、使用後におけるリサイクル性を高めた電子管の真空
容器部を提供すること。 【解決手段】 外方に突出する第1突出部102cが設
けられた銅または銅合金製の第1部材B2と、外方に突
出する第2突出部121bが設けられ、第1部材B2の
第1突出部102c側の端部と第2突出部121b側の
端部が溶接される銅または銅合金製の第2部材B3と、
第1突出部102cおよび第2突出部121bを挟んで
その両側に配置される一対のフランジ部材F1、F2
と、この一対のフランジ部材F1、F2を互いに接近す
る方向に力を与えて固定する固定部材131とを具備し
ている。
た、使用後におけるリサイクル性を高めた電子管の真空
容器部を提供すること。 【解決手段】 外方に突出する第1突出部102cが設
けられた銅または銅合金製の第1部材B2と、外方に突
出する第2突出部121bが設けられ、第1部材B2の
第1突出部102c側の端部と第2突出部121b側の
端部が溶接される銅または銅合金製の第2部材B3と、
第1突出部102cおよび第2突出部121bを挟んで
その両側に配置される一対のフランジ部材F1、F2
と、この一対のフランジ部材F1、F2を互いに接近す
る方向に力を与えて固定する固定部材131とを具備し
ている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、クライストロン
など電子管の真空容器部分を構成する電子管の真空容器
部に関する。
など電子管の真空容器部分を構成する電子管の真空容器
部に関する。
【0002】
【従来の技術】クライストロンなどの電子管では、電子
の運動が重要な働きをしている。このため、電子管に
は、通常、真空容器部分が形成されている。ここで、従
来の電子管の真空容器部について、クライストロンを例
にとり図2を参照して説明する。符号21は、電子ビー
ムを放出し、また、放出した電子ビームを成形する電子
銃部である。電子銃部21から放出された電子ビームは
相互作用部22に導入される。相互作用部22は、複数
の共振空胴と、これら複数の共振空胴を接続するドリフ
ト管などから構成されている。相互作用部22では、電
子ビームと高周波電界との相互作用によってマイクロ波
の増幅が行われる。そして、増幅されたマイクロ波は出
力部23の導波管から取り出され、外部回路へと供給さ
れる。なお、高周波電界との相互作用を終えた電子ビー
ムはコレクタ部24において捕捉される。
の運動が重要な働きをしている。このため、電子管に
は、通常、真空容器部分が形成されている。ここで、従
来の電子管の真空容器部について、クライストロンを例
にとり図2を参照して説明する。符号21は、電子ビー
ムを放出し、また、放出した電子ビームを成形する電子
銃部である。電子銃部21から放出された電子ビームは
相互作用部22に導入される。相互作用部22は、複数
の共振空胴と、これら複数の共振空胴を接続するドリフ
ト管などから構成されている。相互作用部22では、電
子ビームと高周波電界との相互作用によってマイクロ波
の増幅が行われる。そして、増幅されたマイクロ波は出
力部23の導波管から取り出され、外部回路へと供給さ
れる。なお、高周波電界との相互作用を終えた電子ビー
ムはコレクタ部24において捕捉される。
【0003】上記した構造のクライストロンは、電子銃
部21からコレクタ部24にわたって真空容器部を形成
し、かなりの長さになっている。このような構成のクラ
イストロンを組み立てる場合、共振空胴部分やドリフト
管部分を構成する円筒状をした部品同士を、例えば、図
2の符号a、b、c、dで示された部分で気密にろう接
し、図の下半分A1が組み立てられる。また、符号eで
示された部分で円筒状をした部品同士を気密にろう接
し、図の上半分A2が組み立てられる。その後、下半分
A1と上半分A2とを、例えば、符号fの部分で溶接
し、クライストロン全体の組み立てが行われている。
部21からコレクタ部24にわたって真空容器部を形成
し、かなりの長さになっている。このような構成のクラ
イストロンを組み立てる場合、共振空胴部分やドリフト
管部分を構成する円筒状をした部品同士を、例えば、図
2の符号a、b、c、dで示された部分で気密にろう接
し、図の下半分A1が組み立てられる。また、符号eで
示された部分で円筒状をした部品同士を気密にろう接
し、図の上半分A2が組み立てられる。その後、下半分
A1と上半分A2とを、例えば、符号fの部分で溶接
