JP5377234B2 - クライストロン装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マルチセル出力空胴を有するクライストロン装置に関する。
クライストロン装置は、電子銃から放出された電子ビームの作用によって高周波電力を増幅する電子管である。従来のクライストロン装置は、管内にドリフト空間が形成されたドリフト管、ドリフト管の外周に設けられた入力空胴、共振空胴および出力空胴などから構成されている。ドリフト管の一端側には電子ビームを放出する電子銃が配設され、ドリフト管の他端側にはドリフト空間を通過した電子ビームを捕集するコレクタが配設されている。クライストロン装置は、入力空胴にて高周波電力が入力されて、電子ビームと高周波電界との相互作用により高周波電力を増幅し、導波管および出力窓が接続された出力空胴にて高周波電力を出力する。
ここで、ピーク出力が大きなクライストロン装置や平均電力が大きなクライストロン装置においては、出力空胴が複数のセル空胴により構成された、いわゆるマルチセル出力空胴が採用されることがある(例えば、特許文献1を参照)。マルチセル出力空胴を採用すると、1つのセル空胴あたりでの電圧を低減して放電の発生を抑制でき、また、出力空胴の表面積が大きくなって出力空胴の放熱性を向上できることが知られている。
特開2004−253227号公報
上述した従来のクライストロン装置では、複数のセル空胴の相互間の結合を大きくするためには、複数のセル空胴の間隔を狭くする必要がある。すなわち、複数のセル空胴を仕切っている複数の隔壁の板厚を薄く設計する必要がある。特に、動作周波数が大きなクライストロン装置においては、隔壁の板厚をより薄く設計する必要がある。このように、隔壁の板厚が薄くなると、隔壁の放熱性が低下して、クライストロン装置の動作効率が低下してしまう。
そこで、本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、マルチセル出力空胴を有するクライストロン装置において、出力空胴の冷却能力を向上させることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係るクライストロン装置は、管軸に沿って延びたドリフト空間に電子ビームを放出する電子銃と、前記ドリフト空間を囲っている管状のドリフト管と、内部が前記ドリフト空間と連通するように前記ドリフト空間の外周に前記ドリフト管と同軸的に設けられて、高周波信号が入力される環状の入力空胴と、前記入力空胴に比べて電子ビームの進行方向寄りに配置されて、内部が前記ドリフト空間と連通するように前記ドリフト空間の外周に前記ドリフト管と同軸的に設けられて、増幅された高周波信号が出力される環状の出力空胴と、前記出力空胴を前記ドリフト空間に沿って並んだ複数のセル空胴に仕切り、内周部が他の部分に比べて厚肉に形成されて前記内周部の内部に前記内周部に沿って冷却路が設けられた少なくとも1つの環板状の隔壁と、前記ドリフト空間を通過した電子ビームを捕集するコレクタと、を具備したことを特徴とする。
本発明によれば、マルチセル出力空胴を有するクライストロン装置において、出力空胴の冷却能力を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係るクライストロン装置を説明するための概略縦断面図である。 図1における出力空胴部分の拡大図である。 (a)図2のX−X矢視断面図である。 (b)図2のY−Y矢視断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るクライストロン装置を説明するための図であって、各セル空胴の共振周波数のずれとクライストロン装置の動作効率との関係をシミュレーションした結果である。
[第1の実施形態]
本発明に係るクライストロン装置の第1の実施形態について、図1ないし図3を用いて説明する。
本実施形態に係るクライストロン装置1の概略について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るクライストロン装置を説明するための概略縦断面図である。
本実施形態に係るクライストロン装置1は、電子銃10から放出された電子ビーム2の作用によって高周波信号を増幅する電子管である。クライストロン装置1は、電子銃10、ドリフト管20、入力空胴24、共振空胴27、出力空胴30、コレクタ50、および、集束コイル(図示しない。)などを有する。
