JP3075741B2 - 多空胴直進形クライストロン - Google Patents

多空胴直進形クライストロン

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JP3075741B2
JP3075741B2 JP02315783A JP31578390A JP3075741B2 JP 3075741 B2 JP3075741 B2 JP 3075741B2 JP 02315783 A JP02315783 A JP 02315783A JP 31578390 A JP31578390 A JP 31578390A JP 3075741 B2 JP3075741 B2 JP 3075741B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は多空胴直進形クライストロンに係り、特に
その空胴の改良に関する。
(従来の技術) 一般に大電力の多空胴直進形クライストロンは、例え
ば第2図に示すように構成され、図中の符号1は電子を
放出する陰極、2は電子ビーム8を加速する陽極であ
り、陰極1と共に電子銃9を構成している。又、3は入
力空胴、4、5は中間空胴、6は出力空胴、7は電子ビ
ーム8を捕捉するコレクタ、10は各空胴を連結するドリ
フト管である。動作時には、入力信号31が入力結合ルー
プ32により入力空胴3に導かれる。そして、入力結合ル
ープ32の終端は、空胴壁に短絡接続されている。出力信
号61は、出力空胴6から結合ループ62で外部へ取出され
る。
このようなクライストロンおいて、従来、空胴付近は
第3図乃至第5図のように構成され、第3図の場合は各
空胴4、5、6は内径寸法dが全て同じドリフト管10に
より連結されている。第4図の場合は各空胴4、5、6
はドリフト管10a、10bにより連結されているが、ドリフ
ト管10aの内径寸法d1と下流のドリフト管10bの内径寸法
d2とは異なり、 d2>d1 に設定されている。又、第5図の場合は空胴4と空胴5
との間のドリフト管は内径寸法d1のドリフト管10aと内
径寸法がd2のドリフト管10bとからなり、両者は急角度
なテーパ部11を介して連結されている。尚、寸法d2>d1
であり、且つテーパ部11の軸方向の長さ寸法lは l《d1 に設定されている。
(発明が解決しようとする課題) 以上説明した従来技術によると、次のような不都合が
ある。
即ち、高利得のクライストロンを実現するためには、
電子ビームと空胴ギャップ内の電界とが十分結合する必
要があるが、一般に電子ビームの外径をドリフト管内径
に近付ける方が結合が強くなる。一方、高周波によって
電子ビームが進行方向に集群(バンチング)されると、
同時に径方向にも空胴電荷力により電子ビームが拡が
る。このような現象は、バンチングの度合いを高めた高
効率クライストロンで顕著である。従って、高利得を重
視して電子ビームの外径をドリフト管内径に近付けた設
計のクライストロンでは、電子ビームがドリフト管内面
に衝突して動作の不安定やドリフト管の損傷と言った問
題のため高効率を実現することが出来ない。バンチング
が進む下流側のドリフト管の内径を大きくすれば、電子
ビームがドリフト管に衝突することは避けられる。
ところで、ドリフト管はクライストロンの動作周波数
では遮断状態となり、電子ビームの下流側から上流側へ
のフィードバックによる不安定現象が発生しないように
なっている。大電力クライストロンの場合は、クライス
トロン出力の高調波成分も無視出来ない強度があり、十
分高次の高調波までドリフト管が遮断寸法であることが
望まれる。ところが、大電力クライストロンでは使用す
る大電流の電子ビームを細く集束することが困難である
ため、ドリフト管は比較的大きくなり、クライストロン
の高調波成分は比較的低次の高調波までドリフト管内を
伝播してしまう。もし、第4図の内径寸法d1→d2のよう
に或る空胴ギャップを境としてドリフト管内径を変化さ
せると、出力空胴側から伝播したきた高調波成分は空胴