し、クライストロン全体の組み立てが行われている。
【0004】このとき、溶接部分fを補強するために、
クライストロンの下半分A1と上半分A2の溶接部分f
の近くにフランジF1、F2をろう接し、フランジF
1、F2間を複数のねじ25で固定している。
クライストロンの下半分A1と上半分A2の溶接部分f
の近くにフランジF1、F2をろう接し、フランジF
1、F2間を複数のねじ25で固定している。
【0005】上記したように従来の電子管の真空容器部
の組み立てにあたっては、ろう接する炉の大きさに制約
ががある。このため、クライストロンなど大型の電子管
を組み立てる場合は、複数の小型部品をろう接によって
気密に接合し、ある程度の大きさまで組み立てが行われ
る。その後、ある程度の大きさになった部品同士を溶接
などで接合し、最終製品の形に組み立てている。
の組み立てにあたっては、ろう接する炉の大きさに制約
ががある。このため、クライストロンなど大型の電子管
を組み立てる場合は、複数の小型部品をろう接によって
気密に接合し、ある程度の大きさまで組み立てが行われ
る。その後、ある程度の大きさになった部品同士を溶接
などで接合し、最終製品の形に組み立てている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子管の真空容
器部、例えばクライストロンの場合は、共振空胴部分や
ドリフト管部分などの相互作用部は電気伝導の良い銅あ
るいは銅合金で構成されている。また、溶接などによる
接合部分を補強する場合は、ステンレスなど機械的強度
の強い材料で形成されたフランジを相互作用部を構成す
る銅部材の接合部分の近くにろう接し、そして、フラン
ジ部分をねじで固定している。
器部、例えばクライストロンの場合は、共振空胴部分や
ドリフト管部分などの相互作用部は電気伝導の良い銅あ
るいは銅合金で構成されている。また、溶接などによる
接合部分を補強する場合は、ステンレスなど機械的強度
の強い材料で形成されたフランジを相互作用部を構成す
る銅部材の接合部分の近くにろう接し、そして、フラン
ジ部分をねじで固定している。
【0007】上記したように従来の電子管の真空容器部
は、気密を保持するためにいくつかの部品をろう接して
組み立てが行われる。したがって、クライストロンの場
合など、ろう接する際の熱処理で相互作用部を形成する
共振空胴が変形し、共振空胴の共振周波数が変化するこ
とがある。このため、ろう接した後に、共振周波数の調
整が必要にる。また、フランジ部分にはステンレスなど
の部材が使用され、銅など異種の部材にろう接されてい
る。このため、使用済み後に、銅部材とステンレス部材
の分別が困難でリサイクル性に問題があった。また、ろ
う材などが拡散しているため、このこともリサイクル性
を困難にしている。
は、気密を保持するためにいくつかの部品をろう接して
組み立てが行われる。したがって、クライストロンの場
合など、ろう接する際の熱処理で相互作用部を形成する
共振空胴が変形し、共振空胴の共振周波数が変化するこ
とがある。このため、ろう接した後に、共振周波数の調
整が必要にる。また、フランジ部分にはステンレスなど
の部材が使用され、銅など異種の部材にろう接されてい
る。このため、使用済み後に、銅部材とステンレス部材
の分別が困難でリサイクル性に問題があった。また、ろ
う材などが拡散しているため、このこともリサイクル性
を困難にしている。
【0008】この発明は、上記した欠点を解決するもの
で、共振空胴の共振周波数の変化を防止し、あるいは、
使用後におけるリサイクル性を高めた電子管の真空容器
部を提供することを目的としている。
で、共振空胴の共振周波数の変化を防止し、あるいは、
使用後におけるリサイクル性を高めた電子管の真空容器
部を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の電子管の真空
容器部は、外方に突出する第1突出部が設けられた銅ま
たは銅合金製の第1部材と、外方に突出する第2突出部
が設けられ、前記第1部材の前記第1突出部側の端部と
前記第2突出部側の端部が溶接される銅または銅合金製
の第2部材と、前記第1突出部および前記第2突出部を
挟んでその両側に配置される一対のフランジ部材と、こ
の一対のフランジ部材を互いに接近する方向に力を与え
て固定する固定部材とを具備している。
容器部は、外方に突出する第1突出部が設けられた銅ま