電子銃10は、電子ビーム2を発生させるカソード11、および、電子ビーム2を加速させる環状のアノード12を有する。電子ビーム2は、カソード11からアノード12に向かって飛び出し、アノード12の環内を通り抜けて、電子銃10から放出される。電子銃10から放出された電子ビーム2は、クライストロン装置1の管軸3に沿って延びたドリフト空間21を直進する。
ドリフト管20は、クライストロン装置1の管軸3に沿って配置されて、ドリフト空間21を囲っている。上述の電子銃10は、ドリフト管20の一端に配置されて、電子銃10から放出された電子ビーム2は、ドリフト空間21を通過する。
入力空胴24、共振空胴27、および、出力空胴30は、ドリフト管20の外周に管軸3と同軸的に設けられている。入力空胴24、共振空胴27、および、出力空胴30は、それぞれの内部空間がドリフト空間21と連通するように設けられている。入力空胴22は、ドリフト管20の電子銃10側の端部に配置され、出力空胴30は、他端(電子ビーム2の進行方向寄りの一端、すなわち、ドリフト管20のコレクタ50側の端部)に配置されている。共振空胴27は、入力空胴24と出力空胴30との間に配置されている。すなわち、入力空胴24と共振空胴27との間、共振空胴27同士の間、共振空胴27と出力空胴30との間、および、出力空胴30とコレクタ50との間には、ドリフト管20が配置されている。なお、本実施形態では、ドリフト管20の径は一様に設計されている。
入力空胴24には、高周波信号を入力する同軸線路25が接続されている。また、本実施形態では、管軸3方向に並んだ3つの共振空胴27が設けられている。出力空胴30には、高周波信号を出力する導波管51が接続されている。この導波管51には、ドリフト空間21を真空に保って、高周波信号を透過する出力窓52が設けられている。
コレクタ50は、ドリフト管20の一端(電子ビーム2の進行方向寄りの一端)に配置されている。コレクタ50は、ドリフト空間21を通過した電子ビーム2を捕集する。
集束コイルは、クライストロン管の外周を囲むように配置され、ドリフト空間21を通過する電子ビーム2を集束する磁場を発生させる役割を果たす。集束コイルには、例えば電磁石が用いられる。
上述の構成において、電子銃10から放出された電子ビーム2は、コイルの磁場により集束されて、ドリフト空間21に入り、管軸3に沿って進行する。そして、電子ビーム2は、入力空胴24に入力された高周波信号により速度変調され、ドリフト管20および共振空胴27を通過中に密度変調される。その後、電子ビーム2が出力空胴30を通過するとき、増幅された高周波信号が取り出され、導波管51を介して外部に出力される。ドリフト空間21を出た電子ビーム2は、コレクタ50に捕集される。
本実施形態に係るクライストロン装置1の出力空洞30について、図2および図3を用いて詳細に説明する。図2は、図1における出力空胴部分の拡大図である。図3(a)は、図2のX−X矢視断面図であり、図3(b)は、図2のY−Y矢視断面図である。
出力空洞30の内部空間は、2枚の環板状の隔壁31,32(電子銃10側から順に、第1隔壁31,第2隔壁32)によって仕切られていて、出力空洞30は、3つのセル空胴34,35,36(電子銃10側から順に、第1セル空胴34,第2セル空胴35,第3セル空胴36)から構成されている。隔壁31,32は、互いに間隔を空けて、管軸31に垂直に配置されていて、複数のセル空胴34,35,36は、ドリフト空間21に沿って並んでいる。隔壁31,32の内径は、ドリフト管20の内径と略同一に設計されている。
隔壁31,32の環状の内周付近(以下、「内周部」)38,39は、他の部分に比べて、厚く形成されている。また、この内周部38,39に対向する出力空洞30の内壁には、環状の凸部41,42が形成されている。内周部38,39および凸部41,42には、冷却路44が内周部38,39および凸部41,42に沿って設けられていて、この冷却路44には、出力空胴30や隔壁31,32を冷却する冷却水が流される。この冷却により、出力空胴30での高周波損失を抑制でき、クライストロン装置1の動作効率を向上することができる。