内の電磁界と結合して、そのギャップに電界を発生させ
て電子ビームを変調し、クライストロンの動作を不安定
にする。
又、第5図に示すように、急激なテーパ部11を設けた
場合は、そこに伝播してきたクライストロンの高調波成
分は完全に反射され、ドリフト管内で共振して大きな電
界を生じクライストロンの動作を不安定にする。そし
て、電子ビームから見て急激なドリフト管内径の変化部
は集中的なインピーダンスの変化を意味し、バンチング
状態を変化させる可能性があり、好ましくない。
この発明は、以上のような不都合を解決するものであ
り、高利得と高効率を兼ね備えた多空胴直進形クライス
トロンを提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段 この発明は、電子銃とコレクタとの間に、電子ビーム
路に沿って入力空胴、1個以上の中間空胴、出力空胴が
順次ドリフト管により連結されてなる多空胴直進形クラ
イストロンにおいて、隣り合う上記空胴の間に配置され
た少なくとも1個の上記ドリフト管は、該ドリフト管の
内径が電子ビーム上流側から下流側に向かって拡大する
テーパ部を該ドリフト管の軸方向の途中に有するととも
に、該テーパ部から電子ビーム下流側ドリフト管部の内
径寸法d2は前記テーパ部から電子ビーム上流側ドリフト
管部の内径寸法d1よりも大きく、且つ前記テーパ部の軸
方向の長さ寸法lTは該テーパ部から電子ビーム上流側ド
リフト管部の内径寸法d1よりも大きく、さらに前記テー
パ部から電子ビーム上流側ドリフト管部の軸方向の長さ
寸法l1は該上流側ドリフト管部の内径寸法d1よりも大き
く、さらに上記テーパ部から電子ビーム下流側ドリフト
管部の軸方向の長さ寸法l2は該下流側ドリフト管部の内
径寸法d2よりも大きく設定されていることを特徴とする
多空胴直進形クライストロンである。
(作用) この発明によれば、ビーム外径が比較的小さい上流部
でドリフト管内径寸法を小さく、下流部で大きく構成す
ることにより、高利得と高効率を兼ね備えた多空胴直進
形クライストロンが得られる。又、ドリフト管を伝播す
る最低次モードであるTE11モードに対して緩やかなテー
パ部があるので、バンチング状態を殆ど変化させること
がない。
(実施例) 以下、図面を参照して、この発明の一実施例を詳細に
説明する。
この発明は出力空胴とコレクタとの間のドリフト管を
改良したもので、ドリフト管付近についてのみ述べるこ
とにする。
即ち、この発明による多空胴直進形クライストロンの
ドリフト管付近は、第1図に示すように構成され、従来
例(第4図)と同一箇所には同一符号を付すことにす
る。
既述のように、クライストロンは電子ビーム路に沿っ
て入力空洞、1個以上の中間空胴、出力空胴が順次ドリ
フト管により連結されているが、この発明では図示のよ
うに中間空胴4と中間空胴5との間のドリフト管は、ビ
ーム上流側から軸方向長さl1で内径寸法がd1のドリフト
管10aとテーパ部12と長さl2で内径寸法d2のドリフト管1
0bとから構成されている。この場合、従来例(第4図)
と同様に各内径寸法は、 d2>d1 に設定されている。従って、このドリフト管10aとドリ
フト管10bとの間に位置しドリフト管の内壁に形成され
たテーパ部12は、ビーム上流側から下流側に向かって拡
大するように形成されている。更に、このテーパ部12の
軸方向の長さ寸法をlTとすれば、 lT>d1 に設定されている。
又、このテーパ部12の位置は、中間空胴4と中間空胴
5から離れているが、各寸法は、 l1>d1、l2>d2 を満足するように設定されている。或いは、テーパ部12
の位置は、クライストロンの動作周波数でのドリフト管
のTM01モードの管内波長よりも、中間空胴4と中間空胴
5から離れている。
又、このテーパ部12の長さ寸法lTは、ドリフト管10a
の内径寸法d1におけるクライストロンの動作周波数の2
倍の周波数のTE11モードの管内波長以上に設定されてい
る。
更に、テーパ部12よりビーム上流側のドリフト管10a