たは銅合金製の第1部材と、外方に突出する第2突出部
が設けられ、前記第1部材の前記第1突出部側の端部と
前記第2突出部側の端部が溶接される銅または銅合金製
の第2部材と、前記第1突出部および前記第2突出部を
挟んでその両側に配置される一対のフランジ部材と、こ
の一対のフランジ部材を互いに接近する方向に力を与え
て固定する固定部材とを具備している。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、ク
ライストロンの場合を例にとり図1の概略の構造図を参
照して説明する。図1は一部を断面で示してある。符号
11は電子銃部で、電子銃部11から電子ビームeが放
出される。電子銃部11から放出された電子ビームeは
集束され相互作用部へと導かれる。相互作用部は、複数
の共振空胴12と、これら複数の共振空胴12を接続す
るドリフト管13などから構成されている。相互作用部
を通過する電子ビームeは高周波電界によって変調を受
け、進行していく間に電荷密度の粗密に変換される。そ
して、出力部(図示せず)において、電子の集群は最大
となり、電子ビームeの運動エネルギーが高周波のエネ
ルギ一に変換され、高周波信号の増幅が行われる。相互
作用を終えた電子ビームeはコレクタ部14で捕捉され
る。なお、増幅される高周波信号を導入する入力部(図
示せず)は電子銃部11に近い共振空胴12に結合さ
れ、増幅された高周波信号を取り出す出力部はコレクタ
部14に近い共振空胴12に結合されている。
ライストロンの場合を例にとり図1の概略の構造図を参
照して説明する。図1は一部を断面で示してある。符号
11は電子銃部で、電子銃部11から電子ビームeが放
出される。電子銃部11から放出された電子ビームeは
集束され相互作用部へと導かれる。相互作用部は、複数
の共振空胴12と、これら複数の共振空胴12を接続す
るドリフト管13などから構成されている。相互作用部
を通過する電子ビームeは高周波電界によって変調を受
け、進行していく間に電荷密度の粗密に変換される。そ
して、出力部(図示せず)において、電子の集群は最大
となり、電子ビームeの運動エネルギーが高周波のエネ
ルギ一に変換され、高周波信号の増幅が行われる。相互
作用を終えた電子ビームeはコレクタ部14で捕捉され
る。なお、増幅される高周波信号を導入する入力部(図
示せず)は電子銃部11に近い共振空胴12に結合さ
れ、増幅された高周波信号を取り出す出力部はコレクタ
部14に近い共振空胴12に結合されている。
【0011】ここで、上記した構成のマグネトロンの組
立て方法について説明する。共振空胴12やドリフト管
13で形成される相互作用部は、ほぼ同じような構造を
した銅また銅合金の複数の部品B1、B2、B3から構
成されている。まず、部品B2の構造について説明す
る。
立て方法について説明する。共振空胴12やドリフト管
13で形成される相互作用部は、ほぼ同じような構造を
した銅また銅合金の複数の部品B1、B2、B3から構
成されている。まず、部品B2の構造について説明す
る。
【0012】部品B2は、ドリフト管13部分を形成す
る第1円筒部101と、共振空胴12部分を形成する第
2円筒部102が一体に構成されている。第1円筒部1
01の中央にはドリフト管13を構成する貫通孔103
が形成され、貫通孔103の上下両端の周辺は突出して
コーン部104を形成している。第1円筒部101の図
の下端には環状に切り欠かれた切欠部105が形成され
ている。切欠部105の近くには、溶接時の熱の拡散を
防止するための溝106が環状に形成されている。そし
て、第2円筒部102は、第1円筒部101に連続した
下端部102aは第1円筒部101よりも小さな外径と
なっている。中間部102bは外径が大きくなり、上端
部102cはさらに外径が大きくなり、突出部を形成し
ている。そして、上端部102cには、溶接時の熱の拡
散を防止するための溝107が環状に形成されている。
る第1円筒部101と、共振空胴12部分を形成する第
2円筒部102が一体に構成されている。第1円筒部1
01の中央にはドリフト管13を構成する貫通孔103
が形成され、貫通孔103の上下両端の周辺は突出して
コーン部104を形成している。第1円筒部101の図
の下端には環状に切り欠かれた切欠部105が形成され
ている。切欠部105の近くには、溶接時の熱の拡散を
防止するための溝106が環状に形成されている。そし
