JP2011243420A - クライストロン - Google Patents
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Abstract
【課題】高周波相互作用部に出力導波管を気密にロウ接でき、出力導波管の真空側へのロウ材の流入を防止できるクライストロンを提供する。
【解決手段】クライストロンは、電子銃部と、コレクタと、入力空胴、中間空胴、穴部が形成された出力空胴及びドリフト管を有した高周波相互作用部と、集束コイルと、出力導波管と、を備えている。高周波相互作用部は、凹部60を有している。出力導波管は、凹部60に嵌合される凸部70を有し、高周波相互作用部との間に溝部80を形成している。出力導波管は、溝部80に設けられたロウ材90により高周波相互作用部に接合されている。
【選択図】図5
【解決手段】クライストロンは、電子銃部と、コレクタと、入力空胴、中間空胴、穴部が形成された出力空胴及びドリフト管を有した高周波相互作用部と、集束コイルと、出力導波管と、を備えている。高周波相互作用部は、凹部60を有している。出力導波管は、凹部60に嵌合される凸部70を有し、高周波相互作用部との間に溝部80を形成している。出力導波管は、溝部80に設けられたロウ材90により高周波相互作用部に接合されている。
【選択図】図5
Description
この発明は、クライストロンに関する。
一般に、電波を増幅する真空管としてクライストロンが知られている。クライストロンは、電子ビームを放出する電子銃部と、用済みの電子ビームを捕捉するコレクタと、高周波相互作用部と、電子銃部から放出される電子ビームを集束する集束コイルと、を備えている。
高周波相互作用部は、電子銃部から放出された電子ビームが通過するドリフト管と、ドリフト管の途中に電子ビームの進行方向に沿って設けられた入力空胴、中間空胴及び出力空胴と、を有し、入力空胴に入力信号を入力することにより、出力空胴から増幅された高周波信号を出力するものである。出力空胴から高周波を取り出すため、出力空胴の側面には出力導波管が接合されている(例えば、特許文献1参照)。出力導波管には、出力窓が取付けられている。
出力導波管は、外部の高周波回路に接続される。高周波の周波数が比較的低い(Lバンド以下の周波数である)と、出力導波管の幅が広くなるので、出力空胴の側面側から高周波を取り出す方法だと集束コイルに大きな溝が必要であり、集束磁界の対称性が悪くなる問題がある。そこで、電子ビームの進行方向側の出力空胴に穴部を設け、電子ビームの進行方向に沿った方向に出力空胴から高周波を取り出す手法が用いられている。
上記出力空胴の穴部の先は高周波取り出し用の扁平な出力導波管に繋がっている。出力導波管の一方には高周波取り出し用の出力窓が設けられ、他方は出力導波管の端部となり板状の端壁で塞がれている。出力導波管の端部は、出力空胴の穴部を囲むように設けられた筒状のトップドリフト部及び筒部に接合されている。なお、端壁も、トップドリフト部及び筒部に接合されている。
端壁は、トップドリフト部及び筒部に接触した状態でロウ接される。端壁は、トップドリフト部及び筒部の形状や、トップドリフト部及び筒部の相対的な位置などに合わせて形作られる。しかしながら、トップドリフト部及び筒部との接触部は線状となるため、部品寸法精度のわずかな狂いでも、端壁、並びにトップドリフト部及び筒部間の接触個所に比較的大きな隙間が生じる恐れがある。この隙間が大きいと、ロウ接の際、ロウ材で隙間を気密に塞ぐことが難しく、真空容器の形成の妨げになる。
また、上記隙間から出力導波管の真空側にロウ材が流入してしまう恐れがある。出力導波管の真空側にロウ材が流入すると、出力導波管内部の表面抵抗が増加し、高周波損失が増加してしまう。
このため、電子ビームの進行方向に沿った方向に出力空胴から高周波を取り出す手法を採った場合、高周波取出し部周辺の構造が複雑になり、出力導波管の真空側へのロウ材の流入を防止しつつ気密状態に組立てることが困難である。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、高周波相互作用部に出力導波管を気密にロウ接でき、出力導波管の真空側へのロウ材の流入を防止できるクライストロンを提供することにある。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、高周波相互作用部に出力導波管を気密にロウ接でき、出力導波管の真空側へのロウ材の流入を防止できるクライストロンを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の態様に係るクライストロンは、
