JPH10340681A - 多空胴クライストロン - Google Patents

多空胴クライストロン

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Publication number
JPH10340681A
JPH10340681A JP15082197A JP15082197A JPH10340681A JP H10340681 A JPH10340681 A JP H10340681A JP 15082197 A JP15082197 A JP 15082197A JP 15082197 A JP15082197 A JP 15082197A JP H10340681 A JPH10340681 A JP H10340681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drift tube
cavity
klystron
cavity klystron
frequency
Prior art date
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Pending
Application number
JP15082197A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunori Sakamoto
光徳 坂本
Yoshihisa Okubo
良久 大久保
Hiroshi Yonezawa
宏 米澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP15082197A priority Critical patent/JPH10340681A/ja
Publication of JPH10340681A publication Critical patent/JPH10340681A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作を安定化した多空胴クライストロンを提
供すること 【解決手段】 電子ビーム11の進行方向に配列された
複数の共振空胴13a〜13eと、この共振空胴13a
〜13e間を連結し、少なくとも1つはテーパ状に径が
変化するテーパ部17aをもつ複数のドリフト管17と
を具備した多空胴クライストロンにおいて、ドリフト管
17のテーパ部17aを高周波損失の大きい材料で構成
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、動作を安定化さ
せた多空胴クライストロンに関する。
【0002】
【従来の技術】多空胴クライストロンは、高周波信号の
増幅などに使用される電子管で、電子ビームを発生する
電子銃部や、電子ビームのエネルギーを高周波信号に与
える高周波相互作用部、電子ビームを補足すコレクタ
部、高周波信号の入出力部などから構成されている。高
周波相互作用部は、電子ビームの進行方向に配列された
複数の共振空胴で構成されている。そして、電子銃部と
高周波相互作用部間、高周波相互作用部を構成する複数
の共振空胴間、高周波相互作用部とコレクタ部間は、そ
れぞれドリフト管で連結されている。
【0003】上記した構成の多空胴クライストロンは、
ドリフト管で連結された例えば共振空胴間が高周波的に
結合しないように、ドリフト管の径を動作周波数(fc
)が伝播しないような大きさに設定している。例え
ば、ドリフト管の遮断周波数(fc )が動作周波数(f
0 )よりも高くなるようにドリフト管の直径を小さくし
ている。
【0004】しかし、クライストロンを高効率化、小型
化、高周波数化、大電力化し、ドリフト管内の電子ビー
ム密度を上げた場合、高周波相互作用部における電子ビ
ームのバンチングが深くなり、また、電子ビームの広が
りが大きくなる。このため、電子ビームの広がりが大き
い、例えば、出力部に近いドリフト管の径を大きくし、
電子ビームがドリフト管の壁面に衝突しないようによう
にしている。このような場合、ドリフト管の高周波イン
ピーダンスが急激に変化しないように、ドリフト管は径
が徐々に変化するテーパ部にしている。
【0005】ここで、ドリフト管の一部にテーパ部を構
成した従来の多空胴クライストロンについて、図4を参
照して説明する。図4は、テーパ部が構成されたドリフ
ト管部分を抜き出して示した断面図で、符号41および
符号42は共振空胴で、多空胴クライストロンの高周波
相互作用部を構成している。共振空胴41、42はドリ
フト管43で連結され、ドリフト管43の一部に、径が
d1からd2(d1<d2)へと徐々に変化するテーパ
部43aが形成されている。
【0006】なお、電子ビームの広がりは図の左に位置
する電子銃側が小さく、図の右側に位置するコレクタ部
が大きくなる。したがって、ドリフト管43の径は共振
空胴41側を小さく、共振空胴42側を大きくしてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】多空胴クライストロン