て、第2円筒部102は、第1円筒部101に連続した
下端部102aは第1円筒部101よりも小さな外径と
なっている。中間部102bは外径が大きくなり、上端
部102cはさらに外径が大きくなり、突出部を形成し
ている。そして、上端部102cには、溶接時の熱の拡
散を防止するための溝107が環状に形成されている。
【0013】次に、部品B1の構造について説明する。
部品B1は、ドリフト管13部分を形成する第1円筒部
111と、共振空胴12部分を形成する第2円筒部11
2から構成されている。第1円筒部111は全部が図に
示されていないが、部品B2の第1円筒部101とほぼ
同じ構造になっている。なお、第2円筒部112は、部
品B2の外径が3段階に変化しているのに対して、部品
B1の場合は径小部112aと径大部112bの2段階
に変化している。そして、径大部112bが突出部を形
成している。径大部112bの外径は、部品B2の第1
円筒部101の外径に一致し、径大部112bの一部が
部品B2の切欠部105に嵌合した形になっている。そ
して、部品B1と部品B2の接合部分C1が気密に溶接
されている。このとき、部品B1の第2円筒部112
と、部品B2の第1円筒部101の下面によって空胴共
振器12が形成される。なお、部品B1では、部品B2
の構成要素に対応する一部の構成要素に同一の番号を付
し、重複する説明を省略している。
部品B1は、ドリフト管13部分を形成する第1円筒部
111と、共振空胴12部分を形成する第2円筒部11
2から構成されている。第1円筒部111は全部が図に
示されていないが、部品B2の第1円筒部101とほぼ
同じ構造になっている。なお、第2円筒部112は、部
品B2の外径が3段階に変化しているのに対して、部品
B1の場合は径小部112aと径大部112bの2段階
に変化している。そして、径大部112bが突出部を形
成している。径大部112bの外径は、部品B2の第1
円筒部101の外径に一致し、径大部112bの一部が
部品B2の切欠部105に嵌合した形になっている。そ
して、部品B1と部品B2の接合部分C1が気密に溶接
されている。このとき、部品B1の第2円筒部112
と、部品B2の第1円筒部101の下面によって空胴共
振器12が形成される。なお、部品B1では、部品B2
の構成要素に対応する一部の構成要素に同一の番号を付
し、重複する説明を省略している。
【0014】次に、部品B3の構造について説明する。
部品B3も、ドリフト管13部分を形成する第1円筒部
121と、共振空胴12部分を形成する第2円筒部(図
示せず)から構成され、第2円筒部は、部品B1の第2
円筒部101とほぼ同じ構造になっている。第1円筒部
121は、部品B2側の下端外径が径小部121aと径
大部121bの2段階に変化している。径大部121b
の外径は部品B2の上端部102cの外径と一致し、部
品B3の切欠部122に部品B2の第2円筒部112が
嵌合した形になっている。そして、部品B2と部品B3
の接合部分C2が気密に溶接されている。この場合も、
部品B2の第2円筒部112と、部品B3の第1円筒部
121の端面によって空胴共振器12が形成される。な
お、部品B3では、部品B1、B2の構成要素に対応す
る一部の構成要素に同一の番号を付し、重複する説明を
省略している。
部品B3も、ドリフト管13部分を形成する第1円筒部
121と、共振空胴12部分を形成する第2円筒部(図
示せず)から構成され、第2円筒部は、部品B1の第2
円筒部101とほぼ同じ構造になっている。第1円筒部
121は、部品B2側の下端外径が径小部121aと径
大部121bの2段階に変化している。径大部121b
の外径は部品B2の上端部102cの外径と一致し、部
品B3の切欠部122に部品B2の第2円筒部112が
嵌合した形になっている。そして、部品B2と部品B3
の接合部分C2が気密に溶接されている。この場合も、
部品B2の第2円筒部112と、部品B3の第1円筒部
121の端面によって空胴共振器12が形成される。な
お、部品B3では、部品B1、B2の構成要素に対応す
る一部の構成要素に同一の番号を付し、重複する説明を
省略している。
【0015】そして、部品B3の第1円筒部121の径
大部121bと、部品B2の上端部102cとを挟むよ
うに両側から例えばステンレス製の環状フランジF1、
F2を配置し、その複数箇所をねじ131で固定してい
る。ねじ131で固定されたフランジF1、F2は、部