の内径寸法d1は、クライストロンの動作周波数の2倍の
周波数でTE11モードが遮断となる寸法よりも小さく設定
され、ビーム下流側のドリフト管10bの内径寸法d2は、
クライストロンの動作周波数の2倍の周波数でTE11モー
ドが遮断となる寸法よりも大きく設定されている。
このような結果、高利得と高効率を兼ね備えた多空胴
直進形クライストロンが得られるが、ドリフト管の内径
変更部をギャップから十分離してあるので、電子ビーム
と結合することがなく、動作が安定する。
尚、この発明の多空胴直進形クライストロンは、上記
以外は第2図と同様構成ゆえ、詳細な説明を省略する。
又、便宜上、第1図では1個のテーパ部12が形成され
ているが、テーパ部は1個に限定されない。又、中間空
胴4と中間空洞5との間のドリフト管についてのみテー
パ部12が形成されているが、必要に応じ他のドリフト管
にも設けても良い。
[発明の効果] この発明によれば、空胴を連結するドリフト管のうち
少なくとも1個のドリフト管が、このドリフト管の内径
が電子ビーム上流側から下流側に向かって拡大するテー
パ部をこのドリフト管の軸方向の途中に有するととも
に、このテーパ部から電子ビーム下流側ドリフト管部の
内径寸法d2はこのテーパ部から電子ビーム上流側ドリフ
ト管部の内径寸法d1よりも大きく、且つ前記テーパ部の
軸方向の長さ寸法lTはこのテーパ部から電子ビーム上流
側ドリフト管部の内径寸法d1よりも大きく、さらに前記
テーパ部から電子ビーム上流側ドリフト管部の軸方向の
長さ寸法l1はこの上流側ドリフト管部の内径寸法d1より
も大きく、さらに上記テーパ部から電子ビーム下流側ド
リフト管部の軸方向の長さ寸法l2はこの下流側ドリフト
管部の内径寸法d2よりも大きく設定されているので、ビ
ーム外径の比較的小さい上流側ではドリフト管内径が小
さくなり、下流部では大きくなり、高利得と高効率を兼
ね備えた多空胴直進形クライストロンが得られる。又、
ドリフト管を伝播する最低次モードであるTE11モードに
対して緩やかなテーパ部であるので、バンチング状態を
変化させることもない。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に係る多空胴直進形クライ
ストロンの要部を示す縦断面図、第2図は一般的な多空
胴直進形クライストロンの全体を示す概略縦断面図、第
3図乃至第5図はいずれも従来の多空胴直進形クライス
トロンにおける要部を示す縦断面図である。 4、5……中間空胴、10a、10b……ドリフト管、12テー
パ部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子銃とコレクタとの間に、電子ビーム路
    に沿って入力空胴、1個以上の中間空胴、出力空胴が順
    次ドリフト管により連結されてなる多空胴直進形クライ
    ストロンにおいて、 隣り合う上記空胴の間に配置された少なくとも1個の上
    記ドリフト管は、該ドリフト管の内径が電子ビーム上流
    側から下流側に向かって拡大するテーパ部を該ドリフト
    管の軸方向の途中に有するとともに、該テーパ部から電
    子ビーム下流側ドリフト管部の内径寸法d2は前記テーパ
    部から電子ビーム上流側ドリフト管部の内径寸法d1より
    も大きく、且つ前記テーパ部の軸方向の長さ寸法lTは該
    テーパ部から電子ビーム上流側ドリフト管部の内径寸法
    d1よりも大きく、さらに前記テーパ部から電子ビーム上
    流側ドリフト管部の軸方向の長さ寸法l1は該上流側ドリ
    フト管部の内径寸法d1よりも大きく、さらに上記テーパ
    部から電子ビーム下流側ドリフト管部の軸方向の長さ寸
    法l2は該下流側ドリフト管部の内径寸法d2よりも大きく
    設定されていることを特徴とする多空胴直進形クライス
    トロン。
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