電子ビームを放出する電子銃部と、
電子ビームを捕捉するコレクタと、
前記電子銃部及びコレクタ間に接続され、前記電子銃部及びコレクタ間に位置した入力空胴、前記入力空胴及びコレクタ間に位置した少なくとも1つの中間空胴、前記中間空胴及びコレクタ間に位置し、前記コレクタと対向した側に穴部が形成された出力空胴、並びに前記入力空胴、中間空胴及び出力空胴を連結したドリフト管を有し、前記入力空胴に入力信号を入力することにより、前記出力空胴から増幅された高周波信号を出力する高周波相互作用部と、
前記出力空胴を含む前記高周波相互作用部の外周を囲み、前記電子銃部から放出される電子ビームを集束する集束コイルと、
前記コレクタと対向した側で前記高周波相互作用部に接合され、前記穴部に連通され、前記穴部を通して前記出力空胴から高周波信号を取り出す出力導波管と、を備え、
前記高周波相互作用部は、外面に形成された凹部をさらに有し、
前記出力導波管は、前記凹部に嵌合される凸部を有し、前記高周波相互作用部との間に溝部を形成し、
前記出力導波管は、前記溝部に設けられたロウ材により前記高周波相互作用部に接合されていることを特徴としている。
電子ビームを放出する電子銃部と、
電子ビームを捕捉するコレクタと、
前記電子銃部及びコレクタ間に接続され、前記電子銃部及びコレクタ間に位置した入力空胴、前記入力空胴及びコレクタ間に位置した少なくとも1つの中間空胴、前記中間空胴及びコレクタ間に位置し、前記コレクタと対向した側に穴部が形成された出力空胴、並びに前記入力空胴、中間空胴及び出力空胴を連結したドリフト管を有し、前記入力空胴に入力信号を入力することにより、前記出力空胴から増幅された高周波信号を出力する高周波相互作用部と、
前記出力空胴を含む前記高周波相互作用部の外周を囲み、前記電子銃部から放出される電子ビームを集束する集束コイルと、
前記コレクタと対向した側で前記高周波相互作用部に接合され、前記穴部に連通され、前記穴部を通して前記出力空胴から高周波信号を取り出す出力導波管と、を備え、
前記高周波相互作用部は、外面に形成された凹部をさらに有し、
前記出力導波管は、前記凹部に嵌合される凸部を有し、前記高周波相互作用部との間に溝部を形成し、
前記出力導波管は、前記溝部に設けられたロウ材により前記高周波相互作用部に接合されていることを特徴としている。
この発明によれば、高周波相互作用部に出力導波管を気密にロウ接でき、出力導波管の真空側へのロウ材の流入を防止できるクライストロンを提供することができる。
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態に係るクライストロンについて詳細に説明する。
図1に示すように、クライストロンは、電子銃部1と、コレクタ2と、高周波相互作用部3と、集束コイル4と、出力導波管5と、を備えている。この実施の形態において、クライストロンはパルスクライストロンである。コレクタ2、高周波相互作用部3及び出力導波管5は、それぞれ金属で形成されている。
図1に示すように、クライストロンは、電子銃部1と、コレクタ2と、高周波相互作用部3と、集束コイル4と、出力導波管5と、を備えている。この実施の形態において、クライストロンはパルスクライストロンである。コレクタ2、高周波相互作用部3及び出力導波管5は、それぞれ金属で形成されている。
電子銃部1は、電子ビームを放出する電子銃1aと、電子銃1aから放出された電子ビームを加速させ、電子の流れをコレクタ2方向に作るカソード1b及びアノード1cとを有している。ここでは、カソード1bに負の高電圧が印加され、アノード1cは接地されている。
コレクタ2は、高周波相互作用部3を通過した用済みの電子ビームを捕捉し、残ったエネルギを熱に変換するものである。なお、コレクタ2は、図示しない冷却機構により冷却されている。