品B2と部品B3間の環状溶接部分C2を補強してい
る。
大部121bと、部品B2の上端部102cとを挟むよ
うに両側から例えばステンレス製の環状フランジF1、
F2を配置し、その複数箇所をねじ131で固定してい
る。ねじ131で固定されたフランジF1、F2は、部
品B2と部品B3間の環状溶接部分C2を補強してい
る。
【0016】上記した構成の場合、共振空胴12部分や
ドリフト管13部分などが真空に保持されている。
ドリフト管13部分などが真空に保持されている。
【0017】上記した実施形態では、2つの共振空胴1
2と3つのドリフト管13が示されている。しかし、共
振空胴12の数が多いクライストロンの場合は、上記し
た構造の部品B1、B2、B3を増やし、各部品間を上
記したと同じ要領で気密に溶接し連結される。このと
き、溶接箇所の補強が必要な部分には、例えば、該当す
る部品に部品B2や部品B3の連結部分の構造が用いら
れる。また、溶接箇所の補強が不要な部分には、例え
ば、部品B1や部品B2の連結部分の構造が用いられ
る。
2と3つのドリフト管13が示されている。しかし、共
振空胴12の数が多いクライストロンの場合は、上記し
た構造の部品B1、B2、B3を増やし、各部品間を上
記したと同じ要領で気密に溶接し連結される。このと
き、溶接箇所の補強が必要な部分には、例えば、該当す
る部品に部品B2や部品B3の連結部分の構造が用いら
れる。また、溶接箇所の補強が不要な部分には、例え
ば、部品B1や部品B2の連結部分の構造が用いられ
る。
【0018】なお、各部品B1、B2、B3の溶接に
は、例えば、Ar等の不活性ガス雰囲気中のTIG溶接
が利用される。
は、例えば、Ar等の不活性ガス雰囲気中のTIG溶接
が利用される。
【0019】上記した構成によれば、各部品が溶接によ
って接合されている。したがって、ろう接のような熱処
理がないため、例えば、クライストロンの場合は、共振
空胴の変形やこれによる共振周波数の変化が生じない。
このため、各部品を接合した後の共振周波数の調整作業
が必要でなくなる。また、溶接部分を補強するステンレ
ス製のフランジは、各部品に設けられた突出部分を挟む
ように取付けられ、機械的に接触するだけで、ろう付け
や溶接などはされていない。このため、例えば、クライ
ストロンを使用した後に、共振空胴部分やドリフト管部
分を形成する銅または銅合金の部品とフランジ部分との
分別が容易になり、リサイクル性が向上する。
って接合されている。したがって、ろう接のような熱処
理がないため、例えば、クライストロンの場合は、共振
空胴の変形やこれによる共振周波数の変化が生じない。
このため、各部品を接合した後の共振周波数の調整作業
が必要でなくなる。また、溶接部分を補強するステンレ
ス製のフランジは、各部品に設けられた突出部分を挟む
ように取付けられ、機械的に接触するだけで、ろう付け
や溶接などはされていない。このため、例えば、クライ
ストロンを使用した後に、共振空胴部分やドリフト管部
分を形成する銅または銅合金の部品とフランジ部分との
分別が容易になり、リサイクル性が向上する。
【0020】また、上記した実施形態では、電子管がク
ライストロンの場合で説明している。しかし、この発明
は、複数の部品を接合し、真空容器部分を形成する他の
電子管にも適用することができる。
ライストロンの場合で説明している。しかし、この発明
は、複数の部品を接合し、真空容器部分を形成する他の
電子管にも適用することができる。
【0021】
【発明の効果】この発明によれば、共振空胴の共振周波
数の変化を防止し、あるいは、使用後のリサイクル性の
高い電子管の真空容器部を実現できる。
数の変化を防止し、あるいは、使用後のリサイクル性の
高い電子管の真空容器部を実現できる。
【図1】この発明の実施の形態を説明するための概略の
構造図で、一部が断面で示されている。
構造図で、一部が断面で示されている。
【図2】従来例を説明するための概略の構造図である。
11…電子銃部 12…共振空胴 13…ドリフト管 14…コレクタ部 101…部品B2の第1円筒部 102…部品B2の第2円筒部 102a…部品B2の第2円筒部の下端部 102b…部品B2の第2円筒部の中間部 102c…部品B2の第2円筒部の上端部 121a…部品B3の第1円筒部の径小部 122b…部品B3の第1円筒部の径大部 131…ねじ B1、B2、B3…相互作用部を構成する部品 F1、F2…フランジ