図3(a)に示すように、隔壁31には、互いに隣り合った第1セル空胴34の内部空間と第2セル空胴35の内部空間とを連通する2つの第1結合孔46が形成されている。2つの第1結合孔46は、管軸3を中心にして互いに対向する位置に形成されている。また、図3(b)に示すように、隔壁32には、互いに隣り合った第2セル空胴35の内部空間と第3セル空胴36の内部空間とを連通する2つの第2結合孔47が形成されている。2つの第2結合孔47は、管軸3を中心にして互いに対向する位置に形成されている。なお、図3(a)および(b)から分かるように、第1結合孔46と第2結合孔47とは、管軸3を中心にして90°ずれた位置に形成されている。
ここで、隔壁31,32の厚さおよび内径、第1結合孔46および第2結合孔47の寸法は、第3セル空胴36のQ値と合わせて、3π/2モードで各セル空胴34,35,36の電圧V,V,Vを所望の値にするように決定される。
各セル空胴34,35,36において高周波成分I,I,Iが発生する場合、3π/2モードで各セル空胴34,35,36において電圧V,V,Vを誘起させるためには、第1セル空胴34と第2セル空胴35との間の結合係数k12、第2セル空胴35および第3セル空胴36との間の結合係数k23、第3セル空胴36と外部との間の結合Qは、式1、式2および式3を満足するように決定すれば良い(特許文献1を参照)。ただし、式1、式2および式3は、各セル空胴34,35,36の共振周波数がクライストロン装置1の動作周波数fと一致している場合に成り立つ。なお、各セル空胴34,35,36のR/Q値を(R/Q),(R/Q),(R/Q)とする。
(式1)
|k12|=2×{(R/Q)・(R/Q)1/2×|I|/|V|,k12<0
(式2)
|k23|=2×{(R/Q)・(R/Q)1/2×|I|/|V|+{(R/Q)/(R/Q)}×k12×|V|/|V|,k23<0
(式3)
1/Q=(R/Q)×|I|/|V|+{(R/Q)/(R/Q)1/2×|k23|/2×|V|/|V
ここで、各セル空胴34,35,36で同一の電圧Vを誘起させる場合に高周波損失が最小となり、このとき、式1、式2および式3は、それぞれ、式4、式5および式6となる。
(式4)
|k12|=2×{(R/Q)・(R/Q)1/2×|I|/|V|,k12<0
(式5)
|k23|=2×{(R/Q)・(R/Q)1/2×|I|/|V|+{(R/Q)/(R/Q)}×|k1223<0
(式6)
1/Q=(R/Q)×|I|/|V|+{(R/Q)/(R/Q)1/2×|k23|/2
また、第1セル空胴34と第2セル空胴35との間の電子速度u12に対し、第1セル空胴34の中央部から第2セル空胴35の中央部までの管軸3方向の距離d12がおおよそ3π/2となるように、各セル空胴34,35の寸法および第1隔壁31の厚さを決定する(式7)。同様に、第2セル空胴35と第3セル空胴36との間の電子速度u23に対し、第2セル空胴35の中央部から第3セル空胴36の中央部までの管軸3方向の距離d23がおおよそ3π/2となるように、各セル空胴35,36の寸法および第2隔壁32の厚さを決定する(式8)。すなわち、各セル空胴34,35,36の電磁波モードが3π/2モードとなっている。
(式7)
12=u12/f/4
(式8)
23=u23/f/4
なお、fは、クライストロン装置1の動作周波数である。
さらに、各セル空胴34,35,36での電子ビーム2の最外径でのM値をそれぞれMr,Mr,Mrとし、各セル空胴34,35,36での電子ビームeの高周波電流値をIω,Iω,Iωとすると、各セル空胴34,35,36で誘起させる電圧Vは、式9ないし式12を満たす。
(式9)
V=α×V/{(Mr+Mr+Mr)×3}
(αは、各セル空胴34,35,36での電圧の割合α、α、αの和であり、0.8〜1である。)
(式10)
=Iω×Mr
(式11)
=Iω×Mr
(式12)
=Iω×Mr3
さらに、各セル空胴34,35,36の共振周波数は、おおよそクライストロン装置1の動作周波数fに等しく設定される。しかし、第1セル空胴34と第3セル空胴36との結合による効果(π/2モード,3π/2モードからのズレ分)を補正する必要がある。この補正は、第1セル空胴34および第2セル空胴35の共振周波数を、式13に示すΔfだけ動作周波数fから低い値に設定する。
(式13)
Δf=k13/4×{(R/Q)/(R/Q)1/2×f≒k13/4×f
上述のとおり、式4ないし式13に基づいて、各結合孔46,47の寸法、各隔壁31,32の厚さ、および、各セル空胴34,35,36の共振周波数などが決定される。