のドリフト管43は、径が小さいほど遮断周波数(f
c)は高くなる。このため、動作周波数をf0 とした場
合、テーパ部43aよりも左側の径の小さいドリフト管
の遮断周波数(fc)は、例えばfc >2f0 となり、
動作周波数の第2高調波(2f0 )よりも高くなる。
【0008】一方、テーパ部41aよりも右側のドリフ
ト管は径が大きいため遮断周波数(fc)が低くなる。
このため、例えばfc <2f0 となり、遮断周波数fc
は動作周波数の第2高調波(2f0 )よりも低くなって
しまう。
【0009】このとき、共振空胴42の右側に位置する
コレクタ部もfc <2f0 となり、テーパ部41aから
右側に、コレクタ部や出力部などを含み、fc <2f0
のーつの大きな空胴が形成される。このため、これらの
形状によって、例えばTE11 P モードにおいて、周波数
が2f0 の近傍でQ値の高い共振モードを生じ、出力動
作が不安定になることがある。
【0010】この発明は、上記した欠点を解決するもの
で、動作を安定化した多空胴クライストロンを提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、電子ビーム
の進行方向に配列された複数の共振空胴と、この共振空
胴間を連結し、少なくとも1つはテーパ状に径が変化す
る複数のドリフト管とを具備した多空胴クライストロン
において、前記ドリフト管のテーパ状に径が変化する部
分の少なくとも一部をドリフト管の他の部分の表面材料
よりも高周波損失の大きい表面材料で構成したことを特
徴としている。
【0012】また、この発明は、電子ビームの進行方向
に配列された複数の共振空胴と、この共振空胴間を連結
し、少なくとも1つはテーパ状に径が変化する複数のド
リフト管とを具備した多空胴クライストロンにおいて、
前記ドリフト管のテーパ状に径が変化する部分の表面
に、銅よりも高周波損失の大きい材料の層を構成したこ
とを特徴としている。
【0013】また、高周波損失の大きい表面材料が、炭
化珪素またはステンレスであることを特徴としている。
【0014】また、銅よりも高周波損失の大きい材料の
層を、窒化チタンの被膜またはニッケルの金属メッキで
形成したことを特徴としている。
【0015】上記した構成によれば、テーパ状に径が変
化する部分のドリフト管の少なくとも一部をドリフト管
の他の部分の表面材料よりも高周波損失の大きい表面材
料で構成し、あるいは、ドリフト管のテーパ状に径が変
化する部分の表面に、銅よりも高周波損失の大きい材料
の層を構成している。この場合、ドリフト管のテーパ状
に径が変化する部分からコレクタ部に亘って形成される
大きな共振空胴のQ値が低下し、不安定な動作を抑える
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態について、
例えば、5空胴クライストロンを例にとり図1を参照し
て説明する。図1は、5空胴クライストロンの構造を概
略的に示した構造図で、符号Aは電子銃部である。電子
銃部Aは、電子ビーム11を発生する陰極12aや電子
ビーム11を加速する陽極12bなどから構成されてい
る。電子銃部Aの前方には高周波相互作用部Bが設けら
れている。高周波相互作用部Bは、電子ビーム11の進
行方向に配列された例えば5個の共振空胴13a〜13
eから構成されている。高周波相互作用部Bのさらに前
方には、電子ビーム11を捕捉するコレクタ14が設け
られている。
【0017】高周波相互作用部Bを構成する複数の共振
空胴13a〜13eのうち、電子銃部B側に位置する共
振空胴13aには、高周波信号の入力部15、例えば同
軸線路が接続されている。コレクタ14側に位置する共
振空胴13eには出力部16、例えば導波管が接続され
ている。また、電子銃部Aと高周波相互作用部B間、複
数の共振空胴13a〜13e間、高周波相互作用部Bと
コレクタ14間は、それぞれドリフト管17で連結され
ている。
【0018】そして、例えば、電子銃部A側から3番目
の共振空胴13cと4番目の共振空胴13dを連結する
ドリフト管17部分に、コレクタ14側に向って徐々に
径が大きくなるテーパ部17aが設けられている。
【0019】ここで、ドリフト管17にテーパ部17a
を形成した部分の構造について図2の断面図で説明す
る。なお、図2では、図1に対応する部分には同一の符
号を付している。
【0020】共振空胴13cと共振空胴13dが、テー
パ部17aが一部に設けられたドリフト管17で連結さ
れている。そして、ドリフト管17の径が小さい部分お
よび径が大きい部分を形成する管容器部分P、Qは、例
えば銅で形成されている。
【0021】一方、ドリフト管17のテーパ部17aを
形成する例えば一部表面部分Rは、炭化珪素(SiC)
などの電磁波吸収体、あるいは、ステンレスなど銅より
も高周波損失の大きい金属で形成している。
【0022】次に、この発明の他の実施形態について図
3を参照して説明する。なお、図3では、図2に対応す