Claims (4)
- 【請求項1】 外方に突出する第1突出部が設けられた
銅または銅合金製の第1部材と、外方に突出する第2突
出部が設けられ、前記第1部材の前記第1突出部側の端
部と前記第2突出部側の端部が溶接される銅または銅合
金製の第2部材と、前記第1突出部および前記第2突出
部を挟んでその両側に配置される一対のフランジ部材
と、この一対のフランジ部材を互いに接近する方向に力
を与えて固定する固定部材とを具備した電子管の真空容
器部。 - 【請求項2】 フランジ部材が銅または銅合金よりも硬
い材料で構成された請求項1記載の電子管の真空容器
部。 - 【請求項3】 第1部材および第2部材がそれぞれ、電
子ビームが通過するドリフト管部分を構成する貫通孔が
形成された第1円筒部分と、共振空胴を形成する第2円
筒部分とを有し、前記第1部材および前記第2部材のい
ずれか一方の前記第1円筒部分の端部と、前記第1部材
および前記第2部材のいずれか他方の前記第2円筒部分
との端部が溶接され、かつ、前記第1部材および前記第
2部材が電子ビームと高周波電界とが相互作用を行うク
ライストロンの相互作用部を形成する請求項1記載の電
子管の真空容器部。 - 【請求項4】 電子ビームが通過するドリフト管部分を
構成する第1円筒部分およびこの第1円筒部分に連続す
る第2円筒部分を有する第1部材と、前記電子ビームが
通過するドリフト管部分を構成する第1円筒部分および
この第1円筒部分に連続する第2円筒部分を有する第2
部材とを具備し、前記第1部材の前記第2円筒部分の端
部と前記第2部材の前記第1円筒部分との端部を溶接
し、前記第1部材の前記第2円筒部分と前記第2部材の
前記第1円筒部分の端面とで共振空胴を形成する電子管
の真空容器部。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28033597A JPH11120925A (ja) | 1997-10-14 | 1997-10-14 | 電子管の真空容器部 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28033597A JPH11120925A (ja) | 1997-10-14 | 1997-10-14 | 電子管の真空容器部 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11120925A true JPH11120925A (ja) | 1999-04-30 |
Family
ID=17623578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28033597A Pending JPH11120925A (ja) | 1997-10-14 | 1997-10-14 | 電子管の真空容器部 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11120925A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109570791A (zh) * | 2018-12-24 | 2019-04-05 | 中国工程物理研究院应用电子学研究所 | 回旋管谐振腔焊接方法 |
JP2020087705A (ja) * | 2018-11-26 | 2020-06-04 | キヤノン電子管デバイス株式会社 | マイクロ波管及びマイクロ波管の製造方法 |
-
1997
- 1997-10-14 JP JP28033597A patent/JPH11120925A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020087705A (ja) * | 2018-11-26 | 2020-06-04 | キヤノン電子管デバイス株式会社 | マイクロ波管及びマイクロ波管の製造方法 |
CN109570791A (zh) * | 2018-12-24 | 2019-04-05 | 中国工程物理研究院应用电子学研究所 | 回旋管谐振腔焊接方法 |
CN109570791B (zh) * | 2018-12-24 | 2021-01-22 | 中国工程物理研究院应用电子学研究所 | 回旋管谐振腔焊接方法 |
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