JP2602297B2 - ジャイロトロン - Google Patents

ジャイロトロン

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JP2602297B2
JP2602297B2 JP23534588A JP23534588A JP2602297B2 JP 2602297 B2 JP2602297 B2 JP 2602297B2 JP 23534588 A JP23534588 A JP 23534588A JP 23534588 A JP23534588 A JP 23534588A JP 2602297 B2 JP2602297 B2 JP 2602297B2
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孝 永島
慶司 坂本
行男 岡崎
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日本原子力研究所
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明はジャイロトロンに係わり、特に出力導波管
壁が管軸に沿って複数に電気的に分割された構造のジャ
イロトロンに関する。
(従来の技術) ジャイロトロンは、周知のようにサイクロトロンメー
ザ作用を動作原理とする電子管で、ミリ波からサブミリ
波帯における高周波大電力源として利用されつつある。
ジャイロトロンの種類としては、サイクロトロン運動を
する電子群が形成する円筒状の電子ビームと、この電子
ビームと共振空胴のような1個の共振回路における電磁
波と相互作用し、共振回路に蓄積される電磁波エネルギ
ーによって電子ビームのエネルギーが失われて発振を生
じるジャイロモノトロン、同様の電子ビームと複数個の
共振空胴を用いて電磁波の増幅を行なわせるジャイロク
ライストロン、同様の電子ビームと伝送回路内の進行波
との相互作用によるジャイロ進行波管、あるいは伝送回
路内の後進波との結合による後進波ジャイロトロンなど
がある。
ジャイロトロンは、その動作周波数が概略数十GHzか
ら百数十GHzが一般的であり、波長に換算するとおよそ2
mm程度から数mm程度である。従って、クライストロンや
進行波管に比較すると波長が2桁から3桁も短く、ジャ
イロトロンの高周波回路の各部寸法精度は著しく高いも
のが要求される。
このようなジャイロトロンは、通常、電子銃部、テー
パ状電子ビーム導入部、共振空胴部、テーパ状案内部、
コレクタ部、出力窓部等からなっている。
ところで、ジャイロトロンは、マイクロ波を発生する
共振空胴部あるいは電子銃側のカットオフトンネル部の
内径が非常に細く、上述の数十GHzから百数十GHz帯の場
合、発振モードによっても違いがあるが、概略数mmから
10mm余である。従って、電子銃部とコレクタ部とが、こ
の部分で分断されたような形となり、排気コンダクタン
スが著しく低い。このため、一般には電子銃側およびコ
レクタ側にそれぞれ排気管を設け、またそれらにイオン
ポンプを接続する。コレクタ部すなわち出力側導波管の
一部に排気管を接続する構造において、導波管壁の一部
に通気用のスリットを形成し、その外周の真空チャンバ
を設けてこれに排気管を接続する構造が、例えば特開昭
63−13236号公報に開示されている。
一方、出力側導波管のうち、コレクタ部の導波管およ
び出力窓部導波管を絶縁リングにより複数に分割して電
気的に分離し、各部の捕捉電子ビーム量を計測したり、
出力窓部の導波管をコレクタ部に対して低い電位にして
出力窓への電子ビーム流入を抑制する構成にする場合が
ある。第6図はその概略構成図であり、同図の符号11は
中空電子ビームを発生する電子銃部、12はその電子ビー
ム下流に配置されて次第に径小となるテーパ状電子ビー
ム導入部、13はその下流に連続的に設けられた共振空胴
部、14は同じくその下流に連続的に設けられ次第に径大
になるテーパ状案内部、15はその下流に配置された円筒
状のコレクタ部、16はその下流に配置されセラミックス
気密窓を有する出力窓部、17は導波管結合フランジ、18
a,18b,18cはそれぞれ電子ビームあるいは高周波を通過
させ、伝送させる銅製の導波管壁、19は磁界装置のソレ
ノイド、20、21は導波管分離部、22は絶縁リング、23は
連結用フランジ、24は締結用ボルト・ナットを表わして
いる。このように、導波管分離部は、セラミックス製の
絶縁リング22を介し所定のわずかな間隙Gを隔てて両導
波管壁を近接させ、それにより電気的に絶縁して分離す
るとともに高周波が外部に漏洩しないようにしている。
(発明が解決しようとする課題) 以上説明した従来技術は、それぞれ管内真空度の維
持、あるいは出力側導波管の電気的分離の目的を達成す
るうえで有効である。そこで、これらを組合わせた構成