高周波相互作用部3は、電子銃部1及びコレクタ2間に気密に接続されている。高周波相互作用部3は、電子銃部1及びコレクタ2間に位置した入力空胴3aと、入力空胴3a及びコレクタ2間に位置した少なくとも1つの中間空胴3bと、中間空胴3b及びコレクタ2間に位置し、コレクタ2と対向した側に穴部20hが形成された出力空胴3cと、入力空胴3a、中間空胴3b及び出力空胴3cを気密に連結したドリフト管3dと、を有している。この実施の形態において、高周波相互作用部3は、中間空胴3bを3つ有している。また、入力空胴3a、中間空胴3b及び出力空胴3cは、ドリフト管3dに形成された空胴により形作られている。
上記各空胴は、筒状の内周壁と、筒状の外周壁と、内周壁及び外周壁間の下端を気密に閉塞する環状の下端壁と、内周壁及び外周壁間の上端を気密に閉塞する環状の上端壁と、中心部に軸方向に開口する開口部と、を有し、同軸状に形成されている。高周波相互作用部3の真空側の表面は導電性に優れ、上記表面には例えば銅メッキが施されている。
ここで、上記高周波相互作用部3の動作原理について詳述する。入力空胴3aには増幅したい電波(マイクロ波)が導入される。入力空胴3aを電子ビームが通過するとき、電子ビームは導入された入力信号により速度変調される。その後、電子ビームが一様電界中を通過する間、電子ビームに密度変調が生じ、電子ビームは次第に集群(バンチ)される。さらに、集群された電子ビームは、中間空胴3bを通過する度に相互作用により空胴に高周波電界を発生する。これにより、電子ビームはその電界により再度速度変調を受ける。
そして最後に集群された電子ビームは、出力空胴3cの間隙を通過する時、大きな交流電界を誘起し、増幅された高周波(大電力マイクロ波)として出力空胴3cから外部に取り出される。
すなわち、高周波相互作用部3は、入力空胴3aに入力信号を入力することにより、出力空胴3cから増幅された高周波信号を出力するものである。
すなわち、高周波相互作用部3は、入力空胴3aに入力信号を入力することにより、出力空胴3cから増幅された高周波信号を出力するものである。
集束コイル4は、筒状に形成され、出力空胴3cを含む高周波相互作用部3の外周を囲んでいる。集束コイル4は、電子銃部1から放出される電子ビームを集束するものである。なお、集束コイル4が出力空胴3cの間隙を通過する電子ビームを対称性よく集束できることは言うまでもない。
出力導波管5は、コレクタ2と対向した側で高周波相互作用部3に接合され、穴部20hに連通されている。出力導波管5には、誘電体で形成された出力窓5aが気密に取り付けられている。出力導波管5は、穴部20hを通して出力空胴3cから高周波信号を取り出すものである。
次に、上記高周波相互作用部3についてさらに説明する。
図1、図2、図4及び図6に示すように、高周波相互作用部3は、トップドリフト部10と、フランジ20と、筒部30と、筒部40とをさらに含んでいる。
図1、図2、図4及び図6に示すように、高周波相互作用部3は、トップドリフト部10と、フランジ20と、筒部30と、筒部40とをさらに含んでいる。
トップドリフト部10は、コレクタに気密に接続されている。トップドリフト部10は、筒状に形成されている。詳しくは、トップドリフト部10は、電子ビームの進行方向に沿った方向に次第に広くなるよう円錐形をした筒状に形成されている。トップドリフト部10の外周面側には穴部20hが位置している。トップドリフト部10の内周面及び外周面は導電性に優れ、トップドリフト部10の内周面及び外周面には例えば銅メッキが施されている。
フランジ20は、鍔型の継手であり、円環状に形成されている。フランジ20は、トップドリフト部10及び出力空胴3c間に設けられ、トップドリフト部10及び出力空胴3cを気密に結合している。この実施の形態において、フランジ20は、出力空胴3cの上端壁を形成している。フランジ20は、上記穴部20hの他、複数の貫通孔ha及び複数の貫通孔hbを有している。
ドリフト管3d及びフランジ20は、真空気密に接続されている。ここでは、ドリフト管3d及びフランジ20は、ロウ接されている。各貫通孔haは、ポールピース部品100に形成されたネジ孔100hに重ねられている。フランジ20及びポールピース部品100は、貫通孔ha及びネジ孔100h、並びに締め具を用いて締め付けられている。締め具としては、ボルト71を使用することができる。ポールピース部品100は、集束磁場がコレクタ2に漏れてくるのを防ぐものである。なお、貫通孔hbは、周辺部品との組合せに使用される。