本実施形態に係るクライストロン装置1の作用について説明する。
本実施形態によれば、隔壁31,32の内周部が、隔壁31,32の他の部分に比べて、厚く形成されているため、隔壁31,32の内周部38,39に冷却路44を設けることが容易となる。その結果、マルチセル空胴の出力空胴30を有するクライストロン装置1において、出力空胴30の冷却能力を向上させることができる。特に、動作周波数が数GHz以上の連続動作のクライストロン装置では、隔壁31,32の板厚を薄くする必要があるため、本実施形態の構成が効果的である。
また、隔壁31,32の内周部が、隔壁31,32の他の部分に比べて、厚く形成されている。そのため、各セル空胴34,35,36のR/Q値を大きくすることができる。ここで、各セル空胴34,35,36での高周波損失は、1/{(R/Q)×Qi}に比例する。すなわち、本実施形態によれば、R/Q値が大きくなり、各セル空胴34,35,36での高周波損失を低減することができる。
また、本実施形態では、電子速度u12に対し、距離d12がおおよそ3π/2となるように、各セル空胴34,35の寸法および第1隔壁31の厚さが決定されている。また、電子速度u23に対し、距離d23がおおよそ3π/2となるように、各セル空胴35,36の寸法および第2隔壁32の厚さを決定されている。そのため、距離d12,l23がπ/2となるように設計された場合に比べて、隔壁31,32の板厚が厚くなり、隔壁31,32の内部に冷却路44を設けることがさらに容易となる。
また、本実施形態では、隔壁31,32の内径は、ドリフト管20の内径と略同一に設計されている。そのため、隔壁31,32の内径がドリフト管20の内径より大きく設計された、従来のクライストロン装置(例えば、特許文献1)に比べて、各セル空胴34,35,36の電磁界と電子ビーム2との結合を大きくすることができ、クライストロン装置1の動作効率を向上することができる。
ここで、本実施形態では、隔壁31,32の内径がドリフト管20の内径と略同一に設計されているため、隔壁31,32にそれぞれ第1結合孔46と第2結合孔47を形成して、各セル空胴34,35,36同士の結合を行っている。出力空胴30の電磁界分布を対称に近づけるために、2つの第1結合孔46は、管軸3を中心にして互いに対向する位置に形成され、2つの第2結合孔47は、管軸3を中心にして互いに対向する位置に形成されている。また、第1結合孔46と第2結合孔47とは、管軸3を中心にして90°ずれた位置に形成されている。
[第2の実施形態]
本発明に係るクライストロン装置1の第2の実施形態について、図4を用いて説明する。図4は、本発明の第2の実施形態に係るクライストロン装置を説明するための図であって、各セル空胴の共振周波数のずれとクライストロン装置の動作効率との関係をシミュレーションした結果である。なお、本実施形態は、第1の実施形態の変形例であるため、重複説明を省略する。
本実施形態では、第1空胴セル34の共振周波数をクライストロン装置1の動作周波数5GHzに比べて0.3%高く設定した。その結果、図4中の矢印61で示したように、各セル空胴34,35,36の共振周波数のずれがない場合(ΔF=0のとき)において、各セル空胴34,35,36の共振周波数が、第1の実施形態にて説明した第1セル空胴34と第3セル空胴36との結合係数k13の補正後の各セル空胴の共振周波数の設定(第1空胴セル34および第3空胴セル36の共振周波数を式13のΔfだけ下げた設定)に比べて、クライストロン装置1の動作効率ηが向上する。
また、本実施形態によれば、各セル空胴34,35,36の共振周波数が同一の場合に比べて、動作効率ηのピークが、図4中の矢印62で示したように、ΔF=0に向かってシフトしている。したがって、各セル空胴34,35,36の共振周波数が同一の場合に比べて、ΔF=0付近での動作効率ηの変動を小さくすることができる。
第1空胴セル34の共振周波数をクライストロン装置1の動作周波数5GHzに比べて0.2〜0.6%高く設定した場合に、上述のようなシミュレーション結果が得られた。
[他の実施形態]
第1の実施形態は単なる例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。第1の実施形態では、2枚の隔壁31,32により3つのセル空胴34,35,36が形成されているが、隔壁の枚数は1枚以上であれば良く、セル空胴の個数は2つ以上であれば良い。