を考えると、導波管の分離部と通気用のスリットおよび
真空チャンバを夫々独立に設けることになり、構造が複
雑で、また管軸方向に長大化してしまう。また機械的な
強度の点でも余分の配慮が必要である。
この発明は、出力導波管側の分離部と排気用スリット
部およびチャンバ部とを一体化し、比較的簡略な構造で
機械的にも十分な強度を維持でき、信頼性の高いジャイ
ロトロンを提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) この発明は、絶縁リングで電気的に分離される出力側
導波管の外周に設けられる真空チャンバが、互いに所定
の間隙を隔てて対向近接するコレクタ部導波管および出
力窓部導波管の間の前記間隙および絶縁リングの内側空
隙に連通しており、通気用スリットが分離された導波管
の相互間隙に隣接してコレクタ部導波管壁または出力窓
部導波管壁の少なくとも一方に形成されてなるジャイロ
トロンである。
(作用) この発明によれば、出力側のコレクタ部導波管と出力
窓部導波管との間に設けられた絶縁リングの内側空隙に
連通するとともに分離された導波管の相互間隙およびそ
れに隣接して設けられた通気用スリットを介して導波管
内に連通して真空チャンバーおよび排気管が設けられて
いるので、管軸方向に不所望に長大化せず、また機械的
強度の維持が容易であり、マイクロ波の漏洩を抑制して
コレクタ部と出力窓部の排気を能率的にでき、こうして
信頼性の高いジャイロトロンを得ることができる。
(実施例) 以下、図面を参照してこの発明の一実施例を詳細に説
明する。尚、同一部分は同一符号で表わす。
第1図乃至第4図によりその要部を説明する。コレク
タ部15と出力窓部16との間には、両者を電気的に分離す
るセラミックス絶縁リング26が介在されている。この絶
縁リング26の内側に沿って空隙34が形成され、この空隙
34はコレクタ部の導波管壁18bの外周に設けられている
真空チャンバ35と連通している。チャンバ35は、コレク
タ部導波管壁18b、円盤壁35a、円筒壁35b、および一方
の連結用フランジ23aにより区画されており、円筒壁35b
の一部に排気管36が接続され、この排気管36に図示しな
い製造時の真空排気装置およびイオンポンプが接続され
ている。
コレクタ部の導波管壁18bの端部には、複数の通気用
スリット37が設けられている。この通気用スリット37
は、第3図及び第4図に示すような複数の金属リング3
8、38および終端の金属リング39を積層しろう接するこ
とにより構成されている。金属リング38は、90゜間隔で
外周部に形成された段付き突起38aを有し、導波管壁18b
の端部に順次に積層することにより各突起38aのない所
が円周方向の通気用スリット37となる。こうして、コレ
クタ部の導波管壁は、チャンバ35内の端部で終端してお
り、そこに複数個の通気用スリットが形成されている。
一方、図示しない出力窓が設けられた出力窓部の導波
管壁18cのビーム上流側端面は、コレクタ部導波管壁18b
の端面に所定の間隙Gにおいて対面している。そしてこ
の出力窓部導波管壁18cの外周には、厚肉ステンレス鋼
のような機械的強度の高い連結用フランジ23bがろう接
により固定されている。両フランジ23a23bの相対向する
面には、溶接用の薄肉フランジ23c、23dが一体的に設け
られている。そして、絶縁リング26の両面には、それぞ
れ封着リング27、28が気密ろう接されている。また各封
着リング27、28は封着体29、30に取付けられ、その先端
部が各薄肉フランジ23c、23dに外周溶接部B、Bで気密
溶接されている。両フランジ23a、23bは、絶縁リング26
および封着リング27、28の外側をまたぎこれを越えて設
けられた締結用の複数個のボルト31、31…及びナット3
2、32…により、相互間隔が調整可能な状態で機械的に
連結されている。なお一方のフランジ23bには、絶縁ワ
ッシャ33が嵌合され、それにより両フランジ22、23を電
気的に絶縁している。それにより両導波管18b、18cは電
気的に絶縁され分離されている。
こうして、真空チャンバ35は、導波管壁に形成された
複数の通気用スリット37、および導波管相互の対向間隙
Gを介して導波管内空間と連通し、同時にまた絶縁リン
グ26の内側空隙34と連通している。それにより、比較的
簡略な構成で導波管内および絶縁リングの内側空隙の排
気を能率的にでき、また機械的に十分な強度を維持する
ことができる。したがって管軸方向に不所望に長大化し
ないで構成できる。
なおまた、通気用スリット37および間隙Gの軸方向の
幅寸法gは、いずれもこのジャイロトロンの動作中心周
波数の波長λの約1/2の整数倍(gは約nλ/2で、nは
1,2,3…)に相当する寸法にしている。なおこの寸法g
は、λ/2、±20%の範囲内に設定するのが望ましい。ま
た、これらスリット37を構成するための金属リングの突