筒部30は、電子ビームの進行方向に沿った方向に次第に広くなるよう円錐形をした筒状に形成されている。筒部30は、トップドリフト部10に対向し、フランジ20に気密に接続されている。筒部30内周面側には穴部20hが位置している。筒部30の内周面は導電性に優れ、筒部30の内周面には例えば銅メッキが施されている。
筒部30は、電子ビームの進行方向に沿った方向に次第に広くなるよう円錐形をした筒状に形成されている。筒部30は、トップドリフト部10に対向し、フランジ20に気密に接続されている。筒部30内周面側には穴部20hが位置している。筒部30の内周面は導電性に優れ、筒部30の内周面には例えば銅メッキが施されている。
筒部40はトップドリフト部10及びフランジ20に気密に接続されている。筒部40は、出力空胴3cの内周壁の一部を形成している。筒部40の内周面及び外周面は導電性に優れ、筒部40の内周面及び外周面には例えば銅メッキが施されている。
次に、上記出力導波管5についてさらに説明する。
図1、図2、図4及び図6に示すように、出力導波管5は、それぞれ板状に形成された天井壁51と、底壁52と、2つの側壁53と、端壁54と、を含んでいる。
図1、図2、図4及び図6に示すように、出力導波管5は、それぞれ板状に形成された天井壁51と、底壁52と、2つの側壁53と、端壁54と、を含んでいる。
天井壁51は、円弧状に凹んでトップドリフト部10の外周面に接合された端縁を持っている。底壁52は、円弧状に凹んで筒部30に接合された端縁を持っている。側壁53は、天井壁51及び底壁52の側縁にそれぞれ気密に接合されている。端壁54は、トップドリフト部10の外周面、筒部30の内周面及びフランジの表面、並びに天井壁51の端部、底壁52の端部及び側壁53の端部に気密に接合されている。端壁54は、トップドリフト部10及び筒部30等の形状や、トップドリフト部10及び筒部30の相対的な位置等に合わせて形作られている。
出力導波管5の真空側の表面は導電性に優れ、出力導波管5の真空側の表面には例えば銅メッキが施されている。
出力導波管5の真空側の表面は導電性に優れ、出力導波管5の真空側の表面には例えば銅メッキが施されている。
次に、高周波相互作用部3に出力導波管5を接合する手法について説明する。
図4乃至図6に示すように、高周波相互作用部3は、外面に形成された凹部60をさらに有している。出力導波管5は、凹部60に嵌合される凸部70をさらに有し、高周波相互作用部3との間に溝部80を形成している。出力導波管5は、溝部80に設けられたロウ材90により高周波相互作用部3に接合されている。
図4乃至図6に示すように、高周波相互作用部3は、外面に形成された凹部60をさらに有している。出力導波管5は、凹部60に嵌合される凸部70をさらに有し、高周波相互作用部3との間に溝部80を形成している。出力導波管5は、溝部80に設けられたロウ材90により高周波相互作用部3に接合されている。
より詳しくは、凹部60は、トップドリフト部10の外周面、筒部30の内周面及びフランジ20の表面に連続して形成されている。この実施の形態において、凹部60の断面形状は矩形状である。
端壁54の外縁部は全周に亘って段状に形成され、端壁54の外縁部には凸部70が形成されている。この実施の形態において、凸部70の断面形状は矩形状である。端壁54の凸部70は、トップドリフト部10、筒部30及びフランジ20に形成された凹部60に嵌合されている。
端壁54は、トップドリフト部10、筒部30及びフランジ20との間に矩形状の溝部80を形成している。さらに、端壁54は、端壁54は、天井壁51、底壁52及び側壁53との間にも矩形状の溝部80を形成している。
端壁54、並びにトップドリフト部10、筒部30、フランジ20、天井壁51、底壁52及び側壁53は、溝部80に設けられたロウ材90により接合(ロウ接)されている。
図3に示すように、天井壁51は、トップドリフト部10との間にV字型の溝部80を形成している。底壁52は、筒部30との間に矩形状の溝部80を形成している。天井壁51及びトップドリフト部10、並びに底壁52及び筒部30は、それぞれ溝部80に設けられたロウ材90により接合(ロウ接)されている。
上記の溝部80及びロウ材90は、大気側に位置している。
上記の溝部80及びロウ材90は、大気側に位置している。