る部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略す
る。
【0023】この実施の形態では、ドリフト管17を構
成する管容器部分はすべて銅で形成され、ドリフト管1
7のテーパ部17aの表面に、銅よりも高周波損失が大
きい、例えば窒化チタン(TiN)の被膜Mを形成して
いる。なお、この場合、窒化チタンの被膜Mに代えて、
銅よりも高周波損失が大きいニッケル(Ni)などの金
属メッキを施すこともできる。なお、テーパ部17a以
外のドリフト管17の表面は銅となっている。
【0024】上記した構成によれば、ドリフト管のテー
パ部が電磁波吸収体あるいは高周波損失の大きい金属で
形成され、または、少なくともテーパ部の表面に銅より
も高周波損失の大きい材料の層が形成されている。した
がって、ドリフト管のテーパ部からコレクタ部にわたっ
て形成される大きな共振空胴のQ値が低下し、多空胴ク
ライストロンの動作を安定化できる。この場合、電磁波
吸収体あるいは高周波損失の大きい金属の部分、また
は、銅よりも高周波損失の大きい材料の層の部分は、ド
リフト管のテーパ部全体に亘る必要はなく、テーパ部の
一部領域であってもよい。
【0025】なお、上記した実施の形態では、5空胴ク
ライストロンを例にとり、電子銃側から3番目と4番目
の共振空胴を連結するドリフト管にテーパ部を形成して
いる。また、問題になる高周波信号を動作周波数の2倍
の高調波を例にとって説明している。しかし、この発明
は、テーパ部を形成するドリフト管の数や位置、またク
ライストロンの空胴数、高調波の倍数などは任意のもの
に対して適用することができる。
【0026】
【発明の効果】この発明によれば、動作を安定化した多
空胴クライストロンを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を説明するための概略の構
造図である。
【図2】この発明の実施形態を説明するための一部断面
図である。
【図3】この発明の他の実施形態を説明するための一部
断面図である。
【図4】従来例を説明するための一部断面図である。
【符号の説明】
11…電子ビーム 12a…陰極 12b…陽極 13a〜13e…共振空胴 14…コレクタ 15…入力部 16…出力部 17…ドリフト管 17a…ドリフト管のテーパ部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームの進行方向に配列された複数
    の共振空胴と、この共振空胴間を連結し、少なくとも1
    つはテーパ状に径が変化する複数のドリフト管とを具備
    した多空胴クライストロンにおいて、前記ドリフト管の
    テーパ状に径が変化する部分の少なくとも一部をドリフ
    ト管の他の部分の表面材料よりも高周波損失の大きい表
    面材料で構成したことを特徴とする多空胴クライストロ
    ン。
  2. 【請求項2】 電子ビームの進行方向に配列された複数
    の共振空胴と、この共振空胴間を連結し、少なくとも1
    つはテーパ状に径が変化する複数のドリフト管とを具備
    した多空胴クライストロンにおいて、前記ドリフト管の
    テーパ状に径が変化する部分の表面に、銅よりも高周波
    損失の大きい材料の層を構成したことを特徴とする多空
    胴クライストロン。
  3. 【請求項3】 高周波損失の大きい表面材料が、炭化珪
    素またはステンレスであることを特徴とする請求項1記
    載の多空胴クライストロン。
  4. 【請求項4】 銅よりも高周波損失の大きい材料の層
    を、窒化チタンの被膜またはニッケルの金属メッキで形
    成したことを特徴とする請求項2記載の多空胴クライス
    トロン。
JP15082197A 1997-06-09 1997-06-09 多空胴クライストロン Pending JPH10340681A (ja)

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JP (1) JPH10340681A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011100590A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Toshiba Corp クライストロン装置
JP2015204193A (ja) * 2014-04-14 2015-11-16 株式会社東芝 多空胴クライストロン

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JP2011100590A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Toshiba Corp クライストロン装置
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