起38aにより導波管壁18bの内周面から外側に拡がるスリ
ットの深さ寸法dは、波長λの1/10以上(d≧λ/10)
に相当する寸法にしている。これにより導波管の内周面
では、円周方向にスリットのある所とない所とが実質的
に解消されてスリットのみの場合と同等となるため、高
周波電流の乱れを生じない。したがって、チャンバ側へ
の高周波漏洩がほとんど起らず、また導波管内に不所望
なモードの電磁界が発生するおそれがなくなる。このよ
うなスリット寸法の設定は、動作波長が比較的短いジャ
イロトロンに適し、例えば100GHz以上の周波数のものに
とくに好適である。なお、各スリットの幅寸法gは金属
リングの加工精度により容易の確保でき、また間隙Gの
寸法gは連結フランジの締結時の調整量により所定寸法
に容易に設定できる。第5図に示す実施例は、チャンバ
35側の連結フランジ23aの内周壁41を延長してコレクタ
部導波管壁18bの外周にろう接固着したものである。そ
してこの結合部42とフランジ内周壁41との間に、円周方
向に沿って複数個の比較的径大な通気孔43を形成してチ
ャンバ35と補助チャンバ44とを連通させている。補助チ
ャンバ44の領域に突出する導波管壁18bの先端部に、金
属リング38、39を積層ろう接し、複数のスリット37、お
よび間隙Gを形成して通気可能に設けてある。なお絶縁
リング26に気密接合された封着リング27、28には、軸方
向に伸縮可能とするダイヤフラム部27a、28aが設けられ
ている。
この構成により、間隙Gの寸法設定が容易且つ高精度
にでき、またスリットおよび間隙Gが隣接した導波管壁
部分で締結ボルト・ナットを介し固定されているため、
動作中の導波管壁が熱膨張してもスリットおよび間隙の
幅寸法gの変化がほとんどなく、動作特性の劣化を抑制
できる。
なお、以上の実施例では通気用スリットをコレクタ部
導波管壁のビーム下流側端部に形成した場合であるが、
それに限らず、出力窓部導波管壁のビーム上流側端部に
形成してもよい。また両導波管壁にそれぞれ通気用スリ
ットを形成してもよい。そして、真空チャンバを絶縁リ
ングのすぐ内側領域に達成し、分離された両導波管壁を
それぞれ連結用フランジに直接的に固着して構成しても
よい。それによりスリットおよび間隙Gの幅寸法の動作
中の変化をより一層無視できる程度に小さくすることが
できる。
このように導波管の分割部と一体的にスリットで連通
された真空チャンバを設けることができ、管軸方向の長
さをほとんど増加することなく、能率的な排気作用が得
られる。また高周波漏洩もほとんど生じない。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明によれば、コレクタ部と
出力窓部との間に設けられた絶縁リングの内側空隙に連
通してコレクタ部外周に真空チャンバが設けられ、スリ
ットにより出力側導波管内空間と連通しているので、マ
イクロ波の漏洩が抑制されると共に、コレクタ部と出力
窓部の排気が能率的に行なわれ、安定な動作が得られ
る。この結果、信頼性の高いジャイロトロンを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に係るジャイロトロンの要
部を示す縦断面図、第2図はその要部拡大図、第3図は
その要部断面図、第4図はその側面図、第5図はこの発
明の他の実施例を示す要部半断面図、第6図は従来構造
を示す概略縦断面図である。 15……コレクタ部、 16……出力窓部、 18b……コレクタ部導波管壁、 18c……出力窓部導波管壁、 23a、23b……連結フランジ、 26……絶縁リング、 34……空隙、 35……チャンバ、 36……排気管、 37……通気用スリット、 G……分割部の間隙、 38、39……金属リング。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コレクタ部の導波管壁と出力窓部の導波管
    壁とが絶縁リングにより電気的に分離され、且つ前記コ
    レクタ部導波管壁の外周に排気管が接続された真空チャ
    ンバが設けられ、該チャンバと導波管内部空間とが該導
    波管壁に形成された複数の通気用スリットにより連通さ
    れてなるジャイロトロンにおいて、 上記チャンバは、互いに所定の間隙を隔てて対向近接す
    る上記コレクタ部導波管壁および出力窓部導波管壁の間
    の前記間隙を介して導波管内空間と連通するとともに、
    上記絶縁リングの内側空隙にも連通しており、 上記通気用スリットは、前記導波管相互間隙に隣接して
    前記コレクタ部導波管壁または出力窓部導波管壁の少な
    くとも一方に形成されてなることを特徴とするジャイロ
    トロン。
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