高周波相互作用部3に出力導波管5を接合する際、まず、トップドリフト部10、筒部30及びフランジ20に形成された凹部60に端壁54の凸部70を嵌合させた後、互いに接合され扁平な枠状に形成された天井壁51、底壁52及び側壁53を、端壁54、トップドリフト部10及び筒部30に接触させ、端壁54等との相対的な位置を固定する。なお、上記固定する際、ネジ止めにて固定することも可能である。
続いて、上記複数の部材を接触させた際に形成される溝部80にロウ材90を設置し、次いで、これらを加熱する。これにより、高周波相互作用部3に出力導波管5が気密に接合される。
上記のように、クライストロンが形成されている。コレクタ2、高周波相互作用部3及び出力導波管5等は、気密な真空容器を形成している。図示しないが、電子銃部1は上記真空容器内に収容されている。
以上のように構成されたクライストロンによれば、クライストロンは、電子銃部1と、コレクタ2と、入力空胴3a、中間空胴3b、穴部20hが形成された出力空胴3c及びドリフト管3dを有し、入力空胴3aに入力信号を入力することにより、出力空胴3cから増幅された高周波信号を出力する高周波相互作用部3と、集束コイル4と、高周波相互作用部3に接合され、穴部20hに連通され、穴部20hを通して出力空胴3cから高周波信号を取り出す出力導波管5と、を備えている。
高周波相互作用部3は、外面に形成された凹部60をさらに有している。出力導波管5は、凹部60に嵌合される凸部70を有し、高周波相互作用部3との間に溝部80を形成している。出力導波管5は、溝部80に設けられたロウ材90により高周波相互作用部3に接合されている。
出力導波管5の凸部70は高周波相互作用部3の凹部60に嵌合されるため、出力導波管5を高周波相互作用部3に隙間無しに接触させることができる。これにより、ロウ接の際、出力導波管5及び高周波相互作用部3間の隙間をロウ材90で容易に気密に塞ぐことができる。また、上記したことから、出力導波管5の真空側へのロウ材90の流入を防止することができるため、出力導波管5内部の表面抵抗の増加を防止することができ、ひいては高周波損失の増加を防止することができる。
高周波相互作用部3への出力導波管5の気密にロウ接は、溝部80にロウ材90を設置した状態で実施できるため、1回のロウ接工程(加熱工程)により簡便に実現することができる。ロウ材90は1種類あれば良いため、複数回ロウ接する場合に必要な融点のことなるロウ材の選択に苦心したりすること無しにロウ接することができる。
また、外観を損ねること無しに出力導波管5を高周波相互作用部3に気密にロウ接することができる。
また、外観を損ねること無しに出力導波管5を高周波相互作用部3に気密にロウ接することができる。
凸部70が凹部60に嵌合されるため、出力導波管5及び高周波相互作用部3の相対的な位置合わせを精度良く行うことができ、高周波相互作用部3に対する出力導波管5の位置ずれを抑制することができる。
上記のことから、高周波相互作用部3に出力導波管5を気密にロウ接でき、出力導波管5の真空側へのロウ材90の流入を防止できるクライストロンを得ることができる。
上記のことから、高周波相互作用部3に出力導波管5を気密にロウ接でき、出力導波管5の真空側へのロウ材90の流入を防止できるクライストロンを得ることができる。
なお、この発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
凹部60(凸部70)の断面形状は矩形状に限らず、種々変形可能であり、例えばV字型(三角形)であってもよい。
この発明は、上記クライストロンに限らず、各種クライストロンに適用可能である。
この発明は、上記クライストロンに限らず、各種クライストロンに適用可能である。
1…電子銃部、2…コレクタ、3…高周波相互作用部、3a…入力空胴、3b…中間空胴、3c…出力空胴、3d…ドリフト管、4…集束コイル、5…出力導波管、10…トップドリフト部、20h…穴部、20…フランジ、30…筒部、51…天井壁、52…底壁、53…側壁、54…端壁、60…凹部、70…凸部、80…溝部、90…ロウ材。
Claims (5)
- 電子ビームを放出する電子銃部と、
電子ビームを捕捉するコレクタと、