また、第1の実施形態では、距離d12,d23は、電子ビームの速度u12,u23に対して、3π/2となるように設計されているが、π/2、5π/2のように、(2n−1)π/2であれば良い(n=1、2、3…)。ただ、上述したように、冷却路44を容易に設けることができる構造としては、n≧3であることが好ましい。
また、第1の実施形態では、ドリフト管20の径は一様に設計されているが、例えば、出力空胴30とコレクタ50との間のドリフト管20の径が共振空胴27と出力空胴30との間のドリフト管20の径に比べて大きく設計されていても良い。かかる場合には、隔壁31,32の内径は、共振空胴27と出力空胴30との間のドリフト管20の径以上、出力空胴30とコレクタ50との間のドリフト管20の径以下に設計されていることが好ましい。
1…クライストロン装置、2…電子ビーム、3…管軸、10…電子銃、11…カソード、12…アノード、20…ドリフト管、21…ドリフト空間、24…入力空胴、25…同軸線路、27…共振空胴、30…出力空胴、31…第1隔壁、32…第2隔壁、34…第1セル空胴、35…第2セル空胴、36…第3セル空胴、38,39…内周部、41,42…凸部、44…冷却路、46…第1結合孔、47…第2結合孔、50…コレクタ、51…導波管、52…出力窓

Claims (9)

  1. 管軸に沿って延びたドリフト空間に電子ビームを放出する電子銃と、
    前記ドリフト空間を囲っている管状のドリフト管と、
    内部が前記ドリフト空間と連通するように前記ドリフト空間の外周に前記ドリフト管と同軸的に設けられて、高周波信号が入力される環状の入力空胴と、
    前記入力空胴に比べて電子ビームの進行方向寄りに配置されて、内部が前記ドリフト空間と連通するように前記ドリフト空間の外周に前記ドリフト管と同軸的に設けられて、増幅された高周波信号が出力される環状の出力空胴と、
    前記出力空胴を前記ドリフト空間に沿って並んだ複数のセル空胴に仕切り、内周部が他の部分に比べて厚肉に形成されて前記内周部の内部に前記内周部に沿って冷却路が設けられた少なくとも1つの環板状の隔壁と、
    前記ドリフト空間を通過した電子ビームを捕集するコレクタと、
    を具備したことを特徴とするクライストロン装置。
  2. 前記複数のセル空胴での電磁界モードが
    (2n+1)π/2
    (n=1,2,3…)
    を満たす進行波モードであることを特徴とする請求項1に記載のクライストロン装置。
  3. 前記隔壁の内径がドリフト管の内径と同一であることを特徴とする請求項1または2に記載のクライストロン装置。
  4. 前記隔壁の内径が前記共振空胴と前記出力空胴との間のドリフト管の径以上、前記出力空胴と前記コレクタとの間の前記ドリフト管の径以下に設計されていることを特徴とする請求項1または2に記載のクライストロン装置。
  5. 少なくとも1つの前記隔壁には、隣り合った前記セル空胴を連通させる結合孔が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のクライストロン装置。
  6. 1つの前記隔壁に2つの前記結合孔が形成されて、前記2つの結合孔前記クライストロン管の管軸を中心にして互いに対向する位置に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のクライストロン装置。
  7. 2つ以上の前記隔壁および3つ以上の前記セル空胴を具備したクライストロン装置であって、隣り合った前記隔壁に形成された前記結合孔が前記クライストロン管の管軸を中心にして90°ずれた位置に形成されていることを特徴とする請求項6に記載のクライストロン装置。
  8. 前記複数のセル空胴の共振周波数が互いに隣接していない前記セル空胴間の結合係数分だけ補正されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載のクライストロン装置。
  9. 最も前記入力空胴に近い前記セル空胴の共振周波数が他のセル空胴の共振周波数に比べて0.2〜0.6%高く設定されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載のクライストロン装置。
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