前記電子銃部及びコレクタ間に接続され、前記電子銃部及びコレクタ間に位置した入力空胴、前記入力空胴及びコレクタ間に位置した少なくとも1つの中間空胴、前記中間空胴及びコレクタ間に位置し、前記コレクタと対向した側に穴部が形成された出力空胴、並びに前記入力空胴、中間空胴及び出力空胴を連結したドリフト管を有し、前記入力空胴に入力信号を入力することにより、前記出力空胴から増幅された高周波信号を出力する高周波相互作用部と、
前記出力空胴を含む前記高周波相互作用部の外周を囲み、前記電子銃部から放出される電子ビームを集束する集束コイルと、
前記コレクタと対向した側で前記高周波相互作用部に接合され、前記穴部に連通され、前記穴部を通して前記出力空胴から高周波信号を取り出す出力導波管と、を備え、
前記高周波相互作用部は、外面に形成された凹部をさらに有し、
前記出力導波管は、前記凹部に嵌合される凸部を有し、前記高周波相互作用部との間に溝部を形成し、
前記出力導波管は、前記溝部に設けられたロウ材により前記高周波相互作用部に接合されていることを特徴とするクライストロン。 - 前記高周波相互作用部は、前記コレクタに接続され、前記穴部が外周面側に位置した筒状のトップドリフト部を含み、
前記凹部は、前記トップドリフト部の外周面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のクライストロン。 - 前記高周波相互作用部は、前記コレクタに接続され、前記穴部が外周面側に位置した筒状のトップドリフト部と、前記トップドリフト部及び出力空胴間に設けられ、前記トップドリフト部及び出力空胴を結合し、前記穴部を有したフランジと、前記トップドリフト部に対向し、前記穴部が内周面側に位置し、前記フランジに接続された筒部と、を含み、
前記出力導波管は、円弧状に凹んで前記トップドリフト部に接合された端縁を持つ天井壁と、円弧状に凹んで前記筒部に接合された端縁を持つ底壁と、前記天井壁及び底壁の側縁にそれぞれ接合された2つの側壁と、前記トップドリフト部の外周面、筒部の内周面及びフランジの表面、並びにそれぞれ前記端縁が位置した側の天井壁の端部、底壁の端部及び側壁の端部に接合された端壁と、を含み、
前記凹部は、前記トップドリフト部の外周面、筒部の内周面及びフランジの表面に連続して形成され、
前記端壁は、前記トップドリフト部、筒部、フランジ、天井壁、底壁及び側壁との間に溝部を形成し、
前記端壁、並びに前記トップドリフト部、筒部、フランジ、天井壁、底壁及び側壁は、前記溝部に設けられたロウ材により接合されていることを特徴とする請求項1に記載のクライストロン。 - 前記天井壁は、前記トップドリフト部との間に溝部を形成し、
前記底壁は、前記筒部との間に溝部を形成し、
前記天井壁及びトップドリフト部、並びに底壁及び筒部は、それぞれ前記溝部に設けられたロウ材により接合されていることを特徴とする請求項3に記載のクライストロン。 - 前記溝部及びロウ材は、大気側に位置していることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のクライストロン。
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
JP2020087705A (ja) * | 2018-11-26 | 2020-06-04 | キヤノン電子管デバイス株式会社 | マイクロ波管及びマイクロ波管の製造方法 |
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2010
- 2010-05-18 JP JP2010114649A patent/JP2011243420A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020087705A (ja) * | 2018-11-26 | 2020-06-04 | キヤノン電子管デバイス株式会社 | マイクロ波管及びマイクロ波管の製造方法 |
JP7091231B2 (ja) | 2018-11-26 | 2022-06-27 | キヤノン電子管デバイス株式会社 | マイクロ波管の製造方法 |
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Legal Events
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